JPH11276806A - クラフトパルプ製造工程用消泡剤 - Google Patents

クラフトパルプ製造工程用消泡剤

Info

Publication number
JPH11276806A
JPH11276806A JP10105699A JP10569998A JPH11276806A JP H11276806 A JPH11276806 A JP H11276806A JP 10105699 A JP10105699 A JP 10105699A JP 10569998 A JP10569998 A JP 10569998A JP H11276806 A JPH11276806 A JP H11276806A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
antifoaming agent
viscosity
kraft pulp
emulsifier
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10105699A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3668792B2 (ja
Inventor
Kenichi Sakurai
健一 桜井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SANNOPUKO KK
San Nopco Ltd
Original Assignee
SANNOPUKO KK
San Nopco Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SANNOPUKO KK, San Nopco Ltd filed Critical SANNOPUKO KK
Priority to JP10569998A priority Critical patent/JP3668792B2/ja
Publication of JPH11276806A publication Critical patent/JPH11276806A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3668792B2 publication Critical patent/JP3668792B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Degasification And Air Bubble Elimination (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Paper (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温度、高アルカリ、高剪断力下といった過
酷な条件下でも優れた消泡性能を有し、ピッチ発生の極
めて少ないクラフトパルプ製造工程用消泡剤を得るこ
と。 【解決手段】 炭素原子1〜6個および活性水素1〜4
個を有する活性水素化合物に、エチレンオキシド、プロ
ピレンオキシドおよび/またはブチレンオキシドをエチ
レンオキシドが分子中20〜80重量%となるようにラ
ンダム形態で付加重合させた数平均分子量が200〜1
0000のポリオキシアルキレン化合物の1種以上を含
有することを特徴とするクラフトパルプ製造工程用消泡
剤による。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クラフトパルプ製
造工程用消泡剤に関するものである。さらに詳しくは高
温、高アルカリ、高剪断力下といった過酷な条件で優れ
た消泡性能を有するパルプ洗浄工程、パルプ漂白工程、
精選工程、アルカリ分回収工程、これらの用排水路等の
クラフトパルプ製造工程用の消泡剤として好適な消泡剤
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】クラフトパルプ製造工程において、木材
チップの種類・シーズニングの期間・蒸解条件、黒液の
濃度・温度・PH若しくは設備等の物理的若しくは化学
的要因により誘発される発泡に起因するパルプ生産効率
の低下、製品品質の低下、原料やアルカリ分のロスまた
はアルカリ分回収工程の負荷の増大といった事態を招く
ことを防止すべく、必要に応じて種々の消泡剤の添加が
行われている。
【0003】従来、クラフトパルプ製造工程用消泡剤と
して、鉱物油系消泡剤、シリコーン系消泡剤、およびポ
リエーテル化合物を応用した消泡剤が知られている。す
なわち、クラフトパルプ製造工程用鉱物油系消泡剤とし
て、炭化水素油、アミド化合物、疎水性シリカ、脂肪酸
エステル、植物油等を含有したものが知られている(特
開昭49−109276号、特開昭51−80692
号、特開昭52−22356号、特開昭55−7030
8号および特開昭56−136610号各公報)。
【0004】また、クラフトパルプ製造工程用シリコー
ン系消泡剤として、シリコーンオイルおよびシリカの
他、有機溶剤等を配合したものが知られている(特開平
8−192001号、特開平6−39207号)。
【0005】さらに、ポリエーテル化合物を応用したク
ラフトパルプ製造工程用消泡剤として、従来の鉱物油系
消泡剤にジエチレングリコールジブチルエーテル等の炭
素数1〜6のアルコールにエチレンオキシドを1〜6モ
ル付加した化合物を少量配合したもの(特開平4−32
2733号)、従来の鉱物油系消泡剤中の鉱物油を炭素
数8〜18のアルコールのポリオキシアルキレンエーテ
ルと多価カルボン酸とのエステルに置き換えたもの(特
開平3−68401号)、炭素数6〜13の高級アルコ
ール等にエチレンオキシドを1〜6モル付加したもの、
または、プロピレンオキシドを1〜5モル付加したもの
(特開昭47−33889号)が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来、高温、高アルカ
リ、高剪断力下といった過酷な条件で優れた消泡性能を
有し、ピッチ発生の極めて少ないクラフトパルプ製造工
程用消泡剤はなく、操業安定性およびパルプの製品品質
の面で十分満足するに至っていなかった。
【0007】すなわち、クラフトパルプ製造工程用鉱物
油系消泡剤は、炭化水素、アミド化合物、疎水性シリカ
等の成分からなるため、これら自身が自己凝集しやすい
ことやこれらが木材チップ中に含まれていた樹脂酸、テ
ルペノイド等ととも付着凝集しやすいことから、ピッチ
の発生量を著しく増大させ、パルプの製品品質の低下を
もたらすという欠点があった。
【0008】また、クラフトパルプ製造工程用シリコー
ン系消泡剤は、十分な消泡効果を得るためには分子量の
ある程度高いものを用い、シリカを配合してシリコーン
コンパウンドとする必要があるため高粘度のものとなり
やすく、これを取り扱いやすくするため、エマルション
の形態にしたり、有機溶剤等で希釈することがおこなわ
れている。しかし、エマルションの形態では、特に高
温、高アルカリ、高剪断力下といった過酷な条件ではエ
マルションが破壊され消泡効果が低下するため、乳化剤
を多量に用いることでエマルション安定性を改善する方
法が一般的に採られているが乳化剤量を増やせば増やす
ほど消泡性能が悪くなるという傾向があり、エマルショ
ン型シリコーン系消泡剤で十分な消泡効果およびエマル
ション安定性を達成できるものはなかった。
【0009】一方、従来のポリエーテル化合物を応用し
たクラフトパルプ製造工程用消泡剤は、上述のようにポ
リエーテル化合物を鉱物油系消泡剤に少量配合すること
により(特開平4−322733号)、あるいは、従来
の鉱物油系消泡剤の鉱物油を単にポリエーテル化合物に
置き換えることにより(特開平3−68401号)、オ
イルスポットの発生等を改善したものであり、その消泡
効果を発揮させる主要成分は鉱物油系消泡剤と同様にア
ミド化合物やシリカ等であって消泡性能を著しく向上さ
せるものではなく、依然としてアミドやシリカ等に起因
するピッチ発生の問題があった。また、ポリエーテル系
化合物単独でクラフトパルプ製造工程用消泡剤として使
用する例が公知である(特開昭47−33889)が、
消泡効果としてはオクタノール、TBP等より良好な程
度であり実用性の面では全く不十分なものであった。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、高温、高ア
ルカリ、高剪断力下といった過酷な条件で優れた消泡性
能を有し、ピッチ発生の極めて少ないクラフトパルプ製
造工程用消泡剤を提供することを目的として鋭意検討の
結果、本発明に至ったものである。すなわち、請求項1
記載の本発明は、炭素原子1〜6個および活性水素1〜
4個を有する活性水素化合物に、エチレンオキシド、プ
ロピレンオキシドおよび/またはブチレンオキシドをエ
チレンオキシドが分子中20〜80重量%となるように
ランダム形態で付加重合させた数平均分子量が200〜
10000のポリオキシアルキレン化合物の1種以上を
含有することを特徴とするクラフトパルプ製造工程用消
泡剤である。
【0011】また、請求項2記載の本発明は、A.上記
のポリオキシアルキレン化合物の1種以上5〜60重量
%、B.オルガノポリシロキサンと微粉末シリカとから
なる25℃における粘度が50〜200,000mPa
・sである1種以上のオルガノポリシロキサン組成物1
0〜88重量%、C.乳化剤1〜50重量%、D.水1
〜50重量%からなることを特徴とするクラフトパルプ
製造工程用消泡剤である。
【0012】さらに、請求項3記載の本発明は、A.上
記のポリオキシアルキレン化合物の1種以上5〜60重
量%、B.オルガノポリシロキサンと微粉末シリカとか
らなる25℃における粘度が50〜200,000mP
a・sである1種以上のオルガノポリシロキサン組成物
10〜88重量%、C.乳化剤1〜50重量%、D.水
1〜50重量%、E.40℃における動粘度が0.5〜
11cStである1種以上の有機溶剤および/または動
植物油および/または脂肪酸エステルおよび/または脂
肪酸および/またはアルコール5〜60重量%からなる
ことを特徴とするクラフトパルプ製造工程用消泡剤であ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】炭素原子1〜6個および活性水素
1〜4個を有する活性水素化合物の具体例として以下の
ものがある。活性水素1個の化合物の具体例として、メ
チルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコー
ル、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、イソ
ブチルアルコール、tert-ブチルアルコール、ヘキシル
アルコール、sec-ヘキシルアルコール、tert-ヘキシル
アルコール、シクロヘキシルアルコール、アリルアルコ
ール、フェノール等のアルコール類、酢酸、プロピオン
酸、ブタン酸、イソブタン酸、ヘキサン酸、イソヘキサ
ン酸等の有機酸、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジ
プロピルアミン、ジイソプロピルアミン、シクロペンチ
ルアミン、シクロヘキシルアミン等のアミンが挙げられ
る。
【0014】活性水素2個の化合物の具体例としては、
エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジ
オール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、
ジエチルプロパンジオール、カテコール等のアルコール
類、イタコン酸、アジピン酸、セバシン酸、マロン酸、
コハク酸、フタル酸、マレイン酸、フマル酸、ダイマー
酸、乳酸、ヒドロキシ酢酸等の有機酸、エチルアミン、
プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン等のア
ミンが挙げられる。
【0015】活性水素3個の化合物の具体例としては、
グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプ
ロパン、ヘキサントリオール等のアルコール類、リンゴ
酸、ジメチロールブタン酸等の有機酸、エタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のア
ミンが挙げられる。
【0016】活性水素4個の化合物の具体例としては、
ジグリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビタン等の
アルコール類、クエン酸、酒石酸等の有機酸、エチレン
ジアミン等のアミンが挙げられる。
【0017】これらの活性化合物のうち好ましいものと
しては、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピ
ルアルコール、ブチルアルコール、オクチルアルコー
ル、エチレングリコール、プロピレングリコール、特に
好ましくはメチルアルコール、エチルアルコール、プロ
ピルアルコール、ブチルアルコール、エチレングリコー
ル、プロピレングリコールである。
【0018】活性水素の数は1〜4であり、好ましくは
1または2、特に好ましくは1である。1より小さいと
エチレンオキシド等のアルキレンオキシドが付加重合で
きず、本願発明の化合物を構成することができない。ま
た、4より大きいと消泡性能が低下するばかりでなく、
高粘度となり取扱が困難となる。
【0019】炭素原子の数は、1〜6であり、好ましく
は1〜4である。1より小さい、または、6より大きい
と消泡性能が低下する。
【0020】本発明は、上記活性水素化合物にエチレン
オキシド、プロピレンオキシドおよび/またはブチレン
オキシドをランダム形態で付加重合させるものである
が、好ましくは、エチレンオキシドとプロピレンオキシ
ドのランダム形態での付加重合である。ブロック形態で
は消泡性能が低下する傾向がある。
【0021】エチレンオキシドの付加重合部分は、分子
中20〜80重量%、好ましくは30〜70重量%、特
に好ましくは40〜60重量%である。20重量%未満
または80重量%より大きいと消泡性能が低下する傾向
にある。
【0022】ポリオキシアルキレン化合物の数平均分子
量は200〜10000であり、好ましくは300〜7
000、特に好ましくは500〜3000である。20
0未満または10000より大きいと消泡性能が低下す
る傾向にある。なお、数平均分子量は、ポリオキシアル
キレン化合物の末端水酸基の数を定量することにより算
出され、一般的には、ポリオキシアルキレン化合物の水
酸基価[mgKOH/g]から次式により算出されるも
のである。 (数平均分子量)=56100×(活性水素化合物の活
性水素の数)÷(ポリオキシアルキレン化合物の水酸基
価)
【0023】本発明のクラフトパルプ製造工程用消泡剤
は、上記ポリオキシアルキレン化合物の1種以上のみか
らなるものであってもよく、必要に応じて、これらに高
級脂肪族アルコール、高級脂肪酸およびこれらのエステ
ル化合物、アミド化合物、動植物油、鉱物油、ノニオン
界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性
剤、オルガノポリシロキサン、シリカ、乳化剤、水等を
含有させることができる。
【0024】上記ポリオキシアルキレン化合物の製造方
法としては、公知のアルキレンオキシド付加反応による
製造方法が使用できる。具体的には、耐圧反応容器内で
活性水素化合物を90〜200℃の所定の温度に加熱
し、エチレンオキシドとプロピレンオキシド又は/及び
ブチレンオキシドのそれぞれを別々に、又はこれらの混
合物を反応容器内に徐々に滴下して90〜200℃の所
定の温度に保ち加圧状態で反応させる。なお、反応促進
触媒として、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、、水
酸化セシウム、三ふっ化ホウ素エーテル錯体等をあらか
じめ添加しておくことができる。また、反応終了後は反
応触媒を吸着処理等により除去するのが好ましい。
【0025】次に上記ポリオキシアルキレン化合物の1
種以上を含有する本発明のクラフトパルプ製造工程用W
/Oエマルション型消泡剤に関するの実施の形態につい
て説明する。
【0026】上記ポリオキシアルキレン化合物とオルガ
ノポリシロキサン組成物等を組み合わせることにより、
それぞれ単独の場合で得られなかった消泡性能とピッチ
発生等によるパルプ品質への影響をなくすことができる
ものである。
【0027】上記ポリオキシアルキレン化合物の1種以
上の含有量は、消泡剤100重量%に対し5〜60重量
%であり、好ましくは10〜50重量%である。5重量
%未満または60重量%を超えると消泡性能が低下す
る。
【0028】本発明のクラフトパルプ製造工程用W/O
エマルション型消泡剤を構成するオルガノポリシロキサ
ン組成物は、25℃における粘度が50〜200,00
0mPa・sである該組成物の1種以上から選ばれるも
のであり、オルガノポリシロキサン組成物は下記一般式
で示されるオルガノポリシロキサンと粉末シリカより構
成されるものである。 Rm・Si・O(4-m)/2 (式中、Rはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基などのアルキル基、ビニル基、アリル基等のアルケニ
ル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、これらの
基の炭素原子に結合した水素原子の一部または全部がハ
ロゲン原子、シアノ基、ポリアルキレンオキサイド等で
置換されたクロルメチル基、3,3,3−トリフルオロ
プロピル基、シアノプロピル基、プロピレンオキサイド
およびエチレンオキサイドの付加重合体で置換されたプ
ロピル基等のような同種または異種の非置換または置換
の炭化水素基を示し、mはその平均値が1.9〜2.1
の値を示す。)
【0029】オルガノポリシロキサンとしては、例え
ば、ジメチルポリシロキサン、ジエチルポリシロキサ
ン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリジメチルシロ
キサン−ポリジフェニルシロキサンコポリマー、ポリメ
チル−3,3,3−トリフルオロプロピルシロキサン、
ポリジメチル−クロロプロピルメチルシロキサンコポリ
マー等が挙げられる。
【0030】オルガノポリシロキサンに添加される微粉
末シリカは、従来からシリカ充填剤として公知の乾式シ
リカ、湿式シリカのいずれであってもよく、これには沈
降シリカ、シリカキセロゲル、ヒュームドシリカおよび
これらの表面を有機シリル基で処理したシリカ等が挙げ
られる。具体的には、アエロジル(日本アエロジル
(株))、ニップシール(日本シリカ工業(株))、キ
ャボシール(キャボットコーポレーション)、サントセ
ル(モンサントケミカル)等が挙げられる。
【0031】オルガノポリシロキサン組成物の粘度は、
初期破泡性、分散のしやすさ、作業性の面からはできる
だけ低いほうがよく、抑泡持続性の面からはできるだけ
高いほうがよい。したがって、その粘度はこれらのバラ
ンスを勘案して決定され、通常50〜200,000m
Pa・s、好ましくは100〜100,000mPa・
sである。50mPa・s未満では、抑泡持続性が著し
く低下し、200,000mPa・sを越えると作業性
が悪くなるばかりでなく、エマルション化が困難とな
り、初期破泡性も著しく低下する。
【0032】市販のオルガノポリシロキサン組成物の具
体例としては、SC5500、SC5570、BY28
−503、Jー100[東レ・ダウコーニング シリコ
ーン(株)]、KS66、KS69、KS67B、KS
506、KS530、KS537[信越化学工業
(株)]、FSアンチホームDB−100、FSアンチ
ホームF−16、FSアンチホーム80、FSアンチホ
ーム81[ダウコーング アジア(株)]、SL、S
R、S369、PULPSIL50C、PULPSIL
150C、S575[ワッカーケミカルズ イースト
アジア(株)]、FZ−328、FZ−334、FZ−
5603[日本ユニカー(株)]、XS63−B527
9、XS63−B5278、TSA750、YSA64
06[東芝シリコーン(株)]等が挙げられる。
【0033】オルガノポリシロキサン組成物の配合量
は、消泡剤100重量%に対し、10〜88重量%、好
ましくは20〜60重量%である。10重量%未満では
消泡性能を向上できず、88重量%を越えると、上記ア
ルキレンオキシド化合物、乳化剤等の含有量が少なくな
り、消泡性能およびエマルション安定性が低下する。
【0034】乳化剤としては、ノニオン系、カチオン
系、アニオン系、これらの組み合わせのいずれも使用で
きるが、消泡性能およびW/Oエマルション安定性の面
からノニオン系を主体とすることが好ましく、オルガノ
ポリシロキサン乳化剤を主体とするのが特に好ましい。
具体的には、ノニオン乳化剤としては、ソルビタンモノ
オレート、ショ糖モノオレート、グリセリンモノオレー
ト、グリセリンモノステアレート、ポリオキシエチレン
ソルビタントリオレート、ポリオキシエチレンモノラウ
レート、ポリエチレングリコールジステアレート、ポリ
エチレングリコールジオレート、ポリエチレングリコー
ルモノステアレート、ポリエチレングリコールステアリ
ルエーテル、ポリエチレングリコールノニルフェニルエ
ーテル等が挙げられる。また、オルガノポリシロキサン
乳化剤としては、ポリオキシアルキレン基で側鎖または
末端を変性したコポリマーであり、1%水溶液の曇点が
30〜90℃のものが使用でき、市販のオルガノポリシ
ロキサン乳化剤としては、L−720、L−7001、
L−7002、L−7604、Y−7006、FZ−2
120、FZ−2163、FZ−2164[日本ユニカ
ー(株)]、SH−3749、SH−3771、SF−
8410[東レ・ダウコーニング シリコーン
(株)]、L032、PULPSIL950S[ワッカ
ーケミカルズ イースト アジア(株)]、TSF44
40、TSF4445、TSF4446、TSF445
2[東芝シリコーン(株)]、KF−351、KF−3
52、KF−354、KF−615、KF−945A
[信越シリコーン(株)]等が挙げられる。また、アニ
オン系乳化剤としては、ドデシルベンゼンスルホン酸、
アルキルホスフェート塩等、カチオン系乳化剤として
は、アルキルベンジルアンモニウム塩、オレイルアミン
塩等が挙げられる。
【0035】乳化剤の配合量は、消泡剤100重量%に
対し、1〜50重量%、好ましくは2〜30重量%であ
る。1重量%未満ではエマルション安定性が低下し、十
分な消泡性能が得られない。50重量%より多くすると
上記ポリオキシアルキレン化合物等の含有量が少なくな
り消泡性能が低下する。
【0036】水は、水系発泡液への拡散性を高め初期破
泡性を向上させる目的の他に、引火性を低減させ取扱上
の安全性を高める効果もある。蒸留水、イオン交換水、
水道水、工業用水、井戸水、河川水、湧き水等、いずれ
も使用できるが、好ましくは水道水、工業用水等の軟水
である。
【0037】水の配合量は消泡剤100重量%に対し、
1〜50重量%、好ましくは5〜30重量%である。1
重量%未満では水系発泡液への拡散性が不十分となり初
期破泡性を向上させることができず、50重量%より多
くすると上記ポリオキシアルキレン化合物等の含有量が
少なくなり消泡性能が低下する。
【0038】有機溶剤または/および動植物油または/
および脂肪酸エステルまたは/および脂肪酸または/お
よびアルコール(以下、有機溶剤等という。)は、オル
ガノポリシロキサン組成物と併用することにより極めて
優れた初期破泡性能および抑泡持続性能を発揮する。ま
た、これらは使用するオルガノポリシロキサン組成物の
粘度に大きく左右されやすい消泡剤の粘度を取扱いやす
いものに調整するために寄与し、オルガノポリシロキサ
ン組成物と水との乳化を補助し、少ない乳化剤で優れた
エマルション安定性を付与するためにも役立っている。
【0039】有機溶剤としては、石油より生産される脂
肪族系溶剤、芳香族系溶剤、低臭溶剤、無臭溶剤および
流動パラフィンおよび潤滑油等が挙げられる。特に好ま
しくはダイオキシン前駆体が含有されていない非芳香族
系溶剤および完全水素化精製された流動パラフィン等で
ある。具体的には、0号ソルベントL、0号ソルベント
H、AFソルベント4(日本石油(株))、ピュアレッ
クス7、クリストール52、(エッソ石油(株))、流
動パラフィン40−S(三光化学工業(株))、ダイア
ナソルベントLA25(出光興産(株))等がある。
【0040】有機溶剤の40℃における動粘度は0.5
〜11cStであることが必要である。0.5cSt未
満であると有機溶剤が揮発し易く、揮発によってエマル
ション安定性が悪くなり、かつ高粘度となって取扱性や
抑泡持続性が低下する。11cStより高いとオルガノ
ポリシロキサンと相溶しにくくなりエマルション安定性
や初期破泡性が低下する。有機溶剤と共に、またはこれ
に代えて、動植物油、脂肪酸エステル、脂肪酸、アルコ
ール等を使用してよく、これらの有機溶剤等は2種以上
を組み合わせて使用することもできる。
【0041】動植物油としては、例えば、菜種油、大豆
油、糠油、ひまし油、パーム油、牛脂、豚脂等、脂肪酸
エステルとしては、牛脂脂肪酸メチル、オレイン酸メチ
ル、ラウリン酸メチル、ラウリン酸ブチル等、脂肪酸と
しては、オレイン酸、ラウリン酸、イソステアリン酸
等、アルコールとしては、ヘキシルアルコール、オクチ
ルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール、オレイ
ルアルコール等が使用できる。
【0042】有機溶剤等の配合量は消泡剤100重量%
に対し、5〜60重量%、好ましくは10〜40重量%
である。5重量%未満では初期破泡性およびエマルショ
ン安定性が低下し、60重量%より多いと初期破泡性お
よび抑泡持続性が低下する。
【0043】本発明のクラフトパルプ製造工程用W/O
エマルション型消泡剤は必要に応じて、防腐剤、防カビ
剤、防錆剤等の安定剤を添加することができる。
【0044】本発明のクラフトパルプ製造工程用W/O
型エマルション消泡剤の製造方法としては、オルガノ
ポリシロキサン組成物等と乳化剤とを攪拌混合し、ポリ
オキシアルキレン化合物を撹拌混合した後、水を添加し
攪拌混合してエマルション化する方法、ポリオキシア
ルキレン化合物とオルガノポリシロキサン組成物とを攪
拌混合した後、オルガノポリシロキサン乳化剤と水を添
加し攪拌混合してエマルション化する方法、ポリオキ
シアルキレン化合物、オルガノポリシロキサン組成物お
よびオルガノポリシロキサン乳化剤を攪拌混合した後、
水を添加して攪拌混合しエマルション化する方法、全
ての構成成分を一度に攪拌混合してエマルション化する
方法等が挙げられ、いずれの方法でも良い。なお、必要
に応じて添加される防腐剤、防カビ剤、防錆剤などの安
定剤は水の添加と同時に添加することが好ましい。
【0045】攪拌混合する温度は、使用するオルガノポ
リシロキサン組成物の粘度に応じて攪拌混合し易い温度
に調整すれば良いが、通常、20〜70℃である。ま
た、攪拌混合時間は配合物を均一に混合できれば良く特
に制限されないが、通常10分乃至8時間である。
【0046】攪拌混合設備としては、通常、羽根型攪拌
機、プラネタリーミキサー、ディゾルバー、ホモミキサ
ー、ボールミル、サンドミル、超音波分散機、ニーダ
ー、ラインミキサー等が使用でき、これらの2種以上の
設備を組み合わせて使用することもできる。
【0047】本発明のクラフトパルプ製造工程用消泡剤
をパルプ製造工程で使用し消泡する際には、発泡を防止
・抑制したい工程部分へ直接添加するか、その直前部
分、またはその工程水が送り込まれる後工程部分に添加
する。具体的例として、ウォッシャー、シックナーのバ
ット部、濾液タンク部、トランポ部等やスクリーン装置
等の入口部等に添加する。
【0048】本発明のクラフトパルプ製造工程用消泡剤
の添加方法としては、連続添加、断続添加、または泡測
定機と消泡剤添加装置とを連動させた方法のいずれでも
よく、1ケ所添加または多点添加のいずれでもよい。ま
た、添加に際しては、適当な溶剤または水などで希釈し
てもよく、他のタイプの消泡剤と併用することもでき
る。
【0049】本発明のクラフトパルプ製造工程用消泡剤
の添加濃度は絶乾パルプに対して通常10〜2000p
pmであるが、木材チップの種類、黒液の濃度、温度、
または添加方法、添加場所、装置の能力等により適宜決
定する。
【0050】
【実施例】以下に、実施例により本発明を詳細に説明す
る。次に示す実施例1〜19および比較例1〜15の性
能を以下の方法により試験した。
【0051】消泡性能試験 ガラス製発泡管に黒液を500ml入れ、所定の温度に
加熱保持し、循環ポンプを用いて発泡管の底部から黒液
を流量1500ml/分で抜き、その液を発泡管上部よ
り黒液面へ落下させ循環することにより、黒液を発泡さ
せた。黒液の循環により泡高さが100mmに達したと
き1μl(2ppm)の消泡剤(実施例1〜19、比較
例1〜15)を添加し、最も泡面が低下した時間とその
最低泡高さを記録して、さらに2分後の泡の高さを記録
した。
【0052】製品放置安定性試験 200mlガラス瓶に消泡剤(実施例1〜19、比較例
1〜15)を入れ、5℃、25℃、40℃のそれぞれの
温度で1ケ月間放置し分離安定性を観察した。
【0053】機械的安定性試験 ギャー式ポンプを用い2000ml/分の流量で消泡剤
(実施例1〜19、比較例1〜15)を5時間循環し機
械的安定性を観察した。
【0054】消泡剤自身のピッチ化率測定試験 1000mlステンレスビーカーに黒液(L材固形分4
%)500gとり80℃に加熱保持し、5.0gの消泡
剤(実施例1〜19、比較例1〜15)を添加した後3
0分間80℃に保持しながら均一撹拌した。ひきつづ
き、箱型におり曲げておいた重量既知の100メッシュ
ステンレス金網でろ過し80℃の温水1000mlで洗
浄した。ろ過済みの金網を一昼夜風乾し100メッシュ
金網上の残さを計量し次式よりピッチ化率を算出した。 (ピッチ化率[%])=(100メッシュ金網上の残さ
(g))×100÷(添加した消泡剤量(5.0g))
【0055】公知の方法で合成した本発明に使用できる
ポリオキシアルキレン化合物A1〜A7および比較例で
使用するポリオキシアルキレン化合物B1〜B6を表1
に示す。
【0056】
【表1】
【0057】本発明のより具体的な実施態様として、本
発明の実施例を以下に示し、また、これらの試験例を表
2および表4に示す。
【0058】実施例1 ポリオキシアルキレン化合物[A1]70重量%とポリ
オキシアルキレン化合物[A7]30重量%を25〜3
5℃で均一撹拌して、本発明のクラフトパルプ製造工程
用消泡剤1を製造した。
【0059】実施例2 ポリオキシアルキレン化合物[A2]60重量%とポリ
オキシアルキレン化合物[A3]20重量%とポリオキ
シアルキレン化合物[A6]20重量%を25〜35℃
で均一撹拌して、本発明のクラフトパルプ製造工程用消
泡剤2を製造した。
【0060】実施例3 ポリオキシアルキレン化合物[A1]60重量%とポリ
オキシアルキレン化合物[A4]40重量%を25〜3
5℃で均一撹拌して、本発明のクラフトパルプ製造工程
用消泡剤3を製造した。
【0061】実施例4 ポリオキシアルキレン化合物[A2]50重量%とポリ
オキシアルキレン化合物[A5]50重量%を25〜3
5℃で均一撹拌して、本発明のクラフトパルプ製造工程
用消泡剤4を製造した。
【0062】実施例5 ポリオキシアルキレン化合物[A2]10重量%および
オルガノポリシロキサン組成物[トーレ・ダウコーニン
グ シリコーン(株)製、商品名SC−5570、粘度
(25℃)2000mPa・s]60重量%に乳化剤と
してソルビタントリオレート10重量%およびポリオキ
シエチレン(20モル)ソルビタントリオレート15重
量%を加え、ホモミキサーを用い30〜40℃で20分
間撹拌混合した後、水道水5重量%を加えてさらに30
分間攪拌混合し本発明のクラフトパルプ製造工程用W/
Oエマルション型消泡剤5を製造した。
【0063】実施例6 オルガノポリシロキサン[トーレ・ダウコーニング シ
リコーン(株)製、商品名SH−200(50cS
t)]93重量%および微粉末シリカ[Degussa
AG製、商品名SIPERNAT D10]7重量%
を180℃で4時間加熱し、オルガノポリシロキサン組
成物[粘度(25℃)200mPa・s]を製造した。
ポリオキシアルキレン化合物[A4]20重量%、ポリ
オキシアルキレン化合物[A6]10重量%および上記
オルガノポリシロキサン組成物63重量%に乳化剤[日
本ユニカー(株)製、商品名FZ2171]2重量%を
加え羽根型攪拌機を用い40〜50℃で30分間撹拌混
合した後、水道水5重量%を加えてさらに60分間攪拌
混合し本発明のクラフトパルプ製造工程用W/Oエマル
ション型消泡剤6を製造した。
【0064】実施例7 ポリオキシアルキレン化合物[A1]50重量%、オル
ガノポリシロキサン組成物[トーレ・ダウコーニング
シリコーン(株)製、商品名SC−5570、粘度(2
5℃)2000mPa・s]10重量%および実施例6
で製造したオルガノポリシロキサン組成物[粘度(25
℃)200mPa・s]10重量%に乳化剤[信越シリ
コーン(株)製、商品名KF945AC]20重量%を
加えホモミキサーを用い30〜40℃で15分間撹拌混
合した後、水道水10重量%を加えてさらに60分間撹
拌混合し本発明のクラフトパルプ製造工程用W/Oエマ
ルション型消泡剤7を製造した。
【0065】実施例8 ポリオキシアルキレン化合物[A3]10重量%および
オルガノポリシロキサン組成物[ダウコーニング アジ
ア(株)製、商品名FSアンチホームDB−100、粘
度(25℃)2500mPa・s]30重量%に乳化剤
[信越シリコーン(株)製、商品名KF945AC]3
0重量%を加えホモミキサーを用い30〜40℃で15
分間撹拌混合した後、水道水30重量%を加えてさらに
60分間撹拌混合し本発明のクラフトパルプ製造工程用
W/Oエマルション型消泡剤8を製造した。
【0066】実施例9 ポリオキシアルキレン化合物[A2]10重量%、オル
ガノポリシロキサン組成物[トーレ・ダウコーニング
シリコーン(株)製、商品名SC−5570、粘度(2
5℃)2000mPa・s]55重量%および有機溶剤
[三光化学工業(株)製、商品名流動パラフィン30、
動粘度(40℃)1.8cSt]10重量%に乳化剤と
してソルビタントリオレート5重量%およびポリオキシ
エチレン(20モル)ソルビタントリオレート15重量
%を加え、ホモミキサーを用い30〜40℃で20分間
撹拌混合した後、水道水5重量%を加えてさらに30分
間攪拌混合し本発明のクラフトパルプ製造工程用W/O
エマルション型消泡剤9を製造した。
【0067】実施例10 ポリオキシアルキレン化合物[A6]10重量%、実施
例6で製造したオルガノポリシロキサン組成物[粘度
(25℃)200mPa・s]40重量%およびオクチ
ルアルコール[花王(株)、商品名カルコール089
8]40重量%に乳化剤[日本ユニカー(株)製、商品
名FZ2171]5重量%を加え羽根型攪拌機を用い4
0〜50℃で30分間撹拌混合した後、水道水5重量%
を加えてさらに60分間攪拌混合し本発明のクラフトパ
ルプ製造工程用W/Oエマルション型消泡剤10を製造
した。
【0068】実施例11 ポリオキシアルキレン化合物[A1]50重量%、オル
ガノポリシロキサン組成物[トーレ・ダウコーニング
シリコーン(株)製、商品名SC−5570、粘度(2
5℃)2000mPa・s]10重量%、実施例6で製
造したオルガノポリシロキサン組成物[粘度(25℃)
200mPa・s]20重量%および牛脂脂肪酸メチル
エステル13重量%に乳化剤[信越シリコーン(株)
製、商品名KF945AC]2重量%を加えホモミキサ
ーを用い30〜40℃で15分間撹拌混合した後、水道
水5重量%を加えてさらに60分間撹拌混合し本発明の
クラフトパルプ製造工程用W/Oエマルション型消泡剤
11を製造した。
【0069】実施例12 ポリオキシアルキレン化合物[A3]10重量%、オル
ガノポリシロキサン組成物[ダウコーニング アジア
(株)製、商品名FSアンチホームDB−100、粘度
(25℃)2500mPa・s]20重量%および有機
溶剤[エッソ石油(株)製、商品名PUREXX7、動
粘度(40℃)7cSt]10重量%に乳化剤[信越シ
リコーン(株)製、商品名KF945AC]30重量%
を加えホモミキサーを用い30〜40℃で15分間撹拌
混合した後、水道水30重量%を加えてさらに60分間
撹拌混合し本発明のクラフトパルプ製造工程用W/Oエ
マルション型消泡剤12を製造した。
【0070】実施例13〜19 表1に示したポリオキシアルキレン化合物A1〜A7を
それぞれ本発明の実施例13〜19とした。
【0071】本発明に該当しないものとして比較例を以
下に示し、また、これらの試験例を表3および表5に示
す。
【0072】比較例1 ポリオキシアルキレン化合物[B1]70重量%とポリ
オキシアルキレン化合物[B4]30重量%を25〜3
5℃で均一撹拌して、比較用消泡剤1を製造した。
【0073】比較例2 ポリオキシアルキレン化合物[B2]60重量%とポリ
オキシアルキレン化合物[B3]20重量%とポリオキ
シアルキレン化合物[B6]20重量%を25〜35℃
で均一撹拌して、比較用消泡剤2を製造した。
【0074】比較例3 ポリオキシアルキレン化合物[B1]60重量%とポリ
オキシアルキレン化合物[B5]40重量%を25〜3
5℃で均一撹拌して、比較用消泡剤3を製造した。
【0075】比較例4 ポリオキシアルキレン化合物[A2]3重量%、オルガ
ノポリシロキサン組成物[トーレ・ダウコーニング シ
リコーン(株)製、商品名SC−5570、粘度(25
℃)2000mPa・s]57重量%に乳化剤[ポリオ
キシエチレン(20モル)ソルビタントリオレート]2
5重量%を加え、ホモミキサーを用い30〜40℃で2
0分間撹拌混合した後、水道水15重量%を加えてさら
に30分間攪拌混合し比較用消泡剤4を製造した。
【0076】比較例5 ポリオキシアルキレン化合物[A4]20重量%、ポリ
オキシアルキレン化合物[A6]10重量%および実施
例6で製造したオルガノポリシロキサン組成物[粘度
(25℃)200mPa・s]65重量%に水道水5重
量%を加えて60分間攪拌混合し比較用消泡剤5を製造
した。
【0077】比較例6 ポリオキシアルキレン化合物[B2]30重量%、ポリ
オキシアルキレン化合物[B3]10重量%および実施
例6で製造したオルガノポリシロキサン組成物[粘度
(25℃)200mPa・s]53重量%に乳化剤[日
本ユニカー(株)製、商品名FZ2171]2部を加え
羽根型攪拌機を用い40〜50℃で30分間撹拌混合し
た後、水道水5重量%を加えてさらに60分間攪拌混合
し比較用消泡剤6を製造した。
【0078】比較例7 ポリオキシアルキレン化合物[B1]50重量%、オル
ガノポリシロキサン組成物[トーレ・ダウコーニング
シリコーン(株)製、商品名SC−5570、粘度(2
5℃)2000mPa・s]10重量%、実施例6で製
造したオルガノポリシロキサン組成物[粘度(25℃)
200mPa・s]20重量%および牛脂脂肪酸メチル
エステル13重量部に乳化剤[信越シリコーン(株)
製、商品名KF945AC]2重量%を加えホモミキサ
ーを用い30〜40℃で15分間撹拌混合した後、水道
水5重量%を加えてさらに60分間撹拌混合し比較用消
泡剤7を製造した。
【0079】比較例8 パラフィン系鉱物油(22cSt、40℃)50重量%
に疎水性シリカ[日本シリ加工業(株)製ニップシール
SS−10]3重量%および乳化剤としてソルビタンオ
レート4重量%とソルビタンモノオレート2重量%を加
え、室温下で混合した。この混合物の中にパラフィン系
鉱物油(22cSt、40℃)17重量%にエチレンビ
スステアリルアミド4重量%を加えた後135℃まで加
熱し溶融したものを撹拌下で滴下混合した。次にこの混
合物中に水道水20重量%を加え、温度を25〜35℃
に調整し30分間混合した。最後にこの混合物を高圧ピ
ストン型乳化剤装置を通して、鉱物油系の比較消泡剤8
を製造した。
【0080】比較例9 カルボキシメチルセルロース1重量%を水道水59重量
%に溶解させたものに、自己乳化型オルガノポリシロキ
サン組成物[東芝シリコーン(株)製、商品名XS63
B5278、粘度2500mPa・s]40重量%を加
えてホモミキサーを用い30〜40℃で60分間撹拌混
合して比較用消泡剤9を製造した。
【0081】比較例10〜15 表1に示したポリオキシアルキレン化合物B1〜B6を
それぞれ比較例10〜15とした。
【0082】
【表2】
【0083】
【表3】
【0084】
【表4】
【0085】
【表5】
【0086】
【発明の効果】本発明の消泡剤は、従来のシリコーンエ
系消泡剤やオイル系消泡剤に比較して高温度、高アルカ
リ、高剪断力下といった過酷な条件下でも極めて優れた
消泡性能を有し、ピッチ発生の極めて少ないものであ
る。また、ダイオキシン前駆体を含まないため、クラフ
トパルプ製造工程用消泡剤として好適である。さらに、
少ない添加量ですむため、消泡剤の在庫量が少なくなり
保管場所や空容器などが減少し、荷揚げ作業・移動にと
もなう大型装置が不要となるというメリットがあり、実
用上非常に有用である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素原子1〜6個および活性水素1〜4
    個を有する活性水素化合物に、エチレンオキシド、プロ
    ピレンオキシドおよび/またはブチレンオキシドをエチ
    レンオキシドが分子中20〜80重量%となるようにラ
    ンダム形態で付加重合させた数平均分子量が200〜1
    0000のポリオキシアルキレン化合物の1種以上を含
    有することを特徴とするクラフトパルプ製造工程用消泡
    剤。
  2. 【請求項2】 A.請求項1記載のポリオキシアルキレ
    ン化合物の1種以上5〜60重量% B.オルガノポリシロキサンと微粉末シリカとからなる
    25℃における粘度が50〜200,000mPa・s
    である1種以上のオルガノポリシロキサン組成物10〜
    88重量% C.乳化剤1〜50重量% D.水1〜50重量%からなることを特徴とするクラフ
    トパルプ製造工程用W/Oエマルション型消泡剤。
  3. 【請求項3】 A.請求項1記載のポリオキシアルキレ
    ン化合物の1種以上5〜60重量% B.オルガノポリシロキサンと微粉末シリカとからなる
    25℃における粘度が50〜200,000mPa・s
    である1種以上のオルガノポリシロキサン組成物10〜
    88重量% C.乳化剤1〜50重量% D.水1〜50重量% E.40℃における動粘度が0.5〜11cStである
    1種以上の有機溶剤および/または動植物油および/ま
    たは脂肪酸エステルおよび/または脂肪酸および/また
    はアルコール5〜60重量%からなることを特徴とする
    クラフトパルプ製造工程用W/Oエマルション型消泡
    剤。
JP10569998A 1998-03-31 1998-03-31 クラフトパルプ製造工程用消泡剤 Expired - Fee Related JP3668792B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10569998A JP3668792B2 (ja) 1998-03-31 1998-03-31 クラフトパルプ製造工程用消泡剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10569998A JP3668792B2 (ja) 1998-03-31 1998-03-31 クラフトパルプ製造工程用消泡剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11276806A true JPH11276806A (ja) 1999-10-12
JP3668792B2 JP3668792B2 (ja) 2005-07-06

Family

ID=14414628

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10569998A Expired - Fee Related JP3668792B2 (ja) 1998-03-31 1998-03-31 クラフトパルプ製造工程用消泡剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3668792B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006188619A (ja) * 2005-01-07 2006-07-20 Ge Toshiba Silicones Co Ltd 水中油型ポリオルガノシロキサンエマルジョン
JP2007063427A (ja) * 2005-08-31 2007-03-15 Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd カルボキシメチルセルロース塩の製造方法
JP2007520448A (ja) * 2003-05-28 2007-07-26 シンジェンタ リミテッド 消泡製剤
JP2011025239A (ja) * 2009-07-27 2011-02-10 Wacker Chemie Ag 消泡剤調製物
JP2012500341A (ja) * 2008-08-15 2012-01-05 ハーキュリーズ・インコーポレーテッド クラフトパルプからの樹脂を低減させるためのパルプ化添加剤

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5570308A (en) * 1978-11-06 1980-05-27 Diamond Shamrock Corp Water antifrothing agent* its preparation and its use
JPS5872000A (ja) * 1981-10-23 1983-04-28 第一工業製薬株式会社 アルカリ洗浄剤
JPH08192001A (ja) * 1995-01-14 1996-07-30 Sannopuko Kk W/oエマルション型消泡剤組成物及びそれを用いた消泡方法
JPH09117607A (ja) * 1995-10-25 1997-05-06 Sannopuko Kk 消泡剤
JPH09253405A (ja) * 1996-03-26 1997-09-30 Sannopuko Kk 消泡剤

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5570308A (en) * 1978-11-06 1980-05-27 Diamond Shamrock Corp Water antifrothing agent* its preparation and its use
JPS5872000A (ja) * 1981-10-23 1983-04-28 第一工業製薬株式会社 アルカリ洗浄剤
JPH08192001A (ja) * 1995-01-14 1996-07-30 Sannopuko Kk W/oエマルション型消泡剤組成物及びそれを用いた消泡方法
JPH09117607A (ja) * 1995-10-25 1997-05-06 Sannopuko Kk 消泡剤
JPH09253405A (ja) * 1996-03-26 1997-09-30 Sannopuko Kk 消泡剤

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007520448A (ja) * 2003-05-28 2007-07-26 シンジェンタ リミテッド 消泡製剤
JP4913598B2 (ja) * 2003-05-28 2012-04-11 シンジェンタ リミテッド 消泡製剤
JP2006188619A (ja) * 2005-01-07 2006-07-20 Ge Toshiba Silicones Co Ltd 水中油型ポリオルガノシロキサンエマルジョン
JP2007063427A (ja) * 2005-08-31 2007-03-15 Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd カルボキシメチルセルロース塩の製造方法
JP2012500341A (ja) * 2008-08-15 2012-01-05 ハーキュリーズ・インコーポレーテッド クラフトパルプからの樹脂を低減させるためのパルプ化添加剤
JP2011025239A (ja) * 2009-07-27 2011-02-10 Wacker Chemie Ag 消泡剤調製物

Also Published As

Publication number Publication date
JP3668792B2 (ja) 2005-07-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2094891C (en) Modified silicone oil-in-water emulsion defoaming agent and defoaming method using it
EP1781393B1 (de) Entschäumerzusammensetzungen
EP1618936B1 (de) Entschäumerzusammensetzungen
US4076648A (en) Self-dispersible antifoam compositions
EP1807164B1 (de) Entschäumerzusammensetzungen
US2390212A (en) Antifoaming agents
JP3162593B2 (ja) W/oエマルション型消泡剤組成物及びそれを用いた消泡方法
CN104120624A (zh) 生物柴油基的乳液型消泡剂及其制备方法
US5082590A (en) Polydimethylsiloxane/mq resin antifoaming compositions
JPH0824512A (ja) 起泡調節剤
DE102005007313A1 (de) Verfahren zur Herstellung von Entschäumerformulierungen
DE3152678A1 (de) Hydrophobe siliciumdioxid- oder silicat-zusammensetzungen, verfahren zu ihrer herstellung und verwendung
JP2005525931A (ja) シリコーン分散体
CN102600647A (zh) 一种制备稳定脂肪醇乳液的方法
JP2537460B2 (ja) パルプ製造工程液用エマルジョン型消泡剤組成物及びこれを用いたパルプ製造工程液の消泡方法
EP2539034B1 (de) Verfahren zum entlüften von flüssigkeiten
JPH11276806A (ja) クラフトパルプ製造工程用消泡剤
US5096617A (en) Defoamer emulsion
JPH0368401A (ja) 消泡剤
EP0658361B1 (de) Entschäumeremulsion auf der Basis organofunktionell modifizierter Polysiloxane
JP3676042B2 (ja) 泡抑制剤組成物
JPH11500055A (ja) 場合によりエステル化した(ポリ)グリセロールポリグリコールエーテルを含有する分散液
DE102009047638A1 (de) Entschäumerzusammensetzungen
JP4595492B2 (ja) 水中油型エマルション消泡剤組成物
CN101003008A (zh) 一种提高乳液稳定性的方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040121

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20040121

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050301

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050315

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050322

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090422

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090422

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100422

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110422

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120422

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120422

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130422

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130422

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130422

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140422

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees