JPH11277320A - エンドミル - Google Patents

エンドミル

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JPH11277320A
JPH11277320A JP8217498A JP8217498A JPH11277320A JP H11277320 A JPH11277320 A JP H11277320A JP 8217498 A JP8217498 A JP 8217498A JP 8217498 A JP8217498 A JP 8217498A JP H11277320 A JPH11277320 A JP H11277320A
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JP
Japan
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end mill
cemented carbide
cutting
outer peripheral
steel
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Application number
JP8217498A
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English (en)
Inventor
Seiichiro Kitaura
精一郎 北浦
Taichi Aoki
太一 青木
Yasutaka Okazaki
泰崇 岡▲崎▼
Hiromitsu Tanaka
洋光 田中
Junichiro Machida
淳一郎 町田
Makoto Harano
誠 原野
Toshiyuki Sakai
利幸 酒井
Yukio Kito
幸雄 鬼頭
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
RYOKO SEIKI KK
SHINKO KOBELCO TOOL KK
Original Assignee
RYOKO SEIKI KK
SHINKO KOBELCO TOOL KK
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23CMILLING
    • B23C5/00Milling-cutters
    • B23C5/02Milling-cutters characterised by the shape of the cutter
    • B23C5/10Shank-type cutters, i.e. with an integral shaft
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23BTURNING; BORING
    • B23B2222/00Materials of tools or workpieces composed of metals, alloys or metal matrices
    • B23B2222/28Details of hard metal, i.e. cemented carbide
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23BTURNING; BORING
    • B23B2222/00Materials of tools or workpieces composed of metals, alloys or metal matrices
    • B23B2222/84Steel
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23CMILLING
    • B23C2228/00Properties of materials of tools or workpieces, materials of tools or workpieces applied in a specific manner
    • B23C2228/10Coating

Abstract

(57)【要約】 【課題】 焼入れ鋼などの高硬度材の加工に適用でき、
鋼や鋳物などの一般の材料を高速で高能率に長時間加工
することができる超硬合金付エンドミルを提供する。 【解決手段】 鋼材からなるエンドミル本体に、WC−
Co系超硬合金部材からなる外周刃を取付けて構成され
ると共に、少なくとも前記外周刃の表面に耐摩耗性皮膜
を形成してなるエンドミルにおいて、外周刃の逃げ面が
偏心二番形状からなり、且つ前記外周刃に0.040m
m以下のマージン幅を設けたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼材からなるエン
ドミル本体に、WC−Co系超硬合金部材からなる外周
刃を取付けて構成され、少なくとも該外周刃部分の表面
に耐摩耗性皮膜を形成してなるエンドミルに関し、特に
焼入れ鋼等の高硬度材の加工に適用でき、鋼や鋳物など
の一般の材料を高速で高能率で長時間加工することがで
きるエンドミルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、エンドミルは、本体、外周刃部
分、底刃部分等を同一の素材で構成していたが、その性
能を向上させつつコスト低減を図るという観点から、機
械構造用鋼等からなるエンドミル本体に、WC−Co系
超硬合金部材等の硬質物質をろう付け等によって取付け
て外周刃を構成したもの(以下、「超硬合金付エンドミ
ル」と呼ぶことがある)が開発されている。またこうし
た超硬合金付エンドミルでは、例えば特公平5−361
61号に記載されている様に、外周刃部分の表面に物理
蒸着法(PVD法)によってTiN、TiC、TiCN
等の硬質皮膜層を形成したものも提案されている。
【0003】一方、この種の超硬合金付エンドミルの切
れ刃構成(ねじれ角、チャンファ,ホーニング処理等)
を改善して、切削性能を高めた技術も提案されている
(例えば、実開昭60−39414号、同60−431
6号等)。また実開平4−47910号には、CBNや
ダイヤモンドなどの高硬度焼結体をろう付けしたエンド
ミルにおいて、一般のラフィングエンドミルの効果と同
様に、主溝部のねじれ方向に沿って間隔を開けてろう付
け接合し、切削抵抗を低減しビビリ振動の発生を抑制で
きることなどが開示されている。
【0004】上述した様に、超硬合金付エンドミルにお
いては、一般の物理蒸着法による硬質被膜層を施した
り、ねじれ角やチャンファなどを工夫して切削性能を高
める試みがなされている。しかしながら、単に寿命向上
や付着性の改善を図ったり、またはねじれ角を大きくし
て一般のホーニングなどを施しても、炭素鋼などを効率
よく切削できる程度の特性向上に止まり、最近の切削加
工の動向である高速切削や、焼入れ鋼の切削に十分に対
応できる程の工夫がなされてるとは言えず、これらに対
する十分な切削性能を得ることができなかった。
【0005】その原因は、超硬合金付エンドミルは一般
にその本体が鋼材で構成される点にあると考えられる。
即ち、鋼材は、超硬合金と比べてヤング率が低く、その
強度は超硬合金より低いので、超硬合金付エンドミルは
同一素材からなるソリッドタイプの超硬合金製エンドミ
ル(以下、「超硬合金ソリッドエンドミル」と呼ぶこと
がある)に比べてエンドミル自身の剛性が弱くなり、切
削中にビビリ振動や切れ刃のチッピングが発生しやす
く、工具寿命が短くなることがある。また高速切削や焼
入れ鋼の切削では、切れ刃のチッピングが発生しやすい
だけでなく、切れ刃摩耗が大きくなりやすい。しかしな
がら、こうした点を解決および改善して、満足できる切
削性能を発揮するエンドミルはこれまでに開発されてい
ない。
【0006】現在では、硬さHRC50前後の高硬度材
の切削は、エンドミルの切れ刃表面に、耐摩耗性皮膜を
施した超硬合金ソリッドエンドミルによって切削が可能
になっているが、上述した様な超硬合金付エンドミルで
は、快適に切削できなかった。また上記の様な超硬合金
ソリッドエンドミルでは、エンドミルが高価になるた
め、高硬度材が切削できる安価な超硬合金付エンドミル
の実現が希望されている。
【0007】しかしながら、これまでの超硬合金付エン
ドミルは、主に鋳物切削用として使用されていることが
多い。鋼の切削にも使用される場合もあるが、一般には
硬さ40HRC程度のものを低速度で荒加工用する場合
の使用されている。従って、こうした用途で使用される
ことが多い一般の超硬合金付エンドミルは、鋳物切削用
のため、現在においてもエンドミル切れ刃に表面処理が
なされていないものが主流を占めている。尚これまでの
超硬ろう付きエンドミルは、鋳物切削用としてK種の超
硬合金製チップ、鋼切削用としてP種の超硬合金製チッ
プが夫々使用されるのが一般的である。
【0008】また切れ刃表面にTiNの化学組成からな
る硬質皮膜コーティング処理を施してある超硬合金付エ
ンドミルが一部では市販されており、表面処理されてい
ないエンドミルと比べて、その表面処理の効果によって
工具寿命は延びるが、鋼を高速で高能率に加工できるエ
ンドミル形状の工夫がなされているとは言えず、しかも
TiNコーティングでは、高速切削では十分な性能を発
揮しにくく、依然として満足できる切削性能を発揮する
に至っていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこうした状況
の下でなされたものであって、その目的は、焼入れ鋼な
どの高硬度材の加工に適用でき、鋼や鋳物などの一般の
材料を高速で高能率に長時間加工することができる超硬
合金付エンドミルを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成し得た本
発明とは、鋼材からなるエンドミル本体に、WC−Co
系超硬合金部材からなる外周刃を取付けて構成されると
共に、少なくとも前記外周刃の表面に耐摩耗性皮膜を形
成してなるエンドミルにおいて、外周刃の逃げ面が偏心
二番形状からなり、且つ外周刃に0.040mm以下の
マージン幅を設けた点に要旨を有する超硬合金付エンド
ミルである。
【0011】本発明のエンドミルにおいては、その特性
を更に改善するという観点から下記(a)〜(d)の構
成を採用することが好ましい。 (a)耐摩耗性皮膜を硬さ2000HV以上の(Ti,
Al)NまたはTiCNを主体とするものにする。 (b)上記(a)の耐摩耗性皮膜の厚さを0.5〜6.
0μmとする。 (c)WC−Co系超硬合金部材は、平均粒径が1.0
μm以下のWCを主成分とする。 (d)エンドミル心厚部の直径Wがエンドミルの直径D
に対して40%以上であると共に[W/D≧0.4]、
前記WC−Co系超硬合金部材におけるすくい面側の高
さhが、下記(1)式で規定されるエンドミルチップポ
ケットの長さHの80%以上であり[(h/H)≧0.
8]、且つ前記高さhと逃げ面側の厚さtの比(h/
t)が1〜2.5である。 H=(エンドミル直径/2)−(エンドミル心厚部の直径/2)…(1)
【0012】
【発明の実施の形態】母材が良質な超硬合金であり、こ
うした母材表面に硬質の耐摩耗性皮膜を施している超硬
合金ソリッドエンドミルは、例えば特公平7−1164
92号に示される様に、焼入れ鋼などの高硬度材の加工
や、鋼または鋳物などの一般の材料を高速で高能率に加
工することができる切削性能を発揮する。また超硬合金
ソリッドエンドミルにおいても、エンドミル形状を工夫
することによって、エンドミルの性能を更に向上させる
ことができる(例えば、特開平5−57519号)。
【0013】しかしながら、本発明で対象とするエンド
ミルは、外周刃部分のみが超硬合金のエンドミルである
ため、前述した様にエンドミル全体(本体)が超硬合金
であるソリッドエンドミルと比べ、ヤング率が低いため
剛性が弱い。このため、従来の超硬合金付エンドミル
は、特に鋼材を切削した場合に、ビビリの発生や切れ刃
の欠けが発生し易く、満足する性能を発揮することがで
きない。またソリッドエンドミルの外周刃で一般に用い
られている偏心二番形状を適用した超硬合金付エンドミ
ルでは、高硬度材や鋼材などの一般の材料を加工する
と、切れ刃のマイクロチッピングが発生したり、切削に
作用していない切れ刃までもがチッピングすることがあ
る。
【0014】そこで本発明者らは、耐摩耗性皮膜を形成
してなる超硬合金付エンドミルにおいて、まず外周逃げ
面形状を検討したところ、本発明の様に外周刃の逃げ面
を偏心二番形状とすると共に、外周刃に0.040mm
以下のマージン幅を設けてやれば、切れ刃強度を向上さ
せ得ることを見出した。即ち、こうした構成を採用する
ことによって、焼入れ鋼などの高硬度材の加工や、鋼ま
たは鋳物などの一般の材料を高速で加工する場合におい
ても、切れ刃のマイクロチッピングや、切削に作用して
いない切れ刃のチッピングを防止することができたので
ある。
【0015】尚偏心二番形状に形成した外周逃げ面上
に、マージン幅を設けないエンドミルにおいては、切れ
刃のマイクロチッピングや、切削に作用していない切れ
刃のチッピングが発生することがある。また偏心二番形
状に施した外周逃げ面上に、0.040mmを超える様
なマージン幅を施したエンドミルでは、切削初期の摩耗
が大きくなり、仕上げ加工面が早期に悪化する。
【0016】本発明のエンドミルを図面を用いて説明す
る。図1は、本発明のエンドミルの構成例を示す概略説
明図であり、図中1はエンドミル本体、2は刃部、3は
外周刃、Dはエンドミル直径を夫々示している。また図
2は、図1における刃部2の軸直角断面図であり、図3
は図2の外周刃3の切れ刃部分(外周刃先端部)の要部
拡大図である。尚図2、3において4は外周逃げ面、5
は外周三番面、6は外周マージン、7はすくい面、8は
心厚部(コア部)、9は耐摩耗性皮膜、10は超硬チッ
プ(WC−Co系超硬合金部材)を夫々示している。
【0017】本発明のエンドミルは図示する様に、超硬
チップ10がエンドミル本体1の刃部2にろう付けによ
って取付けることによって外周刃3が構成され(取付け
られるエンドミル本体1部分をチップ座と呼ぶ)、少な
くとも外周刃3の表面(即ち、超硬チップ10の表面)
に耐摩耗性皮膜9を形成したことを基本的な構成とし、
外周逃げ面4を偏心二番形状とすると共に、外周マージ
ン6のマージン幅(図3においてL1で示す)を0.0
40mm以下にしたことを特徴とするものである。こう
した構成を採用することによって、上記の様な優れた切
削性能を発揮することができた理由については、切れ味
を損ねることなく切れ刃強度が向上した為と考えること
ができる。尚本発明のエンドミルにおいて、マージン幅
の下限については限定するものではないが、外周マージ
ン6を形成することによる効果を発揮させるという観点
からして、0.005mm以上とすることが好ましい。
【0018】本発明者らは、エンドミルの性能を更に向
上させるという観点から、様々な角度から検討した。ま
ず本発明者らは上記の様なエンドミルにおいて、外周刃
3の表面に形成する耐摩耗性皮膜について検討したとこ
ろ、この耐摩耗性皮膜は硬さ2000HV以上の(T
i,Al)NまたはTiCNを主体とするものを物理蒸
着法によって形成したものが最も好ましく、こうした物
質を耐摩耗性皮膜の素材として選択することによって、
超硬合金付エンドミルの切削性能および工具寿命を更に
向上させることができた。上記耐摩耗性皮膜による効果
を発揮させるためには、その厚さ(図3においてL2で
示す)は0.5μm以上とすることが好ましいが、あま
り厚くなり過ぎると皮膜剥離を招くのでその厚さは6.
0μm以下とするのが良い。尚硬さ2000HV未満の
TiN等の皮膜を形成したエンドミルでも、焼入れ鋼な
どの高硬度材の加工や、鋼または鋳物などの一般の材料
を、短時間であれば高速で加工することは可能である
が、上記した素材と比べると工具寿命が明らかに劣るも
のとなる。尚本発明のエンドミルにおいては、耐摩耗性
皮膜は少なくとも外周刃3の表面に形成されていればそ
の効果を発揮するが、エンドミル本体の一部または全部
にも耐摩耗性皮膜を形成したものでも良い。
【0019】また本発明者らは、超硬合金付エンドミル
の外周切れ刃部分(即ち、超硬チップ10)を、平均粒
径が1.0μm以下の超微粒子のWCを主成分のものと
することで、外周切れ刃の欠けを抑制できることも見出
した。外周切れ刃部分を構成する超硬チップ10におけ
るWCの平均粒径1.0μmを超えると、焼入れ鋼など
の高硬度材の加工や、鋼または鋳物などの一般の材料で
加工する場合、切れ外周刃の欠けが発生することがあ
る。
【0020】更に、本発明者らは、エンドミルの心厚部
8の直径(図2中、Wで示す)がエンドミル直径Dであ
ると共に[W/D≧0.4]、超硬合金チップ10にお
けるすくい面側の高さh(図2)が、下記(1)式で規
定されるエンドミルチップポケットの長さHの80%以
上であり[(h/H)≧0.8]、且つ前記高さhと逃
げ面側の厚さt(図2)の比(h/t)が1〜2.5で
ある様に構成すれば、加工中のビビリを抑制することが
できることをも見出した。 H=(エンドミル直径/2)−(エンドミル心厚部の直径/2)…(1)
【0021】エンドミルの心厚部8の直径Wがエンドミ
ル直径Dに対して40%未満の場合は、加工中のビビリ
振動が大きくなることきがあり、エンドミルの心厚部8
の直径Wがエンドミル直径に対して40%以上をするこ
とによって、安定した切削が可能となったのである。ま
た超硬合金チップ10におけるすくい面側の高さhが、
エンドミルのチップポケット長さHの80%未満のもの
は超硬チップ10の強度不足やチップ座の強度不足のた
め、ビビリが発生しやすいくなる。
【0022】超硬チップ10のすくい面側の高さhと逃
げ面側の厚さtの比(h/t)が1未満になると、チッ
プ厚みは厚くなるものの、超硬チップ10を固定するチ
ップ座の側面が狭くなり、切削時に発生するトルクの力
に対し、十分な強度を発揮することができない。一方、
この比(h/t)が2.5を超えると、チップ厚みが薄
くなるためチップ強度が弱くなり、またチップ座底の面
積も狭くなってチップ座強度が弱くなる。このため前記
比(h/t)が1〜2.5の範囲に入っていないエンド
ミルでは、チップ座の強度とのバランスから、チッピン
グやビビリが発生し易くなる。
【0023】尚本発明のエンドミルンにおいて、その本
体に用いる素材としては、後記実施例で用いたSNCM
材(Ni−Cr−Mo材)等の機械構造用鋼の他、炭素
工具鋼等の工具鋼が挙げられる。また前記図1〜3で
は、一般のスクエアエンドミルの形状について示した
が、本発明のエンドミルはテーパエンドミルなどの特殊
形状のものも含む趣旨であり、こうしたエンドミルにお
いても、上記の効果が発揮される。
【0024】以下本発明を実施例によってより具体的に
説明するが、下記実施例は本発明を限定する性質のもの
ではなく、前・後記の趣旨に徴して設計変更することは
いずれも本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【0025】
【実施例】実施例1 エンドミル本体1の素材としてSNCM447を用い、
これに外周刃3の部分にWC−Co系超硬合金部材(超
硬チップ10)をろう付けし、前記図1〜3に示したエ
ンド系ルを作成した。このとき以下(1)〜(5)の要
件を有する超硬合金付エンドミルをベースとして(下記
表1のNo.1)、その要件を様々に変えた各種のエン
ドミルを作成した(下記表1のNo.2〜22)。 (1)エンドミルの切れ刃形状…偏心二番形状(エキセ
ントリック形状)の外周逃げ面を有し、0.02mmの
マージン幅を形成したエンドミル (2)切れ刃表面処理…外周刃部分に、(Ti,Al)
N成分の耐摩耗性皮膜を厚さ3.0μm形成したエンド
ミル (3)超硬合金部材…平均粒径が0.9μmの超微粒子
のWCを主成分とするWC−Co系超硬合金を外周刃の
部分に用いたエンドミル (4)エンドミルの心厚…心厚部の直径Wがエンドミル
直径Dに対して50%であるエンドミル (5)(h/t)およびh/H…(h/t)=1.5お
よびh/H=0.9としたエンドミル
【0026】得られた超硬合金付エンドミルについて、
下記の条件で切削試験を行った。このとき、外周逃げ面
を偏心二番形状としない(即ち、直線二番形状とした)
超硬合金付エンドミルについても作成し(下記表1のN
o.23)、同様の切削試験を行った。即ち、表1のN
o.23以外の超硬合金付エンドミルは、外周逃げ面を
偏心二番形状としたものである。 <切削条件> エンドミル:4枚刃、直径20mm 被削材 :SKD61(35HRC) 切削速度 :63m/min 送り速度 :0.05mm/tooth 切込み量 :半径方向1mm×軸方向20mm 切削方法 :ダウンカット、側面切削 切削油剤 :エアブロー 切削長 :30m
【0027】各超硬合金付エンドミルの要件を表1に、
切削試験結果を表2に示すが、実施例のものは、非切削
部の欠け、コーティングの剥離,チッピングやビビリの
発生も無く、さらにエンドミルの摩耗量も小さく、良好
な切削性能を発揮していることがわかる。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】実施例2 前記表1のNo.1のエンドミル(本発明品)とNo.
16のエンドミル(比較品)を用い、下記の下記条件で
切削試験を行った。 <切削条件> エンドミル:2枚刃、直径30mm 被削材:SKD61(50HRC) 切削速度:34m/min 送り速度:0.063mm/tooth 切込み量:半径方向1mm×軸方向30mm 切削方法:ダウンカット、側面切削 切削油剤:エアブロー
【0031】その結果は図4に示す通りであり、本発明
品は、SKD61の焼入れ鋼などの高硬度材加工におい
ても、連続11時間以上の切削ができ、摩耗量も小さく
良好な切削性能である。また上記切削条件では、切削長
30m時点で、やや切削音が大きくなるが、切込みや送
りを下げることにより、切削音は極端に小さくなり、実
用的には全く問題なく使用できる。これに対して比較品
では、切削長が5mに至るまでに欠けが発生した。
【0032】
【発明の効果】本発明品は以上の様に構成されており、
焼入れ鋼などの高硬度材の加工に適用でき、鋼や鋳物な
どの一般の材料を高速で高能率に長時間加工することが
できる超硬合金付エンドミルが実現できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエンドミルの構成例を示す概略説明図
である。
【図2】図1における刃部2の軸直角断面図である。
【図3】図2の外周刃3の切れ刃部分の要部拡大図であ
る。
【図4】実施例2の切削試験結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 エンドミル本体 2 刃部 3 外周刃 4 外周逃げ面 5 外周三番面 6 外周マージン 7 すくい面 8 心厚部 9 耐摩耗性皮膜 10 超硬チップ D エンドミル直径 L1 外周マージン幅 W 心厚の直径 L2 耐摩耗性皮膜の厚さ h 超硬チップすくい面側の高さ t 超硬チップ逃げ面側の厚さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青木 太一 兵庫県明石市魚住町金ヶ崎西大池179−1 神鋼コベルコツール株式会社内 (72)発明者 岡▲崎▼ 泰崇 兵庫県明石市魚住町金ケ崎西大池179−1 神鋼コベルコツール株式会社内 (72)発明者 田中 洋光 兵庫県明石市魚住町金ヶ崎西大池179−1 神鋼コベルコツール株式会社内 (72)発明者 町田 淳一郎 高知県高岡郡中土佐町上ノ加江2085番地2 号 菱高精機株式会社内 (72)発明者 原野 誠 高知県高岡郡中土佐町上ノ加江2085番地2 号 菱高精機株式会社内 (72)発明者 酒井 利幸 高知県高岡郡中土佐町上ノ加江2085番地2 号 菱高精機株式会社内 (72)発明者 鬼頭 幸雄 高知県高岡郡中土佐町上ノ加江2085番地2 号 菱高精機株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼材からなるエンドミル本体に、WC−
    Co系超硬合金部材からなる外周刃を取付けて構成され
    ると共に、少なくとも前記外周刃の表面に耐摩耗性皮膜
    を形成してなるエンドミルにおいて、外周刃の逃げ面が
    偏心二番形状からなり、且つ前記外周刃に0.040m
    m以下のマージン幅を設けたことを特徴とするエンドミ
    ル。
  2. 【請求項2】 前記耐摩耗性皮膜は硬さ2000HV以
    上の(Ti,Al)NまたはTiCNを主体とするもの
    である請求項1に記載のエンドミル。
  3. 【請求項3】 前記耐摩耗性皮膜の厚さが0.5〜6.
    0μmである請求項2に記載のエンドミル。
  4. 【請求項4】 前記WC−Co系超硬合金部材は、平均
    粒径が1.0μm以下のWCを主成分とするものである
    請求項1〜3のいずれかに記載のエンドミル。
  5. 【請求項5】 エンドミル心厚部の直径Wがエンドミル
    の直径Dに対して40%以上であると共に[W/D≧
    0.4]、前記WC−Co系超硬合金部材におけるすく
    い面側の高さhが、下記(1)式で規定されるエンドミ
    ルチップポケットの長さHの80%以上であり[(h/
    H)≧0.8]、且つ前記高さhと逃げ面側の厚さtの
    比(h/t)が1〜2.5である請求項1〜3いずれか
    に記載のエンドミル。 H=(エンドミル直径/2)−(エンドミル心厚部の直径/2) …(1)
JP8217498A 1998-03-27 1998-03-27 エンドミル Pending JPH11277320A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002178211A (ja) * 2000-12-14 2002-06-25 Osg Corp 超高圧cbn焼結体エンドミル
JP2014097575A (ja) * 2008-05-30 2014-05-29 Kennametal Inc エンドミルカッタ
US11865629B2 (en) 2021-11-04 2024-01-09 Kennametal Inc. Rotary cutting tool with high ramp angle capability

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