JPH11278245A - ブレーキ倍力装置の反力機構 - Google Patents

ブレーキ倍力装置の反力機構

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JPH11278245A
JPH11278245A JP10100588A JP10058898A JPH11278245A JP H11278245 A JPH11278245 A JP H11278245A JP 10100588 A JP10100588 A JP 10100588A JP 10058898 A JP10058898 A JP 10058898A JP H11278245 A JPH11278245 A JP H11278245A
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JP
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spring
spring receiving
receiving seat
seat
valve
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JP10100588A
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Yoshio Tobisawa
美雄 飛澤
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Jidosha Kiki Co Ltd
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Jidosha Kiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 ブレーキ倍力装置の反力伝達手段33
は、相互に相対変位可能に設けた第1ばね受け座41と
第2ばね受け座42と、第1ばね受け座と第2ばね受け
座との間に所定のセット荷重で弾装したばね43と、第
1ばね受け座と第2ばね受け座とが所定間隔以上離隔す
るのを防止するストッパ部材44とを備えている。上記
第1ばね受け座にヒステリシスを有する粘弾性手段47
を設けるとともに第2ばね受け座に上記粘弾性手段を摺
接させている。 【効果】 反力伝達手段33のばね43が圧縮されると
サーボ比が大きくなる。これと同時に第1ばね受け座と
第2ばね受け座とは粘弾性手段47を介して摺接するの
で、その粘弾性手段47により、サーボ比が大きくなる
範囲でヒステリシスを増大させてブレーキフィーリング
を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はブレーキ倍力装置の反力
機構に関し、より詳しくは、ばねを有する反力伝達手段
を備えたブレーキ倍力装置の反力機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ブレーキ倍力装置として、ブレー
キ倍力装置の制動初期にサーボ比を小さくし、制動後期
にサーボ比を大きくするようにしたものが知られてい
る。この種のブレーキ倍力装置では、リアクションディ
スクと弁プランジャとの間に、相互に相対変位可能に設
けた第1ばね受け座と第2ばね受け座と、これら第1ば
ね受け座と第2ばね受け座との間に所定のセット荷重で
弾装されて通常は両ばね受け座を離隔状態に保持するば
ねと、上記第1ばね受け座と第2ばね受け座とが所定間
隔以上離隔するのを防止するストッパ部材とから構成さ
れる反力伝達手段を設けている(特開平8−85442
号公報)。かかる構成によれば、ブレーキペダルが踏み
込まれてブレーキ倍力装置が作動されても、反力伝達手
段のばねが圧縮されるまでは、反力伝達手段は単にリア
クションディスクから伝達されるブレーキ反力を第1ば
ね受け座、ばねおよび第2ばね受け座を介して弁プラン
ジャに伝達させるだけなので、この時のサーボ比を相対
的に小さく設定することができ、それによって小さなブ
レーキ力が必要な範囲における操作性を良好なものとす
ることができる。他方、反力伝達手段のばねが圧縮され
るようになると、このばねの圧縮分だけ弁プランジャが
相対的に前進されることになるので、ブレーキペダルは
結果的にばねの圧縮分だけ踏み込まれたことになり、こ
の時のサーボ比を相対的に大きく設定することができ、
それによって軽い踏力で大きなブレーキ力を得ることが
できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記リアク
ションディスクを用いたブレーキ倍力装置では、リアク
ションディスクがゴム等のヒステリシスを有する粘弾性
部材からなっているために、ブレーキペダルの踏込み時
と解放時とでブレーキペダルの踏力を同一としても、ブ
レーキ倍力装置の出力の大きさが異なる現象(ヒステリ
シス)がある。そして上記ヒステリシスがあると、運転
者がブレーキペダルの踏力の増大を停止させてから、無
意識のうちに僅かにその踏力を減少させても同一のブレ
ーキ力が得られることから、ブレーキフィーリングが良
くなるという利点がある。しかしながら、リアクション
ディスクのヒステリシスはブレーキ倍力装置の出力の大
小に係わらず略一定であるので、ブレーキ倍力装置の出
力が大きい領域では相対的に小さくなる。その結果、運
転者がブレーキペダルの踏力の増大を停止させてから、
無意識のうちに僅かにその踏力を減少させると、直ちに
ブレーキ力が低下してしまうのでブレーキが利かないよ
うな感覚を受け、ブレーキフィーリングが悪くなるとい
う欠点がある。特に、上記反力伝達手段を備えるブレー
キ倍力装置では、反力伝達手段のばねが圧縮されるよう
になるとサーボ比が大きくなるので、そのような欠点が
顕著になっていた。本発明はそのような事情に鑑み、ば
ねを有する反力伝達手段を備えていても、ブレーキフィ
ーリングを良好に維持することができるブレーキ倍力装
置の反力機構を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち請求項1の発明
は、シェル内に摺動自在に設けたバルブボデイと、この
バルブボデイに設けた弁機構と、この弁機構を構成する
弁プランジャを進退動させて弁機構の流路を切換えさせ
る入力軸と、上記バルブボデイに摺動自在に設けた出力
軸と、この出力軸の基部と弁プランジャとの間に介在さ
せたリアクションディスクと、このリアクションディス
クと弁プランジャとの間に介在されてリアクションディ
スクからのブレーキ反力を弁プランジャに伝達する反力
伝達手段とを備え、さらに上記反力伝達手段は、相互に
相対変位可能に設けた第1ばね受け座と第2ばね受け座
と、これら第1ばね受け座と第2ばね受け座との間に所
定のセット荷重で弾装されて通常は両ばね受け座を離隔
状態に保持するばねと、上記第1ばね受け座と第2ばね
受け座とが所定間隔以上離隔するのを防止するストッパ
部材とを備えたブレーキ倍力装置において、上記第1ば
ね受け座にヒステリシスを有する粘弾性手段を設けると
ともに第2ばね受け座に摺動部を設けて、この摺動部に
上記粘弾性手段を摺接させたものである。また請求項6
の発明は、請求項1と同一の構成を有するブレーキ倍力
装置において、上記第2ばね受け座は半径方向外方に伸
びる半径方向部と、この半径方向部の外周側から第1ば
ね受け座にむけて軸方向に伸びる筒状部とを備えてお
り、この筒状部内にヒステリシスを有する筒状の粘弾性
部材を設けるとともに、上記ばねをコイルばねから構成
して該コイルばねを上記筒状の粘弾性部材内に配置し
て、該コイルばねが圧縮されてその外径が拡径された際
に粘弾性部材を筒状部に圧接させるようにしたものであ
る。
【0005】
【作用】上述した構成によれば、いずれの発明において
も、ペダルが踏み込まれてブレーキ倍力装置が作動され
ても反力伝達手段のばねが圧縮されるまでは、従来と同
様にサーボ比を相対的に小さく設定することができる。
そしてこのとき、弁プランジャは反力伝達手段を介して
リアクションディスクを圧縮させて前進するので、その
リアクションディスクによってブレーキペダルの踏込み
時と解放時とでブレーキ倍力装置の出力の大きさが異な
るヒステリシスを得ることができる。他方、反力伝達手
段のばねが圧縮されるようになると、このばねの圧縮分
だけ弁プランジャが相対的に前進されることになるの
で、ブレーキペダルは結果的にばねの圧縮分だけ踏み込
まれたことになり、サーボ比が大きくなる。そして反力
伝達手段のばねが圧縮されると、第1ばね受け座と第2
ばね受け座とが相互に近接するようになるが、請求項1
の発明では、第1ばね受け座に設けたヒステリシスを有
する粘弾性手段が第2ばね受け座の摺動部に摺接されて
いるので、その摺動により上記リアクションディスクだ
けではなく粘弾性手段でもヒステリシスを発生させるこ
とができ、したがって全体としてヒステリシスを大きく
することができる。他方、請求項6の発明では、第1ば
ね受け座と第2ばね受け座とが相互に近接してコイルば
ねが圧縮されるとその外径が拡径するようになり、それ
によって該コイルばねの外側の粘弾性部材が第2ばね受
け座の筒状部に圧接されるので、その部分でヒステリシ
スを発生させることができる。したがっていずれの発明
においても、ばねが圧縮される前後のブレーキ倍力装置
の作動初期のサーボ比が小さな範囲と作動後期のサーボ
比が大きな範囲とにおいて好適な大きさのヒステリシス
を得ることができるので、常にブレーキフィーリングを
良好に維持することができる。
【0006】
【実施例】以下図示実施例について本発明を説明する
と、図1において、タンデムブレーキ倍力装置1のシェ
ル2内はセンタープレート3によって前後にフロント室
4とリヤ室5とを区画形成している。そして筒状のバル
ブボデイ6をシェル2のリヤ側とセンタープレート3と
に、それぞれシール手段7、8により気密を保持して摺
動自在に貫通させている。上記フロント室4およびリヤ
室5内に位置するバルブボデイ6の外周部には、それぞ
れフロントパワーピストン10とリヤパワーピストン1
1とを連結してあり、また各パワーピストン10、11
の背面にフロントダイアフラム12とリヤダイアフラム
13とをそれぞれ張設している。そして、フロント室4
内においてフロントダイアフラム12の前後に定圧室A
と変圧室Bとを形成し、またリヤ室5内においてリヤダ
イアフラム13の前後に定圧室Cと変圧室Dとを形成し
ている。
【0007】上記バルブボデイ6内には上記定圧室A、
Cと変圧室B、Dとの連通状態を切換える弁機構15を
設けている。この弁機構15は、バルブボデイ6に形成
した環状の第1弁座16と、この第1弁座16よりも内
側で上記バルブボデイ6に摺動自在に設けた弁プランジ
ャ17のリヤ側に形成した環状の第2弁座18と、さら
に両弁座16、18にポペットリターンスプリング19
によって着座される弁体20とを備えている。上記第1
弁座16に接離する弁体20の環状シート部の外周側の
空間は、バルブボデイ6に形成した第1定圧通路21を
介して上記定圧室Aに連通し、また定圧室A内は第2定
圧通路22を介して定圧室Cに連通している。上記定圧
室Aはシェル2に連結した負圧導入管(図示せず)を介
して負圧源と連通しており、それにより定圧室A、C内
には常時負圧が導入されている。また上記第1弁座16
に接離する弁体20の環状シート部よりも内側で、第2
弁座18に接離する弁体20のシート部よりも外周側の
空間は、バルブボデイ6に形成した半径方向の第1変圧
通路24を介して変圧室Dに連通しており、この変圧室
Dはバルブボデイ6に形成した第2変圧通路25を介し
て変圧室Bに連通している。さらに、第2弁座18に接
触する弁体20の環状シート部よりも内周側の空間は、
バルブボデイ6に形成した圧力通路26およびそこに設
けたフィルタ27を介して大気に連通している。
【0008】上記弁プランジャ17の右端には入力軸3
0の先端部を枢支連結してあり、この入力軸30とバル
ブボデイ6との間に、上記ポペットリターンスプリング
19の弾発力よりも大きな弾発力を有するバルブリター
ンスプリング31を弾装して、通常は弁プランジャ17
の第2弁座18に弁体20を着座させるとともに、弁体
20をバルブボデイ6の第1弁座16から離座させてい
る。そして上記入力軸30の末端部は、図示しないブレ
ーキペダルに連動させている。また、上記弁プランジャ
17は、キー部材32によってバルブボデイ6から抜け
出るのを防止している。このキー部材32はバルブボデ
イ6の軸方向に進退動可能となっており、ブレーキ倍力
装置1の非作動時にシェル2の内面に当接して弁プラン
ジャ17をバルブボデイ6に対する前進位置に保持する
ことにより、ブレーキ倍力装置1の作動開始時における
入力軸30のロスストロークを減少させることができる
ようになっている。
【0009】さらに、上記弁プランジャ17のフロント
側には、後に詳述する反力伝達手段33、プレートプラ
ンジャ34、およびリアクションディスク35とを順次
配設している。上記プレートプランジャ34は、バルブ
ボデイ6のフロント側端面に気密を保持して固定したホ
ルダ36内に摺動自在に嵌合してあり、またリアクショ
ンディスク35は出力軸37の基部に形成した凹部内に
収納している。上記出力軸37の基部に形成した凹部は
ホルダ36の外周面に摺動自在に嵌装してあり、また出
力軸37の先端部は、シール部材38により気密を保持
してシェル2の外部に突出させて、図示しないマスター
シリンダのピストンに連動させている。したがって、上
記マスターシリンダのピストンから伝達されるブレーキ
反力は、出力軸37を介してリアクションディスク35
に伝達され、このリアクションディスク35からホルダ
36を介してバルブボデイ6で受止められるとともに、
プレートプランジャ34、反力伝達手段33、弁プラン
ジャ17および入力軸30を介して図示しないブレーキ
ペダルに伝達されるようになる。さらに上記バルブボデ
イ6およびパワーピストン10、11は、シェル2とバ
ルブボデイ6との間に弾装したリターンスプリング39
によって通常は図示非作動位置に保持されている。
【0010】上記反力伝達手段33は、図2に拡大して
示すように、4つの部品、すなわちリヤ側の第1ばね受
け座41、フロント側の第2ばね受け座42、両ばね受
け座41、42間に配置したコイルばね43、およびス
トッパ部材44からなっている。上記リヤ側の第1ばね
受け座41は、弁プランジャ17の先端部に形成した突
出部17Aの基部外周に嵌装される内側筒状部41a
と、この内側筒状部41aのリヤ側端部から半径方向外
方に伸びるとともに、弁プランジャ17の段部端面に当
接する半径方向部41bと、この半径方向部41bの外
周側からフロント側に伸びる外側筒状部41cとを備え
ている。他方、フロント側の上記第2ばね受け座42
は、第1ばね受け座41を囲繞する外側筒状部42a
と、この外側筒状部42aのフロント側端部から半径方
向内方に伸びるとともに、プレートプランジャ34のリ
ヤ側端面と当接する半径方向部42bと、この半径方向
部42bの内周側から軸方向リヤ側に伸びるとともに、
上記弁プランジャ17の突出部17Aの先端外周に遊嵌
された内側筒状部42cとを備えている。そして、上記
第1ばね受け座41の半径方向部41bと第2ばね受け
座42の半径方向部42bの間に上記コイルばね43を
弾装し、このコイルばね43を所定量だけ圧縮させた状
態で、第2ばね受け座42の外側筒状部42aに固定し
たリング状のストッパ部材44を第1ばね受け座41の
リヤ側に当接させることにより、それら第1ばね受け座
41、第2ばね受け座42、コイルばね43およびスト
ッパ部材44を一体的に組み立てている。
【0011】したがって上記プレートプランジャ34か
らのブレーキ反力は、第2ばね受け座42、コイルばね
43および第1ばね受け座41を介して弁プランジャ1
7に伝達されるようになる。そしてその反力の大きさが
コイルばね43のセット荷重を越えてコイルばね43が
圧縮されると、上記第1ばね受け座41の外側筒状部4
1cの外周面と、第2ばね受け座42の外側筒状部42
aの内周面とが相互に摺動するようになり、その部分が
摺動部を構成することになる。そして本実施例では、そ
れら摺動部のうち、第1ばね受け座41の外側筒状部4
1cに粘弾性手段47を設けて、該粘弾性手段47を第
2ばね受け座42の外側筒状部42aの摺動部に摺接さ
せるようにしている。すなわち上記粘弾性手段47は、
図2、図3で示すように、上記第1ばね受け座41の半
径方向部41b構成する、放射方向に伸びる複数の放射
状部分41b’を備えるとともに、各放射状部分41
b’の先端に連設されて、上記第1ばね受け座41の外
側筒状部41cを構成する複数の帯状部分41c’とを
備えている。そして各帯状部分41c’の外側に凹部を
形成するともに各凹部間にリング状の摩擦部材48を取
付けて、該摩擦部材48を上記外側筒状部42aの摺動
部に摺接させている。上記放射状部分41b’と帯状部
分41c’とには必要な大きさのばね性を付与してあ
り、それによってヒステリシスの大きさが最適となるよ
うに設定してある。
【0012】以上の構成において、ブレーキペダルが踏
込まれて入力軸30および弁プランジャ17が前進され
ると、その踏力がコイルばね43のセット荷重を越える
までは、反力伝達手段33は図2の状態を保持したまま
一体的に前進され、それによってプレートプランジャ3
4も前進される。そして弁プランジャ17が前進される
と、従来周知のブレーキ倍力装置と同様に、弁機構15
の流路が切換わって変圧室Bに大気が導入されるので、
定圧室Aと変圧室Bとの圧力差によりパワーピストン1
0、11およびバルブボデイ6が前進され、それにより
出力軸37が前進されるので、マスターシリンダにブレ
ーキ液圧が発生する(図4の直線A参照)。上記ブレー
キ液圧によるブレーキ反力は、出力軸37を介してリア
クションディスク35に伝達され、さらにリアクション
ディスク35からプレートプランジャ34、反力伝達手
段33、弁プランジャ17および入力軸30を介してブ
レーキペダルに伝達される。この際には、弁プランジャ
17はプレートプランジャ34を介してリアクションデ
ィスク35を圧縮しているので、ブレーキペダルの解放
時の踏力とブレーキ倍力装置1との関係は、粘弾性部材
であるリアクションディスク35により、ヒステリシス
を有するものとなる(図4の直線Aと直線A’を参
照)。
【0013】上述した状態からブレーキペダルの踏力が
増大してブレーキ倍力装置1の出力が増大すると、それ
に伴ってブレーキ反力も大きくなり、その反力が上記コ
イルばね43のセット荷重を越えると(図4の点B参
照)、第2ばね受け座42およびプレートプランジャ3
4に対して第1ばね受け座41および弁プランジャ17
が相対的に前進されるようになる。そして上記コイルば
ね43が圧縮されると、その分だけ第1ばね受け座41
および弁プランジャ17が相対的に前進されるので、ブ
レーキ倍力装置1の出力は、それ以前のサーボ比よりも
大きなサーボ比で上昇するようになる(図4の直線C参
照)。このとき、上記第2ばね受け座42に対して第1
ばね受け座41が相対的に前進されると、第1ばね受け
座41に設けた粘弾性手段47の放射状部分41b’は
摩擦部材48と外側筒状部42aとの間の摩擦力を受け
てリヤ側にたわみ、そのたわみを保ったまま摩擦部材4
8が外側筒状部42aの内周面に対して摺動前進される
ようになる。
【0014】ところで、上記粘弾性手段47を省略した
従来の反力伝達手段を備えるブレーキ倍力装置では、上
記コイルばね43が圧縮されている際においても上記リ
アクションディスク35が圧縮変形されるのでヒステリ
シスを生じさせるが、その大きさはブレーキ倍力装置の
出力の大小に拘らず略一定であるので(図4の点線Dと
点線D’を参照)、特に上記コイルばね43が圧縮され
てサーボ比が高くなるような領域では相対的にヒステリ
シスが小さくなってブレーキフィーリングが悪くなって
いた。しかるに上記実施例では、コイルばね43が圧縮
される際には粘弾性手段47の放射状部分41b’がリ
ヤ側にたわむようになるので、その放射状部分41b’
の前後のたわみ分だけヒステリシスが大きなものとなる
(図4の直線Cと直線C’を参照)。したがってブレー
キ倍力装置の出力の大きな領域においても、ブレーキフ
ィーリングを向上させることができる。
【0015】図5、図6は本発明の第2実施例を示した
もので、上記第1実施例では粘弾性手段47によるヒス
テリシスの大きさはブレーキ倍力装置の出力が変化して
もほぼ一定であるのに対し、本実施例ではブレーキ倍力
装置の出力の増減に伴ってヒステリシスの大きさを増減
させることができるようにしたものである。すなわち図
示実施例では、粘弾性手段147は上記第1実施例と同
様に、第1ばね受け座141の半径方向部141b構成
する、放射方向に伸びる複数の放射状部分141b’を
備えるとともに、各放射状部分141b’の先端に連設
されて、上記第1ばね受け座141の外側筒状部141
cを構成する複数の帯状部分141c’とを備え、さら
に各帯状部分141c’の外側にリング状の摩擦部材1
48を設けている。第1実施例では放射状部分はその内
周側で一体に連結されているが、本実施例では141は
8個の別個の部品に分けてある。さらに、上記第1ばね
受け座141は断面L字形のリテーナ161を介して弁
プランジャ117に取付けてあり、このリテーナ161
によって放射状部分141b’の内周側部分と第1ばね
受け座141の内側筒状部141aの内周面とを支持さ
せている。他方、第2ばね受け座142の外側筒状部1
42aに固定したリング状のストッパ部材144は、上
記放射状部分141b’の外周部分に当接させている。
その他の構成は上記第1実施例と同様に構成してあり、
第1実施例と同一又は相当部分に同一符号に100を加
えた符号を付して示してある。
【0016】以上の構成において、ブレーキ反力がコイ
ルばね143のセット荷重を越えるまでは、ストッパ部
材144は第1ばね受け座141の放射状部分141
b’の外周部分に当接しているので、第1ばね受け座1
41はそのストッパ部材144とリテーナ161とに当
接した状態でコイルばね143の弾撥力を受け止めてい
る。この状態から上記ブレーキ反力がコイルばね143
のセット荷重を越えると、ストッパ部材144が第1ば
ね受け座141の放射状部分141b’の外周部分から
離隔するので、第1ばね受け座141を構成する8個の
部品はコイルばね143の弾撥力により、それぞれリテ
ーナ161との接触部分を中心として、第1ばね受け座
141の放射状部分141b’の外周側が内周側よりも
リヤ側に押し出されるように揺動されるようになる。そ
の結果、帯状部分141c’に設けたリング状の摩擦部
材148は、第2ばね受け座142の外側筒状部142
aの摺動部に強く圧接されるようになるので大きな摩擦
力が発生するようになり、その摩擦力の大きさはコイル
ばね143が圧縮されるほど大きくなる。したがって図
7に示すように、上記摩擦力によるヒステリシスもブレ
ーキ倍力装置の出力が大きくなる程大きくなる、つまり
ブレーキ倍力装置の出力が大きくなるに従って図7にお
ける直線C、C’の間隔が逆三角形状となるように広く
することができるので、ブレーキフィーリングをより良
好なものとすることができる。そして本実施例において
は、摩擦部材148が摩耗しても摩擦力が殆ど変化しな
いため、ヒステリシスの大きさが安定する。また、第1
ばね受け座141を構成する8個の部材の寸法を適宜に
設定することにより、各部材の回転モーメントの大きさ
を調整することができるので、それによってヒステリシ
スの大きさを調整することが容易となる。
【0017】なお、上記実施例ではいずれもリヤ側の第
1ばね受け座に粘弾性手段を設けるようにしているが、
反力伝達手段を逆向きに配置してフロント側のばね受け
座に粘弾性手段を設けることができることは勿論であ
る。また必要に応じて、摩擦部材自体をゴム等の粘弾性
手段としてもよい。
【0018】図8、図9は本発明の第3実施例を示した
もので、上記第2実施例とは異なる構成で第2実施例と
同様な特性を得られるようにしたものである。本実施例
では、第1ばね受け座241は単純なワッシャ形状に形
成してあり、第2ばね受け座242の外側筒状部242
aに固定したリング状のストッパ部材244をその第1
ばね受け座241の外周部分に当接させている。そして
本実施例においては、コイルばね243の断面を方形と
することにより、該コイルばね243を粘弾性手段24
7の構成部品の一部として利用しており、このコイルば
ね243の外周面を、上記外側筒状部242aの内周面
に設けた筒状の摩擦部材248の内周面に接触させてい
る。この摩擦部材248はプラスチックやゴム等のヒス
テリシスを有する材料から構成してあり、コイルばね2
43が圧縮されてその直径が拡大した際に、それを許容
することができるようになっている。その他の構成は上
記第1実施例と同様に構成してあり、第1実施例と同一
又は相当部分には同一符号に200を加えた符号を付し
て示してある。
【0019】本実施例においては、ブレーキ反力がコイ
ルばね243のセット荷重を越えて該コイルばね243
が圧縮されると、その圧縮量に応じてコイルばね243
の直径が拡径されるので、該コイルばね243と摩擦部
材248との間の摩擦力若しくは摩擦部材248と外側
筒状部242aとの間の摩擦力がコイルばね243の圧
縮量の増大に応じて増大されるようになる。その結果、
本実施例においても第2実施例と同様に、ブレーキ倍力
装置の出力が大きくなる程上記摩擦力によるヒステリシ
スを大きくすることができる。
【0020】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、反力伝
達機構のばねが圧縮される前後の、ブレーキ倍力装置の
作動初期のサーボ比が小さな範囲と作動後期のサーボ比
が大きな範囲とにおいてそれぞれ好適な大きさのヒステ
リシスを得ることができるので、常にブレーキフィーリ
ングを良好に維持することができるという効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す断面図。
【図2】図1の要部を示す拡大断面図。
【図3】図2のIII−III線に沿う断面図。
【図4】第1実施例の特性線図。
【図5】本発明の第2実施例を示す断面図。
【図6】図5の要部の断面図。
【図7】第2実施例の特性線図。
【図8】本発明の第3実施例を示す断面図。
【図9】図8のコイルばね243の正面図。
【符号の説明】
6、106、206…バルブボデイ 15、115、215…弁機構 17、117、217…弁プランジャ 30、130、230…入力軸 33、133、233…反力伝達手段 34、134、234…プレートプランジャ 35、135、235…リアクションディスク 37、137、237…出力軸 41、141、241…第1ばね受け座 41b、42b、141b、142b…半径方向部 41b’、141b’…放射状部分 41c、141c…筒状部 41c’、141c’…帯状部分 42、142、242…第2ばね受け座 42a、142a、242a…筒状部 43、143、243…ばね 44、144、244…ストッパ部材 47、147、247…粘弾性手段 48、148、248…摩擦部材

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シェル内に摺動自在に設けたバルブボデ
    イと、このバルブボデイに設けた弁機構と、この弁機構
    を構成する弁プランジャを進退動させて弁機構の流路を
    切換えさせる入力軸と、上記バルブボデイに摺動自在に
    設けた出力軸と、この出力軸の基部と弁プランジャとの
    間に介在させたリアクションディスクと、このリアクシ
    ョンディスクと弁プランジャとの間に介在されてリアク
    ションディスクからのブレーキ反力を弁プランジャに伝
    達する反力伝達手段とを備え、さらに上記反力伝達手段
    は、相互に相対変位可能に設けた第1ばね受け座と第2
    ばね受け座と、これら第1ばね受け座と第2ばね受け座
    との間に所定のセット荷重で弾装されて通常は両ばね受
    け座を離隔状態に保持するばねと、上記第1ばね受け座
    と第2ばね受け座とが所定間隔以上離隔するのを防止す
    るストッパ部材とを備えたブレーキ倍力装置において、
    上記第1ばね受け座にヒステリシスを有する粘弾性手段
    を設けるとともに第2ばね受け座に摺動部を設けて、こ
    の摺動部に上記粘弾性手段を摺接させたことを特徴とす
    るブレーキ倍力装置の反力機構。
  2. 【請求項2】 上記粘弾性手段は、放射方向に伸びて第
    1ばね受け座の一部を構成する複数の放射状部分と、各
    放射状部分の先端から第2ばね受け座側に伸びて第1ば
    ね受け座の一部を構成する複数の帯状部分とを備えてお
    り、それら放射状部分と帯状部分とがばね性を有してい
    ることを特徴とする請求項1に記載のブレーキ倍力装置
    の反力機構。
  3. 【請求項3】 上記複数の帯状部分にリング状の摩擦部
    材が設けられ、該摩擦部材は第2ばね受け座の筒状部の
    周面に形成した上記摺動部に摺接していることを特徴と
    する請求項2に記載のブレーキ倍力装置の反力機構。
  4. 【請求項4】 上記第1ばね受け座の帯状部分は第2ば
    ね受け座の筒状部の内側に嵌合されており、また第2ば
    ね受け座の筒状部の端部に上記ストッパ部材が設けら
    れ、該ストッパ部材は上記ばねの弾撥力により第1ばね
    受け座の放射状部分の外周部に当接して該ばねに上記セ
    ット荷重を付与していることを特徴とする請求項3に記
    載のブレーキ倍力装置の反力機構。
  5. 【請求項5】 上記第1ばね受け座は、上記ばねが圧縮
    されてストッパ部材が第1ばね受け座の放射状部分から
    離隔した際に、上記ばねの弾撥力により放射状部分の半
    径方向中央側を中心として揺動されて帯状部分に設けた
    摩擦部材を第2ばね受け座の摺動部に圧接させることを
    特徴とする請求項4に記載のブレーキ倍力装置の反力機
    構。
  6. 【請求項6】 シェル内に摺動自在に設けたバルブボデ
    イと、このバルブボデイに設けた弁機構と、この弁機構
    を構成する弁プランジャを進退動させて弁機構の流路を
    切換えさせる入力軸と、上記バルブボデイに摺動自在に
    設けた出力軸と、この出力軸の基部と弁プランジャとの
    間に介在させたリアクションディスクと、このリアクシ
    ョンディスクと弁プランジャとの間に介在されてリアク
    ションディスクからのブレーキ反力を弁プランジャに伝
    達する反力伝達手段とを備え、さらに上記反力伝達手段
    は、相互に相対変位可能に設けた第1ばね受け座と第2
    ばね受け座と、これら第1ばね受け座と第2ばね受け座
    との間に所定のセット荷重で弾装されて通常は両ばね受
    け座を離隔状態に保持するばねと、上記第1ばね受け座
    と第2ばね受け座とが所定間隔以上離隔するのを防止す
    るストッパ部材とを備えたブレーキ倍力装置において、 上記第2ばね受け座は半径方向外方に伸びる半径方向部
    と、この半径方向部の外周側から第1ばね受け座にむけ
    て軸方向に伸びる筒状部とを備えており、この筒状部内
    にヒステリシスを有する筒状の粘弾性部材を設けるとと
    もに、上記ばねをコイルばねから構成して該コイルばね
    を上記筒状の粘弾性部材内に配置して、該コイルばねが
    圧縮されてその外径が拡径された際に粘弾性部材を筒状
    部に圧接させることを特徴とするブレーキ倍力装置の反
    力機構。
  7. 【請求項7】 上記コイルばねは断面が方形のばね材で
    構成され、その断面方形の一辺が外周面となっているこ
    とを特徴とする請求項6に記載のブレーキ倍力装置の反
    力機構。
JP10100588A 1998-03-27 1998-03-27 ブレーキ倍力装置の反力機構 Withdrawn JPH11278245A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100412242B1 (ko) * 2001-11-09 2003-12-31 기아자동차주식회사 자동차의 배가식 브레이크 부스터
JP2011213262A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Hitachi Automotive Systems Ltd ブレーキ制御装置

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