JPH11278065A - 車両の冷却装置 - Google Patents
車両の冷却装置Info
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- JPH11278065A JPH11278065A JP10079158A JP7915898A JPH11278065A JP H11278065 A JPH11278065 A JP H11278065A JP 10079158 A JP10079158 A JP 10079158A JP 7915898 A JP7915898 A JP 7915898A JP H11278065 A JPH11278065 A JP H11278065A
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- B60K—ARRANGEMENT OR MOUNTING OF PROPULSION UNITS OR OF TRANSMISSIONS IN VEHICLES; ARRANGEMENT OR MOUNTING OF PLURAL DIVERSE PRIME-MOVERS IN VEHICLES; AUXILIARY DRIVES FOR VEHICLES; INSTRUMENTATION OR DASHBOARDS FOR VEHICLES; ARRANGEMENTS IN CONNECTION WITH COOLING, AIR INTAKE, GAS EXHAUST OR FUEL SUPPLY OF PROPULSION UNITS IN VEHICLES
- B60K6/00—Arrangement or mounting of plural diverse prime-movers for mutual or common propulsion, e.g. hybrid propulsion systems comprising electric motors and internal combustion engines ; Control systems therefor, i.e. systems controlling two or more prime movers, or controlling one of these prime movers and any of the transmission, drive or drive units Informative references: mechanical gearings with secondary electric drive F16H3/72; arrangements for handling mechanical energy structurally associated with the dynamo-electric machine H02K7/00; machines comprising structurally interrelated motor and generator parts H02K51/00; dynamo-electric machines not otherwise provided for in H02K see H02K99/00
- B60K6/20—Arrangement or mounting of plural diverse prime-movers for mutual or common propulsion, e.g. hybrid propulsion systems comprising electric motors and internal combustion engines ; Control systems therefor, i.e. systems controlling two or more prime movers, or controlling one of these prime movers and any of the transmission, drive or drive units Informative references: mechanical gearings with secondary electric drive F16H3/72; arrangements for handling mechanical energy structurally associated with the dynamo-electric machine H02K7/00; machines comprising structurally interrelated motor and generator parts H02K51/00; dynamo-electric machines not otherwise provided for in H02K see H02K99/00 the prime-movers consisting of electric motors and internal combustion engines, e.g. HEVs
- B60K6/50—Architecture of the driveline characterised by arrangement or kind of transmission units
- B60K6/54—Transmission for changing ratio
- B60K6/543—Transmission for changing ratio the transmission being a continuously variable transmission
Abstract
ポンプを電動モータにより駆動するようにした車両にお
いて、前記油圧発生用モータを原動機の冷却ファンを利
用して効率よく冷却する。 【解決手段】 油圧発生用モータ10を原動機冷却用の
電動ファン49の冷却風通過域に配置し、油圧発生用モ
ータ10の温度を検出するモータ温度検出手段と、車両
の運転状態を検出する運転状態検出手段と、検出したモ
ータ温度に応じて所定の冷却風量になるように電動ファ
ン49を駆動するファン駆動手段と、検出した運転状態
に応じてモータ温度に対する冷却風量の制御値を補正す
る補正手段とを設け、運転状態から予測したモータ負荷
に基づいて電動ファン49の冷却風量を制御する。
Description
し、特に無段変速機を備えたハイブリッド車両に適した
冷却装置に関する。
と電動モータとを併用して、いずれか一方または双方の
駆動力により走行するようにしたハイブリッド車両が知
られている(例えば、山海堂出版発行「自動車工学」VO
L.46 No.7 1997年6月号 39〜52頁参照)。
力を効率よく引き出す手段として無段変速機(CVT)
がある。この無段変速機には、その変速作動と伝達トル
クを確保するための摩擦力の発生とに必要な制御油圧を
得るために油圧ポンプが付随しており、この油圧ポンプ
は一般に車両の原動機により常時駆動するようにしてい
る。
適用する場合、ハイブリッド車両ではエンジンまたは電
動モータの何れかを停止させて走行することがあるた
め、無段変速機の油圧ポンプを常時駆動するための電動
モータが別個に必要となる。
を適用した場合、車両の走行条件によっては大きな負荷
がかかって冷却不足に陥ることがある。特に油圧ポンプ
の要求吐出量が急速に立ち上がる発進から変速開始まで
の低車速条件での負荷が大きく、冷却が不足しがちにな
る。この問題を解決するにはモータを大型化して相対的
に負荷を小さくしたり、水冷装置や専用の電動ファンを
設けたりすることが考えられるが、いずれもコストやレ
イアウトの面から制約があり、実現することは難しい。
れたもので、原動機を冷却するための電動ファンを利用
して、無段変速機の油圧発生用モータを効果的に冷却で
きるようにした冷却装置を提供することを目的としてい
る。
は、車両の無段変速機に制御油圧を供給するための油圧
ポンプを駆動する油圧発生用モータと、車両の原動機を
冷却する電動ファンとを備えた車両において、油圧発生
用モータを電動ファンの冷却風通過域に配置し、油圧発
生用モータの温度を検出するモータ温度検出手段と、車
両の運転状態を検出する運転状態検出手段と、検出した
モータ温度に応じて所定の冷却風量になるように電動フ
ァンを駆動するファン駆動手段と、検出した運転状態に
応じてモータ温度に対する冷却風量の制御値を補正する
補正手段とを設けた。
て、冷却風量の制御値を、あらかじめ定められた車両の
走行速度域毎に設定されているものとした。
発明の補正手段を、あらかじめ定められた運転状態パラ
メータに基づいて油圧発生用モータの負荷を予測する手
段を備え、該予測結果に基づき予測負荷が増大するほど
冷却風量が増大する方向に制御値を補正するように設定
されているものとした。
発明において、停車状態でのブレーキ作動、変速機ニュ
ートラル位置、クリープ走行状態の何れかの条件が検出
されたときには負荷減少と予測するように設定されてい
るものとした。
発明において、アクセルペダルの操作頻度が大であるほ
ど予測負荷が増加するように設定されているものとし
た。
発明において、無段変速機の油温が、油温毎にあらかじ
め定められた時間だけ継続したときに負荷増大と予測す
るように設定されているものとした。
発明の補正手段を、あらかじめ定められた運転状態パラ
メータに基づいて油圧発生用モータの温度を予測する手
段を備え、該予測結果に基づき予測温度が上昇するほど
冷却風量が増大する方向に制御値を補正するように設定
されているものとした。
発明において、エンジン冷却水温が高いときほど予測温
度が上昇するように設定されているものとした。
発明において、外気温度が低いときほど予測温度が低下
するように設定されているものとした。
7の発明において、変速機リバース位置のときは予測温
度が上昇するように設定されているものとした。
10の発明において、変速機リバース位置での走行時間
が継続するほど予測温度が上昇するように設定されてい
るものとした。
1の発明において、あらかじめ定められた複数のモータ
温度域に対応して冷却風量が段階的に制御されるように
構成されているものとした。
1の発明において、モータ温度に対して冷却風量が無段
階的に制御されるように構成されているものとした。
1の発明の車両を、原動機としてエンジンと電動モータ
とを備え、あらかじめ定められた条件に応じていずれか
一方または双方の駆動力により走行するように構成され
たハイブリッド車両とした。
14の原動機を、冷却装置として電動モータまたは該モ
ータの電源装置の少なくとも一方を冷却するラジエータ
を有する水冷冷却装置を備え、前記ラジエータの近傍に
配置した電動ファンにより油圧発生用モータを冷却する
構成のものとした。
るための電動ファンからの冷却風により油圧発生用モー
タが冷却される。このときの冷却風量の制御値は、基本
的には油圧発生用モータの温度に応じて定まり、これに
運転状態に応じた補正が施されることにより運転状態に
応じて応答よくかつ過不足のない効率の良いモータ冷却
が可能となる。なお、請求項2以下の各発明の作用およ
び効果については以下の実施の形態の説明において詳細
に述べる。
づいて説明する。
両の構成例を示す。これらはいずれも走行条件に応じて
エンジンまたは電動モータの何れか一方または双方の動
力を用いて走行するハイブリッド車である。
路を示し、太い破線は電力線を示す。また、細い実線は
制御線を示し、二重線は油圧系統を示す。この車両のパ
ワートレインは、モータ1、エンジン2、クラッチ3、
モータ4、無段変速機5、減速装置6、差動装置7およ
び駆動輪8から構成される。モータ1の出力軸、エンジ
ン2の出力軸およびクラッチ3の入力軸は互いに連結さ
れており、また、クラッチ3の出力軸、モータ4の出力
軸および無段変速機5の入力軸は互いに連結されてい
る。
が車両の推進源となり、クラッチ3解放時はモータ4の
みが車両の推進源となる。エンジン2またはモータ4の
駆動力は、無段変速機5、減速装置6および差動装置7
を介して駆動輪8へ伝達される。無段変速機5には油圧
装置9から圧油が供給され、ベルトのクランプと潤滑が
なされる。油圧装置9のオイルポンプ(図示せず)はモ
ータ10により駆動される。
は三相誘導電動機などの交流機であり、モータ1は主と
してエンジン始動と発電に用いられ、モータ4は主とし
て車両の推進(力行)と制動に用いられる。また、モー
タ10は油圧装置9のオイルボンブ駆動用である。な
お、モータ1,4,10には交流機に限らず直流電動機
を用いることもできる。また、クラッチ3締結時に、モ
ータ1を車両の推進と制動に用いることもでき、モータ
4をエンジン始動や発電に用いることもできる。
達トルクを調節することができる。なお、このクラッチ
3に乾式単板クラッチや湿式多板クラッチを用いること
もできる。無段変速機5はベルト式やトロイダル式など
の無段変速機であり、変速比を無段階に調節することが
できる。
タ11,12,13により駆動される。なお、モータ
1,4,10に直流電動機を用いる場合には、インバー
タの代わりにDC/DCコンバータを用いる。インバー
タ11〜13は共通のDCリンク14を介してメインバ
ッテリ15に接続されており、メインバッテリ15の直
流充電電力を交流電力に変換してモータ1,4,10へ
供給するとともに、モータ1,4の交流発電電力を直流
電力に変換してメインバッテリ15を充電する。なお、
インバータ11〜13は互いにDCリンク14を介して
接続されているので、回生運転中のモータにより発電さ
れた電力をメインバッテリ15を介さずに直接、力行運
転中のモータへ供給することができる。メインバッテリ
15には、リチウム・イオン電池、ニッケル・水素電
池、鉛電池などの各種電池や、電機二重層キャパシター
いわゆるパワーキャパシターを用いることができる。
タとその周辺部品や各種アクチュエータなどを備え、エ
ンジン2の回転速度や出力トルク、クラッチ3の伝達ト
ルク、モータ1,4,10の回転速度や出力トルク、無
段変速機5の変速比なとを制御する。
に、キースイッチ20、セレクトレバースイッチ21、
アクセルセンサ22、ブレーキスイッチ23、車速セン
サ24、バッテリ温度センサ25、バッテリSOC検出
装置26、エンジン回転センサ27、スロットル開度セ
ンサ28が接続される。キースイッチ20は、車両のキ
ーが0N位置またはSTART位置に設定されると閉路
する(以下、スイッチの閉路をオンまたは0N、閉路を
オフまたはOFFと呼ぷ)。セレクトレバースイッチ2
1は、パーキングP、ニュートラルN、リバースRおよ
びドライブDの何れかのレンジに切り換えるセレクタレ
バー(図示せず)の設定位置に応じて、P,N,R,D
のいずれかのスイッチがオンする。
み込み量θを検出し、ブレーキスイッチ23はブレーキ
ペダルの踏み込み状態(この時、スイッチオン)を検出
する。車速センサ24は車両の走行速度Vを検出し、バ
ッテリ温度センサ25はメインバッテリ15の温度Tb
を検出する。また、バッテリSOC検出装置26はメイ
ンバッテリ15の充電状態(以下、SOC(State Of C
harge)と呼ぷ)を検出する。さらに、エンジン回転セ
ンサ27はエンジン2の回転速度Neを検出し、スロッ
トル開度センサ28はエンジン2のスロットルバルブ開
度θthを検出する。
燃料噴射装置30、点火装置31、バルブタイミング調
節装置32などが接続される。コントローラ16は、燃
料噴射装置30を制御してエンジン2への燃料の供給と
停止および燃料噴射量を調節するとともに、点火装置3
1を制御してエンジン2の点火を行う。また、コントロ
ーラ16はバルブタイミング調節装置32を制御してエ
ンジン2の吸気バルブの閉時期を調節する。なお、コン
トローラ16には低圧の補助バッテリ33から電源が供
給される。
を示す図である。クラッチ3の入力側のモータ1とエン
ジン2の配置は、図3に示すようにモータ1をエンジン
2の上流に配置してもよいし、図4に示すようにモータ
1をエンジン2の下流に配置してもよい。図3に示す配
置例では、エンジン2の出力軸をクラッチ3の入力軸と
直結して1軸で構成するとともに、エンジン2の出力軸
をモータ1の出力軸とベルトや歯車により連結する。ま
た、図4に示す配置例では、エンジン2の出力軸をモー
タ1のローターを貫通してクラッチ3の入力軸と直結
し、クラッチ3の入力側を1軸で構成する。
段変速機5の配置は、図3に示すようにモータ4を無段
変速機5の上流に配置してもよいし、図4に示すように
モータ4を無段変速機5の下流に配置してもよい。図3
に示す配置例では、クラッチ3の出力軸をモータ4のロ
ーターを貫通して無段変速機5の人力軸と直結し、クラ
ッチ3の出力側を1軸で構成する。また、図4に示す配
置例では、クラッチ3の出力軸を無段変速機5の入力軸
を貫通してモータ4の出力軸と直結し、クラッチ3の出
力側を1軸で構成する。いずれの場合でもモータ4を無
段変速機5の入力軸に連結する。
示す配置例に限定されず、クラッチ3の入力軸にエンジ
ン2とモータ1を連結するとともに、クラッチ3の出力
軸にモータ4と無段変速機5の入力軸を連結し、無段変
速機5の出力軸から減速装置6および差動装置7を介し
て駆動輪8に動力を伝える推進機構であれば、各機器が
どのような配置でもよい。
用いたパワートレインの配置例を示す。無段変速機5に
トロイダルCVTを用いた場合でも、モータ4とトロイ
ダルCVT5のどちらをクラッチ3側に配置してもよ
い。
れる冷却系統の構成例を図6に示す。この冷却系統は、
エンジン2を冷却するエンジン系、モータ1および4を
冷却するモータ系、パワーヘッド40を冷却する強電系
の3つの水冷式冷却装置と、無段変速機5に供給する油
を冷却する1つの油冷装置とからなっている。パワーヘ
ッド40はモータ1,4の出力制御のために上述したイ
ンバータないしはパワートランジスタなどを内蔵したユ
ニットである。
て車両の空気取入口側に面して設けられたラジエータ4
1と、ラジエータ41とエンジン2のウオータジャケッ
トとの間に冷却水を循環させるウオータポンプ42を備
える。モータ系冷却装置は、前記エンジン系ラジエータ
41の図で前面右側に配置されたラジエータ43と、ラ
ジエータ43と各モータ1,4のウオータジャケットと
の間に冷却水を循環させるウオータポンプ44を備え
る。強電系冷却装置は、同じくエンジン系ラジエータ4
1の前面左側に配置されたラジエータ45と、ラジエー
タ45とパワーヘッド40のウオータジャケットとの間
に冷却水を循環させるウオータポンプ46を備える。変
速機の油冷装置は、エンジン系ラジエータ41に隣接し
て設けられたオイルクーラ(図示せず)と、オイルクー
ラと無段変速機5の油圧系統との間に作動油を循環させ
るオイルポンプ47を備える。なお48はエアコン用の
コンデンサである。
した各冷却系に共通の電動ファン49が2基配置される
と共に、その冷却風が通過する下流域に、無段変速機5
へと油圧を供給するための油圧ポンプなどからなる油圧
装置9(図1参照)を駆動する油圧発生用モータ10が
配置される。油圧発生用モータ10は空冷であり、電動
ファン49からの冷却風により放熱する。
指令に基づき、後述するように段階的または連続的に冷
却風量が変化するように駆動制御される。コントローラ
16は本発明のファン駆動手段および補正手段の機能を
発揮するもので、このコントローラ16には運転条件パ
ラメータとして、図示しない各種センサまたはスイッチ
を介して、無段変速機5のセレクタレバー位置、アクセ
ルペダル位置、パワーヘッド40の出力トランジスタ部
の温度、モータ1,4,50の各々のコイル温度、エン
ジン2の冷却水温度、外気温度、無段変速機5の油温、
車速、キースイッチ位置、ブレーキ作動状態などが入力
する。
ァン49は、エンジン系、モータ系、強電系、油圧発生
モータ系の各条件に応じて、表1〜表4に示したテーブ
ルに基づき、High(高出力)、Low(低出力)、OFF(停
止)の3段階の出力ないし冷却風量に制御される。各系
統の要求に対してはOR動作であり、すなわち何れかの
テーブルでHighまたはLow条件が該当すれば他のテーブ
ルでOFFであっても電動ファン49が駆動される。むろ
んHighはLowよりも優先される。
9の作動条件は、表1に示したように5段階のエンジン
冷却水温域と3段階の車速域に割り付けられており、さ
らに低車速域(20km/h未満)と中車速域(20km/h超、80
km/h未満)についてはエアコンスイッチの状態つまりエ
アコンの作動の有無に応じて設定されている。モータ系
の要求に対応する電動ファン49の作動条件は、表2に
示したようにモータ1または4の3段階のコイル温度域
とエンジン始動の有無に対して割り付けられている。強
電系の要求に対応する電動ファン49の作動条件は、表
3に示したようにパワーヘッド40の3段階のトランジ
スタ温度域とエンジン始動の有無に対して割り付けられ
ている。
特徴をなす油圧発生用モータ10の要求に対応する電動
ファン49の作動条件は表4に示したとおりであり、モ
ータ10の4段階のコイル温度域と3段階の車速域につ
いて割り付けられている。詳細には、コイル温度につい
ては、Low動作の下限値温度TL未満の領域、TL以上
かつHigh動作の第1下限値温度TM未満の領域、TM以
上かつHigh動作の第2下限値温度TH(ただしTH>T
M)未満の領域、TH以上の領域である。また、車速に
ついては、車速SP1未満の低車速域、SP1以上かつ
SP2未満の中車速域、SP2以上の高車速域である。
ータコイル温度が上昇するほど電動ファン49の出力を
高めて冷却風量を増大させることによりモータ温度が許
容値を超えないようにすることに加えて、車速に応じて
エンジン2またはモータ1,4の負荷や走行風の影響を
考慮した作動条件を設定することで最適化を図ってい
る。特に、低車速域ではエンジン2やモータ1,4の負
荷は小さく、これらからの要求により電動ファン49が
駆動される機会が少ないのに対して、無段変速機5が油
圧ポンプに要求する吐出量は車両の発進から変速開始ま
での間が大きく、この間の高い負荷によりモータ10の
温度が上昇しやすい。このような条件に対しても、表4
に示したように低車速域での電動ファン設定により確実
に対応してモータ10を効果的に冷却可能となる。
ような各種の運転条件に応じて上記電動ファンの温度し
きい値TL、TM、THを補正することで、より広範な
運転条件に対応して応答よく効率的な冷却が行われる。
図7はこのような冷却制御の動作内容を示した流れ図で
ある。まずこの流れ図に沿って基本的な制御につき説明
する。
車速、アクセル開度など運転状態を表す種々のパラメー
タを検出し、この検出結果に基づいてしきい値TL、T
M、THに対する補正量DTLn,DTMn、DTHn
を決定し、前記しきい値を補正する。なお補正量の添字
nは補正量の種類を示しており、詳細は後述するが、n
=1〜6の6種類がある。
容の車速域毎のモータコイル温度域の判定を行い、それ
ぞれの判定結果に応じて電動ファン49の出力を決定す
る。すなわち、電動ファン49を、出力=Highであれば
高出力で駆動し、出力=Lowであれば低出力で駆動し、
出力=OFFであれば停止させる。なお、出力がHighまた
はLowの場合は電動ファン49を駆動する前に電動ファ
ン49の駆動が可能な状態であるか否かをバッテリ放電
量等から判定し、駆動不可のときにはモータ1,4の出
力を制限する(S9,10,13)。これはバッテリ放
電量が過大である等の支障があったときのフェイルセイ
フ動作である。
により、油圧発生用モータ10の負荷が増大する条件ま
たは増大すると予想される条件下ではあらかじめしきい
値を下げて電動ファン49の作動量が増えるように図
り、その反対に負荷が減少する条件または減少すると予
想される条件下ではあらかじめしきい値を上げて電動フ
ァン49の作動量を減らすように図るのである。以下に
補正の種類に応じた冷却制御につき説明する。
ーキが作動している停車状態または変速機が走行レンジ
でアクセルオフのクリープ走行状態または変速機がNレ
ンジの何れかの状態が検出されたときは、これらの状態
から油圧発生用モータ10に急激な負荷が加わるような
運転操作が行われることはないと予測されるので、T
L、TM、THはそれぞれ図8に示したような特性で決
定される補正量DTL1,DTM1,DTH1だけ高温
側に補正される。
9の作動開始温度が高くなるので、無駄な冷却を防止し
つつファン作動に伴う騒音の発生を避けることができ
る。
ルペダルがオン・オフされる操作頻度または踏込量があ
らかじめ定められた基準値よりも大きいときには、山岳
路走行や急激な加速操作などにより油圧発生用モータ1
0の負荷が増大すると予測されるので、 TL、TM、
THはそれぞれ図9に示したような特性で決定される補
正量DTL2,DTM2,DTH2だけ低温側に補正さ
れる。
ら風量を増大させるので、負荷増大に対して効率的な冷
却が可能となる。特に、このような運転条件はエンジン
2の動作領域となることが多いので、エンジン発生熱の
影響をも考慮して冷却性能を強化することが有効であ
る。
ンジン冷却水温が高いときにはラジエータ下流の冷却風
温度が高くなって電動ファン49による冷却効率が低下
するので、このときはTL、TM、THはそれぞれ図1
0に示したような特性で決定される補正量DTL3,D
TM3,DTH3だけ低温側に補正される。
て必要な冷却が可能となる。また、このような運転条件
はエンジン動作領域またはエンジン停止直後で熱的条件
が悪化するときでもあるので、冷却性能を強化すること
が有効である。
低いときにはラジエータ下流の冷却風温度が低下して電
動ファン49による冷却効率が高くなるので、このとき
はTL、TM、THはそれぞれ図11に示したような特
性で決定される補正量DTL4,DTM4,DTH4だ
け高温側に補正される。
動ファン49が作動する機会を減らし、低温時のバッテ
リあがりのおそれを少なくすることができる。
変速機5の油温がその油温毎に決められた時間だけ継続
したとき、これは急激な加速操作により油圧発生用モー
タ10の負荷が急増すると予測される条件であるので、
このときはTL、TM、THはそれぞれ図12に示し
たような特性で決定される補正量DTL5,DTM5,
DTH5だけ低温側に補正される。
に必要な冷却効果が得られる。
Rレンジのときは、車速が低くしかも走行風が期待でき
ないので前進時に比較して油圧発生用モータ10の雰囲
気温度が高くなって放熱性が悪化することが予測され
る。そこでこのときにはTL、TM、THはそれぞれ図
13に示したような特性で決定される補正量DTL6,
DTM6,DTH6だけ低温側に補正される。
償して効果的にモータ冷却を図ることができる。
49が頻繁にオン・オフを繰り返すのは騒音の点から好
ましくないので、いったん作動を開始したらファン停止
温度になったのちも少なくともLow出力での作動を一定
時間継続するように図るのが望ましい。
風量を段階的に制御する例であるが、これに限られず、
デューティ(パルス幅)制御等により無段階的に制御す
るようにしてもよい。この場合、モータコイル温度およ
び車速毎にファン出力を割り付けたマップを作成し、上
記各種運転条件に応じた補正は前記マップ値を個々に補
正するかもしくはしきい値全体をファン作動温度の増大
方向または減少方向にシフトさせるようにする。
す。ただしこれらは電動ファン49をデューティ制御に
より無段階的に制御した場合の効果である。
状態を示しており、油圧発生用モータ10の冷却を行わ
なかったとすると細線の特性で示したように車速上昇過
程で無段変速機5への供給油圧の負荷(ポンプ仕事)が
増大するのに伴い、油圧発生用モータ10のコイル温度
が限界値を超えることが起こる。これに対して、上述し
たように低車速条件で電動ファン49を作動させること
により太線の特性で示したようにコイル温度が過度に上
昇するのを回避することができる。
に示したような固定的な特性のみで制御したとした場合
の車速、原動機系冷却水温度、油圧発生用モータ10の
コイル温度の相互の関係を示しており、この場合図示し
たようにコイル温度がある一定の基準値に達したときに
初めて電動ファン49が作動するので前記各部の温度は
やや高めに推移することになる。これに対して上述した
低車速時にファン風量が比較的増大する補正等を施すこ
とにより、図16に示したように油圧発生用モータ10
の負荷増大に先だってファン作動を開始させられるの
で、各部の温度を比較的低温に抑えて許容温度域内に容
易に維持することができる。
を示す概略構成図。
図。
図。
値の補正量設定例を示す特性線図。
図。
Claims (15)
- 【請求項1】車両の無段変速機に制御油圧を供給するた
めの油圧ポンプを駆動する油圧発生用モータと、車両の
原動機を冷却する電動ファンとを備えた車両において、 油圧発生用モータを電動ファンの冷却風通過域に配置
し、 油圧発生用モータの温度を検出するモータ温度検出手段
と、 車両の運転状態を検出する運転状態検出手段と、 検出したモータ温度に応じて所定の冷却風量になるよう
に電動ファンを駆動するファン駆動手段と、 検出した運転状態に応じてモータ温度に対する冷却風量
の制御値を補正する補正手段、とを備えたことを特徴と
する車両の冷却装置。 - 【請求項2】冷却風量の制御値は、あらかじめ定められ
た車両の走行速度域毎に設定されていることを特徴とす
る請求項1に記載の車両の冷却装置。 - 【請求項3】補正手段は、あらかじめ定められた運転状
態パラメータに基づいて油圧発生用モータの負荷を予測
する手段を備え、該予測結果に基づき予測負荷が増大す
るほど冷却風量が増大する方向に制御値を補正するよう
に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の車
両の冷却装置。 - 【請求項4】停車状態でのブレーキ作動、変速機ニュー
トラル位置、クリープ走行状態の何れかの条件が検出さ
れたときには負荷減少と予測するように設定されている
ことを特徴とする請求項3に記載の車両の冷却装置。 - 【請求項5】アクセルペダルの操作頻度が大であるほど
予測負荷が増加するように設定されていることを特徴と
する請求項3に記載の車両の冷却装置。 - 【請求項6】無段変速機の油温が、油温毎にあらかじめ
定められた時間だけ継続したときに負荷増大と予測する
ように設定されていることを特徴とする請求項3に記載
の車両の冷却装置。 - 【請求項7】補正手段は、あらかじめ定められた運転状
態パラメータに基づいて油圧発生用モータの温度を予測
する手段を備え、該予測結果に基づき予測温度が上昇す
るほど冷却風量が増大する方向に制御値を補正するよう
に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の車
両の冷却装置。 - 【請求項8】エンジン冷却水温が高いときほど予測温度
が上昇するように設定されていることを特徴とする請求
項7に記載の車両の冷却装置。 - 【請求項9】外気温度が低いときほど予測温度が低下す
るように設定されていることを特徴とする請求項7に記
載の車両の冷却装置。 - 【請求項10】変速機リバース位置のときは予測温度が
上昇するように設定されていることを特徴とする請求項
7に記載の車両の冷却装置。 - 【請求項11】変速機リバース位置での走行時間が継続
するほど予測温度が上昇するように設定されていること
を特徴とする請求項10に記載の車両の冷却装置。 - 【請求項12】あらかじめ定められた複数のモータ温度
域に対応して冷却風量が段階的に制御されるように構成
されていることを特徴とする請求項1に記載の車両の冷
却装置。 - 【請求項13】モータ温度に対して冷却風量が無段階的
に制御されるように構成されていることを特徴とする請
求項1に記載の車両の冷却装置。 - 【請求項14】車両は原動機としてエンジンと電動モー
タとを備え、あらかじめ定められた条件に応じていずれ
か一方または双方の駆動力により走行するように構成さ
れたハイブリッド車両であることを特徴とする請求項1
に記載の車両の冷却装置。 - 【請求項15】原動機は冷却装置として電動モータまた
は該モータの電源装置の少なくとも一方を冷却するラジ
エータを有する水冷冷却装置を備え、前記ラジエータの
近傍に配置した電動ファンにより油圧発生用モータを冷
却する構成であることを特徴とする請求項14に記載の
車両の冷却装置。
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