JPH1127693A - クロマキー装置 - Google Patents

クロマキー装置

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JPH1127693A
JPH1127693A JP19327497A JP19327497A JPH1127693A JP H1127693 A JPH1127693 A JP H1127693A JP 19327497 A JP19327497 A JP 19327497A JP 19327497 A JP19327497 A JP 19327497A JP H1127693 A JPH1127693 A JP H1127693A
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JP
Japan
Prior art keywords
key
color
processing unit
display
central processing
Prior art date
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JP19327497A
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English (en)
Inventor
Katsuro Matsuzaki
克郎 松崎
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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  • Processing Of Color Television Signals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】3次元色空間上でキー信号設定の範囲等を調整
するような場合でも、簡易な操作で所望の処理を実行す
ることができるようにする。 【解決手段】前景画像上で指定された画素の、3次元色
空間における位置情報を表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クロマキー装置に
関し、例えばソフトクロマキーによる画像合成に適用す
ることができる。本発明は、前景画像上で指定された画
素の、3次元色空間における位置情報を表示することに
より、簡易な操作で所望の処理を実行できるようにす
る。
【0002】
【従来の技術】従来、放送局等は、編集装置等のクロマ
キー処理において、前景画像に背景画像を嵌め込んで画
像合成するようになされている。
【0003】すなわち放送局では、事前に、例えば青色
のスクリーンを背景にしてアナウンサー等を撮像し、こ
れにより前景画像の映像信号を生成する。またこの前景
画像の背景に割り当てる所望の被写体を撮像し、これに
より背景画像の映像信号を生成する。
【0004】編集装置は、オペレータの操作に応動し
て、事前に、色差信号について基準の信号レベルを設定
することにより前景画像から抜き出す色が設定される。
このときソフトクロマキーによる画像合成する場合、編
集装置は、抜き出す色の中心色を基準にして、上限及び
下限の信号レベル(すなわちしきい値でなる)が設定さ
れる。
【0005】編集装置は、このしきい値と前景画像の映
像信号とを順次比較することにより、キー信号を生成す
る。すなわち編集装置は、青色のスクリーンを背景にし
て生成された前景画像については、この背景の部分で値
0になるように、またこの青色の背景以外の色彩につい
ては値1になるように、上限及び下限のしきい値が設定
されてキー信号が生成される。さらに青みがかった他の
色彩については、青みがかった程度に応じた値になるよ
うに、上限及び下限のしきい値に対応した値1から値0
の範囲で、キー信号が生成される。
【0006】これにより従来の編集装置は、色差信号で
表される2次元の色空間(すなわちUV信号を座標軸に
してなる色空間でなる)により順次前景画像の色彩を判
定してキー信号を生成するようになされ、このようにし
て生成したキー信号を基準にして前景画像及び背景画像
を合成し、前景画像の背景に背景画像を嵌め込んでなる
合成画像を生成するようになされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで従来の編集装
置は、同一の色彩であっても、輝度レベルの高い部分と
輝度レベルの低い部分とを判別することが困難な欠点が
ある。これにより従来の編集装置による合成画像は、合
成画像の輪郭が不自然に表示され、何らクロマキー処理
しない場合に比して合成画像の品位が低下する問題があ
った。
【0008】この問題を解決する1つの方法として前景
画像の各画素を3次元色空間上で表現して処理する方法
が考えられる。すなわち3次元色空間上に中心色を設定
し、この中心色からの各画素の距離に応じてキー信号の
値を設定する方法である。この方法によれば、同一の色
彩であっても、輝度レベルの高い部分と輝度レベルの低
い部分とを判別してキー信号を生成することができると
考えられる。
【0009】ところがこのようにすると従来の2次元の
色空間に代えて3次元色空間上でキー信号設定の範囲等
を調整することが必要になることにより、クロマキー処
理の調整作業が煩雑になる恐れがある。
【0010】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、簡易な操作で所望の処理を実行することができるク
ロマキー装置を提案しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明においては、クロマキー装置において、前景画
像の各画素の、3次元色空間における中心色からの距離
に応じてキー信号の値を設定する場合に、前景画像で指
定された画素の、3次元色空間における所定の基準位置
からの位置情報を表示する。
【0012】このとき基準位置を中心色の位置に設定
し、中心色からの距離及び方向により位置情報を設定す
る。
【0013】またこの位置情報に対応する形式によりキ
ー信号設定用の情報を受け付け、この受け付けた情報に
よりキー信号生成の条件を設定する。
【0014】さらに点群により中心色を囲む境界を表現
し、この境界を基準にしてキー信号の値を設定するよう
にし、位置情報に応じて、この点の座標値を補正してキ
ー信号生成の条件を設定する。
【0015】前景画像の各画素の、3次元色空間におけ
る中心色からの距離に応じてキー信号の値を設定する場
合に、前景画像で指定された画素の、3次元色空間にお
ける所定の基準位置からの位置情報を表示すれば、色空
間における各画素の位置を簡易に確認することができ
る。従ってこの表示に従ってクロマキー処理の条件を簡
易に設定することができる。
【0016】このとき基準位置を中心色の位置に設定
し、中心色からの距離及び方向により位置情報を設定す
れば、この中心色近傍の背景画像と置き換える領域と、
指定した画素との関係を容易に把握することができる。
【0017】従ってこの位置情報に対応する形式により
キー信号設定用の情報を受け付け、この受け付けた情報
によりキー信号生成の条件を設定して、クロマキー処理
の条件を簡易に設定することができる。
【0018】さらに点群により中心色を囲む境界を表現
し、この境界を基準にしてキー信号の値を設定するよう
にし、位置情報に応じて、この点の座標値を補正すれ
ば、オペレータが背景画像と置き換えようとする画素等
に対応するように境界を設定することができ、これによ
りキー信号生成の条件を設定して、クロマキー処理の条
件を簡易に設定することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、適宜図面を参照しながら本
発明の実施の形態を詳述する。
【0020】(1)第1の実施の形態 (1−1)全体構成 図2は、本発明の第1の実施の形態に係る編集装置を示
すブロック図である。この編集装置1は、コンピュータ
に画像処理用のボードを配置して構成され、オペレータ
の操作に応動してハードディスク装置(HDD)2に種
々の映像信号を記録し、またこの記録した映像信号を編
集して外部機器に出力する。このとき編集装置1は、ハ
ードディスク装置2に記録した前景画像及び背景画像の
映像信号SV1及びSV2を合成して合成画像による映
像信号SV3を生成し、この映像信号SV3をハードデ
ィスク装置2に記録する。
【0021】すなわちハードディスク装置2は、バスB
USを介して入力される制御コマンドに応動して動作を
切り換え、この編集装置1の編集に必要な映像信号を記
録し、また記録した映像信号を出力する。フレームバッ
ファ3及び4は、同様にバスBUSを介して入力される
制御データにより動作を切り換え、それぞれ順次入力さ
れる映像信号SV1及びSV2を蓄積して所定のタイミ
ングで出力する。
【0022】クロマキー処理部5は、クロマキーの手法
により、フレームバッファ3及び4より入力される映像
信号SV1及びSV2を合成し、合成画像を構成する映
像信号SV3を出力する。このためクロマキー処理部5
において、キー信号生成部6は、前景画像の映像信号S
V1よりキー信号を生成し、画像合成部7は、このキー
信号により映像信号SV3を合成する。
【0023】フレームバッファ8は、このクロマキー処
理部5より出力される映像信号SV3を蓄積すると共
に、所定のタイミングでハードディスク装置2、モニタ
9に出力する。これにより編集装置1では、クロマキー
処理部5によりクロマキー処理した映像信号SV3をモ
ニタ9により確認し、またハードディスク装置2に記録
するようになされている。かくするにつき編集装置1
は、これらフレームバッファ3、4、8、クロマキー処
理部5がボート上に構成され、このボードがコンピュー
タのバスBUSに接続される。
【0024】中央処理ユニット(CPU)10は、ラン
ダムアクセスメモリ(RAM)11にワークエリアを確
保して、キーボード12、マウス13の操作に応動して
リードオンリメモリ(ROM)14、ハードディスク装
置に格納された一連の処理手順を実行することにより、
この編集装置の処理に必要な編集リストを作成し、また
作成した編集リストに従って全体の動作を制御し、これ
によりオペレータの操作に従って一連の編集処理を実行
する。
【0025】この一連の処理において、中央処理ユニッ
ト10は、オペレータがクロマキーによる編集を選択す
ると、クロマキー処理部5、フレームバッファ3、4、
8の動作を立ち上げ、クロマキーの処理を実行する。こ
の処理において、中央処理ユニット10は、クロマキー
処理の条件設定を受け付けた後、この受け付けた条件に
従ってクロマキー処理部5のパラメータ設定処理を実行
し、この設定したパラメータによりクロマキーの処理を
開始する。
【0026】すなわち中央処理ユニット10は、条件設
定の処理において、前景画像の静止画をモニタ9に表示
し、このモニタ上でオペレータがカーソルを動かしてマ
ウス13をクリックすると、対応する画素を中心色の画
素に設定する。ここで中心色は、前景画像より抜き出す
部分の基準色であり、この編集装置1では、この中心色
を中心にして形成される3次元色空間上における所定領
域を基準にして、前景画像の色相、輝度を判定し、この
判定結果に基づいてキー信号を生成する。
【0027】すなわち中央処理ユニット10は、図3に
示すように、前景画像MF上におけるオペレータの指定
により(図3(A))、この指定に対応する輝度Y0、
色相U0、V0を検出し、この輝度Y0、色相U0、V
0により特定される色を中心色C0に設定する(図3
(B))。さらに中央処理ユニット10は、輝度Y、色
差U、Vを基準軸にしてなる3次元色空間上で、この中
心色C0を中心にしてなる二重の球形形状K1及びK2
を設定する。このとき中央処理ユニット10は、予め設
定された基準値を半径に設定してこれら2つの球形形状
K1及びK2を形成する。
【0028】さらに中央処理ユニット10は、後述する
クロマキー処理と一部が共通する処理を実行することに
より、モニタ9に表示した静止画について、これら球形
K1、K2の内側に含まれる色彩の領域を表示する。中
央処理ユニット10は、この状態で、モニタ9の表示を
介して入力されるオペレータの操作により、例えば図4
において矢印Aにより示すように、外側の球形形状K2
を部分的に変形する。なおこの変形は、オペレータの操
作に応動して内側の球形形状K1についても同様に実施
される。
【0029】ここで図5に示すように、中央処理ユニッ
ト10は、このようにして色空間上に設定された2つの
球形形状K1、K2について、小径の球形形状K1の内
側の領域AR1に含まれる色については、背景画像を割
り当てるように値0のキー信号KEYを生成する。また
大径の球形K2の外側領域AR3に位置する色について
は、前景画像を割り当てるように値1のキー信号KEY
を生成する。さらに球形K1及びK1間の領域AR2に
含まれる色については、値1から値0の間で、その色の
位置に応じた値によりキー信号KEYを生成する。これ
により中央処理ユニット10は、このようにしてオペレ
ータの設定した略球形形状K1及びK2によりキー信号
KEYの特性を切り換える境界K1及びK2を設定す
る。
【0030】さらに中央処理ユニット10は、中心色C
0を横切るY軸に垂直な平面により、これら球形形状K
1及びK2を切断してなる二重の円形形状を形成し、オ
ペレータの操作に応動してこの円形形状を変形し、また
この円形形状の中心を変位させる。これにより中央処理
ユニット10は、この二重の円形形状により色消し用の
範囲を設定し、色消し用のキー信号についても、特性を
切り換える2つの境界を設定する。
【0031】図6に示すように、中央処理ユニット10
は、このようにして設定する境界K1及びK2を、それ
ぞれ26個の点(以下代表点と呼ぶ)P0〜P25によ
り表現する。さらにこのとき中央処理ユニット10は、
中心色C0を原点にしてなるY、U、V空間座標上にお
いて、極座標で表される座標値によりこれら代表点P0
〜P25を表現する。すなわち中央処理ユニット10
は、この極座標空間において、緯度方向(角度φにより
規程される中心色C0からの方向でなる)及び経度方向
(角度θにより規程される中心色C0からの方向でな
る)に45度の等角度で複数のベクトルを生成し、この
ベクトルの長さrにより各代表点P0〜P25を表現す
る。従って上述したマンマシンインターフェースにより
境界K1及びK2を設定する場合、中央処理ユニット1
0は、オペレータの操作に従って、対応するベクトルの
長さrを可変することになる。
【0032】これに対して色消し用の範囲について、中
央処理ユニット10は、オペレータの操作により変更さ
れた中心座標を原点にして、同様に、45度の等角間隔
によりベクトルを設定し、これらベクトルの長さにより
規程される計8個の代表点群により各円形形状を表現す
る。従って中央処理ユニット10は、上述したマンマシ
ンインターフェースにより色消しの範囲を設定する場
合、境界K1及びK2を設定する場合と同様に、オペレ
ータの操作に従って、対応するベクトルの長さrを可変
することになる。
【0033】このようにしてオペレータの操作により境
界K1及びK2、色消しの範囲が設定されると、中央処
理ユニット10は、パラメータ設定処理に移り、クロマ
キー処理部5に設定するパラメータを計算した後、この
パラメータをクロマキー処理部5に設定する。
【0034】このパラメータの計算において、中央処理
ユニット10は、境界K1及びK2によりクロマキー処
理のパラメータを計算する。すなわち中央処理ユニット
10は、図7及び図8に示すように、図6について上述
した中心色C0を基準にしたY、U、V色空間上におい
て、緯度φ及び経度θを順次変化させ、各緯度φ及び経
度θにおいて原点より延長するベクトルVがそれぞれ境
界K1及びK2と交わる点RI及びROまでの長さRi
及びRoを計算する。
【0035】このとき中央処理ユニット10は、各境界
K1及びK2について、隣接する4つの代表点の座標値
を用いた(1)式及び(2)式の補間演算処理により、
順次長さRi及びRoを計算する。
【0036】
【数1】
【0037】
【数2】
【0038】さらに中央処理ユニット10は、図9に示
すように、このようにして各緯度φ及び経度θについて
検出した点RI及びROまでの長さRi及びRoより、
クリップポイントCLIP及び利得GAINを計算す
る。ここで中央処理ユニット10は、小径の境界K1よ
り計算された長さRiをクリップポイントCLIPに設
定する(図9(A)及び(B))。さらに中央処理ユニ
ット10は、このクリップポイントCLIPを値0に、
大径の境界K2より計算された長さRoの位置を値1に
設定し、これらクリップポイントCLIP及び値1の点
を直線で結んでなるこの直線の傾きを利得GAINに設
定する。
【0039】すなわち中央処理ユニット10は、次式の
演算処理を実行し、各緯度φ及び経度θ毎にクリップポ
イントCLIP及び利得GAINを計算する。
【0040】
【数3】
【0041】
【数4】
【0042】これにより中央処理ユニット10は、各緯
度φ及び経度θ毎にクリップポイントCLIP及び利得
GAINによるキー信号生成の特性曲線を設定する。か
くするにつきこの特性曲線は、各緯度φ及び経度θにつ
いて、中心色C0からの距離rに応じて、小径の境界K
1までは値0に保持され、大径の境界K2の外側では値
1に保持され、これら小径の境界K1より大径の境界K
2まで間は値0から値1を直線で結んでなるように表現
されることになる。
【0043】このようにしてクリップポイントCLIP
及び利得GAINを計算すると、中央処理ユニット10
は、これらのクリップポイントCLIP及び利得GAI
Nをキー信号生成部6に設定し、このキー信号生成部6
に各緯度φ及び経度θをアドレスにしてなるクリップポ
イントCLIP及び利得GAINのルックアップテーブ
ルを形成する。
【0044】同様にして中央処理ユニット10は、色消
しの範囲について、各緯度毎にクリップポイント及び利
得を計算する。さらに中央処理ユニット10は、この計
算したクリップポイント及び利得をキー信号生成部6に
設定し、このキー信号生成部6に各経度θをアドレスに
してなるクリップポイント及び利得のルックアップテー
ブルを形成する。
【0045】中央処理ユニット10は、このようにして
キー信号生成部6にルックアップテーブルを形成する
と、パラメータの設定処理を完了する。
【0046】図10は、画像合成部7を示すブロック図
である。画像合成部7は、それぞれディジタル信号によ
り映像信号SV1を構成する輝度信号Y1、色差信号U
1、V1、映像信号SV2を構成する輝度信号Y2、色
差信号U2、V2を入力する。色消し回路20Y、20
U、20Vは、それぞれ前景画像でなる映像信号の輝度
信号Y1、色差信号U1、V1を受け、これら輝度信号
Y1、色差信号U1、V1を色消し用キー信号CCKに
より重み付けして出力する。
【0047】ここでこの色消し用キー信号CCKは、上
述の色消し範囲を基準にしてキー信号生成部6により生
成される。これにより色消し回路20Y、20U、20
Vは、前景画像への背景の写り込みを有効に回避するよ
うに、クロマキー処理して残る輪郭部分を色消し処理す
る。
【0048】キーヤー21Y、21U、21Vは、色消
し回路20Y、20U、20Vより出力される輝度信号
Y1、色差信号U1、V1を、キー信号KEYにより重
み付けして出力する。キーヤー21Y、21U、21V
は、背景画像でなる映像信号の輝度信号Y2、色差信号
U2、V2を受け、これら輝度信号Y2、色差信号U
2、V2をキー信号1−KEYにより重み付けして出力
する。ここでこれらキーヤー21Y、21U、21Vに
入力されるキー信号1−KEYは、キーヤー21Y、2
1U、21Vに入力されるキー信号KEYと加算して、
値1の重み付け値になるように、キー信号KEYを基準
にしてキー信号生成部6により生成される。
【0049】ミクサー23Y、23U、23Vは、それ
ぞれキーヤー21Y、21U、21Vより出力される輝
度信号Y1、色差信号U1、V1と、キーヤー21Y、
21U、21Vより出力される輝度信号Y2、色差信号
U2、V2とを加算して、輝度信号Y3、色差信号U
3、V3により映像信号SV3を出力する。
【0050】これにより画像合成部7は、キー信号KE
Y、1−KEYにより前景画像と背景画像を画像合成
し、またこのときキー信号CCKにより前景画像への背
景の写り込みを低減するようになされている。
【0051】図11は、キー信号生成部6を示すブロッ
ク図である。キー信号生成部6において、クロマキー信
号生成部25は、オーバーサンプリング回路26U、2
6Vに色差信号U1、V1を入力し、ここで輝度信号Y
と同一のサンプリング周波数により色差信号U1、V1
をオーバーサンプリングする。これによりクロマキー信
号生成部25は、続く色差信号U1、V1の処理におい
てノイズの発生を有効に回避する。
【0052】座標変換回路27は、色差信号U1、V1
を受け、中心色C0を原点にしてなるUV平面上におい
て、この色差信号U1、V1による映像信号SV1の各
画素を極座標により特定する。すなわち座標変換回路2
7は、各色差信号の信号レベルU1、V1より、それぞ
れ中心色C0の色差信号レベルU0、V0を減算する。
さらに座標変換回路27は、各減算結果より、UV平面
上における角度θ、原点C0からの距離rmを計算す
る。
【0053】かくするにつき座標変換回路27は、次式
の演算処理を実行することにより、図12に示すよう
に、中心色C0を原点にしてなるYUV空間上における
映像信号SV1の各画素の位置と原点C0とを結ぶ線分
Lを、UV平面上に投影してなる線分の長さrmと、Y
UV空間上における線分Lの経度θを検出することにな
る。
【0054】
【数5】
【0055】
【数6】
【0056】続く座標変換回路28は、座標変換回路2
7により計算された距離rmと輝度レベルY1より、次
式の演算処理を実行し、これにより中心色C0を原点に
してなるYUV空間上における映像信号SV1の各画素
の位置について、緯度φ及び原点C0までの距離RMを
計算する。
【0057】
【数7】
【0058】
【数8】
【0059】ルックアップテーブル29は、事前に、中
央処理ユニット10により計算された各緯度φ、経度θ
におけるクリップポイントCLIP(φ、θ)、利得G
AIN(φ、θ)を蓄積して形成され、座標変換回路2
7、28により計算された経度θ、緯度φをアドレスに
して対応するクリップポイントCLIP、利得GAIN
を出力する。これによりルックアップテーブル29は、
中央処理ユニット10により事前に計算された各緯度φ
及び経度θの特性より、映像信号SV1の各画素に対応
する特性(すなわち図9(B)に示す特性でなる)を選
択的に出力することになる。
【0060】キープロセス回路30は、このルックアッ
プテーブル29より出力されるクリップポイントCLI
P、利得GAINに基づいて、座標変換回路28で計算
された距離RMに対応するキー信号MXKを生成する。
すなわちキープロセス回路30は、次式により示すよう
に、クリップポイントCLIPより距離RMが短い場合
(図13において符号Aにより示すように、小径の境界
K1の内側に、映像信号SV1の画素が位置することに
なる)、値0のキー信号MXKを出力する。
【0061】
【数9】
【0062】これに対してクリップポイントCLIPよ
り距離RMが長い場合、キープロセス回路30は、次式
の演算処理を実行し、この演算処理結果を値1にクリッ
プして出力する。
【0063】
【数10】
【0064】これによりキープロセス回路30は、映像
信号SV1の画素が小径の境界K1と大径の境界K2の
間に位置する場合(図13において符号Bにより示す)
と、大径の境界K2の外側に位置する場合(図13にお
いて符号Cにより示す)とで、それぞれ次式により表さ
れる演算処理を実行してキー信号MXKを生成する。
【0065】
【数11】
【0066】
【数12】
【0067】これによりキープロセス回路30は、クロ
マキー信号生成部25においては、事前に設定したルッ
クアップテーブル29により、映像信号SV1の輝度信
号Y1、色差信号U1、V1を基準にしてクロマキーの
キー信号MXKを生成するようになされている。
【0068】かくするにつきこのキー信号生成部6にお
いては、映像に応じてこのクロマキーのキー信号MXK
の信号レベルを、色消し用キー信号AMKにより補正し
てクロマキーの処理を実行することにより、背景の写り
込みを低減する。
【0069】すなわちキー信号生成部6において、色消
しキー信号生成部32は、オーバーサンプリング回路2
6U、26Vより出力される色差信号U1、V1を座標
変換回路33に入力する。座標変換回路33は、色消し
用のパラメータ生成に使用された中心座標U0C、V0
Cを原点にしたUV平面上にて、映像信号SV1の各画
素の位置を検出する。なおこの検出処理は、(5)式及
び(6)式について上述した演算処理と同一の演算処理
を実行して距離RC及び角度θを計算する。
【0070】続くルックアップテーブル34は、事前
に、中央処理ユニット10により計算された各角度θに
おけるクリップポイントCLIP(θ)、利得GAIN
(θ)を蓄積して形成され、座標変換回路33で計算さ
れた角度θをアドレスにして対応するクリップポイント
CLIP、利得GAINを出力する。これによりルック
アップテーブル34は、中央処理ユニット10により事
前に計算された各角度θの特性より、映像信号SV1の
各画素に対応する色消しの特性を選択的に出力する。
【0071】キープロセス回路35は、キープロセス回
路30と同様にして、このルックアップテーブル34よ
り出力されるクリップポイントCLIP、利得GAIN
に基づいて、座標変換回路33で計算された距離RCに
対応するキー信号AMKを生成する。反転回路36は、
この信号キー信号AMKを値1より減算して、色消し用
キー信号CCKを出力する。これにより色消しキー信号
生成部32は、オペレータにより色消し用に設定した2
次元の領域に対応するキー信号AMKを生成する。
【0072】クロマキー信号生成部25において、減算
回路37は、選択回路38より出力されるクロマキー用
のキー信号KEYを値1より減算して背景用のキー信号
1−KEYを出力し、選択回路38は、キープロセス回
路30、35より出力されるキー信号MXK、AMKよ
りこのクロマキー用のキー信号KEYを生成する。この
とき選択回路38は、オペレータの操作に応動して色消
しキー信号生成部32と連動して動作を切り換え、これ
によりユーザーの所望のクロマキー処理を実行する。
【0073】すなわちミクサー23Y、23U、23V
(図10)より出力される映像信号SV3においては、
次式により表すことができる。
【0074】
【数13】
【0075】これを輝度信号Y、色差信号U、Vにより
表して、オペレータが色消しの処理を選択しない場合、
選択回路38は、キープロセス回路30より出力される
キー信号MXKをクロマキー用のキー信号KEYとして
出力し、また色消しキー信号生成部32は、値1のキー
信号CCKを出力する。これによりクロマキー処理部5
は、次式の関係式により表されるクロマキー処理を実行
する。
【0076】
【数14】
【0077】またオペレータが第1の動作モードによる
色消し処理を選択した場合、選択回路38は、キープロ
セス回路30より出力されるキー信号MXKをクロマキ
ー用のキー信号KEYとして出力し、また色消しキー信
号生成部32は、上述の演算処理により生成したキー信
号1−AMK(CCK)を色差信号についてのみ出力す
る。これによりクロマキー処理部5は、次式の関係式に
より表されるクロマキー処理を実行する。
【0078】
【数15】
【0079】なおここで、UOC、VOCは、オペレータが
事前に設定した色消し用の基準色でなる。
【0080】さらにオペレータが第2の動作モードによ
る色消し処理を選択した場合、選択回路38は、色消し
用のキー信号AMKをキー信号KEYとして出力し、色
消しキー信号生成部32は、上述の演算処理により生成
したキー信号1−AMK(CCK)を出力する。これに
よりクロマキー処理部5は、次式の関係式により表され
るクロマキー処理を実行する。
【0081】
【数16】
【0082】なおここでYOCは、オペレータが事前に設
定した色消し用の基準色の輝度レベルでなる。またこの
ような色消しキー信号生成部32の動作の切り換えは、
反転回路36の動作を切り換えて実行される。
【0083】(1−2)クロマキー処理の条件設定 図14は、このようにして実行されるクロマキー処理の
条件設定時における中央処理ユニット10の処理手順を
示すフローチャートである。中央処理ユニット10は、
モニタ9にキーパラメータ設定画面及びプレビュー画面
をウインドウにより表示し、これら画面を介して実行さ
れるオペレータの操作に応動してクロマキー処理の条件
を受け付ける。なおキーパラメータ設定画面は、クロマ
キー処理の条件設定用の画面であり、プレビュー画面
は、静止画を使用したクロマキー処理の確認用画面であ
る。中央処理ユニット10は、これらキーパラメータ設
定画面及びプレビュー画面自体に登録されたイベントを
オペレータの操作に応動して実行することにより、又は
これらの画面のボタン等に登録されたイベントをオペレ
ータの操作に応動して実行することにより、以下に説明
する各処理を実行する。
【0084】すなわち所定のメニュー画面において、オ
ペレータが編集対象の素材を指定してクロマキーの処理
を選択すると、中央処理ユニット10は、ステップSP
1からステップSP2に移り、全体の動作を制御してキ
ーパラメータ設定画面及びプレビュー画面をモニタ9に
表示する。
【0085】続いて中央処理ユニット10は、ステップ
SP3に移り、中心色C0(図6)の入力を受け付け、
続くステップSP4において、この中心色C0を基準に
してディフォルト値による代表点P0〜P25(図6)
を設定する。続いて中央処理ユニット10は、ステップ
SP5に移り、これら中心色C0、代表点P0〜P25
によりプレビュー画面を更新した後、続くステップSP
6においてオペレータがパラメータ設定完了の操作子を
操作すると、ステップSP7に移ってこの処理手順を終
了する。これにより中央処理ユニット10は、必要に応
じて続いてルックアップテーブル29、34を設定す
る。
【0086】これに対してプレビュー画面を確認したオ
ペレータがキーパラメータ設定画面を操作した場合、こ
の場合オペレータの所望するクロマキー処理結果が得ら
れていないことにより、中央処理ユニット10は、ステ
ップSP6からステップSP8に移り、このキーパラメ
ータ設定画面を介してオペレータの操作を受け付ける。
これにより中央処理ユニット10は、中心色C0、代表
点P0〜P25の更新を受け付けてクロマキー処理のパ
ラメータを調整した後、ステップSP5に戻り、プレビ
ュー画面を更新する。
【0087】図15は、このプレビュー画面を示す略線
図である。このプレビュー画面は、前景画像(Fore
ground)、背景画像(background)、
キー信号画像(key)、第1〜第3の合成画像(Mi
x1〜Mix3)等により構成される。ここで前景画像
(Foreground)には、イン点及びアウト点に
より指定される編集対象の素材より、オペレータの選択
した1フレームの静止画が割り当てられる。また背景画
像(background)は、同様に、背景に割り当
てる編集素材より、オペレータの選択した1フレームの
静止画が割り当てられる。これに対してキー信号画像
(key)は、設定された中心色C0、代表点P0〜P
25により生成したキー信号を表示して形成される。ま
た第1〜第3の合成画像(Mix1〜Mix3)は、こ
の生成したキー信号によりそれぞれ(14)式、(1
5)式、(16)式の演算処理により形成される静止画
が割り当てられる。
【0088】中央処理ユニット10は、ハードディスク
装置2より対応する前景画像及び背景画像をフレームバ
ッファ3、4にロードし、上述したキー信号生成部6、
画像合成部7における処理を演算処理により実行するこ
とにより、これらキー信号画像等を生成して表示する。
これにより中央処理ユニット10は、中心色C0、代表
点P0〜P25を設定変更する際に、適宜処理結果を確
認できるようにプレビュー画面を形成し、使い勝手を向
上するようになされている。また中央処理ユニット10
は、この編集装置1に割り当てられた3種類のクロマキ
ー処理について、処理結果を比較確認できるようにプレ
ビュー画面を形成し、オペレータの使い勝手を向上する
ようになされている。
【0089】さらにプレビュー画面は、各画像の左側上
部に、各画像の名称を示す表示が配置される。さらに各
画像の右側上部に、各画像を表示画面全体に拡大表示す
るボタン(full)B1、専用のモニタ装置に画像を
表示するボタン(FB)B2が配置される。中央処理ユ
ニット10は、これらのボタンB1、B2がマウス13
によりクリックされると、各ボタンB1、B2に登録さ
れたイベントを実行することにより、各画面を拡大表示
し、また静止画を専用モニタに表示する。
【0090】図16は、キーパラメータ設定画面を示す
略線図である。このキーパラメータ設定画面は、中心色
設定部、色空間表示部、ベクトルスコープ表示部により
構成され、各表示部の操作により中心色C0、代表点P
0〜P25を設定変更できるようになされている。
【0091】図1は、キーパラメータ設定画面における
中心色設定部とクロマキー処理との関係を示す略線図で
ある。この中心色設定部においては、プレビュー画面に
おける前景画像と同一の静止画が前景画像(foreg
round)として表示される。この前景画像に隣接し
て中心色C0の表示領域ARCと、中心色C0の輝度レ
ベルY、色相U、Vの表示領域が形成される。
【0092】中央処理ユニット10は、前景画像(fo
reground)上においてマウス13の操作により
矩形領域ARC1が指定されると、この前景画像の表示
領域に登録されたイベントの実行により、この矩形領域
ARC1の画像データをフレームバッファ3より読み出
して輝度レベル、色差レベルの平均値を算出し、これに
より中心色C0の輝度レベルY0、色相U0、V0を算
出する。さらに算出した輝度レベルY0、色相U0、V
0により中心色C0の表示領域ARCに中心色を表示
し、また輝度レベルY、色相U、Vの表示領域に算出し
たレベルを表示する。
【0093】中央処理ユニット10は、さらにこの中心
色C0を基準にしてディフォルト値により代表点P0〜
P25を設定し、キー信号生成の基準となる2つの球形
形状K1及びK2を3次元色空間上に設定する。なおこ
の場合中央処理ユニット10は、中心色よりそれぞれ一
定の距離により代表点を設定する。
【0094】このようにして中心色C0を設定した後、
記号×で示すように、マウス13により前景画像(fo
reground)上の所定位置がクリックされると、
中央処理ユニット10は、同様に前景画像(foreg
round)に登録されたイベントの実行により、図1
7に示す処理手順を実行する。すなわち中央処理ユニッ
ト10は、ステップSP11からステップSP12に移
り、前景画像(foreground)上でクリックさ
れた座標を取得し、続くステップSP13において、こ
のクリックされた位置の画像データをフレームバッファ
3より読み出す。
【0095】続いて中央処理ユニット10は、この画像
データの輝度レベルy、色差レベルu、vを計算し、続
くステップSP14において、次式の演算処理を実行す
る。これにより中央処理ユニット10は、クリックされ
た位置の画素について、中心色C0(Y0、Y0、V
0)からの距離dを算出する。
【0096】
【数17】
【0097】続いて中央処理ユニット10は、ステップ
SP15に移り、次式の演算処理を実行することによ
り、図18に示すように、中心色C0を原点にしてなる
θ方向及びφ方向の角度p及びtを算出する。なおこの
θ方向及びφ方向の角度p及びtは、U軸を基準にして
半時計周りを正方向に設定して表現する。
【0098】
【数18】
【0099】
【数19】
【0100】この一連の演算処理により、中央処理ユニ
ット10は、中心色C0からクリックされた画素までの
ベクトルBを極座標により算出し、ステップSP16に
移る。ここで中央処理ユニット10は、中心色の表示に
隣接して、このようにしてクリックした画素の、輝度レ
ベルy、色相u、v、中心色C0を基準にしたベクトル
p、t、dを表示した後、ステップSP17に移ってこ
の処理手順を終了する。
【0101】これにより中央処理ユニット10は、中心
色C0を設定した後、背景と置き換えたい部分等を適宜
クリックして中心色C0との関係を簡易に把握できるよ
うにキーパラメータ画面を形成し、使い勝手を向上する
ようになされている。なおこの実施の形態において、中
央処理ユニット10は、このようにして前景画像上でマ
ウスがクリックされると、後述するベクトルスコープ表
示部、色空間表示部において、対応する箇所にマーカー
を表示し、これによっても使い勝手を向上できるように
なされている。
【0102】かくするにつき角度θ及びφからは、後述
するベクトルスコープ表示部における操作において、何
れの箇所を操作すれば、他の色合いの部分には影響を与
えずに、対応する箇所だけ背景と置き換えることが可能
か否か等を判断することができる。また距離情報dから
は、キー信号の変化が切り換わるキーエッジの位置に対
する相対的な関係を判断することができ、外球K1及び
又は内球K2の大きさを可変してクロマキー処理の調整
に役立てることができる。
【0103】さらに中心色設定部においては(図1)、
中心色C0の表示領域ARCの上側に、上述のステップ
SP6(図14)の判断処理に対応する了承のボタン
(OK)B3が配置され、中央処理ユニット10は、こ
のボタン(OK)がマウス13によりクリックされる
と、クロマキー処理の条件設定処理を終了する。
【0104】これに対して右下側には、外球K1及び内
球K2についての変更モードの切り換えボタン(out
er)B4、(inner)B5が配置される。ここで
この変更モードの切り換えボタンB4、B5は、オンオ
フ動作を切り換えるトルグスイッチにより構成され、こ
のボタンB4、B5がマウス13によりクリックされて
オン操作されると、赤色の表示が各ボタンB4、B5に
形成されるようになされている。
【0105】中央処理ユニット10は、外球K1につい
ての変更モードの切り換えボタンB4がオン操作されて
いる場合、色空間表示部において、外球K1又は内球K
2がマウス13で掴まれてドローイングされると、この
操作に対応して外球K1の大きさが一様に拡大縮小する
ように、中心点C0を基準にして代表点P0〜P25の
座標を変更する。また同様に、内球K2についての変更
モードの切り換えボタンB5がオン操作されている場
合、色空間表示部において、外球K1又は内球K2がマ
ウス13で掴まれてドローイングされると、この操作に
対応して内球K1の大きさが一様に拡大縮小するよう
に、中心点C0を基準にして代表点P0〜P25の座標
を変更する。
【0106】これにより中央処理ユニット10は、マウ
ス13によりクリックされた位置の情報表示y、u、
v、p、t、dと併せて、簡易な操作により所望の処理
結果を得ることができるように中心色設定部を形成する
ようになされている。
【0107】さらに中心色設定部は、変更モードの切り
換えボタン(inner)B5の下に、クロマキー処理
の選択ボタンB6が配置される。ここでこのボタンB6
は、トルグスイッチにより構成され、この編集装置1に
よるクロマキー処理を、上述の(14)〜(16)式に
対応する処理より選択できるようになされている。
【0108】これらのボタンに隣接して、中心色設定部
は、リセットのボタン(rst)B7が配置される。こ
こでこのリセットのボタンB7がマウス13によりクリ
ックされると、中央処理ユニット10は、代表点P0〜
P25の座標を当初のディフォルト値にリセットする。
これにより中央処理ユニット10は、条件を種々に変更
しても簡易に初期状態に復帰できるように全体の動作を
制御する。
【0109】図19は、ベクトルスコープ表示部を示す
略線図である。このベクトルスコープ表示部は、第1〜
第4の表示部と、各表示部に割り当てられた調整用ボタ
ン等とから構成される。ここで第1〜第3の表示部は、
U軸に対してそれぞれ−45度、0度、45度の角度で
配置されたUY平面上の代表点を横切るように、Y軸に
垂直な基準平面が設定され、この基準平面が内球K1、
外球K2を横切る線分と、近接する前景画像の画素の投
影画像とをそれぞれ表示して形成され、Y軸に沿った方
向について、これら第1〜第3の表示部により前景画像
の画素の分布を感覚的に把握できるようになされてい
る。
【0110】すなわち図20に示すように、第1の表示
部においては、U軸に対して−45度の角度で配置され
たUY平面上の代表点を横切るように、基準平面H1L
及びH2Lを設定し、この基準平面H1L及びH2Lが
内球K1、外球K2を横切る線分が表示される。さらに
この平面H1L及びH2Lを基準にして設定された所定
の輝度レベル以下の画素を基準平面に投影した画像が表
示される。このとき各画素は、基準平面H1L及びH2
Lに対応した所定の輝度レベルに設定されて、各画素の
色相により表示される。
【0111】これに対して図21に示すように、第2の
表示部においては、U軸上に配置された代表点を横切る
基準平面HCを設定し、この基準平面HCが内球K1、
外球K2を横切る線分が表示される。さらにこの基準平
面HCを基準にして設定された所定輝度レベルの画素を
基準平面に投影した画像が表示される。このとき各画素
は、基準平面HCに対応した所定の輝度レベルに設定さ
れて、各画素の色相により表示される。
【0112】また図22に示すように、第3の表示部に
おいては、U軸に対して45度の角度で配置されたUY
平面上の代表点を横切る基準平面H1H及びH2Hを設
定し、この基準平面H1H及びH2Hが内球K1、外球
K2を横切る線分が表示される。さらにこの基準平面H
1H及びH2Hを基準にして設定された所定の輝度レベ
ル以上の画素を基準平面に投影した画像が表示される。
このとき各画素は、基準平面H1H及びH2Hに対応し
た所定の輝度レベルに設定されて、各画素の色相により
表示される。
【0113】なおこれら内球K1、外球K2を横切る線
分は、それぞれ代表点との対応関係を容易に把握できる
ように、また代表点に対応する箇所をマウス13により
掴んで代表点の位置を容易に変更可能なように、8角形
形状に表示される。
【0114】さらに第1から第3の表示部の下側には、
中心色C0から代表点までの距離を調整する1対のボタ
ンB7A及びB7Bと、この距離を調整表示するスクロ
ールバーB8が配置される。さらにスクロールバーB8
の上部には、中心色C0から代表点までの距離が数字に
より表示される。これにより中央処理ユニット10は、
中心色設定部に表示される中心色C0からの距離d等と
の対比により、これらのボタン等を操作して簡易にクロ
マキーの特性を調整できるようになされている。
【0115】さらに第1から第3の表示部の下側には、
内球K1及び外球K2を選択する選択ボタンB9A及び
B9Bが配置され、その下側に、各表示部における内球
K1又は外球K2の代表点に対応して8個のボタンB1
0A〜B10Hが配置される。中央処理ユニット10
は、この選択ボタンB9A及びB9Bの選択操作に応動
して各選択ボタンB9A及びB9Bに赤色の表示を形成
すると共に、内球K1又は外球K2について、この選択
ボタンB9A及びB9Bの下側に配置されたボタンの操
作により、またボタンB7A、B7B、スクロールバー
B8の操作により、代表点の変更を受け付け可能な状態
に切り換える。
【0116】すなわち中央処理ユニット10は(図2
2)、例えば外球K2側のボタンB9Bがマウス13に
よりクリックされた後、ボタンB10A〜B10Hの何
れかがオン操作されると、このオン操作されたボタンB
10A〜B10Hに対応する外球K2の代表点につい
て、ボタンB7A、B7Bの操作に応動して、又はスク
ロールバーB8内のボタンの操作に応動して中心色C0
から代表点までの距離を変化させる。これにより例えば
図22において破線により示すように、外球K2を構成
する代表点の位置が変化し、外球K2が調整されること
になる。
【0117】さらに中央処理ユニット10は、各表示部
において、各代表点に対応する表示箇所がマウス13に
より掴まれて操作されると、この操作に応動して、同様
に代表点の位置を変化させ、各表示部の表示を切り換え
る。また同様に、色空間表示部における操作により内球
K1又は外球K2の代表点が変更されると、各表示部に
おける内球K1及び外球K2の表示を変更する。
【0118】これに対して図23に示すように、第4の
表示部は、中心色C0を通るUY平面に平行な基準平面
H3を設定し、この基準平面H3が内球K1、外球K2
を横切る線分が表示される。さらにこの基準平面H3に
3次元色空間の画素が投影表示される。このとき各画素
は、所定の輝度レベルに設定されて、白色により表示さ
れる。
【0119】さらに第4の表示部の下側には、中心色C
0から代表点までの距離を調整する1対のボタンB7A
及びB7Bと、この距離を調整表示するスクロールバー
B8が配置される。さらにスクロールバーB8の上部に
は、中心色C0から代表点までの距離が数字により表示
される。これにより中央処理ユニット10は、中心色設
定部に表示される中心色C0からの距離d等との対比に
より、これらのボタン等を操作して簡易にクロマキーの
特性を調整できるようになされている。
【0120】さらに第4の表示部の下側には、内球K1
及び外球K2を選択する選択ボタンB9A及びB9Bが
配置され、その下側に、内球K1又は外球K2のY軸上
の代表点に対応する2個のボタンB10A、B10Bが
配置されるようになされている。中央処理ユニット10
は、この選択ボタンB9A及びB9Bの選択操作に応動
して各選択ボタンB9A及びB9Bに赤色の表示を形成
すると共に、内球K1又は外球K2について、この選択
ボタンB9A及びB9Bの下側に配置されたボタンB1
0A、10Bの操作により、またボタンB7A、B7
B、スクロールバーB8の操作により、代表点の変更を
受け付けるようになされている。
【0121】なお中央処理ユニット10は、第4の表示
部においても、各代表点に対応する表示箇所がマウス1
3により掴まれて操作されると、この操作に応動して、
同様に代表点の位置を変化させ、表示部の表示を切り換
える。また同様に、色空間表示部における操作により内
球K1又は外球K2の代表点が変更されると、表示部に
おける内球K1及び外球K2の表示を変更する。
【0122】図24は、このようにして内球K1及び外
球K2を表示する際に、中央処理ユニット10における
前景画素の投影処理の処理手順を示すフローチャートで
ある。中央処理ユニット10は、内球K1、外球K2が
ディフォルト値により設定されると、また色空間表示
部、ベクトルスコープ表示部における操作により代表点
の位置が変更されると、さらには改めて中心色設定部に
おいて中心色が選択された場合、このベクトルスコープ
表示部に登録されたイベントを逐次実行することによ
り、この処理手順を実行する。
【0123】すなわち中央処理ユニット10は、ステッ
プSP21からステップSP22に移り、明度(輝度レ
ベル)の区分を設定する。ここで図25に示すように、
中央処理ユニット10は、第1〜第3の表示部に設定し
た基準平面H1L、H2L、HC、H1H、H2Hの各
輝度レベルY1L、Y2L、YC、Y1H、Y2Hを基
準にして、輝度レベルのしきい値LYL、LYHを設定
し、これにより第1〜第3の表示部に対応する3つの輝
度レベルの区分lo、mid、highを設定する。
【0124】続いて中央処理ユニット10は、ステップ
SP23に移り、各区分high、mid、loについ
て明度(輝度レベル)の基準値YH、YC、YLを設定
する。なおこの実施の形態では、第1の表示部に対応す
る基準値YLは、この第1の表示部について設定した基
準平面H1L、H2Lの輝度レベルY1L、Y2Lの平
均値になるように、また第3の表示部に対応する基準値
YHは、この第3の表示部について設定した基準平面H
1H、H2Hの輝度レベルY1H、Y2Hの平均値にな
るように設定される。さらにしきい値LYL、LYH
は、それぞれ基準値YL、YC及び基準値YC、YHの
平均値になるように設定される。
【0125】続いて中央処理ユニット10は、ステップ
SP24に移り、第1〜第3の表示部の表示を黒色によ
り塗り潰すことにより、これら第1〜第3の表示部を初
期化した後、ステップSP25に移る。ここで中央処理
ユニット10は、前景画像の1画素について、フレーム
バッファ3より画像データをロードする。
【0126】さらに中央処理ユニット10は、続くステ
ップSP26において、このロードした画像データの輝
度レベルを基準にして、この画像データが何れの区分h
igh、mid、loに属するか判断する。さらに中央
処理ユニット10は、この判断結果より、この画像デー
タを何れかの区分high、mid、loに振り分け、
この画像データの輝度レベルを振り分けた区分の基準値
に設定する。
【0127】続いて中央処理ユニット10は、ステップ
SP27に移り、振り分けた区分に対応する表示部に、
この画像データを表示する。このとき中央処理ユニット
10は、各表示部の水平方向及び垂直方向をU軸及びV
軸に設定して、この画像データの色相に対応する位置を
選択し、この位置に画像データを点表示する。さらにこ
のときステップSP23で設定した基準値による輝度レ
ベルにより、またこの画像データの色相により点表示す
る。
【0128】このようにして1の画素について、点表示
を完了すると、中央処理ユニット10は、ステップSP
28に移り、前景画像の全画素について、点表示を完了
したか否か判断し、ここで否定結果が得られると、ステ
ップSP25に戻る。これにより中央処理ユニット10
は、ステップSP25−SP26−SP27−SP28
−SP25の処理手順を繰り返し、前景画像を形成する
各画素についてその輝度レベルに応じて対応する表示部
に各画素を表示し、全ての画素について表示を完了する
と、ステップSP29に移る。
【0129】ここで中央処理ユニット10は、キー範囲
に関する情報を取得する。ここでこのキー範囲に関する
情報は、上述の各基準平面H1L、H2L、HC、H1
H、H2Hが内球K1及び外球K2を横切る線分の座標
データであり、中央処理ユニット10は、この情報を取
得すると、ステップSP30に移って、この線分を各表
示部に表示する。
【0130】続いて中央処理ユニット10は、ステップ
SP31に移り、ここでキー範囲(すなわち代表点の位
置)が変更されたか否か判断し、ここで肯定結果が得ら
れると、ステップSP22に戻る。これにより中央処理
ユニット10は、代表点が変更されると、改めて表示部
の表示を切り換え、これにより代表点により形成される
内球K1及び外球K2に対する各画素の分布を容易に判
断できるようにする。
【0131】これに対してステップSP31において否
定結果が得られると、中央処理ユニット10は、ステッ
プSP31からステップSP32に移り、中心色C0が
変更されたか否か判断する。ここで肯定結果が得られる
と、中央処理ユニット10は、ステップSP22に戻
り、改めて各表示部の表示を切り換える。これにより中
央処理ユニット10は、中心色C0を変更した場合で
も、この変更に伴って変化する内球K1及び外球K2に
対する各画素の分布を容易に判断できるようにする。
【0132】これに対してステップSP32において否
定結果が得られると、中央処理ユニット10は、ステッ
プSP32からステップSP33に移ってこの処理手順
を終了する。
【0133】なお中央処理ユニット10は、中心色設定
部において、前景画像がマウス13によりクリックされ
ると、中心色設定部における角度p、t等の表示に伴
い、これら第1〜第4の表示部においても、対応する位
置にマーカーを表示する。これによっても編集装置1で
は、前景画像の各画素と、内球K1及び外球K2の関係
を容易に把握できるようになされ、その分使い勝手を向
上できるようになされている。
【0134】図26は、色空間表示部を示す略線図であ
る。この色空間表示部は、3次元色空間に配置した内
球、外球、前景画像の画素等を所定の方向から見た画像
を表示する画像表示部と、この画像の内容、視点等を変
更するボタン等により構成される。
【0135】すなわちこの色空間表示部の左上部には、
UV平面を指定するボタン(uv)、YU平面を指定す
るボタン(yu)、YV平面を指定するボタン(yv)
が配置される。中央処理ユニット10は、図27に示す
ように、所定の方向に設定された視点より色空間を見て
なる画像を画像表示部に表示し(図27(A))、各ボ
タン(uv)、(yu)、(yv)が操作されると、各
ボタンに登録されたイベントの実行によりそれぞれUV
平面、YU平面、YV平面を垂直方向より見た画像を表
示する(図27(B)〜(D))。
【0136】また色空間表示部には、UV平面を指定す
るボタン(uv)に隣接して回転操作のボタン(ro
t)が配置される。中央処理ユニット10は、図28に
示すように、所定の方向より色空間を見てなる画像を画
像表示部に表示した状態で(図28(A))、このボタ
ン(rot)がオン操作されると、この表示の状態で続
くマウス13の操作により指定されるY軸、U軸、V軸
を回転中心軸に設定する。さらに中央処理ユニット10
は、この回転中心軸を中心にして、矢印により示すよう
に、マウス13の操作に応動して色空間を回転させて表
示する(図28(B)〜(D))。これにより中央処理
ユニット10は、必要に応じて種々の方向より色空間を
眺めて、内球K1、外球K2と前景画像の各画素との関
係を容易に把握できるように、色空間表示部を形成す
る。
【0137】また色空間表示部には、続いて内球K1を
指定するボタン(in)、外球K2を指定するボタン
(out)が配置される。中央処理ユニット10は、こ
のボタン(in)又は(out)がマウス13によりオ
ン操作されると、画像表示部にそれぞれ内球K1、外球
K2を表示する。続いて色空間表示部には、内球K1及
び外球K2の表示態様を切り換えるボタン(mix)が
配置される。中央処理ユニット10は、このボンタ(m
ix)がマウス13により操作されると、不透明の面に
よる表示と半透明の面による表示との間で、内球K1及
び外球K2の表示を切り換える。これにより中央処理ユ
ニット10は、必要に応じて内球K1、外球K2の表示
を切り換えて、またこの表示態様を切り換えて、前景画
像の各画素と内球、外球との関係を容易に確認できるよ
うに色空間表示部を形成する。
【0138】続いて色空間表示部には、内球K1及び外
球K2の表示形態を切り換えるボタン(wire)が配
置される。中央処理ユニット10は、このボタン(wi
re)がオフ操作されると、内球K1及び外球K2を面
により表示する。またボタン(wire)がオン操作さ
れると、隣接する代表点を線分により結んだワイヤーフ
レームモデルにより内球K1及び外球K2を表示する。
これにより中央処理ユニット10は、必要に応じて内球
K1及び外球K2の表示形態を切り換えて、前景画像の
各画素と内球、外球との関係を容易に確認できるように
色空間表示部を形成する。
【0139】さらに色空間表示部には、続いて色空間の
表示を微小角度ずつ順次変化させるボタン(mov)が
配置される。中央処理ユニット10は、このボタン(m
ov)が操作されると、画像表示部の垂直方法に対応す
る仮想の回転軸を色空間に設定して、この回転軸を中心
にして色空間を順次所定角度づつ変位させて色空間を表
示する。これにより中央処理ユニット10は、順次視点
を変えて、前景画像の各画素と内球、外球との関係を容
易に確認できるように色空間表示部を形成する。
【0140】続いて色空間表示部には、前景画像の各画
素の表示形態を切り換えるボタン(line)が配置さ
れる。中央処理ユニット10は、このボタン(lin
e)がオフ操作されると、前景画像の各画素を点像によ
り色空間にマッピングして表示する。これに対してこの
ボタン(line)がオン操作されると、前景画面上に
て各画素の点像を、ラスタ走査順に明るい線により結ん
で表示する。これにより中央処理ユニット10は、必要
に応じて各画素の表示形態を切り換えて、前景画像の各
画素と内球、外球との関係を容易に確認できるように色
空間表示部を形成する。
【0141】色空間表示部には、YU平面を指定するボ
タン(yu)に隣接して、前景画像の画素について、表
示非表示を切り換えるボタン(prv)が配置される。
中央処理ユニット10は、このボタン(prv)がオフ
操作されると、前景画像の画素の表示を中止する。なお
この画素の表示は、各画素の対応する色相、輝度レベル
により表示され、これにより視点を変えて色空間を眺め
ても、内球等と各画素の関係を容易に把握できるように
なされている。
【0142】さらに色空間表示部には、続いてUV軸の
表示、非表示を切り換えるボタン(cur)が配置され
る。中央処理ユニット10は、このボタン(cur)の
オンオフ操作に応動してU軸及びV軸の表示を切り換え
る。また色空間表示部には、続いて色相のリングRにつ
いて、表示、非表示を切り換えるボタン(ring)が
配置される。ここで中央処理ユニット10は、UV平面
上に、各位置の色相を色彩により示す色相のリングRを
配置するようになされ、このボタン(cur)のオンオ
フ操作に応動してこのリングRの表示を切り換える。こ
れにより中央処理ユニット10は、また視点を変化され
て色空間を眺めても、視覚的に、3次元色空間上におけ
る内球、外球と前景画像との関係を把握できるように、
色空間表示部を形成する。
【0143】さらに色空間表示部には、続いてマーカー
の表示、非表示を切り換えるボタン(col)が配置さ
れる。中央処理ユニット10は、このボタン(col)
がオン操作されると、カラーバーで表される各色の箇所
に箱型のマーカーMを表示する。これにより中央処理ユ
ニット10は、通常の映像機器の使用に馴染んだオペレ
ータについても、3次元色空間上における内球、外球と
前景画像との関係を容易に把握できるように、色空間表
示部を形成する。
【0144】さらに色空間表示部には、続いてY軸の表
示、非表示を切り換えるボタン(Y)が配置される。中
央処理ユニット10は、このボタン(Y)のオンオフ操
作に応動してY軸の表示を切り換える。また色空間表示
部には、続いて画像表示部の表示を拡大縮小するボタン
(scope)が配置される。中央処理ユニット10
は、このボタン(scope)が操作されると、続くマ
ウス13の操作に応動して、色空間の表示を拡大縮小す
る。
【0145】また色空間表示部には、続いて前景画像の
画素の表示について、画素数を配慮した表示モードに切
り換えるボタン(rnd)が配置される。中央処理ユニ
ット10は、このボタン(rnd)がオフ操作されてい
る場合、各画素の輝度レベル及び色相に応じて色空間に
各画素の点像を形成する。これにより中央処理ユニット
10は、この場合、同一の色相及び輝度レベルによる複
数画素については、同一の箇所に重ねて点像を形成す
る。これに対してボタン(rnd)がオン操作される
と、所定の乱数により、各画素の輝度レベル、色相を補
正して表示する。これにより中央処理ユニット10は、
同一の色相及び輝度レベルによる複数画素については、
点像の表示位置を微妙にずらして、画素数に応じた面積
を有するように点像を表示し、視覚的に、このような画
素数の集中を容易に知覚できるように色空間表示部を形
成する。
【0146】このようにして表示するにつき、色空間表
示部は、左側に、表示の程度を可変するスクロールバー
が配置される。このうち最下段のスクロールバー(a)
が操作されると、中央処理ユニット10は、画像表示部
における全体の明るさを可変し、続くスクロールバー
(rnd)が操作されると、ボタン(rnd)が操作さ
れた際における乱数の最大値を可変する。また中央処理
ユニット10は、続くスクロールバー(hndl)が操
作されると、内球K1及び外球K2に配置した代表点の
表示、中心色の表示を拡大縮小する。
【0147】中央処理ユニット10は、画像表示部にお
いて、このようにスクロールバー(hndl)の操作に
より大きさを可変する代表点の表示、中心色の表示がマ
ウス13により掴まれて移動されると(図4)、この移
動に伴い、代表点、中心色を変更する。このとき中心色
設定部において、変更モードの切り換えボタン(out
er)B4、(inner)B5がオン操作されている
場合、何れか1箇所の代表点の変更による半径の変化に
対応するように、内球K1又は外球K2の各代表点の半
径を可変し、これにより内球K1又は外球K2全体の大
きさを可変する。なお中心色が変更された場合は、この
中心色に対する各代表点の関係が維持されるように、各
代表点についても変更する。
【0148】またベクトルスコープ表示部において代表
点が変更されると、中央処理ユニット10は、この変更
に対応して色空間表示部における内球K1及び外球K2
の表示を変更する。また中心色設定部により中心色が変
更されると、画像表示部において中心色が変更された場
合と同様に、内球K1及び外球K2の表示を切り換え
る。さらに中心色設定部において、何れかの画素がマウ
ス13のクリックにより選択されると半径d等の表示に
対応して、この画像表示部にマーカーを表示する。
【0149】(1−3)第1の実施の形態の動作 以上の構成において、編集装置1は(図2)、編集処理
対象の映像信号SV1、SV2がハードディスク装置2
に記録された後、これらの映像信号SV1、SV2によ
り編集リストが作成され、さらにこの編集リストに従っ
て映像信号SV1、SV2が編集処理されてハードディ
スク装置2に記録される。
【0150】このような編集リストの作成時等におい
て、編集装置1は、オペレータがクロマキーの処理を選
択すると、モニタ9にキーパラメータ設定画面及びプレ
ビュー画面が表示され(図19及び図15)、ハードデ
ィスク装置2より対応する画像データがフレームバッフ
ァ3及び4に入力されてこのキーパラメータ設定画面及
びプレビュー画面にオペレータの選択した前景画像、背
景画像が静止画により表示される。
【0151】さらに編集装置1は、このキーパラメータ
設定画面の前景画像において(図1)、マウス13の操
作によりオペレータが背景画像に割り当てる領域の一部
を矩形形状に指定すると、この領域に対応する画像デー
タがフレームバッファ3より読み出されて平均値化さ
れ、クロマキー処理の中心色C0,(Y0、U0、V
0)が決定される。この平均値化の処理により、編集装
置1は、ノイズ等の影響を有効に回避して、また簡易な
操作により、オペレータの所望する色を中心色に設定す
る。
【0152】さらにYUV空間上において、この中心色
C0を中心にした45度の等角間隔で、この中心色C0
から所定の距離だけ離間してなる2種類の代表点が設定
され、この2種類の代表点により、中心色C0を中心に
した二重の球形形状K1、K2がディフォルト値により
設定される。これにより編集装置1は、キー信号KEY
の特性を切り換える境界K1及びK2を標準の条件によ
り設定する。
【0153】編集装置1は、このようにして中心色C0
及び代表点を設定すると、この標準の条件によるクロマ
キー信号の画像、このクロマキー信号によりクロマキー
処理した3種類の処理結果をプレビュー画面に表示す
る。これにより標準条件による処理結果を確認すること
ができる。また色空間上におけるこの標準の条件による
内球K1、外球K2の位置、前景画像の各画素等が色空
間表示部に表示される(図26)。さらに各代表点を基
準にして設定された色空間上の平面に対して、内球K1
及び外球K2を横切る線分、前景画像の各画素を投影表
示してなる画像が、ベクトルスコープ表示部に表示され
る。
【0154】これによりこれらベクトルスコープ表示
部、色空間表示部、中心色設定部により形成されるキー
信号の特性設定用画面を介してキー信号の特性を種々に
変更して、その処理結果をプレビュー画面により確認す
ることができ、3次元色空間により前景画像の各画素を
表現してキー信号を生成する場合でも、対話形式によ
り、また感覚的に処理結果を把握して所望の処理結果を
得ることができる。
【0155】すなわちこのベクトルスコープ表示部にお
ける表示において、編集装置1では、Y軸に垂直な3種
類の基準平面に対して、内球K1及び外球K2を横切る
線分、前景画像の対応する画素を投影表示することによ
り、この編集装置1を操作するオペレータにおいては、
視覚的に、前景画像の色の分布を把握することができ、
前景画像の各画素を3次元色空間上で表現してクロマキ
ー処理するようにしても、簡易な操作により所望のクロ
マキー処理を実施することができる。
【0156】また、キー信号KEYの特性を切り換える
境界K1及びK2が併せて表示されることにより、クロ
マキー処理により背景と置き換えられる範囲(内球K1
の内側に概ね分布する画素でなる)、クロマキー処理に
より背景と置き換えられない範囲(外球K2の外側に概
ね分布する画素でなる)を目視確認することができる。
従ってオペレータにおいては、前景画像の各画素を3次
元色空間上で表現してクロマキー処理するようにして
も、処理結果をイメージしながら条件を設定することが
でき、使い勝手が向上される。
【0157】すなわちこのように設定した状態で、プレ
ビュー画面を確認して所望の色がイメージ通りに背景画
像と置き換えられていない場合、オペレータにおいて
は、このベクトルスコープ表示部における内球K1及び
外球K2の線分の表示をマウス13で掴んで移動させる
ことにより、代表点が変更されてクロマキー処理の条件
が変更される(図22)。
【0158】また第1〜第4の表示部の下に配置された
ボタンB7A、B7B、B10A〜B10H、スクロー
ルバーB8の操作によっても、代表点が変更されてクロ
マキー処理の条件が変更される(図20〜図23)。
【0159】このとき、このオペレータの所望する色に
ついては、ベクトルスコープ表示部における第1〜第3
の表示部において、各画素が、各画素の色相、基準の明
度により表示されていることにより、また輝度レベルに
関する第4の表示部については、白黒表示により形成さ
れていることにより、オペレータにおいては、何れの部
分について、内球K1及び外球K2の線分の表示をマウ
ス13で掴んで移動させれば良いかを簡易かつ確実に判
断してクロマキー処理の条件を変更することができる。
【0160】このとき中心色設定部において前景画像を
マウス13によりクリックすると、このクリックした画
素について、中心色より見た角度及び方向が表示され、
中心色近傍の背景画像と置き換えられる領域との関係が
数値により表示される。この関係は、ベクトルスコープ
表示部の表示に対応するように、また代表点の設定に対
応する極座標形式の位置情報p、t、dにより表示され
(図1)、これによりベクトルスコープ表示部におい
て、内球K1及び外球K2の何れの箇所をマウス13で
掴んで移動させれば良いかを簡易かつ確実に判断してク
ロマキー処理の条件を変更することができる。
【0161】このとき単に内球K1及び外球K2の線分
の表示をマウス13で掴んで移動させればクロマキー処
理の条件を変更できることにより、使い勝手が向上され
る。
【0162】また第1〜第3の表示部の下に、この位置
情報の表示に対応する形式によりボタンB7A、B7
B、B10A〜B10H、スクロールバーB8が配置さ
れ、これらのボタンB7A、B7B、B10A〜B10
H、スクロールバーB8によりキー信号設定用の情報で
なる代表点の設定を受け付けることにより、これらのボ
タンB7A、B7B、B10A〜B10H、スクロール
バーB8の何れかを操作して簡易かつ確実にクロマキー
処理の条件を変更することができる。
【0163】これらの場合に、色空間表示部において、
前景画像の各画素、内球K1、外球K2を配置してなる
3次元色空間を、所望の方向より眺めてなる画像が表示
され、マウス13の操作により視点を種々に変更してこ
の表示が変更されることにより、必要に応じてこの色空
間表示部を介して内球K1、外球K2、前景画像の各画
素の関係を把握することもでき、この色空間表示部によ
り確認してベクトルスコープ表示部の操作によりクロマ
キー処理の条件を変更することもできる。
【0164】このとき色空間表示部において、ボタンの
操作に応動して、各画素、内球K1、外球K2の表示が
切り換えられ、また色相を示すリングR、YUV軸等が
表示され、さらには中心色設定部の前景画像における画
素の指定に対応してマーカーが表示され、これらにより
視覚的に、内球K1、外球K2、前景画像の各画素の関
係を容易かつ正確に把握することができ、クロマキー処
理の調整作業が簡略化される。
【0165】また色空間表示部においても、内球K1、
外球K2の表面に配置された代表点、中心色の表示がマ
ウス13により掴まれて移動されると、この移動に伴い
代表点、中心色が変更され、これによりクロマキー処理
の条件が変更される。
【0166】かくしてこのようにして代表点等を設定し
てプレビュー画面より所望のクロマキー処理結果が確認
されると、編集装置1では、中心色設定部におけるクロ
マキー処理の選択、条件設定完了の操作により、続く処
理が実行される。
【0167】すなわち編集装置1では、中央処理ユニッ
ト10の演算処理により、緯度φ及び経度θを順次変位
させて、YUV空間上における原点C0から境界K1及
びK2までの距離RI及びROが計算される(図7)。
このとき編集装置では、緯度φ及び経度θをパラメータ
にした内挿補間演算処理により((1)式及び(2)
式)、距離RI及びROが計算される。さらにこれら計
算結果より、クロマキー信号KEYの特性を規程するク
リップポイントCLIP、利得GAINが計算される
(図9)。さらに編集装置1では、この計算したクリッ
プポイントCLIP、利得GAINがキー信号生成部6
に出力され、これにより簡易な演算処理により緯度φ及
び経度θをアドレスにしてなるルックアップテーブル2
9(図10)が形成される。
【0168】編集装置1は、オペレータが色消しの処理
を選択した場合、色消し用に設定した2重の境界より、
同様にして、各経度θ毎に、色消し用キー信号の特性を
規程するクリップポイントCLIP、利得GAINが計
算され、この計算したクリップポイントCLIP、利得
GAINによりキー信号生成部6に色消し処理用のルッ
クアップテーブル34が形成される。
【0169】このようにしてルックアップテーブル2
9、34が形成された後、オペレータがプレビュー、編
集開始を指示すると、編集装置1では、ハードディスク
装置2より、前景画像の映像信号SV1と背景画像の映
像信号SV2とがクロマキー処理部5に入力される(図
2)。このうち前景画像の映像信号SV1は、キー信号
生成部6のオーバーサンプリング回路26U、26Vに
おいて(図10)、色差信号U1、V1がオーバーサン
プリングされ、これにより輝度信号と同一のサンプリン
グ周波数によるディジタル信号に変換される。
【0170】このように処理された映像信号SV1は、
クロマキー信号生成部25の座標変換回路27におい
て、中心色C0を原点にしたUV座標平面上において、
原点C0からの距離rmと、基準軸からの角度θが検出
される。これにより映像信号SV1は、中心色C0を原
点にしてなるYUV空間上における各画素の位置と原点
C0とを結ぶ線分Lを、UV平面上に投影してなる線分
の長さrmと、YUV空間上における線分Lの経度θが
検出される。
【0171】さらに映像信号SV1は、続く座標変換回
路28において、座標変換回路27において検出された
距離rmと、輝度レベルYとを基準にして、中心色C0
を原点にしてなるYUV空間上における各画素の位置に
ついて、緯度φ及び原点C0までの距離RMが計算され
る。
【0172】これにより映像信号SV1は、これら緯度
φ及び経度θをアドレスにしてルックアップテーブル2
9がアクセスされ、これら緯度φ及び経度θに対応する
クリップポイントCLIP、利得GAINがキープロセ
ス回路30に設定される。これにより映像信号SV1
は、このクリップポイントCLIP、利得GAINに基
づいて、中心色C0から距離RMに応じて値0から値1
の範囲のキー信号MXKが生成される。
【0173】また映像信号SV1は、オーバーサンプリ
ング回路26U及び26Vより出力される色差信号U1
及びV1が色消しキー信号生成部32の座標変換回路3
3に入力され、ここで各画素の色が、色消し用の基準色
C0C(U0C、VOC)を原点にしたUV平面上にお
ける角度θC及び距離RCにより検出される。さらに映
像信号SV1は、この角度θCをアドレスにしてルック
アップテーブル34がアクセスされ、この角度θCに対
応するクリップポイントCLIP、利得GAINがキー
プロセス回路35に設定される。これにより映像信号S
V1は、このクリップポイントCLIP、利得GAIN
に基づいて、色消しの基準色C0Cから距離RCに応じ
て値0から値1の範囲のキー信号AMKが生成される。
【0174】これにより映像信号SV1は、中心色C0
を原点に設定したUV空間の距離rm及び緯度θを基準
にしてキー信号AMKが計算され、簡易な演算処理でキ
ー信号AMKが生成される。また角度θをアドレスにし
て事前に設定したルックアップテーブル34をアクセス
してクリップポイントCLIP、利得GAINを設定す
ることにより、短い処理時間によりキー信号AMKが生
成される。さらにクリップポイントCLIP、利得GA
INによりキー信号AMKの特性を規程することによ
り、割り算処理することなくキー信号AMKを生成する
ことができ、その分処理時間が短縮される。
【0175】オペレータが色消しの処理を選択しない場
合、編集装置1では、色消しキー信号生成部32より値
1のキー信号CCKが出力され、これにより映像信号S
V1は、色消し回路20Y、20U、20V(図11)
において何ら処理を受けることなく、続くキーヤー21
Y、21U、21Vに入力される。ここで映像信号SV
1は、クロマキー信号生成部25より出力されるキー信
号KEY(MXK)により重み付けされた後、続くミク
サー23Y、23U、23Vにおいて、キーヤー22
Y、22U、22Vより出力される映像信号SV2と加
算される。このとき映像信号SV2においては、キーヤ
ー22Y、22U、22Vは、キー信号1−KEY(1
−MXK)により重み付けされ、これにより(14)式
により表されるクロマキー処理した映像信号SV3がミ
クサー23Y、23U、23Vより出力される。
【0176】これに対してオペレータが第1の色消し処
理を選択した場合、編集装置1では、色消しキー信号生
成部32より色差信号についてキー信号CCK(1−A
MK)が出力され、これにより映像信号SV1は、色消
し回路20Y、20U、20Vにおいて、色差信号U
1、V1がこのキー信号CCKにより重み付けされた
後、続くキーヤー21Y、21U、21Vに入力され
る。ここで映像信号SV1は、クロマキー信号生成部2
5より出力されるキー信号KEY(MXK)により重み
付けされ、続くミクサー23Y、23U、23Vにおい
て、キー信号1−KEY(1−MXK)により重み付け
された映像信号SV2と加算され、これにより(15)
式により表されるクロマキー処理した映像信号SV3が
ミクサー23Y、23U、23Vより出力される。
【0177】またオペレータが第2の色消し処理を選択
した場合、映像信号SV1は、色消し回路20Y、20
U、20Vにおいてキー信号CCK(1−AMK)によ
り重み付けされた後、続くキーヤー21Y、21U、2
1Vにおいてキー信号KEY(AMK)により重み付け
される。さらに映像信号SV1は、続くミクサー23
Y、23U、23Vにおいて、キー信号1−KEY(1
−AMK)により重み付けされた映像信号SV2と加算
され、これにより(16)式により表されるクロマキー
処理した映像信号SV3がミクサー23Y、23U、2
3Vより出力される。
【0178】このようにして前景画像と背景画像とを合
成してなる映像信号SV3においては、映像信号SV1
の輝度信号レベル、色差信号レベルを基準にしてキー信
号MXKを生成したことにより、例えば明るい青色と暗
い青色とを判別してキー信号MXKが生成されることに
なり、これにより違和感の無い、高品位の合成画像を得
ることができる。
【0179】(1−4)第1の実施の形態の効果 以上の構成によれば、前景画像上で指定された画素につ
いて、3次元色空間における位置情報を表示することに
より、指定した画素の3次元空間における位置を簡易に
把握することができ、これにより簡易な操作でクロマキ
ー処理の条件を設定して所望の処理を実行することがで
きる。
【0180】このとき中心色を基準にして位置情報を表
示することにより、この中心色近傍の背景画像と置き換
える領域と、指定した画素との関係を容易に把握するこ
とができ、これによっても使い勝手を向上して所望の処
理を簡易に実行することができる。
【0181】さらにベクトルスコープ表示部に配置した
ボタンB7A〜B10Hにより、この位置情報の表示に
対応する形式によりキー信号生成用の条件を受け付ける
ことにより、簡易に条件を設定することができる。
【0182】(2)第2の実施の形態 (2−1)全体構成 この第2の実施の形態に係る編集装置は、中央処理ユニ
ットにおける処理手順が異なる以外、第1の実施の形態
と同一に構成される。ここでこの実施の形態において
は、第1の実施の形態に係るキーパラメータ設定画面の
中心色設定部に、クロマキー処理条件の自動設定ボタン
が配置される。ここでこの自動設定ボタンは、内球K1
の代表点と、外球K2の代表点とについて配置される。
【0183】中央処理ユニットは、この自動設定ボタン
に関する処理が異なる以外、第1の実施の形態に係る編
集装置1の中央処理ユニット10と同一の処理手順を実
行する。ここで中央処理ユニットは、この内球K1又は
外球K2の代表点についての自動設定ボタンがマウス1
3により操作された後、前景画像がマウス13によりク
リックされると、図29に示す処理手順を実行すること
により、各クリックされた画素を背景画像と置き換える
ように、又は背景画像と置き換えないように、代表点の
位置を変更する。
【0184】すなわち中央処理ユニットは、ステップS
P40からステップSP41に移り、クリックされた座
標を取得し、このクリックされた位置の画像データをフ
レームバッファ3より読み出す。続いて中央処理ユニッ
ト10は、この画像データの輝度レベルy、色差レベル
u、vを検出し、この検出結果より(17)式〜(1
9)式の演算処理の実行して中心色C0(Y0、Y0、
V0)からの距離d、中心色C0を原点にしてなるθ方
向及びφ方向の角度p及びtを算出する。
【0185】続いて中央処理ユニットは、ステップSP
42に移り、この検出した角度p及びtより、所定の角
度範囲内に代表点が存在するか否か判断する。ここで角
度p及びtに近い角度θ及びφでなる代表点が存在する
場合、中央処理ユニットは、ステップSP43に移り、
この近傍の代表点の座標値を変更する。すなわち中央処
理ユニットは、オペレータが内球K1の代表点について
の自動設定ボタンを操作した場合、ステップSP41で
計算した中心色C0(Y0、Y0、V0)からの距離d
に対して、所定値だけ中心色C0(Y0、Y0、V0)
からの距離が大きくなるように、対応する代表点の距離
を変更する。またオペレータが外球K2の代表点につい
ての自動設定ボタンを操作した場合、ステップSP41
で計算した中心色C0(Y0、Y0、V0)からの距離
dに対して、所定値だけ中心色C0(Y0、Y0、V
0)からの距離が小さくなるように、対応する代表点の
距離を変更する。
【0186】このようにして代表点を変更すると、中央
処理ユニットは、ステップSP44に移り、再度前景画
像がクリックされたか否か判断し、ここで肯定結果が得
られるとステップSP41に戻る。これに対してステッ
プSP42において否定結果が得られると、中央処理ユ
ニットは、ステップSP46に移り、角度p及びtに近
い角度θ及びφを有してなる近傍4点の代表点につい
て、次式の演算処理により表される中心色C0(Y0、
Y0、V0)からの距離Ro(φ,θ)が、ステップS
P43において設定した条件に対応するように、これら
近傍4点の代表点の座標を変更する。
【0187】
【数20】
【0188】すなわちこの場合中央処理ユニットは、オ
ペレータが内球K1の代表点についての自動設定ボタン
を操作した場合、ステップSP41で計算した中心色C
0(Y0、Y0、V0)からの距離dに対して、中心色
C0(Y0、Y0、V0)からの距離が大きくなるよう
に値xを設定して、これら近傍4点の代表点の距離を変
更する。またオペレータが外球K2の代表点についての
自動設定ボタンを操作した場合、ステップSP41で計
算した中心色C0(Y0、Y0、V0)からの距離dに
対して、所定値だけ中心色C0(Y0、Y0、V0)か
らの距離が小さくなるように、値xを設定してこれら近
傍4点の代表点の距離を変更する。
【0189】これにより中央処理ユニットは、近接する
4点の代表点を等しい距離xだけ変更した後、ステップ
SP44に移る。これにより中央処理ユニットは、オペ
レータの操作に応動して順次代表点の座標を変更し、オ
ペレータの操作が完了すると、ステップSP44からス
テップSP47に移ってこの処理手順を終了する。
【0190】(2−2)効果 図29に示すように、オペレータが前景画像で指定した
画素の位置情報を基準にして代表点を自動的に変更する
ようにすれば、さらに一段と簡易にクロマキー処理の条
件を設定することができ、その分簡易な操作で所望の処
理を実行することができる。
【0191】(3)他の実施の形態 なお上述の第2の実施の形態においては、近傍4点の代
表点については、等しい距離により補正してクロマキー
処理の条件を自動設定する場合について述べたが、本発
明はこれに限らず、ユーザーのクリックした画素からの
角度に応じて重み付けして距離を補正してもよい。すな
わち図30に示すように、ユーザーのクリックした画素
が、隣接する4点の代表点を角度θ1、θ2、φ1、φ
2により内分する場合、上述のステップSP41におい
て検出した距離dに、次式の演算処理により距離R
(φ,θ)が対応するように、それぞれ値xa、xb、
xc、xdを計算して各代表点の距離をそれぞれ補正す
ることにより、重み付け処理して代表点を変更すること
ができる。このようにすればさらに簡易かつ詳細にクロ
マキー処理の条件を自動設定することができる。
【0192】
【数21】
【0193】また上述の第2の実施の形態においては、
背景画像に置き換える部分と、置き換えない部分につい
てユーザーの指定を受け付ける場合について述べたが、
本発明はこれに限らず、何れか1つについてだけ受け付
けるようにしてもよく、またキー信号を値0から値1の
間の値に設定する範囲について受け付けるようにしても
よい。
【0194】さらに上述の第2の実施の形態において
は、前景画像上におけるオペレータの選択により代表点
を自動的に設定する場合について述べたが、本発明はこ
れに限らず、併せて中心色を設定し、また変更するよう
にしてもよい。
【0195】また上述の実施の形態においては、中心色
の基準にした極座標によりオペレータの選択した画素の
位置情報を表示する場合について述べたが、本発明はこ
れに限らず、例えばYUV空間の原点を基準にして中心
色の座標値を表現するような場合には、この原点を基準
にしてオペレータの選択した画素の位置情報を表示して
もよい。なおこの場合、極座標に限らず、直交座標によ
り位置情報を表現してもよい。
【0196】また上述の実施の形態においては、中心色
を基準にした極座標によりオペレータの選択した画素の
位置情報を表示する場合について述べたが、本発明はこ
れに限らず、併せて内球、外球までの距離等を表示する
ようにしてもよい。
【0197】また上述の実施の形態においては、クロマ
キー処理用の境界を26個の点により表現する場合につ
いて述べたが、本発明はこれに限らず、例えば30度の
等角間隔により点を設定する場合、さらには不等角間隔
により点を設定する場合等、必要に応じて種々の個数の
点により境界を表現することができる。
【0198】さらに上述の実施の形態においては、二重
の略球形形状によりクロマキー用の境界を設定する場合
について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば3重
に境界を設定して、中間の境界を基準にしてクロマキー
処理の特性を一段と細かく設定する場合等にも適用する
ことができる。
【0199】また上述の実施の形態においては、抜き出
す色の中心色を原点にしたYUV色空間により前景画像
の各画素を表現してキー信号を生成する場合に、前景画
像の画素の分布をベクトルスコープ表示部で表示する場
合について述べたが、本発明はこれに限らず、YUV色
空間に代えて、例えば赤色、青色、緑色の色信号レベル
を基準にした色空間により前景画像の各画素を表現する
場合、さらには従来と同様のUV2次元平面により前景
画像を表現して処理する場合にも広く適用することがで
きる。
【0200】さらに上述の実施の形態においては、クロ
マキー用のキー信号に加えて色消し処理用のキー信号を
生成する場合について述べたが、本発明はこれに限ら
ず、クロマキー用のキー信号だけを生成する場合、さら
には他の編集用のキー信号を併せて生成する場合にも広
く適用することができる。
【0201】また上述の実施の形態においては、キー信
号を生成すると共に、生成したキー信号により画像合成
する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、生
成したキー信号をスイッチャー等に出力する場合にも広
く適用することができる。
【0202】さらに上述の実施の形態においては、映像
信号により構成される連続する画像をクロマキー処理す
る場合について述べたが、本発明はこれに限らず、静止
画像をクロマキー処理する場合にも広く適用することが
できる。
【0203】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、前景画像
上で指定された画素の、3次元色空間における位置情報
を表示することにより、3次元色空間上でキー信号設定
の範囲等を調整するような場合でも、簡易な操作で所望
の処理を実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る編集装置にお
ける中心色設定部を示す略線図である。
【図2】図1の編集装置を示すブロック図である。
【図3】前景画像と中心色の関係を示す略線図である。
【図4】クロマキー処理の条件設定の説明に供する略線
図である。
【図5】境界を示す略線図である。
【図6】境界を特定する点群を示す略線図である。
【図7】図6の点群より大径の境界までの距離計算の説
明に供する略線図である。
【図8】図6の点群より小径の境界までの距離計算の説
明に供する略線図である。
【図9】図5の境界とクロマキー処理の特性との関係を
示す略線図である。
【図10】図2の編集装置のクロマキー処理部を示すブ
ロック図である。
【図11】図10のキー信号生成部を示すブロック図で
ある。
【図12】前景画像の処理の説明に供する略線図であ
る。
【図13】境界の説明に供する略線図である。
【図14】クロマキー処理条件の設定処理手順を示すフ
ローチャートである。
【図15】プレビュー画面を示す略線図である。
【図16】キーパラメータ設定画面を示す略線図であ
る。
【図17】前景画像における画素の処理の説明に供する
フローチャートである。
【図18】図17の処理手順における輝度、色差と角
度、距離の関係を示す略線図である。
【図19】ベクトルスコープ表示部を示す略線図であ
る。
【図20】ベクトルスコープ表示部における第1の表示
部の説明に供する略線図である。
【図21】ベクトルスコープ表示部における第2の表示
部の説明に供する略線図である。
【図22】ベクトルスコープ表示部における第3の表示
部の説明に供する略線図である。
【図23】ベクトルスコープ表示部における第4の表示
部の説明に供する略線図である。
【図24】第1〜第3の表示部における表示の処理を示
すフローチャートである。
【図25】図24の処理手順の説明に供する略線図であ
る。
【図26】色空間表示部を示す略線図である。
【図27】色空間表示部における視点の切り換えの説明
に供する略線図である。
【図28】色空間表示部における色空間の回転の説明に
供する略線図である。
【図29】第2実施の形態に係る中央処理ユニットの処
理手順を示すフローチャートである。
【図30】他の実施の形態に係る代表点の変更処理の説
明に供する略線図である。
【符号の説明】 1……編集装置、2……ハードディスク装置、3、4、
8……フレームバッファ、5……クロマキー処理部、6
……キー信号生成部、7……画像合成部、10……中央
処理ユニット、20Y、20U、20V……色消し回
路、21Y、21U、21V、22Y、22U、22V
……キーヤー、23Y、23U、23V……ミクサー、
25……クロマキー信号生成部、27、28、33……
座標変換回路、29、34……ルックアップテーブル、
30、35……キープロセス部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】前景画像と背景画像とを合成するキー信号
    を生成するクロマキー装置において、 前記前景画像の各画素の、3次元色空間における基準の
    中心色からの距離に応じて前記キー信号の値を設定し、 前記前景画像で指定された画素の、前記3次元色空間に
    おける所定の基準位置からの位置情報を表示することを
    特徴とするクロマキー装置。
  2. 【請求項2】前記基準位置は、 前記中心色の位置でなり、 前記位置情報は、 前記中心色からの距離及び方向でなることを特徴とする
    請求項1に記載のクロマキー装置。
  3. 【請求項3】前記位置情報に対応する形式によりキー信
    号設定用の情報を受け付け、該受け付けた情報により前
    記キー信号生成の条件を設定することを特徴とする請求
    項1に記載のクロマキー装置。
  4. 【請求項4】前記位置情報に対応する形式によりキー信
    号設定用の情報を受け付け、該受け付けた情報により前
    記キー信号生成の条件を設定することを特徴とする請求
    項2に記載のクロマキー装置。
  5. 【請求項5】前記3次元色空間に設定した点群により前
    記中心色を囲む境界を表現し、前記境界を基準にして、
    前記前景画像の各画素に対応して前記キー信号の値を設
    定し、 前記位置情報に応じて、前記点群の少なくとも1の点の
    座標値を補正することにより、前記位置情報に応じて、
    前記キー信号生成の条件を設定することを特徴とする請
    求項2に記載のクロマキー装置。
JP19327497A 1997-07-03 1997-07-03 クロマキー装置 Pending JPH1127693A (ja)

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Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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