JPH0823984A - 発現系、組込みベクター及びその組込みベクターによって形質転換された細胞 - Google Patents

発現系、組込みベクター及びその組込みベクターによって形質転換された細胞

Info

Publication number
JPH0823984A
JPH0823984A JP7151435A JP15143595A JPH0823984A JP H0823984 A JPH0823984 A JP H0823984A JP 7151435 A JP7151435 A JP 7151435A JP 15143595 A JP15143595 A JP 15143595A JP H0823984 A JPH0823984 A JP H0823984A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sequence
aspergillus
aspartic protease
expression system
strain
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7151435A
Other languages
English (en)
Inventor
Dirk Carrez
カーレズ ディルク
Patrick Dhaese
ダーエズ パトリック
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Solvay SA
Original Assignee
Solvay SA
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from BE9400585A external-priority patent/BE1008435A3/fr
Application filed by Solvay SA filed Critical Solvay SA
Publication of JPH0823984A publication Critical patent/JPH0823984A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
    • C12N15/09Recombinant DNA-technology
    • C12N15/63Introduction of foreign genetic material using vectors; Vectors; Use of hosts therefor; Regulation of expression
    • C12N15/79Vectors or expression systems specially adapted for eukaryotic hosts
    • C12N15/80Vectors or expression systems specially adapted for eukaryotic hosts for fungi
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N9/00Enzymes; Proenzymes; Compositions thereof; Processes for preparing, activating, inhibiting, separating or purifying enzymes
    • C12N9/14Hydrolases (3)
    • C12N9/48Hydrolases (3) acting on peptide bonds (3.4)
    • C12N9/50Proteinases, e.g. Endopeptidases (3.4.21-3.4.25)
    • C12N9/58Proteinases, e.g. Endopeptidases (3.4.21-3.4.25) derived from fungi
    • C12N9/62Proteinases, e.g. Endopeptidases (3.4.21-3.4.25) derived from fungi from Aspergillus

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Mycology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Plant Pathology (AREA)
  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 微生物アスパラギン酸プロテアーゼの細胞外
生産に使用できる発現系であって、プロモーター配列、
分泌シグナル配列、微生物アスパラギン酸プロテアーゼ
成熟配列、及びターミネーター配列を含むことを特徴と
する発現系を使用する。 【効果】 この発現系を含む形質転換糸状菌株によっ
て、微生物アスパラギン酸プロテアーゼの発現及び効果
的な分泌を得ることを可能にし、正常にグリコシル化さ
れた微生物アスパラギン酸プロテアーゼを得ることを可
能にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、微生物アスパラギン酸
プロテアーゼ(asparticprotease)の細胞外生産に使用
できる発現系に関し、更に詳細には、アスペルギロペプ
シンの細胞外生産に使用できる発現系に関する。更に、
本発明は、その発現系を含む組込みベクター及びその組
込みベクターによって形質転換された細胞に関する。
【0002】
【従来の技術】微生物アスパラギン酸プロテアーゼは、
国際方式において参照 E.C. 3.4.23として分類されてい
る。また、酸プロテアーゼ又はカルボキシプロテアーゼ
とも呼ばれている。これらの酵素は、酸性条件下で、タ
ンパク質のペプチド結合を加水分解してペプチドを形成
する。最適pHは5よりも小さい。これらの酵素は、い
くつか工業的用途を有している。微生物アスパラギン酸
プロテアーゼは、ある糸状菌株、特にアスペルギルス(A
spergillus) 株によって天然に産生される。残念なが
ら、微生物アスパラギン酸プロテアーゼは、これらの菌
株によって効率よく、かつ工業的に経済的な方法で産生
されず、その生産性は低い。したがって、効率のよい生
産が長い間探索されてきた。これに関連して、アスペル
ギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae)のα−アミラーゼ
プロモーター配列、ムコール・ミエヘイ(Mucor miehei)
のアスパラギン酸プロテアーゼ配列及びアスペルギルス
・ニガー(Aspergillus niger) のグルコアミラーゼター
ミネーター配列を含む発現系(BIO/TECHNOLOGY(1988年)
6, p.1419-1422) が提案された。この系をアスペルギル
ス・オリゼに導入すると、アスパラギン酸プロテアーゼ
を得ることができる。しかしながら、得られたアスパラ
ギン酸プロテアーゼは過グリコシル化されている。この
ため、この酵素の本質的な性質が不利となるように修飾
されている。
【0003】更に、ウシキモシンの生産に使用できる発
現系が記載されている。この発現系は、アスペルギルス
・ニガーのグルコアミラーゼプロモーター配列、アスペ
ルギルス・ニガーのグルコアミラーゼシグナルペプチド
配列、ウシキモシンのコード配列、及びアスペルギルス
・ニガーのグルコアミラーゼターミネーター配列を含ん
でいる(欧州特許出願第 0 357 127号) 。ウシキモシン
は、この発現系を含む形質転換アスペルギルス・ニガー
株から得ることができる。しかしながら、この形質転換
株によって生産されたプロテアーゼはウシキモシンを加
水分解するために、この発現系で得られた最終収率は低
い。更に、微生物酵素、特に微生物アスパラギン酸プロ
テアーゼの生産にその発現系を使用する可能性について
言及されていない。現在、発現系を含む形質転換糸状菌
株によって微生物アスパラギン酸プロテアーゼの発現及
び特に効果的な分泌を得ることを可能にし、正常にグリ
コシル化された微生物アスパラギン酸プロテアーゼを得
ることを可能にする発現系は知られていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の主な目的は、
発現系を含む形質転換株が培養される培養基中で微生物
アスパラギン酸プロテアーゼ、好ましくは真菌酸プロテ
アーゼ、更に好ましくはアスペルギロペプシンを大量に
得ることができる発現系を提供することである。更に、
本発明の主な目的は、微生物アスパラギン酸プロテアー
ゼ、好ましくは真菌酸プロテアーゼ、更に好ましくは正
常にグリコシル化されたアスペルギロペプシン、即ち、
天然(野生)酵素にできるだけ近い特徴及び性質を有す
るものを得ることができる発現系を提供することであ
る。『微生物アスパラギン酸プロテアーゼ』は、タンパ
ク質のペプチドへの加水分解反応を触媒し、かつ最適p
Hが5よりも小さい酵素を意味すると理解されるもので
ある。これらの酵素は、酸触媒部位を有する。これらの
酵素は、国際方式において参照 E.C. 3.4.23、更に詳細
には参照 E.C. 3.4.23.18 〜E.C. 3.4.23.33としてすべ
て分類されている。この定義には、天然酵素、及び、ヌ
クレオチド配列(この酵素をコードする)又はアミノ酸
配列が遺伝子工学的手法又は突然変異誘発手法によって
修飾された酵素のような修飾酵素が含まれる。微生物ア
スパラギン酸プロテアーゼは、通常、真菌アスパラギン
酸プロテアーゼである。優れた結果が、アスペルギロペ
プシンで得られた(E.C. 3.4.23.18)。更に、本発明の目
的は、組込みベクター及び上記の発現系を含むプラスミ
ドを提供することである。
【0005】更に、本発明の目的は、微生物アスパラギ
ン酸プロテアーゼを発現するとともにその培養基に高レ
ベルの生産性で微生物アスパラギン酸プロテアーゼを分
泌する、形質転換糸状菌株、好ましくはアスペルギルス
株、更に好ましくは形質転換アスペルギルス・ホエチダ
ス(Aspergillus foetidus)株を提供することである。本
発明によれば、微生物アスパラギン酸プロテアーゼの分
泌は、実質的に細胞外である。本発明は、更に、微生物
アスパラギン酸プロテアーゼが、形質転換で使用された
アスペルギルス野生株に由来する場合にはいくつかの利
点を有する。実際に、この場合には形質転換は完全に相
同であるので、特に酵素の過グリコシル化のような非相
同形質転換が含む欠点はまったくない。『相同形質転
換』は、微生物細胞及びこの細胞に侵入しかつ細胞ゲノ
ムを組換えることができるDNA分子を含む遺伝的転移
方式を意味し、そのDNA分子は同じ属に属する微生物
細胞に由来すると理解される。そのDNA分子は、同じ
種に属する微生物細胞に由来することが好ましい。その
DNA分子は、その微生物細胞自体に由来することが特
に好ましい。更に、本発明の目的は、大量の微生物アス
パラギン酸プロテアーゼを細胞外で産生する糸状菌株を
用いる微生物アスパラギン酸プロテアーゼの生産方法を
提供することであり、更に、得られた微生物アスパラギ
ン酸プロテアーゼは天然酵素と同じ方法でグリコシル化
される。
【0006】更に、本発明の目的は、アスペルギルス・
ホエチダスのグルコアミラーゼのプロモーターをコード
するヌクレオチド配列を含むDNA分子を提供すること
である。更に、本発明の目的は、微生物アスパラギン酸
プロテアーゼ、好ましくは真菌酸プロテアーゼ、更に好
ましくはアスペルギロペプシンをコードするヌクレオチ
ド配列を含むDNA分子を提供することである。更に、
本発明の目的は、アスペルギルス・ホエチダス、好まし
くはアスペルギルス・ホエチダスSE4に由来するアス
ペルギロペプシンをコードするヌクレオチド配列を含む
DNA分子を提供することである。更に、本発明の目的
は、アスペルギルス・ホエチダス株、好ましくはアスペ
ルギルス・ホエチダス株SE4によって産生された微生
物アスパラギン酸プロテアーゼ、好ましくは真菌酸プロ
テアーゼ、更に好ましくはアスペルギロペプシンを提供
することである。更に、本発明の目的は、発現系を含む
形質転換株によって産生された微生物アスパラギン酸プ
ロテアーゼを提供することである。菌株は、アスペルギ
ルス・ホエチダス株、好ましくはアスペルギルス・ホエ
チダス株SE4とすることができる。
【0007】
【課題を解決するための手段】この点で、本発明は、微
生物アスパラギン酸プロテアーゼの細胞外生産に使用で
きる発現系であって、プロモーター配列、分泌シグナル
配列、プロペプチド配列、及び微生物アスパラギン酸プ
ロテアーゼ成熟配列を含むことを特徴とする発現系に関
する。更に、この発現系は、ターミネーター配列を含む
ことが好ましい。本発明の発現系においては、プロモー
ター配列はグルコアミラーゼのプロモーター配列である
ことが好ましい。
【0008】本発明は、微生物アスパラギン酸プロテア
ーゼの細胞外生産に使用できる発現系であって、グルコ
アミラーゼのプロモーター配列、微生物アスパラギン酸
プロテアーゼの分泌シグナル配列、微生物アスパラギン
酸プロテアーゼのプロペプチド配列、微生物アスパラギ
ン酸プロテアーゼ成熟配列、及びターミネーター配列を
少なくとも含むことを特徴とする発現系に関する。本発
明の発現系においては、ターミネーター配列はグルコア
ミラーゼのターミネーター配列であることが好ましい。
本発明は、好ましくは、真菌酸プロテアーゼの細胞外生
産に使用できる発現系であって、アスペルギルス・ホエ
チダスSE4のグルコアミラーゼプロモーター配列、ア
スペルギルス・ホエチダスSE4の真菌酸プロテアーゼ
分泌シグナル配列、アスペルギルス・ホエチダスSE4
の真菌酸プロテアーゼプロペプチド配列、アスペルギル
ス・ホエチダスSE4の真菌酸プロテアーゼ成熟配列、
及びアスペルギルス・ホエチダスSE4のグルコアミラ
ーゼターミネーター配列を少なくとも含むことを特徴と
する発現系に関する。
【0009】『発現系』は、糸状菌のゲノムに組込ま
れ、かつ、この菌に微生物アスパラギン酸プロテアーゼ
の生合成に必要な遺伝情報を与えることができる分子単
位を意味すると理解されるものである。『プロモータ
ー』は、転写プロモーターを意味すると理解されるもの
である。プロモーターは、強力な転写活性を示すDNA
配列からなり、転写を促進するDNA配列、例えば『エ
ンハンサー』又は『上流活性化配列』の名称で知られる
配列が先行する。プロモーターは、融合コードDNAの
発現に影響する転写調節配列を含む。グルコアミラーゼ
プロモーターのような遺伝子プロモーター配列は、転写
を調節しかつグルコアミラーゼのようなこの遺伝子の発
現で関与する配列を含む。
【0010】微生物アスパラギン酸プロテアーゼの『分
泌シグナル配列』は、勿論微生物アスパラギン酸プロテ
アーゼプロペプチド配列のアミノ末端に操作的に結合さ
れるアミノ酸配列に対応するDNA配列を意味すると理
解されるものである。本明細書においては、シグナルペ
プチドをコードする構造遺伝子部分を『微生物アスパラ
ギン酸プロテアーゼ分泌シグナル配列』と称し、プロペ
プチドをコードする構造遺伝子部分を『微生物アスパラ
ギン酸プロテアーゼプロペプチド配列』と称し、微生物
アスパラギン酸プロテアーゼだけをコードする構造遺伝
子部分を『微生物アスパラギン酸プロテアーゼ成熟配
列』と称する。これらの3つの配列、即ち、分泌シグナ
ル配列、プロペプチド配列及び成熟配列の組合わせは、
プレプロ酵素をコードする。本明細書においては、分泌
シグナル配列は微生物によって細胞外生産されるタンパ
ク質に由来するものである。糸状菌の機能分泌シグナル
配列が適切である。真菌由来の分泌シグナル配列の例と
しては、糸状菌によって実質的に細胞外で生産された酵
素の分泌シグナル配列が言及される。これらの中では、
プロテアーゼ、セルラーゼ、アミラーゼ、グルコアミラ
ーゼ、特にアスペルギルス・ニガー(Aspergillus nige
r) のグルコアミラーゼ、トリコデルマ・リーセイ(Tric
hoderma reesei)のセルラーゼ及びムコール・ミエヘイ
(Mucor miehei)のアスパラギン酸プロテアーゼの分泌シ
グナル配列が言及される。
【0011】微生物アスパラギン酸プロテアーゼの『プ
ロペプチド配列』は、勿論微生物アスパラギン酸プロテ
アーゼ成熟配列のアミノ末端に操作的に結合されるアミ
ノ酸配列に対応するDNA配列を意味すると理解される
ものである。微生物アスパラギン酸プロテアーゼ成熟配
列に結合されるプロペプチド配列は、プロ酵素又はチモ
ーゲンをコードする。微生物アスパラギン酸プロテアー
ゼの『成熟配列』は、活性タンパク質、即ち、分泌シグ
ナル配列のない及びプロペプチド配列のない微生物アス
パラギン酸プロテアーゼの構造遺伝子に対応する微生物
アスパラギン酸プロテアーゼコード配列に翻訳される配
列部分を意味すると理解されるものである。コード配列
(構造遺伝子)は、アスペルギロペプシン分泌シグナル
配列、アスペルギロペプシンプロペプチド配列及びアス
ペルギロペプシン成熟配列を含む。
【0012】『ターミネーター』は、転写ターミネータ
ーを意味すると理解されるものである。遺伝子のターミ
ネーター配列は、この遺伝子の転写を終結するように作
用するDNA配列である。ターミネーターは、mRNA
を安定化するポリアデニル化シグナルも含んでいる。本
明細書においては、糸状菌の機能ターミネーターが適し
ている。ターミネーターは当業者に既知である。菌類由
来の既知のターミネーターの例としては、trpCター
ミネーター、グルコアミラーゼターミネーター、アミラ
ーゼターミネーター、α−アミラーゼターミネーター、
アスパラギン酸プロテアーゼターミネーター、酸ホスフ
ァターゼターミネーター、リパーゼターミネーター、セ
ルラーゼターミネーター、解糖酵素ターミネーター、グ
ルカナーゼターミネーター、ヒドロラーゼターミネータ
ー及びデヒドロゲナーゼターミネーター、特にアスペル
ギルス・ニドュランス(Aspergillus nidulans)trpC
ターミネーター、アスペルギルス・ニガー グルコアミ
ラーゼターミネーター、アスペルギルス・ニガー α−
アミラーゼターミネーター、ムコール・ミエヘイアスパ
ラギン酸プロテアーゼターミネーター、アスペルギルス
・ニガー 酸ホスファターゼターミネーター及びアスペ
ルギルス・ニドュランス アルコールデヒドロゲナーゼ
ターミネーターが言及される。
【0013】グルコアミラーゼプロモーター配列は、通
常、微生物アスパラギン酸プロテアーゼ分泌シグナル配
列、微生物アスパラギン酸プロテアーゼプロペプチド配
列、微生物アスパラギン酸プロテアーゼ成熟配列及びグ
ルコアミラーゼターミネーター配列のように、糸状菌に
由来する。これらの配列、即ち、グルコアミラーゼプロ
モーター配列、微生物アスパラギン酸プロテアーゼ分泌
シグナル配列、微生物アスパラギン酸プロテアーゼプロ
ペプチド配列、微生物アスパラギン酸プロテアーゼ成熟
配列及びグルコアミラーゼターミネーター配列は、同種
又は異種糸状菌株に由来する。一般には、アスペルギル
ス(Aspergillus) 、ペニシリウム(Penicillium) 、リゾ
プス(Rhizopus)、エンドチア(Endothia)又はムコール(M
ucor) 株に由来する。通常は、アスペルギルス株に由来
する。好ましくは、アスペルギルス・ニガー、アスペル
ギルス・ホエチダス、アスペルギルス・アワモリ(Asper
gillus awamori) 又はアスペルギルス・オリゼ株に由来
する。特に好ましくは、アスペルギルス・ニガー株又は
アスペルギルス・ホエチダス株に由来する。アスペルギ
ルス・ホエチダス株に由来することが好ましい。アスペ
ルギルス・ホエチダス株SE4に由来することが特に好
ましい。
【0014】上記配列の1つ又は他の配列が由来するア
スペルギルス・ニガー株及びアスペルギルス・ホエチダ
ス株は、例えば、特にアスペルギルス・ニガー株NRR
L3(アグリカルチュラル・リサーチ・サービス・カル
チュア・コレクション(NRRL),1815 ノースユニバ
ーシティストリート, ペオリア, イリノイ 61604, 米
国) 、アスペルギルス・ニガー株ATCC13496
(アメリカン・タイプ・カルチュア・コレクション, 12
301 パークラウンドライブ,ロックビル,メリーランド
20852-1776,米国) 、アスペルギルス・ニガー株ATC
C22343、アスペルギルス・ニガー株ATCC46
890、アスペルギルス・ホエチダス株ATCC102
54及びアスペルギルス・ホエチダス株ATCC149
16が既知である。本発明の好ましい態様においては、
微生物アスパラギン酸プロテアーゼ分泌シグナル配列、
微生物アスパラギン酸プロテアーゼプロペプチド配列及
び微生物アスパラギン酸プロテアーゼ成熟配列は同一糸
状菌に由来する。優れた結果は、アスペルギルス・ホエ
チダスSE4株に由来するアスペルギロペプシン分泌シ
グナル配列、アスペルギルス・ホエチダスSE4株に由
来するアスペルギロペプシンプロペプチド配列及びアス
ペルギルス・ホエチダス株SE4に由来するアスペルギ
ロペプシン成熟配列を含む本発明の発現系で得られた。
【0015】本発明の好ましい態様においては、プロモ
ーター配列、好ましくはグルコアミラーゼプロモーター
配列及びターミネーター配列、好ましくはグルコアミラ
ーゼターミネーター配列は同一糸状菌に由来する。良好
な結果は、アスペルギルス・ホエチダス株に由来するグ
ルコアミラーゼプロモーター配列及びアスペルギルス・
ホエチダス株に由来するグルコアミラーゼターミネータ
ー配列を含む本発明の発現系で得られた。優れた結果
は、アスペルギルス・ホエチダス株SE4グルコアミラ
ーゼプロモーター配列及びアスペルギルス・ホエチダス
株SE4グルコアミラーゼターミネーター配列を含む本
発明の発現系で得られた。配列番号7のヌクレオチド配
列を含むDNA分子は、アスペルギルス・ホエチダス株
SE4のプロモーターをコードする。配列番号8のヌク
レオチド配列を含むDNA分子は、アスペルギルス・ホ
エチダス株SE4のターミネーターをコードする。本発
明の特に好ましい態様においては、グルコアミラーゼプ
ロモーター配列、微生物アスパラギン酸プロテアーゼ分
泌シグナル配列、微生物アスパラギン酸プロテアーゼプ
ロペプチド配列、微生物アスパラギン酸プロテアーゼ成
熟配列及びグルコアミラーゼターミネーター配列は同一
糸状菌に由来する。
【0016】本発明の発現系においては、プロモーター
配列は、分泌シグナル配列の上流に位置することが好ま
しい。分泌シグナル配列自体はプロペプチド配列の上流
に位置し、プロペプチド配列は成熟配列の上流に位置
し、この成熟配列はターミネーター配列の上流に位置す
る。これらの位置は、適切な条件下、転写シグナル、即
ちプロモーターとターミネーターの調節によって微生物
アスパラギン酸プロテアーゼを発現させるようにして選
択される。発現系に含められる配列は操作的に結合され
ることが好ましい。プロモーター配列は、微生物アスパ
ラギン酸プロテアーゼ分泌シグナル配列に操作的に結合
される。微生物アスパラギン酸プロテアーゼ分泌シグナ
ル配列は、微生物アスパラギン酸プロテアーゼプロペプ
チド配列に操作的に結合される。微生物アスパラギン酸
プロテアーゼプロペプチド配列は、微生物アスパラギン
酸プロテアーゼ成熟配列に操作的に結合される。微生物
アスパラギン酸プロテアーゼ成熟配列は、ターミネータ
ー配列に操作的に結合される。
【0017】更に、本発明は、少なくともプロモーター
配列、微生物アスパラギン酸プロテアーゼ分泌シグナル
配列、微生物アスパラギン酸プロテアーゼプロペプチド
配列、微生物アスパラギン酸プロテアーゼ成熟配列及び
ターミネーター配列を含む発現系の調製方法に関する。
この方法は、微生物アスパラギン酸プロテアーゼを産生
する微生物のゲノムDNAから微生物アスパラギン酸プ
ロテアーゼ分泌シグナル配列、微生物アスパラギン酸プ
ロテアーゼプロペプチド配列及び微生物アスパラギン酸
プロテアーゼ成熟配列を分離する工程、及び微生物アス
パラギン酸プロテアーゼ分泌シグナル配列、微生物アス
パラギン酸プロテアーゼプロペプチド配列及び微生物ア
スパラギン酸プロテアーゼ成熟配列をプロモーター配列
及びターミネーター配列を含むベクター内に導入する工
程、なお、この導入は配列の位置が前記プロモーター及
び前記ターミネーターの調節によって微生物アスパラギ
ン酸プロテアーゼを発現させるようにして選択された位
置に行われる、を含む。
【0018】更に、本発明は、上記で定義された発現系
を含みかつ微生物アスパラギン酸プロテアーゼを発現さ
せることができる組込みベクターに関する。更に、本発
明の原理は、上記で定義された発現系を含みかつ微生物
アスパラギン酸プロテアーゼを発現させることができる
発現ベクターに適用される。『組込みベクター』は、完
全遺伝子発現単位を含むDNA配列を意味すると理解さ
れるものである。『完全遺伝子発現単位』は、構造遺伝
子及びプロモーター領域及び転写及び翻訳に必要とされ
る調節領域を意味すると理解されるものである。『構造
遺伝子』は、RNAへの転写に用いられかつ宿主がタン
パク質を合成することを可能にするコード配列を意味す
ると理解されるものである。本組込みベクターはプラス
ミドであることが好ましい。良好な結果は、プラスミド
pFASPEPで得られた。更に、本発明は、上記で定
義された組込みベクターによって形質転換された細胞
(宿主細胞)に関する。この形質転換細胞は、発現系に
含められたプロモーター配列及びターミネーター配列が
この形質転換細胞によって認識される、即ち、この本形
質転換細胞に適合及び機能するようにして選択され、発
現系に含められたプロモーター配列及びターミネーター
配列が形質転換細胞の各々プロモーター及びターミネー
ターとしてそれらの各転写シグナル機能を行う。
【0019】形質転換細胞は、通常糸状菌の細胞であ
る。形質転換細胞は、一般にアスペルギルス細胞であ
る。形質転換細胞は、好ましくはアスペルギルス・オリ
ゼ(Aspergillus oryzae)、アスペルギルス・サイトイ(A
spergillus saitoi)、アスペルギルス・ニガー(Aspergi
llus niger) 、アスペルギルス・ホエチダス(Aspergill
usfoetidus)又はアスペルギルス・アワモリ(Aspergillu
s awamori) 細胞である。良好な結果は、形質転換アス
ペルギルス・ニガー細胞で得られた。優れた結果は、形
質転換アスペルギルス・ホエチダス細胞、特に形質転換
アスペルギルス・ホエチダス株SE4細胞で得られた。
形質転換されるべき細胞(宿主細胞)として使用できる
アスペルギルス・ニガー株及びアスペルギルス・ホエチ
ダス株は、例えば、特にアスペルギルス・ニガー株NR
RL3(アグリカルチュラル・リサーチ・サービス・カ
ルチュア・コレクション(NRRL),1815 ノースユニ
バーシティストリート, ペオリア, イリノイ 61604, 米
国) 、アスペルギルス・ニガー株ATCC13496
(アメリカン・タイプ・カルチュア・コレクション, 12
301 パークラウンドライブ,ロックビル,メリーランド
20852-1776,米国) 、アスペルギルス・ニガー株ATC
C22343、アスペルギルス・ニガー株ATCC46
890、アスペルギルス・ホエチダス株ATCC102
54及びアスペルギルス・ホエチダス株ATCC149
16が既知である。
【0020】本発明の好ましい態様においては、組込み
ベクターによって形質転換された細胞は発現系に含まれ
たプロモーター配列又はターミネーター配列が由来する
菌株に由来する。組込みベクターによって形質転換され
た細胞は、微生物アスパラギン酸プロテアーゼ分泌シグ
ナル配列、微生物アスパラギン酸プロテアーゼプロペプ
チド配列及び微生物アスパラギン酸プロテアーゼ成熟配
列が由来する菌株に由来することが特に好ましい。優れ
た結果は、形質転換アスペルギルス・ホエチダスSE4
細胞で得られた。組込みベクターによって形質転換され
たこの細胞は本発明の発現系を含み、この発現系はアス
ペルギルス・ホエチダスSE4グルコアミラーゼプロモ
ーター配列及びアスペルギルス・ホエチダスSE4グル
コアミラーゼターミネーター配列を含む。最良の結果
は、組込みベクターpFASPEPによって形質転換さ
れた細胞で得られた。
【0021】『糸状菌』は、真菌植物門の糸状体をすべ
て含む真核微生物を意味すると理解されるものである。
この門においては、接合菌類、子嚢菌類、担子菌類及び
叢生菌類のような不完全菌類群が含まれる。その定義に
は次の属:アスペルギルス属、トリコデルマ(Trichoder
ma) 属、ニューロスポラ(Neurospora)属、ポドスポラ(P
odospora) 属、エンドチア(Endothia)属、ムコール(Muc
or) 属、コキオボラス(Cochiobolus) 属、ピリキュラリ
ア(Pyricularia) 属、ペニシリウム(Penicillium) 属及
びフミコーラ(Humicola)属が含まれる。更に、本発明
は、精製及び分離アスペルギルス・ホエチダス株SE4
traに関する。この形質転換株SE4traはSE4
株から得られる。これは、ゲノムに組込まれたプラスミ
ドpFASPEPを1コピー以上含む点でその株SE4
と異なる。アスペルギルス・ホエチダス株SE4は、ア
スペルギルス・ホエチダス株ATCC14916から突
然変異誘発によって得られ、改良されたグルコアミラー
ゼ生産に基づいて選ばれる。アスペルギルス・ホエチダ
スの名称は、アスペルギルス・シトリカス(Aspergillus
citricus)(アメリカン・タイプ・カルチュア・コレク
ションによって発表された工業的菌類のATCC名, 19
94, p.120)と同義である。
【0022】更に、本発明は、アスペルギルス・ホエチ
ダス グルコアミラーゼプロモーターに関する。更に、
本発明は、アスペルギルス・ホエチダスSE4グルコア
ミラーゼプロモーターをコードする配列番号7のヌクレ
オチド配列を含むDNA分子に関する。更に、本発明
は、アスペルギルス・ホエチダス グルコアミラーゼタ
ーミネーターに関する。更に、本発明は、アスペルギル
ス・ホエチダスSE4グルコアミラーゼターミネーター
をコードする配列番号8のヌクレオチド配列を含むDN
A分子に関する。更に、本発明は、アスペルギルス・ホ
エチダス株に由来する微生物アスパラギン酸プロテアー
ゼに関する。微生物アスパラギン酸プロテアーゼは、ア
スペルギロペプシンであることが好ましい。アスペルギ
ルス・ホエチダス株SE4に由来することが特に好まし
い。
【0023】更に、本発明は、アスペルギルス・ホエチ
ダス株に由来する微生物アスパラギン酸プロテアーゼを
コードするヌクレオチド配列を含むDNA分子に関す
る。微生物アスパラギン酸プロテアーゼは、アスペルギ
ロペプシンであることが好ましい。アスペルギルス・ホ
エチダス株SE4に由来することが特に好ましい。更
に、本発明は、アスペルギルス・ホエチダス株、特にア
スペルギルス・ホエチダス株SE4に由来するアスペル
ギロペプシンをコードするヌクレオチド配列を含むDN
A分子に関する。更に、本発明は、本発明の発現系で形
質転換された細胞によって産生された微生物アスパラギ
ン酸プロテアーゼに関する。微生物アスパラギン酸プロ
テアーゼは、真菌酸プロテアーゼであることが好まし
い。アスペルギロペプシンであることが特に好ましい。
微生物アスパラギン酸プロテアーゼは、アスペルギルス
・ホエチダス株に由来することが好ましい。アスペルギ
ルス・ホエチダス株SE4に由来することが特に好まし
い。
【0024】更に、本発明は、微生物アスパラギン酸プ
ロテアーゼの細胞外生産方法であって、微生物アスパラ
ギン酸プロテアーゼを発現及び分泌させる条件下、上記
で定義された発現系を含む組込みベクターによって細胞
を形質転換する工程、形質転換細胞を適切な培養基中で
培養する工程、及び分泌微生物アスパラギン酸プロテア
ーゼを回収する工程、を含むことを特徴とする方法に関
する。形質転換細胞を培養した後得られた発酵培地は、
大部分の微生物アスパラギン酸プロテアーゼを含んでい
る。実際に、微生物アスパラギン酸プロテアーゼは形質
転換株によって培養基に実質的に分泌される。本発明の
方法によって得られた微生物アスパラギン酸プロテアー
ゼは細胞外である。本発明の方法によって得られた微生
物アスパラギン酸プロテアーゼは、天然酵素と同様の方
法でグリコシル化される。その分子量は、非形質転換微
生物によって産生された微生物アスパラギン酸プロテア
ーゼの分子量に近い。
【0025】微生物アスパラギン酸プロテアーゼは、例
えば、食品工業、医薬工業及び化学工業においていくつ
か工業的応用がある。酸性条件下でタンパク質を加水分
解するその能力が利用される。食品工業においては、あ
る種チーズ及びある種パン製品の製造で微生物アスパラ
ギン酸プロテアーゼを用いることができる。消化を促進
する薬剤として微生物アスパラギン酸プロテアーゼを用
いることができる。特に、ある種動物の皮を除毛及び脱
脂して優れた品質の皮を得るために用いられる。タンパ
ク質加水分解産物の製造で微生物アスパラギン酸プロテ
アーゼを用いることができる。この関係においては、培
養基の調製並びに可溶性魚粉及び大豆タンパク質加水分
解産物の調製が言及される。更に、グルコアミラーゼと
混合すると、微生物アスパラギン酸プロテアーゼ、例え
ば、特に真菌酸プロテアーゼは、SOLVAY ENZYMES社の国
際出願第92/20777号に記載されているように、発酵性の
糖を含む粗原料(穀物、農業残分)からのエタノール製
造で用いられる。本発明の図面において用いられる記号
及び略号を表1に説明する。
【0026】
【表1】 表1 記号略号 意味 ──────────────────────────────────── AMPR アンピシリン耐性を与える遺伝子 ORI 大腸菌中の複製起点 ASPEPSIN アスペルギルス・ホエチダス SE4 アスペルギロペプシンコー ド配列 5′GA アスペルギルス・ホエチダス SE4 グルコーアミラーゼプロモ ーター 3′GA アスペルギルス・ホエチダス SE4 グルコアミラーゼターミネ ーター GA アスペルギルス・ホエチダス SE4 グルコアミラーゼコード配 列 ────────────────────────────────────
【0027】本発明は、下記実施例によって具体的に説
明される。
【0028】
【実施例1】アスペルギルス・ホエチダスSE4アスペルギロペプシ
ンコード配列の分離 麦芽エキス2%(重量/容量)、ペプトン(DIFCO) 0.1
%(重量/容量)及びグルコース2%(重量/容量)を
含有するACM(『アスペルギルス完全培地』)液体栄
養培地中で、アスペルギルス・ホエチダス株ATCC1
4916を培養する。32℃で72時間インキュベート
した後、胞子を収集する。アスペルギルス・ホエチダス
株ATCC14916のこれらの胞子を、PONTECORVO,
G., ROPER, J.A., HEMMONS, L.M., MACDONALD, K.D., B
UFTON, A.W.J., Advances in Genetics 5 (1953), p.14
1-238 に記載されている方法に従って紫外線突然変異誘
発処理に供する。処理した菌株を、デンプン(5重量/
容量%)を加えた寒天栄養培地 POTATODEXTROSE AGAR(D
IFCO)上に広げる。32℃で48時間インキュベートし
た後、デンプン加水分解の最大ハロを示すコロニーを取
り出し、寒天栄養培地上で継代培養する。大量のグルコ
アミラーゼを産生する菌株を分離する。SE4と呼ばれ
るこの菌株は、薄茶色の分生子を有する。
【0029】アスペルギルス・ホエチダス株SE4をA
CM液体栄養培地中で培養する。32℃で48時間イン
キュベートした後、菌糸体を収集する。アスペルギルス
・ホエチダス株SE4のゲノムDNAを、GARBER, R.
C., YODER, O.L., Anal. Biochem. 135 (1983), p.416-
422 に記載されている方法に従って分離する。下記混合
液を調製する。 蒸留水 62 μl PCRバッファー(10×) 10 μl dNTPs(各2.5mM) 8 μl オリゴヌクレオチド配列番号1(20μM) 5 μl オリゴヌクレオチド配列番号3(20μM) 5 μl ゲノムDNA(10-1〜10-4希釈液) 10 μl Taqポリメラーゼ(5U/μl) 0.2 μl
【0030】『 (10×)反応バッファー組成物』と呼
ばれるPCRバッファー、ヌクレオチドdATP、dT
TP、dGTP及びdCTPをすべて意味する略号dN
TPs及びTaqポリメラーゼ製品は、名称『GENEAMP
DNA AMPLIFICATION REAGENTKIT with AMPLITAQ Recombi
nant Taq DNA Polymerase』(PERKIN ELMER CETUS)とし
て販売されているキットの小冊子に記載されている。ア
スペルギルス・ホエチダス株SE4から分離されたゲノ
ムDNAは、その混合液中1μg/μl の濃度で用いられ
る。アスペルギルス・ホエチダスSE4アスペルギロペ
プシンコード配列は、『PCR』法(SAIKI, R.K.ら, SC
IENCE, 239 (1988), p.487-491に記載されている『ポリ
メラーゼ連鎖反応』" 法) に従って分離した。本実験に
おいて用いた合成オリゴヌクレオチド配列は次の通りで
ある。
【0031】 配列番号1 5′-TGATGATCAGGATCCG GCGGCCGCACCTCAGCAATGGTCGTCTTCAGCAAAACCGCTGCCCTC BamHI NotI - 3′ 配列番号2 5′- CTGGGATTCGCCGCTCAGGCTTAGATTATCAAGCTTCAT TCTAGAGACGACGACGAC - 3′ HindIII XbaI 配列番号3 5′-GTCGTCGTCGTCTCTAGAATGAAGCTTGATAATCTAAGCCTGAGCGGCGAATCCCAG - 3′ 配列番号3の配列は、配列番号2の配列に対する補体で
ある。配列番号1のオリゴヌクレオチド配列は、Bam
HI及びNotI制限部位の情報、アスペルギルス・ホ
エチダスSE4グルコアミラーゼの5′非翻訳領域及び
アスペルギロペプシンコード配列の開始の情報を含む。
配列番号2のオリゴヌクレオチド配列及びその補体、配
列番号3のオリゴヌクレオチド配列は、アスペルギロペ
プシンコード配列の末端に対応するヌクレオチド並びに
HindIII及びXbaI制限部位の追加情報を含
む。β−シアノエチルホスホルアミダイトを用いてバイ
オサーチサイクロンシンセサイザー装置で合成オリゴヌ
クレオチドを構築するために用いられる方法は、BEAUCA
GE, S.L.ら (1981), Tetrahedron Letters, 22, p.1859
-1882 に記載されている。
【0032】『PCR』に用いられる条件は次の通りで
ある:95℃で2分、次に95℃で1分、50℃で1分
及び72℃で2分を含む連続40サイクル、次に72℃
で10分、次に20℃の温度が維持される。この『PC
R』に用いられる他のパラメーターはすべて名称『GENE
AMP DNA AMPLIFICATION REAGENT KIT with AMPLITAQRec
ombinant Taq DNA Polymerase』 (PERKIN ELMER CETUS)
として販売されているキットの小冊子に記載されてい
るものに対応する。約1.35kbのDNA断片(1kb=1
000塩基対)を上記のように分離した。これを、アス
ペルギルスアワモリ株UVK143fによって産生され
たアスペルギロペプシンA配列と制限分析法[Molecular
Cloning - a laboratory manual -MANIATIS ら, (Cold
Spring Harbor Laboratory) 1982, p.374-379 に記載
されている分析] を用いて比較した。このアスペルギロ
ペプシンA配列は、Berka R.M.ら, GENE, 86, 1990, p.
153-162 に発表されており、Berka R.M.ら, GENE, 96,
1990, p.313 で訂正した。本質的な差異は見出されなか
った。このようにして得られたDNA断片を、制限酵素
BamHI及びXbaIで消化し、次いで前もってBa
mHI及びXbaI部位で消化されたプラスミドpUC
18(CLONTECH laboratories, No. 6110-1) とMolecula
r Cloning - a laboratolry manual - SAMBROOK ら, 2
ed., 1989, p.1.68-1.69に記載されている連結法に従っ
て連結する。このようにしてベクターpUCASPEP
(図1)が得られる。
【0033】
【実施例2】プラスミドpFGA2MUTの構築 プラスミドpFGA2MUT(図4)は、クローン化部
位NotIがグルコアミラーゼ遺伝子のプロモーターと
コード部分との間に作成され、クローン化部位Hind
IIIがグルコアミラーゼ遺伝子のコード部分とターミ
ネーターとの間に作成されているアスペルギルス・ホエ
チダスSE4グルコアミラーゼ遺伝子を含む。これらの
2つのクローン化部位、NotI及びHindIII
は、下記のように突然変異誘発によって作成される。下
記の説明に従って、アスペルギルス・ホエチダスSE4
グルコアミラーゼ遺伝子を分離する。実施例1で記載し
たGARBERらの方法に従って、アスペルギルス・ホエチダ
ス株SE4染色体DNAを分離する。この単離染色体D
NAを制限酵素SauIIIAで部分的に消化し、サイ
ズが8〜10kbの断片を AUSUBEL, F.M.ら (1989), Cur
rent Protocols in Molecular Biology (John WILLEY &
Sons), p.5.3.2-5.3.8 に記載されている方法に従って
ショ糖勾配により分離及び精製する。これらの分離及び
精製断片を、前もって制限酵素BamHIで消化された
プラスミドpBR322 (CLONTECH LABORATORIES カタ
ログ No.6210-1) に導入する。次いで大腸菌株DH5α
[HANAHAN, D., J. Mol. Biol. (1983) 166, p.557-580
に記載され、BETHESDA RESEARCH LABORATORIES (BRL),
B.R.L. Focus (1986) 8, p.9で販売されている] を形質
転換する。
【0034】約15,000の形質転換大腸菌クローン
を、下記合成オリゴヌクレオチド(配列番号4)を用い
てハイブリッド形成法 (SAMBROOKら, p.9.52-9.55)によ
ってスクリーンする。 5′-GATTCATGGTTGAGCAACGAAGCGA - 3′ BOELら, EMBO J. 3 (1984), p.1097-1102 に発表された
ヌクレオチド配列に基づいて用いられる。このオリゴヌ
クレオチドを用いてハイブリッド形成するコロニーを分
離する。制限部位を分析し、この菌株が完全グルコアミ
ラーゼ遺伝子、即ちプロモーター、コード領域及び分泌
シグナル並びにターミネーターを含むことがわかる。8.
7kbの断片を、BamHI部位のプラスミドpBR32
2に上記のように導入した。このようにして、8.7kbの
アスペルギルスDNA挿入断片を含むベクターpFGA
1(図2)が作成される。この挿入断片はプラスミドp
BR322とベクターpFGA1との間の唯一の相違で
ある。
【0035】ベクターpFGA1由来でありかつベクタ
ーpFGA1より小さな挿入断片を含むプラスミドは次
のように構築される。ベクターpFGA1を制限酵素E
coRIで消化し、次いでこの消化物からアスペルギル
ス・ホエチダスSE4グルコアミラーゼプロモーター、
コード領域及びターミネーターを含むサイズが約5kbの
EcoRI断片を ZHUら, 1985によって記載された方法
に従って分離する。次いでこのEcoRI断片を、前も
って制限酵素EcoRIで消化したプラスミドpUC1
8にSAMBROOKら, p.1.68-1.69 に記載されている方法に
従って挿入する。このようにしてベクターpFGA2
(図3)が作成される。アスペルギルス・ホエチダスS
E4グルコアミラーゼプロモーター及びターミネーター
のヌクレオチド配列を、SANGERら (1977) Proc. Natl.
Acad. Sci. USA74, p.5463-5467のジデオキシヌクレオ
チドを用いる鎖終結法によって求めた。この配列の分析
により、プロモーター及びターミネーターの存在が示さ
れる。アスペルギルス・ホエチダスSE4グルコアミラ
ーゼプロモターをコードするヌクレオチド配列(配列番
号7)が同定される。アスペルギルス・ホエチダスSE
4グルコアミラーゼターミネーターをコードするヌクレ
オチド配列(配列番号8)が同定される。
【0036】図6及び図7は、アスペルギルス・ホエチ
ダスSE4グルコアミラーゼプロモターをコードするヌ
クレオチド配列を示すものである。図8は、アスペルギ
ルス・ホエチダスSE4グルコアミラーゼターミネータ
ーをコードするヌクレオチド配列を示すものである。T
7DNAポリメラーゼによる延長反応を開始するために
用いられる合成オリゴヌクレオチドは、BEAUCAGEら (19
81) Tetrahedron letters 22:1859-1882の方法によって
合成された。配列決定は、配列決定キット(PHARMACIA)
の供給会社によって作成されたプロトコールに従って行
い、NaOH処理によって二本鎖DNAの変性を行っ
た。配列決定法は、SAMBROOK, 1989, p.13.15 & 13.17
に記載されている。SAMBROOK, 1989, p.13.45-13.58 に
記載されている方法に従って配列決定用ポリアクリルア
ミドゲルを調製した。
【0037】プラスミドpFGA2に由来しかつプロモ
ーター及びターミネーターがNotI及びHindII
I制限部位によってコード部分から離れているアスペル
ギルス・ホエチダスSE4グルコアミラーゼ遺伝子を含
むプラスミドを、下記のように構築する。これにより、
プロモーターとターミネーターを含むプラスミドpFG
A2内に2つの制限部位、NotI及びHindIII
が作成される。アスペルギルス・ホエチダスSE4グル
コアミラーゼプロモーター及びターミネーターは、突然
変異誘発キット(BIORAD)『MUTA-GENE PHAGEMID in vitr
o MutagenesisKit 』の技術的小冊子に記載されている
手順に従って行われた2つの突然変異誘発操作によって
作成されたNotI及びHindIII制限部位によっ
て分けられる。この手順の過程で用いられる合成オリゴ
ヌクレオチドは、各々次の配列番号5及び配列番号6で
ある。 5′- GCCTGAGCTTCATCCCCAGCGCGGCCGCATCATTACACCTCAGCAATGT - 3′ NotI 5′- TGACTGACACCTGGCGGTGAAAGCTTCAATCAATCCATTTCGCTATAGTT - 3′ HindIII これにより、グルコアミラーゼ遺伝子の5′非翻訳領域
の始めにNotI制限部位及び停止コドンの後かつグル
コアミラーゼの3′非翻訳領域にHindIII切断部
位を含むベクターpFGA2MUTが得られる。
【0038】
【実施例3】組込みベクターの構築 実施例1で得られたプラスミドpUCASPEPを制限
酵素HindIIIで部分的に消化した後、制限酵素N
otIで完全に消化する。これにより、アスペルギロペ
プシンコード配列及びアスペルギルス・ホエチダスSE
4グルコアミラーゼ遺伝子の5′非翻訳領域を含む1.3
kb断片を ZHU, J.D.ら, BIO/TECHNOLOGY, 3, 1985,
p.1014-1016に記載されている方法に従って分離する。
制限酵素によるプラスミドの部分及び完全消化は、 SAM
ROOKら, 1989, Chap.5.28-5.32 に記載されている方法
に従って行われる。この断片を、実施例2で得られたプ
ラスミドpFGA2MUTのNotI−HindIII
クローン化部位に導入する。このプラスミドは、実施例
2のように行われた突然変異誘発で作成されたNotI
及びHindIIIクローン化部位によって分けられた
アスペルギルス・ホエチダスSE4グルコアミラーゼ遺
伝子のプロモーターとターミネーターを含む。これによ
り、グルコアミラーゼコード部分がアスペルギロペプシ
ンのコード部分に置き換わる。
【0039】これにより、ベクターpFASPEP(図
5)が得られる。このベクターpFASPEPは、アス
ペルギルス・ホエチダスグルコアミラーゼ転写シグナル
の調節によって、アスペルギロペプシンコード配列を含
んでいる。このベクターは下記配列を含む発現系を含
む。アスペルギルス・ホエチダスSE4グルコアミラー
ゼプロモーター配列、アスペルギルス・ホエチダスSE
4アスペルギロペプシン分泌シグナル配列、アスペルギ
ルス・ホエチダスSE4アスペルギロペプシンプロペプ
チド配列、アスペルギルス・ホエチダスSE4アスペル
ギロペプシン成熟配列、及びアスペルギルス・ホエチダ
スSE4グルコアミラーゼターミネーター配列。
【0040】
【実施例4】アスペルギルス・ホエチダス株SE4の形質転換 次いで、実施例3で得られたベクターpFASPEP
を、CARREZら, GENE, 94(1990), p.147-154に記載され
ている共形質転換によってアスペルギルス・ホエチダス
株SE4(実施例1で得られた)に導入する。アスペル
ギルス・ニドゥランス アセトアミダーゼ遺伝子(am
dS)を含むプラスミドp3SR2を、選択マーカーと
して用いる。プラスミドp3SR2は、 Hynes, M.J.
ら, Mol. Cell. Biol., 3 (1983), p.1430-1439 に記載
されている。プロトプラストのこのプラスミドによる形
質転換は、KELLY, J.M., HYNES, M.J., EMBO J. 4 (198
5), p.475-479 に記載されている方法に従って行われ
る。形質転換ではプラスミドp3SR2の10倍以上の
ベクターpFASPEPが用いられる。
【0041】約100の形質転換株が分析される。これ
らの形質転換株を、アスペルギロペプシンの生産を検出
するために脱脂乳を含む寒天培地Y上に選択する。アス
ペルギロペプシンを培養基に分泌する形質転換株のコロ
ニーは、34℃で1日インキュベートした後、ハロに囲
まれている。寒天培地Yは、pH3.0の0.05M クエン
酸塩−リン酸塩バッファー中脱脂乳(BACTO SKIM MILK d
e DIFCO)2%(重量/重量)及び PHYTAGEL 製品(SIGM
A)0.3%(重量/重量)を加える CZAPEK DOX AGAR培地
(DIFCO) によって形成される。形質転換株の約30%が
アスペルギロペプシンを分泌するので、それらのゲノム
に選択ベクターp3SR2及び組込みベクターpFAS
PEPが組込まれた。
【0042】
【実施例5】形質転換株の分離及び精製 このようにして得られた形質転換株を分離し、寒天培地
POTATO DEXTROSE AGAR(DIFCO)上で継代培養する。胞子
形成が行われるまで32℃で培養する。最大アスペルギ
ロペプシンを産生する形質転換株を分離し、寒天培地 P
OTATODEXTROSE AGAR(DIFCO)上で継代培養する。40の
形質転換株を、胞子形成が行われるまでこの培地上32
℃で培養する。実施例4に記載されたように形質転換さ
れたプロトプラストは、1細胞につき数核含む。即ち、
形質転換株は異型接合体である。従って、1細胞につき
単核を含む分離胞子から始めてこれらの形質転換株を精
製することが必要である。胞子を収集し、生理的溶液に
希釈し、次いで個々のコロニーが得られるように実施例
4に記載された脱脂乳を含む寒天培地A上に播く。単一
胞子に由来しかつ幅広いハロを示すコロニーを寒天培地
POTATO DEXTROSE AGAR 上で継代培養する。これらのコ
ロニーを、胞子形成が行われるまでこの寒天培地上32
℃で培養する。形質転換株の精製分生子を回収及び保存
する。このようにして得られたこれらのアスペルギルス
・ホエチダス形質転換株をSE4traと称する。
【0043】
【実施例6】 形質転換アスペルギルス・ホエチダス株SE4traに
よるアスペルギロペプシンの生産 実施例5で得られた精製分生子を、麦芽エキス(DIFCO)
(2重量%)、ペプトン(DIFCO)(0.1重量%)、加水分
解デンプン(10重量%)及び炭酸カルシウム(2重量
%)を含有する豊富な液体培地中で培養する。培養基の
pHを、アンモニアを加えてpH6に調整する。32℃
で攪拌しながら培養し、7日間モニターする。次いで、
得られた培養液を5,000rpm で15分間遠心する(BEC
KMAN JA-10)。4、5、6及び7日間培養した後、上清
の酵素活性(アスペルギロペプシン)を測定する。
【0044】酵素活性は、ICHISHIMA(Methods in Enzym
ology, Vol.XIX, Proteolytic Enzymes, Edit. G. PERL
MANN & L. LORAND, 1970, p.397-399)に記載されている
方法について変更した方法に従って測定する。基質を含
む溶液は、カゼイン2(重量/容量)%を含む水溶液で
あり、この溶液のpHを濃HClを加えてpH2.7に調
整する。次の試薬:0.4M TCA(トリクロロ酢酸)、
0.4M Na2 CO3 及び FOLIN-CIOCALTEAU 試薬 (MERC
K)を用いる。市販の試薬は、使用前に蒸留水で1:5に
希釈する。更に、チロシン標準溶液を調製する。上清の
試料を、0.1M酢酸塩−HClバッファー(pH2.7)
で希釈する。この希釈した試料を、カゼインを含む基質
溶液と1:1の比で混合する。この混合液を、30℃で
10分間インキュベートする。0.4M TCAの容量を加
えて反応を停止する。この溶液を、1分当たり12,50
0回転で10分間遠心する。遠心分離の0.2mlの上清に
1mlの0.4M Na2 CO3 と0.2mlの FOLIN-CIOCALTEA
U 試薬を加える。この溶液を、30℃で25分間インキ
ュベートする。次いで、660nmの吸光度を測定する。
酵素活性は、660nmで測定された吸光度の増大によっ
て求められる30℃におけるpH2.7のカゼインの加水
分解で1分につき産生されるチロシンのμモル等価量で
表される。得られた酵素活性の結果を、アスペルギルス
・ホエチダス(SE4株)の非形質転換株と比較する。
形質転換株(SE4tra株)によるアスペルギロペプ
シン生産は非形質転換株(SE4株)と比べて約40倍
である。アスペルギロペプシン生産の大きな増加が認め
られる。アスペルギロペプシン生産は、実質的に細胞外
である。
【0045】
【実施例7】 形質転換株SE4traによって産生されたアスペルギ
ロペプシンの分子量の評 形質転換株SE4traによって産生されたアスペルギ
ロペプシンを、PHASTSYSTEM(LKB-PHARMACIA) を用いてA
nal. Biochem. 78, 1977, p.459-482及びBiochemistry
12, 1973, p.871-890に記載されている方法によるSDS-P
AGE法で分析する。この目的に、実施例6で得られた上
清についてトリクロロ酢酸(最終10%v/v)で沈澱
する。得られた沈澱を、10mMTRIS/HCl(pH
=8.0)(HClで酸性にしたトリス(ヒドロキシメチ
ル)アミノメタン)、1mMEDTA(エチレンジアミン
四酢酸)、SDS(硫酸ドデシルナトリウム)2.5%
(重量/容量)、β−メルカプトエタノール5%(容量
/容量)及びブロモフェノールブルー0.01%(重量/
容量)からなるバッファーに溶解する。バッファーに溶
解した4μl の沈澱は、ポリアクリルアミドゲルで析出
する。用いられるゲル系はPHAST SYSTEMであり、ゲルは
SDSの存在下10−15%(v/v)のポリアクリル
アミド勾配を含む。電気泳動条件は、製造会社指定の条
件である。クーマシーブルーによるゲルの着色は、分子
量約43Kダルトンのポリペプチドを示す。この分析か
ら、形質転換株によって産生されたアスペルギロペプシ
ンのサイズが非形質転換株によって産生された天然アス
ペルギロペプシンのサイズに相当することが認められ
る。
【0046】
【実施例8】 形質転換株SE4traによって産生されたアスペルギ
ロペプシンの、pHの関数としての活性プロファイル アスペルギロペプシンの酵素活性を、カゼインの存在下
0.1M 酢酸塩−HClバッファー中30℃の温度におけ
る種々のpH値(1.5〜3.5)で測定する。インキュベ
ーションは、10分間続ける。適用条件は実施例6に記
載された条件である。実施例6で得られた上清を使用す
る。この上清を、上清のpH及び酵素活性の関数として
0.1M 酢酸塩−HClバッファーで50〜500倍に希
釈する。結果を表2に纏める。この試験の過程で、pH
約3.0及び30℃の温度に置いた試料の最大酵素活性を
測定した。これにより、定義上この試料を相対活性10
0%とした。本実施例は、アスペルギロペプシンが2.5
〜3.5のpH範囲において約30℃の温度で測定した最
適酵素活性を有することを示すものである。
【0047】
【表2】表2 pH 相対活性 % ─────────────────────────
── 1.5 1 2.0 39 2.5 80 2.7 93 3.0 100 3.5 85 ─────────────────────────
──
【0048】形質転換株によって産生されたアスペルギ
ロペプシンの、pHの関数としての活性プロファイル
は、非形質転換株によって産生されたアスペルギロペプ
シン、即ち天然酵素と同じである。
【0049】
【実施例9】 形質転換株SE4traによって産生されたアスペルギ
ロペプシンの、温度の関数としての活性プロファイル アスペルギロペプシン酵素活性を、0.1M 酢酸塩−HC
lバッファー中pH2.7において種々の温度(40〜6
5℃)で測定する。インキュベーションは10分間続け
る。適用条件は実施例6に記載された条件である。実施
例6で得られた上清を使用する。この上清を、上清のp
H及び酵素活性の関数として0.1M 酢酸塩−HClバッ
ファーで50〜1,000倍に希釈する。結果を表3に纏
める。この試験の過程で、pH約2.7及び温度55℃に
置いた試料の最大酵素活性を測定した。これにより、定
義上この試料を相対活性100%とする。本実施例は、
アスペルギロペプシンが50〜60℃の温度範囲におい
てpH約2.7で測定した最適酵素活性を有することを示
すものである。
【0050】
【表3】 表3 温度 ℃ 相対活性 % ─────────────────────────
── 40 46 45 66 50 90 55 100 60 88 65 39 ─────────────────────────
──
【0051】形質転換株によって産生されたアスペルギ
ロペプシンの、温度の関数としての活性プロファイル
は、非形質転換株によって産生されたアスペルギロペプ
シン、即ち天然酵素と同じである。実施例7、8及び9
は、本発明によって得られたアスペルギロペプシンが天
然酵素と同様の方法でグリコシル化されることを示すも
のである。実際に、形質転換株によって産生されたアス
ペルギロペプシンの特徴は、非形質転換株によって産生
されたアスペルギロペプシンと同じである。
【0052】
【配列表】配列番号:1 配列の長さ:63 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成) 配列 TGATGATCAG GATCCGGCGG CCGCACCTCA GCAATGGTCG TCTTCAGCAA AACCGCTGCC 60 CTC 63
【0053】配列番号:2 配列の長さ:57 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成) 配列 CTGGGATTCG CCGCTCAGGC TTAGATTATC AAGCTTCATT CTAGAGACGA CGACGAC 57
【0054】配列番号:3 配列の長さ:57 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成) 配列 GTCGTCGTCG TCTCTAGAAT GAAGCTTGAT AATCTAAGCC TGAGCGGCGA ATCCCAG 57
【0055】配列番号:4 配列の長さ:25 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成) 配列 GATTCATGGT TGAGCAACGA AGCGA 25
【0056】配列番号:5 配列の長さ:49 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成) 配列 GCCTGAGCTT CATCCCCAGC GCGGCCGCAT CATTACACCT CAGCAATGT 49
【0057】配列番号:6 配列の長さ:50 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成) 配列 TGACTGACAC CTGGCGGTGA AAGCTTCAAT CAATCCATTT CGCTATAGTT 50
【0058】配列番号:7 配列の長さ:2045 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:Genomic DNA 配列 GAATTCCCGA CATCGGTCAT TGGCCTCCTC GCTGATCTCC CTTTGGTACA GTCGGCTACC 60 AATGCTCTCG AGGATTGCCT GAACATTGAC ATTCGGCGTC CGGCCGGGAC CACCGCGGAC 120 TCGAAGCTGC CTGTGCTGGT CTGGATCTTT GGCGGAGGCT TTGAACTTGG TTCAAAGGCG 180 ATGTATGATG GTACAACGAT GGTATCATCG TCGATAGACA AGAACATGCC TATCGTGTTT 240 GTAGCAATGA ATTATCGCGT GGGAGGTTTC GGGTTCTTGC CCGGAAAGGA GATCCTGGAG 300 GACGGGTCCG CGAACCTAGG GCTCCTGGAC CAACGCCTTG CCCTGCAGTG GGTTGCCGAC 360 AACATCGAGG CCTTTGGTGG AGACCCGGAC AAGGTGACGA TTTGGGGAGA ATCAGCAGGA 420 GCCATTCGTT TGACTAGATG ACTTGTACGA CGGAAACATC ACTTACAAGG ATAAGCCCTT 480 GTTCCGGGGG GCCATCATGG ACTCCGGTAG TGTTGTTCCC GCAGACCCCG TCGATGGGGT 540 CAAGGGACAG CAAGTATATG ATGCGGTAGT GGAATCTGCA GGCTGTTCCT CTTCTAACGA 600 CACCCTAGCT TGTCTGCGTG AACTAGACTA CACCGACTTC CTCAATGCGG CAAACTCCGT 660 GCCAGGCATT TTAAGCTACC ATTCTGTGGC GTTATCATAT GTGCCTCGAC CGGACGGGAC 720 GGCGTTGTCG GCATCACCGG ACGTTTTGGG CAAAGCAGGG AAATATGCTC GGGTCCCGTT 780 CATCGTGGGC GACCAAGAGG ATGAGGGGAC CTTATTCGCC TTGTTTCAGT CCAACATTAC 840 GACGATCGAC GAGGTGGTCG ACTACCTGGC CTCATACTTC TTCTATGACG CTAGCCGAGA 900 GCAGCTTGAA GAACTAGTGG CCCTGTACCC AGACACCACC ACGTACGGGT CTCCGTTCAG 960 ACAGCGCGGC CAACAACTGG TATCCGCAAT TTAAGCGATT GGCCGCCATT CTCGGCGACT 1020 TGGTCTTCAC CATTACCGGC GGGCATTCCT CTCGTATGCA GAGGAAATCT CCCCTGATCT 1080 TCCGAACTGG TCGTACCTGG CGACCTATGA CTATGGCACC CCAGTTCTGG GGACCTTCCA 1140 CGGAAGTGAC CTGCTGCAGG TGTTCTATGG GATCAAGCCA AACTATGCAG CTAGTTCTAG 1200 CCACACGTAC TATCTGAGCT TTGTGTATAC GCTGGATCCG AACTCCAACC GGGGGGAGTA 1260 CATTGAGTGG CCGCAGTGGA AGGAATCGCG GCAGTTGATG AATTTCGGAG CGAACGACGC 1320 CAGTCTCCTT ACGGATGATT TCCGCAACGG GACATATGAG TTCATCCTGC AGAATACCGC 1380 GGCGTTCCAC ATCTGATGCC ATTGGCGGAG GGGTCCGGAC GGTCAGGAAC TTAGCCTTAT 1440 GAGATGAATG ATGGACGTGT CTGGCCTCGG AAAAGGATAT ATGGGATCAT GATAGTACTA 1500 GCCATATTAA TGAAGGGCAT ATACCACGCG TTGGACCTGC GTTATAGCTT CCCGTTAGTT 1560 ATAGTACCAT CGTTATACCA GCCAATCAAG TCACCACGCA CGACCGGGGA CGGCGAATCC 1620 CCGGGAATTG AAAGAAATTG CATCCCAGGC CAGTGAGGCA GCGATTGGCC ACCTCTCCAA 1680 GGCACAGGGC CATTCTGCAG CGCTGGTGGA TTCATCGCAA TTTCCCCCGG CCCGGCCCGA 1740 CACCGCTATA GGCTGGTTCT CCCACACCAT CGGAGATTCG TCGCCTAATG TCTCGTCCGT 1800 TCACAAGCTG AAGAGCTTGA AGTGGCGAGA TGTCTCTGCA GGAATTCAAG CTAGATGCTA 1860 AGCGATATTG CATGGCAATA TGTGTTGATG CATGTGCTTC TTCCTTCAGC TTCCCCTCGT 1920 GCAGATGAGG TTTGGCTATA AATTGAAGTG GTTGGTCGGG GTTCCGTGAG GGGCTGAAGT 1980 GCTTCCTCCC TTTTAGACGC AACTGAGAGC CTGAGCTTCA TCCCCAGCAT CATTACACCT 2040 CAGCA 2045
【0059】配列番号:8 配列の長さ:1035 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:Genomic DNA 配列 CAATCAATCC ATTTCGCTAT AGTTAAAGGA TGGGGATGAG GGCAATTGGT TATATGATCA 60 TGTATGTAGT GGGTGTGCAT AATAGTAGTG AAATGGAAGC CAGTCATGTG ATTGTAATCG 120 ACCGACGGAA TTGAGGATAT CCGGAAATAC AGACACCGTG AAAGCCATGG TCTTTCCTTC 180 GTGTAGAAGA CCAGACAGAC AGTCCCTGAT TTACCCTTGC ACAAAGCACT AGAAAATTAG 240 CATTCCATCC TTCTCTGCTT GCTCTGCTGA TATCACTGTC ATTCAATGCA TAGCCATGAG 300 CTCATCTTAG ATCCAAGCAC GTAATTCCAT AGCCGAGGTC CACAGGTGAG CAGCAACATT 360 CCCCATCATT GCTTTCCCAG GGCCTCCCAA CGACTAAATC AAGAGTATAT CTCTACCGTC 420 CAATAGATCG TCTTCGCTTC AAAATCTTTG ACAATTCCAA GAGGGTCCCC ATCCATCAAA 480 CCCAGTTCAA TAATAGCCGA GATGCATGGT GGAGTCAATT AGGCAGTATT GCTGGAATGT 540 CGGGGCCAGT TCCGGTGGTC ATTGGCCGCC TGTGATGCCA TCTGCCACTA AATCCGATCA 600 TTGATCCACC GCCCACGAGG CGCGTCTTTG CTTTTTGCGC GGCGTCCAGG TTCAACTCTC 660 TCTGCAGCTC CAGTCCAACG CTGACTGACT AGTTTACCTA CTGGTCTGAT CGGCTCCATC 720 AGAGCTATGG CGTTATCCCG TGCCGTTGCT GCGCAATCGC TATCTTGATC GCAACCTTGA 780 ACTCACTCTT GTTTTAATAG TGATCTTGGT GACGGAGTGT CGGTGAGTGA CAACCAACAT 840 CGTGCAAGGG AGATTGATAC GGAATTGTCG CTCCCATCAT GATGTTCTTG CCGGCTTTGT 900 TGGCCCTATC GTGGGATCGG ATGCCCTCGC TGTGCAGCAG CAGGTACTGC TGGATGAGGA 960 GCCATCGGTC TCTGCACGCA AACCCAACTT CCTCTTCATT CTCACGGATG ATCAGGATCT 1020 CCGGATGAAG AATTC 1035
【図面の簡単な説明】
【図1】プラスミドpUCASPEPの制限地図を示
す。
【図2】プラスミドpFGA1の制限地図を示す。
【図3】プラスミドpFGA2の制限地図を示す。
【図4】プラスミドpFGA2MUTの制限地図を示
す。
【図5】プラスミドpFASPEP制限地図を示す。
【図6】アスペルギルス・ホエチダスSE4グルコアミ
ラーゼプロモーターをコードするヌクレオチド配列(配
列番号7)を示す。
【図7】アスペルギルス・ホエチダスSE4グルコアミ
ラーゼプロモーターをコードするヌクレオチド配列(配
列番号7)の図6のつづきを示す。
【図8】アスペルギルス・ホエチダスSE4グルコアミ
ラーゼターミネーターをコードするヌクレオチド配列
(配列番号8)を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12N 15/09 ZNA C12R 1:66) (C12N 1/21 C12R 1:66) C12R 1:66)

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微生物アスパラギン酸プロテアーゼの細
    胞外生産に使用できる発現系であって、プロモーター配
    列、分泌シグナル配列、プロペプチド配列、微生物アス
    パラギン酸プロテアーゼ成熟配列、及びターミネーター
    配列を含むことを特徴とする発現系。
  2. 【請求項2】 該分泌シグナル配列及び該プロペプチド
    配列が該微生物アスパラギン酸プロテアーゼの分泌シグ
    ナル配列及びプロペプチド配列であることを特徴とする
    請求項1記載の発現系。
  3. 【請求項3】 該プロモーターがグルコアミラーゼプロ
    モーターであり、該ターミネーターがグルコアミラーゼ
    のターミネーターであることを特徴とする請求項1又は
    2記載の発現系。
  4. 【請求項4】 該微生物アスパラギン酸プロテアーゼが
    真菌アスパラギン酸プロテアーゼであることを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれか1項に記載の発現系。
  5. 【請求項5】 該微生物アスパラギン酸プロテアーゼが
    アスペルギロペプシンであることを特徴とする請求項4
    記載の発現系。
  6. 【請求項6】 該プロモーター配列が糸状菌株のグルコ
    アミラーゼに由来することを特徴とする請求項1〜5の
    いずれか1項に記載の発現系。
  7. 【請求項7】 該微生物アスパラギン酸プロテアーゼ成
    熟配列が糸状菌株に由来することを特徴とする請求項1
    〜6のいずれか1項に記載の発現系。
  8. 【請求項8】 該糸状菌株がアスペルギルス株であるこ
    とを特徴とする請求項6又は7記載の発現系。
  9. 【請求項9】 該アスペルギルス株がアスペルギルス・
    ホエチダス株であることを特徴とする請求項8記載の発
    現系。
  10. 【請求項10】 アスペルギルス・ホエチダスSE4の
    グルコアミラーゼのプロモーター配列、アスペルギルス
    ・ホエチダスSE4の微生物アスパラギン酸プロテアー
    ゼの分泌シグナル配列、アスペルギルス・ホエチダスS
    E4の微生物アスパラギン酸プロテアーゼのプロペプチ
    ド配列、アスペルギルス・ホエチダスSE4の微生物ア
    スパラギン酸プロテアーゼ成熟配列、及びアスペルギル
    ス・ホエチダスSE4のグルコアミラーゼのターミネー
    ター配列を含むことを特徴とする請求項3記載の発現
    系。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれか1項に記載
    の発現系を含み、該微生物アスパラギン酸プロテアーゼ
    を発現させることができる組込みベクター。
  12. 【請求項12】 プラスミドpFASPEPであること
    を特徴とする請求項11記載の組込みベクター。
  13. 【請求項13】 請求項11又は12記載の組込みベク
    ターによって形質転換された糸状菌細胞。
  14. 【請求項14】 該糸状菌細胞がアスペルギルスの細胞
    であることを特徴とする請求項13記載の形質転換細
    胞。
  15. 【請求項15】 該アスペルギルス細胞がアスペルギル
    ス・ホエチダスの細胞であることを特徴とする請求項1
    4記載の形質転換細胞。
  16. 【請求項16】 該アスペルギルス細胞がアスペルギル
    ス・ホエチダスSE4の細胞であることを特徴とする請
    求項15記載の形質転換細胞。
  17. 【請求項17】 アスペルギルス・ホエチダスSE4t
    raの分離及び精製株。
  18. 【請求項18】 アスペルギルス・ホエチダスのグルコ
    アミラーゼのプロモーター。
  19. 【請求項19】 該アスペルギルス・ホエチダスSE4
    のグルコアミラーゼのプロモーターをコードする配列番
    号7のヌクレオチド配列を含むDNA分子。
  20. 【請求項20】 アスペルギルス・ホエチダスのグルコ
    アミラーゼのターミネーター。
  21. 【請求項21】 該アスペルギルス・ホエチダスSE4
    のグルコアミラーゼのターミネーターをコードする配列
    番号8のヌクレオチド配列を含むDNA分子。
  22. 【請求項22】 微生物アスパラギン酸プロテアーゼの
    細胞外生産方法であって、微生物アスパラギン酸プロテ
    アーゼを発現及び分泌させる条件下、請求項1〜10の
    いずれか1項に記載の発現系を含む組込みベクターによ
    って細胞を形質転換する工程、その形質転換細胞を適切
    な培養基中で培養する工程、及び分泌した該微生物アス
    パラギン酸プロテアーゼを回収する工程を含むことを特
    徴とする方法。
  23. 【請求項23】 請求項13、14、15、16又は1
    7のいずれか1項に記載の形質転換細胞によって生産さ
    れた微生物アスパラギン酸プロテアーゼ。
  24. 【請求項24】 請求項11又は12記載の組込みベク
    ターによって形質転換されたアスペルギルス・ホエチダ
    ス株に由来する微生物アスパラギン酸プロテアーゼ。
  25. 【請求項25】 請求項11又は12記載の組込みベク
    ターによって形質転換されたアスペルギルス・ホエチダ
    ス株SE4に由来する微生物アスパラギン酸プロテアー
    ゼ。
  26. 【請求項26】 アスペルギロペプシンであることを特
    徴とする請求項24記載の微生物アスパラギン酸プロテ
    アーゼ。
JP7151435A 1994-06-17 1995-06-19 発現系、組込みベクター及びその組込みベクターによって形質転換された細胞 Pending JPH0823984A (ja)

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
BE09400585 1994-06-17
BE9400585A BE1008435A3 (fr) 1994-06-17 1994-06-17 Systeme d'expression, vecteur d'integration et cellule transformee par ce vecteur d'integration.
BE9500015A BE1008738A3 (fr) 1994-06-17 1995-01-09 Systeme d'expression, vecteur d'integration et cellule transformee par ce vecteur d'integration.
BE09500015 1995-01-09

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0823984A true JPH0823984A (ja) 1996-01-30

Family

ID=25662886

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7151435A Pending JPH0823984A (ja) 1994-06-17 1995-06-19 発現系、組込みベクター及びその組込みベクターによって形質転換された細胞

Country Status (8)

Country Link
EP (1) EP0687734A1 (ja)
JP (1) JPH0823984A (ja)
CN (1) CN1124775A (ja)
AU (1) AU2174995A (ja)
BE (1) BE1008738A3 (ja)
BR (1) BR9502837A (ja)
CA (1) CA2152036A1 (ja)
FI (1) FI952993A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008526202A (ja) * 2004-12-30 2008-07-24 ジェネンコー・インターナショナル・インク 酸性真菌プロテアーゼ

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004018660A2 (en) * 2002-08-19 2004-03-04 Dsm Ip Assets B.V. Novel lipases and uses thereof
WO2010014574A2 (en) * 2008-07-29 2010-02-04 Danisco Us Inc. Increased production of aspartic proteases in filamentous fungal cells
CN108504615B (zh) * 2018-03-30 2020-12-29 江南大学 一种产酸性蛋白酶的重组菌及其应用
CN113403209B (zh) * 2021-07-30 2022-08-26 西南大学 天冬氨酸蛋白酶基因在改良球孢白僵菌菌株中的应用

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NO840200L (no) * 1983-01-28 1984-07-30 Cefus Corp Glukoamylase cdna.
FI872102A (fi) * 1986-06-06 1987-12-07 Panlabs Inc Expressionssystem hos filamentala fungi.
CA2131161C (en) * 1992-03-04 2004-10-26 Randy M. Berka Production of aspergillus niger catalase-r
EP0730656A1 (en) * 1993-12-01 1996-09-11 Novo Nordisk Biotech, Inc. $i(ASPERGILLUS FOETIDUS) EXPRESSION SYSTEM

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008526202A (ja) * 2004-12-30 2008-07-24 ジェネンコー・インターナショナル・インク 酸性真菌プロテアーゼ

Also Published As

Publication number Publication date
EP0687734A1 (fr) 1995-12-20
AU2174995A (en) 1996-01-04
FI952993A (fi) 1995-12-18
BR9502837A (pt) 1996-03-12
CA2152036A1 (fr) 1995-12-18
CN1124775A (zh) 1996-06-19
BE1008738A3 (fr) 1996-07-02
FI952993A0 (fi) 1995-06-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6352841B1 (en) Host cells and methods of producing proteins
DK175460B1 (da) Fremgangsmåde til fremstilling af et pattedyrpolypeptid
US6103490A (en) Heterologous polypeptides expressed in filamentous fungi, processes for making same, and vectors for making same
EP0770139B1 (en) A FUNGUS WHEREIN THE areA GENE HAS BEEN MODIFIED AND AN areA GENE FROM ASPERGILLUS ORYZAE
US5861280A (en) Host cell expressing reduced levels of a metalloprotease and methods using the host cell in protein production
JP2002539793A (ja) 菌類細胞中で遺伝子を発現させるためのプロモーター
JP2000507106A (ja) アルカリプロテアーゼを欠失した糸状真菌
CA2205411A1 (en) Lysophospholipase produced from aspergillus by recombinant methods
CA2204257C (en) Tripeptidyl aminopeptidase
EP0672149B1 (en) PROCESS FOR PRODUCING/SECRETING A PROTEIN BY A TRANSFORMED MOULD USING EXPRESSION/SECRETION REGULATING REGIONS DERIVED FROM AN $i(ASPERGILLUS) ENDOXYLANASE II GENE
EP2129685B1 (en) Over expression of foldases and chaperones improves protein production
JP2002536993A5 (ja)
US5783414A (en) Expression system, integration vector and cell transformed by this integration vector
JP2002515252A (ja) 糸状菌変異体細胞においてポリペプチドを生産するための方法
US20100178671A1 (en) Vector constructs and methods for expressing and secreting polypeptides in filamentous fungi using a self-processing 2a cleavage site
JPH0823984A (ja) 発現系、組込みベクター及びその組込みベクターによって形質転換された細胞
BE1008435A3 (fr) Systeme d'expression, vecteur d'integration et cellule transformee par ce vecteur d'integration.
RU2779307C2 (ru) Способ микробиологического синтеза прохимозина быка с использованием рекомбинантного штамма Pichia pastoris, содержащего синтетический ген варианта препрохимозина с модифицированной сигнальной последовательностью секреции
JP3383341B2 (ja) 糸状菌および酵母で使用可能なポリペプチド発現用プラスミドおよびそれを用いたポリペプチドの製造法
JP2901387B2 (ja) 蛋白質の製造法
JP5686974B2 (ja) 新規ターミネーターおよびその利用
JP2000513223A (ja) 真菌中で発現される異種遺伝子中の陰性スプライス部位の変更
BE1009488A4 (fr) Systeme d'expression, vecteur d'integration et cellule transformee par ce vecteur d'integration.
JP2007050005A (ja) アスペルギルス属の新規プロモーター
JP2007075120A (ja) アスペルギルス属の新規プロモーター