JPH11272118A - 温度場過渡解析用データ入力方法及びデータ入力装置 - Google Patents

温度場過渡解析用データ入力方法及びデータ入力装置

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JPH11272118A
JPH11272118A JP8960598A JP8960598A JPH11272118A JP H11272118 A JPH11272118 A JP H11272118A JP 8960598 A JP8960598 A JP 8960598A JP 8960598 A JP8960598 A JP 8960598A JP H11272118 A JPH11272118 A JP H11272118A
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JP8960598A
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Shuji Motomura
修二 本村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】入力データの設定を容易に入力して入力データ
の指定誤りを防ぐ。 【解決手段】オペレータのファイル読込み指示をメニュ
ー制御手段5で検知すると、描画手段6は計算対象モデ
ル形状記憶手段2に記憶されているセル分割済み計算対
象モデルの形状データに基づき計算対象モデルの図を描
画して画像表示装置8の表示画面に表示する。オペレー
タが位置指示手段9のマウスで表示された計算対象モデ
ルの任意のセルを指定すると、セル識別手段10はその
セルが属している構成要素番号を得てデータ入力援助手
段11に送る。データ入力援助手段11は送られたセル
が属している構成要素構成要素に応じた適切なダイアロ
グボックスをダイアログボックス制御手段12を介して
画像表示装置8に表示させる。ダイアログボックスに表
示された入力項目に応じてデータ入力手段13により入
力された解析用データを解析用データ記憶手段3に記憶
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば熱ローラ
定着装置等のの温度場の過渡解析用の入力データをグラ
フィカルなユーザーインタフェースを介して対話的に入
力する温度場過渡解析データ入力方法及びデータ入力装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式の画像形成装置において
は、感光体から紙に静電転写されたトナーは簡単に剥が
れ落ちるので、トナーを加熱あるいは加圧することによ
り、紙に永久的に固着させることが必要になる。この工
程は、定着プロセスとよばれている。定着プロセスを実
行するには色々な方法があるが、そのうちで熱ローラ定
着方式は熱効率が高く安全である等の理由で最も広く使
われている。この熱ローラ定着方式は、2つのローラを
圧接し、そのうち少なくとも一方のローラを加熱し、こ
の2つのローラの圧接部分(ニップ部)に未定着トナー
の乗った紙やOHPシートなどの未定着トナー像支持体
を通過させることにより、未定着トナーを加熱し支持体
に定着させる方式である。2つのローラのうちトナーに
接触する方のローラを定着ローラといい、他方のローラ
を加圧ローラという。通常は、定着ローラのみを加熱
し、加圧ローラは未定着トナー像支持体を定着ローラに
圧接するために使う。定着ローラを加熱する方法として
は、定着ローラの内部空間にハロゲンランプあるいは電
気ヒータ等の熱源を定着ローラの軸方向に配設する方法
と、誘導加熱あるいは定着ローラの一部を発熱体で構成
するなどの方法で定着ローラ自体に発熱させる方法とが
ある。定着ローラの外側表面には温度センサが取り付け
られており、ニップ部の温度が定着に適した温度に維持
されるように、熱源への電力供給量が制御される。
【0003】定着性能の良い熱ローラ定着装置を開発す
る上で、ニップ部の温度の空間的時間的分布を知ること
は大変重要である。しかしながら、ニップ部に温度セン
サをくぐらせて温度を測定すると、温度センサ自体の厚
みと温度センサの熱容量および熱伝導のためにニップ部
の温度が変化し正確な温度が測定できない。また、ニッ
プ部は外から見えないため、赤外線温度計のような非接
触型の温度計も使えず、ニップ部の温度の実測は困難で
ある。そこで、実測に代わるものとしてコンピュータ・
シュミレーションが利用されている。すなわち、コンピ
ュータを使って温度場の過渡解析を行い、温度の時間
的,空間的変化を算出することが行なわれている。
【0004】シュミレーションで熱ローラ定着装置の温
度場を求める場合、まず知りたい部分の温度に影響する
要因のみを現実の装置から抜き出すことにより現実の装
置を近似的にモデル化した計算対象モデルを定める必要
がある。たとえば、知りたいのがローラ軸の中央付近の
ローラ軸に垂直な2次元断面内の温度分布であれば、ロ
ーラ軸端の取り付け金具等を無視し、かつローラ軸方向
の温度の不均一を無視して、熱ローラ定着装置のローラ
軸に垂直な2次元断面のみを抜き出して熱ローラ定着装
置の計算対象モデルとする。
【0005】また、コンピュータによる温度場の過渡解
析を行う方法としては、非定常熱伝導方式を有限差分法
で解く方法が広く使われている。有限差分法による温度
場の過渡解析については、例えば「電算機による偏微分
方程式の解放」G.D.スミス著、藤川洋一郎訳、サイ
エンス社、第2章、及び「コンピュータ伝熱・凝固解析
入門」大中逸雄著、丸善株式会社、第2章などに記載さ
れている。この方法では、解析する物体の内部の空間お
よび時間を離散化して、離散化した各時刻毎に、離散化
した空間の各点の温度を算出する。空間の離散化方法と
しては、一般化座標系に基づく境界適合格子により解析
する物体を微小な4辺形要素(以後セルと呼ぶ)に分割
することが多い。このような空間の離散化方法は、「偏
微分方程式の差分解法」田辺・高見監修、高見・河村
著、東京大学出版会、第6章などに記載されている。2
次元格子の場合、図16に示すように、2つの整数iと
jで格子点およびセルを識別することが多い。図16に
示したように、格子点(i,j)のx座標値をx(i,
j)、y座標値をy(i,j)と表すと、セル(i,
j)は、座標値が〔x(i,j),y(i,j)〕と
〔x(i+1,j),y(i+1,j)〕と〔x(i+
1,j+1),y(i+1,j+1)〕及び〔x(i,
j+1),y(i,j+1)〕である4つの点を頂点と
する4辺形である。これら格子点の座標値は、格子生成
時にファイルに格納しておき、シュミレーションで必要
になった時に読み出して使う。この場合、セル数が多く
なると計算にそれだけ多くの時間がかかるので、温度変
化が急な部分および詳細に検討したい部分のみ細かく分
割し、その他の部分は粗く分割する。熱ローラ定着装置
ではニップ部付近で温度が急激に変化し、またニップ部
の温度を詳細に知ることが重要であるので、ニップ部を
細かく分割し、ニップ部から遠ざかるにしたがって粗く
なるように分割する。
【0006】以上のようにして、計算対象モデルを定
め、それをセルに分割した後、計算対象モデルを構成し
ている材質の物性値と計算条件などのシュミレーション
に必要な入力データを準備してシュミレーションを実行
する。
【0007】このような温度場の過渡解析を実行できる
市販のソフトウェアツールが幾つか販売されている。例
えば日本マーク株式会社が発表しているMARC、ID
EAS、ANSISなどがある。それらの多くは有限差
分法でなく有限要素法を使用している。どちらの方法を
採用していても、解析する物体の内部の空間および時間
を離散化し、離散化した各時刻毎に離散化した空間の各
点の温度を算出するという点は同じである。それらツー
ルの多くはグラフィカルなユーザインタフェースを備え
たプリポストエディタを備えており、ユーザはセルに分
割した計算対象を図示しながら、対話的に材料の熱物性
値等シュミレーションに必要なデータを入力したり、計
算結果の温度分布図を表示させたりすることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記各
ツールは汎用性を重視し、熱ローラ定着装置の温度場過
渡解析に特定化したソフトウェアツールてないため、熱
ローラ定着装置の温度場過渡解析に特有のデータは入力
しにくかった。例えば、ローラの回転速度を入力する手
段が無く、定着ローラの内部空間に配設したヒータの発
熱量は定着ローラの内側表面に対する境界条件として与
えねばならず、温度をモニターする点を指定しにくくか
った。また、用紙とトナーの含水分量を指定できず、計
算対象の各部の熱物性値をワンタッチで表示させること
ができないなどの短所があった。
【0009】また、熱ローラ定着装置の温度場の過渡解
析において、オペレータは入力データとして、ローラを
構成している材料の比熱、密度、熱伝導率、初期温度、
定着装置を通過する用紙の比熱、密度、熱伝導率、初期
温度、初期含水分率、初期位置、用紙の長さ、用紙と用
紙の間隔、トナーの比熱、密度、熱伝導率、初期温度、
初期含水分率、ローラの回転速度、ヒーターの発熱量、
環境温度、外部への熱伝達係数、温度をモニターする位
置、時間の離散化幅、計算結果をファイルに出力する時
間間隔等多数のデータを指定しなければならない。シュ
ミレーションに習熟していないオペレータの場合、これ
らの入力データの設定に誤りをおかし易かった。
【0010】この発明はかかる短所を解消し、計算対象
を図示し、入力データを指定したい部材をオペレータに
図上でマウスでクリックさせ、オペレータがクリックし
た部材の材料データ等の現在値を項目名付きで表示し書
き替え可能にすることにより、ローラを構成している各
層の材料データ等を誤りなくかつ容易に入力できるよう
にして、材料データ等の指定誤りを防ぐことができる温
度場過渡解析用データ入力方法及びデータ入力装置を得
ることを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明の温度場過渡解
析用データ入力方法は、解析する計算対象モデルをセル
に分割し、構成要素ごとに色分けして表示し、オペレー
タが選択した構成要素に応じて異なるデータ入力援助画
面を表示し、各データ入力援助画面には項目名とその項
目の値を表示し入力する表示・入力欄とが対になって存
在し、各項目名毎にオペレータが入力した値を表示・入
力欄に表示することを特徴とする。
【0012】この発明の第2の温度場過渡解析用データ
入力方法は、解析する熱ローラ定着装置の熱計算対象モ
デルをセルに分割し、構成要素ごとに色分けして表示
し、定着ローラに属する構成要素をオペレータが選択す
ると、選択された構成要素の比熱、密度、熱伝導率、初
期温度、単位体積あたりの発熱量、及び定着ローラの回
転速度を入力できるデータ入力援助画面を表示し、紙ま
たは紙の通り道を選択すると、紙の比熱、密度、熱伝導
率、初期温度、初期含水分率、紙の初期位置、紙の長さ
及び紙と紙の間隔を入力できるデータ入力援助画面を表
示し、トナーまたはトナーの通り道を選択すると、トナ
ーの比熱、密度、熱伝導率、初期温度及び初期含水分率
を入力できるデータ入力援助画面を表示し、加圧ローラ
に属する構成要素を選択すると、選択された構成要素の
比熱、密度、熱伝導率及び初期温度を入力できるデータ
入力援助画面を表示し、各データ入力援助画面には項目
名とその項目の値を表示し入力する表示・入力欄とが対
になって存在し、各項目名毎にオペレータが入力した値
を表示・入力欄に表示することを特徴とする。
【0013】上記計算対象モデルを表示する表示画面上
に表示する計算対象モデルに固定してある座標系の原点
が置かれる位置のX座標値とY座標値および計算対象モ
デルの図の拡大倍率の3つのパラメータで表示する計算
対象モデルの表示位置と大きさを制御することが望まし
い。
【0014】また、上記熱ローラ定着装置に被加熱材が
挿入されていない場合に、被加熱材が挿入されている場
合と同じ計算対象モデルの図を表示し、被加熱材が挿入
されていない場合でも被加熱材が挿入されたときに被加
熱材が存在している位置をオペレータが指示したとき
に、被加熱材に関するデータを入力できるデータ入力援
助画面を表示すると良い。
【0015】さらに、上記セルに分割して表示された計
算対象モデルのオペレータが選択したセルを識別して、
選択されたセルの表示色を変え、そのセルを所望の出力
間隔で温度を書き出すべきセルとして記憶すると良い。
【0016】また、上記計算対象モデルの表示図に定着
ローラのヒータを示す図形を付加して表示し、オペレー
タがヒータを示す図形を選択したときにヒータの発熱量
を入力するためのデータ入力援助画面を表示すると良
い。このデータ入力援助画面にヒータの発熱量が「0」
と指定されたときにヒータを示す図形の表示色を変える
ことが望ましい。
【0017】この発明に係る温度場過渡解析用データ入
力装置は、解析する計算対象モデルの形状データを記憶
する計算対象モデル形状記憶手段と、解析用データを記
憶する解析用データ記憶手段と、解析用データ記憶手段
に記憶されているデータの入出力を実行するファイル入
出力手段と、オペレータのファイル入出力指示及び解析
実行指示を検知するメニュー制御手段と、セルに分割し
て表示する計算対象モデルの図を描画する描画手段と、
描画された計算対象モデルの図を表示する画像表示装置
と、オペレータの操作にしたがって計算対象モデルの図
の任意の位置を指定する位置指示手段と、オペレータが
指定した位置にあるセルを識別するセル識別手段と、識
別されたセルの構成要素に応じた入力項目をダイアログ
ボックスに表示しオペレータの入力をガイドするデータ
入力援助手段と、ダイアログボックスの入出力を制御す
るダイアログボックス制御手段及びデータを入力するた
めのデータ入力手段を備え、ダイアログボックスに表示
された入力項目に応じてデータ入力手段により入力され
たデータを解析用データとして解析用データ記憶手段に
記憶することを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】この発明の温度場過渡解析用デー
タ入力装置は、計算対象モデル形状記憶手段と解析用デ
ータ記憶手段とファイル入出力手段とメニュー制御手段
と描画手段と解析用データ一時記憶手段と画像表示装置
と位置指示手段とセル識別手段とデータ入力援助手段と
ダイアログボックス制御手段とデータ入力手段及び温度
場過渡解析手段を有する。
【0019】オペレータのファイル読込み指示をメニュ
ー制御手段で検知すると、ファイル入力手段は計算対象
モデル形状記憶手段に記憶されているセル分割済み計算
対象モデルの形状データを読込み、そのデータを描画手
段に送る。このとき解析用データ記憶手段に記憶されて
いる解析用データも同時に読み込み解析用データー時記
憶手段に記憶する。描画手段は送られた形状データに基
づき計算対象モデルの図を描画して画像表示装置の表示
画面に表示する。この描画手段で描画するとき、送られ
たファイルから計算対象モデルの格子点の座標値とセル
が属している各構成要素の番号を読み込み、セルの構成
要素番号に対応した色を用いてセルの4隅に対応する格
子点の座標値を4つの頂点の座標値とする4辺形を書
く。次に、オペレータが位置指示手段のマウスをクリッ
クして表示された計算対象モデルの任意のセルを指定す
ると、セル識別手段はマウスが置かれていたセルを認識
してそのセルが属している構成要素番号を得てデータ入
力援助手段に送る。データ入力援助手段は送られたセル
が属している構成要素番号からそのセルが属している構
成要素を識別し、その構成要素に応じて適切なダイアロ
グボックスを選択し、ダイアログボックス制御手段を使
ってそのダイアログボックスを画像表示装置に表示させ
る。また、データ入力援助手段は、既に読み込んで解析
用データー時記憶手段に記憶していた解析用データの中
から、その構成要素に指定されている熱物性値等のデー
タをダイアログボックス制御手段に渡し、ダイアログボ
ックスの表示・入力欄に表示させる。データ入力援助手
段はオペレータがキーボード等のデータ入力手段により
ダイアログボックスの表示・入力欄に解析用データを入
力すると、入力した解析用データをダイアログボックス
制御手段から受け取り解析用データー時記憶手段に記憶
する。そしてメニュー制御手段がオペレータのファイル
書き出し指示を検知した時点で、ファイル入出力手段が
それらのデータを解析用データ記憶手段に書き出す。こ
の状態でメニュー制御手段でオペレータの解析実行指示
を検知すると、温度場過渡解析手段は解析用データ記憶
手段に記憶されている解析用データを使用して温度場の
過渡解析を実行する。
【0020】
【実施例】図1はこの発明の一実施例の構成を示すブロ
ック図である。図に示すように、温度場過渡解析用デー
タ入力装置は、初期設定値記憶手段1と計算対象モデル
形状記憶手段2と解析用データ記憶手段3とファイル入
出力手段4とメニュー制御手段5と描画手段6と解析用
データ一時記憶手段7と画像表示装置8と位置指示手段
9とセル識別手段10とデータ入力援助手段11とダイ
アログボックス制御手段12とデータ入力手段13と温
度場過渡解析起動手段14及び温度場過渡解析手段15
を有する。初期設定値記憶手段1は描画パラメータの初
期設定値を記憶する。計算対象モデル形状記憶手段2
は、例えば計算対象である熱ローラ定着装置のローラ軸
に垂直な2次元断面である熱ローラ定着装置の計算対象
モデルの形状データを記憶する。解析用データ記憶手段
3は解析用データを記憶する。ファイル入出力手段4は
解析用データ記憶手段3に記憶されている解析用データ
の入出力を実行する。メニュー制御手段5はオペレータ
のファイル入出力指示および解析実行指示を検知する。
描画手段6は表示する計算対象モデルの図を描画する。
解析用データ一時記憶手段7は解析用データ記憶手段3
に記憶されている解析用データや入力された解析用デー
タを一時記憶する。画像表示装置8は描画手段6で描画
した計算対象モデルの図を表示する。位置指示手段9は
マウスやトラックボールのようなポインティングデバイ
スとそれらデバイスの制御手段と各デバイスが指し示し
ている位置の記憶手段及びマウスのクリックのようなオ
ペレータの位置選択動作の認識手段を有し、オペレータ
の操作にしたがって計算対象モデルの図の任意の位置を
指定する。セル識別手段10はオペレータが指定した位
置にあるセルを識別する。データ入力援助手段11はオ
ペレータが指示した構成要素に応じた入力項目を表示し
オペレータの入力をガイドする。ダイアログボックス制
御手段12はダイアログボックスの入出力を制御する。
データ入力手段13はキーボード等からなりデータを入
力する。温度場過渡解析起動手段14は温度場過渡解析
手段15を起動する。温度場過渡解析手段15は解析用
データ記憶手段3に記憶されている解析用データを使用
して温度場の過渡解析を実行する。
【0021】上記のように構成された温度場過渡解析用
データ入力装置で、解析用データを入力して解析する計
算対象を例えば熱ローラ定着装置のローラ軸に垂直な2
次元断面とすると、この熱ローラ定着装置の計算対象モ
デルは、図2の断面図に示すように、定着ローラ21と
加圧ローラ22と被加熱材23の3つの部分からなる。
但し、定着装置の立ち上げ時などのような通紙しない状
態をシュミレーションする場合は被加熱材23は無く、
定着ローラ21と加圧ローラ22だけになる。定着ロー
ラ21はアルミニウムあるいは鉄のような金属円筒21
1の表面にテフロン層212を有する2つの構成要素か
ら形成されていることが多く、加圧ローラ22は金属の
芯金221の周りにシリコーンゴムの層222を設け、
その外側にテフロン層223を設けた3つの構成要素か
ら形成されていること多い。また、被加熱材23も通常
は紙231とその上に乗ったトナー層232との2つの
構成要素から成り、計算対象モデルのいずれの構成要素
も層構造になっている。この計算対象モデルを構成して
いるすべての構成要素には、各々異なる構成要素番号を
振り、各構成要素をその構成要素番号で一意に区別でき
るようにしておく。また、計算対象モデルを格子で切っ
てセルに分ける際に、セルにはそのセルが属している構
成要素の番号をそのセルの属性として付加しておく。こ
の計算対象モデルを計算対象モデル形状記憶手段2にあ
らかじめ記憶しておく。
【0022】この温度場過渡解析用データ入力装置で、
図2に示す熱ローラ定着装置の温度場の過渡解析をする
ときの動作を図3のフローチャートを参照して説明す
る。
【0023】メニュー制御手段5でオペレータのファイ
ル読込み指示を検知すると(ステップS1)、ファイル
入力手段4は計算対象モデル形状記憶手段2に記憶され
ているセル分割済み計算対象モデルの形状データを読込
み、そのデータを描画手段6に送る。このとき解析用デ
ータ記憶手段3に記憶されている解析用データも同時に
読み込み解析用データー時記憶手段7に記憶する。計算
対象モデルの形状データは、セルに分割した計算対象モ
デルの格子点の座標値とセルが属している各構成要素の
番号と定着ローラ21と加圧ローラ22の内外径と厚さ
及び紙231とトナ232の厚さなどのデータからなっ
ている。また、解析用データは、各ローラ21,22を
構成している材料の比熱と密度、熱伝導率、初期温度、
定着装置を通過する紙の比熱、密度、熱伝導率、初期温
度、初期含水分率、初期位置、紙の長さ、紙と紙の間
隔、トナーの比熱、密度、熱伝導率、初期温度、初期含
水分率、ローラの回転速度、ヒーターの発熱量、環境温
度、外部への熱伝達係数、温度をモニターする位置、時
間の離散化幅、計算結果をファイルに出力する時間間隔
などのデータからなっている。描画手段6は送られた形
状データに基づき計算対象モデルの図を描画して画像表
示装置の表示画面に表示する(ステップS2)。この描
画手段6で描画するときは、図4のフローチャートに示
すように、送られたファイルから計算対象モデルの格子
点の座標値とセルが属している各構成要素の番号を読み
込み(ステップS11,S12)、セルの構成要素番号
に対応した色を用いてセルの4隅に対応する格子点の座
標値を4つの頂点の座標値とする4辺形を書く(ステッ
プS13)。この処理を全てのセルについて行ない、図
5に示すようにセルに分割した計算対象モデル31を図
示する。図5は、図1に示した熱ローラ定着装置のロー
ラ軸に垂直な2次元断面の破線で囲んだ部分24を拡大
して表示した例である。ここで全体図を示すとセルの線
がつぶれて見にくくなるので、拡大した例を示した。こ
のとき、セルに分割した計算対象モデル31は、それを
構成しれいる構成要素ごとに色分けして表示される。例
えば、定着ローラ21は金属円筒211の部分とテフロ
ン層212の部分が異なる色で表示される。同様に加圧
ローラ22の各構成要素と披加熱材23の各構成要素も
それぞれ異なる色で表示される。したがってオペレータ
は、熱物性値等のデータを指定したい構成要素を容易に
識別することができる。
【0024】次に、オペレータが位置指示手段9のマウ
スをクリックして表示された計算対象モデル31の任意
のセルを指定すると、セル識別手段10はマウスが置か
れていたセルを認識してそのセルが属している構成要素
番号を得る(ステップS3,S4)。このセル識別手段
10がセルを識別するときの処理は、図6のフローチャ
ートに示すように、マウスによるセルのクリックを検出
すると(ステップS21)、オペレータがクリックした
位置から引いた半直線がセルの4辺形の辺と交わる数を
数え、1辺のみと交わっているセルをマウスが置かれて
いたセルと認識してそのセルのセル番号を得る(ステッ
プS22)。そして、そのセルが定着ローラ21と披加
熱材23及び加圧ローラ22のいずれの部分に属するか
を識別し(ステップS23)、セル番号により、そのセ
ルが属している構成要素番号を得てデータ入力援助手段
11に送る(ステップS24)。
【0025】データ入力援助手段11は送られたセルが
属している構成要素番号からそのセルが属している構成
要素を識別し、その構成要素に応じて適切なダイアログ
ボックスを選択し、ダイアログボックス制御手段12を
使ってそのダイアログボックスを画像表示装置8に表示
させる(ステップS5)。また、データ入力援助手段1
1は、既に読み込んで解析用データー時記憶手段7に記
憶していた解析用データの中から、その構成要素に指定
されている熱物性値等のデータをダイアログボックス制
御手段12に渡し、ダイアログボックスの表示・入力欄
に表示させる。この表示された定着ローラ21の構成要
素に対応するダイアログボックスの例を図7に示し、ト
ナー232に対応するダイアログボックスの例を図8
に、紙231に対応するダイアログボックスの例を図9
に、加圧ローラ22の構成要素に対応するダイアログボ
ックスの例を図10に示す。いずれのダイアログボック
スも、材料名、比熱、密度、熱伝導率、初期温度の5つ
の項目は共通している。定着ローラ21の構成要素に対
応するダイアログボックスでは、これら共通項目に加え
て発熱量と回転速度の項目があり、トナー232に対応
するダイアログボックスでは、これら共通項目に加えて
初期含水分率の項目があり、紙231に対応するダイア
ログボックスでは、これら共通項目に加えて、初期含水
分率、紙の初期位置、紙の長さ、紙と紙の間隔の項目が
ある。各ダイアログボックスには項目名とその項目の値
を表示し入力する表示・入力欄とを対にして並べてあ
り、表示・入力欄には現在指定されている値が表示さ
れ、オペレータがデータ入力手段13により上書きする
ことによってその値を変更できる。データ入力援助手段
11はオペレータがキーボード等のデータ入力手段13
によりダイアログボックスの表示・入力欄に解析用デー
タを入力すると、入力した解析用データをダイアログボ
ックス制御手段13から受け取り解析用データー時記憶
手段7に記憶する。そしてメニュー制御手段5がオペレ
ータのファイル書き出し指示を検知した時点で、ファイ
ル入出力手段4がそれらのデータを解析用データ記憶手
段3に書き出す(ステップS6)。この状態でメニュー
制御手段5でオペレータの解析実行指示を検知すると、
温度場過渡解析起動手段14は温度場過渡解析手段15
を起動させる(ステップS7)。温度場過渡解析手段1
5は解析用データ記憶手段3に記憶されている解析用デ
ータを使用して温度場の過渡解析を実行する。
【0026】このようにしてオペレータがクリックした
部材に対応する入力援助画面を表示するから、異なる部
材のデータを指定してしまう事を防ぐことができる。ま
た、定着ローラ21等のデータの項目と値とを対応づけ
て表示することにより、項目を間違えて入力することを
防ぐことができる。さらにクリックした部材に対する入
力すべき項目をすべて一覧表示するから、データの指定
もれを防ぐことができる。また、セルに分割した計算対
象モデル31を表示して、紙231の条件を変えたい場
合は表示された図上で紙の位置をクリックすれば紙に関
連した入力項目が表示され、定着ローラ21を構成して
いる1つの層の材料を変えたい場合は、表示された図上
でその層をクリックすればその層に関して入力すべき項
目が表示されるというように、1つの部材の条件を変え
たい場合に多数の入力項目のなかから目指す項目を容易
に得ることができる。
【0027】また、熱ローラ定着装置においては、ニッ
プ部付近で温度が急激に変化し、このニップ部の温度を
知ることが重要である。このためニップ部を細かく観察
できる大きさで計算対象モデルを表示する必要がある。
しかし、計算対象モデル全体に対してニップ部の占める
割合はわずかであるので、ニップ部を細かく観察できる
程度の大きさで表示させた場合、計算対象モデルの全体
が画面に入り切れなくなる。したがって、表示された計
算対象モデル31の図の移動および拡大・縮小機能を設
けると良い。この表示された計算対象モデル31の図の
位置は、表示すべき計算対象モデルに固定した座標系の
原点を表示画面のどの位置に持ってくるかということで
制御し、図の大きさは拡大倍率と呼ぶ1個のパラメータ
で制御する。この処理を図11を参照して説明する。図
11において、表示すべき計算対象モデル32は、実際
は図1に示すように定着ローラ21と加圧ローラ22及
び披加熱材23を有するが、簡単のために4角形で示
す。この計算対象モデル32が表示画面33に計算対象
モデル31の図として表示される。ここで計算対象モデ
ル32に固定した座標形の原点O1(0,0)を表示画
面33上の座標系の位置O2(X0,Y0)に置く。計算
対象モデル32の位置A(x,y)が表示画面33上で
位置B(X,Y)にくるように表示する計算対象モデル
31の図を表示する。ただしX=g・x+X0,Y=g
・y+Y0である。このgが計算対象モデル31の図3
3の拡大倍率である。ここで表示画面33上の座標系の
位置O2の座標値X0,Y0を変えれば、計算対象モデル
31の図が表示画面33上で移動し、拡大倍率gを変え
れば、計算対象モデル31の図が拡大されたり縮小され
たりする。そしてオペレータの指示を感知すると、図1
2に示したダイアログボックスを表示する。このダイア
ログボックスには計算対象モデル32に固定した座標系
の原点の表示画面33上での位置と拡大倍率の項目名と
その項目の値を表示・入力する欄とを対にして並べて表
示し、また、保存ボタンを設置しておく。表示・入力欄
には、現在の表示状況に対応した値を表示する。保存ボ
タンが押されたことを感知すると、これら表示・入力欄
の値をコンピュータ内の記憶装置に記憶すると共に初期
設定ファイルに書き出して保存する。この記憶し保存し
た値は、次に計算対象モデル31の図を表示する際に、
記憶装置または初期設定ファイルから読み出し使用する
ので、その際は、この保存したときと同じ位置と拡大倍
率で図が表示されることになる。したがって、表示する
計算対象の図の位置と大きさをいちいち調整しなくて
も、オペレータが所望する位置と大きさで計算対象の図
が表示することができる。
【0028】また、実際の熱ローラ定着装置では、被加
熱材23がニップ部に挿入されていないとき、定着ロー
ラ21と加圧ローラ22とが密着していて、定着ローラ
21と加圧ローラ22の間に被加熱材23が通る経路が
空いているわけではないが、計算対象モデルでは時間と
ともに形状が変わらないように、あらかじめ定着ローラ
21と加圧ローラ22との間に被加熱材23が通る経路
を空けておくと良い。そしてニップ部で定着ローラ21
と加圧ローラ22とが密着している状態を実現するため
に、ニップ部内の被加熱材23の経路は、熱伝導率が大
きくて熱容量の小さい仮想材料で埋めておき、被加熱材
23が進入してくるのに応じて、その仮想材料を被加熱
材23で置き換えていく。したがって、被加熱材23の
経路には、仮想材料が存在している場合と被加熱材が存
在している場合の2つの場合がある。色々な種類の被加
熱材23でシュミレーションするので、被加熱材23の
物性値はしばしば変更する必要があるが、仮想材料の物
性値は一旦指定しておけば、特別な場合以外は変更する
必要は無い。したがって、被加熱材23の経路がクリッ
クされた場合は、被加熱材23のデータを入力できるよ
うにしておくのが便利である。また、温度場の数値解析
の専門家ではないオペレータは、被加熱材23がニップ
部に挿入されていないときは被加熱材23の経路が仮想
材料で埋めてあるということを知らないので、被加熱材
23の経路をマウスでクリックすることにより、被加熱
材23の物性値を入力できると考えてしまう。したがっ
て、被加熱材23がニップ部に挿入されていないときで
も、被加熱材23の経路がクリックされた場合は、被加
熱材23のデータを入力するためのダイアログボックス
を表示する。すなわち、被加熱材23がニップ部に挿入
されていないときでも、その経路がクリックされた場合
は、図9のダイアログボックスを表示し、トナーの経路
がクリックされた場合は、図8のダイアログボックスを
表示する。ただし、仮想材料の物性値を変更したい場合
にも対応できるように、「特殊材料の入力を可能にす
る」というメニューを設け、そのメニューが選択されて
いる間は、被加熱材23の通り道がクリックされた場合
は、仮想材料の物性値を入力するためのダイアログボッ
クスを表示する。このようにしてオペレータは違和感の
無い入力を行なうことができる。
【0029】また、実際の熱ローラ定着装置では定着ロ
ーラ21の外側表面の適当な位置に温度センサを接触さ
せて温度をモニタしながらニップ部の温度を制御してい
る。また、熱ローラ定着装置を有する例えば複写機のス
イッチを入れた直後は定着ローラ21を回転させない状
態で定着ローラ21を加熱し、定着ローラ21に取り付
けている温度センサで定着ローラ21がある温度に達し
たことを感知した時点で定着ローラ21を回転させる。
こういう状況をシュミレートするには、計算対象モデル
の中の温度をモニタする点を指定する機能とその点の温
度履歴をディスクのファイルあるいは実メモリに記憶す
る機能がシュミレータに必要である。温度場の過渡解析
では、離散化した各時刻ごとにセルの各点の温度を算出
する。通常、この時刻の数は数千から数万になり、セル
の点の数も数千から数万になる。したがって各時刻ごと
に全てのセルの温度をファイルに保管することは、ファ
イルの大きさが大きくなりすぎて実用的ではなく、通常
は間歇的に、例えば100時刻置きに温度をファイルに書
き出している。しかしながら、温度をモニタするセルに
関しては、温度センサで計測している点の温度が所望の
温度になった時点を正確に把握するために、もっと短い
間隔で温度をファイルに書き出す必要がある。そして温
度をモニタする点の数は少ないので、短い間隔で温度を
ファイルに書き出しても、それほど多くのディスク容量
を必要とはしない。
【0030】温度場の過渡解析によるシュミレーション
では、計算対象モデルをセル単位に空間離散化している
から、温度をモニタする点もセル単位で指定する。温度
をモニタする点をセル番号で指定した場合、空間的な位
置が分かりにくい。そこで、計算対象モデルの図の中の
セルをマウスでクリックすると、そのセルが温度をモニ
タする点として認識されるようにする。マウスでクリッ
クされたセルは前記のようにしてして識別できる。この
識別したセルを周囲のセルとは異なる色で表示する。ま
た同じセルが再度クリックされたら、そのセルは温度を
モニタする点の指定から解除する。これによりオペレー
タはどの位置の温度をモニタしようとしているかを正確
に認識することができる。また、実際に温度モニタを設
置する位置と計算対象モデルで温度をモニタするセルと
がずれていた場合、セルへの分割をもっと細かくしてモ
ニタする位置を絞り込むべきかどうかも判断できる。例
えば図13に示す計算対象モデル31の図で、実際に温
度センサを設置した位置をC点とすると、セルDはC点
にもっとも近いセルである。このセルDがC点に比べて
離れすぎているとオペレータが判断したときに、オペレ
ータは計算対象モデル33をさらに細かいセルに分割し
直して、よりC点に近い範囲を占めるセルを指定するこ
とができる。
【0031】さらに、定着ローラ21の内部空間にヒー
タを配設して、そのヒータからの輻射熱で定着ローラ2
1の内面を加熱する定着装置の場合、通常、熱ローラ定
着装置の計算対象は、定着ローラ21と加圧ローラ22
及び被加熱材23であり、計算対象の中にヒータは含ま
ない。そこで、このヒータによる加熱は定着ローラ21
の内面に流入する熱流束という形で計算対象における境
界条件として計算の中に組み込む。この場合、定着ロー
ラ21の内面の単位断面積当たりに単位時間当たり流入
する熱流束を入力値として指定する。しかしながら、温
度場の過渡解析になれていないオペレータにとっては、
定着ローラ21の内面に流入する熱流束によってヒータ
による加熱量を指定するやり方は直感的に分かりにく
い。そこで、図14に示すように、計算対象モデルの定
着ローラ21の内部空間の中央部にヒータを表す円21
3を描き、オペレータがその円213をマウスでクリッ
クすると、図15に示すダイアログボックスを表示して
ヒータの発熱量を入力できるようにする。また、ヒータ
を表す円213は、ヒータの発熱量として「0」でない
値が指定されている場合は赤色で表示し、それ以外の場
合は黒色で表示する。このようにして、温度場の数値解
析における境界条件の指定法に慣れていないオペレータ
でも違和感なく解析データを入力することができる。
【0032】
【発明の効果】この発明は以上説明したように、オペレ
ータが選択した部材に対応するデータ入力援助画面を表
示するから、異なる部材のデータを指定してしまう事を
防ぐことができる。また、定着ローラ等の構成要素のデ
ータの項目と値とを対応づけて表示することにより、項
目を間違えて入力することを防ぐことができる。さらに
さらに、選択した部材に対する入力すべき項目をすべて
一覧表示するから、データの指定もれを防ぐことができ
る。また、セルに分割した計算対象モデルを表示して、
各構成要素の条件を変えたい場合は表示された構成要素
の位置を選択することにより必要とする入力項目が表示
されるから、多数の入力項目のなかから必要とする入力
項目を容易に得ることができ、誤入力を防止することが
できる。
【0033】また、表示する計算対象モデルの表示位置
と大きさを可変制御することにより、オペレータが所望
する位置と大きさで計算対象モデルを表示することがで
きるから、構成要素を確実に選択することができ、誤入
力を防止することができる。
【0034】さらに、熱ローラ定着装置に被加熱材が挿
入されていない場合に、被加熱材が挿入されている場合
と同じ計算対象モデルの図を表示し、被加熱材が挿入さ
れていない場合でも被加熱材が挿入されたときに被加熱
材が存在している位置をオペレータが指示したときに、
被加熱材に関するデータを入力できるデータ入力援助画
面を表示することにより、オペレータは違和感なしに被
加熱材に関するデータを入力することができる。
【0035】また、セルに分割して表示された計算対象
モデルのオペレータが選択したセルを識別して、選択さ
れたセルの表示色を変え、そのセルを所望の出力間隔で
温度を書き出すべきセルとして記憶することにより、定
着ローラの温度をモニタする位置をオペレータが容易に
指定でき、指定した位置を表示図上で正確に確認するこ
とができる。
【0036】さらに、計算対象モデルの表示図に定着ロ
ーラのヒータを示す図形を付加して表示し、オペレータ
がヒータを示す図形を選択したときにヒータの発熱量を
入力するためのデータ入力援助画面を表示することによ
り、定着ローラの内部空間に配設してあるヒータの発熱
量を容易に指定することができる。この場合オペレータ
によりデータ入力援助画面にヒータの発熱量が「0」と
指定されたときにヒータを示す図形の表示色を変えるこ
とにより、発熱条件が正しく指定してあるか否を簡単に
確認でき、発熱量の指定誤りを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例の構成を示すブロック図であ
る。
【図2】熱ローラ定着装置の構成を示す断面図である。
【図3】上記実施例の動作を示すフローチャートであ
る。
【図4】表示する計算対象モデルを描画するときの処理
を示すフローチャートである。
【図5】計算対象モデルの表示図である。
【図6】セルを識別する処理を示すフローチャートであ
る。
【図7】定着ローラの構成要素に対応するダイアログボ
ックスを示す表示図である。
【図8】トナーに対応するダイアログボックスを示す表
示図である。
【図9】紙に対応するダイアログボックスを示す表示図
である。
【図10】加圧ローラの構成要素に対応するダイアログ
ボックスを示す表示図である。
【図11】計算対象モデルの表示位置と倍率の可変動作
を示す説明図である。
【図12】計算対象モデルの表示位置と倍率可変用のダ
イアログボックスを示す表示図である。
【図13】温度モニタ位置を示す計算対象モデルの表示
図である。
【図14】定着ローラ内部にヒータを有する計算対象モ
デルの構成を示す断面図である。
【図15】ヒータに対応するダイアログボックスを示す
表示図である。
【図16】セルの構成を示す説明図である。
【符号の説明】
1 初期設定値記憶手段 2 計算対象モデル形状記憶手段 3 解析用データ記憶手段 4 ファイル入出力手段 5 メニュー制御手段 6 描画手段 7 解析用データ一時記憶手段 8 画像表示装置 9 位置指示手段 10 セル識別手段 11 データ入力援助手段 12 ダイアログボックス制御手段 13 データ入力手段 14 温度場過渡解析起動手段 15 温度場過渡解析手段 21 定着ローラ 22 加圧ローラ 23 被加熱材

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 解析する計算対象モデルをセルに分割
    し、構成要素ごとに色分けして表示し、オペレータが選
    択した構成要素に応じて異なるデータ入力援助画面を表
    示し、各データ入力援助画面には項目名とその項目の値
    を表示し入力する表示・入力欄とが対になって存在し、
    各項目名毎にオペレータが入力した値を表示・入力欄に
    表示することを特徴とする温度場過渡解析用データ入力
    方法。
  2. 【請求項2】 解析する熱ローラ定着装置の熱計算対象
    モデルをセルに分割し、構成要素ごとに色分けして表示
    し、定着ローラに属する構成要素をオペレータが選択す
    ると、選択された構成要素の比熱、密度、熱伝導率、初
    期温度、単位体積あたりの発熱量、及び定着ローラの回
    転速度を入力できるデータ入力援助画面を表示し、紙ま
    たは紙の通り道を選択すると、紙の比熱、密度、熱伝導
    率、初期温度、初期含水分率、紙の初期位置、紙の長さ
    及び紙と紙の間隔を入力できるデータ入力援助画面を表
    示し、トナーまたはトナーの通り道を選択すると、トナ
    ーの比熱、密度、熱伝導率、初期温度及び初期含水分率
    を入力できるデータ入力援助画面を表示し、加圧ローラ
    に属する構成要素を選択すると、選択された構成要素の
    比熱、密度、熱伝導率及び初期温度を入力できるデータ
    入力援助画面を表示し、各データ入力援助画面には項目
    名とその項目の値を表示し入力する表示・入力欄とが対
    になって存在し、各項目名毎にオペレータが入力した値
    を表示・入力欄に表示することを特徴とする温度場過渡
    解析用データ入力方法。
  3. 【請求項3】 上記計算対象モデルを表示する表示画面
    上に表示する計算対象モデルに固定してある座標系の原
    点が置かれる位置のX座標値とY座標値および計算対象
    モデルの図の拡大倍率の3つのパラメータで表示する計
    算対象モデルの表示位置と大きさを制御する請求項1又
    は2記載の温度場過渡解析用データ入力方法。
  4. 【請求項4】 上記熱ローラ定着装置に被加熱材が挿入
    されていない場合に、被加熱材が挿入されている場合と
    同じ計算対象モデルの図を表示し、被加熱材が挿入され
    ていない場合でも被加熱材が挿入されたときに被加熱材
    が存在している位置をオペレータが指示したときに、被
    加熱材に関するデータを入力できるデータ入力援助画面
    を表示する請求項2記載の温度場過渡解析用データ入力
    方法。
  5. 【請求項5】 上記セルに分割して表示された計算対象
    モデルのオペレータが選択したセルを識別して、選択さ
    れたセルの表示色を変え、そのセルを所望の出力間隔で
    温度を書き出すべきセルとして記憶する請求項2記載の
    温度場過渡解析用データ入力方法。
  6. 【請求項6】 上記計算対象モデルの表示図に定着ロー
    ラのヒータを示す図形を付加して表示し、オペレータが
    ヒータを示す図形を選択したときにヒータの発熱量を入
    力するためのデータ入力援助画面を表示する請求項2記
    載の温度場過渡解析用データ入力方法。
  7. 【請求項7】 上記データ入力援助画面にヒータの発熱
    量が「0」と指定されたときにヒータを示す図形の表示
    色を変える請求項6記載のの温度場過渡解析用データ入
    力方法。
  8. 【請求項8】 解析する計算対象モデルの形状データを
    記憶する計算対象モデル形状記憶手段と、解析用データ
    を記憶する解析用データ記憶手段と、解析用データ記憶
    手段に記憶されているデータの入出力を実行するファイ
    ル入出力手段と、オペレータのファイル入出力指示及び
    解析実行指示を検知するメニュー制御手段と、セルに分
    割して表示する計算対象モデルの図を描画する描画手段
    と、描画された計算対象モデルの図を表示する画像表示
    装置と、オペレータの操作にしたがって計算対象モデル
    の図の任意の位置を指定する位置指示手段と、オペレー
    タが指定した位置にあるセルを識別するセル識別手段
    と、識別されたセルの構成要素に応じた入力項目をダイ
    アログボックスに表示しオペレータの入力をガイドする
    データ入力援助手段と、ダイアログボックスの入出力を
    制御するダイアログボックス制御手段及びデータを入力
    するためのデータ入力手段を備え、ダイアログボックス
    に表示された入力項目に応じてデータ入力手段により入
    力されたデータを解析用データとして解析用データ記憶
    手段に記憶することを特徴とする温度場過渡解析用デー
    タ入力装置。
JP8960598A 1998-03-19 1998-03-19 温度場過渡解析用データ入力方法及びデータ入力装置 Pending JPH11272118A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006190499A (ja) * 2004-12-28 2006-07-20 Brother Ind Ltd 加熱ローラの温度分布シミュレーション方法、プログラム、記録媒体、及び画像形成装置
KR101346400B1 (ko) * 2010-05-21 2014-01-02 가부시키 가이샤 미야나가 드릴 비트
JP2016066284A (ja) * 2014-09-25 2016-04-28 日本電気株式会社 情報入力手段、情報入力手段形成方法、表計算装置、表計算方法及びプログラム

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