JPH11281498A - 金属体の温度を測定するシース熱電対の取付け方法 - Google Patents
金属体の温度を測定するシース熱電対の取付け方法Info
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Abstract
らず簡便に、しかも測定の際の応答遅れがないように取
り付ける。 【解決手段】 金属外管を有するシース熱電対を用いて
金属体の表面温度もしくは内部温度を測定するに当た
り、先端から熱電対素線を露出させその周りに絶縁処理
を施したシース熱電対を用意し、この熱電対の素線末端
または素線末端につながる補償導線に溶接機の電極を取
付ける一方、溶接機のもう一方の電極を金属体に接続
し、熱電対の先端の素線を測温部位に接触させた状態で
通電してシース熱電対の先端を測温部に固着する。
Description
表面あるいは内部にシース熱電対を簡便かつ確実に取付
け、応答遅れのない正確な測温を実現しようとするもの
である。
スト冷却等)を評価するオフライン実験を行う場合や加
熱炉内で金属体の内外における温度変化を測定する場合
においては、金属体の表面あるいは内部の測温箇所に熱
電対の先端を接触させて温度測定するのが一般的であっ
て、熱電対を金属体に固着する従来の手法としては例え
ば特公昭54−37515号公報あるいは特開昭54−
119280号公報等に開示されている技術がこれまで
に知られている。
な従来の取付け方法においては以下に述べるような問題
がありその解決が望まれていた。
た技術は、シース熱電対の金属外管を溶接電源に接続、
熱電対先端部を金属保熱体に近接させて通電し、該熱電
対を保熱体表面に固着させて完全に接触させて測定を行
をうとするものである。しかしながら、この取付け方式
は、とくに測定箇所が、金属体の内部である場合には熱
電対の先端のみの固着が必要であるところ、その先端を
除く他の部位が金属体と接触して短絡することもあり、
目標とする測温部位で熱電対を固定するのが難し不具合
があった。また、この方式は測温する箇所と熱電対素線
先端との間にシースである金属外管と絶縁材等が存在す
るためそれが伝熱抵抗となり、とくに高温の金属体を急
激に冷却する場合にタイムラグが生じ冷却過程における
正確な情報が得にくい不利があった。
開示の技術は、鋼材に切り込み部を形成し溶接固定され
た小ブロックの貫通孔に熱電対を挿入して該小ブロック
に溶接された部材を介して熱電対を固定することによっ
て測温を実施しようとするものであるが、かかる技術に
おいては、熱電対を取り付ける部品の数が多いため部品
の加工に工数がかかるだけでなく、取付け作業も煩雑で
あり、また、被測温体(測定する鋼材)の厚さが薄い場
合にその取付けができない場合があること、さらに、小
ブロックを取り付けるための切り込み部の割合が大きい
ことから被測温体内部の温度分布に影響を与えるおそれ
があり正確な測定ができないことが懸念された。
定位置の温度分布に影響を与えることなしに簡便かつ確
実に、しかも測定位置の温度をタイムラグ(応答遅れ)
なしに迅速に測定できるシース熱電対の取付け方法を提
案するところにある。
有するシース熱電対を用いて金属体の表面温度もしくは
内部温度を測定するに当たり、先端から熱電対素線を露
出させその周りに絶縁処理を施したシース熱電対を用意
し、この熱電対の素線末端または素線末端につながる補
償導線に溶接機の電極を取り付ける一方、該溶接機のも
う一方の電極を金属体に接続し、熱電対の先端の素線を
測温部位に接触させた状態で通電してシース熱電対の先
端を測温部に固着することを特徴とする、金属体の温度
を測定するシース熱電対の取付け方法である。
縁処理は絶縁耐熱ペーストを塗布するか、絶縁耐熱チュ
ーブで覆うか、あるいは絶縁耐熱テープを巻いたものと
するのがよい。シース熱電対の先端において絶縁処理を
施す部位の長さは2〜5mm程度とするのがよい。
図1に示すように、その素線sの周りを絶縁材eで取り
囲み、これをさらに金属製のシースcで包み込んだ構造
になるのが一般的であるが、この発明は、シース熱電対
の先端において素線を露出させその露出部分を残してシ
ースである金属外管と接触しないよう絶縁材にて覆うよ
うにしたので、素線の露出部分が直接測温すべき部位に
接することになるので、タイムラグのない測温が可能に
なる。
り絶縁耐熱ペーストを塗布するか、絶縁耐熱チューブで
覆うか、あるいは絶縁耐熱テープを巻くことになるが、
絶縁耐熱ペーストとしては具体的に無機(セラミックス
系)接着剤が、また、絶縁耐熱チューブとしては碍子
が、絶縁耐熱テープとしては無機ガラス繊維テープが使
用できる。
に説明する。図2は、この発明を実施するのに用いて好
適なシース熱電対を示したものであって、図における番
号1はシース熱電対、2は露出部位2aを有する熱電対
素線、3は素線2を取り囲む絶縁材、4は絶縁材3を覆
う金属外管(シース)、5は素線2の露出部2aを残し
てその周りを取り囲むように配置した絶縁材であって、
この絶縁材5は金属外管4と素線2の先端部を接触させ
ない機能を有する。
線、7は電極7a,7bを有する溶接機、8は補償導線
6につながり測温結果を読み取る測定計である。
体の例えば内部に取り付けるには、まず、測温すべき金
属体kに対して図3に示すような熱電対挿入孔9を設け
てシース熱電対1を挿入する。そして、図4に示すよう
に熱電対1の先端2の露出部位2aを挿入孔9の行き止
まり端に押し付けその状態で約15Aの条件下で数秒間
通電してシース熱電対1の先端を測温部Pに固着する。
上記の一連の動作にてシースで熱電対の取付けは終了す
るが、金属体が動いたり等、熱電対の本体部分に予期し
ない力が加わることによって固着部分が外れる場合も懸
念されるので、シース熱電対1の先端が測温部Pに固着
したのちは、図5に示すように挿入孔9とシース熱電対
1とのすき間に鉄粉dを充てんし、この鉄粉dが不用意
に排出しないように挿入孔7の入口に楔等のシール部材
fを設置する。
2に示したような構造のものであるが、通常、市販され
ているシース熱電対は上掲図1に示すような構造であ
り、これを適用して図2に示すような構造にするには、
図1においてA−A部位で切断するとともに、B−B部
位まで素線2を剥き出しにし、素線2を図6に示すよう
に接合してその先端を図7の如くまるめ、この部分を露
出させるようにその周りに絶縁処理を施せばよい。な
お、近年においては図8に示すような素線2が露出した
シース熱電対が市販されていて、このようなものを使用
する場合、図6、図7に示すような工程が省略できる利
点がある。
ける場合、シース熱電対1を挿入孔7に沿わせて押し込
んで通電するだけでシース熱電対1の先端部を測温すべ
き箇所に確実に固着できるので、その取り付けを簡便に
しかも確実に行い得る。
固着させるための接続条件(溶接条件)としては、直流
200V、10〜15Aで2〜3秒間接触通電とする。
なる図9に示すようなスラブ(鋼種:中炭素鋼)kをス
プレーノズルnにてミスト冷却(冷却開始温度900〜
1000℃,冷却速度50〜150℃/S )するに当た
ってその内部の温度(表面から3mmの位置)を計測すべ
く、スラブの長手方向に沿い挿入孔9を設け(径:5m
m、長さ:750mm)、ここに、図2に示すようなシー
ス熱電対(K- シース,直径3.2mm,長さ10m,先
端から3mmまで絶縁処理(無機接着剤)を行った)を挿
入し、鉄粉を充てんして楔によるシールを施してから通
電(15A)固着し、測温の際の応答遅れについて調査
した。その結果を図1に示したような通常のシース熱電
対(非接地型)を用い、これを挿入孔に配置し孔と熱電
対とのすき間に鉄粉を充てんして楔によりシールを施し
て同一条件で測温した結果とともに図10に示す。
には応答性が良好であり、900℃から350℃までの
範囲で測温した場合、比較例である非接地型のものを使
用した場合には約16秒程度の応答遅れがあることが確
認できた。
内部の温度を測定する場合においてもシース熱電対を簡
便に確実に取り付けることができる。また、測温に際し
ての応答遅れがないので精度の高い測定が実現できる。
を示した図である。
の構成を示した図である。
明図である。
明図である。
明図である。
の加工要領の説明図である。
の加工要領の説明図である。
部の構成を示した図である。
た図である。
温した場合と非接地型のシース熱電対を取り付けて測温
した場合における温度の経過時間の状況を示した図であ
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 金属外管を有するシース熱電対を用いて
金属体の表面温度もしくは内部温度を測定するに当た
り、 先端から熱電対素線を露出させその周りに絶縁処理を施
したシース熱電対を用意し、この熱電対の素線末端また
は素線末端につながる補償導線に溶接機の電極を取付け
る一方、溶接機のもう一方の電極を金属体に接続し、熱
電対の先端の素線を測温部位に接触させた状態で通電し
てシース熱電対の先端を測温部に固着することを特徴と
する、金属体の温度を測定するシース熱電対の取付け方
法。 - 【請求項2】 絶縁処理は絶縁耐熱ペーストを塗布する
か、絶縁耐熱チューブで覆うか、あるいは絶縁耐熱テー
プを巻いたものである、請求項1記載の取付け方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08094198A JP3617294B2 (ja) | 1998-03-27 | 1998-03-27 | 金属体の温度を測定するシース熱電対の取付け方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JPH11281498A true JPH11281498A (ja) | 1999-10-15 |
JP3617294B2 JP3617294B2 (ja) | 2005-02-02 |
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN102538994A (zh) * | 2010-12-31 | 2012-07-04 | 贵州航空发动机研究所 | 一种小惯性电偶 |
JP5766117B2 (ja) * | 2009-07-10 | 2015-08-19 | 本田技研工業株式会社 | 温度測定機能を持つリチウムイオン電池の釘刺し試験具 |
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JP2019060782A (ja) * | 2017-09-27 | 2019-04-18 | 株式会社Soken | 温度センサ |
CN113959576A (zh) * | 2021-11-08 | 2022-01-21 | 首凯汽车零部件(江苏)有限公司 | 一种用于油管内测温的传感器 |
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JPH0495832A (ja) * | 1990-08-14 | 1992-03-27 | Ngk Insulators Ltd | 加熱装置およびその製造方法 |
-
1998
- 1998-03-27 JP JP08094198A patent/JP3617294B2/ja not_active Expired - Fee Related
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