JPH11271294A - 球状多孔質架橋重合体粒子およびその製造方法 - Google Patents

球状多孔質架橋重合体粒子およびその製造方法

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JPH11271294A
JPH11271294A JP10074131A JP7413198A JPH11271294A JP H11271294 A JPH11271294 A JP H11271294A JP 10074131 A JP10074131 A JP 10074131A JP 7413198 A JP7413198 A JP 7413198A JP H11271294 A JPH11271294 A JP H11271294A
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JP
Japan
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molecular weight
polymer particles
spherical porous
polymer
range
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JP10074131A
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English (en)
Inventor
Tadashi Adachi
正 足立
Hiroaki Takayanagi
弘昭 高柳
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サイズ排除クロマトグラフィー用充填剤など
に好適な、廣い細孔径分布を有する球状多孔質架橋重合
体粒子及びその製法を提供する。 【解決手段】 分子量2,000〜1,000,000
の範囲に2つ以上の異なった数平均分子量を有する重合
体の混合物、または、分子量2,000〜1,000,
000の範囲に2つ以上の分子量極大値を有する重合体
を種粒子として、ビニル重合体により肥大化して、比表
面積が1m2 /g以上であり、水銀圧入法により測定さ
れる細孔分布において、細孔径500nm以下に極大値
が存在しない球状多孔質架橋重合体粒子を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は分離材料、担持材
料、構造材料、表示材料等の各種用途に用いられる球状
多孔質架橋重合体粒子およびその製造方法に関する。詳
しくは、特に液体クロマトグラフィー用充填剤に適し
た、廣い範囲の細孔分布を有し、且つ、粒径分布が狭い
球状多孔質架橋重合体粒子およびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】液体クロマトグラフィーによる分離方法
の1つにサイズ排除クロマトグラフィーがある。これは
多孔質充填剤を充填したカラムに試料を流し、試料が多
孔質充填剤の細孔中を通過する程度が、試料の大きさに
よって異なることを利用して分子量の異なる試料を分離
する方法である。サイズ排除クロマトグラフィーに用い
られる多孔質充填剤は、細孔分布などの多孔質構造の違
いにより、試料に対する異なった保持挙動を示す。従来
のサイズ排除クロマトグラフィー用多孔質充填剤では、
ある特定の細孔径の近傍に細孔分布が集中しており、そ
の結果として、ごく限られた分子量範囲でしか試料を分
離できず、広い分子量範囲にてサイズ排除クロマトグラ
フィーを行うためには異なった細孔径を有する複数の充
填剤カラムを直結して使用したり、或いは異なった細孔
径を有する複数の充填剤が混合されたカラムを用いてい
た。前者の場合は複数の充填剤カラムの選択が煩雑であ
り、後者の場合は複数の充填剤の混合比等の選定に多大
の労力が必要であった。
【0003】また、ある特定の細孔径の近傍に細孔分布
が集中している多孔質充填剤を用い、逆相クロマトグラ
フィー、イオン交換クロマトグラフィー、疎水クロマト
グラフィー等、他の分離モードによる液体クロマトグラ
フィーを行う場合に、特に合成高分子および蛋白質のご
とく広範囲な分子量分布を有する試料を分離しようとし
ても、分子量の大きな試料がサイズ排除を受けるために
目的の分離モードでの相互作用を受けずに溶離されてし
まい、その結果として同一の試料においてサイズ排除さ
れたピークと目的の分離モードでの相互作用を受けて溶
離されたピークの2種類が現れたり、分子量の増大に伴
い試料の吸着容量が低下するなどの問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、サイズ排
除クロマトグラフィー用充填剤や蛋白質のごとく広範囲
な分子量を有する試料を対象とするクロマトグラフィー
用充填剤に適した、広い範囲の細孔分布を有する球状多
孔質架橋重合体粒子を高い再現性をもって製造すること
は困難であった。本発明は、かかる事情に鑑み成された
ものであって、特定の孔径の近傍に細孔分布が集中する
ことなく、廣い細孔分布を有する球状架橋重合体粒子及
びその製法を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述の課
題を解決する為、鋭意検討の結果、異なる数平均分子量
を有する2以上の重合体混合物、又は2以上の分子量分
布の極大値を有する重合体を種粒子としてビニル化合物
を重合することにより、上記目的を達成し得ることを知
った。即ち本発明の要旨は、比表面積が1m2 /g以上
であり、水銀圧入法により測定される細孔分布におい
て、細孔径500nm以下に極大値が存在しないことを
特徴とする球状多孔質架橋重合体粒子及び下記(a)〜
(d)成分を含有する混合物を重合させることを特徴と
する該球状多孔質架橋重合体粒子の製造方法に存する。 (a)分子量2,000〜1,000,000の範囲に
2つ以上の異なった数平均分子量を有する重合体の混合
物、または、分子量2,000〜1,000,000の
範囲に2つ以上の分子量極大値を有する重合体、(b)
(a)成分に対し、2〜30重量倍の、0重量%より大
きく100重量%以下のポリビニル単量体と0重量%以
上100重量%未満のモノビニル単量体からなるビニル
単量体(混合物)、(c)(b)成分に対して0〜20
0重量%の多孔質化溶媒、および、(d)ラジカル重合
開始剤
【0006】本発明により得られる球状多孔質架橋重合
体粒子は、従来のクロマトグラフィー充填剤の如くある
特定の細孔径の近傍に細孔分布が集中している(細孔分
布に極大値が存在する)粒子とは異なり、細孔径500
nm以下に極大値が存在しない、即ち細孔径が廣い範囲
に分布している粒子である。このような細孔構造を有す
る球状多孔質架橋重合体粒子を充填剤としてサイズ排除
クロマトグラフィーを行った場合、広い範囲に細孔が分
布しているため、広い分子量範囲での試料の保持が可能
である。よって従来のサイズ排除クロマトグラフィー用
充填剤のように、異なった細孔径を有する複数の充填剤
カラムを直結したり、異なった細孔径を有する複数の充
填剤を混合する必要がない。また、特に蛋白質のごとく
広範囲の分子量を有する試料に対して、サイズ排除クロ
マトグラフィー以外の分離モードによって液体クロマト
グラフィーを行う場合にも、分子量の大きな試料がサイ
ズ排除を受けることがないため、目的の分離モードでの
純粋な相互作用による分離が可能であり、また分子量の
増大に伴う試料の吸着容量の低下も抑制される。この様
に、廣い範囲の細孔分布を有する球状多孔質架橋重合体
粒子の中でも、特に、液体クロマトグラフィー用充填剤
としては、数平均粒子径が0.1〜30μmの粒子が好
ましく、更に、均一な粒子径のもの、即ち数平均粒子径
の変動係数が10%以下であること粒子が好ましい。
【0007】上記の特徴を有する球状多孔質架橋重合体
粒子の製造方法として、シリカゾルの重合反応、線状高
分子の架橋反応およびポリビニル単量体を含むビニル単
量体(混合物)の重合反応による製造方法等が挙げられ
るが、就中、ポリビニル単量体を含むビニル単量体(混
合物)の重合反応による製造方法が好ましい。ポリビニ
ル単量体を含むビニル単量体(混合物)の重合反応によ
り球状多孔質架橋重合体粒子を製造する場合において、
得られる球状多孔質架橋重合体粒子の細孔構造を制御す
る手段としては、ポリビニル単量体の混合比率を変化さ
せる方法、多孔質化溶媒を添加する方法、線状高分子を
添加する方法等が挙げられる。このうち、ポリビニル単
量体の混合比率を変化させる方法は、製造される球状多
孔質架橋重合体粒子の疎水性等の性状に変化が生じ、疎
水性等の性状を保ったまま細孔構造を変化させることは
難しい。よって多孔質化溶媒を添加する方法、線状高分
子を添加する方法等が好ましいが、この場合も得られる
球状多孔質架橋重合体粒子はある特定の細孔径の近傍に
細孔分布が集中していた。
【0008】本発明は、前述の(a)成分、即ち分子量
2,000〜1,000,000の範囲に2つ以上の異
なった数平均分子量を有する重合体の混合物、または、
分子量2,000〜1,000,000の範囲に2つ以
上の分子量極大値を有する重合体、を用いることによ
り、ビニル単量体((b)成分)の重合反応により、ま
た、多孔質化溶媒((c)成分)を用いて細孔構造を制
御して、本発明に係わる細孔分布の広い球状多孔質架橋
重合体粒子の製造に成功した。その厳密な機構は明らか
ではないが、1種類の重合体を用いて製造された球状多
孔質架橋重合体粒子の細孔分布において、用いた重合体
の数平均分子量が高い場合は大きな細孔径に、また数平
均分子量が低い場合には小さな細孔径の近傍に細孔分布
が集中することから、2つ以上の異なった数平均分子量
を有する重合体の混合物、または2つ以上の異なった分
子量極大値を有する重合体を用いることにより、広い範
囲において均等な細孔分布が得られるものと考えられ
る。
【0009】また、上記の推定理由から広い範囲におい
て均等な細孔分布を得るためには、分子量2,000〜
1,000,000の範囲に異なった数平均分子量を有
し、大きい方の数平均分子量を小さい方の数平均分子量
で除した値が2以上である2つの重合体の混合物、また
は分子量2,000〜1,000,000の範囲に2つ
の異なった分子量極大値を有し、大きい方の分子量極大
値を小さい方の分子量極大値で除した値が2以上である
重合体を用いることが好ましい。以下本発明を詳細に説
明する。
【0010】
【発明の実施の形態】(a)〜(d)の成分を含有する
混合物を重合する方法としては、乳化重合、ソープフリ
ー乳化重合、分散重合、懸濁重合等の一般に良く知られ
た造球重合法が用いられるが、ビニル単量体(混合物)
中のポリビニル単量体の割合の制御の容易さ等を考慮す
ると懸濁重合法および乳化重合法を用いることが好まし
い。通常の懸濁重合法および乳化重合法を用いて本発明
の球状多孔質架橋重合体粒子を製造する場合、(a)成
分を、(b)、(c)及び(d)成分の混合物に溶解し
た後、水性媒体中に添加する。懸濁重合法の場合には分
散安定剤の存在下、撹拌によるせん断力にて液滴が分散
され、また乳化重合法においては乳化剤ミセル中に液滴
が形成され、これを重合することによって球状多孔質架
橋重合体粒子が製造される。
【0011】(a)成分の重合体としては、上述の分子
量特性を有するものであれば、特に限定されるものでは
ないが、好ましくは、ビニル重合体である。重合体を構
成するビニル単量体としては、(メタ)アクリル酸、イ
タコン酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸類;(メ
タ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル等の
(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリ
ル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシ
プロピル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アク
リル酸3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)
アクリル酸2,3−ジヒドロキシプロピル、(メタ)ア
クリル酸2−クロロエチル、(メタ)アクリル酸グリシ
ジル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メ
タ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリ
ル酸テトラヒドロフルフリル等の(メタ)アクリル酸エ
ステル類;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル
(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド誘
導体; スチレン、メチルスチレン、α−メチルスチレ
ン、クロロスチレン、クロロメチルスチレン等のスチレ
ン及びそのアルキルまたはハロゲン置換体;酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類、メチル
ビニルエーテル、エチルビニルエーテル等のビニルエー
テル類;アリルアルコール及びそのエステルまたはエー
テル類;(メタ)アクリロニトリル、ビニルスルホン
酸、p−スチレンスルホン酸、ビニルピリジン、ビニル
ピロリドン等のその他のビニル化合物等が挙げられ、こ
れらのモノビニル単量体は単独或いは二種類以上を混合
して用いることが出来る。なお、本明細書において、
「(メタ)アクリル」とは、「アクリル及び(又は)メ
タクリル」を意味する。
【0012】本発明により製造される球状多孔質架橋重
合体粒子を分離材料、特に高速液体クロマトグラフィー
用充填剤に用いる場合には、その数平均粒子径が0.1
〜30μmの範囲にあることが好ましく、更には粒子径
の変動係数が10%以下であることが好ましい。この様
な球状多孔質架橋重合体粒子を製造する方法としては、
(a)成分として、数平均粒子径が0.1〜20μmで
あって粒子径の変動係数が10%以下である種粒子と、
分子量2,000〜1,000,000の範囲において
種粒子の数平均分子量とは異なった数平均分子量を有す
る重合体を吸収させた混合物を使用するか、又は(a)
成分として、数平均粒子径が0.1〜20μmであって
粒子径の変動係数10%以下であり、分子量2,000
〜1,000,000の範囲において2つ以上の分子量
極大値を有する重合体を使用し、かかる(a)成分を
「シードポリマー」として、これに(b)、(c)及び
(d)成分からなる混合物を吸収させた後に重合を行う
所謂シード重合法を用いることが好ましい。なお、変動
係数は、重合体粒子の粒子径分布の標準偏差を平均粒径
で除した値である。
【0013】種粒子として用いられる重合体粒子は、上
述のビニル単量体を乳化重合、ソープフリー乳化重合、
分散重合、懸濁重合等の一般に良く知られた造球重合す
ることにより製造出来る。中でも、乳化重合、ソープフ
リー乳化重合、分散重合で得られる高分子粒子は、懸濁
重合により製造されたものに比較して、その粒子径分布
が狭く種粒子として好ましい。特に、分散重合により製
造された数平均粒子径0.1〜20μmの重合体粒子を
種粒子として使用することが好ましい。分散重合の方法
は、上述のビニル単量体を、単量体は溶解するが生成す
る重合体は溶解しない媒体中で、ラジカル重合開始剤の
存在下重合することからなる。この場合、媒体の選択
は、生成する重合体粒子の粒子径分布を制御するために
重要である。媒体としては、具体的には、メタノール、
エタノール、プロパノール、(ジ)エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、グリセリン等のアルコール
類;ギ酸メチル、ギ酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチ
ル、(ジ)エチレングリコールモノアセテート等のエス
テル類;ジメチエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフ
ラン、(ジ)エチレングリコールモノメチルエーテル、
(ジ)エチレングリコールモノエチルエーテル等のエー
テル類及びエーテルアルコール類;アセトン、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;ヘ
キサン、シクロヘキサン、オクタン、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の炭化水素類;クロロホルム、四塩化炭
素、1、2ージクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロ
ロベンゼン、クロロトルエン等のハロゲン化炭化水素
類;アセトニトリル、ジメチルアミン、モノエタノール
アミン、ジメチルホルムアミド、ピリジン、ニトロベン
ゼン等の含窒素化合物;二硫化炭素、ジメチルスルホキ
シド等の含硫黄化合物等の有機溶媒又は水が挙げられ
る。又、分散安定剤として、ポリビニルピロリドン、ポ
リアクリル酸、ポリビニルアルコール、メチルセルロー
ス等の高分子物質及び所望により補助安定剤として、界
面活性剤を使用することができる。種粒子の数平均分子
量とは異なった数平均分子量を有する重合体は、上述の
如きビニル単量体を、乳化重合、ソープフリー乳化重
合、分散重合、懸濁重合等の方法で重合して得られる。
【0014】この場合、種粒子に対して分子量2,00
0〜1,000,000の範囲において種粒子の数平均
分子量とは異なった数平均分子量を有する重合体を含む
混合物を吸収させる場合には、該重合体の吸収量の制御
が困難なことから、本発明の(a)成分として、数平均
粒子径が0.1〜20μmであって粒子径の変動係数1
0%以下であり、分子量2,000〜1,000,00
0の範囲において2つ以上の分子量極大値を有する種粒
子を使用することが好ましい。
【0015】数平均粒子径が0.1〜20μmであって
粒子径分布の変動係数10%以下であり、分子量2,0
00〜1,000,000の範囲において2つ以上の分
子量極大値を有する重合体の製造方法としては、例えば
特願平9−217412号に示される方法、即ち、粒子
径分布の狭い球状重合体粒子を種粒子として、種粒子と
は分子量極大値が異なる重合体を用いて種粒子を肥大化
する方法が挙げられる。なお、この場合の種粒子を、上
述の「(a)成分の1部である」種粒子と区別するた
め、「(a)成分製造用」種粒子と称する。具体的に
は、粒子径分布の狭い球状重合体粒子を「(a)成分製
造用」種粒子としてシード重合法又はシード分散重合法
により該種粒子を肥大化する方法が採用される。
【0016】なお、一般に、シード重合法は種粒子に重
合性ビニル単量体を吸収させた後、該重合性ビニル単量
体を重合させることにより、重合体により肥大化された
粒子を得る方法である。シード分散法は、Colloid & Po
lymer Science 、267巻、193−200頁(198
9)や、Colloid & Polymer Science 274巻、279
−284頁(1996)に示される様に、種粒子の存在
下、重合性ビニル単量体を溶解するが生成する重合体は
溶解しない媒体中で該媒体可溶の重合開始剤を用いて単
量体を重合させて重合体により肥大化された粒子を得る
方法である。この場合、ビニル単量体、分散重合溶媒、
重合開始剤などは、前述のものが使用可能である。
【0017】種粒子を肥大化させる重合体は、種粒子と
異なる分子量極大値を有する必要がある。肥大化する重
合体をビニル単量体の重合により得る場合、分子量の制
御法としては、重合開始剤の添加量を変化させる方法、
連鎖移動剤を添加する方法、重合系内の酸素濃度を変化
させる方法、半減期の異なる重合開始剤を併用する方法
(ラジカル重合の場合)等が挙げられるが、連鎖移動剤
を添加する方法が、少量の添加で、分子量の制御が容易
であるので好ましい。連鎖移動剤としては、公知の種々
のものが使用可能であるが、好ましくはモノスルフィド
又はジスルフィド系連鎖移動剤である。具体的には、エ
チルスルフィド、ブチルスルフィド或いは対応するジス
ルフィド等のアルキル(ジ)スルフィド類;ビス(ジメ
チルチオカルバモイル)スルフィド、ビス(ジエチルチ
オカルバモイル)スルフィド、或いは対応するジスルフ
ィド等のビス(ジアルキルチオカルバモイル)スルフィ
ド又はジスルフィド類;フェニルスルフィド、ベンジル
スルフィド或いは対応するジスルフィド等の芳香族スル
フィド又はジスルフィド類等があげられ、好ましくはビ
ス(ジエチルチオカルバモイル)スルフィド、ビス(ジ
メチルチオカルバモイル)スルフィド、ビス(ジエチル
チオカルバモイル)ジスルフィド、ビス(ジメチルチオ
カルバモイル)ジスルフィド等のビス(ジアルキルチオ
カルバモイル)スルフィド又は対応するジスルフィド類
である。これらの連鎖移動剤の添加割合は重合性ビニル
単量体に対して0.01〜19重量%、好ましくは0.
05〜10重量%である
【0018】本発明において使用される(b)成分は、
ポリビニル単量体単独又はポリビニル単量体とモノビニ
ル単量体からなるビニル単量体混合物である。ポリビニ
ル単量体としては、芳香族ポリビニル単量体、脂肪族ポ
リビニル単量体が好適であり、芳香族ポリビニル単量体
としてはジビニルベンゼン、ビスビニルフェニルメタ
ン、ビスビニルフェニルエタンなどのビスビニルフェニ
ルアルカンが、脂肪族ポリビニル単量体としては多価ア
ルコールのポリ(メタ)アクリレートやアルキレンポリ
(メタ)アクリルアミドが好ましい。具体的には、(ポ
リ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリ
セリンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパ
ントリ(メタ)アクリレート、テトラヒドロキシブタン
ジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メ
タ)アクリレート、メチレンビスアクリルアミド、ピペ
ラジンジアクリルアミド、ジアリル酒石酸ジアミド等が
挙げられ、これらは単独でも混合物として用いても良
い。ビニル単量体混合物中のポリビニル単量体の割合は
0重量%より多く100重量%以下であるが、本発明に
おける分離剤に耐溶媒性を付与し、また高速液体クロマ
トグラフィー用分離剤として用いる場合の耐圧性を高め
るためには、1〜100重量%、好ましくは20〜95
重量%のポリビニル単量体を含むことが好ましい。
【0019】又モノビニル単量体としては、前述の
(a)成分に使用される重合性ビニル単量体が挙げられ
る。ビニル単量体としては(a)成分と同じものでも異
なったものであっても良い。又(b)成分ビニル単量体
(混合物)の使用量は、(a)成分に対し2〜30重量
倍、好ましくは4〜20重量倍、更に好ましくは5〜1
5重量倍である。(c)成分である多孔質化溶媒として
は、シード重合時に相分離剤として作用し、粒子の多孔
質化を促進する有機溶媒である脂肪族或いは芳香族の炭
化水素類、エステル類、ケトン類、エーテル類、アルコ
ール類が挙げられる。具体的には例えば、トルエン、キ
シレン、シクロヘキサン、オクタン、酢酸ブチル、フタ
ル酸ジブチル、メチルエチルケトン、ジブチルエーテ
ル、1−ヘキサノール、2−オクタノール、デカノー
ル、ラウリルアルコール、シクロヘキサノール等が挙げ
られ、これらは単独もしくは混合して使用することが出
来る。また、場合によっては多孔質化溶媒の種類の選
定、例えば芳香族炭化水素類であるか或いはアルコール
類であるかによって得られる重合体粒子に所望の特性を
付与することもできる。
【0020】(c)成分の使用量は、(b)成分に対し
0〜200重量%である。(d)成分のラジカル重合開
始剤は、過酸化ベンゾイル、ブチルパーオキシヘキサノ
エート等の過酸化物系開始剤、アゾビスイソブチロニト
リル、アゾビスイソバレロニトリル等のアゾ系開始剤が
好ましい。これら重合開始剤の使用量は、その種類によ
り異なり、広い範囲から選択される。ラジカル重合開始
剤は、(b)成分のビニル単量体或いは(c)成分の多
孔質化溶媒に溶解し、ビニル単量体の含浸と同時にまた
はその前後に(a)成分に含浸させる。また、これらの
ビニル単量体(混合物)、多孔質化溶媒、ラジカル重合
開始剤等を(a)成分に含浸させる際に、場合により
(a)成分に対して親和性が高い溶媒で希釈し、含浸さ
せることも出来る。このような溶媒としては、アルコー
ル、アセトン等の水混和性溶媒やジクロロエタン、塩化
メチレン等のハロゲン化炭化水素等が挙げられる。
【0021】換言すれば、本発明による製造方法は、
(a)成分をシードポリマーとして、これに(b)ビニ
ル単量体(混合物)、(c)多孔質化溶媒、及び(d)
重合開始剤を含浸させ、シードポリマーを肥大化した
後、水性媒体中に懸濁してシード重合を行うことによ
り、目的の球状多孔質架橋重合体粒子を製造する方法で
ある。特に、シードポリマーである(a)成分として数
平均粒子径が0.1〜20μmであって粒子径の変動係
数10%以下の粒子を使用することにより、数平均粒子
径が0.1〜30μmであって粒子径の変動係数10%
以下の球状多孔質架橋重合体粒子を容易に得ることがで
きる。該水性媒体中には、シード重合中の凝集、変形、
融着を防止し、その分散安定性を増すために、分散安定
剤を含有させることが好ましい。該分散安定剤として
は、公知のアニオン系、ノニオン系の界面活性剤及びポ
リビニルピロリドン、ポリエチレンイミン、ビニルアル
コール/酢酸ビニル共重合体等が好ましい。 シード重
合は、重合温度に昇温されることによって開始される。
重合温度は使用する重合開始剤の種類にもよるが、50
℃〜80℃が好ましい。また、シード重合の重合時間
は、重合開始剤の半減期前後、又はそれ以上が好まし
く、例えば、3時間〜48時間が好ましい。重合反応
後、必要に応じ、得られた球状多孔質架橋重合体粒子を
アセトン等の(a)成分の良溶媒を用いて洗浄すること
によりシードポリマーである(a)成分を抽出除去す
る。
【0022】以上のごとく製造された球状多孔質架橋重
合体粒子は、分離材料、担持材料、構造材料、表示材料
等の各種用途に用いられ、特に液体クロマトグラフィー
用充填剤に好適に用いられる。本発明により製造される
球状多孔質架橋重合体粒子は広い範囲の細孔分布を有す
ることから、液体クロマトグラフィー用充填剤のなかで
もサイズ排除クロマトグラフィー用充填剤や、合成高分
子および蛋白質のごとく広範囲の分子量を有する試料の
分離に用いる充填剤に特に好適に用いられる。合成高分
子および蛋白質のごとく広範囲の分子量を有する試料の
分離に用いるクロマトグラフィー用充填剤の分離モード
については、逆相クロマトグラフィー、イオン交換クロ
マトグラフィー、疎水クロマトグラフィー等が挙げら
れ、これらの各種分離モードにおける相互作用を充填剤
に付与するため、本発明の球状多孔質架橋重合体粒子
へ、ジメチルアミノエチル基、ジエチルアミノエチル
基、各種アミノ基、各種4級アンモニウム基等のアニオ
ン交換基、カルボキシ基、スルホン酸基等のカチオン交
換基等の官能基を導入することができる。官能基の導入
方法については公知の方法が用いられる。例えば、
(b)成分のビニル単量体がエポキシ基を有する場合、
エポキシ基を水、グリセリン、エチレングリコール等で
開環変成し、生成した水酸基にアニオン交換基を導入す
る方法、或いは(b)成分としてカルボキシル基などカ
チオン交換基を有するビニル単量体を使用する方法等が
例示される。
【0023】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれら実施例に限定されるものではない。 実施例 1 攪拌器、コンデンサー、温度計及び窒素ガス導入管を備
えた反応器中にエタノール67.75重量部を入れ、ポ
リビニルピロリドン(平均分子量40,000)1.8
重量部を添加し溶解させた。この溶液にグリシジルメタ
クリレート30重量部、2,2−アゾビスイソブチロニ
トリル0.3量部を添加し、窒素雰囲気下にて70℃に
加熱して3時間重合を行い、「(a)成分製造用」種粒
子の分散体を得た。
【0024】次に、グリシジルメタクリレート30重量
部、2,2−アゾビスイソブチロニトリル0.3重量
部、ビス(ジエチルチオカルバモイル)ジスルフィド
0.3重量部およびポリビニルピロリドン(平均分子量
40,000)1.8重量部をエタノール67.75重
量部に溶解し、この溶液を上記の「(a)成分製造用」
種粒子の分散体に添加後、窒素雰囲気下にて70℃に加
熱して3時間重合を行った。放冷後、メタノール洗浄を
行い単離した球状重合体粒子はその平均粒子径が2.6
7μmであり、変動係数は4.7%であった。この球状
重合体粒子をテトラヒドロフランに溶解し、ゲルパーミ
エーションクロマトグラフィーによりポリスチレン換算
分子量を測定したところ、分子量2,000〜1,00
0,000の範囲において分子量40,000および8
0,000に極大値が存在した。この球状重合体粒子を
(a)成分として使用した。上記の(a)成分(シード
ポリマー)5重量部にドデシル硫酸ナトリウム0.02
重量部とイオン交換水45重量部を加えてシードポリマ
ーの水性分散液を調製した。
【0025】(b)成分のグリシジルメタクリレート4
4.94重量部及びエチレングリコールジメタクリレー
ト18.90重量部、(c)成分の1,2−ジクロロエ
タン70.88重量部及びトルエン29.36重量部、
(d)成分の2,2’−アゾビスイソブチロニトリル
0.60重量部と、ドデシル硫酸ナトリウム1.13重
量部及びイオン交換水450重量部から成る重合性ビニ
ル単量体微分散液を上記シードポリマー水性分散液に攪
拌下、室温にて添加し16時間保持することにより油滴
をシードポリマーに吸収させた。次いでこれに1.11
重量%ポリビニルアルコール水溶液405重量部を添加
し、70℃にて8時間、(シード)重合を行い重合体粒
子を得た。この重合体粒子を単離後、325mlのアセ
トンを加え60℃にて4時間抽出操作を行い、シードポ
リマー由来の重合体を除去した後、乾燥することにより
球状多孔質架橋重合体粒子粉末を得た。得られた球状多
孔質架橋重合体粒子の平均粒子径は8.10μmであ
り、変動係数は9.2%であった。この球状多孔質架橋
重合体粒子のBET法にて測定した比表面積は17.2
2/gであった。また、水銀圧入法により測定した細
孔容積は0.41ml/gであり、細孔径500nm以
下には特定の極大値は存在しなかった。
【0026】実施例 2 実施例1にて得られた球状多孔質架橋重合体粒子30重
量部に10重量%硫酸水溶液300重量部を加え、50
℃にて5時間加熱することによりグリシジルメタクリレ
ート由来のエポキシ基の加水分解を行ない水酸基を導入
した。反応終了後、粒子をイオン交換水にて充分に洗浄
した。この粒子を内径8mm、長さ500mmのステン
レスカラムに充填し、水を溶離液として流速1.0ml
/minにて通液し、示差屈折計を検出器として各種分
子量のデキストラン、各種分子量のポリエチレングリコ
ール、エチレングリコールおよびメタノールを用いてサ
イズ排除クロマトグラフィーを実施した。分子量と保持
容量の関係は図1の通りであり、分子量500,000
から32までの範囲で良好な分離が可能であった。
【0027】実施例 3 攪拌器、コンデンサー、温度計及び窒素ガス導入管を備
えた反応器中にエタノール67.75重量部を入れ、ポ
リビニルピロリドン(平均分子量40,000)1.8
重量部を添加し溶解させた。この溶液にグリシジルメタ
クリレート30重量部、2,2−アゾビスイソブチロニ
トリル0.3量部を添加し、窒素雰囲気下にて70℃に
加熱して3時間重合を行い、「(a)成分製造用」種粒
子の分散体を得た。
【0028】次に、グリシジルメタクリレート30重量
部、2,2−アゾビスイソブチロニトリル0.3重量
部、ビス(ジエチルチオカルバモイル)ジスルフィド
0.6重量部およびポリビニルピロリドン(平均分子量
40,000)1.8重量部をエタノール67.75重
量部に溶解し、この溶液を上記「(a)成分製造用」種
粒子の分散体に添加後、窒素雰囲気下にて70℃に加熱
して3時間重合を行った。放冷後、メタノール洗浄を行
い単離した球状重合体粒子はその平均粒子径が2.47
μmであり、変動係数は5.4%であった。この球状重
合体粒子をテトラヒドロフランに溶解し、ゲルパーミエ
ーションクロマトグラフィーによりポリスチレン換算分
子量を測定したところ、分子量2,000〜1,00
0,000の範囲において分子量30,000および1
00,000に極大値が存在した。
【0029】この球状重合体粒子を(a)成分として用
いて実施例1と同様にしてシード重合を行った。得られ
た球状多孔質架橋重合体粒子の平均粒子径は7.98μ
mであり、変動係数は7.8%であった。この球状多孔
質架橋重合体粒子のBET法にて測定した比表面積は2
0.6m2/gであった。また、水銀圧入法により測定
した細孔容積は0.45ml/gであり、細孔径500
nm以下には特定の極大値は存在しなかった。
【0030】実施例 4 実施例3にて得られた球状多孔質架橋重合体粒子30重
量部に10重量%硫酸水溶液300重量部を加え、50
℃にて5時間加熱することによりグリシジルメタクリレ
ート由来のエポキシ基の加水分解を行ない水酸基を導入
した。反応終了後、粒子をイオン交換水にて充分に洗浄
した。この粒子を内径8mm、長さ500mmのステン
レスカラムに充填し、水を溶離液として流速1.0ml
/minにて通液し、示差屈折計を検出器として各種分
子量のデキストラン、各種分子量のポリエチレングリコ
ール、エチレングリコールおよびメタノールを用いてサ
イズ排除クロマトグラフィーを実施した。分子量と保持
容量の関係は図2の通りであり、分子量500,000
から32までの範囲で良好な分離が可能であった。
【0031】比較例 1 ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポリス
チレン換算分子量測定にて、分子量2,000〜1,0
00,000の範囲における極大値が分子量50,00
0の1つであり、重量平均分子量が75,300である
球状重合体粒子をシードポリマーとして用いて実施例1
と同様にしてシード重合を行った。得られた球状多孔質
架橋重合体粒子は水銀圧入法により測定した細孔容積が
0.38ml/gであり、細孔径500nm以下におい
て93.4nmに極大値が存在した。
【0032】比較例 2 ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポリス
チレン換算分子量測定にて、分子量2,000〜1,0
00,000の範囲における極大値が分子量135,0
00の1つであり、重量平均分子量が274,200で
ある球状重合体粒子をシードポリマーとして用いて実施
例1と同様にしてシード重合を行った。得られた球状多
孔質架橋重合体粒子は水銀圧入法により測定した細孔容
積が0.15ml/gであり、細孔径500nm以下に
おいて439.4nmに極大値が存在した。
【0033】
【発明の効果】実施例から明らかなように、本発明によ
れば、粒子径分布が狭く、広い範囲の細孔分布を有する
球状多孔質架橋重合体粒子を高い再現性をもって製造す
ることが可能である。このような球状多孔質架橋重合体
粒子は、塗料原料、紙塗工用原料、トナー、液晶スペー
サー、化粧品原料、診断試薬用担体、液体クロマトグラ
フィー充填剤等に用いることができる。特にサイズ排除
クロマトグラフィー用充填剤や合成高分子および蛋白質
のごとく広範囲な分子量を有する試料を対象とするクロ
マトグラフィー用充填剤に好適に用いることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例2で得られた球状多孔質架橋重合体粒子
を充填剤とするサイズ排除クロマトグラフィーによるク
ロマトグラム
【図2】実施例4で得られた球状多孔質架橋重合体粒子
を充填剤とするサイズ排除クロマトグラフィーによるク
ロマトグラム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 101/00 C08L 101/00

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 比表面積が1m2 /g以上であり、か
    つ、水銀圧入法により測定される細孔分布において、細
    孔径500nm以下に極大値が存在しないことを特徴と
    する球状多孔質架橋重合体粒子。
  2. 【請求項2】 数平均粒子径が0.1〜30μmである
    ことを特徴とする請求項1記載の球状多孔質架橋重合体
    粒子。
  3. 【請求項3】 数平均粒子径の変動係数が10%以下で
    あることを特徴とする請求項1又は2記載の球状多孔質
    架橋重合体粒子。
  4. 【請求項4】 下記(a)〜(d)成分を含有する混合
    物を重合させることを特徴とする請求項1乃至3の何れ
    かに記載の球状多孔質架橋重合体粒子の製造方法。 (a)分子量2,000〜1,000,000の範囲に
    2つ以上の異なった数平均分子量を有する重合体の混合
    物、または、分子量2,000〜1,000,000の
    範囲に2つ以上の分子量極大値を有する重合体、 (b)(a)成分に対し2〜30重量倍の、0重量%よ
    り大きく100重量%以下のポリビニル単量体と0重量
    %以上100重量%未満のモノビニル単量体からなるビ
    ニル単量体(混合物)、 および、 (d)ラジカル重合開始剤
  5. 【請求項5】 (a)成分に、(b)成分、(c)成分
    及び(d)成分を含有する混合物を吸収させた後、重合
    反応させることを特徴とする請求項4記載の球状多孔質
    架橋重合体粒子の製造方法。
  6. 【請求項6】 (a)成分が、分子量2,000〜1,
    000,000の範囲に2つの異なった数平均分子量を
    有する重合体の混合物、または、分子量2,000〜
    1,000,000の範囲に2つの分子量極大値を有す
    る重合体であることを特徴とする請求項4又は5記載の
    球状多孔質架橋重合体粒子の製造方法。
  7. 【請求項7】 (a)成分が、分子量2,000〜1,
    000,000の範囲に異なった数平均分子量を有し、
    大きい方の数平均分子量を小さい方の数平均分子量で除
    した値が2以上である2つの重合体の混合物、または、
    分子量2,000〜1,000,000の範囲に2つの
    異なった分子量極大値を有し、大きい方の分子量極大値
    を小さい方の分子量極大値で除した値が2以上である重
    合体であることを特徴とする請求項4乃至6の何れかに
    記載の球状多孔質架橋重合体粒子の製造方法。
  8. 【請求項8】 (a)成分が、分子量2,000〜1,
    000,000の範囲に2つの異なった分子量極大値を
    有する重合体であることを特徴とする請求項4乃至7の
    何れかに記載の球状多孔質架橋重合体粒子の製造方法。
  9. 【請求項9】 (a)成分として、数平均粒子径が0.
    1〜20μmの範囲で、且つ、分子量2,000〜1,
    000,000の範囲に2つ以上の分子量極大値を有す
    る球状重合体粒子を使用し、数平均粒子径が0.1〜3
    0μmの重合体粒子を得ることを特徴とする請求項4又
    は5記載の球状多孔質架橋重合体粒子の製造方法。
  10. 【請求項10】 (a)成分として、数平均粒子径が
    0.1〜20μmの範囲であって、且つ、その変動係数
    が10%以下であり、分子量2,000〜1,000,
    000の範囲において2つ以上の分子量極大値を有する
    球状重合体粒子を使用し、数平均粒子径が0.1〜30
    μmの範囲であって、且つ、その変動係数が10%以下
    である重合体粒子を得ることを特徴とする請求項9記載
    の球状多孔質架橋重合体粒子の製造方法。
  11. 【請求項11】 (a)成分が、粒子径の変動係数が1
    0%以下である球状重合体粒子を種粒子として、種粒子
    とは分子量極大値が異なる重合体により種粒子を肥大化
    させて得られる数平均粒子径が0.1〜20μmの範囲
    であって、且つ、その変動係数が10%以下であり、分
    子量2,000〜1,000,000の範囲において2
    つ以上の分子量極大値を有する球状重合体粒子であるこ
    とを特徴とする請求項9又は10記載の球状多孔質架橋
    重合体粒子の製造方法。
  12. 【請求項12】 ビニル単量体を、その単量体を溶解す
    るが生成する重合体は溶解しない有機溶媒中でラジカル
    重合反応させて得られる粒子径の変動係数が10%以下
    である球状重合体粒子を種粒子することを特徴とする請
    求項11記載の球状多孔質架橋重合体粒子の製造方法。
  13. 【請求項13】 種粒子とは分子量極大値が異なる重合
    体が、その単量体を溶解するが生成する重合体は溶解し
    ない有機溶媒中にてラジカル開始剤を用いる重合反応に
    より得られたものであることを特徴とする請求項11又
    は12記載の球状多孔質架橋重合体粒子の製造方法。
  14. 【請求項14】 種粒子とは分子量極大値が異なる重合
    体が、その単量体を溶解するが生成する重合体は溶解し
    ない有機溶媒中にてラジカル開始剤および連鎖移動剤を
    用いる重合反応により得られたものであることを特徴と
    する請求項13記載の球状多孔質架橋重合体粒子の製造
    方法。
  15. 【請求項15】 連鎖移動剤がモノスルフィド及び/ま
    たはジスルフィド系連鎖移動剤であることを特徴とする
    請求項14記載の球状多孔質架橋重合体粒子の製造方
    法。
  16. 【請求項16】 請求項1乃至3の何れかに記載の球状
    多孔質架橋重合体粒子からなる液体クロマトグラフィー
    用充填剤
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