JPH11277359A - ボールねじ装置の中間サポート - Google Patents

ボールねじ装置の中間サポート

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JPH11277359A
JPH11277359A JP8189998A JP8189998A JPH11277359A JP H11277359 A JPH11277359 A JP H11277359A JP 8189998 A JP8189998 A JP 8189998A JP 8189998 A JP8189998 A JP 8189998A JP H11277359 A JPH11277359 A JP H11277359A
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JP
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ball
screw shaft
support
screw
ball screw
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JP8189998A
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Inventor
Tsutomu Okubo
努 大久保
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NSK Ltd
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NSK Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 支持軸受との間の距離(支持スパン)を短縮
できるのは勿論のこと、簡単な構造で且つ低コストで製
作することができるボールねじ装置の中間サポートを提
供する。 【解決手段】 ボール溝2を有するねじ軸1と、ボール
溝2にボールを介して螺合されるボールねじナットと、
該ボールねじナットとねじ軸1との間でボールを循環さ
せる循環機構とを備えたボールねじ装置のねじ軸1に取
り付けられる中間サポートであって、ねじ軸1のボール
溝2にボール21を介して螺合され、該ねじ軸1の回転
によって軸方向に移動可能とされたサポート用ボールね
じナット20aを備え、該サポート用ボールねじナット
20a側のボール溝22のリード角を“0°”としたこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボールねじ装置の
中間サポートの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】ボールねじ装置を構成するねじ軸の回転
数が該ねじ軸の固有振動数に近くなると、共振を起こし
て激しく振動し、振幅が増大するようになって危険であ
る。このときの回転速度を危険速度といい、この危険速
度はねじ軸の支持スパンの2乗に反比例するため、該支
持スパンは短いほど好ましい。
【0003】ところで、NC制御の平面研削盤などのよ
うにテーブルストロークが長い場合には、テーブルを送
るねじ軸が長くなって該ねじ軸の支持スパンが長くなる
ので、危険速度が低い回転域となる。一方、送り速度の
高速化に伴いねじ軸が高回転で使用されるが、この場
合、危険速度が低い回転域だと上述した共振を避けるこ
とができない。また、ねじ軸の回転時に、ねじ軸の自重
たわみ等によってボールねじナットやねじ軸の端部にラ
ジアル荷重が作用し、ねじ軸に過大な繰り返し荷重(回
転曲げ応力)が加わってボールねじの寿命に悪い影響を
及ぼす。
【0004】そこで、従来においては、ねじ軸の中間部
を支持する中間サポートを設けて支持スパンを短くし、
これにより、ねじ軸を多点で支持して危険速度を安全側
の高い回転域にすると共に、ねじ軸の自重たわみ等を減
少させるようにしている。
【0005】従来のこの種の中間サポートとしては、例
えば、実開平2−4736号公報に示すように、ねじ軸
の両端部を支持する支持軸受間に中間サポートを構成す
る二個のすべり軸受を互いに連結した状態でねじ軸の軸
方向に移動自在に取り付けて、各すべり軸受の間にねじ
軸の回転によって移動するボールねじナットを位置せし
め、そして、各すべり軸受の内の一方のすべり軸受にね
じ軸の回転によって移動するボールねじナットが当接し
た場合には該一方のすべり軸受がボールねじナットに押
されて該ボールねじナットと共に移動するようにしたも
のが知られている。
【0006】しかしながら、かかる中間サポートにおい
ては、構造は比較的簡単であるが、ボールねじナットが
いずれかのすべり軸受に当接してから移動するようにな
っているので、ボールねじナットが各すべり軸受の中間
位置にある間は、該ボールねじナットがすべり軸受に当
接するまで該すべり軸受と支持軸受との間の距離(支持
スパン)を短縮することができず、危険速度をあまり高
くすることができないという問題がある。
【0007】そこで、かかる問題を解消すべく、特開平
6−129510号公報に示すように、ねじ軸に螺合さ
れた中間サポートナットと、ねじ軸と平行に設けられた
補助ねじ軸と、該補助ねじ軸に螺合されて補助ねじ軸の
回転によって軸方向に移動する補助ナットと、軸方向に
移動自在に設けられて、中間サポートナットを回転自在
に支持するとともに、補助ナットを回転不能に支持する
中間サポートフレームとを備え、補助ねじ軸及びねじ軸
のねじピッチを同一にして補助ねじ軸の回転数をねじ軸
の回転数より少なくすることにより、中間サポートナッ
トがねじ軸の回転に影響されずに補助ねじ軸の回転のみ
によってねじ軸に螺合されたボールねじナットと独立し
て移動できるようにし、これにより、中間サポートナッ
トと支持軸受との間の距離(支持スパン)の短縮を可能
にしたものが提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来技術においては、中間サポートナットの他に、補助
ねじ軸、補助ナット、中間サポートフレーム及び補助ね
じ軸を回転駆動する駆動装置等が必要になるため、構造
が複雑になるとともに、コスト高になるという不都合が
ある。
【0009】本発明はかかる不都合を解消するためにな
されたものであり、ボールねじナットと独立して移動で
きるようにして支持軸受との間の距離(支持スパン)を
短縮できるのは勿論のこと、簡単な構造で且つ低コスト
で製作することができるボールねじ装置の中間サポート
を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明に係るボールねじ装置の中間サポートは、
外周面に螺旋状のボール溝を有するねじ軸と、該ねじ軸
に遊嵌される内周面に前記ねじ軸のボール溝に対応する
ボール溝を有するボールねじナットと、前記両ボール溝
間に転動可能に嵌合された多数のボールとを備え、該ボ
ールが前記ボールねじナットに嵌合されたボール循環部
品に案内されて循環するボールねじ装置の前記ねじ軸に
取り付けられる中間サポートであって、前記ねじ軸のボ
ール溝にボールを介して螺合され、該ねじ軸の回転によ
って軸方向に移動可能とされたサポート用ボールねじナ
ットを備え、該サポート用ボールねじナット側のボール
溝のリード角を“0°”としたことを特徴とする。
【0011】この場合、ねじ軸側のボール溝の形状をゴ
シックアーチ形状として該ボール溝にボールを2点で接
触させるとともに、サポート用ボールねじナット側のボ
ール溝の形状を単一R形状として該ボール溝にボールを
1点(合計3点)で接触させるようにするのが好まし
い。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
を図を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態の
一例であるボールねじ装置の中間サポートを直動案内装
置に使用した例を示す概略図、図2は図1のII−II
線断面図、図3はサポート用ボールねじナットの断面
図、図4は図3のIV−IV線断面図、図5はサポート
用ボールねじナットの軸方向の移動速度を求める式の説
明に用いる説明図、図6は中間サポートの動作を説明す
るための説明図、図7は本発明の他の実施の形態を示す
図であり、サポート用ボールねじナットのボール溝とね
じ軸のボール溝との間に介在されるボールがサポート用
ボールねじナットのボール溝側で1点、ねじ軸のボール
溝側で2点で接触している状態を説明するための説明図
である。まず、説明の便宜上、直動案内装置から先に説
明すると、図1及び図2において符号1はボールねじ装
置のねじ軸であり、このねじ軸1は外周面に螺旋状のボ
ール溝(2条ねじ)2を有している。ねじ軸1には、内
周面にねじ軸1のボール溝2に対応するボール溝(図示
せず。)を有するボールねじナット3が遊嵌されてい
る。ねじ軸1のボール溝2とボールねじナット3のボー
ル溝との間には多数のボール(図示せず。)が転動可能
に嵌合されており、該ボールはボールねじナット3に嵌
合されたボール循環部品(図示せず。)に案内されて循
環するようになっている。
【0013】ねじ軸1の両端部はベッド4に取り付けら
れた二個の軸受ハウジング5a,5b内の支持軸受(図
示せず。)によって回転自在に支持されるとともに、一
方(右方)の軸端はカップリング6を介して回転駆動装
置7に連結されている。また、ボールねじナット3の上
部にはナットハウジング8を介してテーブル9が取り付
けられており、該テーブル9は平面視してねじ軸1を間
に挟んで該ねじ軸1と平行に設置された一対のリニアガ
イド装置10によってねじ軸1の軸方向に移動自在に支
承されている。
【0014】リニアガイド装置10は、ねじ軸1の軸線
方向に延びる案内レール11と、該案内レール11にボ
ール12を介して移動自在に跨架されたスライダ13
と、案内レール11とスライダ13との間でボール12
を循環させる循環機構(図示せず。)とを備えており、
案内レール11は取付ボルト(図示せず。)を介してベ
ッド4に固定され、スライダ13は取付ボルト(図示せ
ず。)を介してテーブル9の下面に固定されている。案
内レール11の両外側面には軸方向に沿ってボール溝が
形成され、スライダ13には案内レール11のボール溝
に対向するボール溝(図示せず。)が形成されている。
互いに対向するボール溝の間には多数のボール12が転
動自在に装填されており、該ボール12を介してスライ
ダ13が案内レール11上を軸方向にスムースに移動す
るようになっている。
【0015】次に、本発明の実施の形態の一例である中
間サポートについて説明する。この中間サポートは、ボ
ールねじナット3の軸方向の両側位置でねじ軸1のボー
ル溝2にボール21(図3参照)を介して螺合された一
対のサポート用ボールねじナット20a,20bを備え
る。サポート用ボールねじナット20a,20bは共に
構成が同一であるので、図3及び図4を参照して、サポ
ート用ボールねじナット20aについて説明すると、サ
ポート用ボールねじナット20aのボール溝22は、全
周溝、即ち、リード角が“0°”とされて軸方向に複数
箇所(ここでは4か所)設けられており、ねじピッチは
ボール21が多く入るように適当な最小ピッチ(この実
施の形態では、ねじ軸1のボール溝2のねじピッチの1
/2)とされている。また、サポート用ボールねじナッ
ト20aの内径面とねじ軸1の外径面との間には、樹脂
や真鍮等からなる円筒状のリテーナ23が介設されてい
る。
【0016】リテーナ23には、ねじ軸1のボール溝2
が2条ねじで、且つ、サポート用ボールねじナット20
aのボール溝22のねじピッチがねじ軸1のボール溝2
のねじピッチの1/2の場合において、周方向に互いに
180°離間配置された二個の穴24が形成されてお
り、該二個の穴24は軸方向に交互に位相を90°をず
らしながらボール溝22のねじピッチに対応して4か所
配置されている。穴24はボール溝22とボール溝2と
の間に挟まれたボール21を転動可能に保持するための
ものであり、公知の無循環ボールねじ装置に用いられる
ものと同様のものである。
【0017】かかる構成のサポート用ボールねじナット
20aはナットハウジング25に固着されており、該ナ
ットハウジング25は、図2に示すように、一対のリニ
アガイド装置10の間でねじ軸1と平行に配置されたリ
ニアガイド装置30によってねじ軸1の軸方向に移動自
在に支承されている。
【0018】リニアガイド装置30は、ねじ軸1の軸線
方向に延びる案内レール31と、該案内レール31にボ
ール32を介して移動自在に跨架されたスライダ33
と、案内レール31とスライダ33との間でボール32
を循環させる循環機構(図示せず。)とを備えており、
案内レール31はリニアガイド装置10の案内レール1
1の取付面より低い面上に取付ボルト(図示せず。)を
介して固定され、スライダ33は取付ボルト(図示せ
ず。)を介してナットハウジング25の下部に固定され
ている。
【0019】案内レール31の両外側面には軸方向に沿
ってボール溝が形成され、スライダ33には案内レール
31のボール溝に対向するボール溝(図示せず。)が形
成されている。互いに対向するボール溝の間には多数の
ボール32が転動自在に装填されており、該ボール32
を介してスライダ33が案内レール31上を軸方向にス
ムースに移動するようになっている。
【0020】次に、ねじ軸1の回転速度とサポート用ボ
ールねじナット20a,20bの軸方向の移動速度との
関係について説明する。ここで、Ni:ねじ軸の回転速度
(rpm)、Nc:ボールの公転(ねじ軸周り)速度(r
pm)、Nr:ボールの自転速度(rpm)、l :ねじ軸
のリード(mm)、α1 :ねじ軸側のボール溝軌道面で
のボールの接触角(°)、α2 :サポート用ボールねじ
ナット側のボール溝軌道面でのボールの接触角(°)、
dm:B.C.D(mm)、Da:ボール径(mm)と
すると、ねじ軸が回転速度Niで回転した場合に、ねじ軸
側ボール溝軌道面上A点(図5参照)の単位時間当たり
の軸方向の移動距離LiS は、 LiS =[{π(dm−Da cosα1 )}2 +l21/2 ・Ni …(1) ねじ軸側ボール溝軌道面上A点でのボールの自転による
ボールの単位時間当たりの軸方向の移動距離LrS は、 LrS =πDa cosα1Nr …(2) ねじ軸側ボール溝軌道面上A点でのボールの公転による
ボールの単位時間当たりの軸方向の移動距離LcS は、 LcS =[{π(dm−Da cosα1 )}2 +l21/2 ・Nc …(3) サポート用ボールねじナット側ボール溝軌道面上B点で
のボールの自転によるボールの単位時間当たりの軸方向
の移動距離Lrn は、 Lrn =πDa cosα2Nr …(4) サポート用ボールねじナット側ボール溝軌道面上B点で
のボールの公転によるボールの単位時間当たりの軸方向
の移動距離Lcn は、 Lcn =[{π(dm+Da cosα2 )}2 +l21/2 ・ Nc …(5) となる。
【0021】ここで、サポート用ボールねじナットが固
定で、ねじ軸が回転してボールが転がり運動する場合、
ボールとねじ軸が転がり運動するため、接触点Aでのボ
ールとねじ軸の軸方向の移動速度は同じであり、ボール
とねじ軸は軸方向に同じ距離だけ進むことになる。従っ
て、ねじ軸側ボール溝軌道面上A点の軸方向の移動距離
LiS は、ボールの自転による移動距離LrS とボールの公
転による移動距離LcSとの和(LiS =LrS +LcS )にな
り、次式で表される。
【0022】 [{π(dm−Da cosα1 )}2 +l21/2 ・ Ni =πDa cosα1Nr +[{π(dm−Da cosα1 )}2 +l21/2 ・Nc…(6) 一方、サポート用ボールねじナットは固定されているの
で、サポート用ボールねじナット側ボール溝軌道面上B
点の軸方向の移動距離は0となり、また、ボールの接触
点Bは、ねじ軸側の接触点Aと同様に考えられるがボー
ルの自転と公転の方向が逆なので0=−Lrn +Lcn とな
り、次式のように表される。 0=−πDa cosα2Nr +[{π(dm+Da cosα2 )}2 +l21/2 ・Nc…(7) (6)式、(7)式より、ボールの公転速度Nc及び自転
速度Nrはそれぞれ次式で表される。 Nc= cosα2 [{π(dm−Da cosα1 )}2 +l21/2 ・Ni/〔 cosα1 [{π (dm+Da cosα2 )}2 +l21/2 + cosα2 [{π(dm−Da cosα1 )}2 + l21/2 〕 …(8) Nr=〔[{π(dm+Da cosα2 )}2 +l21/2 ・Nc〕・Ni/πDa cosα2 …(9) サポート用ボールねじナットが固定で、ねじ軸が回転し
てサポート用ボールねじナット側のボール溝のリード角
が“0°”の場合、サポート用ボールねじナットの軸方
向の移動距離はボールの軸方向の移動距離と同じである
から、サポート用ボールねじナットの軸方向の移動速度
vは、次式のように表される。
【0023】 v= cosα2 [{π(dm−Da cosα1 )}2 +l21/2 ・Ni・l /〔 cosα1 [ {π(dm+Da cosα2 )}2 +l21/2 + cosα2 [{π(dm−Da cosα1 )} 2 +l21/2 〕 …(10) ここで、図1に示すように、直動案内装置にサポート用
ボールねじナット20a,20bを用いて、dm:26
mm、l :50mm、Da:3.9688mmとすると
共に、ねじ軸1側のボール溝2及びサポート用ボールね
じナット20a,20b側のボール溝22を共にゴシッ
クアーチ形状としてボール21がボール溝2側で2点、
ボール溝22側で2点(合計4点)で接触するように
し、α1 :45°、α2 :45°とした場合に、ボール
ねじナット3の軸方向の移動速度はNi・l になるのに対
して、サポート用ボールねじナット20a,20bの軸
方向の移動速度vは(10)式より0.46Ni・l とな
る。つまり、ねじ軸1が一回転した場合に、ボールねじ
ナット3は軸方向に1リード分だけ進むのに対し、サポ
ート用ボールねじナット20a,20bはボールねじナ
ット3の移動距離の略1/2だけ軸方向に進むことにな
る。
【0024】次に、図6を参照して、中間サポートの動
作について説明する。まず、組立時において、ねじ軸1
のボール溝2に螺合される一対のサポート用ボールねじ
ナット20a,20bの内の一方のすべりねじナット2
0aをボールねじナット3と軸受ハウジング5aとの間
の略中央に位置させると共に、他方のサポート用ボール
ねじナット20bをボールねじナット3と軸受ハウジン
グ5bとの間の略中央に位置させる。
【0025】そして、この状態で回転駆動装置7でねじ
軸1を回転させると、ボールねじナット3がリニアガイ
ド装置10に案内されつつねじ軸1に沿って移動すると
ともに、サポート用ボールねじナット20a,20bが
リニアガイド装置30に案内されつつねじ軸1に沿って
ボールねじナット3と同一方向に移動する。
【0026】この時、サポート用ボールねじナット20
a,20bの移動速度v は上述したようにボールねじナ
ット3の略1/2となるため、ボールねじナット3の軸
方向の位置にかかわらず、サポート用ボールねじナット
20aは常にボールねじナット3と軸受ハウジング5a
との間の略中央に位置すると共に、サポート用ボールね
じナット20bが常にボールねじナット3と軸受ハウジ
ング5bとの間の略中央に位置することになる(図6に
おいて、L1 :L2 ≒1:1、L3 :L4 ≒1:1)。
【0027】これにより、図6に示すように、ボールね
じナット3が軸受ハウジング5a側に移動するにつれて
サポート用ボールねじナット20aと軸受ハウジング5
aとの間の距離(支持スパン)が短縮されるとともに、
サポート用ボールねじナット20bと軸受ハウジング5
aとの間の距離(支持スパン)が短縮され、この結果、
危険速度を安全側の高い回転域にすることができると共
に、ねじ軸1が多点で支持されることによってねじ軸1
の自重たわみを減少させることができる。
【0028】また、サポート用ボールねじナット20a
を常にボールねじナット3と軸受ハウジング5aとの間
の略中央に位置させると共に、サポート用ボールねじナ
ット20bを常にボールねじナット3と軸受ハウジング
5bとの間の略中央に位置させることができることか
ら、サポート用ボールねじナット20a,20bがボー
ルねじナット3や軸受ハウジング5a,5bに干渉する
までのボールねじナット3の軸方向の移動量を大きくと
ることができ、この結果、テーブルストロークが長いN
C制御の平面研削盤などに好適なものとすることができ
る。
【0029】更に、ねじ軸1のボール溝2にサポート用
ボールねじナット20a,20bを螺合するだけでよい
ため、簡単な構造で且つ低コストで効果的な制振を行う
ことができる中間サポートシステムを提供することがで
きる。
【0030】更に、ボールねじナット3とサポート用ボ
ールねじナット20a,20bとを別々のリニアガイド
装置10,30で案内するようにしているので、特に、
ねじ軸1の軸方向の寸法が長いテーブル9の場合に、ボ
ールねじナット3とサポート用ボールねじナット20
a,20bとが干渉するまで移動することができるの
で、テーブルストロークを長くとることができる。
【0031】なお、上記実施の形態では、ねじ軸1のボ
ール溝2に二個のサポート用ボールねじナット20a,
20bを螺合した場合を例に採ったが、これに限定され
ず、例えば、ねじ軸1の支持端側(左端側)のみにサポ
ート用ボールねじナット20aを螺合するようにしても
大きな制振効果を得ることができる。
【0032】また、上記実施の形態では、ねじ軸1は左
端側が支持端となっているが、これが固定端や自由端で
あってもよい。更に、上記実施の形態では、ボールねじ
ナット3とサポート用ボールねじナット20a,20b
とを別々のリニアガイド装置10,30で案内するよう
にしているが、これに限定されず、ボールねじナット3
とサポート用ボールねじナット20a,20bとを共通
のリニアガイド装置で案内するようにしてもよい。この
場合、部品点数を削減することができる。
【0033】図7に本発明の他の実施の形態である中間
サポートを示す。上記実施の形態では、ねじ軸1側のボ
ール溝2及びサポート用ボールねじナット20a,20
b側のボール溝22の形状を共にゴシックアーチ形状と
して、ボール21がボール溝2側で2点、ボール溝22
側で2点(合計4点)で接触するようにした場合を例に
採ったが、この実施の形態では、ねじ軸1側のボール溝
2の形状をゴシックアーチ形状としてボール21をボー
ル溝2側でP1 ,P2 の2点で接触させるとともに、サ
ポート用ボールねじナット20a,20b側のボール溝
22の形状を単一R形状としてボール21をボール溝2
2側でP3 の1点(合計3点)で接触させて軽い予圧を
かけ、これにより、ボール21ひいてはサポート用ボー
ルねじナット20a,20bの安定した動きを得るよう
にしたものである。
【0034】詳述すると、ねじ軸1のボール溝2とサポ
ート用ボールねじナット20a,20bのボール溝22
とのリード角が互いに異なる場合、ボール21とそれぞ
れのボール溝2,22との間で転がり運動に加えて、す
べり運動が大きくなる。従来の無循環ボールねじ装置の
場合、ねじ軸側のボール溝とナット側のボール溝の形状
が共にゴシックアーチ形状で同じであったため、ボール
がねじ軸側のボール溝で2点、ナット側のボール溝で2
点、合計4点で接触することになり、すべり摩擦が大き
かった。
【0035】これは、図7を参照して、ねじ軸1のボー
ル溝2のP1 ,P2 の2点でボール21が転がり運動す
る場合、サポート用ボールねじナット20a(20b)
側ではベクトルaの方向にボール21が進めば転がりと
なるが、実際には、ナット側のボール溝のリード角が0
°なのでボール21はベクトルbの方向に進む。
【0036】つまり、ベクトルaとベクトルbとの差
(ベクトルc)がボール21のすべりとなり、ボール2
1をボール溝22で2点で接触させるようにした場合は
このすべりを良好に吸収することができず、すべり摩擦
が大きくなってしまう。
【0037】これに対し、この実施の形態のように、ね
じ軸1側のボール溝2の形状をゴシックアーチ形状とし
てボール21をボール溝2側でP1 ,P2 の2点で接触
させるとともに、サポート用ボールねじナット20a,
20b側のボール溝22の形状を単一R形状としてボー
ル21をボール溝22側でP3 の1点(合計3点)で接
触させて軽い予圧をかけるようにすると、ボール21は
点P1 ,P2 ,P3 で接触し、このうちのねじ軸1のボ
ール溝2側のP1 ,P2 点では転がり運動となり、ボー
ル溝22側のP3 点では接触点周りの回転すべりを伴う
転がり運動となって、該回転すべりによってベクトルa
とベクトルbの差分(ベクトルc)が吸収され、これに
より、すべり摩擦が小さくなってボール21ひいてはサ
ポート用ボールねじナット20a,20bの安定した動
きを得ることができる。
【0038】また、図1の直動案内装置に用いられるサ
ポート用ボールねじナット20a,20bのボール21
を3点接触にした場合は、dm:26mm、l :50m
m、Da:3.9688mm、α1 :45°、α2 :0
°とすると、ボールねじナット3の軸方向の移動速度が
Ni・l になるのに対して、サポート用ボールねじナット
20a,20bの軸方向の移動速度vは(10)式より
0.54Ni・l となり、この場合も上記実施の形態と同
様に、ねじ軸1が一回転した際に、ボールねじナット3
が軸方向に1リード分だけ進むのに対し、サポート用ボ
ールねじナット20a,20bはボールねじナット3の
移動距離の略1/2だけ軸方向に進むことになり、上記
実施の形態と同様の作用効果が得られる。
【0039】
【発明の効果】上記の説明から明らかなように、本発明
によれば、ボールねじナットの軸方向の位置にかかわら
ず、サポート用ボールねじナットを常にボールねじナッ
トと支持軸受との間の略中央に位置させることができる
ので、危険速度を安全側の高い回転域にすることができ
ると共に、ねじ軸が多点で支持されるため、該ねじ軸の
自重たわみを減少させることができるという効果が得ら
れる。
【0040】また、サポート用ボールねじナットを常に
ボールねじナットと支持軸受との間の略中央に位置させ
ることができることから、サポート用ボールねじナット
がボールねじナットや支持軸受に干渉するまでのボール
ねじナットの軸方向の移動量を大きくとることができ、
この結果、テーブルストロークが長いNC制御の平面研
削盤などに好適なものとすることができるという効果が
得られる。
【0041】更に、ねじ軸のボール溝にサポート用ボー
ルねじナットを螺合するだけでよいため、簡単な構造で
且つ低コストで効果的な制振を行うことができる中間サ
ポートシステムを提供することができるという効果が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例であるボールねじ装
置の中間サポートを直動案内装置に使用した例を示す概
略図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】サポート用ボールねじナットの断面図である。
【図4】図3のIV−IV線断面図である。
【図5】サポート用ボールねじナットの軸方向の移動速
度を求める式の説明に用いる説明図である。
【図6】中間サポートの動作を説明するための説明図で
ある。
【図7】本発明の他の実施の形態を示す図であり、サポ
ート用ボールねじナットのボール溝とねじ軸のボール溝
との間に介在されるボールがサポート用ボールねじナッ
トのボール溝側で1点、ねじ軸のボール溝側で2点で接
触している状態を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1…ねじ軸 2…ねじ軸のボール溝 3…ボールねじナット 10,30…リニアガイド装置 20a,20b…サポート用ボールねじナット 21…サポート用ボールねじナット側のボール 22…サポート用ボールねじナット側のボール溝

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周面に螺旋状のボール溝を有するねじ
    軸と、該ねじ軸に遊嵌される内周面に前記ねじ軸のボー
    ル溝に対応するボール溝を有するボールねじナットと、
    前記両ボール溝間に転動可能に嵌合された多数のボール
    とを備え、該ボールが前記ボールねじナットに嵌合され
    たボール循環部品に案内されて循環するボールねじ装置
    の前記ねじ軸に取り付けられる中間サポートであって、
    前記ねじ軸のボール溝にボールを介して螺合され、該ね
    じ軸の回転によって軸方向に移動可能とされたサポート
    用ボールねじナットを備え、該サポート用ボールねじナ
    ット側のボール溝のリード角を“0°”としたことを特
    徴とするボールねじ装置の中間サポート。
JP8189998A 1998-03-27 1998-03-27 ボールねじ装置の中間サポート Pending JPH11277359A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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