JPH11269517A - 鋼製樋壁構造 - Google Patents
鋼製樋壁構造Info
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- JPH11269517A JPH11269517A JP9228798A JP9228798A JPH11269517A JP H11269517 A JPH11269517 A JP H11269517A JP 9228798 A JP9228798 A JP 9228798A JP 9228798 A JP9228798 A JP 9228798A JP H11269517 A JPH11269517 A JP H11269517A
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Abstract
ことができ、高温環境下においても強度低下の影響を最
小限に止め、より長期の使用に耐え得る鋼製樋壁構造を
提供する。 【解決手段】 熱膨張に対し上下左右に伸縮自在な接合
部を介して壁板と胴縁と支柱を組み上げる。壁板のみ、
または壁板と胴縁の二者、または壁板と胴縁および支柱
の三者を耐火鋼により構成する。
Description
や溶滓が流動する樋の両側に構築される樋壁構造に関す
るものである。
ート(RC)構造となっているが、RC製樋壁構造は耐
熱性と施工性の点で次のような問題が指摘されている。 操業中、高温の環境下に置かれる樋壁では、長時間の
使用によりRC中の水分が徐々に蒸発して、コンクリー
トの劣化が進行し強度が低下する。 熱膨張しようとする時に変形が拘束されていると、内
部応力が発生してコンクリートにひび割れが生じて強度
が低下する。 耐火RCを採用することも提案されているが、普通R
Cと比べて数倍ものコストを要する。 樋壁の施工に当たっては、鉄筋工→型枠工→コンクリ
ート打設→養生→型枠外しというように多工程を経るた
め、時間と費用が多大となる。 上記問題点に対しては、変形を拘束しないように接合
部を工夫することで対応しているが、これには限界があ
り、より大きな変形に対しては効果がない。の問題点
はRCの特性上回避できないものであり、コスト節減か
ら設備のさらなる長寿命化が求められている状況下で
は、致命的な問題となっている。
る壁板と胴縁と支柱を組み上げた鋼製樋壁構造も提案さ
れているが、鋼材として普通鋼が使用されているため、
高温環境下では強度低下が著しい。また、溶銑や溶滓の
熱を直接受ける鋼材は非常に大きな熱膨張を起こすので
あるが、壁板・胴縁・支柱の各構成部材は溶接によって
固定されているため、熱膨張による変形が抑制されて各
構成部材に非常に大きな応力が働くことになり、部材が
座屈を起こし易い。これらの問題を回避ないし緩和する
ために、従来の鋼製樋壁構造では熱源から十分な距離を
置いた位置に樋壁を構築し、鋼材への入熱を小さくして
いるが、このような解決策は結果として無駄なスペース
を生んでしまう。例えば、1200〜1300℃の溶銑
が流れる樋壁では両側に2mずつ、計4mの幅が必要と
なっている。
目的は、耐火RC製樋壁構造と比べて安価に構築するこ
とができ、高温環境下においても強度低下の影響を最小
限に止め、より長期の使用に耐え得る鋼製樋壁構造を提
供することである。
は、鋼製の壁板と胴縁と支柱を熱膨張に対し上下左右に
伸縮自在な接合部を介して組み上げる。鋼材としては建
築構造用耐火鋼(FR鋼)が使用することができ、熱源
に最も近い壁板のみを耐火鋼で構成する場合、壁板と胴
縁の二者を耐火鋼で構成する場合、あるいは壁板と胴縁
と支柱の三者を耐火鋼で構成する場合がある。
は、樋に流れる溶銑や溶滓からの放射熱が壁板等の構成
部材が入来したとき、上下左右方向への熱膨張は伸縮調
節機能のある接合部によって吸収されるため、構成部材
の変形が拘束されることがなく、座屈を起こすことがな
い。また、壁板等の構成部材は高熱下においても強度減
退がないか十分に少ない耐火鋼で作製されているため、
樋壁構造は高温環境下でも所要強度を保持する。
のH形断面の支柱1は操業床2の下層の鋳床3に所定間
隔で垂直に立設され、支柱1の上端部と操業床2との仕
口部4は全てピン接合になっており、熱応力の発生を防
止している。図12に示したように耐火鋼製の溝形断面
の横胴縁5は、左端部をアングル形接合金物6とボルト
・ナット7によって支柱1のウェブ部分1aに固定され
ている。横胴縁5の右端部はアングル形接合金物8とボ
ルト・ナット9によって、隣の支柱1のウェブ部分1a
に支持されている。接合金物8の水平板部8aのボルト
孔10は、左右方向に長いルーズホールに形成されてお
り、横胴縁5の左右方向の熱膨張を逃がす。
に配置される耐火鋼製の壁板11の背面には、耐火鋼製
のアングル形断面の竪胴縁12が左右一対に溶接されて
おり、各竪胴縁12の上端部はボルト・ナット16によ
ってアングル形接合金物13に固着され、接合金物13
はボルト・ナット14によって最上段の横胴縁5に取り
付けられている。接合金物13の水平板部13aのボル
ト孔15は、左右方向に長いルーズホールに形成されて
おり、壁板11の左右方向への熱膨張を吸収する。壁板
11と支柱1の前面フランジ1bとの間には空気層38
が設けられ、支柱1が高温に晒されないように配慮され
ている。
17の左端部の上部背面には断面T形の接合金物18が
溶接され、壁板17の右端部の上部背面には断面T形の
接合金物19が溶接されている。右側の接合金物19の
水平板部19aはボルト・ナット20によって横胴縁5
に固着され、左側の接合金物18の水平板部18aはボ
ルト・ナット21によって横胴縁5に取り付けられてい
る。この水平板部18aのボルト孔22は左右方向に長
いルーズホールに形成されており、壁板17は右端部を
固定端(黒丸表示)として左方向への熱膨張が拘束なく
行える。
23の左端部の上部背面には断面T形の接合金物24が
溶接され、壁板23の右端部の上部背面には断面T形の
接合金物25が溶接されている。左側の接合金物24の
水平板部24aはボルト・ナット26によって横胴縁5
に固着され、右側の接合金物25の水平板部25aはボ
ルト・ナット27によって横胴縁5に取り付けられてい
る。この水平板部25aのボルト孔28は左右方向に長
いルーズホールに形成されており、壁板23は左端部を
固定端(黒丸表示)として右方向への熱膨張が抑制され
ずに行える。
には壁板11,17の熱膨張用の逃げ隙間29が空けら
れており、隙間29は壁板17側に溶接した裏当て板3
0によって背面側から閉塞されている。壁板11の左端
縁と壁板23の右端縁の間には壁板11,23の熱膨張
用の逃げ隙間31が空けられており、隙間31は壁板2
3側に溶接した裏当て板32によって背面側から閉塞さ
れている。これら裏当て板と上記接合金物およびボルト
・ナットは耐火鋼製である。
の下端部はボルト・ナット33によってアングル形接合
金物34に取り付けられ、接合金物34はボルト・ナッ
ト35によって上から2段目の横胴縁5に取り付けられ
ている。接合金物34の水平板部34aのボルト孔36
は、左右方向に長いルーズホールに形成されており、壁
板11の左右方向への熱膨張を吸収するようになってい
る。また、接合金物34の垂直板部34bのボルト孔3
7は、上下方向に長いルーズホールに形成されており、
壁板11の下方向への熱膨張を吸収するようになってい
る。
グル形の接合金物39が溶接され、壁板17の右端部の
下部背面にはアングル形の接合金物40が溶接されてい
る。右側の接合金物40の垂直板部40bはボルト・ナ
ット41によってアングル形接合金物42の垂直板部4
2bに取り付けられ、接合金物42の水平板部42aは
ボルト・ナット43によって上から2段目の横胴縁5に
固着されている。接合金物42の垂直板部42bのボル
ト孔44は上下方向に長いルーズホールに形成されてい
る。
ルト・ナット45によってアングル形接合金物46の垂
直板部46bに取り付けられ、接合金物46の水平板部
46aはボルト・ナット47によって上から2段目の横
胴縁5に固着されている。接合金物46の垂直板部46
bのボルト孔48は上下方向に長いルーズホールに形成
され、水平板部46aのボルト孔49は左右方向に長い
ルーズホールに形成されている。そのため、壁板17は
右端部を固定端(黒丸表示)として左方向と下方向への
熱膨張が拘束なしに行える。
グル形の接合金物50が溶接され、壁板23の右端部の
下部背面にはアングル形の接合金物51が溶接されてい
る。左側の接合金物50の垂直板部50bはボルト・ナ
ット52によってアングル形接合金物53の垂直板部5
3bに取り付けられ、接合金物53の水平板部53aは
ボルト・ナット54によって上から2段目の横胴縁5に
固着されている。接合金物53の垂直板部53bのボル
ト孔55は上下方向に長いルーズホールに形成されてい
る。
ルト・ナット56によってアングル形接合金物57の垂
直板部57bに取り付けられ、接合金物57の水平板部
57aはボルト・ナット58によって上から2段目の横
胴縁5に固着されている。接合金物57の垂直板部57
bのボルト孔60は上下方向に長いルーズホールに形成
され、水平板部57のボルト孔59は左右方向に長いル
ーズホールに形成されている。そのため、壁板23は左
端部を固定端(黒丸表示)として右方向と下方向への熱
膨張を拘束なしに行える。上記の各接合金物も耐火鋼製
である。
下方に配置される耐火鋼製の壁板61の背面には、耐火
鋼製のアングル形断面の竪胴縁62が左右一対に溶接さ
れており、各竪胴縁62の上端部はボルト・ナット66
によってアングル形接合金物63に固着され、接合金物
63はボルト・ナット64によって下から2段目の横胴
縁5に取り付けられている。接合金物63の水平板部6
3aのボルト孔65は、左右方向に長いルーズホールに
形成されており、壁板61の左右方向への熱膨張を吸収
するようになっている。壁板61と支柱1の前面フラン
ジ1bとの間には前記空気層38が設けられている。
67の左端部の背面にはアングル形竪胴縁68が溶接さ
れ、壁板67の右端部の背面にはアングル形竪胴縁69
が溶接されている。右側の竪胴縁69の上部にはアング
ル形接合金物70の垂直板部70bがボルト・ナット7
1によって固着され、接合金物70の水平板部70aは
ボルト・ナット72によって下から2段目の横胴縁5に
固着されている。左側の竪胴縁68の上部にはアングル
形接合金物73の垂直板部73bがボルト・ナット74
によって固着され、接合金物73の水平板部73aはボ
ルト・ナット75によって該横胴縁5に取り付けられて
いる。この水平板部73aのボルト孔76は左右方向に
長いルーズホールに形成されており、壁板61は右端部
を固定端(黒丸表示)として左方向への熱膨張を拘束な
しに行える。
77の左端部の背面には、アングル形竪胴縁78が溶接
され、壁板77の右端部の背面にはアングル形竪胴縁7
9が溶接されている。左側の竪胴縁78の上部にはアン
グル形接合金物83の垂直板部83bがボルト・ナット
84によって固着され、接合金物83の水平板部83a
はボルト・ナット85によって下から2段目の横胴縁5
に固着されている。右側の竪胴縁79の上部にはアング
ル形接合金物80の垂直板部80bがボルト・ナット8
1によって固着され、接合金物80の水平板部80aは
ボルト・ナット82によって該横胴縁5に取り付けられ
ている。この水平板部80aのボルト孔86は左右方向
に長いルーズホールに形成されている。そのため、壁板
77は左端部を固定端(黒丸表示)として右方向への熱
膨張を拘束なしに行える。
には壁板61,67の熱膨張用の逃げ隙間87が空けら
れており、隙間87は壁板67側に溶接した裏当て板8
8によって背面側から閉塞されている。壁板61の左端
縁と壁板77の右端縁の間には壁板61,77の熱膨張
用の逃げ隙間89が空けられており、隙間89は壁板7
7側に溶接した裏当て板90によって背面側から閉塞さ
れている。これら裏当て板と上記接合金物およびボルト
・ナットは耐火鋼製である。
62の下端部はボルト・ナット91によってアングル形
接合金物92の垂直板部92bに取り付けられ、接合金
物92の水平板部92aはボルト・ナット93によって
最下段の横胴縁5に取り付けられている。接合金物92
の水平板部92aのボルト孔94は、左右方向に長いル
ーズホールに形成されており、壁板61の左右方向への
熱膨張を吸収する。また、接合金物92の垂直板部92
bのボルト孔95は、上下方向に長いルーズホールに形
成されており、壁板61の下方向への熱膨張を吸収す
る。
縁69の下部にはアングル形接合金物96の垂直板部9
6bがボルト・ナット97によって取り付けられ、接合
金物96の水平板部96aはボルト・ナット98によっ
て最下段の横胴縁5に固着されている。垂直板部96b
のボルト孔99は上下方向に長いルーズホールに形成さ
れている。そのため、壁板67は下方への熱膨張を許容
されている。左側の竪胴縁68の下部にはアングル形接
合金物100の垂直板部100bがボルト・ナット10
1によって取り付けられ、接合金物100の水平板部1
00aはボルト・ナット102によって該横胴縁5に取
り付けられている。この垂直板部100bのボルト孔1
03は上下方向に長いルーズホールに形成され、水平板
部100aのボルト孔104は左右方向に長いルーズホ
ールに形成されている。そのため、壁板67は右端部を
固定端(黒丸表示)として左方向と下方向への熱膨張を
拘束なしに行える。
縁78の下部にはアングル形接合金物105の垂直板部
105bがボルト・ナット106によって取り付けら
れ、接合金物105の水平板部105aはボルト・ナッ
ト107によって最下段の横胴縁5に固着されている。
垂直板部105bのボルト孔108は上下方向に長いル
ーズホールに形成されている。そのため、壁板77は下
方への熱膨張を許容されている。右側の竪胴縁79の下
部にはアングル形接合金物109の垂直板部109bが
ボルト・ナット110によって取り付けられ、接合金物
109の水平板部109aはボルト・ナット111によ
って該横胴縁5に取り付けられている。この垂直板部1
09bのボルト孔112は上下方向に長いルーズホール
に形成され、水平板部109aのボルト孔113は左右
方向に長いルーズホールに形成されている。そのため、
壁板77は左端部を固定端(黒丸表示)として右方向と
下方向への熱膨張を拘束なしに行える。上記各接合金物
も耐火鋼製である。
適当な接合金物を会して支柱に取り付けられ、樋部11
4の両側に所要高さ及び長さの樋壁構造が構築される。
本発明は発明の主旨を変更しない範囲内において種々の
態様で実施することができ、上記実施例に限定されるも
のではない。
は、熱膨張に対し上下左右に伸縮自在な接合部を介して
壁板と胴縁と支柱を組み上げているため、壁板、胴縁お
よび支柱のいずれにおいても熱応力の発生を的確に防止
することができる。また、壁板のみ、または壁板と胴縁
の二者、または壁板と胴縁および支柱の三者を耐火鋼に
より構成しているため、高温環境下においても熱による
強度低下が少なく、より長期の使用に耐え得る樋壁構造
を従来の耐熱コンクリート製樋壁構造と比べて安価に実
現することができる。上下左右に伸縮自在な接合部を採
用しているため、従来の普通鋼製樋壁構造における熱影
響を避けるためだけの無駄なスペースを不要にすること
ができる。更にまた、RC製樋壁構造と比べて現地での
組立作業を軽減することができるため、短工期化と費用
節減が容易に実現できる。
の概略的な斜視図である。
略図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 熱膨張に対し上下左右に伸縮自在な接
合部を介して壁板と胴縁と支柱を組み上げた鋼製樋壁構
造。 - 【請求項2】 壁板のみ、または壁板と胴縁の二者、
または壁板と胴縁および支柱の三者を耐火鋼により構成
した請求項1に記載の樋壁構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09228798A JP3754207B2 (ja) | 1998-03-20 | 1998-03-20 | 鋼製樋壁構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09228798A JP3754207B2 (ja) | 1998-03-20 | 1998-03-20 | 鋼製樋壁構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11269517A true JPH11269517A (ja) | 1999-10-05 |
JP3754207B2 JP3754207B2 (ja) | 2006-03-08 |
Family
ID=14050206
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP09228798A Expired - Lifetime JP3754207B2 (ja) | 1998-03-20 | 1998-03-20 | 鋼製樋壁構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3754207B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100430490C (zh) * | 2006-03-09 | 2008-11-05 | 武汉威林炉衬材料有限责任公司 | 一种贮铁式高炉出铁沟 |
-
1998
- 1998-03-20 JP JP09228798A patent/JP3754207B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100430490C (zh) * | 2006-03-09 | 2008-11-05 | 武汉威林炉衬材料有限责任公司 | 一种贮铁式高炉出铁沟 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3754207B2 (ja) | 2006-03-08 |
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