JPH11277155A - プレス成形品の平面度矯正方法 - Google Patents
プレス成形品の平面度矯正方法Info
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Abstract
つ、低コストで行うことができるプレス成形品の平面度
矯正方法を提供すること。 【構成】 平面部1aの周縁の少なくとも一部に略直角
に折り曲げられたフランジ部1bを有する底板(プレス
成形品)1の前記フランジ部1bの端縁に沿って複数の
三角ビード(凹状ビード)2を形成することによって平
面部1aの平面度を矯正する。底板1の平面部1aに下
に凸の反りが生じた場合にはフランジ部1bに下に凸の
曲がりが発生するが、本発明によれば、上端縁に対して
伸びているフランジ部1bの下端縁の線長を三角ビード
2によって縮める(絞り込む)ことによって平面部1の
反りを矯正するようにしたため、従来のようにリストラ
イク型による矯正作業が不要となり、簡単な装置による
フランジ部1bのみの加工によって底板1に要求される
平面度を簡単、且つ、安価に確保することができる。
Description
なくとも一部に略直角に折り曲げられたフランジ部を有
するプレス成形品の平面度矯正方法に関する。
写真複写機の筐体の一部を構成する底板1を示すが、こ
の底板1は金属版(具体的には、冷間電気亜鉛メッキ鋼
板(SECE))をプレス成形して得られ、その平面部
1aの周縁には下方に直角に折り曲げられたフランジ部
1bが形成されている。
捩り剛性を高めるために平面部1aに図示のような下に
凸のX字状や三角状の絞りビード1c,1dが形成され
ている。
に底板1の平面部1aに絞りビード1c,1dを形成す
ると、次工程でその平面部1aの周縁にフランジ部1b
を曲げ加工によって形成しても、残留歪のために図14
の側面図に実線にて示すように平面部1aに反り(図示
例では、最大反り量δ=2mm)が発生し、底板1に製
品として要求される平面度を確保することができなかっ
た。
面度を矯正する必要があり、しかも、絞りビード1c,
1dを加工する工程では主としてプレス機のダイクッシ
ョン圧のバラツキに起因して反り量にバラツキが発生す
るため、リストライク工程で底板1の平面部1a全体の
反り量について見込み量を決め、それに基づいて試行錯
誤で平面度の矯正を行う必要があり、このために多大な
加工工数とコストを要するという問題があった。
で、その目的とする処は、プレス成形品の平面度の矯正
を簡単に、且つ、低コストで行うことができるプレス成
形品の平面度矯正方法を提供することにある。
め、請求項1記載の発明は、平面部の周縁の少なくとも
一部に略直角に折り曲げられたフランジ部を有するプレ
ス成形品の前記フランジ部の端縁に沿って複数の凹状又
は凸状ビードを形成することを特徴とする。
明において、プレス成形によって前記プレス成形品の平
面部に下に凸の反りが発生した場合には、次工程におい
てプレス成型品の前記フランジの端縁に沿って複数の凹
状ビードを形成することを特徴とする。
明において、金型トライ時に前記プレス成形品の平面部
に上に凸の反りが発生した場合には、プレス成形と同時
にプレス成型品の前記フランジの端縁に沿って複数の凸
状ビードを形成し、次工程において前記凸状ビードを押
し潰すことを特徴とする。
明において、前記凹状ビードをカム型によって形成し、
プレス成型品の平面部の反りのロット毎のバラツキをカ
ムのタイミングの調整によって吸収することを特徴とす
る。
明において、前記凸状ビードをカム型によって形成し、
プレス成型品の平面部の反りのロット毎のバラツキを凸
状ビードの押し潰し量の調整によって吸収することを特
徴とする。
反りが生じた場合にはフランジ部に下に凸の曲がりが発
生するが、請求項1又は2記載の発明によれば、上端縁
に対して伸びているフランジ部の下端縁の線長を凹状ビ
ードによって縮める(絞り込む)ことによって平面部の
反りを矯正するようにしたため、従来のようにリストラ
イク型による矯正作業が不要となり、簡単なカム型装置
によるフランジ部のみの加工によって底板に製品として
要求される平面度を簡単、且つ、安価に確保することが
できる。
が生じた場合にはフランジ部に上に凸の曲がりが発生す
るが、請求項1又は3記載の発明によれば、プレス成形
品のフランジ部の下端縁に沿って複数の凸状ビードを形
成し、この凸状ビードを押し潰して上端縁に対して縮ん
でいるフランジ部の下端縁の線長を凸状ビードを押し潰
して伸ばすことによって平面部の反りを矯正するように
したため、従来のようにリストライク型による矯正作業
が不要となり、簡単なカム型装置によるフランジ部のみ
の加工によって底板に製品として要求される平面度を簡
単、且つ、安価に確保することができる。
ば、底板の平面部の反りのロット毎のバラツキはカムの
タイミングの調整又は凸状ビードの押し潰し量の調整に
よって吸収することができ、従来のようにリストライク
型による試行錯誤的な矯正作業が不要となる。
図面に基づいて説明する。
て平面度が矯正されたプレス成形品である底板の斜視
図、図2は同底板の側面図、図3及び図4は凹状ビード
を示す部分斜視図である。
本発明方法を適用してその平面度を矯正したものであっ
て、基本的には図13に示したものと同様に構成されて
いる。即ち、図1に示す底板1は冷間電気亜鉛メッキ鋼
板(SECE)をプレス成形して得られ、その平面部1
aの周縁には下方に直角に折り曲げられたフランジ部1
bが形成されている。そして、底板1の平面部1aには
捩り剛性を高めるための下に凸のX字状や三角状の絞り
ビード1c,1dが形成されている。
に絞りビード1c,1dを形成すると、前述の通り残留
歪のために図14の側面図に実線にて示すように平面部
1aに下に凸の反りが発生する。この場合、底板1のフ
ランジ部1bにおいては、その下端縁が上端縁に対して
伸びている。つまり、絞りビード1c,1dの方向(下
に凸か上に凸か)によって平面部1aの反りがフランジ
部1bの長手方向の曲がり(下に凸又は上に凸)現象と
なって現れる。
の方向が下に凸であるために平面部1aの下に凸の反り
がフランジ部1bに下に凸の曲がりとして現れている。
た底板1をプレス成形によって得た後に、図1及び図2
に示すように底板1のフランジ部1bの下端縁に沿って
複数(図示例では5つ)の凹状の三角ビード2を形成
し、上端縁に対して伸びているフランジ部1bの下端縁
の線長を三角ビード2によって縮める(絞り込む)こと
によって図2に示すように平面部1aの反りを矯正し、
底板1に製品として要求される平面度を確保するように
した。尚、本実施の形態では、底板1のフランジ部1b
に図3に示すような三角ビード2を形成したが、その形
状は任意であって、例えば図4に示すようなVノッチ状
の凹状ビード2’を形成しても同様の効果が得られる。
ム型装置の構成と作用を図5〜図7に基づいて説明す
る。尚、図5及び図6は加工前及び加工中の状態を示す
カム型装置要部の断面図、図7は図6のA−A線断面図
である。
はピアスダイ4とカムホルダー5が固設されており、ピ
アスダイ4上には三角ビード2が形成される前の底板
(図13に示すもの)1がセットされている。
設されるとともに、各端面の5箇所(底板1のフランジ
部1bに三角ビード2を形成すべき箇所)には図7に示
すような凹部4bが適当な間隔で上下方向に貫設されて
いる。
6が水平移動自在に保持されており、このカムスライド
6の前端部(図5の左端部)にはビード付けブロック7
が取り付けられ、同カムスライド6の後端部(図5の右
端部)にはテーパ面6aが形成されている。尚、図7に
示すように、ビード付けブロック7の先端部には三角ビ
ード2の形状に沿った三角柱状の突起7aが一体に形成
されている。
ー5との間にはテーパ面8aを有するドライバカム8が
上下動自在に介設されており、このドライバカム8のテ
ーパ面8aは前記カムスライド6のテーパ面6aに嵌合
している。
の上方には上型ダイセット9と上型ホルダー10及びス
トリッパー11が上下動自在に設けられており、上型ホ
ルダー10の前記ピアスダイ4に形成された孔4aに対
応する位置にはピアスパンチ12が取り付けられ、同上
型ホルダー10の前記ドライバカム8の上方に対応する
位置にはカム押しブロック13が取り付けられている。
11との間にはスプリング14が介装され、ストリッパ
ー11には前記ピアスパンチ12が貫通するための貫通
孔11aが形成されている。
ビード2を形成するには、図5に示す状態にあるカム型
装置の上型ダイセット9と上型ホルダー10及びストリ
ッパー11を不図示の駆動手段によって一体的に下降せ
しめる。すると、図6に示すように、カム押しブロック
13がドライバカム8に当接してこれを押し下げるた
め、該ドライバカム8に嵌合するカムスライド6が両テ
ーパ面6a,8aの嵌合による楔作用によって図6の左
方に移動せしめられ、該カムスライド6に取り付けられ
たビード付けブロック7も同方向に移動してその突起7
aが図6及び図7に示すように底板1のフランジ部1b
の所定箇所をピアスダイ4の凹部4b内に押し込んで図
1〜図3に示すような三角ビード2をフランジ部1bの
下端縁に沿って形成する。
板1の平面部1aの所定位置を貫通してこれに所望の穿
孔を施す。
に下に凸の絞りビード1c,1dを形成したために生じ
た平面部1aの下に凸の反りがフランジ部1bに下に凸
の曲がりとして現れるが、図1及び図2に示すように底
板1のフランジ部1bの下端縁に沿って複数の凹状の三
角ビード2を形成し、上端縁に対して伸びているフラン
ジ部1bの下端縁の線長を三角ビード2によって縮める
(絞り込む)ことによって図2に示すように平面部1a
の反りを矯正するようにしたため、従来のようにリスト
ライク型による矯正作業が不要となり、簡単なカム型装
置によるフランジ部1bのみの加工によって底板1に製
品として要求される平面度を簡単、且つ、安価に確保す
ることができる。
のバラツキはドライバカム8のタイミング(具体的に
は、押し込み深さ)の調整によって吸収することがで
き、従来のようにリストライク型による試行錯誤的な矯
正作業が不要となる。
態2を図8〜図12に基づいて説明する。
斜視図、図9はフランジ部に凸状ビードが形成された底
板の部分斜視図、図10は凸状ビードを形成するための
カム型装置の部分側面図、図11は凸状ビードを押し潰
すための加工装置の部分側面図、図12は本発明方法に
よって平面度が矯正された底板の部分斜視図である。
プレス成形する前段階としての試行的な成形)において
底板101の平面部101aに図8に示すような上に凸
の反りが発生した場合には、プレス成形と同時に底板1
01のフランジ部101bの下端縁に沿って図9に示す
ように複数(図示例では4つ)のVノッチ状の凸状ビー
ド102を形成する。
成形型によって形成される。
て、その端面には凸状ビード102に沿った三角錐状の
突起15aが複数形成されており、この下型15上には
金属板101’がセットされている。
ダー10とストリッパー11が上下動自在に設けられて
おり、これらの上型ホルダー10とストリッパー11の
間にはスプリング14が介装され、上型ホルダー10の
端部には凸状ビード102の形状に沿った形状の凹部1
6aを有する成形型16が取り付けられている。
11を不図示の駆動手段によって一体的に下降させれ
ば、金属板101’はストリッパー11に押圧されて保
持されるとともに、その平面部101aの周縁が前記成
形型16によって下方に直角に折り曲げられてフランジ
部101bが形成され、同時にフランジ部101bが下
型15の突起15aと成形型16の凹部16aによって
押圧され、該フランジ部101bの下端縁に複数の凸状
ビード102が形成される。尚、凸状ビード102の形
状は任意に選択し得る。
1bに凸状ビード102が形成された底板101におい
ては、フランジ部101bには依然として上に凸の曲が
りが発生しているため、この状態ではフランジ部101
bの上端縁の長さは下端縁の長さよりも長くなってい
る。
01bに形成された凸状ビード102を図11に示す装
置を用いて押し潰して上端縁に対して縮んでいるフラン
ジ部101bの下端縁の線長を伸ばすことによってフラ
ンジ部101bの上端縁と下端縁の線長を略同一にする
ようにした。この結果、図12に示すように底板101
の平面部101aの反りを矯正することができ、底板1
01に製品として要求される平面度を確保することがで
きる。尚、図12においては、押し潰された凸状ビード
102を鎖線にて示す。
を図11に基づいて説明する。尚、図11においては、
図5及び図6に示したと同一要素には同一符号を付して
おり、以下、それらについての説明は省略する。
先端に取り付けられたブロックであり、図11に示す状
態から上型ホルダー10とストリッパー11を不図示の
駆動手段によって一体的に下降せしめると、カム押しブ
ロック13がドライバカム8に当接してこれを押し下げ
る。すると、ドライバカム8に嵌合するカムスライド6
が両テーパ面6a,8aの嵌合による楔作用によって図
11の左方に移動せしめられ、該カムスライド6に取り
付けられたブロック17も同方向に移動して図11に鎖
線にて示すフランジ部101bの凸状ビード102を実
線にて示すように押し潰す。
01に上に凸の絞りビードを形成したために生じた平面
部101aの上に凸の反りがフランジ部101bに上に
凸の曲がりとして現れるが、図9に示すように底板10
1のフランジ部101bの下端縁に沿って複数の凸状ビ
ード102を形成し、この凸状ビード102を押し潰し
て上端縁に対して縮んでいるフランジ部101bの下端
縁の線長を凸状ビード102を押し潰して伸ばすことに
よって図12に示すように平面部101aの反りを矯正
するようにしたため、従来のようにリストライク型によ
る矯正作業が不要となり、簡単なカム型装置によるフラ
ンジ部101bのみの加工によって底板101に製品と
して要求される平面度を簡単、且つ、安価に確保するこ
とができる。
ロット毎のバラツキは凸状ビード102の押し潰し量の
調整によって吸収することができ、従来のようにリスト
ライク型による試行錯誤的な矯正作業が不要となる。
筐体を構成する底板に対して適用した場合について述べ
たが、本発明は他の任意のプレス成形品に対しても同様
に適用可能であることは勿論である。
形品の平面部に下に凸の反りが生じた場合にはフランジ
部に下に凸の曲がりが発生するが、請求項1又は2記載
の発明によれば、上端縁に対して伸びているフランジ部
の下端縁の線長を凹状ビードによって縮める(絞り込
む)ことによって平面部の反りを矯正するようにしたた
め、従来のようにリストライク型による矯正作業が不要
となり、簡単なカム型装置によるフランジ部のみの加工
によって底板に製品として要求される平面度を簡単、且
つ、安価に確保することができる。
が生じた場合にはフランジ部に上に凸の曲がりが発生す
るが、請求項1又は3記載の発明によれば、プレス成形
品のフランジ部の下端縁に沿って複数の凸状ビードを形
成し、この凸状ビードを押し潰して上端縁に対して縮ん
でいるフランジ部の下端縁の線長を凸状ビードを押し潰
して伸ばすことによって平面部の反りを矯正するように
したため、従来のようにリストライク型による矯正作業
が不要となり、簡単なカム型装置によるフランジ部のみ
の加工によって底板に製品として要求される平面度を簡
単、且つ、安価に確保することができる。
ば、底板の平面部の反りのロット毎のバラツキはカムの
タイミングの調整又は凸状ビードの押し潰し量の調整に
よって吸収することができ、従来のようにリストライク
型による試行錯誤的な矯正作業が不要となる。
成形品である底板の斜視図である。
成形品である底板の側面図である。
ある。
ある。
板の部分斜視図である。
形品である底板の部分斜視図である。
分側面図である。
側面図である。
ス成形品である底板の部分斜視図である。
底板の斜視図である。
底板の側面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 平面部の周縁の少なくとも一部に略直角
に折り曲げられたフランジ部を有するプレス成形品の前
記フランジ部の端縁に沿って複数の凹状又は凸状ビード
を形成することを特徴とするプレス成形品の平面度矯正
方法。 - 【請求項2】 プレス成形によって前記プレス成形品の
平面部に下に凸の反りが発生した場合には、次工程にお
いてプレス成型品の前記フランジの端縁に沿って複数の
凹状ビードを形成することを特徴とする請求項1記載の
プレス成型品の平面度矯正方法。 - 【請求項3】 金型トライ時に前記プレス成形品の平面
部に上に凸の反りが発生した場合には、プレス成形と同
時にプレス成型品の前記フランジの端縁に沿って複数の
凸状ビードを形成し、次工程において前記凸状ビードを
押し潰すことを特徴とする請求項1記載のプレス成型品
の平面度矯正方法。 - 【請求項4】 前記凹状ビードをカム型によって形成
し、プレス成型品の平面部の反りのロット毎のバラツキ
をカムのタイミングの調整によって吸収することを特徴
とする請求項2記載のプレス成型品の平面度矯正方法。 - 【請求項5】 前記凸状ビードをカム型によって形成
し、プレス成型品の平面部の反りのロット毎のバラツキ
を凸状ビードの押し潰し量の調整によって吸収すること
を特徴とする請求項3記載のプレス成型品の平面度矯正
方法。
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JP08329798A JP4204018B2 (ja) | 1998-03-30 | 1998-03-30 | プレス成形品の平面度矯正方法 |
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JP4204018B2 JP4204018B2 (ja) | 2009-01-07 |
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1998
- 1998-03-30 JP JP08329798A patent/JP4204018B2/ja not_active Expired - Fee Related
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