JPH11279760A - 被処理基板のガス処理方法 - Google Patents

被処理基板のガス処理方法

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JPH11279760A
JPH11279760A JP8421498A JP8421498A JPH11279760A JP H11279760 A JPH11279760 A JP H11279760A JP 8421498 A JP8421498 A JP 8421498A JP 8421498 A JP8421498 A JP 8421498A JP H11279760 A JPH11279760 A JP H11279760A
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gas
processing
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JP8421498A
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Takao Fujikawa
隆男 藤川
Kohei Suzuki
康平 鈴木
Takuya Masui
卓也 増井
Takahiko Ishii
孝彦 石井
Yutaka Narukawa
成川  裕
Makoto Kadoguchi
誠 門口
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体ウェーハを高温高圧のガス雰囲気下で
処理するときの酸化層の造成を少なくする。 【解決手段】 炉の処理室4に半導体ウェーハ12を収
納保持するとき、ウェーハ12の板面を重ね合わせた状
態にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ULSIに代表さ
れる例えば半導体の製造工程に用いられる高温高圧ガス
プロセスであって、特に窒素、アルゴンなど処理する温
度圧力条件において実質的にSiウェーハやウェーハ上
の材料に対して不活性なガスを用いるプロセスに関する
ものである。
【0002】また、半導体の処理プロセスとしては、ウ
ェーハを一枚ずつ処理する枚葉式と、10〜30枚を1
ロットとして数ロットを纏めて処理するバッチ式とが用
いられているが、本発明は後者のバッチ式の処理方法に
関するものである。
【0003】
【従来の技術】特許第2660040号公報(平成9年
10月8日発行)には、「スパッタリング法、CVD
法、真空蒸着法等の真空薄膜形成法により、凹状部を有
する基板上に金属薄膜を形成する工程と、基板上に形成
された金属薄膜全体を加熱して流動化させる工程と、流
動化した金属薄膜の金属を気体で加圧して、凹状部内に
金属薄膜の金属を凹状部内で空洞の発生をしないように
埋め込む工程とを含むことを特徴とする真空成膜方法」
が開示されている。
【0004】また、特開平7−193063号公報に
は、「物品の処理方法であって、該物品は表面を有し、
該表面は表面内に少なくとも一つの凹部を有する物品の
処理方法において、該表面の少なくとも一部の上に層を
形成することを含み、該層は該凹部の上方を延びてお
り、更に該物品及び該層を、該層の一部が該凹部を埋め
るように変形せしめられるのに十分な高い圧力および高
い温度にさらすことを含む、物品の処理方法」が開示さ
れている。本公知資料には、該物品が半導体ウェーハ
で、該凹部が半導体ウェーハに形成された穴、溝および
ヴィア等で、該層がアルミ等の金属からなることが記載
されている。
【0005】また、該層がアルミニウムの場合には温度
として350〜650℃、圧力3,000psi以上で
加圧にはガスも使用できること、穴あるいは溝の上に形
成される層の厚さは少なくとも穴の幅と等しい厚さが必
要なことが、開示されている。さらに半導体ウェーハ自
体は複数個の特性の異なった層を含み、これを形成する
ために複数の段階を含む製造プロセスの結果として得ら
れることが記載されている。
【0006】これらのプロセスを実際に用いる場合、ウ
ェーハを一枚ずつ高圧容器内に入れて処理する枚葉式
と、複数枚を1ロットとして数ロットを纏めて処理する
バッチ式がある。バッチ式の場合には、縦形の装置に適
当なウェーハ積載用の治具にウェーハをセットして処理
を行うこととなる。半導体のプロセスとして、このよう
な縦形のバッチ形式の処理を行う工程として、拡散処理
やCVDがあり、これら工程で使用されるウェーハのセ
ット用の支持治具として、特開平10−22227号公
報で開示の熱処理用ボートや特開平10−22228号
公報で開示の半導体熱処理用治具等が知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような縦形の装置
を用いる常圧あるいは減圧下でのプロセスと、本発明で
対象とする高圧の不活性ガス雰囲気でのプロセスには被
処理基板である、例えば半導体ウェーハのコンタミネー
ションの点で大きな差異があり、これまで、このような
コンタミネーションに対する対策を講じたガス処理方式
や治具についての提案等はなされていない。
【0008】ここでコンタミネーションにかかる問題と
は、高圧処理する際に用いる不活性ガスには通常99.
99%以上の高純度ガスが用いられるが、薄板円板であ
る被処理基板を出し入れする際に大気に曝されて入り込
む空気や水分、被処理基板等に付着している揮発性の成
分などが装置内部に入りこみ被処理基板を汚染するとい
う問題である。通常、被処理基板を装置内(高温高圧炉
内)にいれてから、装置内部を真空引きして不活性ガス
で置換する等の操作を行って、これらの原因となる空気
(酸素、窒素)、水分等を極力低減する配慮がなされ
る。しかし、100MPa以上の高圧力で処理する場合
には、使用後のガスを回収して再使用するのが通例で、
このような場合、ガス中の不純物はどんどん蓄積されて
いくこととなる。特に高圧の場合、ガス中の不純物量が
1ppmレベルであっても、100MPaではおおよ
そ、大気圧換算して絶対量でその1000倍、すなわち
0.1%相当の濃度の不純物があるのと同じ状況とな
る。例えば酸素についていえば、Siウェーハの表面を
酸化して酸化物層を形成するのに十分な量の酸素がある
ことになり、処理時にこのような酸化反応の発生を防止
することは非常に重要となる。
【0009】前記の特開平7−193063号公報に
は、ウェーハ一枚ずつをPVDによるAL配線膜形成
後、真空中搬送して、この酸化を防止する配慮がなされ
ているが、大掛かりであり、かつ専用のシステム化され
た装置を必要とするなど、実施上での問題が大きい。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、半導体ウェー
ハ等の被処理基板を縦形の高温高圧ガス炉内の処理室に
収納して高温高圧ガスのガス雰囲気下にさらして処理す
る方法において、前記被処理基板の板面を重ね合わせた
状態で前記処理室に収納保持して処理することを特徴と
する被処理基板のガス処理方法あり(請求項1)、この
ような構成を採用したことによって、半導体ウェーハ等
の被処理基板の酸化防止したい面、すなわち重ね合わせ
面が広いガス空間にさらされることは少なく、問題とな
るような酸化物層が発生(形成)されないのである。
【0011】また、本発明は、前述の請求項1におい
て、前記被処理基板は成膜面を有し、該成膜面に酸化抑
制用もしくは基板相互の付着防止用の保護被膜を形成し
てから処理を行うことを特徴とするものである(請求項
2)。ここで保護被膜はセラミック系であり、酸化膜で
もよいが、TiNやTaN等の窒化物膜であってもよ
い。更に本発明は、前述の請求項1または2において前
記被処理基板の板面を重ね合わせる枚数は、5枚以下を
一組としていることを特徴とするものである(請求項
3)。
【0012】ここで被処理基板をあまり多数重ね合わせ
ると、高温高圧ガス雰囲気下での熱処理時において基板
自体の厚さ方向の熱伝導が支配的となり、炉高さ方向で
温度差が発生すること等から5枚以下を一組にしている
のである。また本発明は、前述の請求項1〜3のいずれ
かにおいて、前記被処理基板の板面を重ね合わせて組と
した被処理基板群を、処理室の炉高さ方向で所定の間隔
をおいて積み上げた状態で処理することを特徴とするも
のである(請求項4)。
【0013】このような構成を採用したことにより被処
理基板群を1ロットとして数ロットを纏めてバッチ方式
で処理することが可能となる。また前述において所定の
間隔を2〜5mmとしておけば、外側に配置されたヒータ
ーで加熱していく昇温過程で、外側と内側の温度差に起
因する高圧ガスの自然対流が発生し、ウェーハで例示す
る被処理基板の中心部と外縁部の温度差が生じ難くなる
現象を利用できて有利となるのである。
【0014】更に本発明では、前記被処理基板の板面の
重ね合わせ面は当該基板の成膜面を互いに向かい合わせ
た状態で重ね合わせていることが望ましく(請求項
5)、また成膜材料と反応しない材料のダミー被処理基
板を、被処理基板の成膜面に重ね合わせていることも推
奨される(請求項6)。また本発明では、炉内の処理室
に出入自在な支持治具に、被処理基板またはその基板群
を水平面上に横置した状態で炉高さ方向に積み上げて保
持していることによって、被処理基板をバッチ方式でガ
ス処理する上で効果的となるのである(請求項7)。
【0015】更に本発明では、被処理基板またはその基
板群を保持している支持治具を、気密材料からなる逆コ
ップ形状のケーシングで取囲んだ状態で高温高圧ガス雰
囲気下で処理することが推奨され、このような構成を採
用することによって、圧力媒体として使用するガスの純
度が低い場合やヒーター等の構成部材が水分等を吸着し
ているような場合であっても、被処理基板が汚染される
のを防止できるのである(請求項8)。
【0016】また、前記支持治具及びケーシングを石英
又はステンレス鋼で構成することも推奨されるし(請求
項9)、更にケーシング内部の高温部分に酸素ゲッタ材
を配置して処理することによって酸素等の不純物を化学
的な反応で補足できて汚染を確実に防止できるのであり
(請求項10)、また、ステンレス鋼で構成した支持治
具の被処理基板の保持部に、TiN、TaNなどのセラ
ミック系被膜が形成されていることも推奨される(請求
項11)。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、図および実施例を参照し
つつ、本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は本発
明に使用する高温高圧の不活性ガス雰囲気下での半導体
ウェーハで例示する被処理基板のガス処理に用いられる
バッチ式装置の例を示したものである。
【0018】図1において、高圧円筒1の上・下開口部
は上蓋2および下蓋3で閉塞されていて内部に処理室4
を画成しており、上蓋2には高圧ガス注入・排出孔2A
が形成されていて、下蓋3は円環形の上下蓋3Aと該蓋
3Aに挿脱自在に嵌挿されている下下蓋3Bとで構成さ
れており、上・下蓋2、3の端面には、加圧処理時に作
用する軸力を担持するための台車型または揺動扉型のプ
レスフレーム(図示せず)が係脱自在とされている。
【0019】処理室4には、倒立コップ形状の断熱構造
体5が上蓋2に吊持または上下蓋3Aに載置支持されて
おり、該断熱構造体5の下部には圧力媒体の通孔5Aが
形成されているとともに、該断熱構造体5の内周側には
上・下2段としたヒーター6が備えられることで高温高
圧ガス炉を構成している。下蓋3の下下蓋3Bには、真
空引きポート7が形成されており、該ポート7が昇降自
在な真空ポート弁8によって開閉自在とされ、ここに炉
内(炉室)を処理前の真空状態と処理中のガス雰囲気下
にガス置換可能としている。
【0020】下下蓋3Bには、円筒形の処理台9が載置
され、該処理台9を介して支持治具10が台上に備えら
れているとともに、該支持治具10は気密材料からなる
逆コップ形状のケーシング11で取り囲まれており、下
下蓋3Bを図示省略したリフタ装置によって昇降動作す
ることによって、本実施の形態ではケーシング11と一
緒に支持治具10が炉内の処理室に出入り自在とされて
いる。
【0021】支持治具10は、炉高さ方向に間隔を有し
て被処理基板12の保持部10Aを有し、該保持部10
Aに被処理基板12の板面を重ね合わせた状態で炉高さ
方向で間隔を有して棚状にセット可能とされているとと
もに、支持治具10の上下(高温部分)にはゲッタ材1
3が備えられている。処理台9内には断熱材14が備え
られており、この処理台9の上下に形成した通孔9A,
ケーシング11に形成した通孔11Aおよび上・下ゲッ
タ材13に形成した通孔13Aによって、縦形の高温高
圧ガス炉内において水平面上に積み重ねられている被処
理基板12が不活性ガス雰囲気下にさらされて処理可能
とされている。
【0022】前記支持治具10の構成は一例であって、
前述した特開平10−22227号公報および特開平1
0−22228号公報でそれぞれ開示されている構成の
支持治具であっても構わないし、一般に用いられている
被処理基板(半導体ウェーハを例示していて、以下ウェ
ーハという)12の外周部を円周上で3〜4箇所下方か
ら支持する形式のものであっても良い。
【0023】また支持治具10は、材質的にもこれら従
来技術と同様の石英やSiCでもよいし、温度が300
℃以下のように低い場合には、ステンレス鋼でも差し支
えない。これより温度が高い場合には、ステンレス鋼や
他の耐熱性のある他の金属で構成して表面にTiNやT
aN等のウェーハと反応しない材料の被膜を形成したも
のでもよい。
【0024】本発明では前述した支持治具10の上にウ
ェーハ12を少なくとも2枚以上その板面を重ねて配置
するのである。このウェーハはすでに配線膜等が形成さ
れたものばかりであってもよいし、いわゆるダミーウェ
ーハと称する回路パターン等が形成されていないものを
例えば交互に重ね合わせたものでもよい。本発明の基本
的なコンセプトは、ウェーハの酸化防止したい面を広い
ガス空間に暴露しない(さらさない)ことで、実験的に
ウェーハ同士の成膜面を向かい合わせてセットするだけ
で、約100ppmの酸素が圧媒ガス中に含まれていて
も、実用上問題となるような酸化物層が発生しないこと
を見いだしたことによっている。
【0025】すなわち単にウェーハ12の板面を重ね合
わせることによって形成される重ね合わせ面の隙間はミ
クロン以下のレベルであることから、この隙間のガスの
量は極めて少なく、このガス容積中に含まれる不純物の
量は多くの場合問題とならないこと、また、これだけ隙
間が狭いと外部のガスとの自然対流による置換現象や、
不純物成分の拡散による補充も通常の処理時間である1
時間以内では問題とならないことを見いだしたものであ
る。具体的には以下のような実施形態があげられる。
【0026】図1および図2は、前記支持治具10のウ
ェーハ12を2枚1組としてセットした例を示したもの
である。ウェーハとして、たとえば配線膜を形成したも
のが対象となる場合には、配線膜面同士が接触しても、
接合されたりしない場合には、成膜面同士を向かい合わ
せて重ね合わせて差し支えない。反応や付着が発生する
場合には付着防止のためのセラミック系の保護被膜を形
成しておけばよい。酸化膜でもよいが、TiNやTaN
等の窒化物膜の使用も推奨される。
【0027】重ね合わせる枚数は、ウェーハ同士が自重
等によって付着しないこと、およびウェーハの均熱性を
確保できる範囲であれば、何枚でもよいが、実用的には
5枚以内である。また、このような組にしたウェーハを
積上げる際の間隔として装置(炉)の中にできるだけ多
く詰め込むことが生産性向上の観点から望まれるが、実
際には2〜5mmが好ましい。
【0028】その理由は、高圧のガス雰囲気下では、模
式的に図3に示すように、これら組にしてセットしたウ
ェーハの間隔を2〜5mmとしておけば、外側に配置され
たヒーターで加熱していく昇温過程で、外側と内側の温
度差に起因する高圧ガスの自然対流が発生し、ウェーハ
の中心部と外縁部の温度差が生じ難くなる現象を利用で
きるからである。しかしウェーハをあまり多数重ねる
と、ウェーハ自体の厚さ方向の熱伝導が支配的となり、
一番上もしくは一番下のウェーハと中央部のウェーハで
の温度差が発生するからである。この熱伝導現象による
温度分布の発生を回避するのに適した枚数が上述の5枚
程度である。
【0029】なお、代表的な実質的に不活性な圧力媒体
のガスとしてアルゴンと窒素をあげることができるが、
アルゴンの場合には3〜5mm、アルゴンより自然対流が
発生し易い窒素を使用する場合には、2mm程度の隙間が
あれば、図3に示したような自然対流が生じ、温度分布
の発生を効果的に抑制することができる。使用するガス
の純度が更に悪い場合や、ヒーター等の装置の構成部材
が水分等を吸着しているような場合には、ウェーハが汚
染され易くなるので、図1に示したように支持治具10
や処理台9を含めた全体を気密性の材料からなるベル型
乃至倒立コップ形状のケーシング11にて取り囲んで、
下蓋3の上に設置することも推奨される。図1の装置で
は、下蓋が(上)と(下)に分割可能とされており、ウ
ェーハの炉に対する装入や取出し時には下下蓋3Bを下
方に引き出せばよい構造であり、この場合には下下蓋に
ケーシング11等が載置される。
【0030】更に汚染を防止するには、前記ケーシング
11内部高温部分に酸素等の不純物を化学的な反応で補
足するゲッタ材を配置することが推奨される。ジルコニ
ウムやチタンの粉末を成形したものや箔が重量あたりの
表面積が大きくて効果的である。図1〜3で示した実施
の形態では、2枚のウェーハの板面を重ね合わせて組と
した被処理基板群12Aを処理室の炉高さ方向で所定の
間隔例えば2〜5mmの間隔において積み上げた状態で処
理するものが例示されているが、前述したように被処理
基板群12Aは、5枚を限度として積み上げてもよい
し、また場合によっては水平面上において棚状に積み上
げるのではなく、板面を縦向きとした状態の所謂縦積み
形式にすることも可能である。
【0031】本発明は、Siウェーハの表面を高圧の酸
素ガスもしくは不活性ガスの酸素を混合したガスを用い
て、酸化膜を形成するプロセスである高圧酸化など、当
初から酸化等の現象を利用する場合以外の高圧ガスを利
用したプロセス全てに適用が可能である。前述のAlや
銅配線膜のコンタクトホールやビアホールへの加圧埋込
処理はもちろん、イオン注入法によりSiウェーハの表
面から100〜200nm下に酸素イオンを集中的に打
ち込んで高圧下で熱処理してこれを二酸化ケイ素に変換
する第2のプロセス(SIMOX法)、あるいはトレン
チ部にTEOS膜をCVD法によって形成して、これを
高温高圧下で二酸化ケイ素に変換する第3プロセスにも
適用が可能である。
【0032】配線膜用の第1プロセスでは、近年成膜
後、CMP(Chemical MechanicalPolishing)法により
余分な配線膜を除去する方法が普及しつつあり、ごくわ
ずかの酸化膜層であれば配線膜の上に形成されても大き
な問題とならなくなってきており、本発明の適用で更に
高圧ガスプロセスの使用が簡便となる。また、第2、3
のプロセスでは、酸化膜の生成や、酸化膜層の増大は被
処理品の特性制御上に大きな問題となり、酸化現象の発
生を極力抑制することがプロセス上で重要である。以下
に表1および表2を参照しつつ、実施例により本発明の
作用を説明する。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】なお、表1及び表2の実施例1〜11およ
び比較例1〜4は共通している。実施例1〜7はAl配
線膜の加圧埋込に本発明を適用した例である。比較例は
通常の方法すなわちウェーハ1枚ずつを約5mm(ピッチ
で約6.35mm)の隙間を介在させて積載して処理した
ものである。比較例1では処理後に酸化膜の厚さが大幅
に増加しているのに対し、実施例1〜7ではほとんど1
桁小さい値となっている。特にベル型のケーシング、ゲ
ッタを併用した実施例6、7の場合には、酸化膜の厚さ
の増加を実質的に測定するのが困難であった。
【0036】また実施例8、9はCu配線膜の加圧埋込
に本発明を適用した例である。Al配線膜の場合と同
様、酸化膜の増加は、通常の方法で処理をした比較例2
と比べて非常に小さい。なお、銅の場合にはガス中の不
純物としての酸素が配線膜材料の銅の中に溶け込む現象
も生じているようであり、比較例2で、見掛けの酸化膜
の厚さは、Alの場合より小さくなっている。
【0037】実施例10は、SIMOX ウェーハの均質化に
本発明を適用した例である。この場合には、Siウェー
ハ表面から100nmまではSiでその下に100〜20
0nmのSiO2 層を形成するのが目的であり、処理過程
で表面に厚い酸化膜層が形成されてしまっては、素子形
成のためのSi層の厚さが減少してしまい、非常に不都
合となる。比較例では、ベル型ケーシング、ゲッタを併
用しつつ通常の積載方法で処理をしたが、5nmの酸化膜
が形成されている。これは加圧埋込と比較して温度が高
いことも起因しているが、更に酸化膜の厚さの低減が必
要で、実施例9のようにダミーウェーハを採用した本発
明による積載方法により酸化膜の増加を極めて薄くする
ことができた。
【0038】実施例11と比較例4は、トレンチ構造部
の上にCVD法により形成したTEOS膜を形成してこ
れをSiO2に変化させつつ、トレンチを埋める方法
に、本発明を適用、比較したものである。一枚ずつを積
載した通常の方法で処理した比較例4の場合、やはり処
理温度が高いこともあり、すでに形成されたSiO2層
の下部のSlとの境界部分Siが酸化されて結果として
この部分の酸化膜が増加するという現象が観察されたの
に対し、本発明による実施例11では酸化膜の量は2n
mで大幅な低減が可能であることが確認された。
【0039】
【発明の効果】今後、ますます微細化と多層化が進むU
LSI半導体の製造において、既存の半導体製造技術が
限界に来ていることから、高圧ガスによる処理など新し
い技術の適用を必要とするようになってきている。高圧
ガスを利用する技術は、HIPなど、粉末冶金やセラミ
ックス製造で普及しつつあるが、半導体ウェーハのよう
に薄い円板状の被処理基板をコンタミ(粉塵)の影響を
回避しつつ処理するには、高真空度の真空搬送装置など
大掛かりな装置が必要と考えられていたが、本発明によ
り、バッチ処理で比較的簡便に、不純物としての酸素に
よるSi基板上の酸化膜の発生を回避できるようになっ
た。今後、コスト低減が、もう一つの大きな課題とされ
ているULSI製造分野で大きなコストの上昇なく高品
質化を実現する技術として、本発明の寄与するところは
極めて大きいものと期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法に使用する高温高圧ガス炉の立断面
図である。
【図2】図1の要部立断面図である。
【図3】処理時の現象説明図である。
【符号の説明】 1 高圧円筒 2 上蓋 3 下蓋 4 処理室 10 支持冶具 11 ケーシング 12 被処理基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 21/31 H01L 21/31 E 21/68 21/68 N (72)発明者 石井 孝彦 大阪府大阪市中央区備後町4丁目1番3号 株式会社株式会社神戸製鋼所大阪支社内 (72)発明者 成川 裕 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目3番1号 株式会社神戸製鋼所高砂製作所内 (72)発明者 門口 誠 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目3番1号 株式会社神戸製鋼所高砂製作所内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体ウェーハ等の被処理基板を縦形の
    高温高圧ガス炉内の処理室に収納して高温高圧ガスのガ
    ス雰囲気下にさらして処理する方法において、前記被処
    理基板の板面を重ね合わせた状態で前記処理室に収納保
    持して処理することを特徴とする被処理基板のガス処理
    方法。
  2. 【請求項2】 前記被処理基板は成膜面を有し、該成膜
    面に酸化抑制用もしくは基板相互の付着防止用の保護被
    膜を形成してから処理を行うことを特徴とする請求項1
    に記載の被処理基板のガス処理方法。
  3. 【請求項3】 前記被処理基板の板面を重ね合わせる枚
    数は、5枚以下を一組としていることを特徴とする請求
    項1または2に記載の被処理基板のガス処理方法。
  4. 【請求項4】 前記被処理基板の板面を重ね合わせて組
    とした被処理基板群を、処理室の炉高さ方向で所定の間
    隔をおいて積み上げた状態で処理することを特徴とする
    請求項1〜3のいずれかに記載の被処理基板のガス処理
    方法。
  5. 【請求項5】 前記被処理基板の板面を重ね合わせ面は
    当該基板の成膜面を互いに向かい合わせた状態で重ね合
    わせていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに
    記載の被処理基板のガス処理方法。
  6. 【請求項6】 成膜材料と反応しない材料のダミー被処
    理基板を、被処理基板の成膜面に重ね合わせていること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の被処理基
    板のガス処理方法。
  7. 【請求項7】 炉内の処理室に出入自在な支持治具に、
    被処理基板またはその基板群を水平面上に横置した状態
    で炉高さ方向に積み上げて保持していることを特徴とす
    る請求項1〜6のいずれかに記載の被処理基板のガス処
    理方法。
  8. 【請求項8】 被処理基板またはその基板群を保持して
    いる支持治具を、気密材料からなる逆コップ形状のケー
    シングで取囲んだ状態で高温高圧ガス雰囲気下で処理す
    ることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の被
    処理基板のガス処理方法。
  9. 【請求項9】 支持治具及びケーシングを石英又はステ
    ンレス鋼で構成していることを特徴とする請求項8に記
    載の被処理基板のガス処理方法。
  10. 【請求項10】 ケーシング内部の高温部分に酸素ゲッ
    タ材を配置して処理することを特徴とする請求項8又は
    9に記載の被処理基板のガス処理方法。
  11. 【請求項11】 ステンレス鋼で構成した支持治具の被
    処理基板の保持部に、TiN、TaNなどのセラミック
    系被膜が形成されていることを特徴とする請求項7〜9
    のいずれかに記載の被処理基板のガス処理方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011515831A (ja) * 2008-03-17 2011-05-19 ティージー ソーラー コーポレイション 熱処理方法
JP2011195371A (ja) * 2010-03-19 2011-10-06 Hitachi Zosen Corp 熱cvd装置における断熱体
WO2011161976A1 (ja) * 2010-06-21 2011-12-29 住友電気工業株式会社 炭化珪素基板の製造方法および製造装置

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