JPH11274708A - はんだ付け装置 - Google Patents

はんだ付け装置

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JPH11274708A
JPH11274708A JP7940898A JP7940898A JPH11274708A JP H11274708 A JPH11274708 A JP H11274708A JP 7940898 A JP7940898 A JP 7940898A JP 7940898 A JP7940898 A JP 7940898A JP H11274708 A JPH11274708 A JP H11274708A
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solder
substrate
electronic component
mounting board
mounting
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JP7940898A
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Kenichi Tomizuka
健一 冨塚
Toshio Toyama
年男 遠山
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 はんだ接合部の大きさに応じて、適切なはん
だ量を付着させ、接合強度の高いはんだ接合部を形成す
るはんだ付け装置を提供する。 【解決手段】 本はんだ付け装置10は、基板搬送コン
ベヤ12により実装基板と電子部品とを保持、搬送しつ
つはんだ噴流槽18上でウェーブ式はんだ接合法により
実装基板上に電子部品を実装するウェーブ式はんだ付け
装置である。本装置では、基板搬送コンベヤが、進行方
向の水平線に対して+0°から7°の範囲の俯角θで下
向きに実装基板の基板面を傾けて、はんだ噴流槽上で実
装基板を移動させつつ、はんだ噴流ノズルによりはんだ
噴流を実装基板の基板面に吹き付け、はんだ層を基板面
に付着させるようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品を実装基
板上にはんだ接合法により実装する際に使用するはんだ
付け装置に関し、更に詳細には、適切なはんだ量を電子
部品と実装基板とのはんだ接合部に付与し、接合強度の
高いはんだ接合構造を形成できるように改良されたはん
だ付け装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の高密度化の進展に伴
い、電子機器を構成する電子部品も小型化している。そ
の結果、電子部品を実装基板にはんだ接合する際、はん
だ付けによる電気的な接合点数が増加する共に、はんだ
接合に許容される面積も益々微細化している。このた
め、はんだ付けによる電気的な接続及び機械的接合につ
いて、高い信頼性が強く求められるようになっており、
電子機器全体の信頼性を左右するようになっている。電
子部品を実装基板にはんだ接合法により実装する際に
は、従来、ウェーブ式はんだ付け装置を使って接合を行
うことが多い。ところで、電子機器用の電子部品の実装
基板では、高密度実装基板が多く、また高電圧を扱う電
力系回路と微弱な電圧を扱う信号処理系回路とを1つの
実装基板上に集積されることが多い。そのために、従来
は、比較的低密度の実装基板のはんだ付けに用いられて
きたウェーブはんだ付け法が、最近では、電子機器用の
電子部品の実装基板や、高密度実装基板にも適用されて
きている。
【0003】ここで、図10、図11及び図12を参照
して、従来のウェーブ式はんだ付け装置の構成及び使い
方を説明する。図10は、従来のウェーブ式はんだ付け
装置の構成を示す模式図、図10は実装基板の傾き及び
実装基板と電子部品との係合状態を示す断面図、及び
図12は基板搬送コンベヤの長手方向に沿ったはんだ噴
流ノズルの断面図である。従来のウェーブ式はんだ付け
装置1は、図10に示すように、プリント配線板等の実
装基板と、実装基板に実装する電子部品とを保持して搬
送する基板搬送コンベヤ12と、実装基板と電子部品の
はんだランドにフラックスを塗布するフラックス塗布部
14と、電気ヒータを備え、実装基板と電子部品の係合
部(はんだを付着させてはんだ接合部となる)を加熱す
る予備加熱部16と、はんだ噴流槽18と、冷却ファン
を有し、ファンの回転によりはんだ接合した基板を冷却
する冷却部20とを備えている。
【0004】基板搬送コンベヤ12は、爪状の把持具
(図示せず)を有し、その把持具で実装基板と電子部品
とを相互に位置決めして接合できる状態で把持しなが
ら、矢印で示す進行方向で、順次、フラックス塗布部1
4、予備加熱部16、はんだ噴流槽18及び冷却部20
上に移動する。電子部品と実装基板とを位置決めし、係
合させるやり方は、種々あるが、例えば本例では、図1
1に示すように、電子部品Pは接合側の面に接合ピンP
1 を有し、実装基板Bが電子部品Pの接合ピンP1 を貫
通させるピン孔B1 をはんだランドB2 の中央に備え、
実装基板Bのピン孔B1 に電子部品Pの接合ピンP1
貫通させ、位置決めした状態で、基板搬送コンベヤ12
が実装基板Bと電子部品Pとをはんだ噴流槽18上に搬
送するようになっている。
【0005】基板搬送コンベヤ12は、実装基板Bを移
動させる際、進行方向の水平線に対して仰角Ψの角度で
上向きに基板を傾けて移動する。仰角Ψは、通常、+0
°以上であって7°以下の範囲である。ここで、+0°
とは、0°より僅かでも大きな角度を言う。基板搬送コ
ンベヤ12は、フラックス塗布部14では実装基板Bと
電子部品Pの係合部(係合部とは、接合ピンP1 がピン
孔B1 に貫通した状態の係合部を言う。以下、同じであ
る。)にフラックスを塗布し、予備加熱部16では係合
部を所定温度に予熱し、はんだ噴流槽18では係合部を
含めて実装基板Bにはんだ層を塗布し、冷却部20では
はんだ接合部を冷却してはんだを固化する。
【0006】はんだ噴流槽18は、はんだ噴流を上方に
噴出させるはんだ噴流ノズル22を上部に備えている。
はんだ噴流ノズル22は、図12に示すように、上端に
スリット状のノズル口24を備えたノズルであって、は
んだ噴流槽18の槽内に設けられたはんだポンプ(図示
せず)により圧入されたはんだをノズル口24から上方
にウェーブ状に噴出させる。噴出したはんだは、実装基
板Bの基板面のほぼ全面に付着し、次いで基板面全面に
付着したはんだは、その大きな表面張力により実装基板
BのはんだランドB2 と電子部品Pの接合ピンP1 との
係合部毎に球状に集積し、冷却するにつれて固化し、電
子部品Pを実装基板Bに接合する。本はんだ付け装置1
は、はんだ噴流ノズル22からウェーブ状にはんだ噴流
を噴出させ実装基板に付着させるので、一般に、ウェー
ブ式はんだ付け装置と呼ばれている。図12に示すよう
に、はんだ噴流ノズル22は、基板搬送コンベヤ12の
進行方向に対して前側の前ノズル壁22aと、前ノズル
壁22aとは異なる形状の後側の後ノズル壁22bとか
ら構成され、これにより、所望形状のはんだ噴流を噴出
させ、実装基板Bに付着させることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、高電力を扱
う電力系回路部では、大型のリード付き部品が多く使用
されるので、それらのはんだ接続箇所は、機械的な取り
付け強度を確保するために、多量のはんだによって強固
に接続される必要がある。一方、信号処理系回路部で
は、部品の微細化が進んでいるため、そのはんだ接合部
は微小なはんだ量によって、隣接する電極と短絡するこ
となくはんだ付けされる必要がある。1枚の実装基板に
対するはんだ付けの中で、この2つの矛盾したはんだ付
けの要求を双方満足させるのは技術的に難しく、一般的
には、微細部分に適合するはんだ付け条件が選択され
て、一枚の基板の各ポイントが一括はんだ付けされる。
この結果、大型部品のはんだ接合部のはんだ量が、十分
に確保できない状況になり、人手によるはんだ付け修正
作業が、大型部品のはんだ量の不足箇所に必須となって
いる。このため、接続部の大小にかかわらず、各はんだ
接合箇所に最適なはんだ量を得ることのできるはんだ付
け装置が、望まれている。
【0008】かかる状況から、従来は、高密度基板のは
んだ付け装置の性能評価項目として、はんだ接合の際に
生じる短絡に起因するブリッジ不良率が最も重視され
る。これは、電気的に接続されてはならない近接した部
品電極間が、はんだによって短絡している状態の製品不
良であって、部品電極間ピッチが小さいほどブリッジ不
良率が大きくなる。このために、従来から、はんだ付け
装置では、基板搬送角度を大きくすることや、様々な形
状のはんだ噴流が試みられ、ブリッジ不良率の削減が図
られている。
【0009】ところで、高密度部品電極間のブリッジ不
良率を低減させる対策は、同時にはんだ付けされる全て
のはんだ付け箇所のはんだ付着量を減少させる効果があ
り、本来、多くのはんだ付着量を必要とする、大型部品
のはんだ付け部のはんだ量まで減少させることになっ
た。環境的なストレスが、少ないはんだ量によって弱い
接合強度しかない接合箇所に加わると、容易にはんだ接
合部の破壊に至るため、信頼性が著しく低下することに
なる。更に、大型の電子部品は、一般的に大電力回路に
多いため、このような箇所の接続部破壊は、電子機器の
損傷、発火を招く重大な欠陥になることがある。
【0010】そこで、本発明は、はんだ接合部の大きさ
に応じて、適切なはんだ量を付着させ、接合強度の高い
はんだ接合構造を形成するはんだ付け装置を提供するこ
とを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明に係るはんだ付け装置は、基板搬送コンベ
ヤにより実装基板と電子部品とを保持、搬送しつつはん
だ噴流槽上でウェーブ式はんだ接合法により実装基板上
に電子部品を実装するウェーブ式はんだ付け装置におい
て、基板搬送コンベヤが、進行方向の水平線に対して所
定角度θの俯角で下向きに実装基板の基板面を傾けて、
はんだ噴流槽上で実装基板を移動させつつ、はんだ噴流
ノズルによりはんだ噴流を実装基板の基板面に吹き付
け、はんだ層を基板面に付着させるようにしたことを特
徴としている。好適には、俯角θは、進行方向の水平線
に対して+0°以上であって7°以下の範囲にある。な
お、+0°は、0°より僅かに大きな角度を意味する。
本発明では、実装基板の基板面が、実装基板の進行方向
の水平線に対して所定角度θ、例えば+0°以上であっ
て7°以下の範囲の俯角θで下向きに傾いているので、
実装基板とはんだ噴流との接触角がはんだ付けに最適な
角度になり、はんだ付け部の大きさにかかわらず、はん
だ付着量を適切な量に制御できる。
【0012】本発明の好適な実施態様では、はんだ噴流
槽のはんだ噴流ノズルは、実装基板と溶融はんだの離脱
角を0°超から90°未満の範囲で調整する手段を備え
ていて、これにより、実装基板と溶融はんだの離脱角を
はんだ付けに最適な離脱角に調整することができる。ま
た、電子部品と実装基板との係合形式には制約はないも
のの、好適には、電子部品が接合側の面に接合ピンを有
し、実装基板が電子部品の接合ピンを貫通させるピン孔
を備え、実装基板のピン孔に電子部品の接合ピンを貫通
させた状態で基板搬送コンベヤが実装基板と電子部品と
をはんだ噴流槽上に搬送するようにする。
【0013】従来のはんだ付け装置では、基板搬送角
度、即ち仰角Ψを大きくして、実装基板とはんだ噴流の
接触角度を大きな角度にすることにより、ブリッジ不良
率の削減を図ってきたが、はんだ付着量をはんだ付け部
の大きさに応じて適切な量に制御することが出来なかっ
た。一方、本発明のはんだ付け装置では、はんだ噴流
が、俯角θで下向きに傾いた実装基板と接触するので、
はんだ付け部の大きさに応じた適切なはんだ付着量を付
与することができる。この結果、はんだ接合構造の接合
強度を高めることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、実施形態例を挙げ、添付
図面を参照して、本発明の実施の形態を具体的かつ詳細
に説明する。実施形態例 本実施形態例は、本発明に係るはんだ付け装置の実施形
態の一例であって、図1は本実施形態例のはんだ付け装
置の構成を示す模式図、図2は実装基板の傾き及び電子
部品と実施形態例との係合状態を示す部分断面図、図3
は図1のa部の詳細図である。本実施形態例のはんだ付
け装置10は、図1に示すように、実装基板と電子部品
とを溶融はんだに接触させて、ウェーブ式はんだ接合を
行う装置であって、一般的に、噴流はんだ槽と呼ばれて
いる装置である。本はんだ付け装置10は、前述した従
来の装置と同様に、実装基板等の実装基板と、実装基板
に実装する電子部品とを保持して搬送する基板搬送コン
ベヤ12と、実装基板と電子部品のはんだランドにフラ
ックスを塗布してはんだ濡れ性を良くするフラックス塗
布部14と、電気ヒータを有し、実装基板と電子部品の
係合部(はんだを付着させてはんだ接合部となる)を加
熱する予備加熱部16と、はんだ噴流槽18と、冷却フ
ァンを有し、ファンの回転によりはんだ接合部を冷却す
る冷却部20とを有する。また、基板搬送コンベヤ1
2、フラックス塗布部14、予備加熱部16、はんだ噴
流槽18、及び冷却部20の機能は、従来の装置と同じ
である。
【0015】本実施形態例では、はんだ噴流槽18の上
部に設けられているはんだ噴流ノズル22は、図3に示
すように、従来の固定型の後ノズル壁22bに代えて、
上方に突出自在な調整壁26を後ノズル壁22bに備え
ている。これにより、実装基板と溶融はんだの離脱角η
を0°超であって90°未満の範囲で調整することがで
きる。
【0016】本実施形態例では、図2に示すように、前
述した従来の例と同様、電子部品Pは接合側の面に接合
ピンP1 を有し、実装基板Bが電子部品Pの接合ピンP
1 を貫通させるピン孔B1 をはんだランドB2 の中央に
備え、実装基板Bのピン孔B1 に電子部品Pの接合ピン
1 を貫通させ、位置決めした状態で基板搬送コンベヤ
12が実装基板Bと電子部品Pとをはんだ噴流槽18上
に搬送するようになっている。本実施形態例では、基板
搬送コンベヤ12が、図2に示すように、進行方向の水
平線Hに対して+0°以上であって7°以下の範囲の俯
角θで下向きに実装基板Bの基板面を傾けて、はんだ噴
流槽18上で実装基板を移動させつつ、はんだ噴流ノズ
ル22によりはんだ噴流を実装基板Bの基板面に吹き付
けはんだ層を基板面に付着させるようになっている。こ
こで、+0°は、0°より僅かに大きな角度を意味す
る。
【0017】図3は、はんだ付けの不良率の大小に大き
く関わる、溶融はんだの実装基板からの離脱部分を示
す。本実施形態例では、実装基板Bの基板面が俯角θで
下向きになっているので、溶融はんだと実装基板の離脱
ポイント(切れるポイント)、即ちピールバックポイン
トが、電子部品と実装基板との係合部の形状、はんだ噴
流の形状に関係なく強制的に”A”線にすることができ
る。はんだ噴流に対して実装基板の進入方向が俯角θで
下向きではんだ噴流槽18上に進入することで、本はん
だ付け装置10では、確実に、ピールバックポイントを
A線で作ることが可能となり、常に、最大量でかつ安定
したはんだ付着量を得られる。
【0018】図4は、本はんだ付け装置10によるはん
だ噴流形状と実装基板の離れ際の状態を詳細に示す。電
子部品と実装基板との係合部のはんだ付着量は、図4に
示すように、離脱時に作用する各方向の力を合成して得
たベクトルの大きさによって決定される。図4で、f1
は、実装基板の移動により発生する反力、f2ははんだ
の流速によって発生する力、f3ははんだの表面張力に
よって実装基板と電子部品との係合部に付着する力、及
びf4は重力である。はんだ噴流と実装基板とは、俯角
θの接触角度を有することにより、はんだの流速によっ
て発生する力f2を大きく、かつ方向を変化させること
ができる。この結果、溶融はんだが基板から離脱する
力、即ちf1〜f4のベクトルの合成力は、図5に示す
ように、実装基板に対して垂直方向に近づいた方向に作
用し、係合部に作用するはんだの表面張力f3に対して
同一線上の反対方向の引っ張り関係が実現する。これに
より、微小なはんだ付け部、大型電子部品の大型はんだ
付け部に関わらず、はんだ接合部の大きさに応じた理想
的な溶融はんだの離脱、従ってはんだ付着量を実現する
ことができる。
【0019】一方、従来のはんだ付け装置による、はん
だ噴流形状と実装基板の離れの際の詳細状態は、図6に
示す通りである。従来のはんだ付け装置では、溶融はん
だと実装基板の離脱部分であるb部(図12参照)、即
ちピールバックポイントは、ある面積を持った面として
移動するため、本はんだ付け装置10のように、離脱点
を一線(A線)で固定することが出来ない。更に、図6
を参照して、b部の様子について説明する。図6は、従
来のはんだ付け装置によるはんだ噴流の形状と実装基板
からはんだの離れ際の状態を詳細に示す図である。はん
だの離脱時に作用する際にはんだに働く力は、f1〜f
4を合成したベクトルの合成力によって決定される。f
1〜f4の定義は、図4及び図5と同じであって、か
つ、f1、f2及びf4は、本実施形態例のはんだ付け
装置10を使用した際に係合部に付着したはんだに働く
f1、f2及びf4の力の大きさと同じであるが、f1
及びf3の方向は異なる。f2は離脱角度を変えること
により、合成力のベクトルの大きさ及び方向を変えるこ
とができる。
【0020】はんだ噴流から受ける力f2は、噴流の流
れ方向に対して大きな角度を有し、さらに流速自体も小
さいため小さな力となる。この離脱時に作用する各方向
の力のベクトルの合成力は、図7に示すように、基板の
搬送方向に近づくため、実装基板と溶融はんだの離脱は
基板後部へ引きずられるように行われる。この結果、表
面張力f3に対して、段階的な引き剥がしが発生して、
はんだ付着量が減少する。また、コネクター、半導体装
置等の多ピン部品では、連続してはんだランドが存在す
ることにより、更に、f1方向の力が増加して、はんだ
付着量が減少する。従って、従来のはんだ付け装置で
は、はんだ付着量が最小になるような方向で力が作用す
るため、隣接する電極間のブリッジ不良は削減されるこ
とになるものの、同時に大型電子部品の大きなはんだラ
ンド部のはんだ付着量が減少する。
【0021】これに対し、本実施形態例のはんだ付け装
置10では、はんだ噴流形状と実装基板の離れ際の離脱
時に作用する各方向の力のベクトルの合成力は、従来よ
りも基板進行方向で前方に、かつ大きな力で働くので、
溶融はんだの離脱が円滑になされる。この結果、はんだ
の離脱スピードを大きくできるため、はんだ接合部側へ
のはんだ残留量が多くなると同時に、はんだの離脱方向
が基板搬送スピードとの相対方向を電極の垂直方向にで
きるため、ブリッジ不良を防止できる。これにより、大
型電子部品のはんだ付着量の確保と、微細電子部品のブ
リッジ不良率の低減の要求を双方同時に満足させること
ができる。
【0022】図8及び図9は、それぞれ、ディップ方向
に沿って電子部品を配置した場合、及び、ディップ方向
に直交する方向に電子部品を配置した場合のそれぞれに
ついて、本実施形態例のはんだ付け装置10及び従来の
はんだ付け装置を使って行ったディップテスト(はんだ
付け)のテスト結果を示すグラフである。はんだ付けの
箇所の個々のはんだ付着量をフィレット高さ(はんだ接
合部のはんだ高さではんだ付着量と比例)で表してい
る。高いフィレット高さを有する件数が多い方のはんだ
付け装置が、はんだ付け性が良好であると評価できる。
ディップ方向に沿って電子部品を配置した場合、及び、
ディップ方向に直交する方向に電子部品を配置した場合
のいずれの場合も、本実施形態例のはんだ付け装置10
の方が、はんだ付着量が多く、はんだ付け性が良好であ
る。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、基板搬送コンベヤが、
進行方向の水平線に対して+0°以上であって7°以下
の範囲の俯角θで下向きに実装基板の基板面を傾けて、
はんだ噴流槽上で実装基板を移動させつつ、はんだ噴流
ノズルによりはんだ噴流を実装基板の基板面に吹き付
け、はんだ層を基板面に付着させるようにしたことによ
り、はんだ接合部の大きさに応じた適切なはんだ付着量
を得ることができる。これにより、はんだ接合構造の接
合強度を高めることができる。また、実装基板とはんだ
の接触角度を大きくかつ、常に安定して接触させること
が可能となる。従来の装置では、はんだ付着量が大きく
ばらついていたコネクター、半導体装置等の他ピン部品
の実装の際にも、適切で安定したはんだ付着量を実現す
ることができる。本発明に係るはんだ付け装置を適用す
ることにより、電子機器のはんだ付けでは、電子部品の
大きさを問わず、はんだ接合構造の電気的接続及び機械
的接合の信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例のはんだ付け装置の構成を示す模式
図である。
【図2】実装基板の傾き及び電子部品と実施形態例との
係合を示す部分断面図である。
【図3】図1のa部の詳細図である。
【図4】実施形態例のはんだ付け装置のはんだ噴流形状
と実装基板との離れ際の状態を示す図である。
【図5】実施形態例のはんだ付け装置におけて、はんだ
の離脱時に作用する各方向の力のベクトルの合成力を示
す図である。
【図6】従来のはんだ付け装置のはんだ噴流形状と実装
基板の離れ際の状態を示す図である。
【図7】従来のはんだ付け装置において、はんだの離脱
時に作用する各方向の力のベクトルの合成力を示す図で
ある。
【図8】ディップ方向に沿って電子部品を配置した場合
について、本実施形態例のはんだ付け装置及び従来のは
んだ付け装置を使って行ったディップテスト(はんだ付
け)のテスト結果を示すグラフである。
【図9】ディップ方向に直交する方向に電子部品を配置
した場合について、本実施形態例のはんだ付け装置及び
従来のはんだ付け装置を使って行ったディップテスト
(はんだ付け)のテスト結果を示すグラフである。
【図10】従来のウェーブ式はんだ付け装置の構成を示
す模式図である。
【図11】実装基板の傾きΨ、及び実装基板と電子部品
との係合状態を示す断面図である。
【図12】はんだ噴流ノズルの断面図である。
【符号の説明】
1……従来のウェーブ式はんだ付け装置、10……実施
形態例のはんだ付け装置、12……基板搬送コンベヤ、
14……フラックス塗布部、16……予備加熱部、18
……はんだ噴流槽、20……冷却部、22……はんだ噴
流ノズル、22a……前ノズル壁、22b……後ノズル
壁、24……ノズル口、26……調整板。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板搬送コンベヤにより実装基板と電子
    部品とを保持、搬送しつつはんだ噴流槽上でウェーブ式
    はんだ接合法により実装基板上に電子部品を実装するウ
    ェーブ式はんだ付け装置において、 基板搬送コンベヤが、進行方向の水平線に対して所定角
    度θの俯角で下向きに実装基板の基板面を傾けて、はん
    だ噴流槽上で実装基板を移動させつつ、はんだ噴流ノズ
    ルによりはんだ噴流を実装基板の基板面に吹き付け、は
    んだ層を基板面に付着させるようにしたことを特徴とす
    るはんだ付け装置。
  2. 【請求項2】 俯角θは、進行方向の水平線に対して+
    0°以上であって7°以下の範囲にあることを特徴とす
    る請求項1に記載のはんだ付け装置。
  3. 【請求項3】 はんだ噴流槽のはんだ噴流ノズルは、実
    装基板と溶融はんだの離脱角を0°超から90°未満の
    範囲で調整する手段を備えていることを特徴とする請求
    項1又は2に記載のはんだ付け装置。
  4. 【請求項4】 電子部品が接合側の面に接合ピンを有
    し、実装基板が電子部品の接合ピンを貫通させるピン孔
    を備え、実装基板のピン孔に電子部品の接合ピンを貫通
    させた状態で基板搬送コンベヤが実装基板と電子部品と
    をはんだ噴流槽上に搬送することを特徴とする請求項1
    に記載のはんだ付け装置。
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JP (1) JPH11274708A (ja)

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