JP2785260B2 - 3相変換装置 - Google Patents

3相変換装置

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JP2785260B2 JP62272675A JP27267587A JP2785260B2 JP 2785260 B2 JP2785260 B2 JP 2785260B2 JP 62272675 A JP62272675 A JP 62272675A JP 27267587 A JP27267587 A JP 27267587A JP 2785260 B2 JP2785260 B2 JP 2785260B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は3相変換装置に関するもので、特に交流電源
と並列運転しつつ、負荷母線電圧を常に正弦波の所望値
に保つことのできる変換装置に関するものである。 〔従来の技術〕 従来から上記のような構成の変換装置の代表であるイ
ンバータが研究されていたが、インバータの制御の方法
が難かしく充分解明されていなかつたことから、発明者
の知る限り実用化された例はない。 例えば文献「無停電電源装置の一方式」,昭和52年電
気学会全国大会講演論文集,No.688,P864〜865が上記の
インバータ方式の制御方法を若干述べているので、この
文献の第4図を本発明の図面様式と記号に基づき描き直
し、第2図に示す。 図において、インバータ(1)の出力はリアクトルLS
(5)とコンデンサCP(6)により高調波を除去され、
負荷(3)の接続された負荷母線(8)に正弦波電圧を
得ている。一方、交流電源(2)はリアクトルLB(7)
を介して負荷母線(8)へ接続されている。リアクトル
LBはこの文献では15%となつている。交流電源(2)か
ら負荷母線(8)へ流入する有効電力は交流電源電圧VB
と母線電圧VCの位相差をΔとするとsinΔに比例す
る。この電力は負荷の要求する有効電力とバツテリー
(4)への充電電力、およびインバータ(1)の損失の
和に等しい。 第2図の制御回路の動作は次の通りである。まず、位
相差検出回路(100)は交流電源(2)とインバータ
(1)の位相差Δを検出しPLLアンプ(102)と発振器
(101)よりなるPLL回路へフイードバツクされる。電圧
制御アンプ(106)はバツテリー(4)の電圧検出回路
(109)による検出値と電圧設定(107)の差に応じ、バ
ツテリー電流の指令値を導出する。電流制御アンプ(10
4)は上記の電流指令値と電流検出回路(108)の検出値
の差に応じ、PLL回路へ位相差の指令値REFを与える。 以上によりインバータの運転位相は交流電源VBより適
当に遅れ、常にバツテリー(4)を電圧設定(107)の
指令電圧で充電しつつ、負荷(3)の有効電力を交流電
源VBから取るような値となる。 なお、ここでは位相差検出回路(100)へ与えるイン
バータ側位相をインバータ(1)の出力から取つている
が、点線で示したように、コンデンサ(6)の端子電圧
VCを与えてもよい。これはインバータ出力とVCはほぼ同
じ傾向の動きをするからである。 次に電圧制御アンプ(112)は電圧設定(111)と電圧
検出回路(114)で検出した負荷母線(8)電圧の検出
値の差に応じ、インバータ(1)の電圧を制御する。但
し、この制御は電圧の平均値に基づく制御である。 〔発明が解決しようとする問題点〕 以上説明した従来技術では次のような問題点があつ
た。 (1)母線電圧の制御がその平均値に基づくものである
ため、整流器などの高調波の多い負荷の場合は母線電圧
に歪を生じる。 (2)インバータは通常の電圧形インバータにフイルタ
を設け正弦波電圧を得るように構成したものであるた
め、過電流に弱く、交流電源電圧VBが急変した時などに
過大な横流が流れ、インバータが転流失敗する恐れが大
きい。 (3)従来技術では3相の場合の各相の電源電圧と負荷
の不平衡に対し、各相の負荷母線電圧を如何に平衡した
3相に確保するかは全く解明されていない。即ち、全て
の相を同じように制御することしかできない。 この発明は上記のような問題点を解決するためになさ
れたもので、母線電圧に歪を生じない、また、負荷急変
時にもインバータが正常に動作する3相インバータ装置
を提供することを目的としている。 また、同じ方法をインバータに限定せず、インバータ
とサイクロコンバータとを組み合わせた方式など他の3
相変換器にも適用することを目的としている。 〔問題点を解決するための手段〕 この発明に係る変換装置は交流電源と変換器が共通の
負荷母線に対し並列運転し、負荷の有効・無効電力及び
高調波電力を分担して供給する変換器システムにおい
て、上記変換器はそれを構成する少なくとも一部の電気
弁が1サイクルの間に複数回のスイツチングを行ない、
変換器の交流出力電流波形を指令値に追従させることの
できる電流追従制御形変換器とすると共に、交流電源と
負荷母線の間に直列にインダクタンスと上記負荷母線に
並列に接続したコンデンサとを備えたものである。 〔作用〕 この変換器はその電流指令値として「上記負荷電流と
上記インダクタンスに流れる交流電源電流との差の電流
値」および「上記負荷母線電圧とこの負荷母線電圧の所
望の正弦波指令値との偏差を修正するために上記変換器
が出力すべき電流値」との和を与えて制御を行なう。 〔発明の実施例〕 本発明はインバータに限らず3相変換器に一般的に適
用できるが、便宜上インバータを例に以下説明する。 本発明は従来方式の上記の欠点を解消するためになさ
れたもので、まず上記の問題点(2)を解消するため
に、PWMインバータに高速の電流マイナーループを設
け、その電流指令値を負荷母線電圧が常に所定の正弦波
になるように与えるという方式を取つている。電流マイ
ナーループに与える指令値にリミツタを設けることによ
り、出力過電流はインバータ自身の基本特性により本質
的に防止される。詳細原理は後述するが、負荷母線電圧
を正弦波とすべくインバータが出力すべき電流は次の2
つの要素である。 (a)負荷電流から交流電源電流を引いた電流値。 (b)負荷母線電圧の正弦波指令値と実際値の偏差を補
正する電圧コントローラからの補正電流指令。 上記の(a)項は負荷電流の情報を含んでいるので、
それをインバータが瞬時追従制御することにより、高調
波を含んだ負荷電流を瞬時にインバータが追従し、負荷
母線電圧の歪を制御する。また交流電源電圧が変動した
結果、(a)項に含まれた交流電源電流が変化すること
も直ちに反映されるので、負荷母線電圧は影響を受け
ず、定電圧を保つことができる。 さらに負荷母線電圧の指令値と実際値の差を修正する
電圧コントローラの出力である補正電流指令が、それ以
外の原因による電圧偏差を全て修正する作用を行ない負
荷母線電圧を正弦波に保つ。 さらに上記の制御は瞬時値制御であるから、3相イン
バータの各相の電流・電圧をd−q軸の同期回転座標系
に変換し、d,q軸成分の非干渉化を行なつた制御系を構
成したうえで、d,q軸上での電流・電圧制御を行なうこ
とにより、3相の電源電圧や負荷電流の不平衡に対し
て、負荷母線電圧を3相平衡に保つことができる。 以上により、問題点の(1)から(3)が全て解消す
ることとなる。 以下第1図に基づき本発明の原理の概要を説明する。
図において第2図と同じ番号のものは同じ機能を示す。
但し、第2図は出力電圧の平均値に基づき動作する制御
系であるのに対し、第1図は出力電流,電圧の瞬時値を
制御するものであるので、第1図では瞬時値制御のもの
は200番代のブロツクとし、区別している。バツテリー
の電流,電圧を所定値に制御するPLLの原理は第2図と
同じで、そのPLLはV/F発振器(115)の周波数を制御
し、それに応じて正弦波の電圧基準発生回路(211)の
周波数と位相が制御される。以下3相をまとめてベクト
ル表現で説明するが、瞬時追従制御形の電流コントロー
ラ(217)は電圧コントローラ(212)の電流指令IA *
基づき、PWM回路(219)へインバータの発生すべき電圧
指令VA *を与える。ここで電流センサ(218)はインバー
タの出力電流IAの瞬時値をフイードバツクするものであ
る。電圧コントローラ(212)はコンデンサCPの電圧、
即ち負荷母線(8)の電圧VCの瞬時値が正弦波電圧基準
VC *と一致するように電流コントローラ(217)へ電流指
令IA *を与える。 本発明では上記のように電流マイナーループ付きイン
バータを用いるとともに上記の電圧コントローラ(21
2)がIA *を導出する方法を特に工夫し、負荷の高調波
や、交流電源の電圧VBの変動の影響を受け難くしてい
る。 即ち、電流指令IA *を作成する部分を、第1図では、
単純に、上位概念としての電圧コントローラのブロック
1個で表現しているが、この発明では、後述する、主と
して第6図およびその説明内容に示すように、コンデン
サ電圧VCと電圧指令VC *との偏差を零とするよう動作す
る狭義の電圧コントローラ(212)の出力と、負荷電流I
Lとインダクタンスに流れる電流IBとの差の電流を入力
して動作する予測器(224)の出力との和から電流指令I
A *を作成する。 以上の説明では、3相変換器であることを離れて、概
要を説明したが、次にその制御方式の原理の詳細を3相
インバータを例として説明する。 第3図に示す主回路図において、インバータ(1)は
トランジスタQ1からQ6およびダイオードD1からD6よりな
る数KHz以上のスイツチングの3相ブリツジインバータ
で、PWM回路(219)の指令パルスに基づき、出力電圧指
令VA *に対応した出力電圧VAU,VAV,VAWを発生する。 この図において、インバータの出力電流IAU,IAV,I
AWは電流マイナーループにより理想的に制御されてい
て、インバータ(1)とリアクトルLS(5)をあわせて
理想電流源と見なし得るものとし、6個の自己消弧形素
子によるスイツチ(200)が閉の時の状態方程式を作
る。 なお、スイツチ(200)が開の状態では先願の特願昭6
2−189352号と同じ制御回路を用いることができるの
で、ここでは触れない。また、アクテイブフイルタなど
常に商用交流電源と並列運転するものではスイツチ(20
0)は不要であることはいうまでもない。 第1図に示したインバータの電流マイナーループが第
3図のIAU,IAV,IAWを自由に制御できるものとする。 このとき、第3図は第4図の等価回路となる。この等
価回路のコンデンサーCPの電圧,電流について次のマト
リクス状態方程式が成り立つ。 但し これを同期回転座標系のd−q2軸に変換すれば、
(3)式を得る。この手法は先願の特願昭62−189352号
と同じである。 これを一般的な状態方程式表示の(4)式とし、時間
Tで離散化して、(5)式の形とする。(但しωは出力
周波数の角速度) (t)=A′X(t)+B′U(t)−B′W(t)
+B′V(t) …(4) X(K+1)=AX(K)+BU(K)−BW(K)+BV
(K) …(5) 離散化状態方程式(5)の係数マトリクスは、文献Be
njamin C.Kuo,″Digital Control Systems″,1980,Hol
t,Reinehart and Winston,Inc.に示された一般的手法に
より、次の通りとなる。 以上の結果として第4図のコンデンサ電圧の離散化状
態方程式として次式が得られる。 これをz変換した後、ブロツク図に表現すれば、第5
図の右半分の通りとなる。 これを見ると、d軸とq軸の間に、b項とf項による
干渉が存在することが分る。このb,f項による干渉を非
干渉化するため、制御回路にb/e及びf/eという項を設
け、逆極性の信号を与える。b/eとf/eは次に示すように
CPと離散化時間T及び出力周波数ωにより決まる係数で
ある。 b/e=ωCP …(9) f/e=tan(ωT/2)ωT/2 …(10) また、コンデンサ電圧VCに対し、(IL−IB)が外乱と
して作用することが分るので、これを制御回路でフイー
ドフオワード的に補償する。 第5図のブロツク図ではデイジタル制御によるデツド
ビート制御を考えているので、(IL−IB)のd,q軸成分
に対し、電流の現在と過去の検出値にもとづく予測(Pr
d:Prediction)を行ない、離散時間だけ先の値を与え、
高速応答を計つている。予測としては一次予測や2次予
測等、種々の方法があるが、こゝでは2次予測制御を用
いているので、その原理を第7図により説明する。 図において、現在t=kTとして、(k+1)Tでの電
流I(k+1)の予測値I*(k)を求めるために、過去
の2点と現在の電流の検出値I(k−2),I(k−
1),I(k)を通る2次曲線を想定し、I(k+1)が
その上に乗ると仮定して予測する手法である。このとき
の関係式は IL(k+1)IL *(k)=3IL(k)−3IL(k−1)
+IL(k−2) …(11) で与えられ、第8図のブロツク図で示すことができる。 第5図ではこの手法により、1サンプル先の(IL
IB)を予測しているので、追従遅れが少なくなり良い結
果を得ることができる。 もちろんサンプリング時間Tが充分短い時や、アナロ
グ制御の場合はこのような予測がなくとも充分良い結果
を得ることができる。 また、(IL−IB)のうち変化のゆるやかなIBに対して
は予測を行なわず、ILにだけ予測を行なつて、それから
IBを引いても、ほゞ同様の結果を得ることができる。 以上のように、IL,IBによる外乱をフイードフオワー
ド項で補償した後、ゲインG1の比例制御の電圧制御を設
ける。d,q軸の制御系は非干渉化されているので、別個
に検討することができる。また、d,q軸の系は全く同じ
形をしていることが分る。そこでこの系を有限時間整定
とする条件は、そのループ伝達函数の特性方程式の根を
零とする条件より、(12)式のようにG1を決めれば良
い。 G1=a/e=ωCP COTωT …(12) 以上のように第5図の実施例ではd,q軸の非干渉化を
行なつた上で、コンデンサ電圧VCに対する外乱IL,IB
全てフイードフオワードで補償し、さらにコンデンサ電
圧VCの指令値VC *からの偏差を有限時間整定制御で修正
しているのでコンデンサ電圧VCはきわめて忠実に指令値
VC *を追従できる。 なお、このコントローラの出力は電流マイナーループ
への指令である。 そこで、第5図を分りやすく全体の構成図に改めたも
のが第6図である。図において、ブロツク図の番号は、
第1図と対応するものは同じ番号を取つている。 制御ブロツクは全てd,q軸について、非干渉化も含め
設ける必要があるが、簡略化し、まとめて1つのブロツ
クで示している。電圧指令はd,q軸上では直流となり、 である。IL−IBは図示の個所の電流を取り、2軸に変換
してから、予測器を通す。これは逆にして、予測器を入
れてから2軸に変換してもよい。予測器出力と電圧制御
出力の和をリミツタを通して電流制御へ与える。電流制
御出力は再び3相へ変換してから、3角波比較のPWM変
調などによりインバータのスイツチング指令を出す。な
お、d,q軸上のインバータ出力電圧指令を直接PWM変調す
るソフトウエア処理による方法を用いてもよい。 次に第6図の電流制御系の原理を説明する。これは先
願の特願昭62−189352号に詳細に説明しているので、こ
こではその要点を述べる。なお、以下ベクトル量は太字
で示すべきであるが、理解に支障がないので、細字のま
ゝとする。第3図のリアクトルLSに関する方程式を立て
ると、3相一括ベクトル表示により、但し、IA,VA等は(14)式にそれぞれの添字を付けた行
列である。LSは(15)式である。 またVXとインバータ電圧の関係として次式が成立する。 VX=(VAU+VAV+VAW)/3 …(16) (13),(16)式より(17)式を得ることができる。 但し、 (17)式をd−q軸に変換し、状態方程式の表現にする
と次式を得る。 以下d−q軸上のベクトル量をハツト∧をつけ 等と表現する。 (19)式は(20)式の形であるから、その離散値化状
態方程式(21)のA,Fを求める。 上式のAは前の(6)式と同じであるから、Fを求める
と、次式のようになる。 c=(sinωt)/ωLS …(24) d=(2/ωLS)sin2(ωT/2) …(25) (21)式でリアクトルLSへの印加電圧に注目し、それ
を制御変数として取り、次のようにおく。AC (k)=A(k)−C(k) …(26) これを(21)式に適用し、Z変換すると ZA(Z)=AA(Z)+FAC(Z) …(27) (27)式をd,q成分について、ブロツク図に示すと、
主回路は第9図の点線の右側に示す通りとなる。 係数bとdにより、2軸成分が相互に干渉しあうの
で、それをキヤンセルすべく、b/cとd/cの補償成分を相
互にフイードフオワード項として制御信号に与える。こ
れで干渉はなくなるので、これに図示の通り比例+積分
系のDead Beat系を設ける。 有限時間整定とするための条件として、系の一巡伝達
函数の2根を共に0にするゲインG1〜G4を求めると、 G1=G3=1/c,G2=G4=−a/c …(28) 以上をまとめると、電流制御装置のブロツク図は第10
図に示す通りとなる。第3図のCPとLBが充分大きい場
合、上記のように電流マイナーループだけを独立して求
めることができる。このようにして求めた電流制御マイ
ナーループを第6図に適用すればよい。 以上によりVB,ILの急変に対し、VCを一定に保ち得る
制御系が完成した。 所要電力と電源からの電力をバランスさせるために負
荷電力及びバツテリーの充電電流,電圧に応じて、VC *
のVBに対する遅れ角を制御する必要がある。ただ過渡的
な電力のアンバランスはバツテリーから供給されるの
で、この制御はバツテリーの平均的な電流を制御するも
のとなるので応答の遅いPLLでよい。 こゝでは既に説明したように、第2図の従来技術と同
じPLLの方式を利用しているが、それ以外の方法を用い
てもよい。 以上の説明では3相変換器としてインバータを用いた
場合について説明したが、第11−(a)図に示すような
高周波中間リンク形3相変換器でも同様のシステムを構
成できる。この方式はインバータ(705)で発生した高
周波の単相電源を第11−(b)図のような自己消弧形素
子によるサイクロコンバータを3台、即ち(701),(7
02),(703)を用いて低周波電力に変換し、リアクト
ル(706),(707),(708)およびコンデンサ(70
9),(710),(711)によるフイルタを通して低周波
の正弦波を得るものである。この場合はインバータと同
じ第6図の制御回路を構成し、そのPWM回路の各相出
力、例えばU相出力の後に振り分け回路を設け、インバ
ータ出力の極性に応じて同期して第11−(b)図のQ1,Q
2にPWMの出力を振り分けることで、U相出力としてはイ
ンバータの場合と同じ波形を得ることができる。 即ち、この発明は電圧形インバータに限らず、電流指
令に追従できる種々の3相変換器に適用できるものであ
る。 さらに、以上の説明では電流マイナーループの制御と
電圧コントローラは共に有限時間整定制御で構成したも
のについて説明したが、通常のアナログPID制御やデイ
ジタルPID制御、d−qに変換せずにU,V,W3相の制御,
あるいはヒステリシスコンパレータ方式など種々の制御
方式を用いることができる。 また、負荷電流と交流電源電流との差を予測で求めて
いるが、これは負荷電流だけを予測してから電源電流を
引いてもよい。また、2次予測以外の1次予測や3次予
測を用いてもよい。 また、以上の説明ではバツテリーを有するUPSについ
て説明したが、バツテリーの替わりに太陽電池を用いて
光発電システムへ応用することもできる。また、バツテ
リーを除き直流回路にはコンデンサだけを設け、インバ
ータが無効電力と高調波だけの制御を行なうアクテイブ
フイルタにも、そのままの原理,構成で適用できること
はいうまでもない。 上記のように、この変換装置は次のような多くの特徴
を持つている。 (1)負荷の高調波は変換器が吸収するので電源電流の
高調波は電源電圧高調波によりLSに流れる成分だけとな
り、非常に少なくなる。 (2)この方式は電流マイナーループを持つているの
で、過電流によつて変換器が故障する恐れがなく、常時
商用と並列運転するのに適している。 (3)電源電圧の変動に対しても速やかに補償が行なわ
れ、負荷母線への影響は非常に少ない。 (4)電源電圧と負荷電流の3相不平衡に対しても瞬時
に効果的な制御が行なわれる。 以上の説明で明らかなように本発明により、従来方式
の問題点を根本的に解決することができる。 〔発明の効果〕 以上のように、この発明によれば、瞬時に電流を制御
して負荷母線電圧を所望の正弦波の電圧値とするように
したので、負荷の高調波により母線電圧が歪まず、また
過電流で変換器が故障する恐れがなくなる効果がある。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の原理を説明するためのブロツク図、第
2図は従来方式の原理を示すブロツク図、第3図は本発
明の一実施例を示す主回路構成を示すとともに、数学モ
デルを導出するための記号の定義を示す主回路図、第4
図は本発明の主回路の等価回路、第5図は本発明の一実
施例を示す電圧コントローラのブロツク図、第6図は本
発明の一実施例の制御回路と主回路の関係を示す構成
図、第7図は2次予測の原理を示す図、第8図は2次予
測のブロツク図、第9図と第10図は電流マイナーループ
の一実施例の原理を示すブロツク図、第11図は3相変換
器の一構成例を示す主回路図である。 なお、図中、同一符号は同一、又は相当部分を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 融真 兵庫県神戸市兵庫区和田崎町1丁目1番 2号 三菱電機株式会社制御製作所内 (56)参考文献 特開 昭59−169369(JP,A) 特公 昭49−41733(JP,B1)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.3相の交流電源と3相の変換器が共通の負荷母線に
    対して並列運転し、負荷の有効・無効及び高調波電力を
    分担して供給する3相変換装置において、上記変換器は
    それを構成する少なくとも一部の電気弁が1サイクルの
    間に複数回のスイッチングを行い、上記変換器の交流出
    力電流波形を指令値に追従させることのできる電流追従
    制御形変換器とすると共に、交流電源と負荷母線の間に
    直列に接続したインダクタンスと、上記負荷母線に並列
    に接続したコンデンサと、上記交流電源電圧と負荷母線
    電圧との位相差と上記変換器の入力直流電圧を所望の値
    に保つための上記位相差の指令値との偏差を入力として
    動作するPLL回路、V/F発振器および正弦波電圧基準発生
    回路からなり、上記位相差に係る偏差が零となるよう、
    上記PLL回路が上記V/F発振器の周波数および上記正弦波
    電圧基準発生回路の周波数、位相を制御することにより
    上記負荷母線電圧の指令値を出力する負荷母線電圧指令
    値制御回路と、3相成分の内少なくとも2相成分につい
    て上記負荷母線の各相電圧と上記負荷母線電圧指令値と
    の偏差を零とするための制御電流値を出力する電圧コン
    トローラと、「上記負荷の各相電流と上記インダクタン
    スに流れる交流電源の各相電流との差の電流値の少なく
    とも2相成分」と「上記電圧コントローラの出力」とを
    加算して上記変換器の電流指令値を導出する制御回路
    と、3相成分の内少なくとも2相成分について上記変換
    器の電流値と上記電流指令値との偏差を零とするための
    上記変換器の電圧指令値を出力する電流コントローラと
    を備えたことを特徴とする3相変換装置。 2.変換器の電流指令値を導出する制御回路をディジタ
    ル離散時間制御とすると共に、上記の「負荷の各相電流
    と交流電源の各相電流との差の電流値」について、前の
    サンプル値と現在のサンプル値に基づいて、予測を行
    い、変換器に次のサンプル時点で出力すべき指令値を与
    えたことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の3相
    変換装置。 3.サンプル値での予測方法は2次予測手法を用いたこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第2項記載の3相変換装
    置。 4.変換器の電流追従制御と電圧コントローラとを有限
    時間整定制御としたことを特徴とする特許請求の範囲第
    1項ないし第3項のいずれかに記載の3相変換装置。 5.変換器は3相電圧形PWMインバータであることを特
    徴とする特許請求の範囲第1項ないし第4項のいずれか
    に記載の3相変換装置。 6.変換器は電圧形インバータとサイクロコンバータの
    組合せによる高周波中間リンク形であることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項ないし第4項のいずれかに記載
    の3相変換装置。 7.変換器の電流指令値を導出する制御回路をd軸q軸
    による同期回転座標系を用いて構成し、「上記負荷の各
    相電流と上記インダクタンスに流れる交流電源の各相電
    流との差の電流値の少なくとも2相成分」と「上記電圧
    コントローラの出力」をともにd−q軸上に座標変換し
    て得られた成分の和を電流指令値として与えるようにし
    たことを特徴とする特許請求の範囲第1項ないし第6項
    のいずれかに記載の3相変換装置。
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