JPH11274387A - 半導体パッケージの端子の表面処理方法 - Google Patents
半導体パッケージの端子の表面処理方法Info
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Abstract
半導体パッケージの端子の表面処理方法を提供する。 【解決手段】 半導体パッケージの封止成形品5より突
出する端子1を折り曲げ加工し、この端子1に封孔処理
剤を塗布する。端子の表面に施しためっきに折り曲げ加
工によってクラックが発生しても、クラックの箇所から
端子が腐食されることを封孔処理剤によって防ぐことが
できる。
Description
の端子の表面処理方法に関するものである。
加工して多数の端子をフレームで一体化した形態のリー
ドフレームを作製し、このリードフレームに半導体チッ
プを実装した後、各端子が突出するようにこの半導体チ
ップを封止樹脂で封止成形してパッケージングを行な
い、次に、封止成形品から突出する端子をフレームから
切り離す分断加工と、端子を折り曲げる曲げ加工をする
ことによって製造されている。
ケージは、封止成形品から突出する端子を半田付けする
ことによってマザーボード等に搭載されるため、封止成
形を行なった後に、封止成形品から突出する端子の表面
に半田めっきを施し、半田付け性を高めるようにしてい
る。封止成形品から突出する端子は半田めっきを施した
後に、フレームから切り離す加工及び折り曲げる加工が
行なわれる。
めっきを不要にした工法であるPPF(プリプレーティ
ングフレーム)も実用化されている。この工法は、リー
ドフレームに予めPd系めっきなどのワイヤボンディン
グ可能で半田付け性の良いめっきを施しておくことによ
って、封止成形後に端子に半田めっきを施す処理を不要
にすることができるようにしたものである。
の方法で半導体パッケージを製造するに場合にも、端子
の曲げ部において半田めっきやPd系めっきにクラック
が発生し、このクラックの箇所から端子に腐食が生じる
おそれがあるという問題があった。また、42アロイ
(42%Ni−Fe合金)などでリードフレームを作製
する場合、42アロイなどは錆等、腐食し易くなるた
め、PPFの加工に用いることはできないものであっ
た。
あり、端子の曲げ部の腐食を防止することができる半導
体パッケージの端子の表面処理方法を提供することを目
的とするものである。
半導体パッケージの端子の表面処理方法は、半導体パッ
ケージの封止成形品より突出する端子を折り曲げ加工
し、この端子に封孔処理剤を塗布することを特徴とする
ものである。本発明の請求項2に係る半導体パッケージ
の端子の表面処理方法は、半導体パッケージの封止成形
品より突出する端子に半田めっきを施した後に端子を折
り曲げ加工し、この端子に封孔処理剤を塗布することを
特徴とするものである。
の端子の表面処理方法は、半導体パッケージの封止成形
品より突出する予めPd系めっきが施された端子を折り
曲げ加工し、この端子に封孔処理剤を塗布することを特
徴とするものである。本発明の請求項4に係る半導体パ
ッケージの端子の表面処理方法は、半導体パッケージの
封止成形品より突出する端子にSn系合金めっきを施し
た後に端子を折り曲げ加工し、この端子に封孔処理剤を
塗布することを特徴とするものである。
の端子の表面処理方法は、半導体パッケージの封止成形
品より突出する端子にSnめっきを施した後に端子を折
り曲げ加工し、この端子に封孔処理剤を塗布することを
特徴とするものである。また請求項6の発明は、上記封
孔処理剤として、ネオペンチル脂肪酸エステル、C数2
0とC数22のうち少なくとも一方のC数の二塩基酸、
二塩基酸のアミン塩、2−n−ウンデシルイミダゾー
ル、5−アミノテトラゾールを溶剤に溶解して調製した
ものを用いることを特徴とするものである。
して、溶剤1リットルに対して、ネオペンチル脂肪酸エ
ステルを2〜10g、C数20とC数22のうち少なく
とも一方のC数の二塩基酸を0.5〜5g、二塩基酸の
アミン塩を0.15〜0.5g、2−n−ウンデシルイ
ミダゾールを0.1〜0.5g、5−アミノテトラゾー
ルを0.05〜0.3g溶解して調製したものを用いる
ことを特徴とするものである。
する。まず本発明において使用する封孔処理剤について
説明する。封孔処理剤は、ネオペンチル脂肪酸エステ
ル、C数20とC数22のうち少なくとも一方のC数の
二塩基酸、二塩基酸のアミン塩、2−n−ウンデシルイ
ミダゾール、5−アミノテトラゾールを溶剤に溶解して
調製したものを用いることができる。
ては、特に限定されるものではないが、ネオペンチルポ
リエーテルの脂肪酸エステル、例えば次の化学構造式で
示されるトリメチロールプロパン脂肪酸エステルを用い
ることができる。
22の二塩基酸を用いるものであり、例えば1,18−
オクタデカンジカルボン酸や1,20−エイコサンジカ
ルボン酸を用いることができる。これらは一方を単独で
使用する他、両者を併用することもできる。さらに二塩
基酸のアミン塩としては、特に限定されるものではない
が、上記のC数が20やC数22の二塩基酸とノイソプ
ロパノールアミンとの反応生成物を用いることができ
る。
数が20やC数22の二塩基酸、二塩基酸のアミン塩、
2−n−ウンデシルイミダゾール、5−アミノテトラゾ
ールを配合し、これらを溶剤に溶解することによって、
封孔処理剤を調製することができるものである。溶剤と
しては、アルコール系溶剤、塩素系溶剤、フッ素系溶剤
のうちから一種類以上を選んで使用することができるも
のであり、例えばアルコール系溶剤と塩素系溶剤とフッ
素系溶剤を80:10:10の容量比で混合して使用す
ることができる。ここで、アルコール系溶剤としてはエ
チルアルコール、メチルアルコール、イソプロピルアル
コール等を、塩素系溶剤としては1,1,1−トリクロ
ロエタン、メチレンクロライド等を、フッ素系溶剤とし
てはフロン1,1,3、フロン225等を用いることが
できるが、溶剤は100%エタノールであっても良い。
溶剤1リットルに対して、ネオペンチル脂肪酸エステル
を2〜10g、C数20やC数22の二塩基酸を0.5
〜5g、二塩基酸のアミン塩を0.15〜0.5g、2
−n−ウンデシルイミダゾールを0.1〜0.5g、5
−アミノテトラゾールを0.05〜0.3gの範囲に設
定するのが好ましい。
明する。端子1に半田めっきを施す場合の工法について
説明すると、まずフープ材にその長手方向に沿って銀ス
トライプめっき条を施し、このフープ材を金属プレス加
工することによって、多数の端子1をフレーム2で一体
に接続したリードフレーム3を作製する。次にこのリー
ドフレーム3を洗浄した後、端子1に接続するようにリ
ードフレーム3に半導体チップ4を実装する。この後
に、リードフレーム3に実装した半導体チップ4をエポ
キシ樹脂などの封止成形材料で封止成形してパッケージ
ングすることによって、図2に示すように半導体チップ
4を封止成形品5内に封止する。リードフレーム3の各
端子1は封止成形品5の側面から突出しており、次にこ
の封止成形品5の側面から突出する端子1に外装半田め
っきを施す。
後、各端子1をリードフレーム3のフレーム2から切り
離す分断加工を行なうと共に各端子1を折り曲げる曲げ
加工を行なうことによって、図1のような半導体パッケ
ージAを得ることができる。そして、この曲げ加工をし
た端子1を封孔処理剤に浸漬したり、端子1に封孔処理
剤を吹き付けたりして、端子1の曲げ部に封孔処理剤を
塗布して表面処理する。この後に、乾燥することによっ
て、製品として仕上げることができるものである。
る封孔処理剤の配合の一例を示す。すなわち、溶剤とし
てエタノール100%を用い、1リットルのエタノール
に次の配合量で各成分を配合して溶解することによっ
て、封孔処理剤を調製することができる。 ・「化1」に示すネオペンチルポリオールの脂肪酸エステル …3.2g/リットル ・C数22の二塩基酸(HOOC(CH2 )20COOH) …1.5g/リットル ・C数20の二塩基酸のアミン塩(HOOC(CH2 )18COOHのモノイソプ ロパノールアミン塩) …0.3g/リットル ・5−アミノテトラゾール …0.1g/リットル ・2−n−ウンデシルイミダゾール …0.2g/リットル 上記のように曲げ加工をした端子1の表面を封孔処理剤
で処理することによって、端子1を曲げ加工する際に曲
げ部において半田めっきにクラックが発生しても、クラ
ックの箇所から端子1が腐食されることを封孔処理剤に
よって防止することができるものである。例えば、この
ように封孔処理剤で処理した端子1をSO2 ガス10±
3ppm、相対湿度85%、温度40℃の雰囲気中に放
置する耐SO2 性試験を行なうと、放置時間が48時間
を経過しても腐食は発生しなかった。
まずフープ材を金属プレス加工することによって、多数
の端子1をフレーム2で一体に接続したリードフレーム
3を作製する。次に、このリードフレーム3にPd系め
っきを施す。Pd系めっきは少なくとも端子1を含むリ
ードフレーム3の全面に行なうものである。このPd系
めっきとしては、Pd−Niめっき(PdとNiの比率
は重量比率で9:1、8:2、7:3など)、Pd−A
uめっき(Au含有率10〜90重量%)、Pd−Co
めっき(PdとCoの比率は重量比率で9:1、8:
2、7:3など)、Pd−Au−Cuめっき(Au含有
率10〜90重量%、Cu含有率5%)などを用いるこ
とができる。この後、端子1に接続するようにリードフ
レーム3に半導体チップ4を実装し、リードフレーム3
に実装した半導体チップ4をエポキシ樹脂などの封止成
形材料で封止成形してパッケージングすることによっ
て、図2に示すように半導体チップ4を封止成形品5内
に封止する。
5の側面から突出しており、各端子1をリードフレーム
3のフレーム2から切り離す分断加工を行なうと共に各
端子1を折り曲げる曲げ加工を行なうことによって、図
1のような半導体パッケージAを得ることができる。そ
して、この曲げ加工をした端子1を既述の封孔処理剤に
浸漬したり、端子1に封孔処理剤を吹き付けたりして、
端子1の曲げ部を封孔処理剤に塗布して表面処理する。
この後に、乾燥することによって、製品として仕上げる
ことができるものである。
封孔処理剤で処理することによって、端子1を曲げ加工
する際に曲げ部においてPd系めっきにクラックが発生
しても、クラックの箇所から端子1が腐食されることを
封孔処理剤によって防ぐことができるものである。例え
ば、このように封孔処理剤で処理した端子1をSO2ガ
ス10±3ppm、相対湿度85%、温度40℃の雰囲
気中に放置する耐SO 2 性試験を行なうと、放置時間が
48時間を経過しても腐食は発生しなかった。また、4
2アロイなど、腐食が発生し易くなるためにPPFの加
工が不可能とされていた材料で形成したリードフレーム
3を用いても、封孔処理剤で処理をすることによって腐
食を抑制することができ、42アロイなどの材料をPP
Fの加工に適用することが可能になるものである。
ッキないしPd系めっきを施した例を示したが、Sn系
合金めっきやSnめっきを端子1に施じた後に端子1を
折り曲げ加工する場合にも本発明の技術思想を適用する
ことができ、同様の効果が得られるものである。
パッケージの封止成形品より突出する端子を折り曲げ加
工し、この端子に封孔処理剤を塗布するようにしたの
で、端子の表面に施しためっきに折り曲げ加工によって
クラックが発生しても、クラックの箇所から端子が腐食
されることを封孔処理剤によって防ぐことができるもの
である。
の封止成形品より突出する端子に半田めっきを施した後
に端子を折り曲げ加工し、この端子に封孔処理剤を塗布
するようにしたので、端子の表面に施した半田めっきに
折り曲げ加工によってクラックが発生しても、クラック
の箇所から端子が腐食されることを封孔処理剤によって
防ぐことができるものである。
の封止成形品より突出する予めPd系めっきが施された
端子を折り曲げ加工し、この端子に封孔処理剤を塗布す
るようにしたので、端子の表面に施したPd系めっきに
折り曲げ加工によってクラックが発生しても、クラック
の箇所から端子が腐食されることを封孔処理剤によって
防ぐことができるものである。しかも、このように封孔
処理剤による処理を行なうことによって、Cu系材料は
もとより42アロイのようなPd系めっきで腐食が発生
し易くなる材料で端子を形成することが可能になるもの
である。
の封止成形品より突出する端子にSn系合金めっきを施
した後に端子を折り曲げ加工し、この端子に封孔処理剤
を塗布するようにしたので、端子の表面に施したSn系
合金めっきに折り曲げ加工によってクラックが発生して
も、クラックの箇所から端子が腐食されることを封孔処
理剤によって防ぐことができるものである。
の封止成形品より突出する端子にSnめっきを施した後
に端子を折り曲げ加工し、この端子に封孔処理剤を塗布
するようにしたので、端子の表面に施したSnめっきに
折り曲げ加工によってクラックが発生しても、クラック
の箇所から端子が腐食されることを封孔処理剤によって
防ぐことができるものである。
して、ネオペンチル脂肪酸エステル、C数20とC数2
2のうち少なくとも一方のC数の二塩基酸、二塩基酸の
アミン塩、2−n−ウンデシルイミダゾール、5−アミ
ノテトラゾールを溶剤に溶解して調製したものを用いる
ようにしたので、端子のクラックの箇所からの腐食防止
の効果を高く得ることができるものである。
して、溶剤1リットルに対して、ネオペンチル脂肪酸エ
ステルを2〜10g、C数20とC数22のうち少なく
とも一方のC数の二塩基酸を0.5〜5g、二塩基酸の
アミン塩を0.15〜0.5g、2−n−ウンデシルイ
ミダゾールを0.1〜0.5g、5−アミノテトラゾー
ルを0.05〜0.3g溶解して調製したものを用いる
ようにしたので、端子のクラックの箇所からの腐食防止
の効果を高く得ることができるものである。
であり、(a)は一部破断した正面図、(b)は側面図
である。
Claims (7)
- 【請求項1】 半導体パッケージの封止成形品より突出
する端子を折り曲げ加工し、この端子に封孔処理剤を塗
布することを特徴とする半導体パッケージの端子の表面
処理方法。 - 【請求項2】 半導体パッケージの封止成形品より突出
する端子に半田めっきを施した後に端子を折り曲げ加工
し、この端子に封孔処理剤を塗布することを特徴とする
半導体パッケージの端子の表面処理方法。 - 【請求項3】 半導体パッケージの封止成形品より突出
する予めPd系めっきが施された端子を折り曲げ加工
し、この端子に封孔処理剤を塗布することを特徴とする
半導体パッケージの端子の表面処理方法。 - 【請求項4】 半導体パッケージの封止成形品より突出
する端子にSn系合金めっきを施した後に端子を折り曲
げ加工し、この端子に封孔処理剤を塗布することを特徴
とする半導体パッケージの端子の表面処理方法。 - 【請求項5】 半導体パッケージの封止成形品より突出
する端子にSnめっきを施した後に端子を折り曲げ加工
し、この端子に封孔処理剤を塗布することを特徴とする
半導体パッケージの端子の表面処理方法。 - 【請求項6】 上記封孔処理剤として、ネオペンチル脂
肪酸エステル、C数20とC数22のうち少なくとも一
方のC数の二塩基酸、二塩基酸のアミン塩、2−n−ウ
ンデシルイミダゾール、5−アミノテトラゾールを溶剤
に溶解して調製したものを用いることを特徴とする請求
項1乃至5のいずれかに記載の半導体パッケージの端子
の表面処理方法。 - 【請求項7】 上記封孔処理剤として、溶剤1リットル
に対して、ネオペンチル脂肪酸エステルを2〜10g、
C数20とC数22のうち少なくとも一方のC数の二塩
基酸を0.5〜5g、二塩基酸のアミン塩を0.15〜
0.5g、2−n−ウンデシルイミダゾールを0.1〜
0.5g、5−アミノテトラゾールを0.05〜0.3
g溶解して調製したものを用いることを特徴とする請求
項6に記載の半導体パッケージの端子の表面処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8003398A JP3726478B2 (ja) | 1998-03-26 | 1998-03-26 | 半導体パッケージの端子の表面処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8003398A JP3726478B2 (ja) | 1998-03-26 | 1998-03-26 | 半導体パッケージの端子の表面処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11274387A true JPH11274387A (ja) | 1999-10-08 |
JP3726478B2 JP3726478B2 (ja) | 2005-12-14 |
Family
ID=13706962
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8003398A Expired - Fee Related JP3726478B2 (ja) | 1998-03-26 | 1998-03-26 | 半導体パッケージの端子の表面処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3726478B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015190287A1 (ja) * | 2014-06-12 | 2015-12-17 | 株式会社オートネットワーク技術研究所 | コネクタ用端子 |
JP2016100115A (ja) * | 2014-11-19 | 2016-05-30 | 株式会社オートネットワーク技術研究所 | コネクタ用端子 |
-
1998
- 1998-03-26 JP JP8003398A patent/JP3726478B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2015190287A1 (ja) * | 2014-06-12 | 2015-12-17 | 株式会社オートネットワーク技術研究所 | コネクタ用端子 |
JP2016100115A (ja) * | 2014-11-19 | 2016-05-30 | 株式会社オートネットワーク技術研究所 | コネクタ用端子 |
CN107004984A (zh) * | 2014-11-19 | 2017-08-01 | 株式会社自动网络技术研究所 | 连接器用端子 |
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---|---|
JP3726478B2 (ja) | 2005-12-14 |
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