JP4596383B2 - 一口サイズのスナック菓子類及びそのスナック菓子類の製造方法 - Google Patents

一口サイズのスナック菓子類及びそのスナック菓子類の製造方法 Download PDF

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Description

【発明の属する技術分野】
【0001】
この発明は、ジャガイモ、サツマイモ又はサトイモをフリーズドライ製法によって加工した一口サイズのスナック菓子類及びそのスナック菓子類の製造方法に関する。
【従来の技術】
【0002】
従来、人参、なす等の野菜を所定の大きさに裁断したり、粉状にしたものを素材とする菓子の製造について特許出願がなされている(例えば、特開平6−276944号公報「層状菓子、パンの製造法」、特開平11−103779号公報「野菜によるデザート菓子の製造方法」や特開平7−267977号公報「オタネ人参の果実エキスよりなる配糖体及びその製造方法〜」等参照)。特開平11−103779号公報「野菜によるデザート菓子の製造方法」では、茄子等の野菜を果汁で煮沸して、チョコレートを主材としたペーストでコーティングしたものである。
【0003】
一方、特開2000−201624号公報「サツマイモ菓子」には、サツマイモを適宜の形状に成形し、次いでサツマイモの成分を7重量%以上残して油ちょうし、その後少なくとも指で摘む部分を残してチョコレート生地を残してなるサツマイモ菓子が開示されている。
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、野菜をフリーズドライ製法により加工して、多孔質の加工野菜を製造し、表面にチョコレート等で被覆した菓子を製造したり、長期的な保存を可能にしたり、即席めんの具や味噌汁や粉末スープなどに水やお湯で戻すようにするなど、野菜をフリーズドライ製法により加工することは広く行われている。しかしながら、これらのフリーズドライ製法は、ねぎやキャベツ等の葉っぱ類を裁断したり粉砕したものであり、野菜をその原形のままフリーズドライ製法により加工する方法は行われていない。
【0005】
特に、ジャガイモ、サツマイモのような比較的固い野菜類をその原形のままフリーズドライ製法により加工することは、そもそも不可能であるか、固くて食感の悪いものしか製造することができないとされていた。しかし、ジャガイモ、サツマイモ、ゴボウ、ニンジン、竹の子等の野菜類を、その原形のまま使用した菓子等が製造できれば、原形に近い状態の栄養効果をできるだけ失わせずに、新たなスナック菓子等の新しい「食」の開拓が望めることになる。また、原形に近い状態の新たなスナック菓子にできれば、ポテトをスライスした菓子(商標:ポテトチップス)のような部分的な使用で、その大部分が廃棄処分となるような無駄にならない。なお、特開2000−201624号公報「サツマイモ菓子」の書類中にも記載されるように、ジャガイモを菓子として使用するためには、型崩れが激しく、その取り扱いが容易でなく、また、ジャガイモの味とチョコレートとがマッチしないきらいがある、というように一般的に認識されている。
【0006】
そこで、本発明の目的は、ジャガイモ、サツマイモ又はサトイモを使用してフリーズドライ製法による加工して、その原形に近い状態でも食感の優れた一口サイズのスナック菓子類及びそのスナック菓子類の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決し上記目的を達成するために、本発明の請求項1記載の一口サイズのスナック菓子類は、直径10mmから20mmの大きさのジャガイモ、サツマイモ又はサトイモの表皮を磨いた後、そのジャガイモ、サツマイモ又はサトイモに、それを貫通する径5mmから10mmの大きさの穴を少なくとも1つ形成し、穴が形成されたジャガイモ、サツマイモ又はサトイモをフリーズドライ製法により加工した後、の表面にチョコレート又は水あめコーティング層を設けることを特徴とする。
【0008】
この発明によれば、ジャガイモ、サツマイモ又はサトイモに所定形状の大きさの穴を形成してフリーズドライ製法により加工すると、所定形状の穴を介して野菜類の内部から野菜に含まれる水分を効率的に昇華させることができ、フリーズドライ製法の時間を短縮できるのみならず、多孔質で食感の良い加工野菜が製造されることとなる。このような加工野菜は、その状態のままも食用に供することができるが、その表面にチョコレートや水あめ等により味を調えれば、更に味の良い加工スナック菓子や新たな食材として幅広く食用に供することが可能である。そして、このような加工野菜だと、型崩れも抑制され,後でチョコレートや水あめ等でする際にも容易にコーティングすることができる。
また、通常、直径10mmから20mmの大きさのものは、それよりも大きなもののように一般的に市場に流通せず、業者によっては廃棄処分にするところがあるが、本発明では、直径10mmから20mmの小さな野菜類を、廃棄することなく有効活用することができる。また、栄養効果をできるだけ失わせないようにすることができる。そして、上記大きさであると、一口サイズのチョコレート菓子として食べ易い大きさとなる。栄養効果を丸かじりできる新しいスナック菓子が提供できる。
また、表面にチョコレートコーティングしたチョコレート菓子としたり、水飴をコーティングしたり、カレー味にしたり、バーベキュー味等にすることより、更にスナック菓子としての汎用性を高めたり、風味も高めたり、商品価値を高めるようにすることができる。
【0009】
本発明の請求項2記載の一口サイズのスナック菓子類は、前記貫通する穴にチョコレート充填されることを特徴とする。
この発明によると、貫通した穴が塞がれるとともに、内部にまでチョコレート充填させることもできる。
【0010】
本発明の請求項3記載の一口サイズのスナック菓子類の製造方法は、直径10mmから20mmの大きさのジャガイモ、サツマイモ又はサトイモの表皮を磨いた後、そのジャガイモ、サツマイモ又はサトイモに、それを貫通する径5mmから10mmの大きさの穴を少なくとも1つ形成し、穴が形成されたジャガイモ、サツマイモ又はサトイモをフリーズドライ製法により加工した後、の表面にチョコレート又は水あめコーティング層を設けることを特徴とする。
【0011】
本発明の請求項4記載の一口サイズのスナック菓子類の製造方法は、前記フリーズドライ製法の前加工処理として、採取されたジャガイモ、サツマイモ又はサトイモを洗浄する水洗い工程、穴が形成されたジャガイモ、サツマイモ又はサトイモを煮沸する煮沸工程、及び煮沸されたジャガイモ、サツマイモ又はサトイモを冷凍保存する冷凍保存工程を行い、前記水洗い工程の後、煮沸工程の前に、穴が形成されたジャガイモ、サツマイモ又はサトイモの真水による浸漬が行われることを特徴とする。
【0012】
本発明者は、一口サイズのスナック菓子を製造するために、その大きさが直径10mmから20mmの大きさのジャガイモ、サツマイモ、サトイモを選別して、水洗い工程、煮沸工程、及び、冷凍保存工程を行った。そして、貫通する穴の大きさが5mmから10mmである直径10mmから20mmの大きさのジャガイモ、サトイモ、サツマイモを用意してフリーズドライ製法にかけたところ、貫通する穴を介して野菜類の内部から野菜に含まれる水分を効率的に昇華させることができ、フリーズドライ製法の時間を短縮できるのみならず、多孔質で食感の良い一口サイズのジャガイモ菓子、サツマイモ菓子、サトイモ菓子が製造することができた。また、ゴボウ、ニンジン、ダイコン、竹の子については、所定形状の穴をその長手方向の中心に少なくとも1つ形成してフリーズドライ製法により加工したところ、同じように、フリーズドライ製法の時間を短縮できるのみならず、多孔質で食感の良い一口サイズのジャガイモ菓子、サトイモ菓子、サツマイモ菓子が製造することができた。
【発明の実施の形態】
【0013】
以下、図面を引用しながら本発明の実施の形態を説明する。
【0014】
本実施の形態は、採取した野菜類を原形のまま使用して、従来公知のフリーズドライ製法により凍結乾燥させた加工野菜を製造する.
【0015】
フリーズドライ製法は、凍結乾燥法ともいわれ、急速に凍結させ固体にし、その固体を釜等の容器に入れ、空気を取り除いて真空にし気圧を下げると、沸点が下がり、ほんのわずかな加熱で水分が昇華する。フリーズドライ製法は、温風乾燥ではないことから、栄養素や風味等がそのまま残り、品質劣化の元である水分だけが取り除かれる。添加物を使う必要もない利点がある。多孔質状態になること、即席めんの具や味噌汁や粉末スープなどに水やお湯で戻すようにすることが一般的に行われている。
【0016】
野菜類としては、ジャガイモ(じゃが芋)、サツマイモ(薩摩芋)、サトイモ(里芋)の比較的固い野菜を使用するが、これに限定されるものでない。これらの野菜を採取した原形のまま使用すると、栄養効果が失われにくくなる利点があり、野菜類の成分を生かしつつ凍結乾燥させることを目的としている。ジャガイモ、サツマイモであれば、これらの多く含まれる澱粉の栄養効果が失われにくくする。また、これらの野菜においては、通常表皮側に栄養成分の高いものが多いが、これをできるだけ失わせないようにすることを目的としている。そのためには、できるだけ採取した原形に近いものを使用する。なお、採取した原形のまま使用することから、型崩れも抑制され,後でチョコレートや水あめ等でする際にも容易にコーティングすることができる利点もある。
【0017】
フリーズドライ製法による加工の前処理としては、野菜類の大きさのものを選別して、水洗い工程、煮沸工程、冷凍保存工程を行う。水洗い工程は、採取した野菜を洗浄するために行う。煮沸工程は、滅菌作用と、たんぱく細胞、澱粉細胞のアルファ化によって食味向上を保つため等のために行う。冷凍保存工程は、腐敗防止・変質防止作用と、簡素時間の短縮等のために(凍結により自己凍結過程を無くすことができる)行う必要がある。野菜類の種類に応じては、水洗い工程のみでも良く、更に必要に応じて、煮沸工程、冷凍保存工程を行うこととなる。なお、洗浄工程の後、一般的に塩水で浸漬することが行われるが、通常の水(真水)による浸漬が好ましい。塩水で浸漬すると、野菜の身が引き締まり、フリーズドライ製法による良好な多孔質状態が得られないことが多かったことによる。
【0018】
次いで、野菜類に貫通する穴S1を形成する(図1(a))。貫通する穴S1を形成して、フリーズドライ製法にかけると、野菜の内部の水分の昇華が促進され、表皮面側まで全体的に良好な多孔質の状態になる。また、フリーズドライ製法にかける時間も大幅に短縮できる。これに対して、貫通する穴を形成せずにフリーズドライ製法に時間をかけて加工しても、内部の水分が昇華せずに、固いままで、内部に溜まりこんで(水分がぬけない)黒ずんだ状態になり、食感は勿論、見栄えも悪くなる。貫通する穴S1の大きさは、5mmから10mmが好適である。大きな野菜類の場合は、この5mmから10mmの大きさの貫通穴S1を複数形成する。ドリルやキリ等で、十字状、X字状等に形成する。
【0019】
次いで、フリーズドライ製法にかけて、凍結乾燥させると、このように凍結乾燥した野菜類は、食感が良く、そのままでも食用に供することができる。これは、貫通する穴S1を介して野菜類の内部から野菜に含まれる水分を効率的に昇華させることができるからである。また、貫通する穴を形成しない場合、野菜類の表皮面側に水がたまり、焦げたような黒くなる現象が生じるが、貫通する穴S1を形成すると、この現象もなく表皮面側まで良好な多孔質の状態になる。さらにおいしくするためには、表面にチョコレートTをコーティングしたチョコレート菓子としたり(図1(b))、水飴をコーティングしたり、カレー味にしたり、バーベキュー味等にすることより、更にスナック菓子としての汎用性を高めたり、風味も高めたり、商品価値を高めるようにすると良い。
【0020】
本実施の形態では、直径10mmから20mmの大きさのものを敢えて選別して、丸い野菜類の原形を保持した一口スナック菓子を製造することを一例として行った。通常、直径10mmから20mmの大きさのものは、それよりも大きなもののように一般的に市場に流通せず、業者によっては廃棄処分にするところがある。しかし、本実施の形態では、直径10mmから20mmの程度の小さな野菜類を、その原形を維持させたままとするので、廃棄することなく有効活用することができる。また、栄養効果をできるだけ失わせないようにすることができる。そして、上記大きさであると、一口サイズのチョコレート菓子として食べ易い大きさとなる。栄養効果を丸かじりできる新しいスナック菓子が提供できる。また、表面にチョコレートT等をコーティング等することで(図1(b))、貫通した穴S1が塞がれるとともに、内部にまでチョコレートT等を充填させることもできる。
【0021】
上記サイズよりも大きな野菜類をその原形のままフリーズドライ製法にかけるためには、なお、大きな野菜類の場合は、この5mmから10mmの大きさの貫通穴S1を複数形成するか、貫通しなくとも、貫通する程度に大きな形状の穴とすると良い。また、野菜類がニンジン、ゴボウ、ダイオンや竹の子の場合は、図5(a)(b)に示すように、その長手方向の中心を貫通させる穴とするか、又、先端部分に近い部分まで所定形状の穴(先細りの穴)S2を形成する。また、図5(c)に示すように、所定間隔をおいて貫通する穴S1を十字状やX字状に形成しても良い。これらの所定形状の穴S1,S2を形成しても、フリーズドライ製法にかけて、凍結乾燥させると、このように凍結乾燥した野菜類は、食感が良く、そのままでも食用に供することができる。なお、所定形状の穴が大きすぎると野菜の原形が保てなくなるので、原形が維持し得る程度の大きさが好ましい。
【0022】
実施例1
まず、直径が約15mmから20mmの大きさのジャガイモを選別して皮をむいたものを(実際には機械で表皮を磨くことをいい、束子で磨いた状態にする)200Kg用意して、各々ドリルで直径が約5〜7mmの貫通する穴S1を一個形成した(図1(a))。そして、水に24時間浸漬する。この状態で、一旦冷蔵庫に入れられる。次に、冷蔵庫から所定量を取り出して煮沸する。煮沸する温度は約105度で15分から20分煮沸する。このように煮沸したジャガイモを冷凍庫に2日間(約24時間)入れる。冷凍庫の温度は、―15°Cから―20°Cで冷凍状態に置いた。次いで、冷凍庫から取り出して、次いで、図2に示すように、トレー2に収納して、図3に示すように、フリーズドライ製法の釜Kに入れて凍結乾燥を行った。フリーズドライ製法の時間は、24時間である。常温より500Pa(パスカル)前後で水の蒸発が始まり、450Paで品温(品質温度)が0度となり、自己凍結を至らしめ、350Pa前後で岩並の硬いもの(氷)に品温(品質温度)が−10度に変化する。乾燥は凍結した状態から昇華させるために加温する。昇華した気体(水蒸気)をポンプK1で吸出し、溶解しない気圧、すなわち450Pa以下で加熱を続けた。その結果、当初200Kgであったものが、水分が抜けて、約30〜35Kg程度になった。
【0023】
比較例1
比較例1として所定の穴形成しないもので、上記実施例1と同じ条件で(貫通した穴も貫通しない穴も形成しない)、フリーズドライ製法の時間を48時間行った。その結果、当初200Kgであったものが、水分が抜けて、約37〜40Kg程度になった。
【0024】
実施例2として、一個の貫通する穴S1を直径が約4mmとした以外は、実施例1と同じ条件でフリーズドライ製法による加工を行った。
また、実施例3として、一個の貫通する穴S1を直径が約11mmとした以外は、実施例1と同じ条件でフリーズドライ製法による加工を行った。
【0025】
このように製造した実施例1のジャガイモ(凍結乾燥ジャガイモ)は、表皮面まで良好な多孔質状態になり、その原形に近い状態でもスナック菓子等として食感の優れたものとなった。すなわち、比較例1の48時間フリーズドライ製法にかけたものは、表皮側が焦げたような黒くなる現象が現れるとともに、固く食感に供することはできなかった。しかし、本実施例では、時間を半分に短縮しても、表皮側まで柔らかい(ふんわりした)スナック菓子が製造することができた。また、比較例1のものを水に浸漬してもその形は何ら異ならないが、本実施例1では、直ぐに水に溶けるように型崩れが生じた。なお、実施例1の最終重量(約30〜35Kg程度)と、比較例1の最終重量(約37〜40Kg程度)との比較から、貫通する穴S1を形成すると、釜KのポンプK1での水抜き能力が大きく異なること判る。なお、薩摩芋でも実施例1と同じような結果が得られた。
【0026】
また、直径が約15mmから20mmの大きさのジャガイモに対して、一個の貫通する穴S1を直径が約4mmとすると、表皮側まで多孔質の状態にならず、表皮側が焦げたような黒くなる現象が現れた。また、11mm以上の貫通した穴S1を形成すると、ジャガイモの原形とのバランスに欠け、形状も崩れ危険があることから、貫通する穴S1の大きさは直径5mmから10mm程度が良好である。
【0027】
実施例4として、直径が約15mmから20mmの大きさのサトイモ(里芋)を選別して皮をむいたものを(実際には機械で表皮を磨くことをいい、束子で磨いた状態にする)200Kg用意して、各々ドリルで直径が約5mmの貫通する穴S1を一個形成した。そして、水に24時間浸漬する。この状態で、一旦冷蔵庫に入れられる。次に、冷蔵庫から所定量を取り出して煮沸する。煮沸する温度は約105度で15分から20分煮沸する。このように煮沸したジャガイモを冷凍庫に2日間(約24時間)入れる。冷凍庫の温度は、―15°Cから―20°Cで冷凍状態に置いた。次いで、冷凍庫から取り出して、次いで、図2に示すように、トレー2に収納して、図3に示すように、フリーズドライ製法の釜Kに入れて凍結乾燥を行った。フリーズドライ製法の時間は、24時間である。釜Kの条件は、実施例1と同様である。その結果、当初200Kgであったものが、水分が抜けて、約23〜26Kg程度になった。
【0028】
比較例2
比較例2として、所定の穴形成しないもので(貫通した穴も貫通しない穴も形成しない)、フリーズドライ製法の時間を24時間行った。その結果、当初200Kgであったものが、水分が抜けて、約30Kg程度になった。
【0029】
比較例3
比較例3として、貫通した穴の直径を約2mmとしドリルで開けた後、塩水に24時間浸漬させた。その他の条件は、実施例4と同様である。
【0030】
このように製造した実施例4のサイトモ(凍結乾燥したサトイモ)は、表皮面まで良好な多孔質状態になり、その原形に近い状態でもスナック菓子等として食感の優れたものとなった。そして、実施例4の最終重量(約23〜26Kg程度)と比較例2の最終重量(約30Kg程度)との比較から、貫通する穴S1を形成すると、釜KのポンプK1での水抜き能力が大きく異なること判る。また、比較例3の貫通した穴の直径を約2mmとしドリルで開けた後、塩水に24時間浸漬させたものは(比較例3)、表皮側が焦げたような黒くなる現象が現れるとともに、固く食感に供することはできなかった。
【0031】
実施例5
直径が約100mmの大きさのジャガイモを選別して、表皮を磨き(束子で磨き)、ドリルで直径が約10mmの貫通する穴S1をX字状に形成した(図4)。水に24時間浸漬し、この状態で、一旦冷蔵庫に入れる。次に、冷蔵庫から所定量を取り出して煮沸する。煮沸する温度は約105度で15分から20分煮沸する。このように煮沸したジャガイモを冷凍庫に2日間(約24時間)入れる。冷凍庫の温度は、―15°Cから―20°Cで冷凍状態に置いた。次いで、冷凍庫から取り出して、次いで、図2に示すように、トレー2に収納して、図3に示すように、フリーズドライ製法の釜Kに入れて凍結乾燥を行った。フリーズドライ製法の時間は、24時間である。フリーズドライ製法にかけて、凍結乾燥させると、このように凍結乾燥した野菜類は、食感が良く、そのままでも食用に供することができた。
【0032】
実施例6
長さが100mm程度で、根っこ部分の最大直径が約20mmの大きさのニンジンを選別して、根っこの部分を切断するとともに、表皮を磨き(束子で磨き)、ドリルで直径が約10mmの貫通する穴S1を長手方向中心に一つ形成した(図5(b))。次いで、水に24時間浸漬し、この状態で、一旦冷蔵庫に入れる。なお、ニンジンの先端部分をカットしたが、カットとせず、そのままでも良い。次に、冷蔵庫から所定量を取り出して煮沸する。煮沸する温度は約105度で15分から20分煮沸する。このように煮沸したジャガイモを冷凍庫に2日間(約24時間)入れる。冷凍庫の温度は、―15°Cから―20°Cで冷凍状態に置いた。次いで、冷凍庫から取り出して、トレー2に収納して、図3に示すように、フリーズドライ製法の釜Kに入れて凍結乾燥を行った。フリーズドライ製法の時間は、24時間である。なお、同じ条件で、図5(a)に示すように、直径が約10mmの穴を長手方向中心に先端部分近くまで穴S2を形成したものと、図5(c)に示すように、所定間隔をおいて貫通する穴S1を十字状やX字状に形成したものとをフリーズドライ製法にかけた。なお、ゴボウ、ダイコン、竹の子でも実施例6と同じような結果が得られた。
【0033】
これらの所定形状の穴を形成しても、フリーズドライ製法にかけて、凍結乾燥させると、このように凍結乾燥した野菜類は、食感が良く、そのままでも食用に供することができた。なお、長手方向中心に先端部分近くまで形成する図5(a)を、貫通する穴S1とした図5(b)と同じような多孔質の食感とするために、ニンジンの先端部分近くまで長手方向の穴を形成する必要があった。このことから、野菜の内部の水分の昇華が促進させるには、貫通する穴S1の方が時間等のフリーズドライ製法の条件を効率的にできるものと考えられる。
【0034】
以上、本実施の形態では、一口サイズの大きさの新たなスナック菓子を製造するために、その大きさが直径約10mmから20mm程度の大きさの野菜類を使用し、その大きさ・形状を統一したものとしたが、本発明は、野菜類の大きさや種類を問わないものである。
【発明の効果】
【0035】
本発明に係るフリーズドライ製法による一口サイズのスナック菓子類の製造方法によれば、ジャガイモ等の野菜をその原形に近い状態でフリーズドライ製法にかけて、その原形を維持した加工野菜を製造することができる。原形に近いために、従来の裁断したり粉状に加工したものとは異なり、原形の持つ風味や栄養効果が失われにくく、新しいスナック菓子等に応用することが可能になる。また、フリーズドライ製法による時間を短縮できるのみならず、水分が効率よく除去することができ、全体が多孔質のジャガイモの原形に近いものを製造することができる。これらの原形野菜は、チョコレート等でコーティングして所定形状の穴にもチョコレートを充填することで、新しいスナック菓子となる。また、カレー味等として味を調整すれば、一口スナック菓子等としての汎用性が高められる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の一実施の形態の貫通する穴を形成したジャガイモと、チョコレートでコーティングしたジャガイモの図である。
【図2】上記一実施の形態のジャガイモをトレーに収納させた状態を示す斜視図である。
【図3】上記一実施の形態のジャガイモをフリーズドライ製法にかける釜を示す正面図である。
【図4】本発明の一実施の形態の貫通する穴をジャガイモに複数形成した図である。
【図5】本発明の一実施の形態のニンジンに形成される所定の穴を説明する斜視図である。
【符号の説明】
2 トレー、
J ジャガイモ、
K 釜、
K1 ポンプ、
N ニンジン、
T チョコレート、
S1,S2 所定形状の穴

Claims (4)

  1. 直径10mmから20mmの大きさのジャガイモ、サツマイモ又はサトイモの表皮を磨いた後、そのジャガイモ、サツマイモ又はサトイモに、それを貫通する径5mmから10mmの大きさの穴を少なくとも1つ形成し、穴が形成されたジャガイモ、サツマイモ又はサトイモをフリーズドライ製法により加工した後、の表面にチョコレート又は水あめコーティング層を設けることを特徴とする一口サイズのスナック菓子類。
  2. 前記貫通する穴にチョコレート充填されることを特徴とする請求項1記載の一口サイズのスナック菓子類。
  3. 直径10mmから20mmの大きさのジャガイモ、サツマイモ又はサトイモの表皮を磨いた後、そのジャガイモ、サツマイモ又はサトイモに、それを貫通する径5mmから10mmの大きさの穴を少なくとも1つ形成し、穴が形成されたジャガイモ、サツマイモ又はサトイモをフリーズドライ製法により加工した後、の表面にチョコレート又は水あめコーティング層を設けることを特徴とする一口サイズのスナック菓子類の製造方法。
  4. 前記フリーズドライ製法の前加工処理として、採取されたジャガイモ、サツマイモ又はサトイモを洗浄する水洗い工程、穴が形成されたジャガイモ、サツマイモ又はサトイモを煮沸する煮沸工程、及び煮沸されたジャガイモ、サツマイモ又はサトイモを冷凍保存する冷凍保存工程を行い、前記水洗い工程の後、煮沸工程の前に、穴が形成されたジャガイモ、サツマイモ又はサトイモの真水による浸漬が行われることを特徴とする請求項3記載の一口サイズのスナック菓子類の製造方法。
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