JPH11281467A - 溶融金属の表面レベル測定装置 - Google Patents

溶融金属の表面レベル測定装置

Info

Publication number
JPH11281467A
JPH11281467A JP8718898A JP8718898A JPH11281467A JP H11281467 A JPH11281467 A JP H11281467A JP 8718898 A JP8718898 A JP 8718898A JP 8718898 A JP8718898 A JP 8718898A JP H11281467 A JPH11281467 A JP H11281467A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
molten metal
specific gravity
hot metal
slag
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP8718898A
Other languages
English (en)
Inventor
Nozomi Nishimura
望 西村
Shigeaki Goto
滋明 後藤
Isao Takashima
功 高嶋
Goro Sato
五郎 佐藤
Takanori Sanjo
隆則 三条
Hiroaki Kozono
洋明 小薗
Koichi Morikawa
幸一 森川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Steel Corp filed Critical Kawasaki Steel Corp
Priority to JP8718898A priority Critical patent/JPH11281467A/ja
Publication of JPH11281467A publication Critical patent/JPH11281467A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】容器内に保持された溶融金属の表面レベルを、
スラグが溶融金属の上を覆っているような場合でも簡易
な方法で検知する。 【解決手段】溶融金属より見掛比重の小さい重錘と、重
錘を吊り下げる吊材と、吊材を巻き掛ける滑車と、吊材
を繰り出す巻取装置と、滑車を支持する弾性材と、弾性
体の弾性力を検出し滑車の変位を検知する検知手段と、
吊材の繰り出し長さから重錘の上下方向位置を検知する
位置検知手段を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、容器内における溶
融金属の表面レベルを検知するための溶融金属レベル測
定装置に関する。さらに詳しくは、高炉溶銑輸送容器の
ように溶融金属の表面に予備処理スラグなどが覆ってい
る場合でも容易に溶融金属の表面レベルを検知すること
ができる溶融金属の表面レベル測定装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】鉄鋼精錬などの金属精錬作業において
は、溶融金属の容器内における金属表面レベルを正確に
検知することは工程管理における重要な技術である。し
かし通常溶融金属は極めて高温であるため、簡単ではな
い。例えば高炉溶銑の輸送容器である混銑車などでは、
連続して高炉より排出される溶銑を混銑車へ適量投入す
るために混銑車内での溶銑レベルを検知する必要があ
り、従来ではこれをマイクロ波の送受信時間の測定によ
り行う技術が一般的になってきている。この技術は混銑
車内の内容物と大気との界面で反射するマイクロ波を利
用するものでマイクロ波レベル計と呼ばれている。
【0003】近年高炉鋳床での脱珪などの予備処理が一
般的に行われるようになり、混銑車内に溶銑に加えて脱
珪剤添加による脱珪スラグが投入されるようになってき
た。この場合上記マイクロ波レベル計では脱珪スラグの
表面レベルを計測することになり、混銑車内の溶銑レベ
ルの正確な計測はできない。このため従来は脱珪スラグ
の厚みを一定と見なしてマイクロ波レベル計の計測する
表面レベルに対して一定値を差し引いた値を溶銑レベル
としていた。
【0004】しかし、溶銑と脱珪剤を反応させる時に脱
珪剤中の酸素と溶銑中の炭素の反応が脱珪と同時に進行
するため、脱珪スラグ中では一酸化炭素ガスが発生し、
これが脱珪スラグを泡立てるフォーミングという現象が
生じてしまう。マイクロ波レベル計による計測値はフォ
ーミングによって泡だった表面を示すので、必ずしも脱
珪スラグの厚みは一定とはならず、前記のようにマイク
ロ波レベル計の計測値から一定値を差し引いた値を溶銑
レベルとすると、実際の溶銑レベルが低く判定され、後
工程である脱硫、脱燐などの工程で支障をきたすケース
があった。
【0005】上記マイクロ波レベル計以外の溶融金属レ
ベルを検知する技術としては、特開平4−94862号
公報に開示された技術がある。これは溶融物中に物体を
浸漬したときに浮力を受けることを利用して、プローブ
を溶融金属内へ上から浸漬させ、プローブが受ける浮力
をアームを介してロードセルで測定することによって表
面レベルを検知するものである。また特開平7−146
167号公報では上下方向に延びる棒状体の下部を溶融
物に浸漬させ、棒状体の見かけの重量の変化率を計測す
ることによって、この変化率の値が変化する位置を溶融
物の界面として検出するレベル検出方法である。これは
溶融金属の上方にスラグが覆っているような場合でも溶
融金属とスラグの比重の差により上記見かけの重量の変
化率の値が変化するため溶融金属のレベルを計測できる
ものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら特開平4
−94862号公報で開示されたレベル計は高温の溶融
金属容器の上方近傍にプローブや、アームといった構造
物を堅固に構築しなければならないという困難さがあ
る。すなわちプローブは溶融金属に浸漬させて損傷ある
いは溶損しない耐火物のような重量物であることが必要
であり、またこれを支持するアームも同様に強固な部材
で構成する必要がある。さらにこれを載置する基礎も強
固なものでないとレベル計全体の上下動により浮力が吸
収されてしまい誤差の大きな原因となる。
【0007】また特開平7−146167号公報の技術
においては、棒状体を順次降下させて溶融金属中に浸漬
していくときの見かけの重量変化率を測定しているた
め、棒状体の形状による誤差の影響を極めて敏感に受け
てしまう。すなわち棒状体が一部損傷などして横断面積
が変わってしまうと、その部位が浸漬したときに見かけ
の重量変化率が一時的に変化するといった現象が発生す
る。また前記した脱珪スラグのようにフォーミングによ
りスラグ自体の厚みや局部的な見かけの比重が変化して
いるような場合では、棒状体の見かけの重量の変化率の
値の変化が溶融スラグ、溶融金属の層厚以外の原因で変
動するのを差別化して検知することができず、測定精度
が低下してしまう。さらに棒状体を浸漬していくときに
棒状体が横方向へ倒れてしまうとレベルの位置検出が不
正確になるという問題もある。
【0008】このように従来のレベル計では溶融金属の
上方に別種のスラグが覆っているような場合には、簡単
な方法で精度のよいレベル測定ができなかった。本発明
は、溶融金属の上方にスラグが覆っているような場合で
も簡易に溶融金属のレベルを検知できる溶融金属レベル
測定装置を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
した溶融金属の表面レベル測定装置を提供するものでそ
の技術手段は次の通りである。すなわち本発明は、容器
内に保持された溶融金属の表面レベル検知装置におい
て、溶融金属より見掛比重の小さい重錘と、この重錘を
一端に連結して吊り下げる吊材と、この吊材を巻き掛け
る滑車と、吊材の他端に繋止し吊材を繰り出す巻取装置
と、前記滑車を支持する弾性体と、この弾性体の反力に
よる滑車の変位を検知する検知手段と、吊材の繰り出し
長さから前記重錘の上下方向位置を検知する位置検知手
段とからなることを特徴とする溶融金属の表面レベル測
定装置である。
【0010】この場合に、前記吊材は金属ワイヤ又は金
属チェーンとすれば、強度、可撓性、重量の正確性等の
観点から好適である。前記重錘は、内部を耐火物とし、
重錘の上面及び、側面に鉄製被覆を冠着すると、重錘全
体の見掛比重を溶融金属の比重より小さくスラグの比重
より大きくすることが容易にでき、耐久性が向上し、繰
り返し使用することができ好ましい。
【0011】また、前記重錘の水平面への投影の平均径
Dに対して重錘下端から該重錘の重心までの高さHが D≧H≧0.2D であるように構成すると、吊具の損傷がほとんど皆無と
なり、効果的である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施
の形態を説明する。本発明は、高炉から出銑された溶銑
を溶銑鍋内へ注入する際のフォーミングスラグと溶銑と
の界面を測定するものである。図1に本発明の原理説明
図を示した。重錘1はワイヤ又はチエーンからなる吊材
2に吊下されている。ワイヤ又はチェーンからなる吊材
2は滑車3を経て巻取装置9によって繰り出されるよう
になっている。巻取装置9は固定床13上に載置された
モータ16によって巻取ドラムを駆動し吊材2を巻取
る。セルシンモータ17はドラムの回転の角度を検出し
電気信号として遠方に伝達する。滑車3の腕4は、弾性
体5によって固定軸6に支持されており、重錘1とワイ
ヤ又はチェーンからなる吊材2の合計重量に応じて、弾
性体5が変位し、滑車3a、腕4a、弾性体5aのよう
に変位する。7はストッパである。腕4の動きはストラ
イカ18によりオンオフするリミットスイッチ19によ
り把えられる。巻取装置9は吊材2の長さを測定しなが
ら重錘1を昇降させることができる。重錘1は見掛け比
重がスラグの比重より大きく溶融金属の比重より小さ
い。重錘1の見掛け比重とは重錘1の重量(g)を重錘
1全体の体積(cm3 )で割った数値である。重錘1の
見掛け比重をフォーミングスラグの比重2.0g/cm
3 より大きくし、溶融金属(溶銑)10の比重7.0g
/cm3 より小さくする構造にすることによって、重錘
1は、フォーミングスラグ層中で浮力を受けた後でも沈
降し、フォーミングスラグと溶銑との界面に達すると、
溶融金属10からさらに大きな浮力を受ける。
【0013】このとき、弾性体5の反力の値が(重錘重
量+吊材重量−スラグ中の重錘の浮力)より小さい値に
なったときの吊材2の長さから溶融金属表面の位置を判
定することができる。この時、重錘を引き上げる構造に
することによってフォーミングスラグと溶銑との界面を
測定することができ、この測定を一定時間間隔毎にくり
返し、所定のレベルになるまで溶銑を注入することによ
り、予備処理の可能なレベルに溶銑のレベルを精度良く
合わせることができる。
【0014】本発明の原理は次の通りである。弾性体5
の反力Aは、弾性体のばね常数をk、弾性体の変位をx
とすれば、A=kxで求められる。重錘1と吊材2の重
量との合計重量21をBとし、重錘の受ける浮力22を
Cとすれば、A=B−Cの時、溶融金属表面に重錘が一
定の深さ浸漬したことを検知する。
【0015】例えば、重錘を半径r、高さmの円柱と
し、その見掛け比重をρとし、溶銑の比重を7.0g/
cm3 、スラグの比重を2.0g/cm3 とし、ワイヤ
等の重量を無視する。ばねの張力(又は圧縮力)をA、
重錘重量をB、溶銑及びスラグによる浮力をC1 、溶銑
の滞留による浮力をC2 とすると、スラグの厚さが0す
なわちスラグのない時、溶融金属表面の検知点m1 (円
柱の底面からの高さ)は、 C1 =πr21 ×7.0 B−C1 −C2 =A 従って、m1 =(B−A−C2 )/7.0πr2 同様にスラグ厚さが無限大である時、溶融金属表面の検
知点m2 (円柱の底面からの高さ)は、 C1 =πr21 ×7.0 +πr2 (m−m2 )×
2.0 であるから、 m2 =(B−A−C2 −2.0πr2 m)/(7.0−
2.0)πr2 である。m1 とm2 との差が小さいほどスラグ層厚の影
響を受けない設計となる。つまり重錘の重心が低い位置
にある方がよい。このような観点から、重錘の形状とし
て角錐形や円錐形が好適である。
【0016】図2は本発明の実施例の模式図で、溶銑1
0、フォーミングスラグ11を収納している溶銑鍋12
内の溶銑レベルを測定するシステムを示している。重錘
1は滑車3を介して吊材2に吊下され、吊材2の他端に
はサウンジング装置9が設けられている。サウンジング
装置(巻取装置)9は吊材2の繰出し長さを検出する。
【0017】滑車3には重錘1とサウンジング装置9か
ら重錘1までの吊材の重量が鉛直方向に掛かる。正確に
は滑車3から重錘1までの吊材の重量にサウンジング装
置9又は吊材受けローラ等から滑車3までの吊材の重量
の半分を加えたものが滑車に鉛直荷重として掛かる。実
技的には後者の値は通常、吊材2の鉛直長さに比して小
さい値となるから、無視してもよい。上記滑車の受ける
鉛直荷重を弾性体5の変位により生じる反力とストッパ
7との接触により生ずる反力によって支えている。重錘
1が降下して溶銑10の表面に達すると、重錘1にはス
ラグ及び溶銑へ浸漬した容積に相当する浮力が働くた
め、滑車3に掛かる鉛直方向の荷重は重錘1と吊材2と
の合計重量から、重錘1がスラグ11及び溶銑10へ浸
漬した容積に相当する浮力を差し引いたものになる。そ
こで、上記弾性体5の変位による反力が、重錘1と吊材
2の重量から、重錘1がスラグ11及び溶銑10へ浸漬
した容積に相当する浮力を差し引いた力と同等になるよ
うに調整しておくことによって、重錘を巻下ろしていっ
たときに、溶銑表面に重錘1が達した時点でストッパ7
からの反力がなくなり、滑車3は上方へ動くことにな
る。サウンジング装置9はこの滑車3が動いた瞬間の吊
材の繰り出し長さを検出する。その結果、溶銑表面のレ
ベルを検知することができる。弾性体5としては図示で
はつるまきばねの例を示しているが、板バネ、竹の子バ
ネ等を適宜使用することができる。
【0018】図3〜図5は本発明を用いた溶銑鍋12の
操業例を示す説明図である。図3は高炉から受銑時の溶
銑鍋12の受銑レベル測定状況を示す模式図である。図
3には従来のマイクロ波レベル計40によってフォーミ
ングスラグ11の表面からの反射波41を測定している
状態を併記してある。図4は予備処理前に行うフォーミ
ングスラグ11の除去作業(いわゆるノロ返し)であ
り、この後図5に示すようにランス15を挿入して溶銑
の予備処理を行う。現在主流となっているマイクロ波レ
ベル計40はフォーミングスラグ11の上面の測定結果
であるため、予備処理での溶銑レベルを基準値にあわせ
るために、フォーミングスラグ11の層厚をあらかじめ
考慮した値によって、マイクロ波レベル計40による受
銑量調整を行っている。しかし鋳床脱硅剤の量の変化に
より、フォーミング量が大きく変化するため、溶銑l0
のレベルは大きく変動している。このため、図5に示す
溶銑の予備処理を行う時点で、ランス15が溶銑内部へ
届かない場合が生じるのである。
【0019】図6は本発明の別の実施例の重錘1を示す
もので、角錐形に形成した耐火物31の側面を鉄32で
覆う構造とした例である。溶銑容器内のフォーミングス
ラグと溶銑の界面まで重錘1が垂下した際に、溶銑は底
面の耐火物と接触する。従って、重錘1が溶けて重量が
軽くなることはない。また、耐火物31と鉄32の重量
割合を調整できるから、重錘全体の見掛け比重を溶銑の
比重より小さくし、スラグの比重より大きくすることが
容易にできる。この重錘1を溶銑容器内へ垂下した際、
重錘1は溶銑表面のフォーミングスラグに到達した後、
スラグ中で浮遊することなしに、フォーミングスラグと
溶銑の界面まで沈降しつづけ、溶銑面に達した時の重錘
1の荷重変化により、溶銑レベルを検知することができ
る。また重錘1の重心の底面からの距離HをD≧H≧
0.2Dとなるような形状とする。ここでHは重錘の底
面から重心までの距離34、Dは重錘の水平面への投影
の平均直径35である。このような形状にすると、重錘
1がフォーミングスラグと溶銑の界面に到達したのち
に、重錘が傾いて吊金33が溶銑面にふれることによる
ワイヤあるいはチェーンなどの吊材が溶融切断するおそ
れがなくなる。
【0020】図7は、底面が耐火物で、側面が鉄製の実
施例の重錘と、すべて鉄製からなる従来の重錘の測定回
数毎の重錘の重量変化を示したグラフである。重量測定
は重錘に付着したスラグを除去した後に行ったものであ
る。本発明の重錘はほとんど容量に変化がなく、重錘を
交換する必要がない。図8は、底面径Dと底面から重錘
の重心Gまでの高さHをD≧H≧0.2の条件範囲とし
た本発明の実施例の重錘と、本発明の条件範囲外のH>
Dとした重錘及び、0.2D>Hとした重錘とを比較し
て、垂下回数当りのワイヤあるいはチェーンなどの吊材
の切れの回数を示すグラフである。本発明の重錘は測定
回数内ではチェーンあるいはワイヤなどの吊材切れが皆
無で、チェーンあるいはワイヤの交換および重錘の交換
の必要がない。
【0021】図9にマイクロ波レベル計による受銑量調
整と、本発明の重錘式レベル計による受銑量調整の予備
処理における溶銑レベルの基準範囲内合格率の分布を示
した。図9に示すように本発明の実施例では大幅に合格
率が向上している。また、図11に示すような、比重
7.0g/cm3 の溶銑上に比重2.7g/cm3 の溶
融スラグが乗った状態で、見掛け比重を6.0g/cm
3 に調整した重錘と見掛け比重を2.7g/cm3 に調
整した重錘を用いて溶銑のレベル測定を行った。図10
はその結果の比較を示す。図10のX、Yはそれぞれ図
11に図示したX、Yに相当する。Xは本発明の溶融金
属の表面レベル測定方法で検知した溶銑の表面レベルの
値であり、Yはその状態からスラグを除去した後に溶銑
の表面レベルと溶銑容器の口元レベルの差を、鋼製チェ
ーンを直接口元から溶銑表面へ垂直に垂らすことにより
真の溶銑レベルを測定した値である。溶銑の予備処理に
当ってはこのYのレベルが一定の範囲にないと予備処理
剤を送給するランスが溶銑表面に届かないという問題
や、また予備処理により溶銑表面が波打ったときに溶銑
容器の口元から溶銑が飛び出るといった問題が生じる。
【0022】図10からわかるようにスラグの比重と近
似する見掛比重の重錘では、真のフォーミングスラグと
溶銑の界面のレベルより高いレベルで検知してしまうこ
とが多い。これに対して重錘の見掛け比重を溶銑の比重
より小さくスラグの比重より大きくした重錘において
は、測定精度がより高く、ほぼ真の溶銑レベルと対応す
るので好ましい。
【0023】いろいろな見掛け比重の重錘を用いて図1
1に示す実験を行った。重錘の見掛け比重をw、溶融ス
ラグ、溶融金属の比重をそれぞれws,wmとしてwを
変えることで R=(w−ws)/(wm−ws) で定義されるRをいろいろ変化させた結果を図12に示
す。図12の縦軸は実験における真の溶銑レベル(Y+
6.2)(m)に対する本発明の溶融金属の表面レベル
測定方法で測定した溶銑レベルX(m)の誤差の絶対値
の平均を示したものである。重錘の見掛け比重が溶融金
属の比重より小さく、溶融スラグの比重よりも大きい場
合には本発明の測定値の真の溶銑レベルとの誤差は0.
1m以内であり、十分使用に足りる結果である。またR
を0.5〜0.9程度にすれば、誤差は0.05m以下
となり、より好適である。
【0024】
【発明の効果】以上のように本発明は、フォーミングス
ラグ層と溶銑の界面を正確に測定できるので、予備処理
比率の向上を図ることができる。これにより予備処理不
能時に発生するトンあたり数百円のデメリットを大幅に
削減することができる。 また、測定精度が高いことか
ら予備処理時の基準範囲内の上限付近まで受銑量をアッ
プすることによりトピード処理台数低減や製鋼着溶銑温
度低下ロスの削減によるメリットを得ることもできる。
【0025】また、本発明は、重錘が溶銑により溶融す
ることがなくなったので、重錘を交換する必要がなくな
った。また重錘の底面径Dと底面から重心までの高さH
をD≧H≧0.2Dとするようにしたので、重錘とレベ
ル計本体を接続するワイヤあるいはチェーンが溶銑によ
り溶融切断することがなくなったので、ワイヤあるいは
チェーンの交換する必要がなくなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図である。
【図2】実施例のシステム図である。
【図3】本発明による受銑の模式図と予備処理工程を示
す説明図である。
【図4】本発明による受銑の模式図と予備処理工程を示
す説明図である。
【図5】本発明による受銑の模式図と予備処理工程を示
す説明図である。
【図6】本発明の重錘の構造を示す断面図である。
【図7】重錘の重量変化を示すチャートである。
【図8】チェーン、ワイヤ切れを示すグラフである。
【図9】本発明レベル計とマイクロ波式レベル計による
予備処理時溶銑レベル測定結果を示す分布図である。
【図10】レベル計指示値と実測値との比較を示すグラ
フである。
【図11】図10の測定を示す説明図である。
【図12】重錘の見掛け比重をいろいろ変えた時の測定
誤差を示すグラフである。
【符号の説明】
1 重錘 2 吊材(チェーン又はワイヤ) 3,3a 滑車 4,4a 腕 5,5a 弾性体 6 固定軸 7 ストッパ 8 重量計 9 サウンジング装置 10 溶銑(巻取装置) 11 フォーミングスラグ 12 溶銑鍋 13 固定床 15 ランス 16 モータ 17 セルシンモータ 18 ストライカ 19 リミットスイッチ 21 重量 22 浮力 31 耐火物 32 鉄 33 吊金 34 重心までの距離 35 平均直径 40 マイクロ波レベル計 41 反射波
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高嶋 功 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 佐藤 五郎 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 三条 隆則 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 小薗 洋明 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 森川 幸一 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器内に保持された溶融金属の表面レベ
    ル検知装置において、溶融金属より見掛比重の小さい重
    錘と、該重錘を一端に連結して吊り下げる吊材と、該吊
    材を巻き掛ける滑車と、該吊材の他端に繋止し吊材を繰
    り出す巻取装置と、前記滑車を支持する弾性体と、該弾
    性体の反力による該滑車の変位を検知する検知手段と、
    該吊材の繰り出し長さから前記重錘の上下方向位置を検
    知する位置検知手段とからなることを特徴とする溶融金
    属の表面レベル測定装置。
  2. 【請求項2】 前記吊材は金属ワイヤ又は金属チェーン
    であることを特徴とする請求項2記載の溶融金属の表面
    レベル測定装置。
  3. 【請求項3】 前記重錘の内部を耐火物とし、該重錘の
    上面及び側面に鉄製被覆を冠着し、重錘全体の見掛比重
    を溶融金属の比重より小さくスラグの比重より大きくし
    たことを特徴とする請求項2又は3記載の溶融金属の表
    面レベル測定装置。
  4. 【請求項4】 前記重錘の水平面への投影の平均径Dに
    対して重錘下端から該重錘の重心までの高さHが D≧H≧0.2D であることを特徴とする請求項4記載の溶融金属の表面
    レベル測定装置。
JP8718898A 1998-03-31 1998-03-31 溶融金属の表面レベル測定装置 Withdrawn JPH11281467A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8718898A JPH11281467A (ja) 1998-03-31 1998-03-31 溶融金属の表面レベル測定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8718898A JPH11281467A (ja) 1998-03-31 1998-03-31 溶融金属の表面レベル測定装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11281467A true JPH11281467A (ja) 1999-10-15

Family

ID=13908025

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8718898A Withdrawn JPH11281467A (ja) 1998-03-31 1998-03-31 溶融金属の表面レベル測定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11281467A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100988875B1 (ko) * 2010-05-13 2010-10-20 한국기계연구원 용융로 내 폐기물 레벨센서
JP2010270393A (ja) * 2009-04-21 2010-12-02 Nippon Steel Corp サウンジング装置の制御方法及びサウンジング装置の制御装置
CN102393234A (zh) * 2011-11-03 2012-03-28 云南新立有色金属有限公司 一种密闭电炉高钛渣生产中渣、铁液位测量的方法
WO2014009367A1 (fr) 2012-07-13 2014-01-16 Centre de Recherches Métallurgiques asbl - Centrum voor Research in de Metallurgie vzw Procédé et dispositif de mesure des niveaux de fonte et de laitier dans un haut-fourneau
KR101412279B1 (ko) * 2012-07-30 2014-06-25 현대제철 주식회사 토페도 래들카의 슬래그양 측정장치
JP2016036825A (ja) * 2014-08-07 2016-03-22 新日鐵住金株式会社 溶融金属注入方法
CN108955813A (zh) * 2018-07-17 2018-12-07 河南潜合自动化科技有限公司 一种重锤式料位计
KR102121444B1 (ko) * 2019-05-03 2020-06-10 주식회사 포스코 사운딩 시물레이션 장치

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010270393A (ja) * 2009-04-21 2010-12-02 Nippon Steel Corp サウンジング装置の制御方法及びサウンジング装置の制御装置
KR100988875B1 (ko) * 2010-05-13 2010-10-20 한국기계연구원 용융로 내 폐기물 레벨센서
CN102393234A (zh) * 2011-11-03 2012-03-28 云南新立有色金属有限公司 一种密闭电炉高钛渣生产中渣、铁液位测量的方法
WO2014009367A1 (fr) 2012-07-13 2014-01-16 Centre de Recherches Métallurgiques asbl - Centrum voor Research in de Metallurgie vzw Procédé et dispositif de mesure des niveaux de fonte et de laitier dans un haut-fourneau
US9598741B2 (en) 2012-07-13 2017-03-21 Centre de Recherches Métallurgiques asbl—Centrum voor Research in de Metallurgie vzw Method and device for measuring levels of cast iron and slag in a blast furnace
KR101412279B1 (ko) * 2012-07-30 2014-06-25 현대제철 주식회사 토페도 래들카의 슬래그양 측정장치
JP2016036825A (ja) * 2014-08-07 2016-03-22 新日鐵住金株式会社 溶融金属注入方法
CN108955813A (zh) * 2018-07-17 2018-12-07 河南潜合自动化科技有限公司 一种重锤式料位计
KR102121444B1 (ko) * 2019-05-03 2020-06-10 주식회사 포스코 사운딩 시물레이션 장치

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3663204A (en) Method of measuring the thickness of a slag layer on metal baths
JPH11281467A (ja) 溶融金属の表面レベル測定装置
US4881824A (en) Immersible probe
JP2013520574A (ja) 転炉スロッピングの予測及びランスの最適化のためのシステム
GB2042592A (en) Methods for controlling blowing blowing controlling the slag formation and predicting slopping in the blowing of molten pig iron in ld converter
EP0115258B1 (en) Method and apparatus for measuring the remaining amount of metal melt at the bottom of a container
JP2003344142A (ja) マイクロ波レベル計による溶融金属レベル及びスラグ層厚の測定方法及び装置
KR20120132637A (ko) 야금 용기의 유출구를 폐쇄하기 위한 장치 및 그 방법
US4235423A (en) Indication of levels in receptacles
GB2286051A (en) Determining the thickness of layers on a metal melt
JP4700606B2 (ja) スラグ検出方法と装置
US4326337A (en) Measuring instrument for the profile of piled charge of a blast furnace
GB1600310A (en) Indication of levels in receptacles
US20110209579A1 (en) System for furnace slopping prediction and lance optimization
JP2006527089A (ja) スラグ検出方法および装置
JP3327210B2 (ja) 減圧精錬方法及びその装置
CN203728873U (zh) 带有质量检测装置的包芯线成型设备
JPS589911A (ja) 転炉の造滓制御法
CN110656220B (zh) 一种控制钢包倒渣量的方法
JPS62235404A (ja) 竪型炉内装入物の挙動検出方法
CN203728872U (zh) 带有下粉量精确控制装置的包芯线成型设备
KR950009358B1 (ko) 슬래그 두께 측정방법
JPS6336248Y2 (ja)
JPH058019A (ja) 鍋口と湯面のレベル差検出装置
JPH08313369A (ja) 溶融金属の温度測定方法および温度測定装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050607