JPH1128055A - 白干し梅の製造方法 - Google Patents

白干し梅の製造方法

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JPH1128055A
JPH1128055A JP20075497A JP20075497A JPH1128055A JP H1128055 A JPH1128055 A JP H1128055A JP 20075497 A JP20075497 A JP 20075497A JP 20075497 A JP20075497 A JP 20075497A JP H1128055 A JPH1128055 A JP H1128055A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ume
dried
plum
infrared rays
far infrared
Prior art date
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Pending
Application number
JP20075497A
Other languages
English (en)
Inventor
Suminori Matsunaga
純宣 松永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Seikan Group Holdings Ltd
Original Assignee
Toyo Seikan Kaisha Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Seikan Kaisha Ltd filed Critical Toyo Seikan Kaisha Ltd
Priority to JP20075497A priority Critical patent/JPH1128055A/ja
Publication of JPH1128055A publication Critical patent/JPH1128055A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Preparation Of Fruits And Vegetables (AREA)
  • Freezing, Cooling And Drying Of Foods (AREA)
  • Storage Of Fruits Or Vegetables (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 天日干しにかわりに短期間で白干し梅を作る
ことができ、かつ塩分が少ない梅干しを得ることがで
き、さらに白干し梅を漬ける調味液の種類に変化をつけ
ることができる白干し梅の製造方法を提供する。 【解決手段】 生梅を遠赤外線照射により乾燥させるこ
とにより白干し梅を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、白干し梅の製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】白干し梅を製造するため、従来は生梅を
約20%の塩分を含有する状熊で、約1ヶ月間漬込み、
その後天日干しすることにより約30〜40%の水分が
蒸発したいわゆる白干し梅を作っている。この白干し梅
を、赤シソ液その他の調味液に数週間漬け込み、『調味
梅干し』として完成させていた。従来白干し梅を製造す
る際に約20%の塩分を含有させていたのは、塩の浸透
圧で生梅が含んでいる水分を俳出させるためと、保存性
を高めて腐敗や酵母菌の繁殖を防止するためである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の梅干し製造
方法によれば、白干し梅を作るために約1ヶ月間の漬込
み期間と、3〜4日間の天日干し作業が必要とするた
め、梅干しの製造期間が長くかかる上に、漬込み作業に
大量の食塩が必要になることや、天候によって天日干し
作業の日数が延びたり、漬け上げた後に塩分濃度の高い
梅酢が残ってしまうなどの問題があった。
【0004】さらに、白干し梅を『調味梅干し』加工用
の原料として使用するために、約20%の塩分を10%
以下に下げる目的で、水による脱塩をしなければなら
ず、この脱塩の際に塩分だけでなく、梅の有効成分であ
る有機酸までもが抜けてしまうために調味加工の工程
で、有機酸の強化目的として調味液に酸味料のクエン酸
などを添加しなければならなかった。また調味梅干しの
塩分を下げると、完成品の水分含有率が上がってしま
い、柔らかい梅干しの果肉が更に柔らかく、潰れやすく
なる欠点があった。
【0005】本発明は、上記従来の梅干し製造方法の問
題点にかんがみなされたものであって、従来の天日干し
にかわり短期間で白干し梅を作ることができ、かつ塩分
が少い梅干しを得ることができ、さらに白干し梅を漬け
る調味液の種類に変化をつけることができる白干し梅の
製造方法を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は研究と実験を重ねた結果、従来食品の乾燥
等に用いられてはいたが白干し梅の製造には用いられた
ことがない遠赤外線を生梅に照射することにより意外に
も極めて短時間に梅干し製造に好適な果肉の柔らかさと
水分含量を有する白干し梅ができることを発見し、本発
明に到達した。
【0007】すなわち、本発明にかかる白干し梅の製造
方法は、生梅を遠赤外線照射により乾燥させることを特
徴とするものである。
【0008】遠赤外線照射の条件としては、遠赤外線乾
燥機の内部温度を60℃以上、特に75℃以上85℃と
することが好ましく、また乾燥時間を4時間ないし5時
間とすることが好ましい。加熱温度が10℃あがるごと
に加熱時間が30分単位で短縮できることが判った。加
熱温度が75℃以上であると殺菌効果もあり白干し梅の
日持ちが良くなる。しかし加熱温度が90℃以上になる
と天日干し同様の白干し梅が得られないので好ましくな
い。
【0009】遠赤外線照射に際しては、梅の表面が万遍
なく遠赤外線に照射されるよう梅を定期的に動かすこと
が望ましい。乾燥機の内部がコンベアベルト式で段数が
多ければ梅が照射される面積が多くなるので好ましい。
遠赤外線乾燥機としては、たとえば赤外線発生部がセラ
ミック式で乾燥室内部がコンベアベルト式のものを使用
することができる。
【0010】遠赤外線照射により4時間ないし5時間程
度の極めて短時間で天日干しを約1カ月行った場合と同
様に梅の果肉が柔くなるとともに約30%〜40%の水
分を蒸発させ、調味液への漬け込みに好適な白干し梅が
でき上る。
【0011】また、遠赤外線照射により上記短時間内に
梅の細胞膜を破壊することができ、梅の浸透圧を効果的
に上げることができるので、その後の調味液中での漬け
込み工程も短時間で行うことができ、2〜3週間の漬け
込みで梅干し完成品ができ上る。
【0012】さらに、遠赤外線照射により梅の表面に存
在する酵母菌を破壊することができるので、腐敗や酵母
菌の繁殖を防止することができ、白干し梅は塩分をまっ
たく含有する必要がないか、または含有しても極めて小
量ですみ塩分の少い梅干しを製造することができる上
に、白干し梅を漬け込む調味液の種類に変化をつけるこ
とが可能となる。
【0013】本発明の方法の対象となる生梅はその種類
や状態を選ばず、どのような梅でも白干し梅とすること
ができる。すなわち梅の種類としては南高、白加賀、外
国産等いずれでもよく、また青梅、完熟梅、冷凍梅のい
ずれでも同じ状態の白干し梅とすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施例について説明
する。
【0015】実施例1 青梅7kgを前加工なし(塩分をまったく含有しない)
で株式会社サムソン製遠赤外線照射式乾燥機DBS型
(5段ベルト)に投入し、乾燥機内部温度74℃、ベル
ト速度7cm/分で1.5時間かけて第1段ベルトを通
過させた。梅の内部が少し柔くなり、皮が張った状態で
色が少し茶色に変化した。次に内部温度74℃、ベルト
速度30cm/分で1時間かけて第2段ベルト、第3段
ベルトを通過させた後、内部温度64℃、ベルト速度1
2cm/分で1時間かけて第4段ベルトを通過させた。
梅の張り方はより張って中身はさらに柔くなった。次に
内部温度64℃、ベルト速度12cm/分で1時間かけ
て第5段ベルトを通過させて白干し梅を得た。梅の表面
はしぼみ果肉は天日干しと同様の柔かさとなっていた。
水分蒸発量は30%であった。
【0016】実施例2 青梅1kgを2%の塩に2時間漬けた後実施例1と同一
方法により遠赤外線照射を行った。でき上った白干し梅
は塩が表面に付着して色が青梅とあまり変らず、硬さも
実施例1のものより硬かった以外は実施例1で得た白干
し梅と変らず、塩による効果は特に認められなかった。
【0017】実施例3 青梅1kgを2%の塩水に2時間漬けた後実施例1と同
一方法により遠赤外線照射を行った。でき上った白干し
梅は塩が表面に付着して色が青梅とあまり変らず、硬さ
も実施例1のものより硬かった以外は実施例1で得た白
干し梅と変らず、塩水による効果は特に認められなかっ
た。
【0018】実施例4 青梅1kgを井戸水に24時間漬けて灰汁抜きをした
後、梅の通気を良くし蒸発量を多くするとともに梅の浸
透圧を改善するために梅の表面に小さな穴を数個開け
た。この梅を実施例1と同一の遠赤外線乾燥機により内
部温度64℃で4時間半乾燥して白干し梅とした。塩分
2%で24時間漬けた赤シソを用意し、容器の底に消毒
のため焼酎を吹付け、この容器に赤シソ、白干し梅、焼
酎を交互に重ねた。使用した焼酎は梅の量の10%であ
った。
【0019】漬け込みに際しては重石を使用せず重ねた
梅の自重により漬け込みを行った。7日〜14日間漬け
込むことにより赤シソにより薄赤色を呈する塩分含有量
0.5%以下の超低塩梅干しが得られた。
【0020】実施例5 実施例3と同一方法により白干し梅を作った後この白干
し梅に塩3%をじかにまぶして白梅酢が上ってくるまで
軽い重石をして2〜3日漬けた。容器の底にハーブを敷
いた上に梅を並べその上にハーブと梅を交互に重ねて漬
けた。ハーブとしてはローズマリー、レモンハーブ、ペ
パーミント、大葉の4種類を使用した。最後に焼酎を上
面と容器に小量吹きかけて消毒した。7〜14日間漬込
んだ結果薄緑色を呈する低塩ハーブ梅干しが得られた。
【0021】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、生
梅を遠赤外線照射により乾燥させることにより4時間な
いし5時間程度の極めて短時間で天日干しを約1カ月行
った場合と同様に梅の果肉が柔くなるとともに約30%
〜40%の水分を蒸発させ、調味液への漬け込みに好適
な白干し梅ができ上る。
【0022】また、遠赤外線照射により上記短時間内に
梅の細胞膜を破壊することができ、梅の浸透圧を効果的
に上げることができるので、その後の調味液中での漬け
込み工程も短時間で行うことができ、2〜3週間の漬け
込みで梅干し完成品ができ上る。
【0023】さらに、遠赤外線照射により梅の表面に存
在する酵母菌を破壊することができるので、腐敗や酵母
菌の繁殖を防止することができ、白干し梅は塩分をまっ
たく含有する必要がないか、または含有しても極めて小
量ですみ塩分の少い梅干しを製造することができる上
に、白干し梅を漬け込む調味液の種類に変化をつけるこ
とが可能となる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生梅を遠赤外線照射により乾燥させるこ
    とを特徴とする白干し梅の製造方法。
  2. 【請求項2】 生梅を遠赤外線乾燥機の内部温度60℃
    以上、加熱時間4時間ないし5時間で遠赤外線照射によ
    り乾燥させることを特徴とする白干し梅の製造方法。
JP20075497A 1997-07-10 1997-07-10 白干し梅の製造方法 Pending JPH1128055A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002335855A (ja) * 2001-05-22 2002-11-26 Chugoku Ishoku Kenkyusho:Kk フリーズドライ製法による野菜の加工方法
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