JPH11273244A - 磁気記録装置 - Google Patents

磁気記録装置

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JPH11273244A
JPH11273244A JP10096724A JP9672498A JPH11273244A JP H11273244 A JPH11273244 A JP H11273244A JP 10096724 A JP10096724 A JP 10096724A JP 9672498 A JP9672498 A JP 9672498A JP H11273244 A JPH11273244 A JP H11273244A
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JP
Japan
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recording
magnetic tape
magnetic
speed
rotating
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JP10096724A
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Inventor
Tomoyuki Suzuki
智之 鈴木
Fumihiko Ito
文彦 伊藤
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Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダビングに適する磁気記録装置を提供する。 【解決手段】 回転磁気ヘッドの回転数と基準の回転数
との比と、磁気テープTの走行速度と基準の走行速度と
の比とが異なる状態においても、回転磁気ヘッドにより
基準のトラック角の記録跡が磁気テープに記録形成でき
るように、回転磁気ヘッドの回転軌跡面と磁気テープの
基準縁Teとのなす角度を、ドラム傾斜制御部8の動作
により基準のトラック角に一致させる。記録動作時にお
ける回転磁気ヘッドの回転数と基準の回転数との比Mの
値と、記録動作時における磁気テープの走行速度と基準
の走行速度との比Nの値とに応じて、ドラム制御部6
と、キャプスタン制御系32とに制御信号を供給し、ま
た、記録跡に記録信号と対応する記録部分の物理的な長
さを、基準の回転数で回転磁気ヘッドが回転し、基準の
走行速度で磁気テープが走行している状態において、2
個の回転磁気ヘッドH1,H2によって磁気テープTに
記録形成される記録跡における記録信号と対応する記録
部分の物理的な長さと同一にさせうるように、クロック
信号の周波数を変更する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気記録装置、特
に、予め定められた基準の回転数で回転する回転磁気ヘ
ッドによって、予め定められた基準の走行速度で走行す
る磁気テープに記録形成される記録跡のトラック角を基
準のトラック角としたときに、回転磁気ヘッドの回転数
と基準の回転数との比と、磁気テープの走行速度と基準
の走行速度との比とが異なる状態においても、回転磁気
ヘッドにより基準のトラック角の記録跡が磁気テープに
記録形成できるように、回転磁気ヘッドの回転軌跡面と
磁気テープの基準縁とのなす角度を、基準のトラック角
に一致させるようにして記録動作が行なわれるようにし
たヘリキャルスキャン型の磁気記録装置によって、良好
な複製磁気テープを得ることも可能なヘリキャルスキャ
ン型の磁気記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上ドラムと下ドラムとからなるドラムの
周面の一部へ巻回された状態の磁気テープを所定の走行
速度で走行させて、回転磁気ヘッドを用いて記録再生動
作を行なうようにしているヘリカル・スキャン型の磁気
記録再生装置は、VTR(またはVCR)として従来か
ら広く使用されて来ている。そして、前記したヘリカル
・スキャン型の磁気記録再生装置では、高密度記録を達
成するための一手段として、互に逆のアジマス角度を有
する磁気空隙を備えている1対の回転磁気ヘッド、すな
わち、磁気空隙のアジマス角度が記録跡の幅方向に対し
て時計まわりに90度以下の所定の角度に設定されてい
る磁気空隙を有する回転磁気ヘッドと、磁気空隙のアジ
マス角度が記録跡の幅方向に対して反時計まわりに90
度以下の所定の角度に設定されている磁気空隙を有する
回転磁気ヘッドとからなる1対の回転磁気ヘッドが18
0度対称の位置に設けられている上ドラムを所定の回転
数で回転させ、前記のドラムの周面の少なくとも一部へ
斜めに巻付けられた磁気テープの基準縁の位置が、下ド
ラムに設けられている案内部によって規制された状態で
所定の走行速度で走行する磁気テープを、前記の1対の
回転磁気ヘッドによって順次交互にヘリカルスキャンさ
せ、前記した1対の回転磁気ヘッドにおける各回転磁気
ヘッドの180度毎の回転と対応して、記録対象の信号
による順次の記録跡を、磁気テープ上に隣接した状態で
順次に記録形成させたり、記録跡中の記録情報を再生さ
せるようにしている。
【0003】ところで、前記したヘリカル・スキャン型
の磁気記録再生装置において、回転磁気ヘッドの回転軌
跡に従って磁気テープに形成される記録跡パターン(ト
ラックパターン)は、ドラムの直径、回転磁気ヘッドの
回転数、回転磁気ヘッドの回転方向、磁気テープの走行
速度、磁気テープの走行方向、トラック角度、ヘッドト
ラック幅、磁気テープの記録領域幅等の諸条件によって
定まるから、前記した諸条件が変化した場合には、磁気
テープに描かれる回転磁気ヘッドの回転軌跡のパターン
が変化することになる。
【0004】それで、例えばVHS(登録商標)方式と
して知られているヘリカル・スキャン型の磁気記録再生
装置を始めとして、アナログ信号を記録再生の対象にし
ている各種方式のヘリカル・スキャン型の磁気記録再生
装置や、例えば世界各国の多数のVTR関連のメーカ
ー、研究所等が参加した「HDデジタルVCR協議会」
における協議の結果として定められたDVC規格に従う
ヘリカル・スキャン型の家庭用デジタルVTR(VC
R)を始めとして、デジタル信号を記録再生の対象にし
ている各種方式のヘリカル・スキャン型の磁気記録再生
装置においては、それぞれの磁気記録再生方式毎に、ド
ラムの直径、回転磁気ヘッドの回転数、回転磁気ヘッド
の回転方向、磁気テープの走行速度、磁気テープの走行
方向、トラック角度、ヘッドトラック幅、磁気テープの
記録領域幅、記録信号のフォーマット等の諸条件につい
て、それぞれの方式に特有な基準値(標準値)が定めら
れていて、諸条件が前記のそれぞれの方式に特有な基準
値を満足している状態で磁気テープに記録形成された記
録跡パターンは基準の記録跡パターン(標準の記録跡パ
ターン)となる。
【0005】例えば、前記したVHS(登録商標)方式に
おける標準モードでの連続記録(再生)時には、直径が
62mmの回転ドラムに取付けられた回転磁気ヘッド
が、基準の回転数の毎分1800回転の回転数で回転さ
れ、ドラムの外周の一部に巻回されている磁気テープ
が、基準の走行速度である毎秒33.35mmの送り速
度で移送され、磁気テープTには前記した回転磁気ヘッ
ドの回転軌跡によって、磁気テープの基準縁(磁気テー
プの下縁)に対して5°58’9.9”の角度(基準の
トラック角)を示す記録跡が記録形成され、また磁気テ
ープTを停止状態にして再生している場合におけるトラ
ック角は、5°56’7.4”となり、さらに磁気テー
プの走行速度を、例えば前記した毎秒33.35mmの
送り速度の7倍として移送した状態として記録再生動作
が行なわれた場合におけるトラック角は6°10’5
4”となる。
【0006】また、例えば、前記したDVC規格のSD
モードまたはHDモードの信号の記録再生が、マルチセ
グメント記録再生方式によって行なわれる家庭用デジタ
ルVTR(またはVCR)では、離散コサイン変換(D
CT)、適応量子化、可変長符号化等の諸技術により画
像情報の高能率圧縮を行ない、DVC規格に従った所定
のフォーマットによる画像情報のデジタルデータや音響
情報のデジタルデータは、SYNCワード、IDコード
及び誤り訂正符号化のためのパリティワード(インナー
パリティ)を付加してシンクブロックとされ、1フレー
ム期間の画像データが、計10本(NTSC方式のカラ
ー映像信号の場合)または12本(PAL方式のカラー
映像信号の場合)の記録跡(トラック)に分割した状態
で、基準の記録跡パターンとなるように、回転磁気テー
プにより磁気テープに記録され、再生動作時には前記の
記録跡に記録されている記録情報が回転磁気テープによ
り再生される。
【0007】ところで、前記したアナログ信号を記録再
生の対象にしている各種方式のヘリカル・スキャン型の
磁気記録再生装置、あるいはデジタル信号を記録再生の
対象にしている各種方式のヘリカル・スキャン型の磁気
記録再生装置で再生の対象にされる記録済み磁気テープ
としては、例えば、映画、教材、その他各種の情報を記
録した複製磁気テープが使用されることが多く、前記の
複製磁気テープは、所謂、ダビング装置によって作製さ
れる。
【0008】そして前記のダビング装置としては、従来
から例えば記録済み磁気テープ(マスターテープ)と未記
録の磁気テープ(スレーブテープ)とを、前記した各磁気
テープにおける互いの磁性面を密着させた状態として、
転写用のバイアス磁界中で磁界の方向と直交する方向に
通過させて、記録済み磁気テープ(マスターテープ)に記
録されている磁気記録情報を、未記録の磁気テープ(ス
レーブテープ)に転写させて複製磁気テープを得るよう
にした磁界転写方式によるダビング装置や、熱転写方式
によるダビング装置のような転写方式によるダビング装
置、あるいは、磁気記録再生装置に記録信号を供給して
複製磁気テープを作成するようにした、所謂1:1ダビ
ング方式により複製磁気テープを得るダビング装置等が
用いられて来ている。
【0009】ところで、前記した転写方式によるダビン
グ装置は、所謂1:1ダビング方式により複製磁気テー
プを得るようにしたダビング装置に比べて、高速に複製
テープを得ることができるという特徴があるが、構成原
理及び動作原理上から構成が複雑で高価である。一方、
前記の所謂1:1ダビング方式により複製磁気テープを
得るダビング装置においても、なるべく短時間内にダビ
ングが行なわれることが望ましたことはいうまでもな
く、そのために従来から、 回転磁気ヘッドの回転数
(回転ドラムの回転数)と、磁気テープの走行速度との
双方を、複製磁気テープの再生動作に使用される方式に
おける基準値のN倍にするとともに、ダビング動作時の
記録信号として、複製磁気テープがノーマル再生された
状態における再生信号が1/Nに時間軸圧縮された状態
の信号を用いる。 回転磁気ヘッドの回転数(回転ド
ラムの回転数)は、複製磁気テープの再生動作に使用さ
れる方式における基準値と同じにしておき、磁気テープ
の走行速度を複製磁気テープの再生動作に使用される方
式における走行速度の基準値のN倍にするとともに、複
製磁気テープの再生動作に使用される回転磁気ヘッドの
個数のN倍の個数の回転磁気ヘッドをダビング動作時に
用いる。 というような手段を適用して、ダビング所要
時間を1/Nに短縮することが行なわれていた。
【0010】ところが、前記したに示す従来法では、
ダビング所要時間を短縮するためにNの値を大にした場
合に、回転磁気ヘッドの回転数(回転ドラムの回転数)
が、非常に高くなるために、磁気ヘッドの摩耗、ヘッド
当り、軸受け寿命の短縮等が問題になる他、ダビング動
作に使用される記録信号の周波数を、複製磁気テープが
ノーマル再生された状態における再生信号の周波数のN
倍にする必要があるために、ダビング動作に使用される
回転磁気ヘッドを、所要の磁気空隙寸法のものとした
り、記録信号系の回路を複製磁気テープがノーマル再生
された状態における再生信号の周波数のN倍の周波数の
記録信号を扱えるような高性能なものにすることが必要
とされる、という問題点があり、また、前記したに示
す従来法では、ダビング所要時間を短縮するためにNの
値を大にした場合に、回転磁気ヘッドの個数が多くな
り、それに伴って回路規模が大きくなる他、磁気テープ
の走行系がN倍速専用になるために、標準速での記録再
生動作を行なうことができない、という欠点がある。
【0011】ところで、ヘリキャルスキャン型の磁気記
録再生装置におけるトリックプレイ時にも、比較的に良
好な再生画像が得られるような再生信号が再生できるよ
うにするために、その磁気記録再生装置に適用されてい
る磁気記録再生方式によって定められている標準の磁気
テープの走行速度とは異なる走行速度で磁気テープを走
行させた状態においても、回転磁気ヘッドの回転軌跡面
と磁気テープの基準縁とのなす角度が、その磁気記録再
生装置に適用されている磁気記録再生方式によって定め
られている基準のトラック角に一致するようにしてトリ
ックプレイを行なうようにすることが従来から行なわれ
ている(例えば特開平6ー208701号公報参照)。
そして、前記した,で説明した従来のダビング技術
に、前記の公開公報に例示されているような技術手段を
適用することにより、前記した,の従来法を組合わ
せた態様でのダビング動作を実現でき、それにより,
として既述した従来のダビング技術における問題点が
解決できると考えられた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、予め定められ
た基準の回転数で回転する回転磁気ヘッドによって、予
め定められた基準の走行速度で走行する磁気テープに記
録形成される記録跡のトラック角を基準のトラック角と
したときに、回転磁気ヘッドの回転数と基準の回転数と
の比と、磁気テープの走行速度と基準の走行速度との比
とが異なる状態においても、回転磁気ヘッドにより基準
のトラック角の記録跡が磁気テープに記録形成できるよ
うに、回転磁気ヘッドの回転軌跡面と磁気テープの基準
縁とのなす角度を、基準のトラック角に一致させるよう
にして記録動作が行なわれるようにしたヘリキャルスキ
ャン型の磁気記録装置において、磁気テープに記録形成
される記録跡は、それのトラック角は基準のトラック角
に同一となるが、その記録跡中に記録される記録信号の
物理的な記録長が、基準の走行速度で走行する磁気テー
プに記録形成される記録跡中に記録される記録信号の物
理的な記録長とは異なるものになるために、正常な複製
磁気テープが得られないということが問題になる。図5
は前記の点を説明している図である。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、予め定められ
た基準の回転数で回転する回転磁気ヘッドによって、予
め定められた基準の走行速度で走行する磁気テープに記
録形成される記録跡のトラック角を基準のトラック角と
したときに、回転磁気ヘッドの回転数と基準の回転数と
の比と、磁気テープの走行速度と基準の走行速度との比
とが異なる状態においても、回転磁気ヘッドにより基準
のトラック角の記録跡が磁気テープに記録形成できるよ
うに、回転磁気ヘッドの回転軌跡面と磁気テープの基準
縁とのなす角度を、基準のトラック角に一致させるよう
にして記録動作が行なわれるようにしたヘリキャルスキ
ャン型の磁気記録装置において、回転磁気ヘッドの回転
数と基準の回転数との比と、磁気テープの走行速度と基
準の走行速度との比とが異なる状態における記録動作時
に、回転磁気ヘッドによって特定な記録信号を磁気テー
プに記録して得られる記録跡パターンが、予め定められ
た基準の回転数で回転する回転磁気ヘッドによって、前
記の特定な記録信号と対応している記録信号を予め定め
られた基準の走行速度で走行する磁気テープに記録形成
して得られる記録跡パターンと同一となるように、記録
動作に使用されるクロック信号の周波数を変更する手段
を設けて構成した磁気記録装置、及び予め定められた基
準の回転数で回転するK個の回転磁気ヘッドによって、
予め定められた基準の走行速度で走行する磁気テープに
記録形成される基準の記録跡パターンにおける記録跡の
トラック角を基準のトラック角とし、また、記録動作時
における回転磁気ヘッドの回転数を基準の回転数のM倍
とし、記録動作時における磁気テープの走行速度を基準
の走行速度のN倍とし、前記したMとNとが、Nは1
よりも大きく、NはMに等しいか、Mよりも大きく、
N/Mが正の整数である、という3つの条件を満足す
る関係の数値であるときに、KN/M個の回転磁気ヘッ
ドを用いて、回転磁気ヘッドにより基準のトラック角の
記録跡が磁気テープに記録形成できるように、回転磁気
ヘッドの回転軌跡面と磁気テープの基準縁とのなす角度
を、基準のトラック角に一致させるようにして記録動作
が行なわれるヘリキャルスキャン型の磁気記録装置にお
いて、回転磁気ヘッドの回転数と基準の回転数との比M
と、磁気テープの走行速度と基準の走行速度との比Nと
が異なる状態における記録動作時に、KN/M個の回転
磁気ヘッドによって特定な記録信号を磁気テープに記録
して得られる記録跡パターンが、予め定められた基準の
回転数で回転するK個の回転磁気ヘッドによって、前記
の特定な記録信号と対応している記録信号を予め定めら
れた基準の走行速度で走行する磁気テープに記録形成し
て得られる記録跡パターンと同一となるように、記録動
作に使用されるクロック信号の周波数を変更する手段を
設けた磁気記録装置、ならびに、f0の周波数のクロッ
ク信号による標準速での記録動作時での信号処理により
得た記録信号を用い、K個の回転磁気ヘッドによって磁
気テープに記録形成された基準のトラック角を有する記
録跡長と、標準速よりも早い磁気テープの走行速度で磁
気テープを走行させた状態での記録動作によって磁気テ
ープに記録形成された基準のトラック角を有する記録跡
長との比の値で示される記録跡長の縮小率kとし、記録
動作時における回転磁気ヘッドの回転数の基準の回転数
に対する倍数値としてときに、fh=M・k・f0の周
波数値のクロック信号に変更するようにした磁気記録装
置である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図1は本発明の磁気記録装
置の一例の概略構成を示すブロック図である。図1に示
す磁気記録装置において、1は記録の対象にされている
画像信号及び音響信号等の記録対象信号の入力端子、3
は記録信号処理部である。図1に示す磁気記録再生装置
には録再切換スイッチ38と、再生信号処理部4とを備
えていて、必要に応じて再生動作も行なうことができる
ような構成態様とされた場合の実施例を示してあり、2
は再生信号の出力端子である。図2は上ドラムDu(回
転ドラム)における中心軸12を対称中心とする180
度対称の位置に回転磁気ヘッドH1,H2を取付けてあ
る状態を示している図であり、前記の回転磁気ヘッドH
1,H2としては、それらの磁気空隙が互いに異なるア
ジマス角度を備えているものが使用される。なお、本発
明の磁気記録装置の実施に当って使用される回転磁気ヘ
ッドHの個数は、後述のように2個の倍数の所要数とさ
れる。
【0015】また、本発明の磁気記録装置は、アナログ
信号形態の信号を記録の対象にされるべき信号として実
施したり、あるいはデジタル信号形態の信号を記録の対
象にされるべき信号として実施したりすることができ
る。それで、前記した記録信号処理部3は、回転磁気ヘ
ッドHによって磁気テープTに記録させるべき記録信号
がアナログ信号の場合には、記録動作時に入力端子1に
供給された記録対象信号を、例えば周波数被変調波信号
のアナログ信号形態の記録信号を発生させて出力する。
なお、図1中にはコントローヘッド37を使用するもの
として図示されているが、磁気記録再生装置がATF方
式のトラッキング制御方式を適用したデジタル信号の記
録装置として構成される場合には、コントローヘッド3
7は不要である。
【0016】また、回転磁気ヘッドHによって磁気テー
プTに記録させるべき記録信号がデシタル信号の場合に
は、記録動作時に前記の入力端子1に供給された記録対
象信号をデジタル信号に変換した後に、例えば、DCT
ブロックの形成、DCT演算処理、量子化及び可変長符
号化、誤り訂正符号の付加、その他必要な各種の信号処
理を行なって、磁気テープTにおける1本毎の記録跡
に、インサート情報領域(ITIセクタ)、音声信号領
域(音声セクタ)、映像信号領域(映像セクタ)、サブ
コード領域等の各領域に間に、ギャップを介在させて分
割された状態の信号フォーマットの記録データとし、前
記の信号処理に当って磁気テープに記録される符号列自
身から、ATF方式におけるパイロット信号(周波数が
f1のパイロット信号と、周波数がf2のパイロット信
号)が発生されるように24ー25変換を含む信号処理
を行なって、それを記録信号として出力する。
【0017】主制御部(システムコントローラ)5は、
例えばマイクロプロセッサ、ランダムアクセスメモリ
(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)などを含
んで構成されているものを使用できる。そして、この主
制御部5は図示されていない操作部からの入力情報に従
って、磁気記録装置の各構成部分、例えば、ドラム回転
制御部6、磁気テープの走行速度及び走行位相の制御系
(キャプスタン制御系)32、ドラム傾斜制御部8など
に制御信号を供給して、前記した各構成部分の動作の制
御を行なう。また、ドラム回転制御部(ドラム制御部)
6は、ドラムモータ7の回転軸に取付けられている信号
発生器11におけるドラム周波数発電機で発生されたド
ラム回転信号DFGと、ドラム回転位相信号発生器で発
生されたドラム回転位相信号DPGとによって、回転磁
気ヘッド(上ドラム)を所定の回転数と回転位相で回転
させるように制御する。
【0018】また、磁気テープの走行速度及び走行位相
の制御系(キャプスタン制御系)32の分周器(プログ
マラブル分周回路)33は、磁気記録装置が通常の磁気
テープTの走行速度(記録済み磁気テープに記録形成さ
れた記録跡パターンと同一の記録跡パターンを、上ドラ
ムDuの180度対称の位置に設けられている2個の回
転磁気ヘッド、例えば図2中の回転磁気ヘッドH1,H
2によって、磁気テープTに記録形成させることができ
る走行速度)のN倍の走行速度で走行する状態になるよ
うに、キャプスタン30を回転駆動するキャプスタンモ
ータ9の回転軸に取付けられている周波数発電機10の
出力信号CAPFGを分周して、それを周波数ー電圧変
換器34に供給する。
【0019】前記した周波数ー電圧変換器34からの出
力信号は速度制御信号であり、前記の速度制御信号には
加算回路35で主制御部5から供給されるトラッキング
制御信号が加算されて駆動回路36に供給されて、前記
した駆動回路36からの出力信号がキャプスタンモータ
9に供給される。それにより、キャプスタン30とピン
チローラ31とによって挟着されている磁気テープT
を、所定の走行速度及び走行位相で走行する状態に制御
する。さて、本発明の磁気記録装置は、予め定められた
基準の回転数で回転する回転磁気ヘッドによって、予め
定められた基準の走行速度で走行する磁気テープに記録
形成される記録跡のトラック角を基準のトラック角とし
たときに、回転磁気ヘッドの回転数と基準の回転数との
比と、磁気テープの走行速度と基準の走行速度との比と
が異なる状態においても、回転磁気ヘッドにより基準の
トラック角の記録跡が磁気テープに記録形成できるよう
に、回転磁気ヘッドの回転軌跡面と磁気テープの基準縁
とのなす角度を、基準のトラック角に一致させるように
して記録動作が行なわれるようにしたヘリキャルスキャ
ン型の磁気記録装置として構成されるのであるが、前記
のように磁気テープの走行速度や回転磁気ヘッドの回転
数が変化した場合でも、回転磁気ヘッドの回転軌跡面と
磁気テープの基準縁とのなす角度を基準のトラック角に
一致させる手段としては、例えば、回転磁気ヘッドを
各種の動作原理(動電型、電磁型、電歪型、その他)に
従って構成される電気ー機械変換素子を用いたアクチュ
エータによって変位させる。 磁気テープが巻回され
るドラムの傾斜角を変化させる。 ドラムに巻回され
る磁気テープの巻始め側と巻終り側とに設けられるガイ
ドポールの高さを変化させるようにする。というような
手段を用いて実現できる。
【0020】図1に示す磁気記録装置は、磁気テープの
走行速度や回転磁気ヘッドの回転数が変化した場合で
も、回転磁気ヘッドの回転軌跡面と磁気テープの基準縁
とのなす角度を基準のトラック角に一致させる手段とし
て、前記したに挙げた手段を適用した場合の実施態様
を示しており、主制御部5から制御信号が供給されるド
ラム傾斜制御部(ドラムの傾斜制御機構部)8は、順方
向(例えば図1中に示してある矢印b方向)あるいは逆
方向(例えば図1中に示してある矢印−b方向)に所定
の磁気テープ走行速度で走行している磁気テープTに、
回転磁気ヘッドHの回転軌跡と、磁気テープの基準縁T
eとのなす角度(トラック角)が、磁気テープに記録形
成される記録跡の基準のトラック角と同一となるよう
に、ドラム傾斜制御部(ドラムの傾斜制御機構部)8の
動作によってドラムの中心角を傾斜させるようにしてい
る。
【0021】前記のように磁気テープの走行速度や回転
磁気ヘッドの回転数が変化した場合でも、回転磁気ヘッ
ドの回転軌跡面と磁気テープの基準縁とのなす角度を基
準のトラック角に一致させるための制御動作を行なう構
成部分は、図1中の主制御部(システムコントローラ)
5とドラム傾斜制御部8、及び図3中のシステムコント
ローラ5とドラム傾斜制御部8と傾斜補正機構部分なら
びに図4に示す機構部分とによって例示されている。ま
ず、図3を参照して、回転磁気ヘッドによって磁気テー
プTに描かれる回転軌跡を、磁気テープTの基準縁Te
に対して、任意所定の角度となるように制御したり、リ
ードリングLrの位置規制面Gを、走行する磁気テープ
Tの移動軌跡と一致させたりする傾斜補正機構部分の構
成原理及び動作原理の概略について説明する。
【0022】図3において、DBはドラムベースであ
り、上ドラムDuと下ドラムDdとリードリングLrと
からなるドラム構体DAは、前記のドラムベースDBに
よって支持されている。上ドラムDuは、ドラム構体D
Aの中心軸12に装着されているベアリング軸受け(図
示しない)によって、ドラム構体DAの中心軸に対して
回転自在に支持されており、また下ドラムDdは前記の
ドラム構体DAの中心軸に固着されている。また磁気テ
ープTの基準縁Te(図1参照)の案内部として機能す
るリードリングLrは、前記した下ドラムDdとは別体
に構成されていて、下ドラムDdの下方の外周部13に
近接し、リードリングLrの内周に設けられたナイフエ
ッジE(図4参照)によって下ドラムDdの下方突出部
と同軸嵌合(図示しない)している。
【0023】ドラム傾斜制御部8は、図3(具体的な構
成の分解斜視図を図4に示す)中に例示してあるよう
に、動力源とされる傾斜駆動モータ(図3中のDDモー
タ)14と、複数の歯車よりなる減速機構15,16、
ロータリエンコーダ17、位置検出器(プリセットセン
サ)18等を含んで構成されている。なお、図3中にブ
ロック14で示してある前記の傾斜駆動モータ14は、
モータ駆動制御回路も含んでいるものとされている。前
記した位置検出器18としては、例えば、発光素子と受
光素子とが対向して配置されている光路中に、円弧状の
遮光板を移動させるような構成態様のものが用いられて
もよい。前記の位置検出器18は、それの発光素子と受
光素子とが対向して配置されている光路中から円弧状の
遮光板が外れる瞬間に位置検出器18から出力される信
号が、前記したドラム構体DAの中心軸12の基準位置
やリードリングLrの基準位置を示す情報として用いら
れる。
【0024】また、前記した位置検出器18における遮
光板の基準位置からの回動量を、前記したロータリエン
コーダ17からの出力パルス数の計測によって知ること
により、ドラム構体DAの中心軸12の基準位置からの
ずれの方向及びずれ量やリードリングLrの基準位置か
らのずれの方向及びずれ量を求めることができる。磁気
テープTの走行方向、及び走行速度が各種の動作モード
に対応して、磁気記録装置の主制御部(システムコント
ローラ)5に設定されるのに応じて、前記の主制御部5
から制御情報が与えられたドラム傾斜制御部8は、ドラ
ム構体DAにおける上ドラムDuと下ドラムDdとリー
ドリングLrとからなるドラム構体DAの中心軸12
を、図3中の矢印12a(または12b)の方向に、そ
れぞれ所定量だけ傾斜させるように、前記したねじ2
6,28を進退させるような制御動作を行なう。
【0025】また、リードリングLrも、前記したドラ
ム傾斜制御部8の制御の下に所定の方向に所定量だけ傾
斜させ、それにより、磁気テープの走行方向が正,逆ど
ちらの方向とされた場合でも、回転磁気ヘッドの回転軌
跡によって磁気テープTに描かれる回転軌跡のパターン
が、定められたトラック角度となる状態、すなわち傾斜
補正された状態にされるとともに、磁気テープの基準縁
Teの移動軌跡にリードリングの案内部G(位置規制
面)が一致する状態にされる。
【0026】例えば、磁気テープTを順方向(図1中の
矢印b方向)に、通常の記録再生動作時の所定の走行速
度で走行させた状態において、予め定められた特定な回
転方向(図2中の矢印a方向)に基準の回転数で駆動回
転されている回転磁気ヘッドにより、磁気テープTに順
次交互に記録形成させる場合における下ドラムDdは、
それの底面部がドラムベースDBに突設してある4個の
回動支点(図4中の回動支点20,20,21,21を
参照のこと)によって支持される状態にされる。また、
リードリングLrは、リードリングLrに突設してある
4個の回動支点(図4中の回動支点22,22,23,
23を参照のこと)によって支持される状態にされる。
前記したリードリングLrとドラムベースDBとの間及
び下ドラムDdとドラムベースDBとの間には、それぞ
ればね(図3,図4中のばね19,24、25)が装着
されていて、前記の各部が相互に所定の連結状態となる
ようにされる。
【0027】また例えば、記録動作時における磁気テー
プの走行方向と同一の走行方向で、基準の走行速度より
も早い走行速度で磁気テープの走行が行なわれる場合に
は、ねじ26が下ドラムDdの底面を押上げるように駆
動されるとともに、ねじ28が下ドラムDdの底面から
離れる方向に駆動されて、ドラムベースDBに突設して
ある4個の回動支点の内の2個の回動支点(回動支点2
0,20)が、下ドラムDdの底面と接し、前記の2個
の回動支点を回動支点として、上ドラムDuと下ドラム
Ddとの中心軸が図3中の矢印12aの方向に回動する
ようにされる。また、磁気テープの走行方向を逆にして
磁気テープの走行が行なわれる場合には、ねじ28が下
ドラムDdの底面を押上げるように駆動されるととも
に、ねじ26が下ドラムDdの底面から離れる方向に駆
動されて、ドラムベースDBに突設してある4個の回動
支点の内の2個の回動支点(回動支点21,21)が、
下ドラムDdの底面と接し、前記の2個の回動支点を回
動支点として、上ドラムDuと下ドラムDdとの中心軸
が図3中の矢印12bの方向に回動するようにされる。
【0028】そして、前記したねじ26,28に対する
前記のような駆動々作は、駆動機構の動作によって行な
われる。前記の駆動機構は、図4の分解斜視図中に示さ
れているような動力源とされるモータ14、複数の歯車
よりなる減速機構、位置検出器18、ロータリエンコー
ダ17などを備えて構成されている。前記した磁気テー
プTの走行方向、及び走行速度が各種の動作モードに対
応して、磁気記録装置に設けられている主制御部5に設
定されるのに応じて、前記の主制御部5から制御情報が
与えられたドラム傾斜制御部8は、ドラム構体DAにお
ける上ドラムDuと下ドラムDd(図3参照)とリード
リングLrとからなるドラム構体DAの中心軸を、図3
中の矢印12a(または12b)の方向に、それぞれ所
定量だけ傾斜させるように、前記の駆動機構を制御して
前記したねじ26,28を進退させる。
【0029】例えば記録動作時における磁気テープの走
行方向と同一の走行方向で、基準の走行速度よりも早い
走行速度で磁気テープの走行が行なわれる場合には、前
記したリードリングLrに突設してある4個の回動支点
の内の2個の回動支点(回動支点22,22)が、下ド
ラムDdの底面と接し、前記の2個の回動支点を回動支
点として、リードリングLrの中心軸が図3中の矢印1
2aの方向に所定量だけ回動された状態となるように、
リードリングLrに螺入されているとともに、先端部が
下ドラムDdの底面にそれぞれ当接する状態として設け
られている2つのねじ27,29を互いに逆回転させ
る。
【0030】また、磁気テープの走行方向を逆にして、
磁気テープの走行が行なわれる場合には、リードリング
Lrに突設してある4個の回動支点の内の2個の回動支
点(回動支点23,23)が、下ドラムDdの底面と接
し、前記の2個の回動支点を回動支点として、リードリ
ングLrの中心軸が図3中の矢印12bの方向に所定量
だけ回動された状態となるように、リードリングLrに
螺入されているとともに、先端部が下ドラムDdの底面
にそれぞれ当接する状態として設けられている2つのね
じ27,29を互いに逆回転させる。
【0031】図3,図4を参照して説明した磁気記録装
置における構成部分において、磁気テープに形成されて
いる記録跡に対して回転磁気ヘッドの回転軌跡面が一致
する状態になると予定された角度だけ前記した上,下ド
ラムと回転磁気ヘッドとの中心軸を傾斜させる第1の傾
斜駆動手段と、前記した上,下ドラムとは別体構成で、
かつ、前記した下ドラムの下部に構成させた小径部13
(図4参照)の外周面に接近した状態に配置させた、磁気
テープの基準縁の位置の規制面Gを備えている磁気テー
プの位置規制用案内部材(リードリング)Lrと、前記の
磁気テープの位置規制用案内部材を磁気テープの基準縁
位置に一致させるように傾斜させる第2の傾斜駆動手段
とによって、上,下ドラムと、磁気テープの基準縁の位
置規制面Gを備えているリードリングLrとを、各種の
動作モードに応じて、それぞれ所要のように傾斜させる
ことにより、磁気テープに形成されている記録跡に対し
て回転磁気ヘッドの回転軌跡が一致した状態にさせると
ともに、前記のリードリングLrの位置規制面Gによっ
て磁気テープTの基準縁Teの案内を良好に行なうこと
ができる。
【0032】したがって、磁気記録装置の回転磁気ヘッ
ド(回転ドラム)の回転数や、磁気テープの走行速度
を、その磁気記録装置に本来適用されている磁気記録方
式によって定められている回転磁気ヘッド(回転ドラ
ム)の基準の回転数(磁気記録再生方式における回転ド
ラムの標準の回転数)や、磁気テープの基準の走行速度
(磁気記録再生方式における磁記テプムの標準の走行速
度)と異なる状態として記録動作が行なわれる場合で
も、主制御部5から前記したドラム傾斜制御部8に対し
て所定の制御信号が供給されることにより、ドラム傾斜
制御部8は、常に、回転磁気ヘッドの回転軌跡と磁気テ
ープの基準縁とのなす角度を、基準のトラック角度に一
致させるようにできる。
【0033】ところで、本発明の磁気記録装置におい
て、記録動作時における回転磁気ヘッド(回転ドラム)
の回転数が基準の回転数のM倍であったとし、また、記
録動作時における磁気テープの走行速度を基準の走行速
度のN倍であったとした場合に、記録動作に必要とされ
る回転磁気ヘッドの個数を、一般的な表現で示すと、基
準の回転数で回転磁気ヘッド(回転ドラム)が回転し、
基準の走行速度で磁気テープが走行している状態におい
て、2個の回転磁気ヘッドH1,H2により所定の記録
跡パターンの記録跡が磁気テープTに記録形成されるよ
うな記録動作が行なわれるように構成されている磁気記
録装置が、その磁気記録装置に本来適用されるべき磁気
記録方式によって定められている回転磁気ヘッドの基準
の回転数のM倍の回転数で回転磁気ヘッドを回転させる
とともに、磁気テープの走行速度を基準の走行速度のN
倍として記録動作を行なうようにされる際に用いられる
べき回転磁気ヘッドの個数は、(N/M)×2個のよう
に示される。ただし、前記したMとNとは、 Nは1よりも大きく、NはMに等しいか、Mよりも
大きく、N/Mが正の整数である、という3つの条件
を満足する関係の数値である必要がある。
【0034】例えば、基準の回転数で回転磁気ヘッド
(回転ドラム)を回転させ、基準の走行速度で磁気テー
プが走行している状態において、2個の回転磁気ヘッド
H1,H2により所定の記録跡パターンの記録跡が磁気
テープTに記録形成されるような記録動作が行なわれる
場合に、M=1,N=2として磁気記録装置を動作させ
る場合、すなわち、回転磁気ヘッドは基準の回転数で回
転させるとともに、磁気テープの走行速度を基準の走行
速度の2倍として記録動作を行なわせる際に用いられる
べき回転磁気ヘッドの個数は4となる。
【0035】本発明の磁気記録装置によるダビング動作
(記録動作)の開始に当り、録再切換スイッチ38の可
動接点vは、主制御部5から供給されている切換制御信
号によって固定接点Rの方に切換えられている。また前
記の主制御部5では、記録動作時における回転磁気ヘッ
ド(回転ドラム)の回転数と基準の回転数との比Mの値
と、記録動作時における磁気テープの走行速度と基準の
走行速度との比Nの値とに応じて、ドラム制御部6と、
キャプスタン制御系32とに制御信号を供給するととも
に、記録跡に記録信号と対応する記録部分の物理的な長
さを、基準の回転数で回転磁気ヘッド(回転ドラム)が
回転し、基準の走行速度で磁気テープが走行している状
態において、回転磁気ヘッドによって磁気テープTに記
録形成される記録跡における記録信号と対応する記録部
分の物理的な長さと同一にさせうるように、記録信号の
時間軸を変化させるためのクロック信号を供給する。
【0036】次に、本発明の磁気記録装置が、基準の回
転数で回転磁気ヘッド(回転ドラム)を回転させ、基準
の走行速度の2倍の走行速度で磁気テープを走行させて
いる状態での記録動作、すなわち、2倍速記録動作を行
なっている場合における磁気テープ上の記録跡長、トラ
ック角や、通常記録動作(標準速での記録動作)を行なっ
ている場合における磁気テープ上の記録跡長、トラック
角などを図示説明している図5を参照して、前記した記
録信号の時間軸を変化させるためのクロック信号の周波
数の決定法などについて説明する。
【0037】図5において、 V:回転磁気ヘッドの線速度、 v:磁気テープの送り速度、 h:磁気テープの信号記録領域、 ベクトルV0(図5中ではV0の上方に右向きの矢印を
付して表記してある):標準速での記録動作時における
回転磁気ヘッドの速度ベクトル、 ベクトルVa(図5中ではVaの上方に右向きの矢印を
付して表記してある):標準速よりも早い走行速度で磁
気テープを走行させた状態での記録動作時における回転
磁気ヘッドの速度ベクトル、 ベクトルVh(図5中ではVhの上方に右向きの矢印を
付して表記してある):標準速よりも早い走行速度で走
行している磁気テープ上からみた回転磁気ヘッドの速度
ベクトル、 θ0:標準速での記録動作時における回転磁気ヘッドの
回転軌跡と磁気テープの基準縁とのなす角、 θa:標準速よりも早い走行速度で磁気テープを走行さ
せた状態での記録動作時における回転磁気ヘッドの回転
軌跡と磁気テープの基準縁とのなす角、 θh:標準速及び標準速よりも早い走行速度で磁気テー
プを走行させた状態での記録動作時に、走行している磁
気テープ上からみた回転磁気ヘッドの回転軌跡と磁気テ
ープの基準縁とのなす角、 AB:標準速での記録動作によって磁気テープに記録形
成された記録跡長、 AB’:標準速よりも早い走行速度で磁気テープを走行
させた状態での記録動作によって磁気テープに記録形成
された記録跡長、 である。
【0038】今、図5中に示されている標準速での記録
動作によって磁気テープに記録形成された記録跡長AB
と、標準速よりも早い走行速度で磁気テープを走行させ
た状態での記録動作によって磁気テープに記録形成され
た記録跡長AB’との比の値AB’/ABを、記録跡長
の縮小率kとすると、 k=AB’/AB 標準速での記録動作に記録信号処理部3で使用されるク
ロック信号の周波数f0と、標準速よりも早い走行速度
で磁気テープを走行させた状態での記録動作に記録信号
処理部3で使用されるクロック信号の周波数fhの関係
は、次式によって示されるものになる。 fh=k・f0 なお、既述した記録動作時における回転磁気ヘッド(回
転ドラム)の回転数がM>1である場合の基準の回転数
のM倍のときに、記録信号処理部3で使用されるクロッ
ク信号の周波数fhは、次式によって示されるものにな
る。 fh=M・k・f0
【0039】なお、図1に示す磁気記録装置が再生動作
を行なう場合には、主制御部5からの切換制御信号によ
り、録再切換スイッチ38の可動接点vが固定接点P側
に切換えられる。再生動作時に回転磁気ヘッドH1,H
2によって再生された再生信号は、再生信号処理部4に
与えられる。回転磁気ヘッドH1,H2から再生された
再生信号がアナログ信号の場合には、前記の再生信号処
理部4において復調動作、その他所定の信号処理が施さ
れた後に出力端子2に送出される。また、回転磁気ヘッ
ドH1,H2によって再生された再生信号がデジタル信
号の場合には、前記の再生信号処理部4ににおいて、前
記の再生信号が波形等価回路で波形等化された後に、符
号検出回路とフェーズロックドループ(PLL)とを経
てデジタルデータをメモリに格納され、前記のデジタル
メモリのデジタルデータは、主制御部5から供給される
読出し許可信号タイミングで読出された後に、時間軸上
で直列に並ぶようなビットストリームとされて、誤り訂
正回路において誤り訂正の信号処理が行なわれ、次いで
可変長復号部により可変長符号の復号が行なわれて出力
されたデジタルデータは、逆DCT回路で逆DCTが行
なわれてフレームメモリに格納され、前記のフレームメ
モリから読出されたデジタルデータが出力端子2に送出
される。
【0040】
【発明の効果】以上、詳細に説明したところから明らか
なように本発明の磁気記録装置は、予め定められた基準
の回転数で回転する回転磁気ヘッドによって、予め定め
られた基準の走行速度で走行する磁気テープに記録形成
される記録跡のトラック角を基準のトラック角としたと
きに、回転磁気ヘッドの回転数と基準の回転数との比
と、磁気テープの走行速度と基準の走行速度との比とが
異なる状態においても、回転磁気ヘッドにより基準のト
ラック角の記録跡が磁気テープに記録形成できるよう
に、回転磁気ヘッドの回転軌跡面と磁気テープの基準縁
とのなす角度を、基準のトラック角に一致させるように
して記録動作が行なわれるようにしたヘリキャルスキャ
ン型の磁気記録装置において、記録動作時における回転
磁気ヘッド(回転ドラム)の回転数と基準の回転数との
比Mの値と、記録動作時における磁気テープの走行速度
と基準の走行速度との比Nの値とに応じて、ドラム制御
部と、キャプスタン制御系とに制御信号を供給するとと
もに、記録跡に記録信号と対応する記録部分の物理的な
長さを、基準の回転数で回転磁気ヘッド(回転ドラム)
が回転し、基準の走行速度で磁気テープが走行している
状態において、2個の回転磁気ヘッドH1,H2によっ
て磁気テープTに記録形成される記録跡における記録信
号と対応する記録部分の物理的な長さと同一にさせうる
ように、クロック信号の周波数を変更することにより記
録信号の時間軸を変化させて、磁気テープTに記録形成
される記録跡における記録信号と対応する記録部分の物
理的な長さを、基準の回転数で回転磁気ヘッド(回転ド
ラム)が回転し、基準の走行速度で磁気テープが走行し
ている状態において、2個の回転磁気ヘッドH1,H2
によって磁気テープTに記録形成される記録跡における
記録信号と対応する記録部分の物理的な長さと同一にさ
せることができるために、本発明により既述した問題点
は良好に解決できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気記録装置の概略構成を示すブロッ
ク図である。
【図2】回転磁気ヘッドの配置態様例を説明するための
図である。
【図3】磁気テープの走行状態が変化しても磁気テープ
の基準縁と、回転磁気ヘッドの回転軌跡とのなす角度
が、特定なトラック角度と一致するように、回転磁気ヘ
ッドの回転磁気ヘッドの回転軌跡を調整変化させるのに
使用される機構の構成例を説明するための図である。
【図4】磁気テープの走行速度が変化しても磁気テープ
の基準縁と、回転磁気ヘッドの回転軌跡とのなす角度
が、特定なトラック角度と一致するように回転磁気ヘッ
ドの回転軌跡を調整変化させるのに使用される機構の構
成例の一部の斜視図である。
【図5】磁気テープに記録形成される記録跡パターンを
示す図である。
【符号の説明】
1…記録の対象にされる信号の入力端子、2…再生信号
の出力端子、3…記録信号処理部、4…再生信号処理
部、5…主制御部、6…ドラム制御部、7…ドラムモー
タ、8…ドラム傾斜制御部、9…キャプスタンモータ、
10,11…信号発生器、12…ドラム構体DAの中心
軸、14…傾斜駆動モータ、15,16…複数の歯車よ
りなる減速機構、17…ロータリエンコーダ、18…位
置検出器(プリセットセンサ)、20〜23…回動支
点、30…キャプスタン、31…ピンチローラ、32…
磁気テープの走行速度及び走行位相の制御系(キャプス
タン制御系)、33…分周器、34…周波数ー電圧変換
器、35…加算器、36…駆動回路、37…コントロー
ルヘッド、38…録再切換スイッチ、DB…ドラムベー
ス、T…磁気テープ、DA…ドラム構体、Du…上ドラ
ム、Dd…下ドラム、Lr…リードリング、G…リード
リングの案内部、H1,H2…回転磁気ヘッド、Te…
磁気テープTの基準縁、
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G11B 20/12 103 G11B 20/12 103

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め定められた基準の回転数で回転する
    回転磁気ヘッドによって、予め定められた基準の走行速
    度で走行する磁気テープに記録形成される記録跡のトラ
    ック角を基準のトラック角としたときに、回転磁気ヘッ
    ドの回転数と基準の回転数との比と、磁気テープの走行
    速度と基準の走行速度との比とが異なる状態において
    も、回転磁気ヘッドにより基準のトラック角の記録跡が
    磁気テープに記録形成できるように、回転磁気ヘッドの
    回転軌跡面と磁気テープの基準縁とのなす角度を、基準
    のトラック角に一致させるようにして記録動作が行なわ
    れるようにしたヘリキャルスキャン型の磁気記録装置に
    おいて、回転磁気ヘッドの回転数と基準の回転数との比
    と、磁気テープの走行速度と基準の走行速度との比とが
    異なる状態における記録動作時に、回転磁気ヘッドによ
    って特定な記録信号を磁気テープに記録して得られる記
    録跡パターンが、予め定められた基準の回転数で回転す
    る回転磁気ヘッドによって、前記の特定な記録信号と対
    応している記録信号を予め定められた基準の走行速度で
    走行する磁気テープに記録形成して得られる記録跡パタ
    ーンと同一となるように、記録動作に使用されるクロッ
    ク信号の周波数を変更する手段を設けてなる磁気記録装
    置。
  2. 【請求項2】 予め定められた基準の回転数で回転する
    K個の回転磁気ヘッドによって、予め定められた基準の
    走行速度で走行する磁気テープに記録形成される基準の
    記録跡パターンにおける記録跡のトラック角を基準のト
    ラック角とし、また、記録動作時における回転磁気ヘッ
    ドの回転数を基準の回転数のM倍とし、記録動作時にお
    ける磁気テープの走行速度を基準の走行速度のN倍と
    し、前記したMとNとが、Nは1よりも大きく、N
    はMに等しいか、Mよりも大きく、N/Mが正の整数
    である、という3つの条件を満足する関係の数値である
    ときに、KN/M個の回転磁気ヘッドを用いて、回転磁
    気ヘッドにより基準のトラック角の記録跡が磁気テープ
    に記録形成できるように、回転磁気ヘッドの回転軌跡面
    と磁気テープの基準縁とのなす角度を、基準のトラック
    角に一致させるようにして記録動作が行なわれるヘリキ
    ャルスキャン型の磁気記録装置において、回転磁気ヘッ
    ドの回転数と基準の回転数との比Mと、磁気テープの走
    行速度と基準の走行速度との比Nとが異なる状態におけ
    る記録動作時に、KN/M個の回転磁気ヘッドによって
    特定な記録信号を磁気テープに記録して得られる記録跡
    パターンが、予め定められた基準の回転数で回転するK
    個の回転磁気ヘッドによって、前記の特定な記録信号と
    対応している記録信号を予め定められた基準の走行速度
    で走行する磁気テープに記録形成して得られる記録跡パ
    ターンと同一となるように、記録動作に使用されるクロ
    ック信号の周波数を変更する手段を設けてなる磁気記録
    装置。
  3. 【請求項3】 f0の周波数のクロック信号による標準
    速での記録動作時での信号処理により得た記録信号を用
    い、K個の回転磁気ヘッドによって磁気テープに記録形
    成された基準のトラック角を有する記録跡長と、標準速
    よりも早い磁気テープの走行速度で磁気テープを走行さ
    せた状態での記録動作によって磁気テープに記録形成さ
    れた基準のトラック角を有する記録跡長との比の値で示
    される記録跡長の縮小率kとし、記録動作時における回
    転磁気ヘッドの回転数の基準の回転数に対する倍数値と
    したときに、fh=M・k・f0の周波数値のクロック
    信号に変更する請求項2の磁気記録装置。
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