JPH1127957A - 電力変換装置 - Google Patents

電力変換装置

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JPH1127957A
JPH1127957A JP9173652A JP17365297A JPH1127957A JP H1127957 A JPH1127957 A JP H1127957A JP 9173652 A JP9173652 A JP 9173652A JP 17365297 A JP17365297 A JP 17365297A JP H1127957 A JPH1127957 A JP H1127957A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接地線を引き込まない三相3線式の系統に連
系する場合は、直流部の電位が不安定となり、漏れ電流
が発生する。 【解決手段】 連系する系統が、1線が接地された三相
3線の系統である場合は、2直列コンデンサ19、20
の中間点を三相3線系統のうち接地電位である線に接続
して、3組のハーフブリッジインバータ4〜6を電流制
御する。コンデンサ19、20の中間点を三相3線の系
統のうち接地電位である線に接続した電線には、他の2
相に流れる電流の和の逆極性の電流とこの相に接続され
たハーフブリッジインバータ5の出力電流の差の電流が
流れるが、コンデンサの中間点は系統の接地電位に固定
されるので、コンデンサの容量が十分に大きければコン
デンサの電圧変動は小さくなり、直流各部の電位は接地
電位に固定されるので、直流部の振動による漏れ電流を
低減することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直流電力を交流電
力に変換する電力変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の従来装置を使用したシステムの
代表例を図18に示し、以下に説明する。直流電源1の
直流電力はインバータブリッジ2により所望の交流電力
に変換され、この電力は三相4線の系統3に連系して出
力される。
【0003】インバータブリッジ2は直流電源1の正極
と負極間に接続された3組のハーフブリッジ回路4〜6
で構成され、ハーフブリッジ回路4はスイッチ7とスイ
ッチ8を直列接続し、ハーフフリッジ回路5はスイッチ
9とスイッチ10を直列接続し、ハーフブリッジ回路6
はスイッチ11とスイッチ12を直列接続して構成す
る。スイッチ7〜12は逆並列ダイオードが付加された
IGBTなどの半導体スイッチを利用することが一般的
である。
【0004】ハーフブリッジ回路4〜6のブリッジ出力
点の系統側には、リアクトル13〜15を接続し、さら
に系統側に各リアクトル13〜15の電流を検出する電
流検出器16〜18を接続する。インバータブリッジ2
の直流側には、十分容量の大きなコンデンサ19と20
を直列に接続することでハーフブリッジ回路に必要な2
個の直流電源を確保する。この2つの直流電源はハーフ
ブリッジ回路4〜6に共通の入力電源となる。
【0005】各ブリッジ回路は、コンデンサ19と20
の中点とブリッジ出力点との間に交流電圧を発生する。
この交流電圧をPWM波形とし、高周波で切り換えるこ
とにより、リアクトルには比較的なめらかな電流を流す
ことができるが、スイッチングによる電流のリプル分が
重畳する。このリプル電流の系統への流出を低減するた
め、コンデンサ19と20の中点と、各電流検出器16
〜18の系統側との間にコンデンサ21〜23を接続す
る。
【0006】コンデンサ19と20の中間点は、連系す
る系統の接地線に接続する。この接続により、コンデン
サ19と20の中間点は接地電位となり、直流各部の対
接地電位が固定される。
【0007】出力電流の制御は、出力基準発生器24〜
26からの基準信号と、電流検出器16〜18からの電
流検出信号を基に、電流制御器27〜29において行わ
れる。電流制御器27〜29は例えば比例積分制御機能
を持ち、出力指令信号を出力する。PWM変調器30〜
32は、電流制御器27〜29の出力指令信号からPW
M信号を発生し、PWM変調器30はスイッチ7と8
を、PWM変調器31はスイッチ9と10を、PWM変
調器32はスイッチ11と12をそれぞれ駆動する。
【0008】また、系統が停電しているときには連系を
せず、自立運転として固定周波数、固定振幅の電圧を出
力する。このため、出力部には連系開閉器33と自立運
転用開閉器34を設け、連系開閉器33は連系運転時の
み投入し、自立運転用開閉器34は自立運転時のみ投入
する。
【0009】自立運転時の電圧制御のためには、コンデ
ンサ21〜23の各電圧を検出する電圧検出器35〜3
7と、電圧制御器38〜40を設け、出力相電圧に相当
するコンデンサ21〜23の各電圧を出力基準発生器2
4〜26に従うように自動制御する。電圧制御器38〜
40は例えば比例積分制御機能を持ち、出力指令信号を
出力し、PWM変調器30〜32に入力される。
【0010】出力基準発生器24〜26の出力は、三相
出力の場合、互いに位相が120度ずれた正弦波とする
ことが一般である。そこで、正弦波発生器42を設け、
その出力を位相を120度進める位相シフト器43に入
力する。また、位相シフト器43の出力をさらに別の位
相を120度進める位相シフト器44に入力する。これ
により、正弦波発生器42、位相シフト器43、位相シ
フト器44の出力は互いに位相が120度ずれた正弦波
となる。なお、位相をシフトする方向は、系統電圧の相
順による。出力基準発生器24〜26には、それぞれ正
弦波発生器42、位相シフト器43、位相シフト器44
の出力を入力するが、出力基準発生器24〜26では、
運転モード設定器41の信号に応じて振幅を設定する。
【0011】出力基準発生器24〜26の構成を図19
に示す。出力基準発生器には、連系用振幅設定器45と
自立用振幅設定器46があり、運転モード設定器41か
らの信号をもとに選択器47により一方の振幅設定器の
信号が選択される。選択された振幅信号は、乗算器48
により乗算され、出力基準発生器24〜26の出力とな
る。なお、連系運転専用や自立運転専用とする場合な
ど、切り換えが不要な場合、図20のように、運転モー
ド設定器41の信号などの切り換え信号や、図19の選
択器47は設けず、乗算器48により入力信号を直接に
正弦波と乗算して出力信号とする。
【0012】PWM変調器30〜32の構成を図21に
示す。PWM変調器30〜32では、運転モード設定器
41の信号をもとに、電流制御器27〜29の出力信号
を利用するか、電圧制御器38〜40の出力信号を利用
するかを選択器49により選択し、変調器50によりP
WM変調を実施し、駆動回路51により駆動信号を生成
する。なお、連系運転専用や自立運転専用とする場合な
ど、変調の対象となる入力信号が1個のみの場合、図2
2のように、運転モード設定器41の信号などの切り換
え信号や、図21の選択器49は設けず、入力信号を直
接に変調器50に入力しPWM変調を実施する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】図18の従来の回路で
は、系統側のトランスとその接地形態は、図23(a)
のように考えており、接地線を変換装置に接続すること
で、直流部の対接地電位を固定することができた。しか
し、接地線を引き込まない三相3線式の場合は、直流部
の電位が不定となる可能性がある。例えば、図23
(b)のように系統側で星形結線されたトランスがあ
り、その中点を接地している場合で、接地線を変換装置
に引き込まない場合、変換装置内で確定する電圧は線間
電圧だけであり、相電圧は不定となる。3組のインバー
タブリッジ4〜6の出力電流が連系運転時に等しい場合
には3組の相電圧の振幅値が等しくなることもあるが、
実際には制御誤差などで完全にはバランスしないことも
ある。3個の相電圧の振幅値が異なる場合、三相4線時
に接地線を引き込んで固定されていたコンデンサ19と
20の中間点の対接地電位は、商用周波数で振動する。
【0014】また、図23(c)のように3線のうちの
1線が系統側のトランス付近で接地される場合、変換装
置内の相電圧がバランスしていても、コンデンサ19と
29の中間点の対接地電位は、商用周波数で振動する。
例えば、線間電圧200Vの場合、相電圧は約115V
となる。1線が接地される場合、コンデンサ19と20
の中間点の対接地電圧はこの電圧で振動する。
【0015】系統が接地されていない図23(d)の場
合や系統と連系せずに運転する場合でも、システム各部
の対接地電位の振動が発生した場合、直流側と交流側の
両浮遊容量を通じて漏れ電流が発生する可能性がある。
【0016】直流回路の対接地電位が商用周波数で変動
する場合、直流回路の浮遊容量の存在により、漏れ電流
が発生することがある。系統側に漏電保護機能がある場
合、この漏れ電流により漏電保護の不要動作が発生する
可能性がある。
【0017】これらの場合、変換装置の出力と系統との
間に絶縁トランスを挿入することにより直流側の電位変
動を減少させることができるが、絶縁トランスは比較的
大型の部品であるため、変換装置が大型になる欠点を持
つ。
【0018】本発明はこれらの問題を解消しようとして
なされたもので、その目的とするところは、絶縁トラン
スを用いずに、直流電源の電力を交流に変換して系統に
連系する電力変換装置において、漏れ電流の発生を低減
する電力変換装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1に係る電力変換装置では、連系す
る系統が1線が接地された三相3線である場合は、2直
列コンデンサの中間点を三相3線の系統のうちの接地電
位である線に接続する。そして、3組のハーフブリッジ
インバータを電流制御する。2直列コンデンサの中間点
を三相3線の系統のうちの接地電位である線を接続した
電線には、他の2相に流れる電流の和の逆極性の電流と
この相に接続されたハーフブリッジインバータの出力電
流の差の電流がコンデンサの中間点から流れるが、コン
デンサの中間点は系統の接地電位に固定されるので、コ
ンデンサの容量が十分に大きければ3組のハーフブリッ
ジインバータの出力によらず、コンデンサの各電圧の振
動は小さくなり、直流各部の電位は接地電位に固定され
る。
【0020】本発明の請求項2に係る電力変換装置で
は、系統連系運転と自立運転との切り離す切換え手段を
設け、自立運転を行なうときには、切換え手段により系
統とは切り離される。そして、三相3線の系統のうちの
接地電位である線以外の線に接続された2組のハーフブ
リッジインバータを電圧制御する。すると、三相の出力
電圧に関しては、上記2組のハーフブリッジインバータ
を電圧制御によって2つの線間電圧と1つの位相差が決
定されるため、直接制御されない残りの線間電圧と位相
差は自動的に決定される。従って、三相3線の系統のう
ちの接地電位である線に接続されたハーフブリッジイン
バータに関しては電流を任意に制御できる構成となる。
また、コンデンサの中間点は系統の接地電位に固定され
るので、コンデンサの容量が十分に大きければ3組のハ
ーフブリッジインバータの出力によらず、コンデンサの
各電圧の振動は小さくなり、直流各部の電位は接地電位
に固定される。
【0021】本発明の請求項3に係る電力変換装置で
は、請求項2記載の電力変換装置において、自立運転を
行なうときには、三相3線の系統のうちの接地電位であ
る線に接続されたハーフブリッジインバータを他の2線
の合計電流の逆極性の電流を出力基準として電流制御す
る。すると、コンデンサの中間点から出力される電流を
零とすることができ、直流電源の電圧が一定値の時、コ
ンデンサのそれぞれの電圧はその容量によらず常に一定
値となる。
【0022】本発明の請求項4に係る電力変換装置で
は、星形結線トランスの中性点が接地された系統、また
は接地されていない三相3線の系統に連系するときに
は、1組のハーフブリッジインバータを、このハーフブ
リッジインバータが接続される相に対する各相の電圧を
加算し1/3した値を出力基準として電圧制御する。こ
れにより、零点が決定されるが、系統が星形結線トラン
スの中性点が接地された系統であれば、零点が接地電位
となる。零点は相電圧の基準となる点であり、この電力
変換装置ではコンデンサの中間点であるため、コンデン
サの中間点が接地電位に固定され、直流各部の対接地電
位の変動は小さくなり、漏れ電流も低減できる。また、
系統が接地されていない三相3線の系統でも、星形結線
の中性点に相当する電位は、コンデンサの中間点の電位
と同一になる。よって、直流側と交流側との間の電位変
動が低減されるため、漏れ電流も低減される。
【0023】本発明の請求項5に係る電力変換装置で
は、連系する系統が1線が接地された三相3線の系統で
あるときには、コンデンサの中間点と三相3線の系統の
うちの接地電位である線との間に開閉手段を設け、更に
系統連系運転と自立運転との切り離す切換え手段を設け
る。そして、系統連系運転を行なうときには、切換え手
段により系統に接続し開閉手段を投入した上で3組のハ
ーフブリッジインバータを電流制御する。このとき、各
ハーフブリッジインバータは個別に電流を制御すること
ができ、更に、コンデンサの中間点を三相3線の系統の
うちの接地電位である線を接続した開閉手段には、他の
2相に流れる電流の和の逆極性の電流とこの相に接続さ
れたハーフブリッジインバータの出力電流の差の電流が
コンデンサの中間点から流れるが、コンデンサの中間点
は系統の接地電位に固定されるので、コンデンサの容量
が十分に大きければ3組のハーフブリッジインバータの
出力によらず、コンデンサの各電圧の振動は小さくな
り、直流各部の電位は接地電位に固定される。また、自
立運転を行なうときには、切換え手段により系統から切
り離し開閉手段を解列した上で3組のハーフブリッジイ
ンバータを互いに120度の位相差を持つ一定電圧に制
御する。このとき、系統からは切り離されているのでハ
ーフブリッジインバータは系統側の接地条件とは無関係
に制御することができる。また、交流3線の各線の対接
地電位が商用周波数で振動しても、星形結線トランスを
想定した場合の中性点に相当する電位がコンデンサの中
間点の電位と同一になるため、直流側と交流側との間の
電位変動が低減されるため漏れ電流も低減される。
【0024】本発明の請求項6に係る電力変換装置で
は、連系する系統が1線が接地された三相3線の系統で
あるときには、三相3線の系統のうちの接地電位である
線に接続されたハーフブリッジインバータを、零を出力
基準として電圧制御し、他の2組のハーフブリッジイン
バータを電流制御する。これにより、コンデンサの中間
点からは、他の2相に流れる電流の和の逆極性の電流と
この相に接続されたハーフブリッジインバータの出力電
流の差の電流が流れる。ここで、三相3線の系統のうち
の接地電位である線に接続されたハーフブリッジインバ
ータが零電圧に制御されているので、コンデンサの中間
点は系統の接地電位に固定されるので、コンデンサの容
量が十分に大きければ3組のハーフブリッジインバータ
の出力によらず、コンデンサの各電圧の振動は小さくな
り、直流各部の電位は接地電位に固定される。
【0025】本発明の請求項7に係る電力変換装置で
は、連系する系統が1線が接地された三相3線の系統、
または星形結線トランスの中性点が接地された系統、ま
たは接地されていない三相3線の系統であるときには、
コンデンサの中間点と三相3線の系統のうちの接地電位
である線との間に開閉手段を設ける。そして、連系する
系統が1線が接地された三相3線の系統のときは、開閉
手段を投入した上で3組のハーフブリッジインバータを
電流制御する。このとき、各ハーフブリッジインバータ
は個別に電流を制御することができ、更に、コンデンサ
の中間点を三相3線の系統のうちの接地電位である線を
接続した開閉手段には、他の2相に流れる電流の和の逆
極性の電流とこの相に接続されたハーフブリッジインバ
ータの出力電流の差の電流がコンデンサの中間点から流
れるが、コンデンサの中間点は系統の接地電位に固定さ
れるので、コンデンサの容量が十分に大きければ3組の
ハーフブリッジインバータの出力によらず、コンデンサ
の各電圧の振動は小さくなり、直流各部の電位は接地電
位に固定される。また、連系する系統が星形結線トラン
スの中性点が接地された系統、または接地されていない
三相3線の系統のときは、開閉手段を解列した上で1組
のハーフブリッジインバータを、このハーフブリッジイ
ンバータが接続される相に対する各相の電圧を加算し1
/3した値を出力基準として電圧制御する。これによ
り、零点が決定されるが、系統が星形結線トランスの中
性点が接地された系統であれば、零点が接地電位とな
る。零点は相電圧の基準となる点であり、この電力変換
装置ではコンデンサの中間点であるため、コンデンサの
中間点が接地電位に固定され、直流各部の対接地電位の
変動は小さくなり、漏れ電流も低減できる。また、系統
が接地されていない三相3線の系統でも、星形結線の中
性点に相当する電位は、コンデンサの中間点の電位と同
一になる。よって、直流側と交流側との間の電位変動が
低減されるため、漏れ電流も低減される。
【0026】本発明の請求項8に係る電力変換装置で
は、請求項7記載の電力変換装置において、系統連系運
転と自立運転との切換え手段を設ける。そして、自立運
転を行なうときには、開閉手段を解列し更に切換え手段
により系統を切り離した上で3組のハーフブリッジイン
バータを互いに120度の位相差を持つ一定電圧に制御
する。このとき、系統からは切り離されているのでハー
フブリッジインバータは系統側の接地条件とは無関係に
制御することができる。また、交流3線の各線の対接地
電位が商用周波数で振動しても、星形結線トランスを想
定した場合の中性点に相当する電位がコンデンサの中間
点の電位と同一になるため、直流側と交流側との間の電
位変動が低減されるため漏れ電流も低減される。
【0027】本発明の請求項9に係る電力変換装置で
は、連系する系統が1線が接地された三相3線の系統、
または星形結線トランスの中性点が接地された系統、ま
たは接地されていない三相3線の系統であるときには、
1線が接地された三相3線の系統に連系するときは、三
相3線の系統のうちの接地電位である線に接続されたハ
ーフブリッジインバータを、零を出力基準として電圧制
御し、他の2組のハーフブリッジインバータを電流制御
する。これにより、コンデンサの中間点からは、他の2
相に流れる電流の和の逆極性の電流とこの相に接続され
たハーフブリッジインバータの出力電流の差の電流が流
れる。ここで、三相3線の系統のうちの接地電位である
線に接続されたハーフブリッジインバータが零電圧に制
御されているので、コンデンサの中間点は系統の接地電
位に固定されるので、コンデンサの容量が十分に大きけ
れば3組のハーフブリッジインバータの出力によらず、
コンデンサの各電圧の振動は小さくなり、直流各部の電
位は接地電位に固定される。また、星形結線トランスの
中性点が接地された系統、または接地されていない三相
3線の系統に連系するときには、1組のハーフブリッジ
インバータを、このハーフブリッジインバータが接続さ
れる相に対する各相の電圧を加算し1/3した値を出力
基準として電圧制御する。これにより、零点が決定され
るが、系統が星形結線トランスの中性点が接地された系
統であれば、零点が接地電位となる。零点は相電圧の基
準となる点であり、この電力変換装置ではコンデンサの
中間点であるため、コンデンサの中間点が接地電位に固
定され、直流各部の対接地電位の変動は小さくなり、漏
れ電流も低減できる。また、系統が接地されていない三
相3線の系統でも、星形結線の中性点に相当する電位
は、コンデンサの中間点の電位と同一になる。よって、
直流側と交流側との間の電位変動が低減されるため、漏
れ電流も低減される。
【0028】本発明の請求項10に係る電力変換装置で
は、請求項4または請求項6または請求項9のいずれか
に記載の電力変換装置において、系統連系運転と自立運
転との切換え手段を設ける。そして、自立運転を行なう
ときには、切換え手段により系統から切り離した上で3
組のハーフブリッジインバータを互いに120度の位相
差を持つ一定電圧に制御する。このとき、系統からは切
り離されているのでハーフブリッジインバータは系統側
の接地条件とは無関係に制御することができる。また、
交流3線の各線の対接地電位が商用周波数で振動して
も、星形結線トランスを想定した場合の中性点に相当す
る電位がコンデンサの中間点の電位と同一になるため、
直流側と交流側との間の電位変動が低減されるため漏れ
電流も低減される。
【0029】本発明の請求項11に係る電力変換装置で
は、請求項1乃至請求項10のいずれかに記載の電力変
換装置において、連系時に電流制御を行なうハーフブリ
ッジインバータを、互いに120度の位相差を持ち振幅
がほぼ等しい電流値に制御する。これにより、コンデン
サの中間点から系統側に流れる電流を零にすることがで
き、コンデンサの中間点から系統側に流れる電流を零に
することにより、直流電源の電圧が一定のとき、コンデ
ンサのそれぞれの電圧はその容量によらず常に一定値と
なり、コンデンサの容量を低下させても、直流部の対接
地電位の変動は小さくなり、漏れ電流も低減できる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1の実
施の形態のブロック図であり、図18に示した従来と同
一要素については同一符号を付してその説明は省略す
る。また、系統側は、1線が接地電位に固定されている
三相3線式とし、3線をR線、S線、T線と称したと
き、ここではS線が接地電位であるものとする。
【0031】ここで、連系系統のS線に接続される電流
検出器17の系統側と、コンデンサ19と20の中間点
とを電線等でコンデンサを介すことなく接続する。制御
系は、互いに位相が120度ずれた正弦波を出力する正
弦波発生器42、位相シフト器43、44と、正弦波発
生器42、位相シフト器43、44の出力を基に出力基
準を生成する出力基準発生器24〜26と、出力基準発
生器24〜26からの基準信号と電流検出器16〜18
からの電流検出信号とを基に電流制御を行なう電流制御
器27〜29と、電流制御器27〜29からの出力指令
信号を基にPWM信号を発生しインバータブリッジを構
成するスイッチを駆動するPWM変調器30〜32とか
らなる。
【0032】また、この構成は連系運転専用であるの
で、出力基準発生器24〜26の構成は図20、PWM
制御器30〜32の構成は図22とする。出力基準発生
器24〜26の中の連系用振幅設定器45の設定値は任
意とする。
【0033】以下に、第1の実施の形態の作用について
示す。出力基準発生器24〜26中の連系用振幅設定器
45は出力電流の振幅基準であり、出力基準発生器24
〜26の出力は振幅が任意の正弦波となる。各インバー
タブリッジ4〜6の出力となるリアクトル13〜15の
電流は、出力基準発生器24〜26の信号に従うよう
に、電流制御器27〜29により制御される。
【0034】インバータブリッジ4の出力電流はR線に
供給され、インバータブリッジ6の出力電流はT線に供
給される。S線には、R線とT線に流れる電流の和の逆
極性の電流が供給される。
【0035】電流検出器17の系統側とコンデンサ19
と20の中間点とを接続した電線には、S線に供給され
る電流とインバータブリッジ5の出力電流の差の電流
が、コンデンサ19と20の中間点から流れる。
【0036】連系運転時には、コンデンサ19と20の
中間点は、S線の接地電位に固定される。コンデンサ1
9と20の容量が十分大きければ、インバータブリッジ
2の出力によらず、コンデンサ19と20の各電圧の振
動は小さくなり、直流各部の電位は接地電位から固定さ
れる。
【0037】連系運転時は直流各部の電位が固定される
ことで、直流各部の対地間の浮遊容量を充放電する現象
が低減され、直流部の振動による漏れ電流の発生は低減
される。
【0038】次に本発明の第2の実施の形態について説
明する。図2は本発明の第2の実施の形態を示すブロッ
ク図であり、図18に示した従来と同一要素については
同一符号を付してその説明は省略する。また、系統側
は、1線が接地電位に固定されている三相3線式とし、
3線をR線、S線、T線と称したとき、ここではS線が
接地電位であるものとする。
【0039】ここで、連系系統のS線に接続される電流
検出器17の系統側と、コンデンサ19と20の中間点
とを電線等でコンデンサを介すことなく接続する。制御
系は、互いに位相が120度ずれた正弦波を出力する正
弦波発生器42、位相シフト器43、44と、正弦波発
生器42、位相シフト器43、44の出力と運転モード
設定器41の出力を基に出力基準を生成する出力基準発
生器24〜26と、出力基準発生器24〜26からの基
準信号と電流検出器16〜18からの電流検出信号とを
基に電流制御を行なう電流制御器27〜29と、出力基
準発生器24、26からの基準信号と電圧検出器35、
37からの電圧検出信号とを基に電圧制御を行なう電圧
制御器38、40と、電流制御器27〜29からの出力
指令信号と電圧制御器38、40からの出力指令信号を
入力とし運転モード設定器41の出力によりいずれかを
選択し選択した出力指令信号を基にPWM信号を発生し
インバータブリッジを構成するスイッチを駆動するPW
M変調器30、32と、電流制御器28からの出力指令
信号を基にPWM信号を発生しインバータブリッジを構
成するスイッチを駆動するPWM変調器31とからな
る。
【0040】出力基準発生器24と26は図19の構成
とし、自立用振幅設定器46は三相線問電圧の振幅を設
定する。出力基準発生器25の構成は図19とするが、
連系用振幅設定器45と自立用振幅設定器46はともに
出力電流の振幅基準とする。PWM変調器30と32は
図21の構成とする。PWM変調器31は図22の構成
とし、電流制御器28の出力を入力とする。
【0041】以下に、第2の実施の形態の作用について
示す。連系運転時の作用は、本発明の第1の実施の形態
と同一である。自立運転時は、運転モード設定器41か
らの信号で連系開閉器33を解列するため、接地された
系統とは切り離される。またリアクトル14の電流を検
出する電流検出器17の系統側と、コンデンサ19と2
0の中間点とが電線で接続されているため、リアクトル
14の系統側と、コンデンサ19と20の中間点との電
圧差は常に零となる。
【0042】出力基準発生器24、26の自立用振幅設
定器46は出力電圧の振幅基準であり、自立運転時の出
力基準発生器24〜26の出力は振幅が線間電圧に相当
し、120度位相がずれた正弦波となる。自立運転時の
出力は出力基準発生器24、26の信号と電圧検出器3
5、37の信号とを基に、電圧制御器38、40による
電圧制御の結果、コンデンサ21とコンデンサ23の電
圧は、120度の位相差を持つ線間電圧として制御され
る。
【0043】自立運転時は、インバータブリッジ4とイ
ンバータブリッジ6の制御により、三相の出力電圧に関
しては、2つの線間電圧と1つの位相差が決定されるた
め、直接制御されない残りの線間電圧と位相差は自動的
に決定される。従って、インバータブリッジ5の出力に
関しては、電流を任意に制御できる構成となる。
【0044】このように自立運転の実施にあたっては、
主回路部の配線の変更をせず、連系時に変換装置に加わ
る系統電圧と同様の電圧を出力できる。また連系運転時
のコンデンサ19と20の中間点は、S線の接地電位に
固定される。コンデンサ19と20の容量が十分大きけ
れば、インバータブリッジ2の出力によらず、コンデン
サ19と20の各電圧の振動は小さくなり、直流各部の
電位は接地電位から固定される。連系運転時は直流各部
の電位が固定されることで直流各部の対地間の浮遊容量
を充放電する現象が低減され、直流部の振動による漏れ
電流の発生は低減される。
【0045】次に、本発明の第3の実施の形態について
説明する。図3は、第2の実施の形態で示した出力基準
発生器25のブロック図である。運転モード設定器41
の出力が自立運転を示しているとき、出力基準発生器2
5には電流検出器16と電流検出器18の出力信号を入
力し、加算器52で両信号を加算する。加算器52の出
力信号を極性反転器53で極性反転したものを出力基準
発生器25の自立運転用の出力信号とする。なお、連系
用振幅設定器45の設定値は任意とする。
【0046】以下に、第3の実施の形態の作用について
示す。連系運転時の作用は、第2の実施の形態と同様で
ある。自立運転時の出力基準発生器25の出力は第2の
実施の形態と同様にインバータブリッジ5の電流基準と
なる。
【0047】第2の実施の形態において、自立運転時の
出力は三相3線となるため、各出力線に流れる電流の合
計値は零となる。インバータブリッジ4の出力電流をI
1 、インバータブリッジ5の出力電流をI2 、インバー
タプリッジ6の出力電流をI3 、コンデンサ19と20
の中間点から出力される電流をI0 とするとき、以下の
式が成り立つ。
【0048】
【数1】I1 +I2 +I3 +I0 =0 (1) ここで、インバータブリッジ5の出力電流値I2 を、イ
ンバータブリッジ4と6の電流の合計値を極性反転した
量とする。すなわちI2 は次の式となる。
【0049】
【数2】I2 =−(I1 +I3 ) (2) (2)式を(1)式に代入すると、次の式が成り立つ。
【0050】
【数3】I0 =0 (3) I0 を零としないときのコンデンサ19と20は、一方
が充電するときに他方は放電する形で電圧が振動する。
この電圧振動により直流各部の電圧が振動し、漏れ電流
の発生要因となる。電圧振動を低減し、漏れ電流を低減
するためには、コンデンサ19と20の容量をそれぞれ
大きくする必要がある。
【0051】出力基準発生器25の出力信号を極性反転
器53の出力とし、I0 を零とすることにより、直流電
源1の電圧が一定値の時、コンデンサ19と20のそれ
ぞれの電圧は、その容量によらず常に一定値となる。こ
の結果、コンデンサ19と20の容量を低下させても、
直流部の対接地電位の変動は小さくなり、漏れ電流も低
減できる。
【0052】次に、本発明の第4の実施の形態について
説明する。図4は、本発明の第4の実施の形態のブロッ
ク図であり、図18に示した従来と同一要素については
同一符号を付してその説明は省略する。また、系統側は
星形結線の中性点を接地した三相3線、または接地され
ていない三相3線とし、各線をR、S、Tと称すること
とする。
【0053】この実施の形態では、接地電位である線を
変換装置には引き込まず、S線への出力となるリアクト
ル14の電流は制御しない。制御系は、互いに位相が1
20度ずれた正弦波を出力する正弦波発生器42、位相
シフト器43、44と、正弦波発生器42、位相シフト
器44の出力とを基に出力基準を生成する出力基準発生
器24、26と、系統3の線間電圧を基に出力基準を生
成する出力基準発生器25と、出力基準発生器24、2
6からの基準信号と電流検出器16、18からの電流検
出信号とを基に電流制御を行なう電流制御器27、29
と、出力基準発生器25からの基準信号と電圧検出器3
6からの電圧検出信号とを基に電圧制御を行なう電圧制
御器39と、電流制御器27、29からの出力指令信号
を基にPWM信号を発生しインバータブリッジを構成す
るスイッチを駆動するPWM変調器30、32と、電圧
制御器39からの出力指令信号を基にPWM信号を発生
しインバータブリッジを構成するスイッチを駆動するP
WM変調器31とからなる。
【0054】出力基準発生器24と26の構成は図2
0、PWM変調器30〜32の構成は図22とする。出
力基準発生器25の構成は、図5とし、系統3の線間電
圧を検出する電圧検汁器54と55を設ける。電圧検出
器54はR線に対するS線の電圧を検出し、電圧検出器
55はT線に対するS線の電圧を検出する。電圧検出器
54と55の出力は、加算器56により加算される。加
算器56の出力は、三分の一倍器57に入力されて1/
3倍の信号に変換される。三分の一倍器57の出力を出
力基準発生器25の出力とする。
【0055】以下に、第4の実施の形態の作用について
示す。連系運転時は交流側の3個の線間電圧の位相や振
幅は系統3によって決定されるが、電力変換装置内にお
いては3個の相電圧は不定である。ここで、3個の相電
圧のうち、1個の相電圧の位相と振幅を決定することに
より、残り2個の相電圧が自動的に決定される。この様
子を図6のベクトル図で示す。VRSはS線に対するR線
の電圧ベクトルを、VSTはT線に対するS線の電圧を、
VTRはR線に対するT線の電圧ベクトルを示す。各電圧
ベクトルは互いに120度の位相差をもち、振幅は同一
である。不定である3個の相電圧VR 、VS 、VT は、
図6の零点を決めることで位相と振幅が決定される。零
点は、3個の相電圧のうちの1個の相電圧の位相と振幅
を決定することにより確定する。
【0056】本実施の形態では、相電圧S を線間電圧V
RSとVSTより演算することで求め、VS の制御を電力変
換装置の電圧制御により実施することとする。なおVS
は図6より、位相はVRSより150度(5/6π)進
み、振幅は線間電圧の1/√3倍となる。相電圧VS は
線間電圧VRSとVSTより次式により求められる。
【0057】
【数4】 VS =(VST−VRS)/3 (4) このベクトル演算をスカラー量で演算する場合は以下と
なる。線間電圧VRS、VSTは、振幅をV、角周波数を
ω、時間をtとした場合に以下の式であるとする。
【0058】
【数5】 VRS=V×sin(ωt) (5) VST=V×sin(ωt+2/3π) (6) VS はVRSより150度進み、振幅は線間電圧の1/√
3倍となることから、VS は次式となる。
【0059】
【数6】 VS =V/√3×sin(ωt+5/6π) (7) ここで、VST−VRSを演算すると次式となる。
【0060】
【数7】 VST−VRS=V×sin(ωt+2/3π)−V×sin(ωt) =V×((−3/2)sin(ωt) +(√3/2)cos(ωt)) =V×√3×sin(ωt+5/6π) (8) (7)式と(8)式より、VS は(4)式と同様に次式
により求められることがわかる。
【0061】
【数8】 VS =(VST−VRS)/3 (9) 図5の出力基準発生器25の出力の決定方法は(9)式
を実現する例である。ここでは、電圧検出器54はR線
に対するS線の電圧を検出しているので、(9)式の右
辺の−VRSを検出していることになる。また、電圧検出
器55はT相に対するS相の電圧を検出しているので、
(9)式の右辺のVSTを検出する。この結果、加算器5
6の出力は、(9)式の右辺の(VST−VRS)を演算す
る。三分の一倍器57はこの信号を1/3倍するので、
三分の一倍器57の出力は(9)式の左辺であるVS と
なる。
【0062】三分の一倍器57の出力を出力基準発生器
25の出力とし、電圧検出器36と共に電圧制御器39
に入力され電圧制御の結果、コンデンサ22の電圧は演
算されたVS の基準に従うように制御される。
【0063】出力基準発生器24と26の出力はR線と
T線の電流基準であり、リアクトル13と15の電流を
検出する電流検出器16と18の出力と共に、電流制御
器27と29に入力され、R線とT線の電流は所望の電
流に制御される。
【0064】電圧VS の演算および制御により、図6の
零点が決定されるが、零点の電位は、系統上位のトラン
スが星形結線である場合の中性点の電位と同一になる。
もし、上位のトランスが星形結線であり、中性点が接地
されている場合は、零点が接地電位となる。
【0065】零点は相電圧の基準となる点であり、図4
ではコンデンサ19と20の中間点であるため、この接
地方式の場合は、コンデンサ19と20の中間点が接地
電位に固定され、直流各部の対接地電位の変動は小さく
なり、漏れ電流も低減できる。
【0066】上位のトランスが接地されていない場合の
交流側の3線に関する浮遊容量は、容量値が大きな場合
でも、一般にその値は等しい。系統3線の各線の対接地
電位が商用周波数で振動しても、星形結線の中性点に相
当する電位が接地電位に対して固定されていれば、漏れ
電流は交流側で相殺され、直流側には発生しない。本実
施の形態の場合、系統側の接地がない場合でも、星形結
線の中性点に相当する電位は、図4ではコンデンサ19
と20の中間点の電位と同一になる。この結果、直流側
と交流側との間の電位変動が低減されるため、漏れ電流
も低減される。
【0067】なお、本実施の形態ではS相の相電圧を電
圧制御により実施したが、R相の相電圧を演算して電圧
制御を実施し、S線とT線の電流を任意に制御する場合
や、T相の相電圧を演算して電圧制御を実施し、R線と
S線の電流を任意に制御する方法も考えられ、この場合
の効果はS相の相電圧を電圧制御により実施した場合と
同等となる。
【0068】次に本発明の第5の実施の形態について説
明する。図7は、本発明の第5の実施の形態のブロック
図であり、図18に示した従来と同一要素については同
一符号を付してその説明は省略する。また、系統側は1
線が接地電位に固定されている三相3線式とし、3線を
R線、S線、T線と称したとき、ここではS線が接地電
位であるものとする。
【0069】連系運転時にS線に接続される電流検出器
17の系統側と、コンデンサ19と20の中間点とを開
閉スイッチ58で接続し、運転モード設定器41の連系
モードの信号により開閉スイッチ58を投入し、自立モ
ードの信号により開閉スイッチ58を解列する。
【0070】制御系は、互いに位相が120度ずれた正
弦波を出力する正弦波発生器42、位相シフト器43、
44と、正弦波発生器42、位相シフト器43、44の
出力と運転モード設定器41の出力を基に出力基準を生
成する出力基準発生器24〜26と、出力基準発生器2
4〜26からの基準信号と電流検出器16〜18からの
電流検出信号とを基に電流制御を行なう電流制御器27
〜29と、出力基準発生器24〜26からの基準信号と
電圧検出器35〜37からの電圧検出信号とを基に電圧
制御を行なう電圧制御器38〜40と、電流制御器27
〜29からの出力指令信号と電圧制御器38〜40から
の出力指令信号を入力とし運転モード設定器41の出力
によりいずれかを選択し選択した出力指令信号を基にP
WM信号を発生しインバータブリッジを構成するスイッ
チを駆動するPWM変調器30〜32とからなる。
【0071】出力基準発生器24〜26は図19の構成
とし、PWM変調器30〜32は図21の構成とし、ぞ
れぞれ運転モード設定器41の信号をもとに入力信号を
切り換える。
【0072】以下に、第5の実施の形態の作用について
示す。出力基準発生器24〜26の中の連系用振幅設定
器45の各出力は、連系時の出力電流の基準となる。連
系運転時は、連系開閉器33と開閉スイッチ58が投入
されるため、各インバータブリッジ4〜6の出力となる
リアクトル13〜15の電流は個別に電流を制御でき
る。このときインバータブリッジ4の出力電流はR線に
供給され、インバータブリッジ6の出力電流はT線に供
給される。S線には、R線とT線に流れる電流の和の逆
極性の電流が供給される。
【0073】電流検出器17の系統側とコンデンサ19
と20の中間点とを接続する開閉スイッチ58には、S
線に供給される電流から、インバータブリッジ5が系統
側に出力する電流を減算した量の電流が、コンデンサ1
9と20の中間点から流れる。なお、S線は接地電位で
あるため、コンデンサ19と20の中間点は接地電位に
固定される。コンデンサ19と20の容量が十分大きけ
れば、インバータブリッジ2の出力によらず、コンデン
サ19と20の各電圧の振動は小さくなり直流各部の電
位は接地電位から固定される。
【0074】連系運転時は直流各部の電位が固定される
ことで、直流各部の対地間の浮遊容量を充放電する現象
が低減され、直流部の振動による漏れ電流の発生は低減
される。
【0075】自立運転時は、連系運転開閉器33が解列
されるので、系統側の接地条件とは無関係に制御ができ
る。また、開閉スイッチ58が解列されるので、コンデ
ンサ21〜23の電圧は、自立運転時の相電圧出力に一
致する。出力基準発生器24〜26の中の自立用振幅設
定器46の各出力は、自立時の出力相電圧の基準とな
る。各相電圧は、出力基準発生器24〜26の出力と電
圧検出器35〜37の出力と基に、電圧制御器39〜4
0によって、出力基準発生器24〜26の出力信号とな
る互いに120度の位相差をもつ一定電圧に制御され
る。
【0076】自立運転の交流出力側の3線に関する浮遊
容量は、容量値が大きな場合でも、一般にその値は等し
い。交流3線の各線の対接地電位が商用周波数で振動し
ても、星形結線トランスを想定した場合の中性点に相当
する電位が、接地電位に対して固定されていれば、漏れ
電流は交流側で相殺され、直流側には発生しない。本実
施の形態の自立運転の場合、星形結線の中性点に相当す
る電位は、コンデンサ19と20の中間点の電位と同一
になる。この結果、直流側と交流側との間の電位変動が
低減されるため、漏れ電流も低減される。
【0077】次に本発明の第6の実施の形態について説
明する。図8は、本発明の第6の実施の形態のブロック
図であり、図18に示した従来と同一要素については同
一符号を付してその説明は省略する。また、系統側は、
1線が接地電位に固定されている三相3線式とし、3線
をR線、S線、T線と称したとき、ここではS線が接地
電位であるものとする。
【0078】制御系は、互いに位相が120度ずれた正
弦波を出力する正弦波発生器42、位相シフト器43、
44と、正弦波発生器42、位相シフト器43、44の
出力を基に出力基準を生成する出力基準発生器24〜2
6と、出力基準発生器24、26からの基準信号と電流
検出器16、18からの電流検出信号とを基に電流制御
を行なう電流制御器27、29と、出力基準発生器25
からの基準信号と電圧検出器36からの電圧検出信号と
を基に電圧制御を行なう電圧制御器39と、電流制御器
27、29からの出力指令信号を基にPWM信号を発生
しインバータブリッジを構成するスイッチを駆動するP
WM変調器30、32と、電圧制御器39からの出力指
令信号を基にPWM信号を発生しインバータブリッジを
構成するスイッチを駆動するPWM変調器31とからな
る。
【0079】出力基準発生器24〜26の構成は図20
とするが、出力基準発生器24、26の中の連系用振幅
設定器45の出力は任意、出力基準発生器25の中の連
系用振幅設定器45の出力は零とする。PWM変調器3
0〜32の構成は図22とする。
【0080】以下に、第6の実施の形態の作用について
示す。出力基準発生器25の連系用振幅設定器45の出
力は、電圧基準となる。連系運転時のコンデンサ22の
電圧は、出力基準発生器25の出力と電圧検出器36の
出力を基に電圧制御器39により、零電圧に制御され
る。
【0081】出力基準発生器24と26の連系用振幅設
定器45の出力は、電流基準となる。R線とT線の電流
は、出力基準発生器24と26の出力と電流検出器16
と18の出力とを基に、電流制御器27と29により、
出力基準発生器24、26の基準に従い、任意の振幅の
正弦波波形に制御される。
【0082】インバータブリッジ4の出力電流はR線に
流れ、インバータブリッジ6の出力電流はT線に流れ
る。S線にはR線とT線の電流の和の逆極性の電流が流
れる。コンデンサ19と20の中間点からは、S線に流
れる電流とインバータブリッジ5の出力電流の差の電流
が流れる。なお、S線は接地電位であることと、コンデ
ンサ22の電圧が零に制御されることから、コンデンサ
19と20の中間点は接地電位に固定される。コンデン
サ19と20の容量が十分大きければ、インバータブリ
ッジ2の出力によらず、コンデンサ19と20の各電圧
の振動は小さくなり、直流各部の電位は接地電位から固
定される。
【0083】次に本発明の第7の実施の形態について説
明する。図9は、本発明の第7の実施の形態のブロック
図であり、図18に示した従来と同一要素については同
一符号を付してその説明は省略する。また、系統側は1
線が接地されている場合、または星形結線トランスの中
性点が接地されている場合、または、接地がない場合を
想定する。系統側の3線をR線、S線、T線と称したと
き、1線が接地電位に固定されている場合はS線が接地
電位であるものとする。
【0084】連系運転時にS線に接続される電流検出器
17の系統側と、コンデンサ19と20の中間点とを開
閉スイッチ58で接続し、更に接地方式設定器59を設
け、1線が接地電位に固定されている場合と、星形結線
トランスの中性点が接地されているかまたは接地がない
場合とを設定する信号を出力する。開閉スイッチ58
は、接地方式設定器59により1線が接地電位に固定さ
れている場合が設定されたとき、連系運転時に投入さ
れ、それ以外の場合は解列される。
【0085】制御系は、互いに位相が120度ずれた正
弦波を出力する正弦波発生器42、位相シフト器43、
44と、正弦波発生器42、位相シフト器44の出力を
基に出力基準を生成する出力基準発生器24〜26と、
位相シフト器43の出力と接地方式設定器59の出力を
基に出力基準を生成する出力基準発生器25と、出力基
準発生器24〜26からの基準信号と電流検出器16〜
18からの電流検出信号とを基に電流制御を行なう電流
制御器27〜29と、出力基準発生器25からの基準信
号と電圧検出器36からの電圧検出信号とを基に電圧制
御を行なう電圧制御器39と、電流制御器27、29か
らの出力指令信号を基にPWM信号を発生しインバータ
ブリッジを構成するスイッチを駆動するPWM変調器3
0、32と、電流制御器28からの出力指令信号と電圧
制御器39からの出力指令信号を入力とし接地方式設定
器59の出力によりいずれかを選択し選択した出力指令
信号を基にPWM信号を発生しインバータブリッジを構
成するスイッチを駆動するPWM変調器31とからな
る。
【0086】接地方式設定器59が接地無しまたは中性
点接地されている場合のための構成は図4と同様であ
る。出力基準発生器24、26は図20の構成とする。
図10に本実施の形態の出力基準発生器25の構成を示
す。図中56、57の構成は図5と同一であるので、こ
こでは同一番号を付してその説明は省略する。出力基準
発生器25には接地方式設定器59の出力信号を入力す
る。1線が接地電位に固定されている場合の信号が入力
されたときは、出力基準発生器25の出力は任意の振幅
の正弦波信号とし、それ以外の場合には三分の一倍器5
7の出力を出力基準発生器25の出力とする。
【0087】PWM変調器30、32は図22の構成と
し、PWM変調器31は図21の構成とするが選択器4
9の切り換えは、図21の運転モード設定器41のかわ
りに接地方式設定器59の出力をもとに実施する。
【0088】以下に、第7の実施の形態の作用について
示す。出力基準発生器24、26の連系用振幅設定器4
5の出力は、出力電流の振幅基準となり、出力基準発生
器25の連系用振幅設定器45の出力は、系統が1線接
地の場合の出力電流の振幅基準となる。
【0089】1線が接地電位に固定されている場合の連
系時の出力基準発生器24〜26の出力は出力の電流基
準となる。この場合はスイッチ56が投入されるため、
各インバータブリッジ4〜6の出力となるリアクトル1
3〜15の電流は個別に電流を制御できる。このとき、
インバータブリッジ4の出力電流はR線に供給され、イ
ンバータブリッジ6の出力電流はT線に供給される。S
線には、R線とT線に流れる電流の和の逆極性の電流が
供給される。電流検出器17の系統側とコンデンサ19
と20の中間点とを接続する開閉スイッチ58には、S
線に供給される電流から、インバータブリッジ5が系統
側に出力する電流を減算した量の電流が、コンランサ1
9と20の中間点から流れる。なお、S線は接地電位で
あるため、コンデンサ19と20の中間点は接地電位に
固定される。コンデンサ19と20の容量が十分大きけ
れば、インバータプリッジ2の出力によらず、コンデン
サ19と20の各電圧の振動は小さくなり、直流各部の
電位は接地電位から固定される。
【0090】星形結線トランスの中性点が接地されてい
る場合、または接地がない場合の作用は第4の実施の形
態の作用と同様になる。連系運転時は直流各部の電位が
固定されることで、直流各部の対地間の浮遊容量を充放
電する現象が低減され、直流部の振動による漏れ電流の
発生は低減される。
【0091】次に本発明の第8の実施の形態について説
明する。図11は本発明の第8の実施の形態のブロック
図であり、図9に示した第7の実施の形態と同一要素に
ついては同一符号を付してその説明は省略する。また、
系統側は1線が接地されている場合、または星形結線ト
ランスの中性点が接地されている場合、または、接地が
ない場合を想定する。系統側の3線をR線、S線、T線
と称したとき、1線が接地電位に固定されている場合は
S線が接地電位であるものとする。
【0092】出力部には連系開閉器33と自立運転用開閉
器34を設け、また連系運転時にS線に接続される電流検
出器17の系統側と、コンデンサ19と20の中間点と
を開閉スイッチ58で接続する。連系時の開閉スイッチ
58の動作のため、選択器60を設け、運転モード設定
器41の信号と、接地方式設定器59の信号を入力す
る。選択器60は、運転モード設定器41が連系運転の
設定で、かつ、接地方式設定器59が系統の1線を接地
している場合設定のときに、開閉スイッチ58を投入す
る信号を出力する。
【0093】制御系は、互いに位相が120度ずれた正
弦波を出力する正弦波発生器42、位相シフト器43、
44と、正弦波発生器42、位相シフト器44の出力と
運転モード設定器41の出力を基に出力基準を生成する
出力基準発生器24、26と、位相シフト器43の出力
と運転モード設定器41の出力と接地方式設定器59の
出力を基に出力基準を生成する出力基準発生器25と、
出力基準発生器24〜26からの基準信号と電流検出器
16〜18からの電流検出信号とを基に電流制御を行な
う電流制御器27〜29と、出力基準発生器24〜26
からの基準信号と電圧検出器35〜37からの電圧検出
信号とを基に電圧制御を行なう電圧制御器38〜40
と、電流制御器27、29からの出力指令信号と電圧制
御器38、40からの出力指令信号とを入力とし運転モ
ード設定器41の出力によりいずれかを選択し選択した
出力指令信号を基にPWM信号を発生しインバータブリ
ッジを構成するスイッチを駆動するPWM変調器30、
32と、電流制御器28からの出力指令信号と電圧制御
器39からの出力指令信号とを入力とし運転モード設定
器41の出力と接地方式設定器59の出力と基にいずれ
かを選択し選択した出力指令信号を基にPWM信号を発
生しインバータブリッジを構成するスイッチを駆動する
PWM変調器31とからなる。
【0094】出力基準発生器24と26は図19の構成
とする。出力基準発生器25の構成は図12に示す。図
中45〜48は図19と同一であり、54〜57の構成
は図5と同一であるので、ここでは同一番号を付してそ
の説明は省略する。出力基準発生器25に入力される運
転モード設定器41の信号が自立モードの場合、自立用
振幅設定器46の信号と正弦波基準となる位相シフト回
路43の出力とを乗算器48で乗算したものを選択器4
7で選択し、出力基準発生器25の出力とする。運転モ
ード設定器41の信号が連系モードの場合、別の選択器
61を設け、出力基準発生器25に入力される接地方式
設定器59が1線が接地されている場合を示すときは、
連系用振幅設定器45の信号と位相シフト回路43の出
力とを乗算器62で乗算した信号を選択し、それ以外の
接地方式を示す場合には三分の一倍器57の出力信号を
選択する。
【0095】PWM変調器30と32は図21の構成と
する。PWM変調器31の構成は図13に示す。図中4
9〜51は図21と同一であるので、ここでは同一番号
を付してその詳細の説明は省略する。PWM変調器31
には、選択器49と別の選択器63を設ける。選択器4
9は、PWM変調器31に入力される運転モード設定器
41の信号によって切り換え、選択器63は接地方式設
定器59の信号により切り換える。また、PWM変調器
31には、選択される信号として、電流制御器28の出
力と電圧制御器39の信号が入力される。運転モード設
定器41が自立モードの場合、選択器49により、電圧
制御器39の信号を選択して変調器50に入力し、運転
モード設定器41が連系モードの場合、選択器63によ
り、接地方式設定器59が1線が接地されている場合を
示すときは電流制御器28の出力を選択し、接地方式設
定器59がそれ以外の場合を示すときは電圧制御器39
の出力を選択し、変調器50に入力する。
【0096】以下に、第8の実施の形態の作用について
示す。連系運転時の作用は、第7の実施の形態と同様で
ある。図19の出力基準発生器24、26の自立運転用
振幅基準46の出力、および、図12の出力基準発生器
25の自立運転用振幅基準46は、自立運転時の相電圧
の振幅基準となる。自立運転時は、連系運転開閉器33
が解列されるので、系統側の接地条件とは無関係に制御
ができる。また、開閉スイッチ58が解列されるので、
コンデンサ21〜23の電圧は、自立運転時の相電圧出
力に一致する。各相電圧は、出力基準発生器24〜26
の出力と電圧検出器35〜37の出力を基に、電圧制御
器38〜40によって、出力基準発生器24〜26の出
力信号となる互いに120度の位相差をもつ一定電圧に
制御される。
【0097】自立運転の交流側の3線の浮遊容量は、容
量値が大きくても一般にその値は等しい。交流3線の各
の対接地電位が商用周波数で振動しても、星形結線トラ
ンスを想定した場合の中性点に相当する電位が接地電位
に対して固定されていれば、漏れ電流は交流側で相殺さ
れて直流側には発生しない。本実施の形態の自立運転の
場合、星形結線の中性点に相当する電位は、コンデンサ
19と20の中間点の電位と同一になる。この結果、直
流側と交流側との間の電位変動が低減されるため、漏れ
電流も低減される。
【0098】次に、本発明の第9の実施の形態について
説明する。図14は本発明の第9の実施の形態のブロッ
ク図であり、図4に示した第4の実施の形態と同一要素
については同一符号を付してその説明は省略する。ま
た、系統側は三相3線であり、接地方式は、1線が接地
されている場合、または星形結線トランスの中性点が接
地されている場合、または接地がない場合を想定する。
系統側の3線をR線、S線、T線と称したとき、1線が
接地電位に固定されている場合はS線が接地電位である
ものとする。
【0099】接地方式設定器59を設け、1線が接地電
位に固定されている場合と、星形結線トランスの中性点
が接地されている場合または接地がない場合とを設定す
る信号を出力する。
【0100】制御系は、互いに位相が120度ずれた正
弦波を出力する正弦波発生器42、位相シフト器43、
44と、正弦波発生器42、位相シフト器44の出力を
基に出力基準を生成する出力基準発生器24、26と、
接地方式設定器59の出力を基に出力基準を生成する出
力基準発生器25と、出力基準発生器24、26からの
基準信号と電流検出器16、18からの電流検出信号と
を基に電流制御を行なう電流制御器27、29と、出力
基準発生器25からの基準信号と電圧検出器36からの
電圧検出信号とを基に電圧制御を行なう電圧制御器39
と、電流制御器27、29からの出力指令信号を基にP
WM信号を発生しインバータブリッジを構成するスイッ
チを駆動するPWM変調器30、32と、電圧制御器3
9からの出力指令信号を基にPWM信号を発生しインバ
ータブリッジを構成するスイッチを駆動するPWM変調
器31とからなる。
【0101】出力基準発生器24と26の構成は図2
0、PWM変調器30〜32の構成は図22とする。ま
た、出力基準発生器25の構成は図10とする。図中5
6、57の構成は図5と同一であるので、ここでは同一
番号を付してその説明は省賂する。連系用振幅設定器4
5の信号は常に零とし、位相シフト器43からの信号の
取り込みは任意とする出力基準発生器25には接地方式
設定器59の出力信号を入力する。1線が接地電位に固
定されている場合の信号が入力されたときは、乗算器4
8の出力を選択器47により選択し、それ以外の接地方
式の場合の信号が入力されたときは、三分の一倍器57
の出力を選択器47により選択して出力基準発生器25
の出力とする。
【0102】以下に、第9の実施の形態の作用について
示す。図20の出力基準発生器24と26の連系用振幅
設定器45の出力は、出力電流の振幅基準となり、図1
0の出力基準発生器25の連系用振幅設定器45の出力
は、1線接地の場合の出力電圧の振幅基準となる。
【0103】1線が接地電位に固定されている場合の連
系運転時は、コンデンサ22の電圧が零に制御される。
この場合、各インバータブリッジ4〜6の出力となるリ
アクトル13〜15の電流は個別に電流を制御できる。
このとき、インバータブリッジ4の出力電流はR線に供
給され、ィンバータブリッジ6の出力電流はT線に供給
される。S線には、R線とT線に流れる電流の和の逆極
性の電流が流れる。コンデンサ19と20の中間点から
は、S線の電流とインバータブリッジ5の出力電流の差
の電流が流れる。なお、S線は接地電位であるため、コ
ンデンサ19と20の中間点は接地電位に固定される。
コンデンサ19と20の容量が十分大きければ、インバ
ータブリッジ2の出力によらず、コンデンサ19と20
の各電圧の振動は小さくなり、直流各部の電位は接地電
位から固定される。
【0104】また、星形結線トランスの中性点が接地さ
れている場合、または接地がない場合の作用は第4の実
施の形態の作用と同様になる。連系運転時は直流各部の
電位が固定されることで、直流各部の対地間の浮遊容量
を充放電する現象が低減され、直流部の振動による漏れ
電流の発生は低減される。
【0105】次に、本発明の第10の実施の形態につい
て説明する。第10の実施の形態は、第4の実施の形態
または第6の実施の形態または第9の実施の形態に適用
することができるが、ここでは、第9の実施の形態に適
用した例を図15に示す。ここで、図14に示した第9
の実施の形態と同一要素については同一符号を付してそ
の説明は省略する。
【0106】制御系は、互いに位相が120度ずれた正
弦波を出力する正弦波発生器42、位相シフト器43、
44と、正弦波発生器42、位相シフト器44の出力と
運転モード設定器41の出力を基に出力基準を生成する
出力基準発生器24、26と、位相シフト器43の出力
と運転モード設定器41の出力と接地方式設定器59の
出力を基に出力基準を生成する出力基準発生器25と、
出力基準発生器24〜26からの基準信号と電流検出器
16〜18からの電流検出信号とを基に電流制御を行な
う電流制御器27〜29と、出力基準発生器24〜26
からの基準信号と電圧検出器35〜37からの電圧検出
信号とを基に電圧制御を行なう電圧制御器38〜40
と、電流制御器27、29からの出力指令信号と電圧制
御器38、40からの出力指令信号とを入力とし運転モ
ード設定器41の出力によりいずれかを選択し選択した
出力指令信号を基にPWM信号を発生しインバータブリ
ッジを構成するスイッチを駆動するPWM変調器30、
32と、電流制御器28からの出力指令信号と電圧制御
器39からの出力指令信号とを入力とし運転モード設定
器41の出力と接地方式設定器59の出力と基にいずれ
かを選択し選択した出力指令信号を基にPWM信号を発
生しインバータブリッジを構成するスイッチを駆動する
PWM変調器31とからなる。
【0107】出力基準発生器24と26は図19の構成
とするが、出力基準発生器25の構成は図12とする。
図中、45〜48は従来回路である図19と同一であ
り、54〜57の構成は図5と同一であるので、ここで
は同一番号を付してその説明は省略する。出力基準発生
器25に入力される運転モード設定器41の信号が自立
モードの場合、自立用振幅設定器46の信号と正弦波基
準となる位相シフト回路43の出力とを乗算器48で乗
算したものを選択器47で選択し、出力基準発生器25
の出力とする。
【0108】また、別の選択器61を設け、運転モード
設定器41の信号が連系モードの場合、出力基準発生器
25に入力される接地方式設定器59が1線が接地され
ている場合を示すときは、連系用振幅設定器45の信号
と正弦波基準となる位相シフト回路43の出力とを乗算
器62で乗算した信号を選択し、それ以外の接地方式を
示す場合には三分の一倍器57の出力信号を選択する。
【0109】PWM変調器30と32は、図21の構成
とするが、PWM変調器31の構成は図13とする。図
中49〜51は従来回路である図21と同一であるの
で、ここでは同一番号を付してその説明は省略する。P
WM変調器31には選択器49と別の選択器63を設け
る。選択器49はPWM変調器31に入力される運転モ
ード設定器41の信号によって切り換え、選択器63は
接地方式設定器59の信号により切り換える。また、P
WM変調器31には、選択される信号として、電流制御
器28の出力と電圧制御器39の信号が入力される。運
転モード設定器41が自立モードの場合は選択器49に
より電圧制御器39の信号を選択して変調器50に入力
し、運転モード設定器41が連系モードの場合は選択器
63により、接地方式設定器59が1線が接地されてい
る場合を示すときは電流制御器28の出力を選択し、接
地方式設定器59がそれ以外の場合を示すときは電圧制
御器39の出力を選択し、変調器50に入力する。
【0110】以下に、第10の実施の形態の作用につい
て示す。図19の出力基準発生器24と26の連系用振
幅設定器45は連系時の出力電流の振幅基準となる。図
12の出力基準発生器25の連系用振幅設定器45は、
1線接地の連系運転時の出力電圧の振幅基準となる。連
系運転時の作用は、第9の実施の形態と同様である。
【0111】図19の出力基準発生器24と26の自立
用振幅設定器46は自立時の出力相電圧の振幅基準とな
る。図12の出力基準発生器25の自立用振幅設定器4
6は、自立時の出力相電圧の振幅基準となる。
【0112】自立運転時は、連系運転開閉器33が解列
されるので、系統側の接地条件とは無関係に制御ができ
る。各相電圧は、出力基準発生器24〜26の出力と電
圧検出器35〜37の出力を基に、電圧制御器38〜4
0によって、出力基準発生器24〜26の出力信号とな
る互いに120度の位相差をもつ一定電圧に制御され
る。
【0113】自立運転の交流側の3線に関する浮遊容量
は、容量値が大きな場合でも、一般にその値は等しい。
交流3線の各線の対接地電位が商用周波数で振動して
も、星形結線トランスを想定した場合の中性点に相当す
る電位が、接地電位に対して固定されていれば、漏れ電
流は交流側で相殺され、直流側には発生しない。本実施
例の自立運転の場合、星形結線の中性点に相当する電位
は、コンデンサ19と20の中間点の電位と同一にな
る。この結果、直流側と交流側との間の電位変動が低減
されるため、漏れ電流も低減される。
【0114】次に、本発明の第11の実施の形態につい
て説明する。第11の実施の形態は、出力基準発生器に
関するもので、ここでは第1の実施の形態の出力基準発
生器に適用した場合について図16に示す。
【0115】図16は、出力基準発生器のブロック図で
あり、図中45、48の構成は従来回路である図20と
同一であるので、ここでは同一符号を付してその説明は
省賂する。
【0116】ここで図16に示すように出力基準発生器
24の連系用振幅設定器45の出力信号を振幅信号とし
て出力基準発生器25と26にそれぞれ入力する。出力
基準発生器25と26では、連系用振幅設定器45の出
力にかわり、入力された振幅信号を乗算器48に入力す
る。
【0117】これにより、出力基準発生器24〜26の
中のそれぞれの乗算器48に入力される振幅信号は全て
同一となり、出力基準発生器24〜26の出力信号は、
互いに120度の位相差をもち振幅が等しい出力電流の
振幅基準信号となる。この結果連系時のインバータブリ
ッジ4〜6の各出力電流は互いに120度の位相差をも
ち振幅が等しい電流に制御される。
【0118】インバータブリッジ4の出力電流はR線に
供給され、インバータブリッジ6の出力電流はT線に供
給される。振幅をI、角周波数をω、時間をtとした場
合のR線の電流をIR 、T線の電流をIT とすると、そ
れぞれ次式で表される。
【0119】
【数9】 IR =I×sin(ωt) (10) IT =I×sin(ωt+2/3π) (11) S線には、R線とT線に流れる電流の和の逆極性の電流
が供給されるので、S線の電流IS は次式となる。
【0120】
【数10】 IS =−(IR +IT ) =I×(−sin(ωt)−sin(ωt+2/3π)) =I×sin(ωt−2/3π) (12) コンデンサ19と20の中間点から系統側に流れる電流
I0 は、S線に供給される電流IS から、インバータブ
リッジ5が系統側に出力する電流を減算した量となる。
ここで、インバータブリッジ5が出力する電流を(1
2)式と同量、同位相とすると、コンデンサ19と20
の中間点から系統側に流れる電流は零となる。この場
合、各インバータブリッジから出力される電流は、互い
に120度の位相差をもち、振幅が等しくなる。
【0121】I0 が零とならないときには、コンデンサ
19と20は、一方が充電するときには他方は放電する
形で電圧が振動する。この電圧振動により直流各部の電
圧が振動し、漏れ電流の発生要因となる。電圧振動を低
減し、漏れ電流を低減するためには、コンデンサ19と
20の容量をそれぞれ大きくする必要がある。
【0122】I0 を零とすることにより、直流電源1の
電圧が一定値の時、コンデンサ19と20のそれぞれの
電圧はその容量によらず常に一定値となる。この結果、
コンデンサ19と20の容量を低下させても、直流部の
対接地電位の変動は小さくなり、漏れ電流も低減でき
る。
【0123】次に本発明の第12の実施の形態について
説明する。第12の実施の形態は、出力基準発生器に関
するもので、ここでは第4の実施の形態の出力基準発生
器に適用した場合について図17に示す。
【0124】図17は、出力基準発生器のブロック図で
あり、図中45、48の構成は従来回路である図20と
同一であるので、ここでは同一符号を付してその説明は
省賂する。
【0125】ここで第17図に示すように出力基準発生
器24の連系用振幅設定器45の出力信号を振幅信号と
して出力基準発生器26に入力する。出力基準発生器2
6では、連系用振幅設定器45の出力のかわりに、入力
された振幅信号を乗算器48に入力する。
【0126】これにより、出力基準発生器24と26の
中のそれぞれの乗算器48に入力される振幅信号は全て
同一となり、出力基準発生器24と26の出力信号は、
120度の位相差をもち振幅が等しい出力電流の振幅基
準信号となる。この結果連系時のインバータブリッジ4
と6の各出力電流は、120度の位相差をもち振幅が等
しい電流に制御される。
【0127】インバータブリッジ4の出力電流はR線に
供給され、インバータプリッジ6の出力電流はT線に供
給される。振幅をI、角周波数をω、時間をtとした場
合のR線の電流IR 、T線の電流IT は、それぞれ次式
で表される。
【0128】
【数11】 IR =I×sin(ωt) (13) IT =I×sin(ωt+2/3π) (14) 第4の実施の形態ではコンデンサ21〜23の電圧は三
相の相電圧に制御されるため、コンデンサ21〜23か
らコンデンサ19と20の中間点に流れる電流の総和は
零となる。この結果、インバータブリッジ4〜6 6出力
電流の総和は零となり、S線には、R線とT線に流れる
電流の和の逆極性の電流が供給されるので、S線の電流
IS は次式となる。
【0129】
【数12】 IS =−(IR +IT ) =I×(−sin(ωt)−sin(ωt+2/3π)) =I×sin(ωt−2/3π) (15) 以上(13)式〜(15)式より、インバータブリッジ
4〜6の出力電流の振幅は全て等しくなることがわか
る。
【0130】電流の振幅が等しく位相差が互いに120
度である場合、電力は直流分のみとなる。この結果、3
個のインバータブリッジ4〜6に一括して電源を供給す
る直流側には、交流分の電力振動は発生しない。直流電
源1が一定電圧の時、コンデンサ19と20のそれぞれ
の電圧は、その容量によらず常に一定となる。この結
果、コンデンサ19と20の容量を低下させても、直流
部の対接地電位の変動は小さくなり、漏れ電流も低減で
きる。
【0131】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
直流部の対接地電位の変動を低減し、漏れ電流を低減す
る電力変換装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態のブロック図。
【図2】 本発明の第2の実施の形態のブロック図。
【図3】 本発明の第3の実施の形態のブロック図。
【図4】 本発明の第4の実施の形態のブロック図。
【図5】 第4の実施の形態の出力基準設定器のブロッ
ク図。
【図6】 電力変換器内の相電圧ベクトル図。
【図7】 本発明の第5の実施の形態のブロック図。
【図8】 本発明の第6の実施の形態のブロック図。
【図9】 本発明の第7の実施の形態のブロック図。
【図10】 第7の実施の形態の出力基準発生器のブロ
ック図。
【図11】 本発明の第8の実施の形態のブロック図。
【図12】 第8の実施の形態の出力基準発生器のブロ
ック図。
【図13】 第8の実施の形態のPWM変調器のブロッ
ク図。
【図14】 本発明の第9の実施の形態のブロック図。
【図15】 本発明の第10の実施の形態のブロック
図。
【図16】 本発明の第11の実施の形態のブロック
図。
【図17】 本発明の第12の実施の形態のブロック
図。
【図18】 従来の電力変換システムのブロック図。
【図19】 従来の出力基準発生器(切換有り)のブロ
ック図。
【図20】 従来の出力基準発生器(切換無し)のブロ
ック図。
【図21】 従来のPWM変調器(切換有り)のブロッ
ク図。
【図22】 従来のPWM変調器(切換無し)のブロッ
ク図。
【図23】 系統側トランスの接地形態。
【符号の説明】
1・・・直流電源 2・・・インバー
タブリッジ 3・・・系統 4〜6・・・ハー
フブリッジ回路 7〜12・・・スイッチ 13〜15・・・
リアクトル 16〜18・・・電流検出器 19、20・・・
コンデンサ 21〜23・・・コンデンサ 24〜26・・・
出力基準発生器 27〜29・・・電流制御器 30〜32・・・
PWM変調器 33・・・連系開閉器 34・・・自立運
転用開閉器 35〜37・・・電圧検出器 38〜40・・・
電圧制御器 41・・・運転モード設定器 42・・・正弦波
発生器 43、44・・・位相シフト器 45・・・連系用
振幅設定器 46・・・自立用振幅設定器 47・・・選択器 48・・・乗算器 49・・・選択器 50・・・変調器 51・・・駆動回
路 52・・・加算器 53・・・極性反
転器 54、55・・・電圧検出器 56・・・加算器 57・・・三分の一倍器 58・・・開閉ス
イッチ 59・・・接地方式設定器 60・・・選択
器、 61・・・選択器 62・・・乗算器 63・・・選択器

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源の正極と負極間に設けられた2
    直列のコンデンサと、直流電源の正極と負極間に設けら
    れた2直列の半導体スイッチからなる3組のハーフブリ
    ッジインバータと、前記各ハーフブリッジインバータの
    2直列の半導体スイッチの中間点に接続されたリアクト
    ルとを有し、前記2直列のコンデンサの中間点と前記各
    ハーフブリッジインバータの2直列の半導体スイッチの
    中間点との間に電圧を出力する電力変換装置において、
    1線が接地された三相3線の系統に連系する場合、前記
    2直列のコンデンサの中間点を前記三相3線の系統のう
    ちの接地電位である線に接続し、3組のハーフブリッジ
    インバータを電流制御することを特徴とする電力変換装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電力変換装置において、
    系統連系運転と自立運転との切換え手段を具備し、自立
    運転を行なう際には、前記切換え手段により前記系統を
    切り離すと共に、前記三相3線の系統のうちの接地電位
    である線以外の線に接続された2組のハーフブリッジイ
    ンバータを電圧制御することを特徴とする電力変換装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の電力変換装置において、
    自立運転を行なう際には、前記三相3線の系統のうちの
    接地電位である線に接続されたハーフブリッジインバー
    タを他の2線の合計電流の逆極性の電流を出力基準とし
    て電流制御することを特徴とする電力変換装置。
  4. 【請求項4】 直流電源の正極と負極間に設けられた2
    直列のコンデンサと、直流電源の正極と負極間に設けら
    れた2直列の半導体スイッチからなる3組のハーフブリ
    ッジインバータと、前記各ハーフブリッジインバータの
    2直列の半導体スイッチの中間点に接続されたリアクト
    ルとを有し、前記2直列のコンデンサの中間点と前記各
    ハーフブリッジインバータの2直列の半導体スイッチの
    中間点との間に電圧を出力する電力変換装置において、
    星形結線トランスの中性点が接地された系統、または接
    地されていない三相3線の系統に連系する場合、1組の
    ハーフブリッジインバータを、このハーフブリッジイン
    バータが接続される相に対する各相の電圧を加算し1/
    3した値を出力基準として電圧制御し、他の2組のハー
    フブリッジインバータを電流制御することを特徴とする
    電力変換装置。
  5. 【請求項5】 直流電源の正極と負極間に設けられた2
    直列のコンデンサと、直流電源の正極と負極間に設けら
    れた2直列の半導体スイッチからなる3組のハーフブリ
    ッジインバータと、前記各ハーフブリッジインバータの
    2直列の半導体スイッチの中間点に接続されたリアクト
    ルとを有し、前記2直列のコンデンサの中間点と前記各
    ハーフブリッジインバータの2直列の半導体スイッチの
    中間点との間に電圧を出力する電力変換装置において、
    1線が接地された三相3線の系統に連系する場合、前記
    2直列のコンデンサの中間点と前記三相3線の系統のう
    ちの接地電位である線との間に設けられた開閉手段と、
    系統連系運転と自立運転との切換え手段とを具備し、系
    統連系運転を行なう際には、前記開閉手段を投入し更に
    前記切換え手段により前記系統に連系すると共に、前記
    3組のハーフブリッジインバータを電流制御し、自立運
    転を行なう際には、前記開閉手段を解列し更に前記切換
    え手段により前記系統を切り離すと共に、前記3組のハ
    ーフブリッジインバータを電圧制御することを特徴とす
    る電力変換装置。
  6. 【請求項6】 直流電源の正極と負極間に設けられた2
    直列のコンデンサと、直流電源の正極と負極間に設けら
    れた2直列の半導体スイッチからなる3組のハーフブリ
    ッジインバータと、前記各ハーフブリッジインバータの
    2直列の半導体スイッチの中間点に接続されたリアクト
    ルとを有し、前記2直列のコンデンサの中間点と前記各
    ハーフブリッジインバータの2直列の半導体スイッチの
    中間点との間に電圧を出力する電力変換装置において、
    1線が接地された三相3線の系統に連系する場合、前記
    三相3線の系統のうちの接地電位である線に接続された
    ハーフブリッジインバータを、零を出力基準として電圧
    制御し、他の2組のハーフブリッジインバータを電流制
    御することを特徴とする電力変換装置。
  7. 【請求項7】 直流電源の正極と負極間に設けられた2
    直列のコンデンサと、直流電源の正極と負極間に設けら
    れた2直列の半導体スイッチからなる3組のハーフブリ
    ッジインバータと、前記各ハーフブリッジインバータの
    2直列の半導体スイッチの中間点に接続されたリアクト
    ルとを有し、前記2直列のコンデンサの中間点と前記各
    ハーフブリッジインバータの2直列の半導体スイッチの
    中間点との間に電圧を出力する電力変換装置において、
    1線が接地された三相3線の系統、または星形結線トラ
    ンスの中性点が接地された系統、または接地されていな
    い三相3線の系統に連系する場合、前記2直列のコンデ
    ンサの中間点と前記三相3線の系統のうちの接地電位で
    ある線との間に設けられた開閉手段を具備し、前記1線
    が接地された三相3線の系統に連系する際には、前記開
    閉手段を投入すると共に、前記3組のハーフブリッジイ
    ンバータを電流制御し、前記星形結線トランスの中性点
    が接地された系統、または前記接地されていない三相3
    線の系統に連系する際には、前記開閉手段を解列すると
    共に、前記ハーフブリッジインバータの1組を、このハ
    ーフブリッジインバータが接続される相に対する各相の
    電圧を加算し1/3した値を出力基準として電圧制御
    し、前記ハーフブリッジインバータの他の2組を電流制
    御することを特徴とする電力変換装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の電力変換装置において、
    系統連系運転と自立運転との切換え手段を具備し、自立
    運転を行なう際には、前記開閉手段を解列し更に前記切
    換え手段により前記系統を切り離すと共に、前記3組の
    ハーフブリッジインバータを電圧制御することを特徴と
    する電力変換装置。
  9. 【請求項9】 直流電源の正極と負極間に設けられた2
    直列のコンデンサと、直流電源の正極と負極間に設けら
    れた2直列の半導体スイッチからなる3組のハーフブリ
    ッジインバータと、前記各ハーフブリッジインバータの
    2直列の半導体スイッチの中間点に接続されたリアクト
    ルとを有し、前記2直列のコンデンサの中間点と前記各
    ハーフブリッジインバータの2直列の半導体スイッチの
    中間点との間に電圧を出力する電力変換装置において、
    1線が接地された三相3線の系統、または星形結線トラ
    ンスの中性点が接地された系統、または接地されていな
    い三相3線の系統に連系する場合、前記1線が接地され
    た三相3線の系統に連系する際には、前記三相3線の系
    統のうちの接地電位である線に接続されたハーフブリッ
    ジインバータを、零を出力基準として電圧制御し、前記
    他の2組のハーフブリッジインバータを電流制御し、前
    記星形結線トランスの中性点が接地された系統、または
    前記接地されていない三相3線の系統に連系する際に
    は、前記ハーフブリッジインバータの1組を、このハー
    フブリッジインバータが接続される相に対する各相の電
    圧を加算し1/3した値を出力基準として電圧制御し、
    前記ハーフブリッジインバータの他の2組を電流制御す
    ることを特徴とする電力変換装置。
  10. 【請求項10】 請求項4または請求項6または請求項
    9のいずれかに記載の電力変換装置において、系統連系
    運転と自立運転との切換え手段を具備し、自立運転を行
    なう際には、前記切換え手段により前記系統を切り離す
    と共に、前記3組のハーフブリッジインバータを電圧制
    御することを特徴とする電力変換装置。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至請求項10のいずれかに
    記載の電力変換装置において、連系時に電流制御を行な
    うハーフブリッジインバータは、互いに120度の位相
    差を持ち振幅がほぼ等しい電流値に制御することを特徴
    とする電力変換装置。
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