JPH11280051A - 土木工法用ドレーン材 - Google Patents

土木工法用ドレーン材

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JPH11280051A
JPH11280051A JP10206498A JP10206498A JPH11280051A JP H11280051 A JPH11280051 A JP H11280051A JP 10206498 A JP10206498 A JP 10206498A JP 10206498 A JP10206498 A JP 10206498A JP H11280051 A JPH11280051 A JP H11280051A
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JP
Japan
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drain
drain material
along
civil engineering
water
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JP10206498A
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Yasuo Shimatani
康雄 嶋谷
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SANKI SANGYO KK
Zeon Corp
Original Assignee
SANKI SANGYO KK
Nippon Zeon Co Ltd
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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 資源の有効利用を図ることができると共に、
特に軟弱地盤改良用として地中に垂直に埋めた場合に、
土の中に含まれる土中水を効果的に吸い上げて排水させ
ることができる土木工法用ドレーン材を提供すること。 【解決手段】 プラスチック廃材の再生プラスチック成
形シートから成り、両面に凹凸の連続形状を持つ芯材2
Aと、芯材2Aの両面に、芯材の凹凸に対応した複数の
排水路4Aが形成されるように積層される被覆材3A,
3Aとを有する土木工法用ドレーン材1Aであって、ド
レーン材1Aの排水路方向である第1方向Xに沿う透水
係数が、1×100 cm/秒以上であり、ドレーン材1
Aの面に沿って第1方向Xと略直角方向の第2方向Yに
沿う透水係数が1×10-2cm/秒以上であり、第2方
向Yに沿うドレーン材の製品幅に対して、第1方向Xに
沿うドレーン材1Aの引っ張り強度が250kgf以上
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軟弱地盤改良工法
や補強盛土工法などの土木工法に好適に用いることがで
きる土木工法用ドレーン材に関する。
【0002】
【従来の技術】軟弱地盤改良工法の一つとして、ドレー
ン材を埋立地などの軟弱地盤中に垂直に埋め立てて、ド
レーン材の内部に形成してある排水路を通して土の中に
含まれる土中水を吸い上げて排水させる工法がある。ま
た、盛土補強工法の一つとして、盛土に際して、ドレー
ン材を水平または水平から傾斜させて盛土と共に埋め立
てて敷設することにより盛土中の土中水を排水させなが
ら盛土を補強する工法もある。
【0003】これらの土木工法に用いられるドレーン材
として、たとえば実開平4−9431号公報や特許第2
539312号公報に示すように、両面に凹凸の連続形
状を持つ芯材と、この芯材の両面に、芯材の凹凸に対応
した複数の排水路が形成されるように積層される被覆材
とを有する土木工法用ドレーン材が知られている。
【0004】これら公報に示すドレーン材を用いること
により、土中に含まれる土中水を効果的に排水すること
が期待されている。
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ドレーン材では、特に軟弱地盤改良用として地中に垂直
に埋めた場合に、土の中に含まれる土中水を吸い上げて
排水させることを主目としていて、再生プラスチックの
使用といった資源の有効利用を積極的に図るものではな
かった。また、土中水を排水することについても、さら
に改良する必要がある。
【0005】本発明は、このような実状に鑑みてなさ
れ、資源の有効利用を図ると共に、特に軟弱地盤改良用
として地中に垂直に埋めた場合に、土の中に含まれる土
中水を効果的に吸い上げて排水させることができる土木
工法用ドレーン材を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、特に軟弱
地盤改良用として地中に垂直に埋めた場合に、土の中に
含まれる土中水を効果的に吸い上げて排水させることが
できる土木工法用ドレーン材について鋭意検討した結
果、廃棄プラスチックを用いたドレーン材であって、ド
レーン材として要求される引っ張り強度を低下させない
範囲で、ドレーン材の内部に形成された排水路に沿った
方向の透水係数や、ドレーン材の面に沿って排水路と略
直角な方向の透水係数を特定の数値以上とすることで、
土の中に含まれる土中水を効果的に吸い上げて排水させ
ることができることを見い出し、本発明を完成させるに
至った。
【0007】すなわち、本発明に係る土木工法用ドレー
ン材は、プラスチック廃材の再生プラスチック成形シー
トから成り、両面に凹凸の連続形状を持つ芯材と、前記
芯材の両面に、芯材の凹凸に対応した複数の排水路が形
成されるように積層される被覆材とを有する土木工法用
ドレーン材であって、前記ドレーン材の排水路方向であ
る第1方向に沿う透水係数が、1×100 cm/秒以上
であり、前記ドレーン材の面に沿って前記第1方向と略
直角方向の第2方向に沿う透水係数が1×10-2cm/
秒以上であり、前記第2方向に沿うドレーン材の製品幅
に対して、第1方向に沿うドレーン材の引っ張り強度が
250kgf以上であることを特徴とする。
【0008】本発明に係るドレーン材において、前記芯
材には、表裏面を貫通する貫通孔が形成してあることが
好ましい。
【0009】また、本発明に係るドレーン材において、
前記芯材には、隣接する排水路間の透水を可能とする通
水溝が形成してあることが好ましい。
【0010】本発明において、透水係数は、JISA−
1218により測定し、引っ張り強度は、JIS K−
6745により測定する。
【0011】芯材を構成するプラスチック廃材の再生プ
ラスチック成形シートとしては、特に限定されないが、
PET(ポリエチレンテレフタレート)製のボトルの廃
材をシート状に成形したもの、ポリエチレンやポリプロ
ピレン等のポリオレフィン系廃材、ポリ塩化ビニール系
廃材などが例示される。
【0012】本発明において、再生プラスチック成形シ
ートから成る芯材の両面に形成される凹凸の連続形状と
しては、特に限定されず、矩形状の凸部と凹部との繰り
返し形状、円形または楕円形などの曲線形状の凸部と凹
部との繰り返し形状、あるいは三角形状または多角形状
の凸部と凹部との繰り返し形状などが例示される。この
ような凹凸の連続形状を成形する方法としては、特に限
定されず、エンボス加工、切削加工、押出し成型加工な
どにより容易に成形することができる。この芯材の両面
に形成された凹凸の凹部が、被覆層との間に形成される
複数の排水路となる。これら複数の排水路は、全て同じ
方向(第1方向)に沿って形成されるが、各排水路間で
の透水(第2方向の透水)を図るために、芯材には、表
裏面を貫通する貫通孔を多数設けたり、芯材と被覆層と
の積層接合部に、排水路間の透水を可能とする通水溝を
設けたりしても良い。
【0013】芯材を構成する再生プラスチックシートの
厚みは、特に限定されない。また、芯材の表裏面に形成
される凹凸形状のピッチ(凹部または凸部の幅)は、特
に限定されないが、好ましくは2〜5mm程度である。
また、芯材の凹凸形状の高さ(表面に形成された凹凸形
状の凸部と、裏面に形成された凹凸形状の凸部との間の
距離)は、特に限定されないが、2〜5mmであること
が好ましい。これらの寸法は、排水路の長手方向である
第1方向に沿って、ドレーン材の透水係数が、1×10
0 cm/秒以上となるように決定される。
【0014】本発明において、芯材の両面に積層される
被覆材としては、特に限定されないが、所定粒径以上の
粒子を透過せず、所定粒径以下の粒子を含む水分のみを
透過させるフィルタ機能を有する材質から選択される。
被覆材の厚みも、特に限定されないが、良好なフィルタ
機能を有し、且つドレーン材の引っ張り強度が前記の値
以上となるように決定され、好ましくは0.1〜1mm
程度である。
【0015】被覆材は、透水可能なフィルターとしての
機能を有するが、40μm以下の外径より小さな粒子は
通過させる程度のフィルター粗さであることが好まし
い。あまりに細かいフィルターであると、被覆材が直ぐ
目詰まりを起こし、透水性がなくなってしまうからであ
る。
【0016】このような観点から、被覆材としては、不
織布であることが好ましい。不織布としては、特に限定
されないが、短繊維から成る不織布、長繊維から成る不
織布、合成繊維スパンボンド不織布などが例示される。
特に、合成繊維スパンボンド不織布は、引っ張り強度が
高く、コストが低いという利点がある。また、この不織
布は、長繊維が面方向に延びた構造を有するため、フィ
ルターとしての機能に優れている。不織布の目付は、引
っ張り強度と透水性との兼ね合いで決定されるが、好ま
しくは30〜100g/m2 であることが好ましい。
【0017】不織布を構成する繊維の素材としては、特
に限定されないが、天然繊維は湿潤状態で腐食するおそ
れがあるため合成繊維を使用することが好ましい。この
ような合成繊維としては、ポリエステル系、ポリプロピ
レン系およびポリアミド系のものがあるが、特にポリエ
ステル系繊維は圧縮力に対する抵抗が強く、耐久性が優
れている。このため、不織布を構成する繊維としてポリ
エステル系繊維を使用すると、不織布の厚み保持性がよ
り一層向上し、いわゆる圧縮へたりを防止することがで
きる。
【0018】また、不織布を構成する繊維の平均短繊維
繊度は、0.5〜5デニールにすることが好ましい。こ
れは、平均短繊維繊度が0.5デニールよりも低いと耐
久性および強度が低下する傾向にあり、5デニールを超
えると繊維間の間隔が大きく成り過ぎて土粒子などが入
り込んでしまう傾向にあるからである。
【0019】このような不織布の製造方法は、特に限定
されないが、低融点繊維をバインダとして繊維を融着さ
せる方法、樹脂バインダで繊維を接着させる方法、繊維
をエンボス加工などにより圧着する方法などのように種
々の公知の方法を採用することができる。
【0020】本発明において、芯材の両面に被覆材を積
層するための手段は、特に限定されず、融着または接着
などの方法を採用することができる。本発明では、被覆
材の表面は、粗面化処理してあることが好ましい。被覆
材の表面が粗面化処理してあることにより、接触する土
との密着性が向上し、土との間の摩擦力が高くなり、特
にドレーン材を盛土工法に用いて略水平に配置する場合
に、盛土の滑り崩壊を防止することができ好ましい。
【0021】不織布などの被覆材の表面を粗面化処理す
る方法としては、特に限定されないが、不織布の表面に
超音波加工する方法、エンボス加工する方法などを採用
することができる。
【0022】本発明に係る土木工法用ドレーン材の厚み
は、特に限定されないが、好ましくは2〜7mm、さら
に好ましくは3〜5mmである。また、ドレーン材の幅
寸法は、特に限定されないが、好ましくは80mm以上
であることが好ましい。また、ドレーン材の長さは、軟
弱地盤のなどに埋め込む深さ、あるいは盛土などに敷設
する広さなどに応じて自由に設計変更することができる
が、一般的には、50〜800m程度の長さである。
【0023】本発明に係るドレーン材の用途は、軟弱地
盤改良工法や補強盛土工法などに限らず、その他の土木
工法において、地面内からの排水が必要とされる土木工
法の全てに対して適用することができる。
【0024】
【作用】本発明に係るドレーン材を用いて、たとえば軟
弱地盤を改良する場合には、軟弱地盤の地面に所定間隔
で孔を掘り、その孔の中に、ドレーン材を、ドレーン材
の内部に形成された排水路が鉛直方向に略一致するよう
に打設装置により押し込む。ドレーン材の埋込間隔とし
ては、特に限定されないが、好ましくは500〜2,0
00mm、さらに好ましくは700〜1,500mmで
ある。
【0025】本発明に係るドレーン材を地中に埋め込む
ことで、地中に含まれる地中水は、載荷重による間隙水
圧の上昇により、ドレーン材の被覆材を透過し、排水路
を通して上方(第1方向)に移動して排水される。その
際に、本発明に係るドレーン材では、ドレーン材の面に
沿って排水路と略直角方向の第2方向の透水性にも優れ
ているため、ドレーン材の内部に形成してある全ての排
水路を通して均一に地中水が流れるため、効率的に排水
を行うことができる。
【0026】また、本発明に係るドレーン材では、芯材
として、プラスチック廃材の再生プラスチック成形シー
トを用いているので、資源の有効利用を図ることができ
る。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、図面に示す実施
形態に基づき説明する。
【0028】図1(A)〜(C)はそれぞれ本発明の実
施形態に係る土木工法用ドレーン材の概略要部斜視図で
ある。
【0029】図1(A)に示す実施形態に係る土木工法
用ドレーン材1Aは、芯材2Aと、その両面に積層して
ある被覆材3A,3Aとを有する。
【0030】芯材2Aの両面には、第1方向Xに沿って
排水路4Aが交互に形成されるように、第2方向Yに対
して矩形状の凹凸が連続的に形成してある。凹凸のピッ
チpは、2〜5mm程度である。また、芯材の凹凸形状
の高さhは、2〜5mmである。芯材2A自体の厚みt
1は、0.1〜1mmである。これらの寸法は、排水路
4Aの長手方向である第1方向Xに沿って、ドレーン材
1Aの透水係数が、1×100 cm/秒以上となるよう
に決定される。
【0031】芯材2Aは、プラスチック廃材の再生プラ
スチック成形シートを凹凸加工したもので構成してあ
り、たとえばPET(ポリエチレンテレフタレート)製
のボトルの廃材を押出し成形等によりシート状に成形し
たもので構成してある。
【0032】このようなシートの表裏面に凹凸の連続形
状を成形するために、本実施形態では、押出し成型加工
を用いている。この芯材の両面に形成された凹凸の凹部
が、被覆層3A,3Aとの間に形成される複数の排水路
4A…となる。これら複数の排水路4A…は、全て同じ
方向(第1方向X)に沿って形成される。
【0033】本実施形態では、各排水路4A間での透水
(第2方向Yの透水)を図るために、芯材2Aには、表
裏面を貫通する貫通孔5Aが多数設けてある。貫通孔5
Aの内径は、特に限定されないが、ドレーン材1Aの第
2方向Yの透水係数が、1×10-2cm/秒以上となる
ように決定される。また、貫通孔5Aの配置ピッチも、
ドレーン材1Aの第2方向Yの透水係数が、1×10-2
cm/秒以上となるように決定される。貫通孔5Aは、
芯材2Aをシート状に成形する際に、押出し成型するこ
とにより一体に形成しても良いが、後でプレス加工など
で形成しても良い。
【0034】本実施形態では、芯材2Aの両面に積層さ
れる被覆材3Aは、所定粒径以上の粒子を透過せず、所
定粒径以下の粒子を含む水分のみを透過させるフィルタ
機能を有する材質から選択される。被覆材3Aの厚みt
2は、本実施形態では、良好なフィルタ機能を有し、且
つドレーン材の引っ張り強度が前記の値以上となるよう
に決定され、好ましくは0.1〜1mm程度である。
【0035】被覆材3Aは、透水可能なフィルターとし
ての機能を有するが、40μm以下の外径より小さな粒
子は通過させる程度のフィルター粗さであることが好ま
しい。あまりに細かいフィルターであると、被覆材3A
が直ぐ目詰まりを起こし、透水性がなくなってしまうか
らである。
【0036】このような観点から、被覆材3Aとして、
合成繊維スパンボンド不織布から成るものを用いてい
る。特に、ポリエステル系合成繊維スパンボンド不織布
は、引っ張り強度が高く、コストが低いという利点があ
る。また、この不織布は、長繊維が面方向に延びた構造
を有するため、フィルターとしての機能に優れている。
不織布の目付は、引っ張り強度と透水性との兼ね合いで
決定されるが、好ましくは30〜100g/m2 である
ことが好ましい。本実施形態では、不織布を構成する繊
維としてポリエステル系繊維を使用しているので、不織
布の厚み保持性がより一層向上し、いわゆる圧縮へたり
を防止することができる。
【0037】また、本実施形態では、不織布を構成する
繊維の平均短繊維繊度は、0.5〜5デニールにしてあ
る。これは、平均短繊維繊度が0.5デニールよりも低
いと耐久性および強度が低下する傾向にあり、5デニー
ルを超えると繊維間の間隔が大きく成り過ぎて土粒子な
どが入り込んでしまう傾向にあるからである。
【0038】本実施形態では、芯材2Aの両面に被覆材
3A,3Aを積層するために、融着または接着などの方
法を採用している。
【0039】本実施形態に係る土木工法用ドレーン材1
Aの全体厚みt3は、2〜7mmである。また、ドレー
ン材1Aの幅寸法は、約80mm以上である。また、ド
レーン材1Aの長さは、50〜800m程度の長さであ
る。
【0040】本実施形態に係るドレーン材1Aでは、第
1方向Xに沿う透水係数が、1×100 cm/秒以上で
あり、ドレーン材1Aの面に沿って第1方向Xと略直角
方向の第2方向Yに沿う透水係数が1×10-2cm/秒
以上であり、第2方向Yに沿うドレーン材1Aの製品幅
に対して、第1方向Xに沿うドレーン材1Aの引っ張り
強度が200kgf以上である。
【0041】本実施形態に係るドレーン材1Aを用い
て、たとえば軟弱地盤を改良する場合には、軟弱地盤の
地面に所定間隔で孔を掘り、その孔の中に、ドレーン材
1Aを、ドレーン材1Aの内部に形成された排水路4A
が鉛直方向Xに略一致するように埋め込む。ドレーン材
1Aの埋込間隔としては、本実施形態では、700〜
2,000mmである。
【0042】本実施形態に係るドレーン材1Aを地中に
埋め込むことで、地中に含まれる地中水は、地中の圧力
により、ドレーン材1Aの被覆材3Aを透過し、排水路
4Aを通して間隙水圧により上方(第1方向X)に移動
して排水される。その際に、本実施形態に係るドレーン
材1Aでは、ドレーン材1Aの面に沿って排水路4Aと
略直角方向の第2方向Yの透水性にも優れているため、
ドレーン材1Aの内部に形成してある全ての排水路4A
を通して均一に地中水が流れるため、効率的に排水を行
うことができる。
【0043】また、本実施形態に係るドレーン材1Aで
は、芯材2Aとして、プラスチック廃材の再生プラスチ
ック成形シートを用いているので、資源の有効利用を図
ることができる。
【0044】なお、本発明は、上述した実施形態に限定
されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変する
ことができる。
【0045】たとえば、再生プラスチック成形シートか
ら成る芯材の両面に形成される凹凸の連続形状として
は、特に限定されず、円形または楕円形などの曲線形状
の凸部と凹部との繰り返し形状、あるいは三角形状また
は多角形状の凸部と凹部との繰り返し形状などでも良
い。
【0046】図1(B)に示す実施形態に係るドレーン
材1Bでは、被覆材3B,3B間に、波形形状の芯材2
Bが挟み込まれており、芯材2Bと被覆材3B,3Bと
の間に、第1方向Xに沿って細長い複数の排水路4Bが
形成してある。なお、この図に示す芯材2Bにも、貫通
孔5Bが形成してある。その他の構成は、図1(A)に
示す実施形態と同様であり、同様な作用効果を奏する。
【0047】図1(C)に示す実施形態に係るドレーン
材1Cでは、被覆材3C,3C間に、三角形状の凹凸が
連続してある芯材2Cが挟み込まれており、芯材2Cと
被覆材3C,3Cとの間に、第1方向Xに沿って細長い
断面三角形状の複数の排水路4Cが形成してある。な
お、この図に示す芯材2Cには、貫通孔が形成されてお
らず、その代わりに、排水路4C,4C間の透水を可能
とする通水溝5Cが、芯材2Cの第1方向に沿って所定
間隔で形成してある。その他の構成は、図1(A)に示
す実施形態と同様であり、同様な作用効果を奏する。
【0048】
【実施例】以下、本発明を、さらに詳細な実施例に基づ
き説明するが、本発明は、これら実施例に限定されな
い。
【0049】実施例1 図1(A)に示すドレーン材1Aを製造した。芯材2A
としては、厚みt1が3.0mmのポリエチレン製の再
生プラスチックシートを用いた。このシートの表裏面に
は、押出し成型加工により、矩形状の凹凸を形成した。
凹凸の高さhは、3.0mmであり、凹凸のピッチpは
3.0mmであった。
【0050】この芯材2Aの両面に、被覆材3Aを溶融
圧着した。被覆材3Aとしては、厚みが0.2mmの東
レ株式会社製の製品番号G−2050BKのPET製の
不織布を用いた。
【0051】このようにして得られた積層シートを製品
幅95mm、製品長さ300mmの所定の大きさに切断
してドレーン材とした。このドレーン材の第1方向Xの
透水係数を測定したところ、3.26×101 cm/秒
であり、第2方向Yの透水係数を測定したところ、3.
88×10-2cm/秒であった。また、第1方向の引っ
張り強度を測定したところ、325kgfであった。
【0052】比較例1 芯材の凹凸の高さhを、実施例1よりも大幅に小さい1
mmとした以外は、前記実施例1と同様にして、ドレー
ン材を製造した。
【0053】このドレーン材の第1方向Xの透水係数を
測定したところ、2.89×10-1cm/秒であり、1
×100 cm/秒よりも小さかった。また、第2方向Y
の透水係数を測定したところ、3.12×10-3cm/
秒であった。また、第1方向の引っ張り強度を測定した
ところ、235kgfであった。
【0054】比較例2 芯材として比較的薄い0.05mmの芯材を用い、被覆
材としても比較的薄い0.05mmの被覆材を用いた以
外は、前記実施例1と同様にして、ドレーン材を製造し
た。
【0055】このドレーン材の第1方向Xの透水係数を
測定したところ、1.08×100cm/秒であり、実
施例1と同等であり、第2方向Yの透水係数を測定した
ところ、3.25×10-2cm/秒であり、実施例1と
ほぼ同等であった。しかし、ドレーン材の第1方向の引
っ張り強度を測定したところ、150kgfであり、2
50kgf以下であった。
【0056】また、このドレーン材について、実施例1
と同じ条件で軟弱地盤内に埋込作業を行ったところ、強
度が弱いために、途中で破断してしまい、埋め込むこと
ができなかった。
【0057】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、資源の有効利用を図ることができると共に、特に軟
弱地盤改良用として地中に垂直に埋めた場合に、土の中
に含まれる土中水を効果的に吸い上げて排水させること
ができる土木工法用ドレーン材を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)〜(C)はそれぞれ本発明の実施形
態に係る土木工法用ドレーン材の概略要部斜視図であ
る。
【符号の説明】
1A,1B,1C… ドレーン材 2A,2B,2B… 芯材 3A,3B,3C… 被覆材 4A,4B,4C… 排水路 5A,5B… 貫通孔 5C… 通水溝

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチック廃材の再生プラスチック成
    形シートから成り、両面に凹凸の連続形状を持つ芯材
    と、 前記芯材の両面に、芯材の凹凸に対応した複数の排水路
    が形成されるように積層される被覆材とを有する土木工
    法用ドレーン材であって、 前記ドレーン材の排水路方向である第1方向に沿う透水
    係数が、1×100 cm/秒以上であり、前記ドレーン
    材の面に沿って前記第1方向と略直角方向の第2方向に
    沿う透水係数が1×10-2cm/秒以上であり、 前記第2方向に沿うドレーン材の製品幅に対して、第1
    方向に沿うドレーン材の引っ張り強度が250kgf以
    上である土木工法用ドレーン材。
  2. 【請求項2】 前記芯材には、表裏面を貫通する貫通孔
    が形成してある請求項1に記載の土木工法用ドレーン
    材。
  3. 【請求項3】 前記芯材には、隣接する排水路間の透水
    を可能とする通水溝が形成してある請求項1または2に
    記載の土木工法用ドレーン材。
JP10206498A 1998-03-30 1998-03-30 土木工法用ドレーン材 Pending JPH11280051A (ja)

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