JPH1166743A - デジタル情報信号の磁気記録再生装置 - Google Patents

デジタル情報信号の磁気記録再生装置

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JPH1166743A
JPH1166743A JP9242013A JP24201397A JPH1166743A JP H1166743 A JPH1166743 A JP H1166743A JP 9242013 A JP9242013 A JP 9242013A JP 24201397 A JP24201397 A JP 24201397A JP H1166743 A JPH1166743 A JP H1166743A
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JP9242013A
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Katsuyuki Shudo
勝行 首藤
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Victor Company of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 転送レートの異なる複数のデジタル情報信号
が効率良く記録再生できる磁気記録再生装置。 【解決手段】 所定回転数の回転磁気ヘッドで基準走行
速度の磁気テープに、特定のトラック角度を示す順次の
記録跡が、所定のトラックピッチで順次記録形成状態
で、基準の転送レートのデジタル情報信号の記録再生す
る装置において、磁気テープの走行速度が基準とは異な
る走行速度に変化しても、磁気テープに特定な特定のト
ラック角度の記録跡が形成させ、転送レートが基準の転
送レートの1/N(Nは任意の数)のデジタル情報信号が、
記録対象の原デジタル情報信号時メモリを用いた時間軸
圧縮手段により1/Nに時間軸圧縮した原デジタル情報信
号が所定のデータ量に達する毎に、記録跡M本(Mは自然
数)毎の記録データとして、基準の1/Nの走行速度で連
続走行する磁気テープに、M個の回転磁気ヘッドにより
同時に、特定のトラック角度を有するM本の記録跡とし
て記録する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はデジタル情報信号の
磁気記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】デジタル情報信号の磁気記録再生装置と
しては、走行する磁気テープを回転磁気ヘッドでヘリカ
ルスキャンして、磁気テープにデジタルデータをアジマ
ス記録,再生できるようにした家庭用デジタルVTR
(VCR)について、世界各国の多数のVTR関連のメ
ーカー、研究所等が参加した「HDデジタルVCR協議
会」における協議の結果として、離散コサイン変換(D
CT)、適応量子化、可変長符号化等の諸技術により情
報信号の高能率圧縮を行ない、前記の高能率圧縮された
情報信号のデジタルデータ及び音響情報のデジタルデー
タとを、磁気テープに記録し再生する際に適用されるべ
き高能率圧縮の態様、記録データの構成態様、所定のテ
ープパターン、磁気テープの物理特性、カセットの構成
態様、等について定められたDVC規格に準拠して作ら
れた磁気記録再生装置や、VHS(登録商標)方式のV
TRの機構部を利用して構成されたビットストリームの
磁気記録再生装置などが知られており、また、前記のデ
ジタル情報信号の磁気記録再生装置を利用したストリー
マも実用されている。
【0003】ところで、従来のデジタル情報信号の磁気
記録再生装置(デジタルVTR,DAT等)では、記録
再生の対象にされる所定の映像信号によるデジタルデー
タや音響信号によるデジタルデータの転送レートが定め
られており、また、前記のデジタル情報信号の磁気記録
再生装置を利用したストリームについても、所定のフォ
ーマットが施されたデジタル情報信号は、予め定められ
た転送レートで記録再生されるようにされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】さて最近のマルチメデ
ィアでは、映像,音声(音響),データ等を一元的に扱
うことが要求されている。ところが、各情報メディアの
1秒間の情報量は、例えば、音響では64Kbps(電
話品質)〜768Kbps(DAT品質…モノチャンネ
ル)、動画像では100Mbps(現行のTV受信品
質)〜1.2Gbps(HDTVスタジオ品質)という
ように、それぞれの情報メディアの情報量は互いに大幅
に異なっており、各情報メディア毎に転送レートが異な
っている。
【0005】一方、従来のデジタル情報信号の磁気記録
再生装置は、所定の回転数で回転している回転磁気ヘッ
ドにより、基準の走行速度で走行している磁気テープ
に、特定のトラック角度を示す順次の記録跡が、予め定
められたトラックピッチで順次に記録形成される状態に
おいて、基準の転送レートのデジタル情報信号を前記の
回転磁気ヘッドによって記録できるようにしてあるの
で、記録の対象にされているデジタル情報信号が前記し
た基準の転送レート以下の転送レートを有するデジタル
情報信号の記録再生動作を良好に行なうことができる
が、記録の対象にされているデジタル情報信号が前記し
た基準の転送レート以下の転送レートを有するデジタル
情報信号の場合には、磁気テープの本来の記録可能な情
報量に比べて、少ない情報量しか記録されない状態で磁
気テープが使用されるために、磁気テープの使用効率が
低下することになる。
【0006】前記の問題点を解決するための手段とし
て、記録の対象にされているデジタル情報信号が、前記
した基準の転送レート以下の転送レートを有するデジタ
ル情報信号の記録に際して、磁気テープの走行速度を遅
くするとともに、回転磁気ヘッドの回転数を低下させた
状態として記録動作が行なわれるようにして、磁気テー
プの使用量を減少させるようにすることも考えられる。
しかし、磁気テープの走行速度を極端に遅くした場合に
は、キャプスタン制御系を安定に動作させることができ
ない他に、回転磁気ヘッド(上ドラム)の回転数を極端
に低下させた状態における上ドラムの回転制御動作も良
好に行なわせることは困難であるために、前記のように
基準の転送レート以下の転送レートを有するデジタル情
報信号の記録に際して、磁気テープの走行速度を遅くす
るとともに、回転磁気ヘッドの回転数を低下させた状態
として記録動作が行なわれるようにする、というような
手段は採用することができない。
【0007】また、磁気テープの走行速度を基準の走行
速度から変化させたり、回転磁気ヘッドの回転数を所定
の回転数から変化させた場合には、磁気テープの基準縁
と回転磁気ヘッドの回転軌跡とのなす角度が、予め定め
られたトラック角度からずれた状態になるために、種々
の転送レートを有するデジタル情報信号を、1本の磁気
テープ中に混在している状態で記録させることはできな
い。それで、磁気テープの使用量に無駄が生じない状態
として、種々の転送レートを有するデジタル情報信号
を、1本の磁気テープに混在させた状態で記録させて
も、前記のような問題点を生じないデジタル情報信号の
磁気記録再生装置の出現が望まれた。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、所定の回転数
で回転している回転磁気ヘッドにより、基準の走行速度
で走行している磁気テープに、特定のトラック角度を示
す順次の記録跡が、予め定められたトラックピッチで順
次に記録形成される状態において、基準の転送レートの
デジタル情報信号が記録再生できるようにされている記
録再生装置において、磁気テープの走行速度が前記した
基準の走行速度とは異なる走行速度に変化されても、磁
気テープの基準縁と回転磁気ヘッドの回転軌跡とのなす
角度が、前記した特定のトラック角度と一致するよう
に、回転磁気ヘッドの回転軌跡と磁気テープの基準縁の
方向とを相対的に調整変化させる手段と、転送レートが
前記した基準の転送レートの1/N(ただし、Nは任意
の数)であるデジタル情報信号が、記録対象とされてい
る原デジタル情報信号の場合に、その原デジタル情報信
号をメモリを用いた時間軸圧縮手段により1/Nに時間
軸圧縮するとともに、前記の時間軸圧縮された原デジタ
ル情報信号が所定のデータ量に達する毎に、それを記録
跡M本(ただし、Mは自然数)毎の記録データとして、
前記した基準の走行速度の1/Nの走行速度で連続走行
させてある磁気テープに、M個の回転磁気ヘッドによっ
て同時に、前記した特定のトラック角度を有するM本の
記録跡に記録させるようにして、順次のM本ずつの記録
跡を記録形成させた記録済み磁気テープを得るようにし
たり、あるいは、磁気テープの走行速度が前記した基準
の走行速度とは異なる走行速度に変化されても、磁気テ
ープの基準縁と回転磁気ヘッドの回転軌跡とのなす角度
が、前記した特定のトラック角度と一致するように、回
転磁気ヘッドの回転軌跡と磁気テープの基準縁の方向と
を相対的に調整変化させる手段と、転送レートが前記し
た基準の転送レートの1/Nであるデジタル情報信号
が、記録対象とされている原デジタル情報信号の場合
に、その原デジタル情報信号をメモリを用いた時間軸圧
縮手段により1/Nに時間軸圧縮するとともに、前記の
時間軸圧縮された原デジタル情報信号が所定のデータ量
に達する毎に、それを記録跡M本毎の記録データとし
て、停止状態の磁気テープにM個の回転磁気ヘッドによ
り同時に、前記した特定のトラック角度を有するM本の
記録跡に記録させる手段と、前記のM本ずつの記録跡が
形成された後に、磁気テープを予め定められたトラック
ピッチと対応する距離だけ移動させて磁気テープを停止
させる手段と、前記のようにして順次のM本ずつの記録
跡が記録形成された記録済み磁気テープを得るようにし
たデジタル情報信号の磁気記録再生装置、及び前記した
記録動作によって得られた記録済み磁気テープを、基準
の走行速度の1/Nの走行速度で連続走行させている状
態において、磁気テープに記録されている順次のM本ず
つの記録跡から同時に、M個の回転磁気ヘッドによって
1回ずつ記録データを再生する手段と、前記の再生され
た記録データをメモリを用いた時間軸圧縮手段によりN
倍に時間軸伸長して、原デジタル情報信号として再生し
たり、あるいは、前記した記録済み磁気テープを、基準
の走行速度の1/Nの走行速度で連続走行させている状
態において、磁気テープに記録されている記録跡から、
M個の回転磁気ヘッドによって順次に再生された記録デ
ータにおける良好に再生された部分を合成する手段と、
前記の合成された記録データをメモリを用いた時間軸圧
縮手段によりN倍に時間軸伸長して、原デジタル情報信
号として再生したり、もしくは、記録済み磁気テープに
おける順次のM本ずつの記録跡からの記録データの再生
に際し、同時にM個の回転磁気ヘッドによって順次のM
本の記録跡からの1回ずつの記録データの再生を、磁気
テープの停止状態時に行ない、M本の記録跡からの記録
データがM個の回転磁気ヘッドによって同時に再生され
た後に、磁気テープを予め定められたトラックピッチと
対応する距離だけ移動させて停止させる手段と、前記の
再生された記録データをメモリを用いた時間軸圧縮手段
によりN倍に時間軸伸長して、原デジタル情報信号とし
て再生するようにしたデジタル情報信号の磁気記録再生
装置を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
のデジタル情報信号の磁気記録再生装置の具体的な内容
を詳細に説明する。図1は本発明のデジタル情報信号の
磁気記録再生装置における機構部として、図4乃至図7
に示されているような構成態様のものが使用されている
場合における本発明のデジタル情報信号の磁気記録再生
装置の概略構成を示すブロック図である。また、図2は
本発明のデジタル情報信号の磁気記録再生装置における
機構部として、図8及び図9に示されているような構成
態様のものが使用されている場合における本発明のデジ
タル情報信号の磁気記録再生装置の概略構成を示すブロ
ック図である。
【0010】さて、本発明のデジタル情報信号の磁気記
録再生装置は、基準の走行速度で走行している磁気テー
プに、所定の回転数で回転している回転磁気ヘッドによ
って特定のトラック角度を示す順次の記録跡が、予め定
められたトラックピッチで順次に磁気テープに記録形成
されるようにして、基準の転送レートのデジタル情報信
号を磁気テープに記録させることができるような磁気記
録再生装置について、磁気テープの使用量に無駄を生じ
させず、かつ、記録動作が良好に行なわれうるような態
様で、1本の磁気テープに種々の転送レートを有するデ
ジタル情報信号が混在した状態で記録されている記録済
み磁気テープを作成したり、前記のように種々の転送レ
ートを有するデジタル情報信号が混在した状態で記録さ
れている記録済み磁気テープから、種々の転送レートを
有するデジタル情報信号が良好に再生したりできるよう
にしたものである。
【0011】まず、本発明のデジタル情報信号の磁気記
録再生装置では、種々の転送レートのデジタル情報信号
の記録(再生動作時でも同じ)に際して、回転磁気ヘッ
ドを常に所定の回転数で回転させた状態にしてあり、ま
た、記録の対象とされるデジタル情報信号の転送レート
が、前記した基準の転送レートのデジタル情報信号の転
送レートの1/N(ただし、Nは任意の数)の場合に
は、磁気テープの走行速度を前記した基準の走行速度の
1/Nの走行速度に変化させている。ところで、ヘリカ
ルスキャン型の磁気記録再生装置において、回転磁気テ
ープの回転軌跡によって磁気テープに記録形成される記
録跡のトラック角(磁気テープの基準縁と記録跡とのな
す角度)は、回転磁気ヘッドの回転数、回転磁気ヘッド
の回転方向、回転磁気ヘッドの回転軌跡の直径、磁気テ
ープの走行速度、磁気テープの走行方向等が変化した場
合には変化する。
【0012】本発明のデジタル情報信号の磁気記録再生
装置においては、種々の転送レートのデジタル情報信号
の記録(再生動作時でも同じ)における回転磁気ヘッド
の回転数、回転磁気ヘッドの回転方向、回転磁気ヘッド
の回転軌跡の直径、磁気テープの走行方向等について
は、基準の転送レートのデジタル情報信号を磁気テープ
に記録させる場合と同一であるが、記録,再生の対象に
されているデジタル情報信号の転送レートが、前記した
基準の転送レートのデジタル情報信号の転送レートの1
/Nの場合には、磁気テープの走行速度が前記した基準
の走行速度の1/Nに変化される。
【0013】周知のように、記録済み磁気テープ上に記
録形成されている記録跡のトラック角と、回転磁気ヘッ
ドの回転軌跡と、磁気テープの基準縁とのなす角とが同
一でない場合には、良好な再生信号が得られない。ま
た、記録動作時に磁気テープ上に記録形成される記録跡
のトラック角が、予め定められた角度となるようにされ
ていない場合には色々な支障が生じる。そのために、本
発明のデジタル情報信号の磁気記録再生装置では、磁気
テープの走行速度が変化した場合においても、磁気テー
プの基準縁と回転磁気ヘッドの回転軌跡とのなす角度
が、特定のトラック角度となるように、回転磁気ヘッド
の回転磁気ヘッドの回転軌跡と磁気テープの基準縁の方
向とを相対的に調整変化させるようにしてある。
【0014】図1に示す本発明のデジタル情報信号の磁
気記録再生装置の概略構成を示すブロック図は、磁気テ
ープの走行速度が基準の走行速度とは異なる走行速度
(磁気テープが停止した場合は、磁気テープの走行速度
が零の状態である)に変化されても、磁気テープの基準
縁と回転磁気ヘッドの回転軌跡とのなす角度が、前記し
た特定のトラック角度と一致するように、回転磁気ヘッ
ドの回転磁気ヘッドの回転軌跡と磁気テープの基準縁の
方向とを相対的に調整変化させるための機構として、磁
気テープの走行速度が基準の走行速度とは異なる走行速
度(磁気テープの走行速度が基準の走行速度とは異なる
走行速度には、磁気テープの停止状態も含む。この点は
以下の記述についても同じ)に変化されたときに、磁気
テープの基準縁と、回転磁気ヘッドの回転軌跡とのなす
角度が、前記した特定のトラック角度と一致するよう
に、回転磁気ヘッドの回転磁気ヘッドの回転軌跡を調整
変化させるのに、例えば図4乃至図7に例示されている
ような構成態様のものを用いた場合の構成例を示してい
る。
【0015】また、図2に示す本発明のデジタル情報信
号の磁気記録再生装置の概略構成を示すブロック図は、
磁気テープの走行速度が基準の走行速度とは異なる走行
速度に変化されても、磁気テープの基準縁と回転磁気ヘ
ッドの回転軌跡とのなす角度が、前記した特定のトラッ
ク角度と一致するように、回転磁気ヘッドの回転磁気ヘ
ッドの回転軌跡と磁気テープの基準縁の方向とを相対的
に調整変化させるための機構として、磁気テープの走行
速度が基準の走行速度とは異なる走行速度に変化された
ときに、磁気テープの基準縁と回転磁気ヘッドの回転軌
跡とのなす角度が、前記した特定のトラック角度と一致
するように、磁気テープの走行路を調整変化させるの
に、例えば図8及び図9に例示されているような構成態
様のものを用いた場合の構成例を示している。
【0016】図3は上ドラムDuと、前記の上ドラムD
uと対をなして設けられる下ドラムDd(図4を参照の
こと)と、磁気テープTの基準縁Teの位置を規制する
磁気テープの走行位置規制用案内部材Lr(以下、磁気
テープTの基準縁Teの位置を規制する磁気テープの走
行位置規制用案内部材をリードリングLrのように記載
されることもある)とによって構成されているドラム構
体DAを備えている磁気記録再生装置(VTR)の機構
部と、テープ走行系の一例の概略構成を示している斜視
図である(図3中に示されているテープ走行系は、図1
及び図4乃至図7に示されている構成態様の装置におけ
るテープ走行系に対応しているが、この図3中における
ガイドポール部分とドラム傾斜制御機構部とを除く構成
部分については、図8及び図9に示されているテープ走
行系の説明にも使用できる)。
【0017】図3において1は供給リール台、2は巻取
りリール台であり、カセットケース3内に設けてある供
給リール4及び巻取りリール19に巻回させて磁気テー
プTを収納してあるカセットケース3をVTRに装着す
ると、カセットケース3内の供給リール4は機台20に
設けられている供給リール台1と連結され、またカセッ
トケース3内の巻取りリール19は機台20に設けられ
ている巻取りリール台2と連結される。
【0018】磁気テープTがパラレルローディング方式
のローディング機構に設けられているローディングポー
ル(垂直ガイドローラ)9,14によってカセットケース
3内から引出されると、前記の磁気テープTはテンショ
ンポール5,ガイドポール6,全幅消去ヘッド7,インピ
ーダンスローラ8,ローディングポール(垂直ガイドロー
ラ)9,傾斜ガイド(スラントポール)10等を経て所定
の回転数で駆動回転されている上ドラムDuと、静止の
状態の下ドラムDdの周面の一部に、磁気テープの基準
縁Teが案内されている状態で巻回された後に、傾斜ガ
イド(スラントポール)13,ローディングポール(垂
直ガイドローラ)14,オーディオ・コントロールヘッ
ド15,ガイドポール16,キヤプスタン18とピンチロ
ーラ17等を経て巻取りリール19に至る磁気テープの
走行路を走行できるように張設される。図中の22sは
サプライポールベース、22tはティクアップポールベ
ースである。なお、デジタルデータの記録再生専用の磁
気記録再生装置では、全幅消去ヘッド7やオーディオ・
コントロールヘッド15が使用されない場合もある。
【0019】ここで、まず、図1に示す本発明のデジタ
ル情報信号の磁気記録再生装置のように、磁気テープの
走行速度が基準の走行速度とは異なる走行速度に変化さ
れても、磁気テープの基準縁と回転磁気ヘッドの回転軌
跡とのなす角度が、前記した特定のトラック角度と一致
するように、回転磁気ヘッドの回転磁気ヘッドの回転軌
跡と磁気テープの基準縁の方向とを相対的に調整変化さ
せるための機構として、磁気テープの走行速度が基準の
走行速度とは異なる走行速度に変化されたときに、磁気
テープの基準縁と回転磁気ヘッドの回転軌跡とのなす角
度が、前記した特定のトラック角度と一致するように、
回転磁気ヘッドの回転磁気ヘッドの回転軌跡を調整変化
させるのに、図3乃至図7に例示されているような構成
態様のドラム傾斜機構部分を使用してドラムを傾斜させ
て行なうようにした場合について説明する。なお、本発
明の以下の説明においては、磁気記録再生装置におい
て、基準の転送レートのデジタル情報信号を記録する際
における磁気テープの基準の走行速度が、磁気テープの
走行速度の変化範囲の内で最も早い走行速度であるとさ
れている。したがって、この明細書中において、磁気テ
ープの走行速度が基準の走行速度とは異なる走行速度に
変化される、というのは、磁気テープの走行速度が基準
の走行速度よりも遅い走行速度(磁気テープの停止状態
も含む)に変化される場合と対応している。
【0020】前記した上ドラムDuに設けられている回
転磁気ヘッドが所定の回転数で駆動回転された状態で、
磁気テープTの走行速度が各種の動作モードに対応し
て、VTRに設けられている主制御部に設定されるのに
応じて、前記の主制御部から制御情報が与えられた傾斜
制御部(図示省略)は、ドラム構体DAにおける上ドラ
ムDuと下ドラムDd(図4参照)とリードリングLr
とからなるドラム構体DAの中心線21を、図4中の矢
印21a(または21b)の方向に所定量だけ傾斜させ
るような制御動作を行ない、また、リードリングLr
も、傾斜制御部の制御の下に所定の方向に所定量だけ傾
斜される。それにより、回転磁気ヘッドの回転軌跡によ
って磁気テープTに描かれる回転軌跡のパターンが、磁
気テープの記録跡と一致する状態にされるとともに、磁
気テープの基準縁Teの移動軌跡にリードリングの案内
部G(位置規制面)が一致する状態にされる。
【0021】前記のようにローディング機構によるロー
ディング動作が行なわれた後に、供給リール4から巻取
りリール19までの間に設定された磁気テープの走行路
を走行する磁気テープTは、テンションポール5→ガイ
ドポール6→全幅消去ヘッド7→インピーダンスローラ
8→ローディングポール(垂直ガイドローラ)9の区間の
走行路中では水平な状態で走行し、次いで、傾斜ガイド
(スラントポール)10によって磁気テープTの走行方向
が変更されることにより、前記の磁気テープTは所定の
回転数で駆動回転されている上ドラムDuと下ドラムD
dとの両者に対して中心角で180度強の範囲にわたり
リードリングLrに設けられている案内部Gに沿うよう
な状態で巻付けられるのである。
【0022】前記のように上ドラムDu及び下ドラムD
dに対して180度強の範囲にわたり巻付けられた磁気
テープTは、次いで傾斜ガイド(スラントポール)13
によって磁気テープTの走行方向が再び水平の状態の走
行方向に戻された後に、ローディングポール(垂直ガイ
ドローラ)14→オーディオ・コントロールヘッド15
→ガイドポール16→キヤプスタン18とピンチローラ
17等の区間の磁気テープの走行路を走行して巻取りリ
ール19に巻回される。図3中における矢印aは、上ド
ラムDuの回転方向であり、また、矢印bは磁気テープ
Tの順方向における移送方向を示している。磁気テープ
Tの逆方向における移送方向は、図3中の矢印bの方向
とは反対の方向であることは、いうまでもない。
【0023】なお、図3及び図4中には図面の簡略化表
示のために、上ドラムDuを所定の回転数で駆動回転さ
せるためのドラムモータの図示を省略してあるが、前記
のドラムモータとしては、例えば、図6,図7中に例示
してあるように前記した上ドラムDuにロータを固定さ
せた構成のモータを用いるようにしてもよい。前記のよ
うな構成態様のドラムモータが使用される場合には、上
ドラムDuをドラム構体DAの中心軸に対して回転自在
にベアリング軸受けによって支持させる。
【0024】次に、回転磁気ヘッドH1,H2によって磁
気テープTに描かれる回転軌跡を、磁気テープTの基準
縁Teに対して所定の角度となるように制御できるよう
にさせるドラム傾斜制御機構部の構成例を示している図
4を参照して、回転磁気ヘッドによって磁気テープTに
描かれる回転軌跡を、磁気テープTの基準縁Teに対し
て、任意所定の角度となるように制御できるようにする
ための機構部分の動作原理を示す図4について説明す
る。図4においてDBはドラムベースであり、上ドラム
Duと下ドラムDdとリードリングLrとからなるドラ
ム構体DAは、前記のドラムベースDBによって支持さ
れている。
【0025】上ドラムDuは、ドラム構体DAの中心軸
(図6,図7中の49)に装着されている図示していな
いベアリング軸受けによって、ドラム構体DAの中心軸
に対して回転自在に支持されており、また下ドラムDd
は前記のドラム構体DAの中心軸に固着されている。ま
た磁気テープTの基準縁Teの案内部として機能するリ
ードリングLrは、前記した下ドラムDdとは別体に構
成されていて、下ドラムDdの下方の外周部に近接し、
リードリングLrの内周に設けられたナイフエッジ23
によって下ドラムDdの下方突出部と同軸嵌合してい
る。
【0026】本発明の磁気記録再生装置において、基準
の転送レートのデジタル情報信号の記録時には、既述の
ように磁気テープは磁気テープの走行速度の変化範囲の
内で最も早い基準の走行速度で走行される。この状態に
おいて前記のドラム傾斜制御機構部は、ドラム構体をド
ラムの中心軸が基準の傾斜角で傾斜している状態(ドラ
ムがホームポジションの状態)にさせて、基準の走行速
度で走行する磁気テープの基準縁と、回転磁気ヘッドの
回転軌跡とのなす角度が、前記した特定のトラック角度
を示すような記録跡を、回転磁気ヘッドによって磁気テ
ープに形成させる。そして、本発明の磁気記録再生装置
が、前記のように基準の転送レートのデジタル情報信号
の記録動作を行なっている際の下ドラムDdは、それの
底面部がドラムベースDBに突設してある4個の回動支
点(図中には、4個の回動支点の内の2個の回動支点2
5,26だけが示されている。なお、図示されていない
2個の回動支点は、図中に示されている回動支点25,
26の位置における紙面に垂直な線上に1個ずつ設けら
れており、それは図5中に図面符号35,36を付して
示してある)によって支持され、また、記録動作時にお
けるリードリングLrは、リードリングLrに突設して
ある4個の回動支点(図中には、4個の回動支点の内の
2個の回動支点27,28だけが示されている。
【0027】なお、図示されていない2個の回動支点
は、図中に示されている回動支点27,28の位置にお
ける紙面に垂直な線上に1個ずつ設けられており、それ
は図5中に図面符号37,38を付して示してあるが、
下ドラムDdのドラムの底面部に圧接された状態にされ
る。前記したリードリングLrとドラムベースDBとの
間及び下ドラムDdとドラムベースDBとの間には、そ
れぞればね(図5〜図7中のばね44,45、ばね4
6,47)が装着されていて、前記の各部が相互に所定
の連結状態となるようにされる[具体的な構成例につい
て、記録動作が行なわれる場合における各構成部分の相
互の結合状態が図6に例示されている]。
【0028】また、図4を参照して説明したドラム傾斜
制御機構部は、本発明の磁気記録再生装置が、基準の転
送レートのデジタル情報信号を記録する際における磁気
テープの基準の走行速度よりも遅い走行速度(磁気テー
プの停止状態も含む)で、記録動作を行なっている場合
には、ねじ30を下ドラムDdの底面を押上げるように
駆動させるとともに、ねじ29を下ドラムDdの底面か
ら離れる方向に駆動させて、ドラムベースDBに突設し
てある4個の回動支点の内の2個の回動支点(回動支点
26と、図中に示されている回動支点26の位置におけ
る紙面に垂直な線上に設けられている1個の回動支点…
図5中の36)が、下ドラムDdの底面と接し、前記の
2個の回動支点を回動支点として、上ドラムDuと下ド
ラムDdとの中心軸が図4中の矢印21aの方向に回動
するようにさせる。
【0029】なお、図4を参照して説明したドラム傾斜
制御機構部は、本発明の磁気記録再生装置が、仮に、基
準の転送レートのデジタル情報信号を記録する際におけ
る磁気テープの基準の走行速度よりも早い走行速度で、
記録動作を行なうようにされる場合には、ねじ29を下
ドラムDdの底面を押上げるように駆動させるととも
に、ねじ30を下ドラムDdの底面から離れる方向に駆
動させて、ドラムベースDBに突設してある4個の回動
支点の内の2個の回動支点(回動支点25と、図中に示
されている回動支点25の位置における紙面に垂直な線
上に設けられている1個の回動支点…図5中の35)
が、下ドラムDdの底面と接し、前記の2個の回動支点
を回動支点として、上ドラムDuと下ドラムDdとの中
心軸が図4(及び図7)中の矢印21bの方向に回動さ
せるように動作する[この場合の各構成部分の相互の結
合状態が図7に例示されている。図中の49は中心軸、
21は中心線である]。
【0030】前記したねじ29,30に対する前記のよ
うな駆動々作は、図示していない傾斜制御部の制御の下
に動作する駆動機構の動作によって行なわれる。前記の
駆動機構は、図5の分解斜視図中に示されているような
動力源とされるドラム傾斜制御モータ40、複数の歯車
よりなる減速機構41、基準位置センサ42、ロータリ
エンコーダ43などを備えて構成されている。図4を参
照して説明したドラム傾斜制御機構部は、前記のように
磁気テープTの走行方向、及び走行速度が各種の動作モ
ードに対応して、VTRに設けられている主制御部に設
定されるのに応じて、前記の主制御部から制御情報が与
えられた傾斜制御部は、ドラム構体DAにおける上ドラ
ムDuと下ドラムDd(図4参照)とリードリングLr
とからなるドラム構体DAの中心軸を、図4中の矢印2
1b(または21a)の方向に、それぞれ所定量だけ傾
斜させるように、前記の駆動機構を制御して前記したね
じ29,30を進退させる。
【0031】また、図4を参照して説明したドラム傾斜
制御機構部は、本発明の磁気記録再生装置が、基準の転
送レートのデジタル情報信号を記録する際における磁気
テープの基準の走行速度よりも遅い走行速度(磁気テー
プの停止状態も含む)で、記録動作を行なっている場合
には、リードリングLrに突設してある4個の回動支点
の内の2個の回動支点(回動支点28と、図中に示され
ている回動支点28の位置における紙面に垂直な線上に
設けられている1個の回動支点…図5中の38)が、下
ドラムDdの底面と接し、前記の2個の回動支点を回動
支点として、リードリングLrの中心軸が図4中の矢印
21aの方向に所定量だけ回動された状態となるよう
に、リードリングLrに螺入されているとともに、先端
部が下ドラムDdの底面にそれぞれ当接する状態として
設けられている2つのねじ31,32を互いに逆回転さ
せる。
【0032】なお、図4を参照して説明したドラム傾斜
制御機構部は、本発明の磁気記録再生装置が、仮に、基
準の転送レートのデジタル情報信号を記録する際におけ
る磁気テープの基準の走行速度よりも早い走行速度で、
記録動作を行なうようにされる場合には、リードリング
Lrに突設してある4個の回動支点の内の2個の回動支
点(回動支点27と、図中に示されている回動支点27
の位置における紙面に垂直な線上に設けられている1個
の回動支点…図5中の37)が、下ドラムDdの底面と
接し、前記の2個の回動支点を回動支点として、リード
リングLrの中心軸が図4(及び図7)中の矢印21b
の方向に所定量だけ回動された状態となるように、リー
ドリングLrに螺入されているとともに、先端部が下ド
ラムDdの底面にそれぞれ当接する状態として設けられ
ている2つのねじ31,32を互いに逆回転させる[具
体的な構成例について、この場合における各構成部分の
相互の結合状態が図7に例示されている]。
【0033】前記のねじ31,32に対する前記のよう
な駆動々作も、図示していない傾斜制御部の制御の下に
動作する前述の駆動機構の動作によって行なわれるので
あり、磁気テープTの走行方向、及び走行速度が各種の
動作モードに対応して、VTRに設けられている主制御
部に設定されるのに応じて、前記の主制御部から制御情
報が与えられた傾斜制御部が、リードリングLrを、図
4中の矢印21b(または21a)の方向に所定量だけ
傾斜させるように駆動機構を制御して、前記したねじ3
1,32を進退させる。前述の説明では動作の理解を容
易にするために、ねじ29,30の進退動作によるドラ
ム構体の中心軸の傾斜動作と、ねじ31,32の進退動
作によるリードリングLrの中心軸の傾斜動作とが、そ
れぞれ独立して行なわれるかのような説明を行なった。
【0034】しかし、前記した各ねじ29〜32は、図
7中に示されているように、ねじ29とねじ31とは共
通の動力伝達機構によって同時に駆動回転され、また、
ねじ30とねじ32とは共通の動力伝達機構によって同
時に駆動回転されるように構成されているから、ねじ2
9,30の進退動作によるドラム構体の中心軸の傾斜動
作と、ねじ31,32の進退動作によるリードリングL
rの中心軸の傾斜動作とは同時的に行なわれる。
【0035】なお、磁気記録再生装置の具体的な構成態
様を示す図5は90度ー180度方向での縦断面図であ
り、また、図6は磁気記録再生装置が記録動作時におけ
る状態を示しており、また、図7は磁気記録再生装置が
早送り再生時における状態、すなわち、ドラム構体DA
の中心線21が図中の矢印21bの方向に傾斜している
状態を示している。また、一部の分解斜視図を示す図5
中には上ドラムDuやドラムモータ50の部分の図示を
省略してある。
【0036】図6及び図7において、49は下ドラムD
dに固設された中心軸であり、前記の中心軸49には軸
受51,52が嵌入されている。また、上ドラムDuは
前記の軸受51,52によって前記した中心軸49に対
して回転自在に支持されている。H1,H2は前記した
上ドラムDuに設けられている回転磁気ヘッドである。
上ドラムDuには、ドラム駆動モータ50のロータ50
rが固着されている。また、ドラム駆動モータ50のス
テータ50sは、前記した中心軸49に固着されてい
る。48は下ドラムDdに取付けられている回転トラン
スであり、また53は上ドラムDuに取付けられている
回転トランスである。
【0037】図3乃至図7を参照して説明したドラム傾
斜制御機構では、磁気テープに形成されている記録跡に
対して回転磁気ヘッドの回転軌跡面が一致する状態にな
ると予定された角度だけ前記した上,下ドラムと回転磁
気ヘッドとの中心軸を傾斜させる第1の傾斜駆動手段
と、前記した上,下ドラムとは別体構成で、かつ、前記
した下ドラムの下部に構成させた小径部39(図6,図
7,図5参照)の外周面に接近した状態に配置させた、
磁気テープの基準縁の位置の規制面Gを備えている磁気
テープの位置規制用案内部材(リードリング)Lrと、
前記の磁気テープの位置規制用案内部材を磁気テープの
基準縁位置に一致させるように傾斜させる第2の傾斜駆
動手段とによって、上,下ドラムと、磁気テープの基準
縁の位置規制面Gを備えているリードリングLrとを、
各種の動作モードに応じて、それぞれ所要のように傾斜
させることにより、磁気テープに形成されている記録跡
に対して回転磁気ヘッドの回転軌跡が一致した状態にさ
せるとともに、前記のリードリングLrの位置規制面G
によって磁気テープTの基準縁Teの案内を良好に行な
うことができる。
【0038】次に、図2に示す本発明のデジタル情報信
号の磁気記録再生装置のように、磁気テープの走行速度
が基準の走行速度とは異なる走行速度に変化されても、
磁気テープの基準縁と回転磁気ヘッドの回転軌跡とのな
す角度が、前記した特定のトラック角度と一致するよう
に、回転磁気ヘッドの回転磁気ヘッドの回転軌跡と磁気
テープの基準縁の方向とを相対的に調整変化させるため
の機構として、磁気テープの走行速度が基準の走行速度
とは異なる走行速度に変化されたときに、磁気テープの
基準縁と回転磁気ヘッドの回転軌跡とのなす角度が、前
記した特定のトラック角度と一致するように、磁気テー
プの走行路を調整変化させる場合に使用できるガイドポ
ールの高さ制御機構の構成例について、図8及び図9を
参照して説明する。
【0039】本発明の磁気記録再生装置の一部の斜視図
を示している図8及び図9の各図においてDBはドラム
ベースであって、このドラムベースDBは磁気記録再生
装置の機体の固定部に固着されている。前記のドラムベ
ースDBも磁気記録再生装置の機体の固定部として機能
する構成部材である。Ddは前記したドラムベースDB
と一体的に構成されている下ドラムであり、また、Du
は上ドラムである。そして、前記した上ドラムDuと下
ドラムDdとはドラム構体DAを構成する。Mdは上ド
ラムDuにロータが固着されている状態で設けられてい
るドラム駆動モータである。以下の説明においては前記
した上ドラムDuは回転ドラムであるとされている。
【0040】前記の各図において78は基板であり、ま
た79はドラム構体MAの中心軸であり、この中心軸7
9はドラムベースDBに固着されている下ドラムDdの
中心部に固着されている。上ドラムDuは、ベアリング
を介して前記したドラム構体DAの中心軸79に回転自
在に装着されている。80,81はドラムモータMdの
ステータを基板78に固着させるねじである。Hは回転
磁気ヘッドであり、図中のGは前記した上ドラムDuと
下ドラムDdとの間隙である。所定の回転数で回転する
前記の回転磁気ヘッドHは磁気記録再生装置の機体の固
定部に対して所定の位置に回転軌跡面を形成する。前記
の回転磁気ヘッドHとしては、磁気記録再生装置に適用
されている磁気記録再生方式に応じて所要の個数のもの
が使用されることはいうまでもない。
【0041】BCはベースキャッチャーであり、このベ
ースキャッチャーBCは前記したドラムベースDBに設
けられている。前記したドラム構体DAを構成している
上ドラムDuと下ドラムDdとの外周面における予め定
められた範囲には、ローディング機構によって行なわれ
る磁気テープのローディング動作が完了したときに磁気
テープが巻回される。前記のローディング機構には、ロ
ーディング動作時に、図示されていないテープカセット
中に収納されている磁気テープを引出すとともに、ロー
ディング動作が完了した状態において、ドラム周面の一
部へ巻回された磁気テープにおけるドラム周面への巻始
め側の走行路中に配置された状態にされる第1のガイド
ポールGPと傾斜ポール(スラントポール)SPとが設
けられている第1のポールベースPBを備えている。
【0042】また、前記のローディング機構には、ロー
ディング動作時に前記した第1のガイドポールと協動し
て、テープカセット中に収納されている磁気テープを引
出すとともに、ローディング動作が完了した状態におい
て、ドラム周面の一部へ巻回された磁気テープにおける
ドラム周面の巻終り側の走行路中に配置された状態にさ
れる第2のガイドポールと、傾斜ポールとが設けられて
いる第2のポールベースPBを備えている。そして、前
記した第1,第2のポールベースPBは、ローディング
機構を構成している例えばリンクに固着されていて、テ
ープカセットの位置からドラム構体DAの位置まで、図
示されていないガイドレールによる所定の移動経路に沿
って移動できるような構成とされている。
【0043】図示されていないローディング機構による
磁気テープのローディング動作が完了した状態におい
て、前記したドラム構体DAを構成している上ドラムD
uと下ドラムDdとの周面における予め定められた範囲
に、磁気テープを巻回させた状態にするガイドポールG
Pと、それと対をなす傾斜ポールSPとが設けられてい
る第1,第2の各ポールベースPBは、先端部が前記の
各ポールベースPBと対応して設けられている個別のベ
ースキャッチャーBCと結合する。それにより、ローデ
ィング機構による磁気テープのローディング動作の完了
時における第1,第2の各ポールベースPBは、磁気記
録再生装置の機体の固定部に対し、左右方向及び上下方
向のすべてについて、予め定められた位置関係を有する
空間位置に存在している状態に設定される。
【0044】前述のようにローディング機構には、ガイ
ドポールGPと、前記のガイドポールGPと対をなす傾
斜ポールSPとを、それぞれ設けてあるポールベースP
Bを2個備えているのであるが、図8及び図9の各図中
には、前記した2個のポールベースの内の一方、すなわ
ち、ローディング動作が完了した状態において、ドラム
周面の一部へ巻回された磁気テープにおけるドラム周面
の巻終り側の走行路中に配置された状態にされる第2の
ガイドポールと、傾斜ポールとが設けられている方のポ
ールベースPBだけが図示されており、第1のガイドポ
ールと、それと対をなす傾斜ポールとが設けられている
方のポールベースPBは図示されていない。それは、第
1のガイドポールと、それと対をなす傾斜ポールとが設
けられている方のポールベースPBは、図中においてド
ラム構体DAの向う側に存在しているために図示されな
いのである。
【0045】そして、前記の各図にそれぞれ示されてい
る磁気記録再生装置中において、それぞれ使用されてい
る第1のガイドポールの高さ制御機構と、第2のガイド
ポールの高さ制御機構とは同一構成のものが使用され
る。それで、本明細書における以下の説明においては、
ローディング機構による磁気テープのローディング動作
が完了した状態において、ドラム周面の一部へ巻回され
た磁気テープにおけるドラム周面の巻終り側の走行路中
の所定の位置に配置された状態にされる第2のガイドポ
ールと、それと対をなす傾斜ポールとが設けられている
ポールベースPB、及び前記した第2のガイドポールの
高さの制御機構についてだけの説明を、第1のガイドポ
ールと第2のガイドポールとの区別なく、単にガイドポ
ールGPのような用語を使用して記述されていることが
多い。
【0046】図8及び図9に示す磁気記録再生装置おい
て、GPはガイドポール、SPは傾斜ポールである。そ
して、図8及び図9中に示されているポールベースPB
に傾斜ポールSPとともに設けられるガイドポールGP
は、例えば、ガイドポールのシャフトが、それの最下端
部付近がポールベースPBに穿設されている孔中に挿入
されている。ガイドポールGPは、前記の孔によってガ
イドポールのシャフトの移動方向が案内されるようにさ
れており、また、前記のガイドポールのシャフトの下方
の外周に歯車83gが形成されている下フランジ83を
嵌合固着させてある。下フランジ83に形成された歯車
83gのボス部の外周面にはねじが構成されている。前
記した歯車83gは、後述されている磁気記録再生装置
の機体の固定部側に設けられている高さ制御機構の駆動
歯車と噛合って回転される従動歯車である。
【0047】前記した歯車83gのボス部の外周面には
ねじを構成させ、そのねじはポールベースPBに設けた
雌ねじに螺合されている。前記した雌ねじの長さは、前
記した歯車83gのボス部の外周面のねじよりも長い範
囲に設定させておくことにより、ガイドポールのシャフ
トが回転すると、ガイドポールGPは、それのシャフト
の中心線方向に変位されることになる。96は上フラン
ジであり、前記の上フランジ96はそれの下面が前記し
た下フランジ83の上面に対して、磁気テープの幅に等
しいる間隔となるようにして、前記したガイドポールの
シャフトに固着されている。82は前記した上,下のフ
ランジ83,96間に設けられているローラであり、こ
のローラ82はガイドポールのシャフトに回転自在な状
態で挿通されている。
【0048】上フランジ96の突出部の上端面には、後
述されている基準位置検出器(基準位置センサ)PSの
構成部材として用いられている半円形状の遮光板84
が、ガイドポールGPの高さ位置の位置検出動作が良好
に行なわれ得るような、予め定められた所定の取付け位
相となるように調節されて、ねじ85によって固着され
る。86は前記した遮光板84と協動する基準位置セン
サPSにおけるフォトインタラプタである。図8,図9
においてMgはガイドポール高さ制御モータ(図2中に
おける図面符号72,75で示してあるガイドポール高
さ制御モータ)であり、またREはロータリーエンコー
ダである。前記のロータリーエンコーダREとしては、
ガイドポール高さ制御モータMgの回転軸の回転方向の
情報と回転量の情報を有するパルスを発生して出力でき
る機能を有する周知の各種構成のロータリーエンコーダ
の内から適当な構成のものを選択して使用することがで
きる。
【0049】前記した各図中に示されているロータリエ
ンコーダREは、ガイドポール高さ制御モータMgの回
転軸87に取付けられた遮光羽根板88とフォトインタ
ラプタ89とによって構成されているものとして示され
ている。前記したガイドポール高さ制御モータMgの軸
87には、前記したロータリエンコーダREの遮光羽根
板88の他に、歯車90が固着されており、前記の歯車
90には動力伝達部における歯車91が噛合わされてい
る。93は前記の歯車91の回転軸である。前記の回転
軸93には歯車92が固着されており、歯車92は回転
軸95に固着されている歯車94が噛合わされている。
前記の歯車94は磁気記録再生装置の機体の固定部側に
設けられている高さ制御機構の駆動歯車である。
【0050】図示されていないローディング機構の動作
によって、ポールベースPBが磁気テープのカセットの
位置からドラム構体DAの位置まで所定の移動経路に沿
って移動して、ローディング機構による磁気テープのロ
ーディング動作が完了した状態において、ポールベース
PBの先端部が前記のポールベースPBと対応して設け
られているベースキャッチャーBCとが係合して位置決
めされたときに、前記したポールベースPBに、ポール
ベース側の高さ制御機構における従動歯車として設けら
れている歯車83gが、磁気記録再生装置の機体の固定
部側に設けられている高さ制御機構の駆動歯車94と噛
合わされる。
【0051】ところで、前記のようにローディング機構
の動作の完了時には、ポールベースPBの先端部が前記
のポールベースPBと対応して設けられているベースキ
ャッチャーBCとが係合して位置決めされた状態にされ
るのであるが、前記のようにポールベースPBの先端部
とベースキャッチャーBCとが完全な状態で係合される
ためには、ポールベース側の歯車83gと、磁気記録再
生装置の機体の固定部側に設けられている高さ制御機構
の駆動歯車94とが完全に噛合わされた状態にされるこ
とが必要である。それで、前記した駆動歯車94と、従
動歯車83gとにおける歯の先端部とを、平坦部を有し
ない歯型の駆動歯車94と従動歯車83gとを用いるよ
うにすることは望ましい実施例である。
【0052】遮光板84とフォトインタラプタ86とに
よって構成されている基準位置センサPSによる基準位
置(ガイドポールGPの基準の高さ位置)の検出は、前
記したフォトインタラプタ86に対向して設けられてい
る発光素子と受光素子との間の光路中に、前記の遮光板
84が出入させて、位置信号を発生させることにより行
なわれる。基準位置センサPSとしては、発光素子から
放射させた光を反射板で反射させた光を受光素子によっ
て受光させて、位置信号を発生させるような反射型のも
のが使用されてもよいし、光学的な位置センサでなく、
例えば永久磁石と磁気検出素子(例えばホール素子)と
によって構成させた基準位置センサが使用されてもよ
い。
【0053】前記した基準位置センサPSにおける遮光
板84は、既述のようにガイドポールGPにおける上フ
ランジ96の突出部の上端面に取付けられているが、遮
光板84の上フランジ96の突出部の上端面への取付け
に当っては、ガイドポールGPのガイド面(ガイドポー
ルの下フランジ83の上面、ガイドポールの上フランジ
96の下面)が、磁気記録再生装置について記録再生の
互換性の確保のために予め定められている正規の高さ位
置にある状態のときに、基準位置センサPSの遮光板8
4が基準の回動位置、すなわち、フォトインタラプタ8
6中に対向して配置されている発光素子と受光素子との
間の光路中から外れて、発光素子の光が受光素子に受光
されるようになる瞬間の位置となるように、基準位置セ
ンサPSの遮光板84をねじ85によって上フランジ9
6の突出部の上端面に取付けるようにしてもよい。
【0054】ところでガイドポールGPのガイド面の位
置(高さ)は、基準位置センサPSによって発生される
信号と、ロータリーエンコーダREから出力されるパル
スの計数値とに基づいて検出される。すなわち、前記し
た基準位置センサPSにおける遮光板84が、フォトイ
ンタラプタ86に対向して配置されている発光素子と受
光素子との間の光路中から外れて、発光素子の光が受光
素子に受光されるようになる瞬間の位置を、遮光板84
についての基準の回動位相として、前記の遮光板84が
基準の回動位相にあるときのガイドポールGPの高さ
を、ガイドポールGPのガイド面の基準位置とし、前記
の基準位置からの上,下方向での位置ずれ量(高さの違
い)は、前記の基準位置と、現在の位置との間にロータ
リーエンコーダREから出力されたパルス数の累積値
(例えば、アップダウンカウンタによって行なわれるパ
ルス数の累積は、ガイドポールの上方への変位について
は加算で、ガイドポールの下方への変位については減算
で行なわれる)によって求められる。また外部メモリ7
6はガイドポールの高さ位置を示す前記したパルス数の
累積値を記憶して、高さ制御機構の制御データとして利
用されるようにする。
【0055】さて、図8及び図9に示す磁気記録再生装
置において、ローディング動作が完了してポールベース
PBの先端部が、そのポールベースPBと対応して設け
られているベースキャッチャーBCと係合して位置決め
されて、ポールベース側の高さ制御機構における従動歯
車83gが、磁気記録再生装置の機体の固定部側に設け
られている高さ制御機構の駆動歯車94と噛合った状態
にされた後に、記録再生動作が行なわれる場合に、ドラ
ム周面の一部へ巻回されている磁気テープのドラム周面
における磁気テープの走行路は、ドラム周面への巻始め
側の磁気テープの走行路中に配置されている第1のガイ
ドポールの下フランジ7の高さと、ドラム周面の巻終り
側の磁気テープの走行路中に配置されている第2のガイ
ドポールの下フランジ7の高さとを変化させることによ
り変化できることは既述したとおりである。そして、磁
気テープの走行路の変化により、回転磁気ヘッドの回転
軌跡と磁気テープの基準縁とのなす角度が変化すること
になる。
【0056】前記した図8及び図9に示す機構部を備え
て構成されている本発明の磁気記録再生装置では、ロー
ディング機構による磁気テープのローディング動作の完
了時において、ドラム周面の一部へ巻回された磁気テー
プにおけるドラム周面への巻始め側の走行路中の所定の
位置に配置された状態の第1のガイドポールと、ドラム
周面の一部へ巻回された磁気テープにおけるドラム周面
の巻終り側の走行路中の所定の位置に配置された状態の
第2のガイドポールとのそれぞれについて、それらの下
フランジ83の高さ位置は、磁気記録再生装置が基準の
転送レートのデジタル情報信号を記録する時に、基準の
走行速度で走行させている磁気テープの基準縁と、回転
磁気ヘッドの回転軌跡とのなす角度を、既述した特定の
トラック角度に等しくさせる状態で磁気テープに記録跡
を記録形成できるような走行路で磁気テープを走行させ
ることができるような高さ位置(ホームポジションの位
置)に設定される。
【0057】それで、図8及び図9に示す機構部を備え
て構成されている磁気記録再生装置においては、既述し
た基準の走行速度よりも遅い走行速度で磁気テープを走
行させた状態で記録再生動作を行なう場合には、前記し
た第1のガイドポールと第2のガイドポールとにおける
下フランジ83の高さ位置を、前記したホームポジショ
ンの位置から変化させて、基準の走行速度よりも遅い走
行速度で走行している磁気テープの基準縁と、回転磁気
ヘッドの回転軌跡とのなす角度が、既述した特定のトラ
ック角度と等しくさせた状態で記録再生動作が行なわれ
るように、磁気テープの走行路を変化させるようにす
る。
【0058】そして、前記のように基準の走行速度より
も遅い走行速度で磁気テープを走行させた状態において
記録再生動作が行なわれる場合には、磁気テープの基準
縁と回転磁気ヘッドの回転軌跡とのなす角度が、既述し
た特定のトラック角度に等しい状態に一致させるのに
は、基準の走行速度よりも遅い走行速度で磁気テープを
走行させている状態における前記した第1のガイドポー
ルの高さ位置と第2のガイドポールとにおける下フラン
ジ83の高さ位置とを、記録再生動作時の磁気テープの
走行速度と対応して予め定められた距離だけ、前記した
ホームポジションの位置から変化させればよく、それは
記録再生動作に適用される磁気テープの走行速度の情報
に基づいて、制御部66(図2)で発生させた高さ制御
信号と対応する駆動信号を、高さ制御機構のガイドポー
ル高さ制御モータMg[図2中の72,75]に供給す
ることにより行なわれる。
【0059】前記した制御部66において前記した高さ
制御信号を発生させるのには、例えば、外部制御入力6
1から制御部66に供給される記録再生動作時に適用さ
れる磁気テープの走行速度の情報をアドレスとして、前
記の第1のガイドポールの高さ位置と第2のガイドポー
ルとにおける下フランジ83の高さ位置とに対応する高
さ制御信号を出力させるように構成させたロムテーブル
を用いることによって容易に実施できる。
【0060】前記のようにして発生された高さの制御信
号と対応する駆動信号が供給された第1,第2のガイド
ポールのガイド面の高さを変化させるための各別の高さ
制御機構におけるガイドポール高さ制御モータMgは、
それぞれに個別に供給された大きさと方向とを有する高
さの制御信号と対応する駆動信号により、前記の信号に
従って正転(または逆転)方向に、前記の信号に応じた
量だけ回転する。前記のガイドポール高さ制御モータM
gの回転力は、回転軸87に固着されている歯車90,
91,92を介して駆動歯車94に伝達され、前記の駆
動歯車94に噛合わされている従動歯車83gに伝達さ
れて、前記の従動歯車83gが正転(または逆転)方向
に回動する。それにより、ガイドポールGPはガイドポ
ールのシャフトの中心線方向に変位し、したがって、前
記のガイドポールのシャフトに固着されているガイド面
の位置は、従動歯車83gの回動量に応じて上,下方向
に変位することになる。
【0061】次に、前記した図8及び図9に示す機構部
を備えて構成されている本発明の磁気記録再生装置で
は、ローディング機構による磁気テープのローディング
動作の完了時に、磁気記録装置について記録再生動作の
互換性の確保のために予め定められている正規の高さに
なるようにしておき、磁気記録再生装置が再生モードに
された状態において、前記した第1のガイドポールの下
フランジ83の高さを、磁気テープからの再生信号に基
づいて得た前記した第1のガイドポールに近い位置にお
ける記録跡の曲り情報を用いて発生させた高さ制御信号
によって高さ制御機構により変化させ、また、前記した
第2のガイドポールの下フランジ83の高さを、磁気テ
ープからの再生信号に基づいて得た前記した第2のガイ
ドポールに近い位置における記録跡の曲り情報を用いて
発生させた高さ制御信号によって高さ制御機構により変
化させて、前記した回転磁気ヘッドの回転軌跡に磁気テ
ープの記録跡が合うような制御動作を行なうようにする
と、良好な再生動作を実現することもできる。
【0062】すなわち、磁気記録再生装置において再生
の対象にされている記録済み磁気テープの記録跡に現わ
れる通常の記録跡曲がりはU字状またはS字状であるこ
とが多い。今、例えば記録跡がS字状の曲がりを示して
いる記録済み磁気テープを例にとって説明すると、ドラ
ム周面の一部へ巻回された磁気テープにおけるドラム周
面への巻始め側の走行路中の所定の位置に配置された状
態にされている第1のガイドポールのガイド面の高さ
(磁気テープの走行路の位置)と、ドラム周面の一部へ巻
回された磁気テープにおけるドラム周面の巻終り側の走
行路中の所定の位置に配置された状態の第2のガイドポ
ールのガイド面の高さ(磁気テープの走行路の位置)と
を、互いに逆向きに、すなわち、一方が高くされる場合
には他方は低く、というように前記した第1,第2のガ
イドポールの高さを互に逆向きの方向に変化させること
によって補正することができるのであり、そのような補
正が行なわれるように磁気テープにおけるドラム周面へ
の巻始め側の走行路中に配置されている第1のガイドポ
ールと、磁気テープにおけるドラム周面の巻終り側の走
行路中に配置されている第2のガイドポールとにおける
ガイド面の高さを、記録跡曲りの情報に基づいて得た制
御信号が与えられる高さ制御機構とによって制御するこ
とにより、容易に記録跡の曲りの影響の無い良好な再生
信号を得ることができる。
【0063】再生モードで磁気記録再生装置のエンベロ
ープ検出部65(図2)から得られる再生周波数被変調
波信号のエンベロープの状態は、記録跡のS字状の曲が
りと対応して波打っている。それで、前記の再生周波数
被変調波信号を振幅検波部65によって検波した後に、
例えば前記の振幅検波器から出力された順次の各1本の
記録跡と対応するエンベロープ信号について頭に近い信
号部分と、終りに近い信号部分と、中間の信号部分とを
抽出できるような時間位置で標本抽出を行なって、前記
した順次の各1本の記録跡と対応するエンベロープ信号
における頭に近い信号部分から標本抽出された信号と中
間の信号部分から抽出された信号とに基づいて、ドラム
周面への巻始め側の走行路中に配置されている第1のガ
イドポールのガイド面の高さを変化させるための大きさ
と方向とを有する高さの制御信号を発生させて、それを
第1のガイドポールのガイド面の高さ制御機構のガイド
ポール高さ制御モータMgに供給する。
【0064】また、前記した順次の各1本の記録跡と対
応するエンベロープ信号における終りに近い信号部分か
ら標本抽出された信号と中間の信号部分から抽出された
信号とに基づいて、ドラム周面への巻終り側の走行路中
に配置されている第2のガイドポールのガイド面の高さ
を変化させるための大きさと方向とを有する高さの制御
信号を発生させて、それを第2のガイドポールのガイド
面の高さ制御機構のガイドポール高さ制御モータMgに
供給する。
【0065】なお、1本の記録跡から再生された再生周
波数被変調波信号と対応するエンベロープ信号における
中間の信号部分から標本抽出された信号の大きさは、前
記した第1,第2のガイドポールの高さを変化させても
大きく変化することはない。高さの変化の情報は、順次
の各1本の記録跡から再生された再生周波数被変調波信
号と対応するエンベロープ信号中の同一位置における時
間軸上で相次ぐ標本値の比較を行なうことにより容易に
得られるのであり、前記した高さの制御信号は制御部6
6(図2)により発生される。
【0066】前記のようにして発生された高さの制御信
号と対応する駆動信号が供給された第1,第2のガイド
ポールのガイド面の高さを変化させるための各別の高さ
の制御機構におけるガイドポール高さ制御モータMg
は、それぞれに個別に供給された大きさと方向とを有す
る高さの制御信号と対応する駆動信号により、前記の信
号に従って正転(または逆転)方向に、前記の信号に応
じた量だけ回転する。前記のガイドポール高さ制御モー
タMgの回転力は、回転軸87に固着されている歯車9
0,91,92を介して駆動歯車94に伝達され、前記
の駆動歯車94に噛合わされている従動歯車83gに伝
達されて、前記の従動歯車83gが正転(または逆転)
方向に回動する。それにより、ガイドポールGPはガイ
ドポールのシャフトの中心線方向に変位し、したがっ
て、前記のガイドポールのシャフトに固着されているガ
イド面の位置は、従動歯車83gの回動量に応じて上,
下方向に変位することになる。
【0067】さて、磁気テープの走行速度が変化したと
きに、ドラムの傾斜状態を変化させて回転磁気ヘッドの
回転軌跡と磁気テープの基準縁とのなす角度を、特定の
トラック角と一致するように制御するドラム制御機構
(例えば、図3乃至図7を参照して説明したような構成
態様のドラム制御機構)を備えて構成されている図1に
示すデジタル情報信号の磁気記録再生装置、及び磁気テ
ープの走行速度が変化したときに、ガイドポールGPの
高さ位置を変化させて回転磁気ヘッドの回転軌跡と磁気
テープの基準縁とのなす角度を、特定のトラック角と一
致するように制御するガイドポールの高さ制御機構(磁
気テープの走行路の制御機構…例えば、図8及び図9を
参照して説明したような構成態様のガイドポールの高さ
制御機構)を備えて構成されている図2に示すデジタル
情報信号の磁気記録再生装置において、59は記録の対
象にされているデジタル情報信号の入力端子であり、ま
た、60はデジタル情報信号の磁気記録再生装置の出力
端子であり、さらに61は外部制御入力の入力端子であ
る。
【0068】また、図1及び図2の各図に示すデジタル
情報信号の磁気記録再生装置において、62は、デジタ
ル情報信号を時間軸圧縮したり、時間軸伸張したりする
ために用いられるメモリである。63は記録再生信号処
理部、64は所定個数の回転磁気ヘッド、65はエンベ
ロープ検出部、66は例えばマイクロプロセッサとラン
ダムアクセスメモリとリードオンリーモリなどを含んで
構成されている制御部、70はドラム制御部(ドラム回
転制御部)、71はテープ走行制御部(キャプスタン制
御回路)である。
【0069】また、図1における40は図5中に示され
ているドラム傾斜制御モータ、42は図5中に示されて
いる基準位置センサ、43は図5中に示されているロー
タリエンコーダである。図2中における67(73)
は、図8及び図9中に図面符号PSを使用して示してあ
る基準位置センサであり、また、72,75は図8及び
図9中において図面符号Mgで示してあるガイドポール
高さ制御モータである。68,74は図8,図9中にお
いて図面符号REで示してあるロータリーエンコーダで
あり、76は外部不揮発性メモリ、77はローディング
制御部である。図1及び図2の各図に示すデジタル情報
信号の磁気記録再生装置において、制御部66は外部制
御入力端子61を介して供給される外部制御入力、その
他エンベロープ検出部65からの出力信号、基準位置セ
ンサ(図1及び図5中の42,図2中の67,73,図
7及び図8中のPS)からの出力信号、ロータリエンコ
ーダ(図1及び図5中の43,図2中の68,74,図
7及び図8中のRE)の出力信号、等に対応して、装置
の各構成部分が、それぞれ所定の動作状態での動作を行
なうことができるように、装置の各構成部分に対する制
御動作を行なう。
【0070】また、ドラム制御部(ドラム回転制御部)
70は、VTRのドラム回転制御系と同様な構成のもの
を使用することができ、磁気記録再生装置の記録動作時
及び再生動作時の何れの動作時においても、予め定めら
れた回転数で上ドラムDu(回転磁気ヘッドでも同じ)
を回転させるような制御動作を行なう。また、テープ走
行制御部(キャプスタン制御回路)71は、記録,再生
の動作の開始時に、図示されていない操作部(キーボー
ド、マウス等の入力手段を備えて構成されている)か
ら、外部制御入力の入力端子61を介して制御部66に
供給された記録,再生モードの情報に従って、制御部6
6で発生された制御信号に基づいて、磁気テープがそれ
ぞれ所定の走行速度で安定に走行する状態となるような
制御動作を行なう。
【0071】エンベロープ検出部65は、既述したよう
に再生動作時のトラッキング動作のために用いられる他
に、磁気記録装置が記録動作に当り、記録の対象にされ
ているデジタル情報信号の転送レートに応じて、それぞ
れ異なる予め定められた走行速度で磁気テープを走行さ
せても、常に、磁気テープの基準縁と回転磁気ヘッドの
回転軌跡とのなす角度が、特定のトラック角度となるよ
うに、磁気テープの走行速度と対応して定められる回転
ドラムの軸の傾斜角の設定のためのデータを、各種の走
行速度毎の標準の記録済み磁気テープを用いた再生動作
を行なって得たり(図1の場合)、磁気テープの走行速
度と対応して定められるガイドポストの高さ位置(磁気
テープの走行路の傾斜状態)の設定のためのデータを、
各種の走行速度毎の標準の記録済み磁気テープを用いた
再生動作を行なって得たりする際に用いられるエンベロ
ープ信号を出力する。
【0072】図1に示す磁気記録再生装置の再生動作時
には、エンベロープ検出部65から出力されたエンベロ
ープ信号に基づいてが、制御部66で発生された制御信
号がドラム傾斜制御部に供給されることにより、ドラム
傾斜制御モータ40が駆動されて、回転磁気ヘッドの回
転軌跡の変化によるトラッキング動作が行なわれ、ま
た、図2に示す磁気記録再生装置の再生動作時には、制
御部66で前記のエンベロープ信号に基づいて発生した
トラッキング制御信号が、高さ制御機構に供給されるこ
とにより、磁気テープの走行路中に設けられている第
1,第2のガイドポールの高さの変化によるトラッキン
グ動作が行なわれる。図2中のローディング制御部77
は、既述したローディング機構の動作の制御を行なう。
【0073】さて、本発明の磁気記録再生装置では、所
定の回転数で回転している回転磁気ヘッドにより、基準
の走行速度で走行している磁気テープに、特定のトラッ
ク角度を示す順次の記録跡が、予め定められたトラック
ピッチで順次に記録形成される状態において、基準の転
送レートのデジタル情報信号を前記の回転磁気ヘッドに
よって記録させるようにしてあるデジタル情報信号を記
録再生する装置において、磁気テープの走行速度が前記
した基準の走行速度とは異なる走行速度(停止状態も含
む)に変化されても、磁気テープの基準縁と回転磁気ヘ
ッドの回転軌跡とのなす角度が、前記した特定のトラッ
ク角度と一致するように、例えば、既述した図3乃至図
7を参照して既述したような機構によって、回転磁気ヘ
ッドの回転磁気ヘッドの回転軌跡と磁気テープの基準縁
の方向とを相対的に調整変化させたり、あるいは例え
ば、図8及び図9を参照して既述したような機構によっ
て、回転磁気ヘッドの回転磁気ヘッドの回転軌跡と磁気
テープの基準縁の方向とを相対的に調整変化させたりし
ている。
【0074】そして、基準の転送レートのデジタル情報
信号を、記録の対象にされている原デジタル情報信号と
して、回転磁気ヘッドにより磁気テープに記録させる場
合には、磁気テープは基準の走行速度で走行させ、ま
た、記録の対象にされている原デジタル情報信号が、前
記した基準の転送レートのデジタル情報信号の転送レー
トの1/N(Nは任意の数)の転送レートを有するデジ
タル情報信号を、磁気テープに記録する場合における磁
気テープの走行速度は、前記した基準の走行速度の1/
Nの走行速度で走行させる。なお、基準の転送レートの
デジタル情報信号を、記録の対象にされている原デジタ
ル情報信号として、回転磁気ヘッドによって磁気テープ
に記録させる場合における磁気テープの走行速度は、前
記したNが1の場合の走行速度である。
【0075】図1及び図2に示す磁気記録再生装置にお
いて、入力端子59に供給された記録の対象にされてい
る原デジタル情報信号は、一たんメモリ62に書込まれ
た後に、前記のメモリに書込まれた原デジタル情報を、
前記した1/Nの値(基準の転送レートと記録対象のデ
ジタル情報信号の転送レートとの比の値)に応じて異な
る読出し態様でメモリ62から読出されて記録再生信号
処理部63に供給される。前記の記録再生信号処理部6
3では、それに供給された記録の対象にされているデジ
タル情報信号を、磁気記録に適する信号形態の記録信号
として回転磁気ヘッド64に与え、前記の記録信号は磁
気テープに記録される。図1及び図2においては、図示
の簡略化のために回転磁気ヘッド64が1個の回転磁気
ヘッドであるかのように示してある。
【0076】しかし、本発明の磁気記録再生装置におけ
るデジタル情報信号の記録再生に当って使用される回転
磁気ヘッド64は、上ドラムDuの周面の180度対向
位置に、それぞれ配設されたM個(ただし、Mは自然
数)ずつの回転磁気ヘッドである。具体例を挙げると、
図6及び図7中で上ドラムDuの周面の180度対向位
置に配設されている回転磁気ヘッドH1,H2は、上ド
ラムDuの周面の180度対向位置に、それぞれ配設さ
れた1個(M=1の場合)の回転磁気ヘッドH1と、1
個(M=1の場合)の回転磁気ヘッドH2とを示してい
る。そして、前記した上ドラムDuの周面の180度対
向位置に、それぞれ配設されたM個(ただし、Mは自然
数)ずつの回転磁気ヘッドは、並行なM本の回転軌跡を
同時に磁気テープ上に描くような態様で、記録再生動作
時に使用される。
【0077】周知のように、磁気記録再生装置において
記録再生の可能な信号の周波数帯域の上限(記録再生の
可能な磁気テープ上の記録波長)は、磁気テープと回転
磁気ヘッドとの相対線速度、回転磁気ヘッドの磁気空隙
長とによって定まる。したがって、磁気記録再生装置で
記録の対象にされているデジタル情報信号による磁気テ
ープ上の記録波長が、前記した記録再生の可能な磁気テ
ープ上の記録波長よりも短い場合には、そのままでは記
録再生を行なうことができない。それで、磁気記録再生
装置における記録再生の可能な磁気テープ上の記録波長
よりも短い記録波長を磁気テープ上に生じさせるような
記録信号を、前記の磁気記録再生装置によって記録再生
する場合には、前記した記録信号をM系列(ただし、M
は自然数)の同時信号に変換するとともに、前記したM
個の同時信号のそれぞれの時間軸をM倍(ただし、Mは
自然数)に伸張し、前記のようにM倍に時間軸伸長され
たM個の記録信号を、M個の回転磁気ヘッドによって磁
気テープに同時記録再生することが行なわれる。
【0078】本発明の磁気記録再生装置において、既述
のようにM個の回転磁気ヘッドを使用する理由は、磁気
記録再生装置で記録の対象にされているデジタル情報信
号による磁気テープ上の記録波長が、前記した記録再生
の可能な磁気テープ上の記録波長よりも短い場合でも記
録再生ができるようにするためである。ただし、本明細
書における以下の記述は、説明を簡単にするために主と
して、上ドラムDuの周面の180度対向位置に、それ
ぞれ配設されたM個(ただし、Mは自然数)ずつの回転
磁気ヘッドがM=1の場合を例にして行なうことにす
る。
【0079】次に、図1及び図2に示す磁気記録再生装
置により、[1]基準の転送レートを有するデジタル情
報信号の記録,再生動作を行なう場合について説明す
る。まず、磁気記録再生装置に、基準の転送レートを有
するデジタル情報信号の記録,再生動作を行なわせる場
合について、記録動作時、再生動作時とについて順次に
説明すると次のとおりである。 [1−1] 「基準の転送レートを有する原デジタル情
報信号の記録動作」 使用者により図示していない操作部から、基準の転送レ
ートを有するデジタル情報信号の記録動作を、磁気記録
再生装置に行なわせるようにするための情報の入力が行
なわれると、その情報が外部制御入力端子61を介して
制御部66に与えられる。
【0080】図1に示す磁気記録再生装置における制御
部66は、ドラム制御部70に制御信号を与えて、回転
磁気ヘッド(上ドラムDuでも同じ)が所定の回転数で
回転する状態とし、またテープ制御部71に対して、磁
気テープの走行速度の変化範囲の内で最も早い走行速度
(基準の走行速度)で磁気テープを走行させる状態とな
るような制御信号を与え、さらにドラム傾斜制御機構部
には、磁気テープが前記のように基準の走行速度で連続
走行している状態において、磁気テープに回転磁気ヘッ
ドにより、既述した所定のトラック角度の記録跡が順次
に記録形成させることができるような状態にドラムを傾
斜させるための制御信号を供給し、それによりドラム傾
斜制御モータ40が駆動されて、ドラムはそれの中心軸
が基準の傾斜角で傾斜している状態(ドラムがホームポ
ジションの状態)にされる。そして前記のドラムにロー
ディング機構の動作により磁気テープがローディングさ
れる。
【0081】図2に示す磁気記録再生装置における制御
部66は、ローディング制御部77に制御信号を供給し
て、ローディング機構によって磁気テープのローディン
グ動作が行なわれるようにし、またドラム制御部70に
制御信号を与えて、回転磁気ヘッド(上ドラムDuでも
同じ)が所定の回転数で回転する状態とし、さらにテー
プ制御部71に対して、磁気テープの走行速度の変化範
囲の内で最も早い走行速度(基準の走行速度)で磁気テ
ープを走行させる状態となるような制御信号を与え、さ
らにまたガイドポールの高さ制御機構に、磁気テープが
前記のように基準の走行速度で連続走行している状態に
おいて、磁気テープに回転磁気ヘッドにより、既述した
所定のトラック角度の記録跡が順次に記録形成させるこ
とができるような状態に、磁気テープの走行路を設定さ
せるような高さの制御信号を供給して、それにより、ガ
イドポール高さ制御モータ72,75が駆動されて、第
1,第2のガイドポールの高さ位置がホームポジション
の位置に設定されるようにする。
【0082】前述のようにして、図1,図2に示す磁気
記録再生装置の各機構部分が、記録動作の待機状態にさ
れた後に、使用者により図示していない操作部から、基
準の転送レートを有するデジタル情報信号の記録動作を
開始させる情報が入力されると、制御部66はテープ走
行制御部71に磁気テープの走行を開始させるための制
御信号を供給し、テープ走行制御部71は磁気テープを
基準の走行速度で連続走行させる。
【0083】そして、入力端子59に供給された記録の
対象にされている基準の転送レートを有する原デジタル
情報信号は、一たんメモリ62に書込まれた後に、すぐ
に基準の転送レートを有するデジタル情報信号として読
出されて、記録再生信号処理部63に供給される。前記
の記録再生信号処理部63では、それに供給された記録
の対象にされている基準の転送レートを有する原デジタ
ル情報信号を、M倍(ここでの説明はM=1)に時間軸
伸長されたM系列(ここでの説明はM=1)の同時信号
とされる。前記したM系列の同時信号は、M系列の記録
信号としてM個(ここでの説明はM=1)の回転磁気ヘ
ッド64に与えられる。
【0084】前記したM系列の記録信号はM個の回転磁
気ヘッドによって、磁気テープに同時に平行なM本(こ
こでの説明はM=1)の記録跡として記録され、記録済
み磁気テープが作成される。上ドラムDuには、それの
径方向の180度対称の位置に前記したM個の回転磁気
ヘッドが、それぞれ配設されており、前記の各M個の回
転磁気ヘッドは、上ドラムDuの半回転毎に順次交互に
記録(再生でも同じ)動作に使用される。したがって、
記録(再生でも同じ)動作時に使用される回転磁気ヘッ
ドの個数は2×M個である。
【0085】[1−2] 「基準の転送レートを有する
デジタル情報信号が記録の対象にされた原デジタル情報
信号であった場合の記録済み磁気テープからの再生動
作」 図1に示す磁気記録再生装置、または図2に示す磁気記
録再生装置に対して、基準の転送レートを有するデジタ
ル情報信号が記録の対象にされた原デジタル情報信号で
あった場合の記録済み磁気テープを装着して、使用者に
より図示していない操作部から、基準の転送レートを有
するデジタル情報信号が記録の対象にされた原デジタル
情報信号として記録されている記録済み磁気テープを再
生するための再生動作を、磁気記録再生装置に行なわせ
るようにするための情報の入力が行なわれると、その情
報が外部制御入力端子61を介して制御部66に与えら
れる。
【0086】図1に示す磁気記録再生装置及び図2に示
す磁気記録再生装置の再生動作時の初期において、それ
ぞれの磁気記録再生装置の制御部66の制御の下に行な
われる各機構部の設定状態は、図1に示す磁気記録再生
装置及び図2に示す磁気記録再生装置における記録動作
時の初期において行なわれた各機構部の設定状態と同じ
であるから、ここでの詳細な説明は省略する。図1,図
2に示す磁気記録再生装置の各機構部分が、再録動作の
待機状態にされた後に、使用者により図示していない操
作部から、再生動作を開始させる情報が入力されると、
制御部66はテープ走行制御部71に磁気テープの連続
走行を開始させるための制御信号を供給し、テープ走行
制御部71は磁気テープを基準の走行速度で連続走行さ
せる。
【0087】上ドラムDuの径方向の180度対称の位
置に、それぞれ設けられたM個(ここでの説明はM=
1)ずつの回転磁気ヘッドは、上ドラムDuの半回転毎
に、順次交互に磁気テープにおける連接する平行なM本
(ここでの説明はM=1)の記録跡から同時にM系列
(ここでの説明はM=1)の再生信号を発生して、それ
を記録再生信号処理部63に供給する。前記の記録再生
信号処理部63では、前記したM系列の再生信号のそれ
ぞれを1/M(ここでの説明はM=1)に時間軸圧縮し
た後に1系列の再生信号(記録の対象にされている基準
の転送レートを有する原デジタル情報信号)に合成し
て、メモリ62に供給する。メモリ62では前記の1系
列の再生信号(記録の対象にされている基準の転送レー
トを有する原デジタル情報信号)を一たん書込んだ後
に、すぐに基準の転送レートを有するデジタル情報信号
として読出して出力端子60へ送出する。
【0088】次に、磁気記録再生装置により、[2]基
準の転送レートの1/N(Nは任意の数)を有するデジ
タル情報信号の記録,再生動作を行なわせる場合につい
て、記録動作時、再生動作時とについて順次に説明する
と次のとおりである。 [2−1] 「基準の転送レートの1/N(Nは任意の
数)を有する原デジタル情報信号の記録動作」 使用者により図示していない操作部から、基準の転送レ
ートの1/N(Nは任意の数)を有するデジタル情報信
号の記録動作を、磁気記録再生装置に行なわせるように
するための情報の入力が行なわれると、その情報が外部
制御入力端子61を介して制御部66に与えられる。
【0089】ところで、基準の転送レートの1/Nの転
送レートを有するデジタル情報信号の記録動作を、基準
の走行速度の1/Nで磁気テープを連続的に走行させた
状態で安定確実に行なうことができるのは、前記したN
の値が極端に大きくない場合であり、前記したNの値が
例えば100というように大きな値の場合には、既述し
た従来の問題点として説明したように、磁気テープの走
行制御動作を安定に行なうことができない。それで、前
記したNの値が極端に大きな値の場合には、磁気テープ
を間欠的に移動させ、停止している状態の磁気テープ
に、回転磁気ヘッドによってデジタル情報信号の記録動
作が行なわれるようにする。
【0090】図1に示す磁気記録再生装置における制御
部66は、ドラム制御部70に制御信号を与えて、回転
磁気ヘッド(上ドラムDuでも同じ)が所定の回転数で
回転する状態とする。また、前記の制御部66は、
(1)記録対象とされているデジタル情報信号の転送レ
ートと、基準の転送レートとの比Nの値が、予め定めら
れた数値よりも小さい場合には、テープ制御部71に対
して、磁気テープの走行速度の変化範囲の内で最も早い
走行速度(基準の走行速度)の1/Nで磁気テープを連
続走行させる状態となるような制御信号を与え、さらに
ドラム傾斜制御機構部には、磁気テープが前記のように
基準の走行速度の1/Nで連続走行している状態におい
て、磁気テープに回転磁気ヘッドにより、既述した所定
のトラック角度の記録跡が順次に記録形成させることが
できるような状態となるようにドラムを傾斜させるため
の制御信号を供給する。それによりドラム傾斜制御モー
タ40が駆動されることにより、ドラムはそれの中心軸
が基準の傾斜角で傾斜している状態(ドラムがホームポ
ジションの状態)から図4中の矢印21bの方に所定の
角度だけ傾斜した状態にされる。そして前記のドラムに
ローディング機構の動作により磁気テープがローディン
グされる。
【0091】また、図1に示す磁気記録再生装置におけ
る前記の制御部66は、(2)記録対象とされているデ
ジタル情報信号の転送レートと、基準の転送レートとの
比Nの値が、予め定められた数値よりも大きい場合に
は、テープ制御部71に対して、予め定められた態様で
磁気テープが間欠的に移動される状態となるような制御
信号を与え、さらにドラム傾斜制御機構部には、磁気テ
ープが停止した状態において、磁気テープに回転磁気ヘ
ッドにより、既述した所定のトラック角度の記録跡が順
次に記録形成させることができるような状態となるよう
にドラムを傾斜させるための制御信号を供給する。それ
によりドラム傾斜制御モータ40が駆動されて、ドラム
はそれの中心軸が基準の傾斜角で傾斜している状態(ド
ラムがホームポジションの状態)から図4中の矢印21
bの方に所定の角度だけ傾斜した状態にされる。そして
前記のドラムにローディング機構の動作により磁気テー
プがローディングされる。
【0092】次に、図2に示す磁気記録再生装置におけ
る制御部66は、ローディング制御部77に制御信号を
供給して、ローディング機構によって磁気テープのロー
ディング動作が行なわれるようにし、またドラム制御部
70に制御信号を与えて、回転磁気ヘッド(上ドラムD
uでも同じ)が所定の回転数で回転する状態とする。ま
た、前記の制御部66は、(1)記録対象とされている
デジタル情報信号の転送レートと、基準の転送レートと
の比Nの値が、予め定められた数値よりも小さい場合に
は、テープ制御部71に対して、磁気テープの走行速度
の変化範囲の内で最も早い走行速度(基準の走行速度)
の1/Nで磁気テープを連続走行させる状態となるよう
な制御信号を与え、さらにまたガイドポールの高さ制御
機構に、磁気テープが前記のように基準の走行速度の1
/Nで走行している状態において、磁気テープに回転磁
気ヘッドにより、既述した所定のトラック角度の記録跡
が順次に記録形成させることができるような状態に、磁
気テープの走行路を設定させるための高さの制御信号を
供給する。それによりガイドポール高さ制御モータ7
2,75が駆動されて、第1,第2のガイドポールの高
さ位置は、既述したホームポジョンの位置の状態から、
前記のように基準の走行速度の1/Nで磁気テープが連
続走行している状態において、磁気テープに回転磁気ヘ
ッドにより、既述した所定のトラック角度の記録跡を順
次に記録形成させることができるような走行路を設定さ
せる状態の位置にまで変化される。
【0093】また、図2に示す磁気記録再生装置におけ
る制御部66は、(2)記録の対象とされているデジタ
ル情報信号の転送レートと、基準の転送レートとの比N
の値が、予め定められた数値よりも大きい場合には、テ
ープ制御部71に対して、予め定められた態様で磁気テ
ープが間欠的に移動される状態となるような制御信号を
与え、さらに、ガイドポールの高さ制御機構に、磁気テ
ープが停止している状態において、磁気テープに回転磁
気ヘッドにより、既述した所定のトラック角度の記録跡
が順次に記録形成させることができるような状態に、磁
気テープの走行路を設定させるための高さの制御信号を
供給する。それによりガイドポール高さ制御モータ7
2,75が駆動されて、第1,第2のガイドポールの高
さ位置は、既述したホームポジョンの位置の状態から、
前記のように磁気テープが停止している状態において、
磁気テープに回転磁気ヘッドにより、既述した所定のト
ラック角度の記録跡を順次に記録形成させることができ
るような走行路を設定させる状態の位置にまで変化され
る。
【0094】図1,図2に示す磁気記録再生装置の各機
構部分が、記録動作の待機状態にされた後に、使用者に
より図示していない操作部から、基準の転送レートの1
/Nの転送レートを有するデジタル情報信号の記録動作
を開始させる情報が入力された場合における制御部66
は、前述のように、記録の対象とされているデジタル情
報信号の転送レートと、基準の転送レートとの比Nの値
が、予め定められた数値よりも小さいのか、大きいのか
に応じて、テープ制御部71に対して、それぞれ既述し
たような予め定められた移動態様(連続的な走行状態、
間欠的な移送状態)で磁気テープを移動させることがで
きるような制御信号を与え、それによりテープ制御部7
1は前記した制御信号に基づいて、磁気テープを所定の
走行状態または移送態様で移送させるように動作する。
【0095】さて、図1及び図2に示す磁気記録再生装
置の入力端子59に対して、基準の転送レートの1/N
の転送レートを有する原デジタル情報信号が供給された
ときには、メモリ62は、図10の(a)に例示してあ
るような書込み動作及び読出し動作を行なって、前記し
た原デジタル情報信号が1/Nに時間軸圧縮された状態
のデジタル情報信号、すなわち、基準の転送レートを有
するデジタル情報信号に変換する動作を行なう。前記し
たメモリ62における転送レートの変換動作は、制御部
66から前記したNの値に応じてメモリ62に供給され
る読出し/書込みパルスR/Wとアドレス信号(書込み
アドレス信号及び読出しアドレス信号)とに基づいて行
なわれる。前記したメモリ62の書込み動作及び読出し
動作とによる転送レートの変換動作によって、基準の転
送レートを有するデジタル情報信号に変換されたデジタ
ル情報信号は記録再生信号処理部63に供給される。
【0096】基準の転送レートの1/Nの転送レートを
有する原デジタル情報信号が供給されたときのメモリ6
2の書込み動作と読出し動作とを例示している図10の
(a)中において、「書込み」という文字で指示してい
る直線は、メモリ62で書込みの対象にしている基準の
転送レートの1/Nの転送レートを有する原デジタル情
報信号に対する書込み状態を示している。また、図10
の(a)中において、「読出し」という文字で指示して
いる直線は、メモリ62に書込まれた基準の転送レート
の1/Nの転送レートを有する原デジタル情報信号を、
書込みに要した期間の1/Nの期間中に、基準の転送レ
ートを有するデジタル情報信号として読出している状態
を示している。なお、図10の(a)は、前記したNの
値が10の場合を1例として図示したものである。
【0097】前記の記録再生信号処理部63では、それ
に供給された記録の対象にされている基準の転送レート
を有する原デジタル情報信号を、M倍(ここでの説明は
M=1)に時間軸伸長されたM系列(ここでの説明はM
=1)の同時信号とされる。そして、前記したM系列の
同時信号は、M系列の記録信号としてM個(ここでの説
明はM=1)の回転磁気ヘッド64に与えられて磁気テ
ープに記録される。図10の(b)は、前記のようにメ
モリ62から書込みに要した期間の1/Nの期間中に読
出されることによって基準の転送レートを有するデジタ
ル情報信号に転送レート変換されたデジタル情報信号
が、回転磁気ヘッドH1,H2(64)に供給されるこ
とを示している。
【0098】そして、前記のようにして回転磁気ヘッド
64によって磁気テープに順次に記録される記録跡によ
る記録跡パターン、すなわち、基準の走行速度の1/N
の走行速度で連続走行している磁気テープに順次に記録
形成された記録跡による記録跡パターンであっても、あ
るいは間欠的に移送される磁気テープ(平均的な移送速
度は基準の走行速度の1/Nの走行速度で連続走行して
い場合と同じる)の停止状態に、順次に記録形成された
記録跡による記録跡パターンであっても、既述した基準
の走行速度で連続走行している磁気テープに、基準の転
送レートを有するデジタル情報信号による記録跡を順次
に記録形成させた場合の記録跡パターンと同じになる。
【0099】そして、記録動作時の磁気テープの走行速
度が、基準の走行速度であっても、あるいは前記した基
準の走行速度の1/Nの走行速度(間欠的な移送の場合
に、平均的にみて基準の走行速度の1/Nの走行速度に
した場合も含む)であっても、記録済み磁気テープには
常に所定のトラック角度を有する記録跡による記録跡パ
ターンが形成されており、かつ、前記した記録跡中には
基準の転送レートを有するデジタル情報信号が記録され
ている状態になっていることは、これまでの説明からみ
て明らかである。
【0100】ところが、前記した記録済み磁気テープに
おける記録跡中に記録されている基準の転送レートを有
するデジタル情報信号は、それが記録再生の対象にされ
ていた原デジタル情報信号そのものである場合(N=1
の場合)もあれば、記録再生の対象にされていた原デジ
タル情報信号を転送レート変換して得た基準の転送レー
トを有するデジタル情報信号の場合(N=1以外の場
合)もある。それで、記録済み磁気テープの記録跡中に
記録されている基準の転送レートを有するデジタル情報
信号が、原デジタル情報信号そのままであるのか、ある
いは原デジタル情報信号の転送レートがN倍の転送レー
トに変換された状態の基準の転送レートを有するデジタ
ル情報信号であるのかを示す情報がないと、後述の再生
動作によっても、正しい原デジタル情報信号を得ること
ができない。
【0101】図11の(a)は、前記の問題点を解決す
るために、磁気テープに記録されている基準の転送レー
トを有するデジタル情報信号が、原デジタル情報信号そ
のままの場合と、原デジタル情報信号の転送レートがN
倍の転送レートに変換された状態の基準の転送レートを
有するデジタル情報信号である場合とを明確にするため
の情報として、磁気テープに順次に記録される順次の異
なるプログラムの情報データ(順次の異なるプログラム
のデジタル情報信号)の記録に先立って、磁気テープの
先頭部分に、前記した各異なるプログラムのデジタル情
報信号の転送レートのデータをインデックス情報として
記録させておくようにした場合を例示したものである。
また前記したインデックス情報は、図11の(b)に例
示するように、一連のデータブロックの先頭部分に、転
送レートのデータ、テープの走行速度に関するデータが
記録されるようにしてもよい。前記したインデックス情
報は回転磁気ヘッドではなく固定磁気ヘッドを用いて記
録再生されるようにしてもよい。
【0102】[2−2]「原デジタル情報信号の転送レ
ートをN倍の転送レートに変換して得た基準の転送レー
トを有するデジタル情報信号を記録済み磁気テープから
の再生動作」 図1に示す磁気記録再生装置または図2に示す磁気記録
再生装置に対して、原デジタル情報信号の転送レートを
N倍に変換して得た基準の転送レートを有するデジタル
情報信号が記録されている記録済み磁気テープ(原デジ
タル情報信号の転送レートがもともと基準の転送レート
のデジタル情報信号であるような他のプログラムも記録
されている状態の記録済み磁気テープであってよい)を
装着し、使用者により図示していない操作部から、原デ
ジタル情報信号の転送レートがN倍に変換された状態の
基準の転送レートを有するデジタル情報信号によるプロ
グラムをも含んでいる記録済み磁気テープを再生するた
めの再生動作を、磁気記録再生装置に行なわせるように
するための情報の入力が行なわれると、その情報が外部
制御入力端子61を介して制御部66に与えられる。
【0103】図1に示す磁気記録再生装置及び図2に示
す磁気記録再生装置の再生動作時の初期において、それ
ぞれの磁気記録再生装置の制御部66の制御の下に行な
われる各機構部の設定状態は、図1に示す磁気記録再生
装置及び図2に示す磁気記録再生装置について、基準の
転送レートの1/Nの転送レートを有するデジタル情報
信号の記録動作時の初期において行なわれた各機構部の
設定状態と同じであるから、ここでの詳細な説明は省略
する。図1,図2に示す磁気記録再生装置の各機構部分
が、再録動作の待機状態にされた後に、使用者により図
示していない操作部から、再生動作を開始させる情報が
入力されると、制御部66はテープ走行制御部71に磁
気テープの走行を開始させるための制御信号を供給し、
テープ走行制御部71は、磁気テープを基準の走行速度
の1/Nの走行速度で連続走行させたり、あるいは磁気
テープを所定の間欠的な移送状態(記録済み磁気テープ
に記録されている記録跡の1記録跡間隔…1トラックピ
ッチの距離だけ間欠的に急速に移動させるような移動態
様)で移送させたりする。
【0104】上ドラムDuの径方向の180度対称の位
置に、それぞれ設けられたM個(ここでの説明はM=
1)ずつの回転磁気ヘッド64は、上ドラムDuの半回
転毎に、順次交互に磁気テープにおける連接する平行な
M本(ここでの説明はM=1)の記録跡から同時にM系
列(ここでの説明はM=1)の再生信号を発生して、そ
れを記録再生信号処理部63に供給する。図10の
(d)は、前記した回転磁気ヘッド64(H1あるいは
H2)によって、1本の記録跡から再生された1系列の
再生信号(原デジタル情報信号の転送レートがN倍に変
換された基準の転送レートを有するデジタル情報信号)
が再生される期間を示している。
【0105】前記の記録再生信号処理部63では、前記
のM系列の再生信号(原デジタル情報信号の転送レート
をN倍に変換して得た状態の基準の転送レートを有する
デジタル情報信号)を1系列の再生信号に合成してメモ
リ62に供給する。メモリ62では前記の1系列の再生
信号(原デジタル情報信号の転送レートがN倍にされた
状態の基準の転送レートを有するデジタル情報信号)を
一たん書込んだ後に、基準の転送レートの1/Nの転送
レートを有するデジタル情報信号として読出して出力端
子60へ送出する。
【0106】再生動作時におけるメモリ62は、図10
の(c)に例示してあるような書込み動作及び読出し動
作を行なって、記録済み磁気テープから再生された原デ
ジタル情報信号の転送レートがN倍に変換された状態の
基準の転送レートを有するデジタル情報信号が、N倍に
時間軸伸張された状態のデジタル情報信号、すなわち、
基準の転送レートの1/Nの転送レートを有する原デジ
タル情報信号に変換する動作を行なう。前記したメモリ
62における転送レートの変換動作は、制御部66から
前記したNの値に応じてメモリ62に供給される読出し
/書込みパルスR/Wとアドレス信号(書込みアドレス
信号及び読出しアドレス信号)とに基づいて行なわれ
る。
【0107】基準の転送レートの1/Nの転送レートを
有する原デジタル情報信号が供給されたときのメモリ6
2の書込み動作と読出し動作とを例示している図10の
(c)中において、「書込み」という文字で指示してい
る直線は、メモリ62で書込みの対象にしている基準の
転送レートの1/Nの転送レートを有する原デジタル情
報信号に対する書込み状態を示している。また、図10
の(c)中において、「読出し」という文字で指示して
いる直線は、メモリ62に書込まれた基準の転送レート
を有するデジタル情報信号を、書込みに要した期間のN
倍の期間中に、基準の転送レートの1/Nの転送レート
を有するデジタル情報信号として読出している状態を示
している。なお、図10の(c)は、前記したNの値が
10の場合を1例として図示したものである。
【0108】前記した再生動作の説明は、記録済み磁気
テープに記録形成されている記録跡に回転磁気ヘッドの
磁気空隙が正しく対応している状態において、その記録
跡に記録されている基準の転送レートを有するデジタル
情報信号を1回だけ再生するような再生態様の場合に関
するものであった。前記のような再生態様は、記録済み
磁気テープが間欠的に移動されていて、記録済み磁気テ
ープが停止している状態において、回転磁気ヘッドによ
って1回だけ再生信号を得るようにする場合の他に、記
録済み磁気テープが連続的に走行している状態において
も、記録済み磁気テープに記録形成されている記録跡に
回転磁気ヘッドの磁気空隙が正しく対応している期間
に、1回だけその記録跡から再生信号が得られるよう
に、例えば回転磁気ヘッドからの再生信号をゲートする
ことによって実現できる。
【0109】ところで、記録済み磁気テープを基準の走
行速度で走行させている状態において、記録済み磁気テ
ープに記録されている順次の記録跡からの記録情報の再
生が所定の回転している回転磁気ヘッドによって順次に
正しく行なわれるようにされている場合に、記録済み磁
気テープの走行速度を基準の走行速度の1/Nで走行さ
せて、前記した所定の回転数で回転している回転磁気ヘ
ッドで前記した記録済み磁気テープに対する再生を行な
った場合には、回転磁気ヘッドは記録済み磁気テープの
1本の記録跡毎に記録跡幅の1/Nずつずれながら同一
の記録跡をN回ずつ辿ることになる。図10の(e)
は、走行速度を基準の走行速度の1/10で走行させて
いる記録済み磁気テープから、所定の回転数で回転して
いる回転ドラムにおける180度対称の位置に取付けら
れている回転磁気ヘッドH1と回転磁気ヘッドH2とか
ら再生される再生信号の信号レベルの状態を例示してい
る図である。
【0110】図10の(e)において、細実線による階
段状の波形は、一方の回転磁気ヘッドH1からの再生信
号の信号レベルの変化状態を示しており、また、図中の
太実線による階段状の波形は、他方の回転磁気ヘッドH
2からの再生信号の信号レベルの変化状態を示してい
る。図10の(e)に示してある細実線による階段状の
波形及び太実線による階段状の波形において、それぞれ
の階段状の波形における極大値の部分が、回転磁気ヘッ
ドが記録跡を正しく追跡している状態と対応している。
前記した回転磁気ヘッドH1,H2は、それぞれの磁気
空隙のアジマス角度を異にしているために、回転磁気ヘ
ッドが記録跡を正しく追跡している状態からずれるに従
って、再生信号の信号レベルが低下して行くのである。
【0111】既述した再生動作時の説明においては、記
録済み磁気テープに記録形成されている記録跡に回転磁
気ヘッドの磁気空隙が正しく対応している期間に、すな
わち、図10の(e)中の各階段状の波形における極大
値の部分と対応して、再生信号をゲートすることによっ
て、各記録跡から再生信号を1回だけ得るようにする例
を挙げたが、回転磁気ヘッドH1,H2によって順次に
再生される再生信号における良好に再生された部分を合
成して再生信号としてもよいのである。また、再生動作
時に再生信号のエンベロープの変化をエンベロープ検出
部65で検出して、それに基づいてドラム傾斜制御部
(図1の場合)や、ガイドポールの高さ制御部(図2の
場合)を制御して、良好な再生信号が得られるようにし
てもよい。
【0112】
【発明の効果】以上、詳細に説明したところから明らか
なように、本発明のデジタル情報信号の磁気記録再生装
置では、基準の転送レートのデジタル情報信号とは転送
レートを異にするデジタル情報信号でも、基準の転送レ
ートのデジタル情報信号を磁気テープに記録した場合の
標準のトラックパターンとフォーマットと同じトラック
パターンとフォーマットのものとして記録できるので、
同一の磁気テープに複数の転送レートを異にするデジタ
ル情報信号を混在させて記録し、再生することができ
る。このために、マルチメディア対応の記録再生装置を
容易に実現できるので、例えば音響情報だけのプログラ
ムや、映像と音響とからなるプログラム、あるいはテキ
ストデータのプログラムなどを、同一の磁気テープに記
録し、再生することができる。それで、効率良く、磁気
テープの記憶容量を最大限に利用した状態でデータを記
録することが可能となる。さらに、低転送レートのデー
タを高速の転送レートの状態で読出すこともできるの
で、例えば磁気テープから読出したデータをハードディ
スクに移したり、データのダビングをするときに大幅に
所要時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のデジタル情報信号の磁気記録再生装置
の概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明のデジタル情報信号の磁気記録再生装置
の概略構成を示すブロック図である。
【図3】磁気記録再生装置の機構部と、テープ走行系の
一例の概略構成を示している斜視図である。
【図4】磁気テープの走行速度が基準の走行速度とは異
なる走行速度に変化されたときに、磁気テープの基準縁
と、回転磁気ヘッドの回転軌跡とのなす角度が、前記し
た特定のトラック角度と一致するように、回転磁気ヘッ
ドの回転軌跡を調整変化させるのに使用される機構の構
成例を説明するための図である。
【図5】磁気テープの走行速度が基準の走行速度とは異
なる走行速度に変化されたときに、磁気テープの基準縁
と、回転磁気ヘッドの回転軌跡とのなす角度が、前記し
た特定のトラック角度と一致するように、回転磁気ヘッ
ドの回転軌跡を調整変化させるのに使用される機構の構
成例を説明するための図である。
【図6】磁気テープの走行速度が基準の走行速度とは異
なる走行速度に変化されたときに、磁気テープの基準縁
と、回転磁気ヘッドの回転軌跡とのなす角度が、前記し
た特定のトラック角度と一致するように、回転磁気ヘッ
ドの回転軌跡を調整変化させるのに使用される機構の構
成例を説明するための図である。
【図7】磁気テープの走行速度が基準の走行速度とは異
なる走行速度に変化されたときに、磁気テープの基準縁
と、回転磁気ヘッドの回転軌跡とのなす角度が、前記し
た特定のトラック角度と一致するように、回転磁気ヘッ
ドの回転軌跡を調整変化させるのに使用される機構の構
成例を説明するための図である。
【図8】磁気テープの走行速度が基準の走行速度とは異
なる走行速度に変化されたときに使用される機構の構成
例を説明するための図である。
【図9】磁気テープの走行速度が基準の走行速度とは異
なる走行速度に変化されたときに使用される機構の構成
例を説明するための図である。
【図10】メモリによる時間軸圧縮動作及び時間軸伸張
動作の説明のための図である。
【図11】インデックス信号の記録態様の説明図であ
る。
【符号の説明】
1…供給リール台、2…巻取りリール台、3…カセット
ケース、4…供給リール、5…テンションポール、G
P,6,16…ガイドポール、7…全幅消去ヘッド、8
…インピーダンスローラ、15…コントロールヘッド、
17…ピンチローラ、18…キヤプスタン、19…巻取
りリール、20…機台、23…ナイフエッジ、25〜2
8…回動支点、40…ドラム傾斜制御モータ、41…複
数の歯車よりなる減速機構、50…ドラムモータ、59
…記録の対象にされているデジタル情報信号の入力端
子、60…デジタル情報信号の磁気記録再生装置の出力
端子、61…外部制御入力の入力端子、62…メモリ、
63…記録再生信号処理部、65…エンベロープ検出
部、66…制御部、70…ドラム制御部(ドラム回転制
御部)、71…テープ走行制御部、76…外部不揮発性
メモリ、77…ローディング制御部、78…基板、79
…ドラム構体MAの中心軸、83…下フランジ、83G
…歯車、94…磁気記録再生装置の機体の固定部側に設
けられている高さ制御機構の駆動歯車、96…上フラン
ジ、T…磁気テープ、DA…ドラム構体、Du…上ドラ
ム、Dd…下ドラム、Lr…リードリング、GP,9,
14…ローディングポール(垂直ガイドローラ)、SP,
10,13…傾斜ガイド(スラントポール)、G…リー
ドリングの案内部、H1,H2,64…回転磁気ヘッ
ド、Te…磁気テープTの基準縁、DB…ドラムベー
ス、BC…ベースキャッチャー、PS,42,67,7
3…基準位置センサ、RE,43,68,74…ロータ
リエンコーダ、PB…ポールベース、Mg,72,75
…高さ制御機構におけるガイドポール高さ制御モータ、

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の回転数で回転している回転磁気ヘ
    ッドにより、基準の走行速度で走行している磁気テープ
    に、特定のトラック角度を示す順次の記録跡が、予め定
    められたトラックピッチで順次に記録形成される状態に
    おいて、基準の転送レートのデジタル情報信号が記録再
    生できるようにされている記録再生装置において、磁気
    テープの走行速度が前記した基準の走行速度とは異なる
    走行速度に変化されても、磁気テープの基準縁と回転磁
    気ヘッドの回転軌跡とのなす角度が、前記した特定のト
    ラック角度と一致するように、回転磁気ヘッドの回転軌
    跡と磁気テープの基準縁の方向とを相対的に調整変化さ
    せる手段と、転送レートが前記した基準の転送レートの
    1/N(ただし、Nは任意の数)であるデジタル情報信
    号が、記録対象とされている原デジタル情報信号の場合
    に、その原デジタル情報信号をメモリを用いた時間軸圧
    縮手段により1/Nに時間軸圧縮するとともに、前記の
    時間軸圧縮された原デジタル情報信号が所定のデータ量
    に達する毎に、それを記録跡M本(ただし、Mは自然
    数)毎の記録データとして、前記した基準の走行速度の
    1/Nの走行速度で連続走行させてある磁気テープに、
    M個の回転磁気ヘッドにより同時に前記した特定のトラ
    ック角度を有するM本の記録跡として記録させるように
    して、順次のM本づつの記録跡を記録形成させた記録済
    み磁気テープを得るようにしたデジタル情報信号の磁気
    記録再生装置。
  2. 【請求項2】 所定の回転数で回転している回転磁気ヘ
    ッドにより、基準の走行速度で走行している磁気テープ
    に、特定のトラック角度を示す順次の記録跡が、予め定
    められたトラックピッチで順次に記録形成される状態に
    おいて、基準の転送レートのデジタル情報信号が記録再
    生できるようにされている記録再生装置において、磁気
    テープの走行速度が前記した基準の走行速度とは異なる
    走行速度に変化されても、磁気テープの基準縁と回転磁
    気ヘッドの回転軌跡とのなす角度が、前記した特定のト
    ラック角度と一致するように、回転磁気ヘッドの回転軌
    跡と磁気テープの基準縁の方向とを相対的に調整変化さ
    せる手段と、転送レートが前記した基準の転送レートの
    1/N(ただし、Nは任意の数)であるデジタル情報信
    号が、記録対象とされている原デジタル情報信号の場合
    に、その原デジタル情報信号をメモリを用いた時間軸圧
    縮手段により1/Nに時間軸圧縮するとともに、前記の
    時間軸圧縮された原デジタル情報信号が所定のデータ量
    に達する毎に、それを記録跡M本(ただし、Mは自然
    数)毎の記録データとして、停止状態の磁気テープにM
    個の回転磁気ヘッドにより同時に、前記した特定のトラ
    ック角度を有するM本の記録跡として記録させる手段
    と、前記のM本の記録跡が形成された後に、磁気テープ
    を予め定められたトラックピッチと対応する距離だけ移
    動させて磁気テープを停止させる手段と、前記のように
    して順次のM本ずつの記録跡を記録形成させた記録済み
    磁気テープを得るようにしたデジタル情報信号の磁気記
    録再生装置。
  3. 【請求項3】 所定の回転数で回転している回転磁気ヘ
    ッドにより、基準の走行速度で走行している磁気テープ
    に、特定のトラック角度を示す順次の記録跡が、予め定
    められたトラックピッチで順次に記録形成される状態に
    おいて、基準の転送レートのデジタル情報信号が記録再
    生できるようにされている記録再生装置において、磁気
    テープの走行速度が前記した基準の走行速度とは異なる
    走行速度に変化されても、磁気テープの基準縁と回転磁
    気ヘッドの回転軌跡とのなす角度が、前記した特定のト
    ラック角度と一致するように、回転磁気ヘッドの回転軌
    跡を調整変化させ、転送レートが前記した基準の転送レ
    ートの1/N(ただし、Nは任意の数)であるデジタル
    情報信号が、記録対象とされている原デジタル情報信号
    の場合に、その原デジタル情報信号をメモリを用いた時
    間軸圧縮手段により1/Nに時間軸圧縮するとともに、
    前記の時間軸圧縮された原デジタル情報信号が所定のデ
    ータ量に達する毎に、それを記録跡M本(ただし、Mは
    自然数)毎の記録データとして、磁気テープにM個の回
    転磁気ヘッドにより同時に、前記した特定のトラック角
    度を有するM本の記録跡として記録させるようにし、前
    記のようにして順次のM本ずつの記録跡を記録形成させ
    ている記録済み磁気テープを、基準の走行速度の1/N
    の走行速度で連続走行させている状態において、磁気テ
    ープに記録されている順次のM本ずつの記録跡から、同
    時にM個の回転磁気ヘッドによって1回ずつ記録データ
    を再生する手段と、前記の再生された記録データをメモ
    リを用いた時間軸圧縮手段によりN倍に時間軸伸長し
    て、原デジタル情報信号として再生する手段を備えてな
    るデジタル情報信号の磁気記録再生装置。
  4. 【請求項4】 所定の回転数で回転している回転磁気ヘ
    ッドにより、基準の走行速度で走行している磁気テープ
    に、特定のトラック角度を示す順次の記録跡が、予め定
    められたトラックピッチで順次に記録形成される状態に
    おいて、基準の転送レートのデジタル情報信号が記録再
    生できるようにされている記録再生装置において、磁気
    テープの走行速度が前記した基準の走行速度とは異なる
    走行速度に変化されても、磁気テープの基準縁と回転磁
    気ヘッドの回転軌跡とのなす角度が、前記した特定のト
    ラック角度と一致するように、回転磁気ヘッドの回転軌
    跡を調整変化させ、転送レートが前記した基準の転送レ
    ートの1/N(ただし、Nは任意の数)であるデジタル
    情報信号が、記録対象とされている原デジタル情報信号
    の場合に、その原デジタル情報信号をメモリを用いた時
    間軸圧縮手段により1/Nに時間軸圧縮するとともに、
    前記の時間軸圧縮された原デジタル情報信号が所定のデ
    ータ量に達する毎に、それを記録跡M本(ただし、Mは
    自然数)毎の記録データとして、M個の回転磁気ヘッド
    により同時に、磁気テープに前記した特定のトラック角
    度を有するM本の記録跡として記録させるようにし、前
    記のようにして順次のM本ずつの記録跡を記録形成させ
    てある記録済み磁気テープを、基準の走行速度の1/N
    の走行速度で連続走行させている状態において、磁気テ
    ープに記録されている記録跡から同時にM個の回転磁気
    ヘッドによって順次に再生された記録データにおける良
    好に再生された部分を合成する手段と、前記の合成され
    た記録データをメモリを用いた時間軸圧縮手段によりN
    倍に時間軸伸長して、原デジタル情報信号として再生す
    る手段を備えてなるデジタル情報信号の磁気記録再生装
    置。
  5. 【請求項5】 所定の回転数で回転している回転磁気ヘ
    ッドにより、基準の走行速度で走行している磁気テープ
    に、特定のトラック角度を示す順次の記録跡が、予め定
    められたトラックピッチで順次に記録形成される状態に
    おいて、基準の転送レートのデジタル情報信号が記録再
    生できるようにされている記録再生装置において、磁気
    テープの走行速度が前記した基準の走行速度とは異なる
    走行速度に変化されても、磁気テープの基準縁と回転磁
    気ヘッドの回転軌跡とのなす角度が、前記した特定のト
    ラック角度と一致するように、回転磁気ヘッドの回転軌
    跡を調整変化させ、転送レートが前記した基準の転送レ
    ートの1/N(ただし、Nは任意の数)であるデジタル
    情報信号が、記録対象とされている原デジタル情報信号
    の場合に、その原デジタル情報信号をメモリを用いた時
    間軸圧縮手段により1/Nに時間軸圧縮するとともに、
    前記の時間軸圧縮された原デジタル情報信号が所定のデ
    ータ量に達する毎に、それを記録跡M本(ただし、Mは
    自然数)毎の記録データとして前記したM個の回転磁気
    ヘッドにより同時に、磁気テープに前記した特定のトラ
    ック角度を有するM本の記録跡として記録させるように
    し、前記のようにして順次のM本ずつの記録跡を記録形
    成させてある記録済み磁気テープにおける順次のM本ず
    つの記録跡からの記録データの再生は、M個の回転磁気
    ヘッドによる順次のM本ずつの記録跡から同時に行なわ
    れる1回ずつの記録データの再生が、磁気テープの停止
    状態時にM本の記録跡からM個の回転磁気ヘッドによっ
    て同時に行なわれた後に、磁気テープを予め定められた
    トラックピッチと対応する距離だけ移動させて停止させ
    る手段と、前記の再生された記録データをメモリを用い
    た時間軸圧縮手段によりN倍に時間軸伸長して、原デジ
    タル情報信号として再生する手段を備えてなるデジタル
    情報信号の磁気記録再生装置。
  6. 【請求項6】 磁気テープの走行速度が前記した基準の
    走行速度とは異なる走行速度に変化されても、磁気テー
    プの基準縁と回転磁気ヘッドの回転軌跡とのなす角度
    が、前記した特定のトラック角度と一致するように、回
    転磁気ヘッドの回転軌跡と磁気テープの基準縁の方向と
    を相対的に調整変化させる手段として、磁気テープの走
    行速度が基準の走行速度とは異なる走行速度に変化され
    たときに、磁気テープの基準縁と回転磁気ヘッドの回転
    軌跡とのなす角度が、前記した特定のトラック角度と一
    致するように、回転磁気ヘッドの回転軌跡を調整変化さ
    せる手段を用いてなる請求項1乃至請求項5のいずれか
    のデジタル情報信号の磁気記録再生装置。
  7. 【請求項7】 磁気テープの走行速度が前記した基準の
    走行速度とは異なる走行速度に変化されても、磁気テー
    プの基準縁と回転磁気ヘッドの回転軌跡とのなす角度
    が、前記した特定のトラック角度と一致するように、回
    転磁気ヘッドの回転軌跡と磁気テープの基準縁の方向と
    を相対的に調整変化させる手段として、磁気テープの走
    行速度が基準の走行速度とは異なる走行速度に変化され
    たときに、磁気テープの基準縁と回転磁気ヘッドの回転
    軌跡とのなす角度が、前記した特定のトラック角度と一
    致するように、磁気テープの走行路を調整変化させる手
    段を用いてなる請求項1乃至請求項5のいずれかのデジ
    タル情報信号の磁気記録再生装置。
  8. 【請求項8】 原デジタル情報信号が所定のデータ量
    を、1記録跡の記録容量と対応して定めてなる請求項1
    乃至請求項5のいずれかのデジタル情報信号の磁気記録
    再生装置。
  9. 【請求項9】 記録時の記録データの転送速度に関する
    情報を磁気テープに記録しておいて、前記の記録データ
    の転送速度に関する情報に基づいて、再生動作時におけ
    る磁気テープの移送態様が設定されるようにしてなる請
    求項3乃至請求項5のいずれかのデジタル情報信号の磁
    気記録再生装置。
JP9242013A 1997-08-21 1997-08-21 デジタル情報信号の磁気記録再生装置 Pending JPH1166743A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9329787B2 (en) 2014-04-28 2016-05-03 International Business Machines Corporation Adapting to predicted changes in host transmission rates

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