JPH11277412A - ラッピング装置及び方法 - Google Patents

ラッピング装置及び方法

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JPH11277412A
JPH11277412A JP7907498A JP7907498A JPH11277412A JP H11277412 A JPH11277412 A JP H11277412A JP 7907498 A JP7907498 A JP 7907498A JP 7907498 A JP7907498 A JP 7907498A JP H11277412 A JPH11277412 A JP H11277412A
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忠弘 加藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】半導体ウェーハ等の平板状の被加工物のラップ
面、特にウェーハ外周部のダレ形状の改善を図ることに
より、その平坦度を向上させることを可能としたラッピ
ング装置及び方法を提供する。 【解決手段】上下のラップ定盤と、該上下のラップ定盤
に回動可能に挟持されかつ1個又は複数個の受け穴が穿
設された円板状の被加工物保持金具とを有し、該受け穴
に平板状の被加工物を配置し、該被加工物を該被加工物
保持金具とともに該上下のラップ定盤に対し相対運動さ
せながらラップを行うラッピング装置において、上記し
た上下のラップ定盤の定盤面の最内周部分及び最外周部
分を除いた中間部分のみに目切り溝を設けかつ該下ラッ
プ定盤の目切り溝に連通するラップスラリー排出口を該
下ラップ定盤の外側面に設けるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウェーハ等
の平板状の被加工物のラップ面、特にウェーハ外周部の
ダレ形状の改善を図ることにより、その平坦度を向上さ
せることを可能としたラッピング装置及び方法に関する
ものである。
【0002】
【関連技術】従来、一般に半導体シリコン鏡面ウェーハ
の製造方法は、単結晶製造装置によって製造された単結
晶棒をスライスして薄円板状のウェーハを得るスライス
工程と、該スライス工程で得られたウェーハの割れ欠け
を防ぐためにその外周エッジ部を面取りする面取り工程
と、面取りされたウェーハをラッピングしてこれを平坦
化するラッピング工程と、面取りおよびラッピングされ
たウェーハ表面に残留する加工歪を除去するエッチング
工程と、エッチングされたウェーハの表面を鏡面状に仕
上げるポリッシュ工程と、ポリッシュされたウェーハを
洗浄する洗浄工程から成る。
【0003】ところで、ラッピング工程の目的は、スラ
イスされたウェーハを所定の厚みに揃えると同時にその
平坦度、平行度などの必要な形状精度を得ることであ
る。一般に、このラッピング加工後のウェーハが最も形
状精度が良いことが知られており、最終ウェーハの形状
を決定するとも言われ、ラッピング工程での形状精度が
きわめて重要である。
【0004】また、ラッピング技術として従来から同
心円形状のラップ定盤の自転運動、円形の被加工物保
持金具の装置本体に対する公転運動、円形の被加工物
保持金具の自転運動の三つの運動を組み合わせ、ラップ
定盤と被加工物に相対運動を与えることにより、ラップ
を行うラッピング装置が知られている。このラッピング
装置は、例えば、図13〜18に示すような構成を有し
ている。
【0005】図13はラッピング装置の概略分解説明
図、図14はラッピング装置の断面的概略説明図、図1
5はラッピング装置の上ラップ定盤を取り外した状態を
示す概略上面説明図、図16は下ラップ定盤の定盤面を
示す平面図、図17は図16の下ラップ定盤の端面部の
部分摘示斜視図及び図18は上ラップ定盤の定盤面を示
す平面図である。
【0006】図13〜図15において、ラッピング装置
22は上下方向に相対向して設けられた下ラップ定盤2
4及び上ラップ定盤26を有している。該下ラップ定盤
24及び上ラップ定盤26は不図示の駆動手段によって
互いに逆方向に回転せしめられる。
【0007】該下ラップ定盤24はその中心部上面にサ
ンギア28を有し、その周縁部には環状のインターナル
ギア30が隣接して設けられている。
【0008】32は円板状の被加工物保持金具(一般に
キャリアといわれる)であり、その外周面には上記サン
ギア28及びインターナルギア30と噛合するギア部が
形成され、全体として歯車構造をなしている。該被加工
物保持金具32には複数個の受け穴(キャリアホール)
34が穿設されている。ラップすべきウェーハ等の被加
工物Wは該受け穴34内に配置される。該受け穴(キャ
リアホール)34は通常は複数個穿設されるが、1個穿
設することもできる。
【0009】上下のラップ定盤26,24の間に被加工
物保持金具32をおき下ラップ定盤24の中央に位置す
るサンギア28と下ラップ定盤24の外側にあるインタ
ーナルギア30の間に被加工物保持金具32の外側の歯
車をかみ合わせ上ラップ定盤26をおろし、対向しなが
ら回転する上下のラップ定盤26,24の間で被加工物
保持金具32は遊星歯車運動を行う。被加工物Wは被加
工物保持金具32に開口された受け穴34の中に収ま
り、被加工物保持金具32の自転と公転の運動が与えら
れる。
【0010】ラッピング作業を行うには、ラップスラリ
ーと呼ばれる酸化アルミニウム(Al23)、炭化珪素
(SiC)等の研磨砥粒と界面活性剤を含む水などの液
体の混濁液Aをノズル36から上ラップ定盤26に設け
られた貫通孔38を介して上下ラップ定盤26,24の
間隙に流して被加工物Wと上下ラップ定盤26,24の
間に砥粒を送り込み、上下ラップ定盤26,24の形状
を被加工物Wに転写している。
【0011】ここで平坦度を得るためには上下ラップ定
盤26,24の形状を忠実に被加工物Wに転写すること
が必要であり、相対運動を行っている被加工物Wと上下
ラップ定盤26,24の間のラップスラリーAの動きは
無視できない存在である。
【0012】なぜならば、ラップスラリーA中の砥粒は
絶えず磨耗し粒径と切れ味が変化する。ここでラップス
ラリーAの動きに偏りがあればラップスラリーAの流れ
の悪いところでは他の部分に比べ粒径の小さい切れ味の
悪い砥粒で加工する部分はたちまち厚く加工されてしま
うからである。
【0013】このため上下のラップ定盤26,24の定
盤面27,25には20mmから50mm間隔で方眼状
に目切りと呼ばれる溝40を掘りここから不要なラップ
スラリーAや切りくずを排出している(図16〜図1
8)。
【0014】一方、半導体デバイスの急激な高集積化に
伴い、シリコンウェーハに要求される平坦度規格も厳し
さを増している。研磨における高平坦化にも限界があ
り、研磨の原料であるエッチドウェーハにも高平坦化が
要求される。エッチングの高平坦化技術として酸エッチ
ング技術の改善やアルカリエッチングの採用が進んでい
るが、その前工程であるラッピングの高平坦化が必要と
されている。
【0015】現状のラッピングによる平坦度は、GBI
R=0.6μm(GBIR:ウェーハの平坦度適用領域
での厚さの最大値と最小値の差)、SBIRmax =0.
4μm(SBIR:ウェーハ裏面を矯正した状態にて各
サイト毎に測定したときの最大厚みと最小厚みの差)程
度であり、更に改善する必要がある。形状を悪化させる
原因としてウェーハ外周部のダレ形状が支配的であり、
これを改善することにより高平坦度ウェーハの製造が可
能となる。しかし、このウェーハ外周部のダレ形状の発
生原因はいまだ特定されていないのが現状である。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、ウェーハ
の外周ダレの原因についてラップ定盤の目切り溝に着目
し、目切り溝の形状とウェーハの外周ダレとの関係につ
いて研究を続けたところ、ウェーハの外周部分はラップ
定盤の目切り溝のエッジによってけずられ易くかつラッ
プスラリーの流れがラップ定盤の最内周部分及び最外周
部分に集中し滞留によるスラリー中の砥粒量が増加する
ことに起因してウェーハの外周ダレが生ずることを究明
した。本発明者はさらに研究を続け、ラップ定盤の目切
り溝を所定の形状とすることによってウェーハ外周部の
ダレ形状が改善されることを見出し、本発明を完成し
た。
【0017】本発明は、半導体ウェーハ等の平板状の被
加工物のラップ面、特にウェーハ外周部のダレ形状の改
善を図ることにより、その平坦度を向上させることを可
能としたラッピング装置及び方法を提供することを目的
とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明のラッピング装置の第1の態様は、上下のラ
ップ定盤と、該上下のラップ定盤に回動可能に挟持され
かつ1個又は複数個の受け穴が穿設された円板状の被加
工物保持金具とを有し、該受け穴に平板状の被加工物を
配置し、該被加工物を該被加工物保持金具とともに該上
下のラップ定盤に対し相対運動させながらラップを行う
ラッピング装置において、上記した上下のラップ定盤の
定盤面の最内周部分及び最外周部分を除いた中間部分の
みに目切り溝を設けかつ該下ラップ定盤の目切り溝に連
通するラップスラリー排出口を該下ラップ定盤の外側面
に設けたことを特徴とする。
【0019】前記上下のラップ定盤の相対向する定盤面
の目切り溝加工の際に最内周部分及び最外周部分を除い
た中間部分のみに目切り溝加工を施すことによって中間
部分に目切り溝を設けることができる。
【0020】本発明のラッピング装置の第2の態様は、
上下のラップ定盤と、該上下のラップ定盤に回動可能に
挟持されかつ1個又は複数個の受け穴が穿設された円板
状の被加工物保持金具とを有し、該受け穴に平板状の被
加工物を配置し、該被加工物を該被加工物保持金具とと
もに該上下のラップ定盤に対し相対運動させながらラッ
プを行うラッピング装置において、上記した上下のラッ
プ定盤の定盤面の全面に目切り溝加工を施し、該上下の
ラップ定盤の定盤面の最内周部分及び最外周部分の目切
り溝を樹脂で埋めかつ該下ラップ定盤の目切り溝に連通
するラップスラリー排出口を該下ラップ定盤の外側面に
設けたことを特徴とする。
【0021】本発明のラッピング装置の第3の態様は、
上下のラップ定盤と、該上下のラップ定盤に回動可能に
挟持されかつ1個又は複数個の受け穴が穿設された円板
状の被加工物保持金具とを有し、該受け穴に平板状の被
加工物を配置し、該被加工物を該被加工物保持金具とと
もに該上下のラップ定盤に対し相対運動させながらラッ
プを行うラッピング装置において、上記した上下のラッ
プ定盤の定盤面の全面に目切り溝加工を施し、該上下の
ラップ定盤の定盤面の最内周部分及び最外周部分の目切
り溝の開口角部にアールを設けたことを特徴とする。
【0022】本発明のラッピング方法は、上記した第1
〜第3の態様のラッピング装置を用いて平板状の被加工
物のラップを行ない、そのラップ面の平坦度を向上させ
るようにしたものである。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に本発明の一つの実施の形態
を添付図面中、図1〜図12に基づいて説明する。
【0024】本発明装置の基本的構成は、図13〜図1
8に示した従来のラッピング装置と変わるところはない
ので、その構成についての再度の説明は避け、本発明の
特徴点についてのみ説明する。
【0025】図1は本発明のラッピング装置に用いられ
る下ラップ定盤の定盤面の一例の平面図、図2は図1の
下ラップ定盤の端面部の部分摘示斜視図、図3は本発明
のラッピング装置に用いられる上ラップ定盤の定盤面の
一例の平面図、図4は図1の目切り溝部分を示す下ラッ
プ定盤の部分側面図である。図5は本発明のラッピング
装置に用いられる下ラップ定盤の定盤面の他の例の平面
図、図6は図5の下ラップ定盤の端面部の部分摘示斜視
図、図7は本発明のラッピング装置に用いられる上ラッ
プ定盤の定盤面の他の例の平面図、図8は図5の目切り
溝部分を示す下ラップ定盤の部分側面図、図9は本発明
のラッピング装置に用いられる下ラップ定盤の定盤面の
別の例の平面図、図10は図9の下ラップ定盤の端面部
の部分摘示斜視図、図11は本発明のラッピング装置に
用いられる上ラップ定盤の定盤面の別の例の平面図、図
12は図9の目切り溝部分を示す下ラップ定盤の部分側
面図である。図1〜図12において図13〜図18と同
一又は類似部材は同一符号で示されている。
【0026】図1〜図4において、上下のラップ定盤2
6,24は従来構造と同様に20mm〜50mm間隔で
方眼状に見切り溝40が刻設されている。図1〜図3に
示したごとく、上ラップ定盤26と下ラップ定盤24と
は、前者にはラップスラリーAを供給するノズル36に
接続する貫通孔38が穿設されている点を除いて、同様
の構造を有している。
【0027】本発明のラッピング装置に用いられる上下
のラップ定盤26,24の定盤面27,25の最内周部
分27a,25a及び最外周部分27b,25bを除い
た中間部分27c,25cのみに目切り溝40が設けら
れている。
【0028】上記中間部分27c,25cのみに目切り
溝40を設ける態様は、種々の形態が適用できるが、例
えば図1〜図4に示すように、該中間部分25cのみに
目切り溝40を施すことによって行われる。この場合、
図2及び図4に示すごとく、不要なラップスラリーAや
切りくずが目切り溝40内に詰まらないように、下ラッ
プ定盤24の外側面に目切り溝40に連通するラップス
ラリー排出口42を開穿することが必要である。
【0029】ラップスラリーAは下方に流下するため、
上ラップ定盤26に下ラップ定盤24と同様のラップス
ラリー排出口を開穿してもあまり意味はない。しかし、
上ラップ定盤26の表面付近(目切り溝40の底でなく
開口部分側)にスラリー排出口を設けて、ラップスラリ
ーや切りくずを排出する一助とする構成を採用すること
は可能である。
【0030】また、図5〜図8に示すように、定盤面2
7,25の全面に目切り溝40加工を施し、最内周部分
27a,25a及び最外周部分27b,25bの目切り
溝40a及び40bを樹脂Bで埋めることによって、中
間部分27c,25cのみに目切り溝40を残存させる
こともできる。
【0031】この場合、図8に示すごとく、目切り溝4
0a及び40bの上部部分のみを樹脂Rで埋め、目切り
溝40a及び40bの底部分には樹脂Bを充填しない
で、空間部分として残存させラップスラリー排出口42
として作用することができるようにしておく。
【0032】該目切り溝40を埋めるために用いられる
樹脂Bとしては、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂などが
好適に用いられる。
【0033】上記した最内周部分27a,25aの幅は
目切り溝40の1マス分、つまり20mm〜50mmが
好適である。また最外周部分27b,25bの幅も目切
り溝40の1マス分、つまり20mm〜50mmが好ま
しい。なお、目切り溝40の1マスのサイズは、固定的
なものではなく、定盤の直径の変動に応じて変化するこ
とは勿論である。
【0034】このような構成とすることによって、ラッ
プスラリーAの流れが定盤面27,25の最内周部分2
7a,25a及び最外周部分27b,25bに集中する
ことなく全面に均一化されウェーハ外周ダレが発生する
ことはなくなる。
【0035】さらに、図5〜図8と同様に定盤面27,
25の全面に目切り溝40加工を施し、最内周部分27
a,25a及び最外周部分27b,25bの目切り溝4
0の開口角部に、図9〜図12に示すごとく、アールR
を設けることによっても同様にウェーハの外周ダレを防
ぐことができる。このような構成により、最内周部分2
7a,25a及び最外周部分27b,25bの目切り溝
40a及び40bのエッジによるウェーハのけずれが少
なくなり全体に均一的にラップされ外周ダレが発生する
こともなくなる。
【0036】本発明のラッピング方法は、上記したラッ
ピング装置を用いることによってウェーハの外周ダレの
ない高平坦度のラッピングを達成することができるもの
である。
【0037】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明のラッピング方
法をさらに詳細に説明する。
【0038】(実施例1及び比較例1) 被加工物(試料ウェーハ):CZ、p型、結晶方位<1
00>、200mmφ、スライスシリコンウェーハ 研磨剤:酸化アルミニウム(Al23#1200) スラリー供給量:800cc/min ラップ荷重:100g/cm2 ラップ時間:15分
【0039】上記ラッピング条件により、図5〜図8に
示した上下のラップ定盤26,24(定盤面の最内周部
分及び最外周部分の目切り溝40をシリコーン樹脂で充
填し、その後キャリアにウェーハを挿入せずにキャリア
のみでラップ動作を行うことによって充填した樹脂の表
面を平坦化したもの)を有するラッピング装置(実施例
1)及び図16〜図18に示した全面に目切り溝を加工
した上下のラップ定盤26,24を有する従来の装置
(比較例1)を用いて試料ウェーハ(面取りまで実施し
たスライスウェーハ)20枚ずつをラップし、ラップ面
の平坦度(SBIR)を測定し、その結果を図19(実
施例1)及び図20(比較例1)に示した。
【0040】本発明装置(実施例1)によりラッピング
したウェーハの平坦度は従来装置(比較例1)によりラ
ッピングしたウェーハの平坦度よりも格段に優れた平坦
度を有し、特に前者にはウェーハ外周部のダレ形状の発
生がなかったのに対し、後者にはウェーハ外周部にダレ
形状が発生していることがわかった。
【0041】なお、実施例1及び比較例1の加工速度は
前者が7.04μm/min、後者が7.26μm/m
inであり、目切り溝のない部分を内外周部に形成した
上下定盤を用いても加工速度の低下はなく、生産性が低
下しないことも確認した。また、実施例1及び比較例1
のスクラッチ発生率はいずれも0.9%と同じ割合であ
り、目切り溝を樹脂で充填しても樹脂によるキズの発生
は存在しないことが判明した。
【0042】(実施例2及び比較例2)図1〜図4に示
した上下のラップ定盤26,24(定盤面の最内周部分
及び最外周部分の目切り溝を形成しなかったもの)を有
するラッピング装置(実施例2)及び図16〜図18に
示したラップ定盤26,24を有する従来の装置(比較
例2)を用いて実施例1及び比較例1と同様のラッピン
グ条件で試料ウェーハをラップし、ラップ面の平坦度を
比較するためにそれぞれのSBIRmaxを測定し、ま
たそれぞれの鳥瞰図を作成した。実施例2のSBIRm
ax=0.43μm、比較例2のSBIRmax=0.
25μmであった。また、それぞれの鳥瞰図は図21
(実施例2)及び図22(比較例2)に示した。SBI
Rmaxの測定値及び図21及び図22を比較して明ら
かなごとく、実施例2によってラップしたウェーハの平
坦度は比較例2のそれよりも格段に良好であることがわ
かる。
【0043】(実施例3及び比較例3)図9〜図12に
示した上下のラップ定盤26,24(定盤面の最内周部
分及び最外周部分の目切り溝の開口角部にアールを設け
たもの)を有するラッピング装置(実施例3)及び図1
6〜図18に示したラップ定盤26,24を有する従来
の装置(比較例3)を用いて実施例1及び比較例1と同
様のラッピング条件で試料ウェーハをラップし、ラップ
面の平坦度を比較するためにそれぞれのSBIRmax
を測定し、またそれぞれの鳥瞰図を作成した。実施例3
のSBIRmax=0.44μm、比較例3のSBIR
max=0.20μmであった。また、それぞれの鳥瞰
図は図23(実施例3)及び図24(比較例3)に示し
た。SBIRmaxの測定値及び図23及び図24を比
較して明らかなごとく、実施例3によってラップしたウ
ェーハの平坦度は比較例3のそれよりも格段に良好であ
ることがわかる。
【0044】
【発明の効果】上述したごとく、本発明によれば、半導
体ウェーハ等の平板状の被加工物のラップ面、特にウェ
ーハ外周部のダレ形状の改善を図ることにより、その平
坦度を向上させることが可能となるという大きな効果が
達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のラッピング装置に用いられる下ラッ
プ定盤の定盤面の一例の平面図である。
【図2】 図1の下ラップ定盤の端面部の部分摘示斜視
図である。
【図3】 本発明のラッピング装置に用いられる上ラッ
プ定盤の定盤面の一例の平面図である。
【図4】 図1の目切り溝部分を示す下ラップ定盤の部
分側面図である。
【図5】 本発明のラッピング装置に用いられる下ラッ
プ定盤の定盤面の他の例の平面図である。
【図6】 図5の下ラップ定盤の端面部の部分摘示斜視
図である。
【図7】 本発明のラッピング装置に用いられる上ラッ
プ定盤の定盤面の他の例の平面図である。
【図8】 図4の目切り溝部分を示す下ラップ定盤の部
分側面図である。
【図9】 本発明のラッピング装置に用いられる下ラッ
プ定盤の定盤面の別の例の平面図である。
【図10】 図9の下ラップ定盤の端面部の部分摘示斜
視図である。
【図11】 本発明のラッピング装置に用いられる上ラ
ップ定盤の定盤面の別の例の平面図である。
【図12】 図7の目切り溝部分を示す下ラップ定盤の
部分側面図である。
【図13】 ラッピング装置の分解斜視説明図である。
【図14】 ラッピング装置の断面的説明図である。
【図15】 ラッピング装置の上定盤を取り外した状態
を示す上面説明図である。
【図16】 従来のラッピング装置に用いられる下ラッ
プ定盤の定盤面の一例の平面図である。
【図17】 図16の下ラップの定盤の端面部の部分摘
示斜視図である。
【図18】 従来のラッピング装置に用いられる上ラッ
プ定盤の定盤面の一例の平面図である。
【図19】 実施例1においてラップされたウェーハの
表面平坦度(SBIR)を示すグラフである。
【図20】 比較例1においてラップされたウェーハの
表面平坦度(SBIR)を示すグラフである。
【図21】 実施例2においてラップされたウェーハ表
面の鳥瞰図を示す図面である。
【図22】 比較例2においてラップされたウェーハ表
面の鳥瞰図を示す図面である。
【図23】 実施例3においてラップされたウェーハ表
面の鳥瞰図を示す図面である。
【図24】 比較例3においてラップされたウェーハ表
面の鳥瞰図を示す図面である。
【符号の説明】
22:ラッピング装置、24:下定盤、26:上定盤、
25,27:定盤面、25a,27a:最内周部分、2
5b,27b:最外周部分、25c,27c:中間部
分、28:サンギア、30:インターナルギア、32:
被加工物保持金具、34:受け穴、36:ノズル、3
8:貫通孔、40,40a,40b:目切り溝、42:
ラップスラリー排出口、A:スラリー、B:樹脂、W:
被加工物。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下のラップ定盤と、該上下のラップ定
    盤に回動可能に挟持されかつ1個又は複数個の受け穴が
    穿設された円板状の被加工物保持金具とを有し、該受け
    穴に平板状の被加工物を配置し、該被加工物を該被加工
    物保持金具とともに該上下のラップ定盤に対し相対運動
    させながらラップを行うラッピング装置において、上記
    した上下のラップ定盤の定盤面の最内周部分及び最外周
    部分を除いた中間部分のみに目切り溝を設けかつ該下ラ
    ップ定盤の目切り溝に連通するラップスラリー排出口を
    該下ラップ定盤の外側面に設けたことを特徴とするラッ
    ピング装置。
  2. 【請求項2】 前記上下のラップ定盤の相対向する定盤
    面の目切り溝加工の際に最内周部分及び最外周部分を除
    いた中間部分のみに目切り溝加工を施すことを特徴とす
    る請求項1記載のラッピング装置。
  3. 【請求項3】 上下のラップ定盤と、該上下のラップ定
    盤に回動可能に挟持されかつ1個又は複数個の受け穴が
    穿設された円板状の被加工物保持金具とを有し、該受け
    穴に平板状の被加工物を配置し、該被加工物を該被加工
    物保持金具とともに該上下のラップ定盤に対し相対運動
    させながらラップを行うラッピング装置において、上記
    した上下のラップ定盤の定盤面の全面に目切り溝加工を
    施し、該上下のラップ定盤の定盤面の最内周部分及び最
    外周部分の目切り溝を樹脂で埋めかつ該下ラップ定盤の
    目切り溝に連通するラップスラリー排出口を該下ラップ
    定盤の外側面に設けたことを特徴とするラッピング装
    置。
  4. 【請求項4】 上下のラップ定盤と、該上下のラップ定
    盤に回動可能に挟持されかつ1個又は複数個の受け穴が
    穿設された円板状の被加工物保持金具とを有し、該受け
    穴に平板状の被加工物を配置し、該被加工物を該被加工
    物保持金具とともに該上下のラップ定盤に対し相対運動
    させながらラップを行うラッピング装置において、上記
    した上下のラップ定盤の定盤面の全面に目切り溝加工を
    施し、該上下のラップ定盤の定盤面の最内周部分及び最
    外周部分の目切り溝の開口角部にアールを設けたことを
    特徴とするラッピング装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項記載の装置
    を用いて平板状の被加工物のラップを行ない、そのラッ
    プ面の平坦度を向上させるようにしたことを特徴とする
    ラッピング方法。
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CN108581722A (zh) * 2018-04-27 2018-09-28 苏州富强科技有限公司 一种自动上下料式上下打磨装置

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