JPH11333708A - ラッピング装置及び方法 - Google Patents

ラッピング装置及び方法

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JPH11333708A
JPH11333708A JP15108098A JP15108098A JPH11333708A JP H11333708 A JPH11333708 A JP H11333708A JP 15108098 A JP15108098 A JP 15108098A JP 15108098 A JP15108098 A JP 15108098A JP H11333708 A JPH11333708 A JP H11333708A
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work
lapping
wafer
thickness
dummy disk
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JP15108098A
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English (en)
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Isato Endo
勇人 遠藤
Hideaki Suzuki
英明 鈴木
Eiichiro Iwano
英一郎 岩野
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Shin Etsu Handotai Co Ltd
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】半導体シリコン単結晶ウェーハ等の平板状ワー
クのラップ面の平坦化を向上させることができ、特に半
導体シリコン単結晶ウェーハ製造におけるスライス工程
でのカセットロット内での厚さバラツキの大きなウェー
ハをラッピング工程において修正することができるよう
にしたラッピング装置及び方法を提供する。 【解決手段】上下の定盤と、該上下の定盤に回動可能に
挟持されかつワーク充填用ホール及びスラリー逃し用ホ
ールが穿設された円板状のキャリアとを有し、該ワーク
充填用ホールに平板状のワークを配置し、該上下の定盤
間にスラリーを供給するとともに該ワークを該キャリア
と一緒に該上下の定盤に対し相対運動させながらラップ
を行うラッピング装置において、上記スラリー逃し用ホ
ールにラップ前のワークの最大厚さよりも所定厚さだけ
厚い厚さを有する平板状ダミー円板を配置してラップを
行うようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体シリコン単
結晶ウェーハ(単にウェーハということがある)等の平
板状のワークのラップ面の平坦度を向上させるとともに
生産性を向上させることができるようにしたラッピング
装置及び方法に関するものである。
【0002】
【関連技術】従来、一般に半導体シリコン鏡面ウェーハ
の製造方法は、単結晶製造装置によって製造された単結
晶棒をスライスして薄円板状のウェーハを得るスライス
工程と、該スライス工程で得られたウェーハの割れ欠け
を防ぐためにその外周エッジ部を面取りする面取り工程
と、面取りされたウェーハをラッピングしてこれを平坦
化するラッピング工程と、面取りおよびラッピングされ
たウェーハ表面に残留する加工歪を除去するエッチング
工程と、エッチングされたウェーハの表面を鏡面状に仕
上げるポリッシュ工程と、ポリッシュされたウェーハを
洗浄する洗浄工程から成る。
【0003】ところで、ラッピング工程の目的は、スラ
イスされたウェーハを所定の厚みに揃えると同時にその
平坦度、平行度などの必要な形状精度を得ることであ
る。一般に、このラッピング加工後のウェーハが最も形
状精度が良いことが知られており、最終ウェーハの形状
を決定するとも言われ、ラッピング工程での形状精度が
きわめて重要である。
【0004】また、ラッピング技術として従来から同
心円形状の定盤の自転運動、円板状のキャリアの装置
本体に対する公転運動、円板状のキャリアの自転運動
の三つの運動を組み合わせ、定盤とワークに相対運動を
与えることにより、ラップを行うラッピング装置が知ら
れている。このラッピング装置は、例えば、図3〜5に
示すような構成を有している。
【0005】図3はラッピング装置の分解説明図、図4
はラッピング装置の断面的説明図及び図5はラッピング
装置の上定盤を取り外した状態を示す上面説明図であ
る。
【0006】図3〜図5において、ラッピング装置22
は上下方向に相対向して設けられた下定盤24及び上定
盤26を有している。該下定盤24及び上定盤26は不
図示の駆動手段によって互いに逆方向に回転せしめられ
る。
【0007】該下定盤24はその中心部上面に中心ギア
28を有し、その周縁部には環状のインターナルギア3
0が隣接して設けられている。
【0008】32は円板状のキャリアであり、その外周
面には上記中心ギア28及びインターナルギア30と噛
合するギア部が形成され、全体として歯車構造をなして
いる。該キャリア32には複数個のワーク充填用ホール
34が穿設されている。ラップすべきウェーハ等のワー
クWは、該ワーク充填用ホール34内に配置される。
【0009】上下の定盤26,24の間にキャリア32
をおき下定盤24の中央に位置する中心ギア28と下定
盤24の外側にあるインターナルギア30の間にキャリ
ア32の外側の歯車をかみ合わせ上定盤26をおろし、
対向しながら回転する上下の定盤26,24の間でキャ
リア32は遊星歯車運動を行う。ワークWはキャリア3
2に開口されたワーク充填用ホール34の中に収まり、
キャリア32の自転と公転の運動が与えられる。
【0010】ラッピング作業を行うには、スラリーと呼
ばれる、酸化アルミニウム(Al23)、炭化珪素(S
iC)等の研磨砥粒と、界面活性剤を含む水などの液体
の混濁液Aをノズル36から上定盤26に設けられた貫
通孔38を介して上下定盤26,24の間隙に流してワ
ークWと上下定盤26,24の間に砥粒を送り込み、上
下定盤26,24の形状をワークWに転写している。
【0011】ここで平坦度を得るためには上下定盤2
6,24の形状を忠実にワークWに転写することが必要
であり、相対運動を行っているワークWと上下定盤2
6,24の間のスラリーAの動きは無視できない存在で
ある。
【0012】なぜならば、スラリーA中の砥粒は絶えず
磨耗し粒径と切れ味が変化する。ここでスラリーAの動
きに偏りがあればスラリーAの流れの悪いところでは他
の部分に比べ粒径の小さい切れ味の悪い砥粒で加工する
部分はたちまち厚く加工されてしまうからである。
【0013】このため上下の定盤26,24には20m
mから50mm間隔で方眼状に目切りと呼ばれる溝40
を掘り、ここから不要なスラリーAや切りくずを排出し
ている。
【0014】上記したラッピング装置においては、特
に、自転運動と公転運動を行う円形のキャリア32は、
上下の定盤24,26とワークWとの間の加工に伴う摩
擦力をもろに受けるために非常に強度的な負荷の大きい
構成部品となる。
【0015】一方、最近の半導体加工においては、φ3
00mm半導体シリコン単結晶ウェーハを製造する場
合、インゴット毎のロット加工であるとインゴット長さ
がまちまちのため、工程間の移動において待ち時間が長
くなり、装置の生産性能を100%生かすことができ
ず、償却費も割高になってウェーハへのコストに跳ね返
ってくることとなり、ユーザーへの要求に応えられない
という悪循環に陥っていた。
【0016】そこで提案されたのが、ウェーハ加工の枚
葉化で、ウェーハ毎に管理する方法であるが、残念なが
ら、ラップ工程における枚葉化技術はまだ完成の域に達
していない。
【0017】こうした経緯の中、インゴットロット管理
から工程全体から見た最小公倍数での加工単位にロット
を編成する、いわゆるカセットロット管理が提唱され
た。
【0018】ここでの問題は、インゴットロットからス
ライスされたのち、カセットロットに編成する際に、イ
ンゴットロットから得られたスライス枚数がカセットロ
ットを構成する枚数で割り切れない場合が多々出てき
て、いわゆる端数枚不良処理をしていたことである。
【0019】こうした端数枚数を束ねて見ると、大きな
無駄となり、前述のコストパフォーマンスを悪化させる
原因となっていた。
【0020】しかし、複数のインゴットロットから得ら
れる端数枚のウェーハを束ねて、カセットロットを構成
するにも、ラップの前工程であるスライス工程でのウェ
ーハ厚さバラツキに依って、構成カセットロット内のウ
ェーハの厚さバラツキが通常のカセットロット内のそれ
より大きくなる欠点があった。
【0021】また、スライス工程では、φ300mm半
導体シリコン単結晶インゴットの切断にワイヤーソーが
用いられているのが一般的であり、ワイヤーソーの切断
において、時にワイヤーの断線等により、ワイヤーマー
クをウェーハに付けることがあり、このワイヤーマーク
はウェーハ上に段差となって残り、厚さバラツキを更に
助長する結果となっている。
【0022】こうしたワイヤーマークがついたウェーハ
とか、厚さバラツキの大きなカセットロットのウェーハ
を同一バッチでラップすると、ラップ上がりのウェーハ
は、平坦度あるいは厚さにおいて、バラツキの大きなも
のとなって後工程での品質への影響も無視できない。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した従
来技術の問題点に鑑みなされたもので、半導体シリコン
単結晶ウェーハ等の平板状ワークのラップ面の平坦化を
向上させることができ、特に半導体シリコン単結晶ウェ
ーハ製造におけるスライス工程でのカセットロット内で
の厚さバラツキの大きなウェーハを、ラッピング工程に
おいて修正することができるようにしたラッピング装置
及び方法を提供することを目的とする。
【0024】
【課題が解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明のラッピング装置は、上下の定盤と、該上下
の定盤に回動可能に挟持され、かつワーク充填用ホール
及びスラリー逃し用ホールが穿設された円板状のキャリ
アとを有し、該ワーク充填用ホールに平板状のワークを
配置し、該上下の定盤間にスラリーを供給するととも
に、該ワークを該キャリアと一緒に該上下の定盤に対し
相対運動させながらラップを行うラッピング装置におい
て、上記スラリー逃し用ホールに、ラップ前のワークの
最大厚さより所定厚さだけ厚い厚さを有する平板状ダミ
ー円板を配置してラップを行うようにしたことを特徴と
する。
【0025】該平板状ダミー円板の厚さがラップ前のワ
ークの最大厚さよりも70μm以下だけ厚いのが好まし
く、20μm〜70μm厚い厚さを有するのが更に好ま
しい。該平板状ダミー円板の厚さがラップ前のワークの
最大厚さよりも厚すぎて、例えば、70μmを越えた厚
さを有すると、ラッピングの効率が低下してしまい好ま
しくなくなる。
【0026】一方、該平板状ダミー円板の厚さがラップ
前のワークの最大厚さよりも、例えば、20μmだけ厚
くしておけば、複数個の測定点を測定して最大厚さを決
めた場合に測定点以外に最大厚さ部位が存在した場合で
も20μmの厚さの余裕で均一なラッピングを行うこと
ができるものである。
【0027】ワークの最大厚さとは1枚のワークについ
ては面内の最大厚さを意味し、複数枚のワークを1ロッ
トとして同時にラップする場合は、当該ロット内の全て
のワークにおける最大厚さを意味するものである。
【0028】本発明のラッピング装置によれば、まず上
定盤の面圧がダミー円板にかかり上定盤がダミー円板を
ラップし、続いてウェーハの厚い部分に上定盤の圧力が
伝わってウェーハにかかる上定盤の面圧が分散され、ウ
ェーハが均一にラップされる。
【0029】前記ワーク充填用ホール及び前記スラリー
逃し用ホールを、互いに交互にかつ円周方向に等間隔に
前記キャリアに穿設することにより、上定盤の面圧を分
散させワークを均一にラップすることができる。
【0030】前記平板状ダミー円板は、ワークと同等の
硬度を有するものが好ましく、例えば、ワークがシリコ
ンウェーハの場合には、シリコンウェーハのダミー円板
を用いるのが好ましい。しかし、シリコンウェーハをダ
ミー円板として用いると、コストが高くなるため、前記
平板状ダミー円板としては合成樹脂製円板、例えば塩化
ビニル樹脂製円板を用いるのがコスト的に見ても好適で
ある。
【0031】本発明のラッピング方法は、上記したラッ
ピング装置を用いて、ワークをラップするに際し、前記
上定盤の面圧が最初はダミー円板の上面にかかり、それ
に続いて該面圧がワークの上面にかかるようにラップす
ることにより、ワークの上面にかかる該上定盤の面圧を
分散させ、ワークを均一にラップするようにしたことを
特徴とする。
【0032】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を添付
図面中、図1及び図2に基づいて説明する。
【0033】本発明装置の基本的構成は、図3〜図5に
示した従来のラッピング装置と変わるところはないの
で、その構成についての再度の説明は避け、本発明の特
徴点についてのみ説明する。
【0034】図1は本発明のラッピング装置に用いられ
るキャリアの平面図及び図2は同上の部分的側面展開模
式図である。
【0035】図1及び図2において、キャリア32には
ワーク充填用ホール34及び前述したスラリーAを逃が
すためのスラリー逃し用ホール41が、互いに交互にか
つ円周方向に等間隔に穿設されている。
【0036】該ワーク充填用ホール34には、ワークで
あるウェーハWが配置されている。一方、該スラリー逃
し用ホール41には、平板状ダミー円板42が配置され
ている。該平板状ダミー円板42はウェーハ(ワーク)
Wの最大厚さよりもαだけ厚い厚さを有している。即
ち、α=ダミー円板42の厚さ−ワークWの最大厚さで
ある。
【0037】このαの値は、0<α≦70μmであれば
よいが、20μm≦α≦70μmが好適である。例え
ば、ウェーハWの最大厚さが0.98mmの場合には、
ダミー円板42の厚さは1.00mm〜1.05mm程
度の厚さを有するのが好適である。
【0038】また、該ダミー円板42の材質は、ワーク
と同等の硬度を有するものが好ましく、例えばワークが
シリコンウェーハの場合には、シリコンウェーハのダミ
ー円板を用いるのが好ましい。しかし、シリコンウェー
ハをダミー円板として用いると、コストが高くなるた
め、該ダミー円板42としては、合成樹脂製円板、例え
ば塩化ビニル樹脂製円板が好適に用いられる。
【0039】ラップ工程で現在使用しているキャリア3
2を用いて本発明を実施する場合について例示的に説明
すれば、スラリー逃し用ホール(φ150mm×3ヶ)
41及びウェーハ充填用ホール(φ302mm×3ヶ)
34を穿設しておき、ウェーハWをウェーハ充填用ホー
ル34にセットする際に、ウェーハWと併せてスラリー
逃し用ホール41に塩化ビニル樹脂製のダミー円板(φ
149mm/t=1.05mm)42をセットし、ラッ
プを行えばよい。
【0040】なお、44は該キャリア32の中央部に穿
設されたスラリー逃し用の中央ホールである。この中央
ホール44は他のスラリー逃し用ホール41よりも径小
に形成されており、上記した具体例でいえば、φ100
mmである。
【0041】上記した構成によって、その作用ならびに
ラッピング方法について説明する。
【0042】上記したように、ウェーハ充填ホール34
にウェーハWを配置し、スラリー逃し用ホール41にダ
ミー円板42を配置したキャリア32を上下の定盤2
6,24の間に置いてラップを開始すると、上定盤26
の面圧がダミー円板42にかかり、上定盤がダミー円板
42をラップする。
【0043】続いて、ウェーハWの厚い部分に上定盤2
6の圧力が伝わって、ウェーハWにかかる上定盤26の
面圧が分散され、ウェーハWが均一にラップされる。
【0044】なお、上記中央ホール44にはダミー円板
を配置する必要性は必ずしもないが、面圧の分散をさら
に行う場合には、この中央ホール44にダミー円板を配
置するのが好適である。この場合のメリットとしては、
緩やかな加工が可能となり、良好な結果をもたらす点を
挙げることができるが、上述したごとく、キャリア32
の構造上、この中央ホール44は他のスラリー逃し用ホ
ール41よりも径小に形成されているため、上記したス
ラリー逃し用ホール41用のダミー円板42と同径のダ
ミー円板を用いることができず、径小のダミー円板を別
途製造しておく必要があるために、作業性上等における
デメリットがある。例えば、上記した具体例でいえば、
中央ホール44に配置されるダミー円板の径は≦φ99
mmとなる。
【0045】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明方法をさらに具
体的に説明する。
【0046】(実施例1)円筒研削された直径300m
mのシリコンインゴットをワイヤーソーにより目標厚さ
975μmで切断し、切断されたウェーハを順番に1ロ
ット当たり30枚で複数のカセットロットを構成し、そ
の中の1ロット(30枚)について15枚づつ2バッチ
のラップを行った。
【0047】ラップを行う前にウェーハ面内5点(中心
1点、周辺5mm4点)の厚さを測定した結果、1バッ
チ目の15枚については測定点75点の内最大値は98
8μm、最小値は960μmであった。また、同様に2
バッチ目の15枚では最大値991μm、最小値962
μmであった。
【0048】そこで、2バッチとも厚さ;t=1.05
mmの塩化ビニル樹脂製円板のダミーをウェーハと併せ
てキャリアに充填し、それぞれ目標825μmでラップ
を行った。
【0049】ラップされたウェーハ30枚の中心点での
厚さバラツキは±2μm、ウェーハの平坦度(TTV:
Total Thickness Variation)1.2μm以下と安定した
品質が得られた。
【0050】(実施例2)次に3本のシリコンインゴッ
トの端数枚(各13枚、9枚、8枚)で1カセットロッ
トを構成し、実施例1と同様に15枚づつ2バッチのラ
ップを行った。ラップ前に行ったウェーハ厚さ測定の結
果、1バッチ目の15枚75点の最大値は1002μ
m、最小値は948μm、また2バッチ目の15枚75
点の最大値は998μm、最小値953μmであった。
【0051】この2バッチについて厚さ;t=1.05
mmの塩化ビニル樹脂製円板のダミーをウェーハと併せ
てキャリアに充填し、それぞれ目標825μmのラップ
を行った。
【0052】ラップされたウェーハ30枚の中心点での
厚さバラツキは±2μm、ウェーハの平坦度(TTV)
は1.2μm以下と通常のカセットロットと同様に安定
した品質が得られた。
【0053】(実施例3)次にインゴット切断中にワイ
ヤーが断線したインゴットロットから実施例1と同様な
方法にてカセットロット(ワイヤーマークロット)を構
成し、1ロット(30枚)を15枚づつ2バッチのラッ
プを行った。ウェーハの厚さは1バッチ目が最大値10
47μm、最小値は955μm、2バッチ目が最大値1
043μm、最小値960μmであった。
【0054】この2バッチについて厚さ;t=1.10
mmの塩化ビニル樹脂製円板のダミーをウェーハと併せ
てキャリアに充填し、それぞれ目標825μmでラップ
を行った。
【0055】ラップされたウェーハ30枚の中心点での
厚さバラツキは±2μm、ウェーハの平坦度(TTV)
は1.2μm以下と通常のカセットロットと同様に安定
した品質が得られた。
【0056】(比較例1〜3)ダミー円板を使用せずに
従来方法で、通常カセットロット(比較例1)、混成カ
セットロット(比較例2)及びワイヤーマークロット
(比較例3)についてラップし、その結果を表1に示し
た。実施例1〜3と比較例1〜3の結果を比較すれば明
らかなように、ダミー円板を使用することによりラップ
後のウェーハの厚さバラツキ及び平坦度がいずれも大き
く改善されることが確認された。なお、スラリー逃し用
ホールにダミー円板を配置したことにより、スラリーの
流れが悪くなる等のデメリットは認められなかった。
【0057】
【表1】
【0058】また、従来の方法(比較例3)では、ワイ
ヤーマークのついたロットにおいては、割れがラップバ
ッチ15枚に対し、1〜2枚の頻度で発生していたし、
チップの発生も2%程度発生していたが、本発明(実施
例3)では、割れも無くなり、チップの発生も0.5%
程に解消された。
【0059】さらに、今まで端数枚のウェーハを実験等
の材料として使用するだけであったが、混成ロットを構
成することが可能となり、製品に対する歩留まりも一気
に10%程上昇させることが出来、大幅なコストダウン
が可能となった。
【0060】
【発明の効果】以上述べたごとく、本発明によれば、半
導体シリコン単結晶ウェーハ等の平板状ワークのラップ
面の平坦化を向上させることができ、特に半導体シリコ
ン単結晶ウェーハ製造におけるスライス工程でのカセッ
トロット内での厚さバラツキの大きなウェーハをラッピ
ング工程において修正することができるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のラッピング装置に用いられるキャリ
アの平面図である。
【図2】 同上の部分的側面展開模式図である。
【図3】 従来のラッピング装置の分解説明図である。
【図4】 従来のラッピング装置の断面的説明図であ
る。
【図5】 従来のラッピング装置の上定盤を取り外した
状態を示す上面説明図である。
【符号の説明】
22:ラッピング装置、24:下定盤、26:上定盤、
28:中心ギア、30:インターナルギア、32:キャ
リア、34:ワーク充填用ホール、36:ノズル、3
8:貫通孔、40:溝、41:スラリー逃し用ホール、
42:平板状ダミー円板、44:中央ホール、A:スラ
リー、W:ワーク、α=ダミー円板の厚さ−ワークの最
大厚さ。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下の定盤と、該上下の定盤に回動可能
    に挟持されかつワーク充填用ホール及びスラリー逃し用
    ホールが穿設された円板状のキャリアとを有し、該ワー
    ク充填用ホールに平板状のワークを配置し、該上下の定
    盤間にスラリーを供給するとともに該ワークを該キャリ
    アと一緒に該上下の定盤に対し相対運動させながらラッ
    プを行うラッピング装置において、上記スラリー逃し用
    ホールにラップ前のワークの最大厚さよりも所定厚さだ
    け厚い厚さを有する平板状ダミー円板を配置してラップ
    を行うようにしたことを特徴とするラッピング装置。
  2. 【請求項2】 前記平板状ダミー円板の厚さがラップ前
    のワークの最大厚さよりも70μm以下だけ厚い厚さを
    有することを特徴とする請求項1記載のラッピング装
    置。
  3. 【請求項3】 前記平板状ダミー円板の厚さがラップ前
    のワークの最大厚さよりも20μm〜70μm厚い厚さ
    を有することを特徴とする請求項1又は2記載のラッピ
    ング装置。
  4. 【請求項4】 前記ワーク充填用ホール及び前記スラリ
    ー逃し用ホールが互いに交互にかつ円周方向に等間隔に
    前記キャリアに穿設されていることを特徴とする請求項
    1〜3のいずれか1項記載のラッピング装置。
  5. 【請求項5】 前記平板状ダミー円板が塩化ビニル樹脂
    製円板であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか
    1項記載のラッピング装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項記載のラッ
    ピング装置を用いて、ワークをラップするに際し、前記
    上定盤の面圧が最初はダミー円板の上面にかかり、それ
    に続いて該面圧がワークの上面にかかるようにラップす
    ることにより、ワークの上面にかかる該上定盤の面圧を
    分散させワークを均一にラップするようにしたことを特
    徴とするラッピング方法。
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