JPH11276170A - アスペルギルス属由来の新規なプロモーター - Google Patents
アスペルギルス属由来の新規なプロモーターInfo
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Abstract
糸状菌の新規プロモーターを提供する。 【構成】アスペルギルス・オリゼのアルコール・デヒド
ロゲナーゼI(alcoholdehydrogenase I)遺伝子、コプ
ロポルヒィリノーゲンIIIオキシダーゼ(coproporphyri
nogen III oxidase)遺伝子、ヘキソース・トランスポ
ーター(hexosetransporter)遺伝子、ヒストンH4.1(h
iston H4.1)遺伝子、40Sリボゾーム蛋白質S17(40S ri
bosomal protein S17)遺伝子又は40Sリボゾーム蛋白質S
28(40Sribosomal protein S28)遺伝子のプロモータ
ー。
Description
rgillus)属糸状菌の新規プロモーターに関する。更に
詳細には、本発明はアスペルギルス・オリゼ由来の新規
プロモーター配列をクローニングし、アスペルギルス属
糸状菌を宿主として有用蛋白質およびペプチドを発現さ
せるために必要なDNA断片を有するプラスミドと、そ
れを用いた有用蛋白質およびペプチドの製造法に関する
ものである。
ルロース等を加水分解する各種加水分解酵素をはじめ多
くの有用酵素を菌体外に多量に分泌するため、古くより
これら有用酵素の給源として利用されてきた。従って、
糸状菌に関する培養法、生成物蛋白質の分離精製法など
の発酵技術の古い歴史と研究成果の裏付けがあり、多く
の菌株の安全性が広く認知されている。また、真核生物
であるが故に哺乳動物などの高等生物と同様に蛋白質の
糖鎖付加機構を有している。
の高生産用宿主として利用することが期待されていた。
遺伝子工学技術においては、目的とする蛋白質の生産量
は、プロモーター、ターミネーターなどの転写に関わる
因子、アミノ酸コドンの種類など翻訳に関わる因子、蛋
白質への糖鎖付加、発現した蛋白質の細胞内での存在様
式(分泌過程における移動も含む)などの翻訳後に関わ
る因子、遺伝子のコピー数の因子、宿主由来のプロテア
ーゼなど発現蛋白質の安定性に関わる因子など多くの因
子により影響を受ける。これらのうちもっとも重要であ
り制御しやすい因子は、プロモーターの選択である。
モーターを利用した例は、たとえばアスペルギルス・ニ
ガー由来のグルコアミラーゼ遺伝子のプロモーター[Bi
otechnology, 5, 368(1987)]、トリコデルマ・リー
セイ由来のセロビオハイドロラーゼI遺伝子のプロモー
ター[Biotechnology, 7, 596(1989)]、アスペルギ
ルス・オリゼ由来のα-アミラーゼ遺伝子のプロモータ
ー[Biotechnology, 6,1419(1988)](特開昭62-2729
88)、アスペルギルス・ニドランス由来のアルコールデ
ヒドロゲナーゼI遺伝子のプロモーター[Biotechnolog
y, 5, 713(1987)]、アスペルギルス・オリゼ、アス
ペルギルス・ニガーのグリセルアルデヒド−3−ホスフ
ェイト デヒドロゲナーゼ(GAP-DH)のプロモーターを
利用して異種蛋白質の製造(特開平3-187392)の場合な
どがある。
ス・オリゼ由来の新規なプロモーターを得、この発現系
を使用して異種蛋白質を製造する方法を提供することに
ある。
達成するために鋭意研究し、アスペルギルス・オリゼか
ら新規なプロモーター配列をクローニングすることに成
功し、本発明を完成した。即ち、本発明によりアスペル
ギルス・オリゼ由来の新規なプロモーターが提供され、
それを使用する点で新規なものである。
の目的を達することが出来た。例えば、グルコース存在
下で強く発現する遺伝子の同定と単離は、以下のように
してできる。
培地で培養し、得られた菌体からポリA付加RNAを取
得する。このポリA付加RNAを用いてcDNAを合成
し、適当なベクターを用いてcDNAライブラリーを構
築する。
ンを無作為に多数、例えば500個選別(約8,000遺伝子で
構成されている麹菌であれば約500個で推定できると考
えられる。)し、プラスミドDNAを抽出して約800bp
の塩基配列を解析する。
のコード領域を5’末端領域の塩基配列を含み、DNA
塩基配列データベースに対して相同性解析を行うことに
より、含まれる遺伝子を推定する。さらに、全ての塩基
配列間で総当たりで相同性検索を行うことにより、それ
ぞれのcDNAの頻度解析を行い、培地中のグルコース
存在下で強く発現している遺伝子を同定することができ
る。
在下で強く発現している遺伝子のプロモーターの単離
は、通常よく用いられる方法、即ち上記で得られた各c
DNAをプローブにして遺伝子ライブラリーからスクリ
ーニングすること等により成し遂げられるし、或いはP
CR(Polymerase chain reaction)を用いる方法によ
っても成し遂げられる。
方法を用いることが出来る。糸状菌からゲノムDNAを
抽出してEcoRV、ScaI、DraI、PvuII
あるいはSspI等の6bpを認識して平滑末端に切断
するそれぞれの制限酵素で完全消化し、そのゲノムDN
A断片の両端に適当なアダプターを連結する。
DNA断片を鋳型として、cDNAの塩基配列から合成
したプライマーおよびアダプターの一本鎖部分の配列を
有するプライマーを用いてPCRを行う。増幅産物を電
気泳動で確認して1〜2kbp程度の長さを有するDN
A断片を電気泳動によって単離・精製し、適当なクロー
ニングベクターに連結して大腸菌にクローニングする。
調製してクローニングしたDNA断片の両末端の塩基配
列を解析し、cDNAと相同な塩基配列を有しcDNA
の上流に位置するDNA断片をこのcDNA由来の遺伝
子のプロモーターと判断する。
ち、翻訳開始コドンより上流1kbp程度以上を有する
DNA断片を選別し、全塩基配列を決定し、グルコース
存在下で強く発現している遺伝子のプロモーターの単離
を行うことが出来る。上述した工程を図1に示す。
決定された塩基配列に対してストリンジェントな条件、
例えば、0.1% SDS(60℃、0.3mol NaCl、0.03M クエ
ン酸ソーダ)でハイブリダイズする塩基配列をも包含す
る。
望の有用タンパク質遺伝子を連結してベクターを構築
し、該ベクターで宿主を形質転換し、それを培養するこ
とにより、有用タンパク質を著量生産させることができ
る。
はじめ、その他のアスペルギルス属、ノイロスポラ属、
ペニシリウム属、トリコデルマ属などの微生物が使用で
きる。特に、発現効率の点から、宿主として、アスペル
ギルス・オリゼを用いることが好ましい。
遺伝子の連結、ベクターへの挿入は、それ自体公知の方
法で行うことができる。有用タンパク質遺伝子として
は、特に限定するものではない。また、ベクターとして
は、アルギニン要求性などの栄養要求性相補遺伝子、ア
セトアミド資化などの炭素、窒素源資化遺伝子、オリゴ
マイシン耐性などの薬剤耐性遺伝子などが挙げられる。
とができる。また、該形質転換体の培養も常法に従っ
て、所望のタンパク質に適した培地、培養条件を適宜選
択することにより行うことができ、得られたタンパク質
の採取、精製も公知の方法で行うことができる。
に説明するが、実施例に使用したプラスミドなどは一例
として挙げたものであり、本発明に使用できるものであ
ればこれらに限定されるものではない。
伝子の同定 (1) 菌体の取得 アスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae)ATCC 4
2149を以下の培養条件で培養した。YPD培地(酵母エ
キス1%、ポリペプトン2%及びグルコース2%よりな
る培地(pH6.0)に本菌株を接種し、30℃において22時
間通気攪拌培養し、菌体をろ過して得た。得られた湿菌
体4gを液体窒素中で凍結し、そのまま、液体窒素及び
海砂を入れた乳鉢に移し、乳棒で微細な粉末とした。
iochemistry)、18巻、5294頁(1979)〕に従って4.6mg
の全RNAを得た。その後、オリゴ(dT)セルロース・
カラム(ファルマシア社)に供し、1.4mgの全RNAか
ら30μgのポリA付加RNA画分を得た。
制限酵素切断部位を含むプライマー(5'-TTCTAGAATTCAG
CGGCCGCTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTVN-3':ここで
VはA,C,Gの混合、NはA,C,G,Tの混合を表す)及びMMLVリ
バーストランスクリプターゼ(RNaseH-)(クロンテッ
ク)[逆転写酵素]を用いて一本鎖cDNAを合成し、さ
らにE.coli DNA polymerase I(クロンテック)、E.col
i DNA ligase(クロンテック)およびE.coli RNase H
(クロンテック)により、両端が平滑化された二本鎖の
cDNAとした。
用いたゲル濾過により短鎖cDNAを除去した後、Ec
oRI制限酵素切断部位を含むアダプター(5'-AATTCGG
CACGAGG-3'及び5'-CCTCGTGCCG-3')を連結した。
I制限酵素で完全消化した後、EcoRIおよびNot
I制限酵素で消化したプラスミドベクターpUC19に
連結した。このプラスミドを大腸菌に形質転換すること
により、ほぼ完全長のcDNAを含む大腸菌cDNAラ
イブラリーを構築した。
500個選別し、プラスミドDNAを抽出して、M13
ユニバーサルプライマー(5'-CACGACGTTGTAAAACGAC-
3')、Taq DNAポリメラーゼ(パーキン・エルマー
社)、DNAサーマル・サイクラー(パーキン・エルマ
ー社)及びDNAシークエンサー(LI−COR社、モ
デル4000L)を用いたサイクル・シークエンス法により
約800bpの塩基配列を解析した。
の5’末端領域の塩基配列を含んでいる。GenBank D
NA塩基配列データベースに対して、BLASTXを用いて相
同性解析を行うことにより、含まれる遺伝子を推定し
た。
いて全ての塩基配列間で総当たりで相同性検索を行うこ
とにより、それぞれのcDNAの頻度解析を行い、培地
中のグルコース存在下で強く発現している遺伝子のリス
トを作製した。
頻度 Source :GenBankデータベースに対するホモロジーサー
チでヒットしたもの Sc=Saccharomyces cerevisiae Af=Aspergillus flavus An=Aspergillus nidulans
ている遺伝子としてアルコール・デヒドロゲナーゼI(a
lcohol dehydrogenase I)遺伝子、コプロポルヒィリノ
ーゲンIIIオキシダーゼ (coproporphyrinogen III oxi
dase)遺伝子、ヘキソース・トランスポーター(hexose
transporter)遺伝子、ヒストンH4.1(histon H4.1)
遺伝子、40Sリボゾーム蛋白質S17(40S ribosomal prot
ein S17)遺伝子、40Sリボゾーム蛋白質S28(40S ribos
omal protein S28)遺伝子を新たに発見した。
IのcDNAに対応するのプロモーター領域の取得 Aspergillus oryzae RIB-40株(ATCC 42149)からティ
ンバレークとバーナード(Timberlake and Bernard)の
方法に従って得たゲノムDNAを、6bpを認識して平
滑末端に切断するEcoRVで完全消化し、(P)5'-ACCTGCCC-
3'(NH2)および5'-CTAATACGACTCACTATAGGGCTCGAGCGGCCGC
CCGGGCAGGT-3'からなるアダプターを連結した。
プラーマーとしてアダプターの一本鎖部分の配列を有す
るプライマーAD(5'-CTAATACGACTCACTATAGGGC-3')
を、アンチセンスプライマーとしてアルコール・デヒド
ロゲナーゼI cDNAの塩基配列から合成したプライ
マー#1(5'-ACGAGGGGCATCTTCACTGGGAGG-3')を用いて
PCRを行った。PCR反応は、Expand HF(ベーリン
ガー・マンハイム社)を用い、DNAサーマル・サイク
ラー(パーキン・エルマー社)により行った。反応溶液
の組成は以下の通りである。
ブ中で混合してDNA Thermal Cyclerにセットし、以
下のような温度設定によりステップダウンPCRを行っ
た。
動で確認して2.0kbのDNA断片を得た。このDNA
断片をアガロース・ゲル中より単離・精製し、TAクロ
ーニングベクターpCRII(インビトロジェン社)に
連結して大腸菌にクローニングした。
ローニングしたDNA断片の両末端の塩基配列を解析
し、本DNA断片がアルコール・デヒドロゲナーゼIと
相同な塩基配列及びその上流に翻訳開始コドンより上流
1829bpのDNA領域を含むことを確認した。
ドロゲナーゼI遺伝子のプロモーターを取得した。その
全塩基配列を決定し、配列番号:1に示す。
オキシダーゼのcDNAに対応するのプロモーター領域
の取得 実施例2と同様にして、コプロポルヒィリノーゲンIII
オキシダーゼ遺伝子のプロモーターを取得した。この場
合、アスペルギルスオリゼのゲノムDNAを完全消化す
る際に、6bpを認識して平滑末端に切断する制限酵素
としてDraIを用いた。
プロポルヒィリノーゲンIIIオキシダーゼcDNAの塩
基配列から合成したプライマー#2(5'-GATCGCTTTTCCG
CTGAGTATCTG-3')を用いた。こうして得られた1887bpの
コプロポルヒィリノーゲンIIIオキシダーゼ遺伝子のプ
ロモーターの全塩基配列を配列番号:2に示す。
のcDNAに対応するのプロモーター領域の取得 実施例2と同様にして、ヘキソース・トランスポーター
遺伝子のプロモーターを取得した。この場合、アスペル
ギルスオリゼのゲノムDNAを完全消化する際に、6b
pを認識して平滑末端に切断する制限酵素としてEco
RVを用いた。
キソース・トランスポーターcDNAの塩基配列から合
成したプライマー#3(5'-CTGGGGTAGGAGTATCGGAGTGCT-
3')を用いた。こうして得られた2091bpのヘキソース・
トランスポーター遺伝子のプロモーターの全塩基配列を
配列番号:3に示す。
ロモーター領域の取得 実施例2と同様にして、ヒストンH4.1遺伝子のプロモー
ターを取得した。この場合、アスペルギルスオリゼのゲ
ノムDNAを完全消化する際に、6bpを認識して平滑
末端に切断する制限酵素としてSspIを用いた。
ストンH4.1cDNAの塩基配列から合成したプライマー
#4(5'-AGGTTGAGTGGGAAAATGTGGAGA-3')を用いた。こ
うして得られた1915bpのヒストンH4.1遺伝子のプロモー
ターの全塩基配列を配列番号:4に示す。
に対するプロモーター領域の取得 実施例2と同様にして、40Sリボゾーム蛋白質S17遺伝子
のプロモーターを取得した。この場合、アスペルギルス
オリゼのゲノムDNAを完全消化する際に、6bpを認
識して平滑末端に切断する制限酵素としてEcoRVを
用いた。
Sリボゾーム蛋白質S17 cDNAの塩基配列から合成し
たプライマー#5(5'-GCTTGGGGTAGTAACGCTCAATGA-3')
を用いた。こうして得られた1569bpの40Sリボゾーム蛋
白質S17遺伝子のプロモーターの全塩基配列を配列番
号:5に示す。
に対するプロモーター領域の取得 実施例2と同様にして、40Sリボゾーム蛋白質S28遺伝子
のプロモーターを取得した。この場合、アスペルギルス
オリゼのゲノムDNAを完全消化する際に、6bpを認
識して平滑末端に切断する制限酵素としてSspIを用
いた。
Sリボゾーム蛋白質S28 cDNAの塩基配列から合成し
たプライマー#6(5'-AAGCACCACCGAAGGGAGAGGACT-3')
を用いた。こうして得られた1631bpの40Sリボゾーム蛋
白質S28遺伝子のプロモーターの全塩基配列を配列番
号:6に示す。
I遺伝子プロモーターによる大腸菌由来β-グルクロニダ
ーゼのアスペルギルス・オリゼでの発現 (1) 大腸菌由来β-グルクロニダーゼ遺伝子発現カセッ
トの構築 実施例2で取得した約2.0 kbのDNA断片を鋳型にして、P
CRによりアルコール・デヒドロゲナーゼI遺伝子プロモ
ーターを含む1.0 kbのDNA断片を得た。PCR反応に用いた
プライマーは、 センスプライマー:5'-GTCGACGAACTATTACGGAGTACATAGC-
3' アンチセンスプライーマー:5'-GTCGACTTTGACTTTGGGATC
TTGTGTT-3' であった。
由来β-グルクロニダーゼ遺伝子を有するプラスミドpBR
J275(4.5 kb、クロンテック社)のSalI部位に挿入し、
転写方向が順方向に挿入されたプラスミドpBRJAP(5.5
kb)を得た。
ゼ遺伝子を含む2.9-kb BglII断片(Biosci. Biotech. B
iochem., 60巻161-163頁,1996)からエノラーゼ遺伝子
のターミネーター領域0.6-kb EcoRV-HindIII断片をpBlu
escript(ストラタジーン社)のEcoRV-HindIII部位にサ
ブクローニングし、プラスミドpBET(3.6 kb)を得た。
ロゲナーゼI遺伝子プロモーターとそれに続く大腸菌由
来β-グルクロニダーゼ遺伝子を含む2.8-kb PstI-EcoRI
断片を取得し、これをプラスミドpBETのPstI-EcoRI部位
に挿入して、大腸菌由来β-グルクロニダーゼ遺伝子発
現カセットを含むプラスミドpBAPETG(6.4 kb)を得
た。
子発現カセットをアスペルギルス・オリゼへ導入するた
めのプラスミドの構築 プラスミドpBAPETGから制限酵素PstI及びHindIII消化に
より、3.4-kbの大腸菌由来β-グルクロニダーゼ遺伝子
発現カセットを取得して、アスペルギルス・オリゼの形
質転換マーカーとしてniaD遺伝子を有するプラスミドpN
3(特開平6-245777)のPstI-HindIII部位に挿入し、本
発現カセットをアスペルギルス・オリゼへ導入するため
のプラスミドpNAPETG(11.6 kb)を構築した。
子のアスペルギルス・オリゼでの発現 プラスミドpNAPETGをUnkels らの方法(Mol. Gen. Gene
t., 218巻 99-104頁,1989)に従ってアスペルギルス・
オリゼniaD欠損株AO1.1に導入した。得られた形質転換
体を3%グルコース及び50 μg/ml 5-ブロモ-4-クロロ-3-
インドール-β-D-グルクロニドを含むCzapek-Doxプレー
ト上で30Cで10日間培養したところ、コロニーが青色を
呈した。対照として得た形質転換マーカーのみを有する
プラスミドpN3由来の形質転換体は青色を呈しなかっ
た。このことは大腸菌由来β-グルクロニダーゼ遺伝子
がアスペルギルス・オリゼで発現し、発現したβ-グル
クロニダーゼ酵素が基質5-ブロモ-4-クロロ-3-インドー
ル-β-D-グルクロニドに作用したことを示す。
で生育させ集めた菌体を洗浄後、3%グルコースを含むCz
apek-Dox培地で8時間培養し、得られた菌体の無細胞抽
出液中のβ-グルクロニダーゼ活性をJeffersonらの方法
(Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A., 83巻、8447-8451,
1986年)で測定したところ、比活性は78 nmol p-ニトロ
フェノール/min/mg-蛋白質であった。これに対し、pN3
由来形質転換体は、<1nmol p-ニトロフェノール/min/m
g-蛋白質であった。
由来の新規なプロモーターが提供され、当該プロモータ
ー配列を含むベクターにより形質転換されたアスペルギ
ルス属糸状菌における外来蛋白質の生産が可能である。
ターの単離法を示す図である。
Claims (5)
- 【請求項1】配列番号:1乃至配列番号:6に示した塩
基配列で示されるDNA。 - 【請求項2】請求項1記載のDNAとストリンジェント
な条件下でハイブリダイズするDNA。 - 【請求項3】アスペルギルス属由来である請求項1又は
請求項2記載のプロモーター。 - 【請求項4】アスペルギルス・オリゼ由来である請求項
1又は請求項2記載のプロモーター。 - 【請求項5】アスペルギルス・オリゼのアルコール・デ
ヒドロゲナーゼI(alcohol dehydrogenase I)遺伝
子、コプロポルヒィリノーゲンIIIオキシダーゼ(copro
porphyrinogen III oxidase)遺伝子、ヘキソース・ト
ランスポーター(hexose transporter)遺伝子、ヒスト
ンH4.1(histon H4.1)遺伝子、40Sリボゾーム蛋白質S1
7(40S ribosomal protein S17)遺伝子、40Sリボゾー
ム蛋白質S28(40S ribosomal protein S28)遺伝子の何
れかより選ばれた請求項4記載のプロモーター。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10105712A JPH11276170A (ja) | 1998-03-31 | 1998-03-31 | アスペルギルス属由来の新規なプロモーター |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10105712A JPH11276170A (ja) | 1998-03-31 | 1998-03-31 | アスペルギルス属由来の新規なプロモーター |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11276170A true JPH11276170A (ja) | 1999-10-12 |
Family
ID=14414959
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10105712A Pending JPH11276170A (ja) | 1998-03-31 | 1998-03-31 | アスペルギルス属由来の新規なプロモーター |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11276170A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001018219A1 (fr) * | 1999-09-07 | 2001-03-15 | Meiji Seika Kaisha, Ltd. | Sequences regulatrices fonctionnant dans des champignons filamenteux |
KR100676183B1 (ko) | 2004-05-14 | 2007-01-30 | 채건상 | 아스퍼질러스 오리재 유래의 프로모터의 활성을 나타내는엠에이취에이 유전자 |
-
1998
- 1998-03-31 JP JP10105712A patent/JPH11276170A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001018219A1 (fr) * | 1999-09-07 | 2001-03-15 | Meiji Seika Kaisha, Ltd. | Sequences regulatrices fonctionnant dans des champignons filamenteux |
US6913905B1 (en) | 1999-09-07 | 2005-07-05 | Meiji Seika Kaisha, Ltd. | Regulatory sequences functioning in filamentous fungi |
KR100676183B1 (ko) | 2004-05-14 | 2007-01-30 | 채건상 | 아스퍼질러스 오리재 유래의 프로모터의 활성을 나타내는엠에이취에이 유전자 |
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