JPH11276253A - ヘアブラシ - Google Patents

ヘアブラシ

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Publication number
JPH11276253A
JPH11276253A JP10084797A JP8479798A JPH11276253A JP H11276253 A JPH11276253 A JP H11276253A JP 10084797 A JP10084797 A JP 10084797A JP 8479798 A JP8479798 A JP 8479798A JP H11276253 A JPH11276253 A JP H11276253A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hair
monofilament
polyphenylene sulfide
curvature
diameter
Prior art date
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Pending
Application number
JP10084797A
Other languages
English (en)
Inventor
Hirotoku Yamada
廣徳 山田
Akira Sakugi
朗 柵木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Monofilament Co Ltd
Original Assignee
Toray Monofilament Co Ltd
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Publication date
Application filed by Toray Monofilament Co Ltd filed Critical Toray Monofilament Co Ltd
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Publication of JPH11276253A publication Critical patent/JPH11276253A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 毛材の植毛性、ブラッシング性、耐熱性およ
び耐薬品性が均衡にすぐれたヘアブラシを提供する。 【解決手段】 本発明のヘアブラシは、直径が0.3〜
1.0mmで、引張強度が3.0〜5.0g/d、引張
伸度が40〜60%、屈曲回復率が50%以上の物性を
有するポリフェニレンサルファイドモノフィラメントを
毛材として植毛したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、毛材の植毛性、ブ
ラッシング性、耐熱性および耐薬品性が均衡にすぐれた
ヘアブラシに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ヘアブラシの毛材に対する要求性能とし
ては、髪を確実にキャッチし、しかも頭皮を傷付けるこ
となく望みどおりのブラッシングワークが可能なすぐれ
たブラッシング性、ヘアドライヤーの熱風や熱いアイロ
ンに対してへたることのないすぐれた耐熱性、種々のヘ
ア用化粧剤および殺菌剤などに触れても変質することの
ないすぐれた耐薬品性、および台座(柄)に対するすぐ
れた植毛性などが挙げられる。
【0003】そして、ヘアブラシ用毛材としては、古く
から用いられていた獣毛に代えて、近年ではポリアミ
ド、ポリエステルおよびポリオレフィンなどのモノフィ
ラメントが使用されているが、これらのモノフィラメン
トからなるヘアブラシ用毛材は、それぞれの素材により
一長一短があり、上記要求性能の全てを満たすものでは
なかった。
【0004】例えば、ポリアミドモノフィラメントはブ
ラッシング性はすぐれるものの、耐熱性が劣り、またポ
リエステルモノフィラメントは植毛性がすぐれる反面、
ブラッシング性が劣るものであった。
【0005】一方、ポリフェニレンサルファイドモノフ
ィラメントは、ポリマ自体の化学構造的特徴から、耐熱
性および耐薬品性にすぐれるという特性を有しており、
これをヘアブラシ用毛材と応用した場合には、上記要求
特性の内、耐ヘアドライヤ性および耐化粧剤性について
は満足する。しかしながら、ポリフェニレンサルファイ
ドモノフィラメントは、強伸度特性が低く、特にヘアブ
ラシ用毛材に適用可能な直径が0.3mm以上の範囲で
は、伸度が大巾に低下してブラッシング時に髪が引っ掛
かかりやすくなるため、ブラッシング性が劣るばかり
か、基材に対する植毛性が悪くなり、使用時に毛抜けな
どを起こしやすいという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した従
来技術における問題点の解決を課題として検討した結果
達成されたものである。
【0007】したがって、本発明の目的は、毛材の植毛
性、ブラッシング性、耐熱性および耐薬品性が均衡にす
ぐれたヘアブラシを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のヘアブラシは、直径が0.3〜1.0m
mで、引張強度が3.0〜5.0g/d、引張伸度が4
0〜60%、以下に定義する方法で測定した屈曲回復率
が50%以上の物性を有するポリフェニレンサルファイ
ドモノフィラメントを毛材として植毛したことを特徴と
する。
【0009】すなわち、本発明は、上記の直径、引張強
度、引張伸度および屈曲回復率を満たすポリフェニレン
サルファイドモノフィラメントを毛材として使用したこ
とによって、ポリフェニレンサルファイド本来のすぐれ
た耐熱性および耐薬品性を最大限に発現させると共に、
従来満足し得なかった植毛性およびブラッシング性を著
しく改善することができ、全ての要求特性を均衡かつ高
度に備えたヘアブラシの実現を図ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明について詳述する。
【0011】本発明のヘアブラシの構成素材であるポリ
フェニレンサルファイドとは、構成単位の85モル%以
上がp−フェニレンサルファイド単位からなるポリマで
あり、15モル%以下の範囲で他の共重合成分を含有す
ることができる。なお、p−フェニレンサルファイド単
位が85モル%未満では耐熱性が損われるため好ましく
ない。
【0012】なお、使用するポリフェニレンサルファイ
ド素材は、耐熱剤、耐候剤、耐光剤、帯電防止剤、染
料、顔料および少量のトリクロルベンゼンなどの架橋成
分を、目的とする効果を損なわない範囲で含有すること
ができる。
【0013】また、本発明で用いるポリフェニレンサル
ファイド素材は、JIS K−7210に準じ、押出形
プラストメータを用いて、オリフィス径:2.095m
m、同じく長さ:8.0mm、温度:316℃、荷重:
5.0Kgの条件で測定したポリマのメルトフローレート
が200以下、とくに160以下の範囲にあることが好
ましい。
【0014】ポリフェニレンサルファイドを溶融紡糸
し、モノフィラメント化する方法にもとくに制限はない
が、溶融押出温度は、通常ポリマの融点よりも20〜6
0℃、とくに30〜50℃高い温度が好適である。そし
て、溶融紡出された糸条は、通常60℃以上の温水中で
冷却固化される。
【0015】得られた未延伸モノフィラメントは、引続
いてそのガラス転移温度よりも高い温度で延伸される。
この延伸段階においては、二段以上の多段延伸を行な
い、全延伸倍率を4.4〜5.2倍に設定することが望
ましい。なお、延伸雰囲気としては、温水浴、空気浴お
よび水蒸気浴などが好適に用いられるが、なかでも一段
延伸雰囲気を99〜105℃の湿熱とし、二段延伸雰囲
気を130〜200℃の乾熱とすることが望ましい。
【0016】延伸されたポリフェニレンサルファイドモ
ノフィラメントは、残留収縮率などを合わせる目的で、
引続き熱処理に供されるが、この熱処理は150〜24
0℃、とくに140〜170℃の空気浴中で、定長状態
で行なうのが好適である。
【0017】得られるポリフェニレンサルファイドモノ
フィラメントの断面形状は、円形、楕円形、三角形、正
方形、半月形、五角形以上の多角形、多葉形、ドックボ
ーン形および繭形などのいかなる形状であってもよい
が、なかでも円または楕円(扁平)形状であることが好
ましい。
【0018】ただし、ヘアブラシ用毛材としての要求性
能を満足するには、ポリフェニレンサルファイドモノフ
ィラメントは、直径が0.3〜1.0mmで、引張強度
が3.0〜5.0g/d、引張伸度が40〜60%、屈
曲回復率が50%以上の物性を有することが重要であ
る。
【0019】すなわち、ポリフェニレンサルファイドモ
ノフィラメントの直径が0.3mm未満では、柔らかす
ぎて特に髪への櫛通しが悪化し、1.0mmを越える
と、硬すぎて頭皮への毛肌触りにやさしさがなくなり、
いずれの場合もブラッシング性が阻害される傾向となる
ため好ましくない。
【0020】また、引張強度が3.0g/d未満或いは
5.0g/dを越える場合は、台座への植毛時に糸切れ
を起こしやすいか或いは植毛しにくくなるばかりか、使
用時に毛抜けを起こしやすくなり、耐久性が悪化するた
め好ましくない。
【0021】さらに、引張伸度が40%未満或いは60
%を越える場合は、整髮時に髪が引っ掛かりやすくなる
か或いは髪への櫛通しが悪化し、いずれの場合もブラッ
シング性が阻害される傾向となるため好ましくない。
【0022】そして、屈曲回復率が50%未満では、髪
の櫛通しが悪くなり、ブラッシング性が低下するため好
ましくない。
【0023】なお、本発明でいう屈曲回復率とは、モノ
フィラメントの両端を結び固定した二つのリングを交互
にクロスさせ、一方のリングを上方に固定、他方のリン
グの下方に1/2g/dの荷重をかけて3分間放置した
後、互いにクロスして屈曲した部分の開角度(d0 )を
測定し、その平角(180°)に対する百分率(d0
180°×100)で示した値である。
【0024】このように、ポリフェニレンサルファイド
モノフィラメントの製糸条件を考慮して、直径、引張強
度、引張伸度および屈曲回復率を上記の範囲とすること
により、植毛性、ブラッシング性、耐熱性および耐薬品
性が均衡にすぐれたヘアブラシの実現を図ることができ
る。
【0025】なお、上記ポリフェニレンサルファイドモ
ノフィラメントからなる毛材の台座への植毛は、従来の
方法に準じて行なうことができ、場合によっては毛材の
毛先を先球化してから植毛することも可能である。
【0026】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明の構成および
効果についてさらに説明する。
【0027】なお、下記実施例における各物性の評価は
下記の測定方法に準じて行なった。
【0028】[モノフィラメントの直径]マイクロメー
ターを用いて測定した。
【0029】[引張伸度・引張強度]いずれもJIS
L1013−1981の規定に準じて測定した。
【0030】[屈曲回復率]長さ約60cmのモノフィ
ラメントの両端を結び固定した直径約15cmのリング
を交互にクロスさせ、一方のリングを上方に固定し、他
方のリングの下方に1/2g/dの荷重をかけて3分間
放置した後、互いにクロスして屈曲した部分から両側3
cmの部分で切断した。次に、これを板上に放置して開
角度(d0 )を測定し、その平角(180°)に対する
百分率(d0 /180°×100)を屈曲回復率とし
た。
【0031】[植毛性]モノフィラメントを、手動式植
毛機を用いて耐熱性ABS樹脂製本体(柄)の直径2.
0mmの穴部に植毛する際の植毛性を評価して、次の3
基準に分類した。 ○ 植毛性がすぐれ、糸割れ、
糸切れがない △ 植毛時に糸割れ、糸切れを生じ易く、植毛性劣る × 太く、植毛性悪い。
【0032】[ブラッシング性]上記で植毛したヘアブ
ラシを用いて実際に整髮する際のブラッシング性をフィ
ーリング評価し、次の3基準に分類した。
【0033】 ○ きわめて良好 △ 櫛通しが悪く、髪が引っかかる × 硬くて地肌に痛みを感じる。
【0034】[耐ヘアドライヤー性]上記のヘアブラシ
にヘアドライヤーの熱風を30分間連続して吹付けた後
の状態を観察し、次の3基準に分類した。
【0035】 ○ 良好 △ ブラシの毛先が少し開く × ブラシの毛先が開く。
【0036】[実施例1]MFRが70、ガラス転移温
度が90.5℃のポリフェニレンサルファイド(東レ社
製“トレリナ”)を、40mm直径のエクストルーダー紡
糸機により、320℃で溶融し、孔径1.0mmの口金か
ら溶融押出した。
【0037】紡出糸条をただちに80℃の冷却温水浴中
に導き、冷却した後、98℃の温水中で3.7倍に一次
延伸し、さらに引続いて160℃の空気浴中で1.24
倍に二次延伸した。
【0038】なお、延伸されたモノフィラメントを、引
続いて200℃の空気浴中で1.0倍の定長熱処理後巻
き取った。
【0039】得られたポリフェニレンサルファイドモノ
フィラメントの物性を評価すると共に、このモノフィラ
メントを毛材として植毛したヘアーブラシの性能評価結
果を表1に示した。
【0040】[実施例2〜3、比較例1〜4]モノフィ
ラメント製造時の口金孔径、二次延伸雰囲気、二次延伸
倍率、熱処理条件を表1のように変更した以外は、実施
例1と同様にして6種類のポリフェニレンサルファイド
モノフィラメントを得た。
【0041】得られたポリフェニレンサルファイドモノ
フィラメントの物性を評価すると共に、これらのモノフ
ィラメントを毛材として植毛したヘアブラシの性能評価
結果を表1に併せて示した。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のヘアブラ
シによれば、ポリフェニレンサルファイド本来のすぐれ
た耐熱性および耐薬品性を最大限に発現可能で、しかも
従来満足し得なかった植毛性およびブラッシング性を著
しく改善することができ、全ての要求特性を均衡かつ高
度に備えたヘアブラシを実現することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直径が0.3〜1.0mmで、引張強度
    が3.0〜5.0g/d、引張伸度が40〜60%、本
    文中で定義した方法で測定した屈曲回復率が50%以上
    の物性を有するポリフェニレンサルファイドモノフィラ
    メントを毛材として植毛したことを特徴とするヘアブラ
    シ。
JP10084797A 1998-03-31 1998-03-31 ヘアブラシ Pending JPH11276253A (ja)

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JP10084797A JPH11276253A (ja) 1998-03-31 1998-03-31 ヘアブラシ

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