JPH11269198A - 新規な脳特異的タンパク質およびそれをコードする遺伝子 - Google Patents

新規な脳特異的タンパク質およびそれをコードする遺伝子

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JPH11269198A
JPH11269198A JP10066617A JP6661798A JPH11269198A JP H11269198 A JPH11269198 A JP H11269198A JP 10066617 A JP10066617 A JP 10066617A JP 6661798 A JP6661798 A JP 6661798A JP H11269198 A JPH11269198 A JP H11269198A
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protein
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narc
amino acid
pro
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JP10066617A
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Goro Kuwajima
吾郎 桑島
Takeshi Yaoi
毅 矢追
Takashi Nakayama
隆志 中山
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Shionogi and Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】シナプス可塑性の成立過程またはその長期維持
の過程に於いて脳特異的に発現している遺伝子の単離
と、該遺伝子がコードするシナプス可塑性の成立または
その長期維持のメカニズム解明のために有用なタンパク
質を供給することを目的とする。 【構成】本発明の脳特異的タンパク質は、シナプスの活
動依存的に発現が上昇し、プロテインキナーゼCのCa2+
結合ドメインであるC2ドメインを2つ有するタンパク
質であることを主旨としたものである。さらに詳細に
は、脳に於いて特異的に発現されている、マウスおよび
ヒトから取得・決定された557アミノ酸残基から成る配
列表の配列番号1から配列番号3に記載のNARCであるこ
とを主旨としたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シナプスの活動依
存的に発現が上昇する脳特異的な新規タンパク質および
該タンパク質をコードする遺伝子に関する。さらに詳細
には、プロテインキナーゼCのCa2+結合ドメインとして
知られているC2ドメインを2つ有する新規タンパク質
および該タンパク質をコードする遺伝子に関する。
【0002】
【発明の背景】神経細胞間の情報伝達はシナプス間の神
経伝達物質を介した伝達・応答により行われる。このシ
ナプス伝達は繰り返し(例えば短時間高頻度に)刺激を
与えると、その伝達効率が増強されたり抑制されたりす
る。このようなシナプス伝達効率の変化はシナプス可塑
性と呼ばれ、脳の記憶学習の様な高次神経機能の要素過
程と考えられている。高等生物の脳の様々な領域に於い
てシナプス可塑性が観測されているが、特に1973年にBl
issらにより海馬に於いて発見されたシナプス伝達効率
の長期増強(LTP;long-term potentiation)と呼ばれ
る現象は(Bliss, T.et al., J. Physiol. 232:331-35
6, 1973)、シナプス可塑性に於ける代表的な機能変化
の一つである。従来よりラットやマウスの海馬、特に海
馬CA1領域の長期増強は脳の記憶学習のメカニズムを解
明する上で最もよく研究されている現象の一つとなって
いる。
【0003】この長期増強に代表されるシナプス可塑性
が長期に維持される過程や長期的な記憶の成立過程で
は、遺伝子の発現が関与することが知られており、新た
に発現されたタンパク質、あるいは発現量の変化したタ
ンパク質が神経細胞の機能的、形態的な面で変化を引き
起こしているものと考えられる。Nediviらは、長期増強
などのシナプス可塑性に関連する遺伝子は500から1000
程度存在すると推定しており(Nedivi, E. et al., Nat
ure 363:718-721, 1993)、これまでにいくつかの既知
および未知の遺伝子がシナプス可塑性誘発の刺激により
発現することが報告されている。しかしながら、シナプ
ス可塑性成立の過程またはその長期維持の過程に於い
て、どの遺伝子の発現が変化し、そしてその結果どのよ
うなシナプスの機能的、形態的変化が引き起こされてい
るのか、具体的なメカニズムはよく理解されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、シナ
プス可塑性の成立過程またはその長期維持の過程に於い
て脳特異的に発現している遺伝子の単離と、該遺伝子が
コードするシナプス可塑性の成立またはその長期維持の
メカニズム解明のために有用なタンパク質を供給するこ
とを目的とする。すなわち、脳の機能の解明や脳疾患治
療薬の開発が期待される遺伝子および/または該遺伝子
がコードするタンパク質の供給の道を開くことを目的と
する。
【0005】さらに本発明の目的は、上記タンパク質の
構造遺伝子を有する発現ベクター、該タンパク質の構造
遺伝子により形質転換された形質転換体、該形質転換体
を用いる該タンパク質の製造法、該タンパク質に対する
抗体、該抗体を産生し得るハイブリドーマを提供するこ
とにある。また本発明の他の目的は、該タンパク質をコ
ードするDNA分子を含有する遺伝子の正常な遺伝子機能
を、遺伝子ターゲティングの操作を用いて喪失させた実
験動物、例えばノックアウトマウスなどを提供すること
にある。
【0006】さらに本発明の他の目的は、上記タンパク
質と該タンパク質に結合可能なタンパク質との結合反応
を阻害または促進する物質のスクリーニング法、該スク
リーニング法によって得ることができる該結合反応を阻
害または促進する物質を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】マウスやラットにカイニ
ン酸を投与すると、海馬に於いてシナプス伝達の長期増
強(LTP-like potentiation)を生じるが、これは、カ
イニン酸により海馬のグルタミン酸受容体が過剰に刺激
されシナプスの活動が活発になったからであると考えら
れている(Ben-Ari, Y. and Represa, A., Trends Neur
osci. 13:312-318, 1990)。そこで本発明者らは、上記
の課題に鑑み、鋭意研究した結果、マウス腹腔内にカイ
ニン酸を投与し、投与6時間後に海馬を採り出して、そ
のcDNAの中からカイニン酸投与により発現の上昇してい
るものをRLCS(;Restriction Landmark cDNA Scannin
g)法(Suzuki, H. et al., Nucleic Acid Res. 24:289
-294,1996)により見付け出した。その内の一つをclone
16と名付け、得られたcDNA断片をもとにその全長cDNAを
ライブラリーからクローニングした。さらに、clone16
cDNAの配列はマウスとヒトとの間で良く保存されている
と仮定して前記clone16 cDNA配列よりセンスプライマー
およびアンチセンスプライマーを作製し、これらのプラ
イマーを用いてヒトcDNAライブラリーを鋳型にPCRを行
い、得られたcDNA断片をもとにヒト由来のclone16に対
応するcDNAの全長配列を取得した。
【0008】そして、上記の塩基配列およびコードする
アミノ酸配列を調べたところ、これらの遺伝子は新規遺
伝子であり今まで知られているどのファミリーにも属さ
ない新規タンパク質をコードすること、該タンパク質は
C2ドメインを2つ有し、Ca2+結合能を持つ細胞質内タ
ンパク質である可能性がある、ということを見出し、こ
れらをNARC(;Neuronal Activity Regulated C2-domai
n-containing protein)と命名した。また得られたcDNA
を用いてマウスに於ける局在を調べたところ、脳以外の
組織では見付からず、さらに脳内でも海馬と嗅球での発
現が飛び抜けて強いという特徴を持つことを見出し、本
発明を完成するに至った。
【0009】すなわち本発明の脳特異的タンパク質は、
シナプスの活動依存的に発現が上昇し、プロテインキナ
ーゼCのCa2+結合ドメインであるC2ドメインを2つ有
するタンパク質であることを主旨としたものである。さ
らに詳細には、脳に於いて特異的に発現されている配列
表の配列番号1から配列番号3に記載のNARCであること
を主旨としたものである。
【0010】本発明の脳特異的タンパク質は、配列表の
配列番号1の20位のSerから115位のGlyまでおよび
配列番号1の152位のAspから247位のGlnまでのア
ミノ酸配列を含むタンパク質、若しくは前記アミノ酸配
列に於いて1若しくは数個のアミノ酸を欠失、置換若し
くは付加されたアミノ酸配列を含むタンパク質である。
これら配列表の配列番号1の20位のSerから115位
のGlyまでのアミノ酸配列からなる領域および配列番号
1の152位のAspから247位のGlnまでのアミノ酸配
列からなる領域は、それぞれNARC由来のC2ドメインに
対応する領域である。
【0011】またここで、1若しくは数個のアミノ酸の
欠失、置換若しくは付加とは、本発明に於いて見出され
たタンパク質が元来有している生物学的機能を保持する
範囲でのアミノ酸配列の変異を意味し、本明細書では以
後同様に取り扱う。つまり、当業者には容易に理解する
ように、本発明のDNA配列を既知の方法用いて1または
それ以上のヌクレオチドの欠失、置換若しくは付加させ
ることにより、該DNAがコードするタンパク質を構成す
るアミノ酸を修飾し、天然のタンパク質と同等またはそ
れ以上の望ましい生物活性を有する、マウスまたはヒト
由来の、あるいはその他の哺乳動物由来の、改良された
タンパク質を製造することが可能である。従って、その
ような方法で改変されたタンパク質及びDNAも本発明に
包含されることを意味する。
【0012】好ましい実施態様によれば、上記タンパク
質は、配列表の配列番号1の1位のMetから557位のP
roまでのアミノ酸配列を含むタンパク質、若しくは前記
アミノ酸配列に於いて1若しくは数個のアミノ酸を欠
失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列を含むことか
らなるタンパク質である。すなわち前記タンパク質はC
2ドメインを2つ有するNARC若しくはその変異体であ
る。
【0013】好ましい実施態様によれば、上記タンパク
質は、配列表の配列番号2の1位のMetから557位のP
roまでのアミノ酸配列を含むタンパク質、若しくは前記
アミノ酸配列に於いて1若しくは数個のアミノ酸を欠
失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列を含むことか
らなるタンパク質である。すなわち前記タンパク質はマ
ウス由来のNARC若しくはその変異体である。
【0014】好ましい実施態様によれば、上記タンパク
質は、配列表の配列番号3の1位のMetから557位のP
roまでのアミノ酸配列を含むタンパク質、若しくは前記
アミノ酸配列に於いて1若しくは数個のアミノ酸を欠
失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列を含むことか
らなるタンパク質である。すなわち前記タンパク質はヒ
ト由来のNARC若しくはその変異体である。
【0015】本発明のDNA分子は、上記のいずれかに記
載のタンパク質をコードする塩基配列を含むDNA分子で
ある。
【0016】好ましい実施態様によれば、上記DNA分子
は、配列表の配列番号2の93位のAから1763位の
Aまでの塩基配列を含むDNA分子である。すなわち前記D
NA分子は上記マウス由来のNARCをコードする塩基配列を
含むDNA分子である。
【0017】好ましい実施態様によれば、上記DNA分子
は、配列表の配列番号3の101位のAから1770位
のGまでの塩基配列を含むDNA分子である。すなわち前
記DNA分子は上記ヒト由来のNARCをコードする塩基配列
を含むDNA分子である。
【0018】本発明の発現ベクターは、上記のいずれか
に記載のDNA分子を有する発現ベクターである。宿主と
して原核微生物、例えば大腸菌を使用する場合、適した
発現ベクターとしてlacプロモーターやtacプロモーター
を含む既知のものがあり、それらを使用することができ
る。なお、大腸菌の発現系については多くの成書(Mani
atis, T., Molecular Cloning : A Laboratory Manual
第2版, Cold Spring Harbor Laboratory (New York),
1989)に記載されており、それらに従って行うことが可
能である。また、本発明の発現ベクターには遺伝子治療
に用いられるベクター、例えばレトロウイルスベクター
なども含まれる。
【0019】本発明の形質転換体は、上記発現ベクター
により形質転換された形質転換体である。形質転換され
る細菌や細胞としては、例えば大腸菌、酵母菌、動物細
胞などが挙げられる。これらを形質転換する方法、すな
わち上記発現ベクターを宿主(細菌や細胞)に導入する
方法は既知であり、多くの成書(Maniatis, T., 1989、
前出)に記載されているので、それらに従って行うこと
ができる。例えば原核微生物または真核微生物を宿主と
する場合は、塩化カルシウム法に代表されるコンピテン
トセル(competent cell)を用いる方法や、エレクトロ
ポレーション法(電気穿孔法)などにより行うことが可
能であり、また哺乳類細胞を宿主とする場合はトランス
フェクション法、エレクトロポレーション法により行う
ことが可能である。
【0020】本発明のタンパク質の製造法は、上記形質
転換体を培養し、該培養物から目的のタンパク質を採取
することを特徴とする。すなわち前記製造法は、得られ
た形質転換体を適当な培地にて培養し、例えば産生され
たNARCが培養液または培養濾液(上澄み)中に存在して
いる場合は、培養物を濾過または遠心分離して、該培養
濾液からタンパク質の単離・精製の一般的な手法(例え
ば、塩析、透析、ゲル濾過クロマトグラフィー、イオン
交換クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラ
フィーなど)を用いて本発明のNARCを採取する製造法で
ある。また、例えば産生されたNARCが培養されたペリプ
ラズムおよび細胞質中に存在している場合は、前記同様
濾過や遠心分離によって細胞を集め、それらの細胞壁お
よび/または細胞膜を超音波および/またはリゾチーム
処理などによって破壊し細胞破砕物を得る。そして該細
胞破砕物を適当な水溶液に溶解し、多くの成書(堀尾武
一ら、蛋白質/酵素の基礎実験法, 1981)に記載されて
いる既知な方法を用いて本発明のNARCを精製する製造法
である。特に、形質転換体に大腸菌を用いてタンパク質
を製造する方法は多くの成書(Itakura, K. et al., Sc
ience 198:1056-1063,1977)に記載されており、当業者
ならば容易に行うことが可能である。
【0021】本発明の抗体は、上記のいずれかに記載の
タンパク質を認識する。抗体の作製方法については既知
であり、NARCを認識する抗体を産生させ得る該タンパク
質のペプチド断片を免疫原とし、マウス、ラット、ウサ
ギなどの動物を免疫して、その血清由来の抗体(ポリク
ローナル抗体)を作製することができる。
【0022】好ましい実施態様によれば、上記抗体は単
クローン抗体である。単クローン抗体の作製方法につい
ても既知であり、免疫した動物の脾臓またはリンパ節か
ら細胞を採取し、ミエローマ細胞などの細胞と、ポリエ
チレングリコール(PEG)などにより細胞融合させてハ
イブリドーマを作製した後、該ハイブリドーマからモノ
クローナル抗体を作製することができる。
【0023】本発明のハイブリドーマは、上記単クロー
ン抗体を産生する。
【0024】本発明の実験動物は、上記のいずれかに記
載のDNA分子を含有する遺伝子の正常な遺伝子機能を、
遺伝子ターゲティングの操作を用いて喪失させた実験動
物である。該実験動物の作製方法については既知であ
り、ゲノム上のNARC DNAの塩基配列と相同的な外来性DN
A断片を、例えばレトロウイルスベクターなどを用いて
細胞内に導入し、相同部分での組み換えを起こして該外
来DNAをゲノムに組み込み、NARCゲノムDNAを不活化する
ことにより作製することができる。
【0025】好ましい実施態様によれば、上記実験動物
はマウスであり、ノックアウトマウスと呼ばれる。これ
はマウスの胚性幹細胞(ES細胞)を用いて作製すること
ができる。すなわち、NARCをコードするDNA分子を含有
する遺伝子の変異遺伝子を挿入したレトロウイルスベク
ターをES細胞に挿入し、相同組換えに成功した細胞を選
択マーカーにより選択して、変異遺伝子を導入したES細
胞をマウス初期胚に移植することにより、ノックアウト
マウスを作製することが可能である。
【0026】本発明の医薬組成物は、上記のいずれかに
記載のタンパク質またはDNA分子を含有する。例えばタ
ンパク質を含有する場合、該タンパク質を安定化するた
めに糖などの安定化剤を加えてもよく、主として凍結乾
燥した製剤が用いられる。また、例えばDNA分子を含有
する場合、細胞内に取り込ませるために該DNA分子をリ
ポソーム内に封入した製剤などが用いられる。これらの
医薬組成物は脳機能を改善するための脳疾患治療薬、あ
るいは脳虚血などの興奮性神経細胞死が関与する疾患や
てんかんなどに対する治療薬として用いることができ
る。
【0027】本発明のスクリーニング法は、上記のいず
れかに記載のタンパク質と該タンパク質に結合可能なタ
ンパク質との結合反応を阻害または促進する物質のスク
リーニング法である。すなわち前記スクリーニング法
は、上記のいずれかに記載のタンパク質と該タンパク質
に結合可能なタンパク質との結合反応系に、該反応を阻
害または促進する物質を含むと推定される試料を加え
て、その結合性および/または反応性を測定する工程を
含む方法である。前記スクリーニング法に於いて用いら
れるタンパク質は、該結合反応に必要な領域を含むもの
であればそれらタンパク質の断片あるいは変異体であっ
てもよく、例えばNARCのC末側領域を含む断片などを用
いることができる。測定する指標としては、該結合反応
の結果生成するタンパク質複合体の量あるいはその生成
速度の増加または減少などが挙げられるが、該結合反応
により誘発される生物作用を測定することも含まれる。
【0028】好ましい実施態様によれば、上記スクリー
ニング法は、上記のいずれかに記載のタンパク質に結合
可能なタンパク質がガンマ・グルタミルシステインシン
セターゼまたはOS9前駆体であるスクリーニング法であ
る。これらのタンパク質はマウスNARCの240位から4
28位のアミノ酸配列部分に結合可能であるので、該ス
クリーニング法に於いてはこの部分配列を含むマウスNA
RCの断片あるいは変異体を用いることが可能である。
【0029】本発明の上記のいずれかに記載のタンパク
質と該タンパク質に結合可能なタンパク質との結合反応
を阻害または促進する物質は、上記スクリーニング法に
よって得ることができる、上記のいずれかに記載のタン
パク質と該タンパク質に結合可能なタンパク質との結合
反応を阻害または促進する物質である。
【0030】
【発明の実施の形態】次に、上記本発明のタンパク質で
あるNARCおよびそれをコードする遺伝子に関して、さら
に詳細に説明する。なお、本明細書中、配列表の配列番
号1で表わす事ができる本発明の新規なタンパク質を
「NARC」と呼称する。さらに、該NARCをコードするDNA
を「NARC DNA」と呼称する。本発明の目的から、NARCを
コードするDNAは合成DNA(例えば、cDNA)または天然の
DNA(ゲノムDNA)のいずれであってもよく、これらを全
てを包含するものである。
【0031】本発明を工程の順に説明する。なお本発明
に於いて、各工程で用い得る一般的な分子生物学的実験
手法(DNAの電気泳動、電気泳動により分離したDNAをゲ
ル中から回収する方法、ライゲーション、宿主の形質転
換、組換え宿主の培養、プラスミドDNAの調製、DNAの制
限酵素による切断、DNAの放射標識など)は、例えばMol
ecular Cloning A Laboratory Manual, 第2版(Maniat
is, T., 1989、前出)に記載されているような、当業者
に公知な方法が採用される。
【0032】本発明のNARC cDNAの取得方法に関して、
マウスに於ける場合を例に具体的に説明する。
【0033】電気生理学的研究から、海馬CA1領域に於
けるシナプス伝達の長期増強は次のような仕組によって
起こると考えられている。すなわち神経伝達物質である
グルタミン酸により、1)後シナプス側のAMPA型グルタ
ミン酸受容体が過剰に活性化される、2)その結果、後
シナプス側の脱分極が閾値を超えることにより、後シナ
プス側のもう一つのグルタミン酸受容体であるNMDA受容
体が活性化される、3)するとNMDA受容体のチャンネル
が開き、後シナプス側神経細胞にCa2+が流入し、これが
シナプス伝達の長期増強のための生化学的変化(酵素の
活性化、遺伝子発現など)をもたらす、というものであ
る。従って、シナプス伝達の長期増強と連動して発現の
上昇する遺伝子は、グルタミン酸の代わりにカイニン酸
でAMPA型グルタミン酸受容体を過剰に刺激することによ
り発現が上昇するはずである。すなわち、本発明のタン
パク質であるNARCをコードする遺伝子の発現は、マウス
腹腔内にカイニン酸を投与して海馬のグルタミン酸受容
体を過剰に刺激した試料と、カイニン酸投与とともにNM
DA受容体拮抗薬(例えばMK801)を投与してNMDA受容体
をブロックした試料とを比較対照させることにより確認
することが可能である。
【0034】上記異なる条件下での細胞・組織試料同士
に於いて、発現が変化している遺伝子を検出するために
は、RLCS法(Suzuki, H., 1996、前出)、Differential
Display法(Liang, P. et al., Science 257:967-971,
1992)、RDA法(Hubank, M. et al., Nucleic Acids R
esearch 22:5640-5648, 1994)などを行えばよい。例え
ば前記RLCS法を行う場合には、無処理マウス、カイニン
酸を単独投与したマウス、およびMK801前処理後カイニ
ン酸を投与したマウスから得られたRLCS像を比較するこ
とにより、そのcDNAの中からカイニン酸投与により発現
の上昇しているもの、すなわちシナプス伝達の長期増強
と連動して発現の上昇する遺伝子のcDNAを見出すことが
できる。つまり本発明のNARCをコードする遺伝子は、カ
イニン酸投与により新たに出現するようになり、かつそ
の出現がMK801の前処理により抑制されたRLCSのスポッ
トからcDNAを抽出してその塩基配列を調べ、全長cDNAを
取得をすればよい。
【0035】全長cDNAの取得には、部分的なcDNA情報か
ら全長DNAを得る一般的な方法である5'RACE(;rapid a
mplification of cDNA ends)および3'RACEを行い、得
られた5'側DNA断片と3'側DNA断片をそれぞれ常法に従い
ベクターにサブクローニングして、その塩基配列を決定
すればよい。このようにして得られる完全長のcDNA塩基
配列は、配列番号2に示されるマウスNARC cDNAの塩基
配列である。
【0036】上記の方法で得られるマウスNARC cDNA
は、2019塩基対(base)から成る新規配列であり、その
3'側にはpoly Aが付加されている。また、長いORF(オ
ープンリーディングフレーム)は一つだけ存在し、これ
は93位の開始コドンと1764位の終止コドンに対応
するものである。また、この開始コドンの上流にはATG
は存在せずin frameでTGA(36〜38位)が存在し、
1980〜1985位には典型的なpolyA付加シグナル
が存在している。
【0037】さらに、マウスNARC cDNAは、ATG上流4 bp
までは同一でそれより上流の5'末端の配列のみ異なる3
つのサブタイプ(Type II、III、IV)が存在する。
【0038】マウスNARC cDNAの上記ORFがコードするア
ミノ酸配列、すなわちマウスNARCのアミノ酸配列は557
残基からなる新規アミノ酸配列である。これは20位か
ら115位にかけて、および152位から247位にか
けてC2ドメインが存在し、リン酸化サイトと考えられ
ているThrを保存している。また、特に後者はCa2+結合
に重要と考えられている5つのAsp(Shao, X. et al.,
Science 273:248-251, 1996)を保存している。
【0039】次に、本発明のNARCをコードする遺伝子の
発現、すなわちNARC mRNAの発現に関して、マウスin vi
voに於ける場合を例に具体的に説明する。
【0040】カイニン酸腹腔内投与6時間後のNARC mRNA
の海馬での発現変化は、凍結切片に対するin situハイ
ブリダイゼーションにより調べることができる。前記in
situハイブリダイゼーションに関しては実施例で詳述
するが、NARC mRNAは無処理のマウスでも海馬錐体細胞
層、顆粒細胞層で強い発現を示し、これらの部位での発
現はカイニン酸投与により増強される。特にCA1、顆粒
細胞層では発現の増強が顕著である。
【0041】NARC mRNAの組織発現分布は、各種組織よ
り単離したpoly(A)+RNAを用いたノーザンブロット解析
を行うことにより調べることができる。ノーザンブロッ
ト解析に関しては上記同様実施例で詳述するが、マウス
の各種組織より単離した前記poly(A)+RNAとしては、例
えば市販のMultiple Tissue Northern(MTN) Blot(CLON
TECH社製)などを用いればよい。マウスに於いては、NA
RC mRNAの発現は脳でのみ検出され、その他の組織で検
出されない。すなわち、NARC mRNAの発現は脳特異的で
ある。
【0042】また、脳の発生段階に於けるNARC mRNAの
発現変化は、上記同様ノーザンブロット解析により調べ
ることができる。例えば、胎生期数日から生後数週まで
経時的にマウスから全脳を採り出してそれぞれのpoly
(A)+RNAを調製し、それらをアガロースゲルやポリアク
リルアミドゲルなどのゲル電気泳動にかけてナイロン膜
に転写し、該ナイロン膜に対してノーザンブロット解析
を行なえばよい。マウスに於いては、NARC mRNAの発現
は神経回路形成がほぼ終了して初めて見ることができ
る。さらにadultマウスでは発現量が格段に多くなる。
このことは本発明のNARCは神経細胞の分化に関与すると
いうよりはむしろ、より神経細胞の成熟に於いて機能し
ていることを示唆している。
【0043】NARC mRNAの脳内発現分布は、in situハイ
ブリダイゼーションにより調べることができる。マウス
の場合、NARC mRNAは副嗅球の顆粒細胞層、次いで海
馬、主嗅球顆粒細胞層の順で強い発現を示す。さらに脳
幹にある一部の神経核も強いシグナルを示し、その他で
は、大脳皮質の第二層、第三層の神経細胞と思われる細
胞も弱いながらシグナルを示す。しかし、小脳ではまっ
たくシグナルが見られない。また海馬では、CA3〜CA4の
錐体細胞層が最も強く、次いでCA1の錐体細胞層、歯状
回顆粒細胞層が強いシグナルを示す。それらに比べてCA
2の錐体細胞層のシグナルはやや弱い。主嗅球では顆粒
細胞層の他に僧帽細胞層や糸球体のまわりの神経細胞で
もシグナルが観察される。なお、ほとんどのシグナル陽
性細胞は、その位置、形、形成する層構造などから神経
細胞であると考えられる。
【0044】次に、本発明のNARCを認識する抗体の作製
方法に関して、マウスNARC特異的抗体に於ける場合を例
に具体的に説明する。
【0045】マウスNARC特異的抗体は、NARCのペプチド
断片とGST(;glutathion S transferase)との融合タン
パク質により作製することができる。前記ペプチド断片
としては、例えば上記マウスNARCの4位のProから16
1位のHisまでのペプチド断片を使用することができ
る。抗体作製方法の手順は、先ずNARCの断片に対応する
DNA断片を市販されているGST融合タンパク発現ベクター
(例えばPharmacia社製pGEX4T3)へサブクローニング
し、得られたプラスミドを大腸菌などにトランスフェク
トして融合タンパク質を発現させる。次に菌体を超音波
処理などにより破砕し、融合タンパク質が可溶化画分に
存在するのを確認した後、市販のGlutathion Sepharose
4Bカラムなどを用いて可溶化画分からGST-NARC融合タ
ンパク質をアフィニティー精製する。そして精製した該
融合タンパク質を定法に従いウサギなどに免疫し抗血清
を得、更に硫安沈殿法などにてイムノグロブリン画分を
得ればよい。なお抗体のアフィニティー精製用にあらか
じめNARCとHis-tagとの融合タンパク質作製し、該His-t
ag融合タンパク質をカップリングしたCNBr-activated S
epharose 4Bを用いて、先に得られたGST融合タンパク質
に対する抗イムノグロブリン画分からマウスNARC特異的
ウサギ抗体(ウサギの場合)をアフィニティー精製する
ことができる。
【0046】脳内のNARCの検出は、精製したNARC特異的
抗体を用いて行うことができる。マウスの場合、精製し
た上記NARC特異的抗体を用いて行なえばよい。すなわち
懸濁したマウス脳に対し、一次抗体として上記アフィニ
ティー精製NARC特異的抗体、二次抗体として市販のペル
オキシダーゼ標識抗ウサギイムノグロブリン ヤギ血
清、シグナル検出法として市販のキット(例えばAmersh
am社製ECLキット)を用いてウエスタンブロットを行
う。なおウエスタンブロットの手法は既知であり、多く
の成書に記載されている。前記ウエスタンブロットによ
り本発明のNARCが実際に脳内で発現していることを確認
することができる。
【0047】NARCと細胞膜との相互作用については、脳
懸濁液を遠心分画して調べることができる。マウスの場
合、緩衝液で懸濁したマウス脳を遠心で可溶化画分と不
溶化画分に分画した後、上記マウスNARC特異的抗体を用
いてウエスタンブロットを行なえばよい。マウスに於い
ては、本発明のNARCはその約7割が可溶化画分に、約3割
が不溶化画分に見出される。また脳の懸濁に際し、Ca2+
を加えた緩衝液を用いて同じ操作を行なえば、該NARCは
可溶化画分には検出されず、全てが不溶化画分に検出さ
れる。このことは本発明のNARCは通常は細胞質に存在す
るが、細胞内Ca2+濃度の上昇とともに脂質に結合し細胞
膜へ移行することを示唆している。
【0048】次に、海馬シナプス伝達の長期増強(LT
P)を電気刺激により誘導した時の本発明のNARCをコー
ドする遺伝子の発現に関して、マウスに於ける場合を例
に具体的に説明する。
【0049】海馬シナプス伝達の長期増強に於けるNARC
mRNAの発現は、急性摘出海馬スライス標本に於いてCA1
-CA3野シナプス伝達の長期増強を電気刺激により誘導す
ることによって調べることができる。これを行う理由
は、NARC mRNAの海馬に於ける発現は上記の通りカイニ
ン酸投与により増強されるが、該カイニン酸刺激による
シナプス可塑性は電気刺激による長期増強と共通する
面、相違する面の両方を併せ持つからである。前記CA1-
CA3野シナプス伝達の長期増強は、例えば、マウスから
海馬を採り出してロータリースライサーなどによりスラ
イス標本を作製し、該スライス標本を95%酸素、5%炭
酸ガスで飽和した灌流液内でインキュベーションした
後、チェンバーに移し、34℃に保温した95%酸素、5%
炭酸ガス飽和灌流液を灌流し、神経繊維であるSchaffer
collateral/commissural fiberを0.1msec、0.1Hzで刺
激(テスト刺激)すればよい。なお、シナプス後電位を
CA1野錐体細胞層より測定することにより、CA1-CA3野シ
ナプス伝達を調べることができる。そして、例えば5分
毎に3回、100Hz、1秒間の高頻度刺激を行い、その後テ
スト刺激によって誘発されるシナプス後電位の振幅の増
大およびその持続を確認することにより、CA1-CA3野シ
ナプス伝達の長期増強が成立しているかを判断すればよ
い。
【0050】長期増強が成立していることが確認できた
場合、該標本に対してin situハイブリダイゼーション
行う。マウスに於いては、長期増強を6時間持続した標
本では、CA1野の錐体細胞でNARC mRNAに特異的シグナル
が増強している。高頻度刺激を与えずに長期増強を起こ
さなかった標本では、シグナル増強は見られない。この
ことは海馬CA1-CA3の長期増強成立とともに後シナプス
側のCA1野錐体細胞でのNARC遺伝子の発現が増強するこ
とを示している。
【0051】次に、ヒトのNARCをコードする遺伝子(ヒ
トNARC cDNA)に関して、その取得方法を含め具体的に
説明する。
【0052】ヒトNARC cDNAの取得は市販のヒトcDNAラ
イブラリーを鋳型にしたPCRにより行うことができる。
すなわち、NARC cDNAの配列はマウスとヒトとの間で良
く保存されていると仮定して上記マウスNARC cDNA配列
よりセンスプライマーおよびアンチセンスプライマーを
設定・作製し、これらのプライマーを用いてPCRを行な
えばよい。そして得られたDNA断片(PCR増幅産物)と、
上記マウスNARC cDNAの相同性を調べ、ヒトNARC cDNAの
該当部分の取得を確認すればよい。
【0053】さらに得られた上記ヒトNARC cDNA断片の
塩基配列より、ヒトNARC cDNAの5'側断片または3'側断
片の増幅のためのアンチセンスプライマーまたはセンス
プライマーを設定・作製することができる。また、上記
マウスNARC cDNAの配列と相同性を持つものをEST(;ex
pressed sequence tag)のデータベースから検索する
と、ヒト由来T15557がマウスNARC cDNAの3'側(ストッ
プコドンより下流)と高い相同性を示すことが分かるの
で、該T15557をヒトNARC cDNAの3'側の一部と考え、こ
の配列よりアンチセンスプライマーを設定・作製するこ
とができる。そしてこれらを用いてヒトNARC cDNAの5'
側断片または3'側断片の取得を行なえばよい。得られた
DNA断片はそれぞれサブクローニングして塩基配列を決
定し、上記マウスNARC cDNAの5'側配列または3'端の配
列との相同性を調べ、ヒトNARC cDNAの該当部分の取得
を確認すればよい。
【0054】以上取得した3つの断片を接続することに
より、配列番号3に示されるヒトNARCcDNAの全長配列を
確定することができる。得られたヒトNARC cDNAは、上
記マウスNARC cDNAの塩基配列に対して90%、そのコー
ド(対応)するアミノ酸配列に対して98%もの高い相同
性を示す。またヒトNARC cDNAのコードするタンパク質
は、マウスNARCで特徴的な2つのC2ドメインを完全に
保存している。従って、マウスNARCの持つCa2+依存的膜
画分移行性はヒトNARCにも共通するものと考えられる。
【0055】上記ヒトNARC cDNAおよびマウスNARC cDNA
のコードするタンパク質の比較・検討から、本発明のタ
ンパク質であるNARCに関してさらに詳細に説明する。
【0056】上記ヒトNARC cDNAおよびマウスNARC cDNA
のコードするタンパク質はともに557アミノ酸残基から
なり、今までに報告されていない新規なタンパク質であ
る。また、ヒトとマウスの間で相同性98%と非常によく
保存されている。比較的親水性残基に富んでおり、シグ
ナル配列、膜貫通ドメインらしきものは見当たらないの
で、基本的には細胞質内タンパク質であると想像され
る。特徴的な配列は、2つのC2ドメイン(20位のSe
rから115位のGlyまでの部分および152位のAspか
ら247位のGlnまでの部分)である。
【0057】C2ドメインは、プロテインキナーゼCに
於いて配列の保存された領域として見出された3つのド
メイン(C1〜C3)の内のCa2+結合を担う2番目のド
メインである。C2ドメインはプロテインキナーゼCの
他に、synaptotagmin、rabphilin 3A、rab3Aなどの神経
伝達物質の放出に関係するアダプタータンパク質於いて
も見出されており、特に前記synaptotagmin、rabphilin
3Aは本発明のタンパク質同様、C2ドメインを2つ有
することが明らかになっている(Perin, M.S. etal., N
ature 345:260-263, 1990、およびShirataki, H. et a
l., Mol.Cell Biol. 13:2061-2068, 1993)。C2ドメ
インの機能としては、Ca2 +との結合、Ca2+依存的および
非依存的リン脂質との結合、イノシトールポリリン酸と
の結合、他のシグナル伝達に関与するタンパク質や骨格
系タンパク質との結合などの機能が報告されている(Su
dhof, T.C. and Rizo, J., Neuron 17:379-388, 199
6)。従って、本発明のNARCのC2ドメインも前記機能
を有することが期待される。特にNARCの2番目のC2ド
メインはCa2+結合に重要と考えられている5つのAspを
保存しているので、本発明のNARCに於いてもCa2+と結合
する可能性がある。さらにNARCはCa2+濃度上昇に応じて
細胞膜画分と相互作用することから、NARCの2つのC2
ドメインのうち少なくとも片方はCa2+濃度依存的にリン
脂質と結合することが示唆される。これらのことから、
本発明のNARCは、細胞内でのシグナル伝達に関わるタン
パク質であり、特にCa2+シグナル系と密接に関わってい
ることが想像される。
【0058】ある種のシナプス伝達の長期増強は、遺伝
子発現を必要とすることが知られている(Frank, D.A.
and Greenberg, M.E., Cell 79:5-8, 1994)。またカイ
ニン酸投与により海馬でのシナプス伝達に長期増強が起
きることも報告されている(Ben-Ari, Y. and Represa,
A., 1990、前出)。上記NARC mRNAの発現はカイニン酸
投与により増強され、また海馬CA3-CA1野シナプス伝達
の長期増強成立とともに発現増強が生じる。これらのこ
とは、本発明のNARCは長期的なシナプス可塑性の成立・
維持に関与していることを示唆している。
【0059】またカイニン酸は高用量(数10mg)では癲
癇様痙攣を誘発する(Sperk, G., Lassmann, H., Bara
n, H., Seitelberger, F., and Hornykiewicz, O., Bra
in Res.338:289-295, 1985)。従って、本発明のNARCは
癲癇誘発に関係している可能性も考えられる。さらにカ
イニン酸は興奮性神経細胞死を引き起こすことが知られ
ている。海馬の神経細胞は興奮性細胞死を引き起こしや
すいことが知られており、また遅発性神経細胞死は遺伝
子の発現が関与していると考えられている(松本昌泰、
鎌田武信、柳原武彦、最新医学 49:1522-1530, 199
4)。従って、本発明のNARCは脳虚血などの興奮性神経
細胞死に関わる疾患に関与している可能性も考えられ
る。
【0060】次に、NARCと結合するタンパク質の探索に
関して、マウスに於ける場合を例に具体的に説明する。
【0061】NARCと結合するタンパク質は、Fieldsらの
yeast two-hybrid法(Fields, S. etal., Nature 340:2
45-246, 1989)により探索することができる。前記yeas
t two-hybrid法に関しては実施例にて詳述するが、例え
ば市販のMATCHMAKER LexA Two-Hybrid Sytem(CLONTECH
社製)などのキットを用いればよい。マウスに於いて
は、NARCのC末側領域、例えばマウスNARCの240位か
ら428位のアミノ酸配列と結合するタンパク質の探索
を行った場合、前記yeast two-hybrid法により少なくと
も2種類のタンパク質が同定される。すなわち、マウス
脳cDNAプラスミドライブラリーから2種類のcDNA断片が
選択され、これらのcDNA断片はGenBankデータベースよ
り、一方がアクセション番号U85414のマウス・ガンマ・
グルタミルシステインシンセターゼであり、他方がアク
セション番号U41635のヒト・OS9前駆体mRNAの部分配列
と90%の高い相同性を示すのでマウスのOS9前駆体であ
ると考えられる。
【0062】上記yeast two-hybrid法の結果から、本発
明のNARCの断片とガンマ・グルタミルシステインシンセ
ターゼあるいはOS9前駆体の部分配列は結合可能である
ことが明らかになる。このことは、生体内においてもNA
RCがこれらのタンパク質と結合している可能性を示すも
のである。OS9はヒト肺ガン組織の染色体で増幅してい
ることが確認された遺伝子であるが、機能は全く分かっ
ていない(Elkahloun, A.G., Genomics 42:295-301, 19
97)。一方、ガンマ・グルタミルシステインシンセター
ゼは細胞内のグルタチオンを合成する経路の律速段階で
あるグルタミン酸とシステインとの結合をつかさどる酵
素である。グルタチオンは細胞を還元状態に保ち活性酸
素の攻撃から保護する役割を持つ。従って、本発明のNA
RCはガンマ・グルタミルシステインシンセターゼと結合
することによってその酵素活性を制御し、ひいては神経
細胞のグルタチオン産生量を制御している可能性があ
る。すなわち、活性酸素は多くの病態、例えば各種炎症
性疾患、糖尿病、癌、動脈硬化、神経変性疾患などに関
わると考えられているので、本発明のNARCはグルタチオ
ン産生量を制御することによりこれらの病態に関わって
いる可能性が考えられる。また、虚血モデルにおけるグ
ルタチオンの役割も指摘されている(Mitsui T.et al.,
Am. J. Physiol. 266:H313-317, 1992)。さらにグル
タチオンは可塑性や神経細胞死と深く関わるとされるNM
DA型グルタミン酸受容体の機能を調節するという報告も
ある(Varga, V., Neurochem. Res. 22:1165-1171, 199
7、Janaky,R., Neurosci. Lett. 156:153-157, 199
3)。従って、本発明のNARCはガンマ・グルタミルシス
テインシンセターゼの機能を制御することによって可塑
性や神経細胞死に関わっている可能性が考えられる。
【0063】
【実施例】次に、実施例によって本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明の範囲はこれらのみに限定されるも
のではない。
【0064】実施例11.マウスへのカイニン酸およびMK801投与 マウスはBalb/cのメス、週齡6〜8週のものを用いた。そ
して、無処理マウス、カイニン酸を単独投与したマウ
ス、NMDA受容体アンタゴニストであるMK801前処理後カ
イニン酸を投与したマウスをそれぞれ用意した。マウス
へのカイニン酸投与では、カイニン酸(シグマ社製)を
1mg/mlの濃度でPBS(;Phosphate BufferedSalts)に溶
解しマウス1kgに対して8mgの用量で腹腔内に投与した。
MK801前処理では、1mg/kgの濃度でPBSに溶解したMK801
(シグマ社製)を10mg/kgの用量でマウス腹腔内に投与
し、30分後カイニン酸を投与した。カイニン酸投与6時
間後にマウスを頚椎脱臼し、断頭後、脳(海馬)を採り
出した。
【0065】2.カイニン酸刺激によりマウス海馬で発
現上昇する遺伝子のcDNA種の検出 Suzukiらの方法に従い、上記無処理マウス、カイニン酸
を単独投与したマウス、およびMK801前処理後カイニン
酸を投与したマウスより採り出した海馬からmRNAを調製
後cDNAを合成し、それらを用いてRLCS法を行った(Suzu
ki, H. 1996、前出)。RLCSの1次元目の制限酵素はBam
H IとBgl II、2次元目の制限酵素はHinfIを用いた。そ
れぞれの薬物処理マウスのRLCS像を比較し、カイニン酸
投与により新たに出現するようになり、かつその出現が
MK801の前処理により抑制されたスポットを30見出し
た。図1にこれらの内、スポットNo.50近傍のRLCS像を
示す。各スポットの対応するゲルを切り出し、スポット
DNAを抽出した後、前記Suzukiらの方法(Suzuki, H. 19
96、前出)に従い、同じプライマー、方法を用いてPCR
増幅し、ベクターにライゲーションした。これを大腸菌
へ形質転換した後、プラスミドを回収し、塩基配列を調
べた。その内の一つ、スポットNo.50のDNAの長さは約0.
5kbであり塩基配列は未知のものであることが分かっ
た。スポットNo.50に対応する遺伝子をclone
16と名付けた。
【0066】3.ノーザンブロット解析(northern blo
t analysis) 次に、スポットDNAをプローブにしてマウス各組織に対
するノーザンブロット解析を行った。ノーザンブロット
解析にはCLONTECH社より購入したMultiple Tissue Nort
hern(MTN) Blotを用いた。これはマウスの各種組織より
単離したpoly(A)+RNAをアガロースゲル電気泳動にか
け、ナイロン膜に転写したものである。これらのナイロ
ン膜を、Prime-It II random primer labeling kit(St
ratagene社製)により32Pで標識した前記DNAをプローブ
としてハイブリダイゼーションを行った。ハイブリダイ
ゼーション溶液はQuikHyb hybridization solution(St
ratagene社製)5mlにサケ精子DNA100μgを加えたものを
用い、65℃で1時間ハイブリダイゼーションを行った。
前記膜の洗浄は2×SSC、0.1% SDSの緩衝液(室温、15分
間×2)、0.2×SSC、0.1% SDSの緩衝液(65℃、15分間
×2)の条件で行った。X線フィルム(Kodak社製)に感
光させた後、現像した。
【0067】4.clone16全長cDNAの取得および塩基配
列決定 図2に上記ノーザンブロット解析の結果を示す。この結
果から、clone16のmRNAのサイズが約2.3kbであることが
分かった。一方、RLCS上でのスポットNo.50の1次元目
の位置から、polyAからスポットDNAの5'末端までは約0.
75kbであることが分かった。従って、スポットDNAの5'
末端からclone16全長cDNAの5'末端までは1kbであること
が予想できた。
【0068】次にcDNAの5'末端にアダプターを接続した
mouse brain Marathon ready cDNA library(CLONTECH
社製)を鋳型として5'RACEを行った。すなわち、ライブ
ラリーの5'末端に付加されているアダプター内の配列に
対応するプライマー(AP1;配列番号4)とスポットDNA
内の塩基配列に相当するプライマー(1st PCR primerC1
1;配列番号5、2nd PCR primer C11Y;配列番号6)を
用いてnested PCRを行った。その結果、約1.5kbpのDNA
断片を増幅することができた。これはmRNA全長に於ける
スポットDNAの位置から算定した長さと一致する。得ら
れたDNA断片を常法に従いTAベクター(INVITROGEN社製p
CRIIベクター)にサブクローニングし塩基配列を決定し
た。
【0069】次にλgt10 brain cDNA library(CLONTEC
H社製)を鋳型として3'RACEを行った。λgt10ベクター
側のプライマー(1st PCR primer C23;配列番号8、2n
d PCRprimer λgt10R;配列番号14)と上記の5'RACEに
より得られたDNA断片の塩基配列をもとに作製したプラ
イマー(1st PCR primer C16;配列番号11、2nd PCR pr
imer C10Y;配列番号9)を用いてnested PCRを行い、
約0.7kbのDNA断片を増幅できた。これはmRNAの長さ、お
よびスポットDNAの位置から算定される長さと一致し
た。こうして得られた3'側のPCR産物を常法に従いpCRII
ベクター(INVITROGEN社製)にサブクローニングし、塩
基配列を決定した。その結果、得られた5'側断片の3'側
配列と3'側断片の5'側配列は全く一致していた。従って
両者を接続することにより、図3から図4に示すclone1
6の完全長のcDNA塩基配列が得ることができた。
【0070】その結果、clone16 cDNAは、1)2019base
から成り、その3'側にはpoly Aが付加されている、2)
長いORF(オープンリーディングフレーム)は一つだけ
存在し、これは93位の開始コドンと1764位の終止
コドンに対応するものである、ことが分かった。また、
この開始コドンの上流にはATGは存在せずin frameでTGA
(36〜38位)が存在し、また1980〜1985位
には典型的なpolyA付加シグナルが存在していることが
分かった。さらにclone16 cDNAの塩基配列は今までに報
告されていない新規配列であった。
【0071】次に、λgt10 brain cDNA library(CLONT
ECH社製)を鋳型とし、既に得られているcDNAのATG下流
の塩基配列をもとに作製したプライマー(1st PCR prim
er C20;配列番号12、2nd PCR primer C15;配列番号1
0)とベクター側のプライマー(1st PCR primer C22;
配列番号7、2nd PCR primer λgt10F;配列番号13)を
用いてnested PCRを行った。PCR産物をpCRIIベクターに
サブクローニングし、塩基配列を決定することにより、
ATG上流4bpまでは同一でそれより上流の5'末端の配列の
み異なる、図5に示す3つのサブタイプが見付かった。
最初に取得したサブタイプをType I、後で見い出した3
つのサブタイプをそれぞれType II、III、IVとした。
【0072】そしてclone16 cDNAがコードするアミノ酸
配列の特徴を解析した。その結果、上記ORFは557残基か
らなるアミノ酸配列をコードし、さらにこの配列は今ま
でに報告されていない新規配列であることが分かった。
図6に該アミノ酸配列を示す。また、20位から115
位にかけておよび152位から247位にかけてC2ド
メインが存在し、特にCa2+結合に重要と考えられている
5つのAsp、リン酸化サイトと考えられているThrを保存
していることが分かった。従ってこれをマウスNARC(;
Neuronal Activity Regulated C2-domain-containing p
rotein)と命名した。
【0073】
【表1】
【0074】5.in situハイブリダイゼーション(in
situ hybridiz ation) in situハイブリダイゼーションは既報に従い行った(N
akayama, M., Miyake, T., Gahara, Y., Ohara, O., an
d Kitamura, T., J. Neurosci. 15:5238-5248, 199
5)。マウスを頚椎脱臼し安楽死させ、断頭後、脳を採
り出し、OCTコンパウンド(MILES社製)内に浸しドライ
アイスで凍結した。この凍結ブロックよりクライオスタ
ットを用いて8μmの切片を作製し、ポリLリジンでコー
トされたスライドガラス(マツナミ製)に貼り付けた。
切片を十分に乾燥させた後、4%パラホルムアルデヒドで
固定した。
【0075】プローブは32P、35Sまたはジゴキシゲニン
(DIG)標識したリボプローブを用いた。標識リボプロ
ーブの作製は、Boehringer社のSP6またはT7ポリメラー
ゼ付属のプロトコールに従った。
【0076】標識したリボプローブは400μg/mlの濃度
になるようハイブリダイゼーション用溶液(10mM Tris
- HCl pH7.5、1mM EDTA、600mM NaCl、50%ホルムアミ
ド、0.2mg/ml 酵母tRNA、1×Denhart、10% Dexistran s
ulfate、0.25% SDS)で希釈した。この溶液で切片をお
おい、55℃で14時間静置した。そして4×SSC、55℃、15
分間の洗浄を3回行い、次に0.1×SSCの洗浄を55℃で15
分間、2回行った。次に、RNaseAを10μg/ml含む溶液(1
0mM Tris-HCl pH7.5、1mM EDTA)中で37℃、30分間イン
キュベーションした。その後0.1×SSC溶液中で、55℃、
15分間の洗浄を2回行った。
【0077】RI標識したリボプローブを用いた場合は、
上記洗浄を終えた切片を70% エタノールで10分間、100%
エタノールで10分間インキュベーションした後、乾燥
させた。そして、X線フィルム(hyperfilm β-MAX:Am
ersham社製)に2日間感光させ、フィルムを現像した。
【0078】DIG標識したプローブを用いた場合は、上
記洗浄を終えた切片に対しTBS(10 mMTris-HCl pH7.5、
150 mM NaCl)による洗浄(37℃、5分間)を行った後、
1×ブロッキング液(Boehringer社製)に1時間浸し、さ
らにTBS中で2分間インキュベーションした。その後、切
片上にアルカリフォスファターゼ標識抗DIG抗体(Boehr
inger社製)をのせ30分間反応させた。反応後、TBSによ
る洗浄(15分間)を2回行い、発色用緩衝液(100 mM Tr
is-HCl pH9.5、100 mM NaCl、 50 mM MgCl2)中で5分間
インキュベーションした。その後、切片上に発色液(NB
T 45μl + BCIP 35μl / 発色用緩衝液)をのせ、室温
で一晩反応させた。反応後、該切片を反応停止液(10 m
M Tris-HCl pH7.5、1 mM EDTA)で5分間インキュベーシ
ョンし、50%グリセロールとカバーグラスで封入した
後、光学顕微鏡により紫色の色素沈着を観察した。
【0079】6.NARC mRNA のカイニン酸による海馬で
発現増強 カイニン酸腹腔内投与6時間後のNARC mRNAの海馬での発
現変化を、凍結切片に対する上記RI標識 in situハイブ
リダイゼーションにより調べた。RLCSのスポットより得
られたcDNA断片を鋳型として32Pでラベルしたリボプロ
ーブを作製し、該プローブを前額断面切片にハイブリダ
イズして調べた。その結果、NARC mRNAは無処理のマウ
スでも海馬錐体細胞、顆粒細胞で強い発現を示し、これ
らの部位での発現はカイニン酸投与により増強された。
特にCA1錐体細胞、歯状回顆粒細胞では発現の増強が顕
著であった。図7に結果のオートラジオグラフィーの写
真を示す。
【0080】7.NARC mRNA の組織発現分布 cDNA 取得の際に、mouse brain Marathon ready cDNA l
ibraryを鋳型として5'RACEを行なって得られた約1.5 kb
pのDNA断片は、NARC Type I cDNAの1位から1507位
に相当する部分に、ライブラリーのアダプターの配列の
一部が付加されたものである。この1.5 kbpの断片をプ
ローブとして上記ノーザンブロット解析を行い、NARC m
RNAの発現の組織特異性を調べた。
【0081】その結果、図2(前出)に示すように約2.
3kbの位置にのみバンドが検出された。このバンドは脳
でのみ検出され他の組織(心臓、胎盤、肺、腎臓、骨格
筋、肝臓、膵臓)で検出されなかったことから、NARC m
RNAは脳特異的発現を示すことが分かった。
【0082】さらに上記1.5kbp断片をプローブを用いた
ノーザンブロット解析により、マウス脳の発生段階に於
けるNARC mRNAの発現変化を調べた。胎生期 9.5日、14.
5日、18.5日、生後1日、8週のマウスより全脳を採り
出し、既報(Maniatis, T., 1989、前出)に従いpoly
(A)+RNAを調製した。調製したpoly(A)+RNA 3μgを2%ア
ガロースゲル電気泳動にかけ、ナイロン膜に転写した
(Maniatis, T., 1989、前出)。このメンブレンをマウ
ス脳の発達段階に伴う遺伝子発現のノーザンブロット解
析に用いた。図8に示すようにNARC mRNAの発現は神経
回路形成のほぼ終了した18.5日(E19)で初めて見られ
た。出生後1日での発現量は増加しているが、adultマ
ウス(8週)での発現量は格段に多くなっていることが
分かった。
【0083】8.NARC mRNA のマウス脳内発現分布 上記非RI in situハイブリダイゼーションを行い、マウ
ス脳内でのmRNA発現分布を調べた。マウス脳凍結ブロッ
クより作製した矢状断面切片および前額断面切片にハイ
ブリダイズして調べた。図9に結果の写真を示す。最も
強い発現を示したのは副嗅球の顆粒細胞であり、次いで
海馬、主嗅球顆粒細胞であった。脳幹にある一部の神経
核の神経細胞もシグナルを示した。その他では、大脳皮
質の第二層、第三層の神経細胞と思われる細胞も弱いな
がらシグナルを示した。小脳にはまったくシグナルが見
られなかった。海馬では、CA3〜CA4の錐体細胞が最も強
く、次いでCA1の錐体細胞が強いシグナルを示した。そ
れらに比べてCA2の錐体細胞、歯状回顆粒細胞層のシグ
ナルはやや弱かった。主嗅球では顆粒細胞の他に僧帽細
胞層の神経細胞でも強いシグナルが見られ、糸球体のま
わりの神経細胞でもやや弱いシグナルが観察された。な
お、ほとんどのシグナル陽性細胞は、その位置、形、形
成する層構造などから神経細胞であると考えられた。
【0084】実施例21.マウスNARC特異的抗体の作製 マウスNARC cDNAにコードされるアミノ酸配列(タンパ
ク質)の抗体を作製した。先ずGSTとの融合タンパク質
を作製した。マウスNARCの4位のProから161位のHis
に対応するcDNA断片を得るために、二つのBamH I-アダ
プタープライマー(C55-BamH I:配列番号15、C57-BamH
I:配列番号16)を用いマウスNARC cDNAを鋳型にしてP
CRを行った。得られたDNA断片をBamH I消化し、GST融合
タンパク発現ベクターpGEX4T3(Pharmacia社製)のBamH
Iサイトへサブクローニングした。得られたプラスミド
を大腸菌にトランスフェクトし、Pharmacia社のマニュ
アルに従い融合タンパク質を発現させた。菌体を超音波
処理により破砕し、融合タンパク質が可溶化画分に存在
するのを確認した後、Glutathion Sepharose 4Bカラム
(Pharmacia社製)を用いて可溶化画分からGST-NARC融
合タンパク質をアフィニティー精製した。精製した融合
タンパク質を定法に従いウサギに免疫し抗血清を得、更
に硫安沈殿法にてイムノグロブリン画分を得た。
【0085】一方抗体のアフィニティー精製用に、NARC
とHis-tagとの融合タンパク質の発現を行った。マウスN
ARC cDNAを鋳型にし、C55-BamH I、C57-BamH Iのプライ
マーを用いてPCR増幅されたDNA断片をBamH I消化し、Hi
s-tag融合タンパク発現ベクターであるpRSETA(INVITRO
GEN社製)のBamH Iサイトへサブクローニングした。こ
れを大腸菌へトランスフォームし、融合タンパク質を発
現させた後可溶化画分を回収し、TALON Metal Affinity
Resin(CLONTECH社製)を用いて融合タンパク質をアフ
ィニティー精製した。精製したHis-tag融合タンパク質
をCNBr-activated Sepharose 4B(Pharmacia社製)にカ
ップリングし、先に得られたGST融合タンパク質に対す
る抗イムノグロブリン画分からマウスNARC特異的ウサギ
抗体をアフィニティー精製した。
【0086】
【表2】
【0087】2.マウスNARCの検出 精製した上記NARC特異的抗体を用いて、マウス脳内のNA
RCを検出した。マウス脳を懸濁し、LaemmliのSDS-PAGE
(Laemmli, U.K., Nature 227:680-685, 1970)にアプ
ライし電気泳動を行った後、polyvinylidene difluorid
e(;PVDF)膜にトランスファーした。このメンブレン
に対し、一次抗体としてアフィニティー精製マウスNARC
特異的抗体、二次抗体としてペルオキシダーゼ標識抗ウ
サギイムノグロブリン ヤギ血清(BioRad社製)、シグ
ナル検出法としてECLキット(Amersham社製)を用いて
ウエスタンブロットを行ったところ、62kDaにシグナル
が得られた。図10にウエスタンブロットの結果を示す。
この際、免疫源として用いたGST-NARC融合タンパク質を
予め一次抗体に混合しておくと62kDaのシグナルは消失
した。従って、このシグナルはNARC特異的シグナルであ
ることが分かった。またそのサイズは、cDNAのコードす
るアミノ酸配列から計算した値(61.7kDa)と一致し
た。従って、NARCが実際の脳内で発現していることを確
認できた。
【0088】3.NARCと細胞膜との相互作用 NARCが膜タンパク質かどうか、マウス脳懸濁液を遠心分
画して調べた。マウス脳を10mM Tris-HCl(pH7.4)、1mM
EDTAの緩衝液で懸濁し、100,000g、30分の遠心で可溶化
画分と不溶化画分に分画した後、上記マウスNARC特異的
抗体を用いてウエスタンブロットを行った。対照として
C2ドメインを有するPKCγおよびDoc2αを用いた。約7
割のNARCが可溶化画分に、約3割が不溶化画分に見出さ
れた。次に脳の懸濁に際し、EDTAを除きCa2+を10mM加え
た緩衝液を用いて同じ操作を行ったところ、NARCは可溶
化画分には検出されず、全てが不溶化画分に検出され
た。図11に前記ウエスタンブロットの結果を示す。
【0089】4.海馬シナプス伝達の長期増強に於ける
NARC mRNAの発現増強 急性摘出海馬スライス標本に於いて電気刺激によりCA1-
CA3野シナプス伝達の長期増強(LTP)を誘導し、それに
よってNARC mRNAの発現が増強されるかどうかを調べ
た。8週令メスのマウスより海馬を採り出し、ロータリ
ースライサーにより400μm厚のスライス標本を作製し
た。スライス標本を95%酸素、5%炭酸ガスで飽和した
灌流液(124mM NaCl; 3.5mM KCl; 1.24mM NaH2PO4; 1.2
mM MgSO4; 2.4mMCaCl2; 26mM NaHCO3; 10mM glucose)
内で1時間インキュベーションした後、submerge型チェ
ンバーに移し、34℃に保温した灌流液(95%酸素、5%
炭酸ガス飽和)を灌流した。Schaffer collateral/comm
issural fiberを0.1msec、0.1Hzで刺激(テスト刺激)
しシナプス後電位をCA1野錐体細胞層より測定すること
により、CA1-CA3野シナプス伝達を調べた。測定開始10
分後から5分毎に3回、100Hz、1秒間の高頻度刺激を行っ
たところ、テスト刺激によって誘発されるシナプス後電
位の振幅が増大した。この振幅の増大は6時間以上持続
していたので、CA1-CA3野シナプス伝達の長期増強が成
立していることが分かった。図12に結果を示す。
【0090】この標本をOTCコンパウンド内に包埋して
凍結ブロックを作製し、さらに薄切りにして8μm厚の切
片を作製し上記in situハイブリダイセーションを行っ
た。図13に示すように長期増強を生じた標本では、CA1
野の錐体細胞で、NARC mRNAに特異的なシグナルが増強
していることが分かった。高頻度刺激を与えず長期増強
を起こさなかった標本では、シグナル増強は見られなか
った。従って、海馬CA1-CA3の長期増強成立とともに後
シナプス側のCA1野錐体細胞でのNARC遺伝子の発現が増
強することが分かった。
【0091】実施例3ヒトNARC cDNAの取得 ヒトNARC cDNAの取得はhuman cDNA library(BRL社製)
を鋳型にしたPCRにより行った。図14にその手順を示
す。先ずNARC cDNAの配列はマウスとヒトとの間で良く
保存されていると仮定し、マウスNARC cDNA配列よりセ
ンスプライマーC18(:配列番号17)、およびアンチセ
ンスプライマーC21(:配列番号18)を作製した。これ
らのプライマーを用いPCRを行ったところ、約700bpのDN
A断片(PCR増幅産物)が得られた。これはマウスNARC c
DNAの207位Aと903位Gの間の配列と約90%もの高
い相同性があり、ヒトNARC cDNAの該当部分を取得でき
たことが明らかになった。
【0092】このヒトNARC cDNA断片の塩基配列より、
アンチセンスプライマーとしてC65(:配列番号20)、C
64(:配列番号19)を、センスプライマーとしてC6
6(:配列番号21)、C67(:配列番号22)を作製し、5'
側断片、3'側断片の取得を行った。先ずアンチセンスプ
ライマーC65、C64とhuman cDNA libraryのベクター側の
SP6プライマー(:配列番号24)を用いたnested PCRを
行い、5'側断片の増幅を試みた。この際一次プライマー
としてC65、二次プライマーとしてC64を用いた。約350b
pのDNA断片が得られ、サブクローニングして塩基配列を
調べた。マウスNARC cDNAの5'側配列と高い相同性があ
ることが分かり、ヒトNARC cDNAの該当部分を取得でき
たことが明らかになった。さらに、マウスNARC cDNAの
配列と相同性を持つものをESTのデータベースから検索
したところ、ヒト由来T15557がマウスNARCcDNAの3'側
(ストップコドンより下流)と高い相同性を示すことが
分かった。
【0093】T15557をヒトNARC cDNAの3'側の一部と考
え、この配列よりアンチセンスプライマーC90(:配列
番号23)を作製した。C90とC66、C67を用い、nested PC
Rを行い3'側cDNA断片の増幅を試みた。この際一次プラ
イマーとしてC66、二次プライマーとしてC67を用いたと
ころ約1200bpのDNA断片が得られた。サブクローニング
して塩基配列を調べたところ、マウスNARC cDNAの3'端
の配列と約90%もの高い相同性があり、ヒトNARC cDNA
の該当部分を取得できたことが明らかになった。
【0094】以上取得した3つの断片を接続し、図15か
ら図16に示すヒトNARC cDNAの全長配列を確定した。ヒ
トとマウスのNARCはcDNAの塩基配列にして90%、対応す
るアミノ酸配列にして、98%もの高い相同性を示した
(図6;前出)。また、マウスNARCで特徴的な、2つの
C2ドメインは完全に保存されていた。このことからマ
ウスNARCの持つCa2+依存的膜画分移行性はヒトNARCにも
共通するものと考えられる。図17に上記ヒトNARCと他の
タンパク質のC2ドメイン付近のアミノ酸配列の比較を
示す。
【0095】
【表3】
【0096】実施例4NARCと結合するタンパク質の探索 LexAシステム(CLONTECH社製MATCHMAKER LexA Two-Hybr
id Sytem)を用いたyeast two-hybrid法により、NARCの
C末側領域と結合するタンパク質の探索を行った。方法
は全て、前記メーカーの説明書に従った。
【0097】先ずマウスNARC cDNAの810位から13
76位(NARCのアミノ酸配列の240位から428位に
相当)をプライマーC58(:配列番号25)、C80(:配列
番号26)を用いたPCRにより増幅した。これをEcoR I、S
al Iで切断後pLexAベクターに接続し、レポーター遺伝
子としてlacZ、LEU2を含むベクター p8op-lacZ-LEU2に
より形質転換された酵母宿主EGY48(EGY48(p8op-lacZ-L
EU2))に形質転換した。該形質転換菌(EGY48(pLexA:p8
op-lacZ-LEU2))に、マウス脳cDNAプラスミドライブラ
リー(CLONTECH社製Mouse Brain MATCHMAKER LexA cDNA
Library)をさらに形質転換し、X-gal(-LEU)プレート
上で培養した。β-galアッセイで強い陽性を示すコロニ
ーが2つ得られ、各々のプラスミド(B7-14、B7-17)を
回収した。そして各プラスミドをそれぞれ大腸菌に形質
転換して単一クローンとした後、再度回収し、酵母EGY4
8(pLexA:p8op-lacZ-LEU2)に形質転換した。両プラスミ
ド由来の形質転換菌コロニーは共にX-gal(-LEU)プレー
ト上でのβ-galアッセイ、LEU要求性では強い陽性を示
した。このコロニーより回収した各々のプラスミドをも
う一度大腸菌に形質転換して単コロニーとした後、2種
のプラスミドを回収した。
【0098】次に各プラスミドに挿入されているcDNA断
片の5'端側に相当する塩基配列を解析して、挿入されて
いるcDNAの種類を同定した。B7-14、B7-17には、それぞ
れ、1.7kbp、1.2kbpのDNA断片が挿入されていた。図18
にベクターに挿入されたDNAのうち同定された配列を示
す。そしてGenBankデータベースを利用して前記B7-14、
B7-17と同じ配列あるいは類似の配列のcDNAを探索し
た。その結果、B7-14はアクセション番号U85414のマウ
ス・ガンマ・グルタミルシステインシンセターゼmRNAの
塩基番号681から1061の部分と完全に一致した。一方、B
7-17はアクセション番号U41635のヒト・OS9前駆体mRNA
の塩基番号1690から1840の部分と90%の高い相同性を示
した。これはアミノ酸配列のレベルでも88%の高い相同
性を示し、マウスのOS9前駆体であると考えられた。
【0099】
【表4】
【0100】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の新規遺伝
子NARC DNAの発見は、シナプス可塑性の成立またはその
長期維持のメカニズム解明、および神経細胞の細胞内情
報伝達系のメカニズム解明に於いて新たな展開を示すも
のである。すなわち本発明によれば、シナプス可塑性を
はじめとする脳の機能の解明に期待される遺伝子の単離
と、その遺伝子がコードするタンパク質の発現を行い、
有用なタンパク質の供給の道を開くことができる。また
本発明によれば、脳疾患治療薬の開発が期待される遺伝
子の単離と、その遺伝子がコードするタンパク質の発現
を行い、有用なタンパク質の供給の道を開くことができ
る。
【0101】さらに本発明遺伝子がコードするNARCの機
能が明らかになり、関与する生化学的メカニズムが解明
されれば、NARCの働き(例えばNARCとその他のタンパク
質との結合反応など)を抑制または増強したりするため
の化合物をスクリーニングすることができる。すなわ
ち、本発明のNARCはシナプス可塑性またはその長期維
持、あるいは脳虚血などの興奮性神経細胞死の関与する
疾患やてんかんなどに関わっていると考えられるので、
NARCの機能を抑制または増強したりする化合物は、脳機
能を改善したり、抑制したりするための、あるいは脳虚
血などの興奮性神経細胞死の関与する疾患やてんかんな
どに対する薬剤の候補になることが期待される。
【0102】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:557 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:タンパク質 配列: Met Ser Asp Pro Glu Met Gly Trp Val Pro Glu Pro Pro Xaa Met Thr 16 Leu Gly Ala Ser Arg Val Glu Leu Arg Val Ser Cys His Gly Leu Leu 32 Asp Arg Asp Thr Leu Thr Lys Pro His Pro Cys Val Leu Leu Lys Leu 48 Tyr Ser Asp Glu Gln Trp Val Glu Val Glu Arg Thr Glu Val Leu Arg 64 Ser Cys Ser Ser Pro Val Phe Ser Arg Val Leu Ala Xaa Glu Tyr Phe 80 Phe Glu Glu Lys Gln Pro Leu Gln Phe His Val Phe Asp Ala Glu Asp 96 Gly Ala Thr Ser Pro Xaa Xaa Asp Thr Phe Leu Gly Ser Thr Glu Cys 112 Thr Leu Gly Gln Ile Val Ser Gln Thr Lys Val Thr Lys Pro Leu Leu 128 Leu Lys Asn Gly Lys Thr Ala Gly Lys Ser Thr Ile Thr Ile Val Ala 144 Glu Glu Val Ser Gly Thr Asn Asp Tyr Val Gln Leu Thr Phe Arg Ala 160 Xaa Lys Leu Asp Asn Lys Asp Leu Phe Ser Lys Ser Asp Pro Phe Met 176 Glu Ile Tyr Lys Thr Asn Xaa Asp Gln Ser Asp Gln Leu Val Trp Arg 192 Thr Glu Val Val Lys Asn Asn Leu Asn Pro Ser Trp Glu Pro Phe Arg 208 Leu Ser Leu His Ser Leu Cys Ser Cys Asp Xaa His Arg Pro Leu Lys 224 Phe Leu Val Tyr Asp Tyr Asp Ser Ser Gly Lys His Asp Phe Ile Gly 240 Glu Phe Thr Ser Thr Phe Gln Glu Met Gln Glu Gly Thr Ala Asn Pro 256 Gly Gln Glu Met Gln Trp Asp Cys Ile Asn Pro Lys Tyr Arg Asp Lys 272 Lys Lys Asn Tyr Lys Ser Ser Gly Thr Val Val Leu Ala Gln Cys Thr 288 Val Glu Lys Val His Thr Phe Leu Asp Tyr Ile Met Gly Gly Cys Gln 304 Ile Ser Phe Thr Val Ala Ile Asp Phe Thr Ala Ser Asn Gly Asp Pro 320 Arg Ser Ser Gln Ser Leu His Cys Leu Ser Pro Arg Gln Pro Asn His 336 Tyr Leu Gln Ala Leu Arg Xaa Val Gly Gly Ile Cys Gln Asp Tyr Asp 352 Ser Asp Lys Arg Phe Pro Ala Phe Gly Phe Gly Ala Arg Ile Pro Pro 368 Asn Phe Glu Val Ser His Asp Phe Ala Ile Asn Phe Asp Pro Glu Asn 384 Pro Glu Cys Glu Glu Ile Ser Gly Val Ile Ala Ser Tyr Arg Arg Cys 400 Leu Pro Gln Ile Gln Leu Tyr Gly Pro Thr Asn Val Ala Pro Ile Ile 416 Asn Arg Val Ala Glu Pro Ala Gln Arg Glu Gln Ser Thr Gly Gln Ala 432 Thr Lys Tyr Ser Val Leu Leu Val Leu Thr Asp Gly Val Val Ser Asp 448 Met Ala Glu Thr Arg Thr Ala Ile Val Arg Ala Ser Arg Leu Pro Met 464 Ser Ile Ile Ile Val Gly Val Gly Asn Ala Asp Phe Ser Asp Met Arg 480 Leu Leu Asp Gly Asp Asp Gly Pro Leu Arg Cys Pro Xaa Gly Val Pro 496 Ala Ala Arg Asp Ile Val Gln Phe Val Pro Phe Arg Asp Phe Lys Asp 512 Ala Ala Pro Ser Ala Leu Ala Lys Cys Val Leu Ala Glu Val Pro Arg 528 Gln Val Val Glu Tyr Tyr Ala Ser Gln Gly Ile Ser Pro Gly Ala Pro 544 Arg Pro Xaa Thr Xaa Ala Xaa Thr Pro Ser Pro Ser Pro 557
【0103】配列番号:2 配列の長さ:2019 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 起源 生物名:マウス 配列の特徴 特徴を表す記号:CDS 存在位置:93...1763 配列: AAGCACCCGA GGAGCTCACA ACAGAGCCCG AGTCCTGATT CTCCCTCCCC AAGCCCACCA 60 CCTATCTCTC CTATCAGCCA ACCAGACATG CC ATG TCG GAC CCA GAG ATG GGA 113 Met Ser Asp Pro Glu Met Gly 5 TGG GTG CCT GAG CCC CCG GCC ATG ACC CTG GGA GCC TCT CGA GTG GAG 161 Trp Val Pro Glu Pro Pro Ala Met Thr Leu Gly Ala Ser Arg Val Glu 10 15 20 CTG CGG GTG TCC TGC CAT GGC CTG CTG GAC CGA GAC ACG CTC ACA AAG 209 Leu Arg Val Ser Cys His Gly Leu Leu Asp Arg Asp Thr Leu Thr Lys 25 30 35 CCG CAT CCA TGT GTG CTG CTC AAA CTC TAC TCG GAT GAG CAG TGG GTG 257 Pro His Pro Cys Val Leu Leu Lys Leu Tyr Ser Asp Glu Gln Trp Val 40 45 50 55 GAG GTG GAA CGC ACG GAG GTG CTT CGC TCC TGT TCA AGC CCA GTC TTC 305 Glu Val Glu Arg Thr Glu Val Leu Arg Ser Cys Ser Ser Pro Val Phe 60 65 70 TCC CGG GTG CTG GCC ATT GAA TAC TTT TTT GAA GAG AAG CAG CCT TTG 353 Ser Arg Val Leu Ala Ile Glu Tyr Phe Phe Glu Glu Lys Gln Pro Leu 75 80 85 CAG TTC CAC GTG TTC GAT GCC GAG GAT GGA GCC ACC AGC CCC AGC AGC 401 Gln Phe His Val Phe Asp Ala Glu Asp Gly Ala Thr Ser Pro Ser Ser 90 95 100 GAC ACC TTC CTC GGG TCT ACG GAG TGC ACC TTG GGC CAG ATT GTG TCA 449 Asp Thr Phe Leu Gly Ser Thr Glu Cys Thr Leu Gly Gln Ile Val Ser 105 110 115 CAA ACC AAG GTC ACT AAG CCA TTA CTG CTG AAG AAT GGG AAG ACG GCG 497 Gln Thr Lys Val Thr Lys Pro Leu Leu Leu Lys Asn Gly Lys Thr Ala 120 125 130 135 GGC AAG TCT ACT ATC ACG ATT GTG GCT GAG GAG GTA TCA GGT ACC AAC 545 Gly Lys Ser Thr Ile Thr Ile Val Ala Glu Glu Val Ser Gly Thr Asn 140 145 150 GAC TAT GTG CAA CTT ACC TTC AGA GCC CAC AAG CTG GAT AAC AAG GAT 593 Asp Tyr Val Gln Leu Thr Phe Arg Ala His Lys Leu Asp Asn Lys Asp 155 160 165 CTG TTC AGC AAG TCT GAC CCC TTC ATG GAG ATT TAT AAG ACC AAT GGA 641 Leu Phe Ser Lys Ser Asp Pro Phe Met Glu Ile Tyr Lys Thr Asn Gly 170 175 180 GAC CAG AGT GAC CAA CTG GTC TGG AGG ACT GAG GTG GTG AAA AAC AAC 689 Asp Gln Ser Asp Gln Leu Val Trp Arg Thr Glu Val Val Lys Asn Asn 185 190 195 CTG AAC CCC AGC TGG GAG CCA TTC CGC CTG TCC TTG CAT TCT TTG TGC 737 Leu Asn Pro Ser Trp Glu Pro Phe Arg Leu Ser Leu His Ser Leu Cys 200 205 210 215 AGC TGT GAC ATC CAC AGG CCG CTC AAG TTC CTG GTA TAT GAC TAT GAC 785 Ser Cys Asp Ile His Arg Pro Leu Lys Phe Leu Val Tyr Asp Tyr Asp 220 225 230 TCC AGT GGA AAG CAC GAC TTC ATC GGC GAG TTC ACC AGC ACA TTC CAG 833 Ser Ser Gly Lys His Asp Phe Ile Gly Glu Phe Thr Ser Thr Phe Gln 235 240 245 GAA ATG CAA GAG GGG ACC GCA AAC CCT GGG CAG GAG ATG CAG TGG GAC 881 Glu Met Gln Glu Gly Thr Ala Asn Pro Gly Gln Glu Met Gln Trp Asp 250 255 260 TGT ATC AAC CCC AAG TAC CGA GAC AAG AAG AAG AAT TAC AAG AGC TCA 929 Cys Ile Asn Pro Lys Tyr Arg Asp Lys Lys Lys Asn Tyr Lys Ser Ser 265 270 275 GGG ACA GTC GTG CTG GCC CAG TGC ACC GTG GAA AAA GTC CAC ACC TTC 977 Gly Thr Val Val Leu Ala Gln Cys Thr Val Glu Lys Val His Thr Phe 280 285 290 295 CTG GAT TAT ATC ATG GGT GGC TGC CAG ATC AGC TTC ACG GTG GCT ATC 1025 Leu Asp Tyr Ile Met Gly Gly Cys Gln Ile Ser Phe Thr Val Ala Ile 300 305 310 GAC TTC ACT GCC TCC AAT GGG GAC CCA AGG AGC AGC CAG TCT CTG CAC 1073 Asp Phe Thr Ala Ser Asn Gly Asp Pro Arg Ser Ser Gln Ser Leu His 315 320 325 TGC CTC AGC CCC CGA CAG CCC AAC CAC TAC CTG CAG GCC TTG CGC ACA 1121 Cys Leu Ser Pro Arg Gln Pro Asn His Tyr Leu Gln Ala Leu Arg Thr 330 335 340 GTG GGC GGT ATC TGC CAG GAC TAT GAC AGT GAT AAG CGG TTC CCA GCT 1169 Val Gly Gly Ile Cys Gln Asp Tyr Asp Ser Asp Lys Arg Phe Pro Ala 345 350 355 TTT GGC TTC GGA GCT CGA ATC CCC CCA AAC TTT GAG GTC TCC CAT GAC 1217 Phe Gly Phe Gly Ala Arg Ile Pro Pro Asn Phe Glu Val Ser His Asp 360 365 370 375 TTT GCT ATC AAC TTT GAC CCA GAA AAT CCT GAA TGT GAA GAG ATC TCA 1265 Phe Ala Ile Asn Phe Asp Pro Glu Asn Pro Glu Cys Glu Glu Ile Ser 380 385 390 GGG GTC ATA GCC TCC TAC CGC CGC TGC TTG CCT CAG ATC CAG CTC TAT 1313 Gly Val Ile Ala Ser Tyr Arg Arg Cys Leu Pro Gln Ile Gln Leu Tyr 395 400 405 GGT CCT ACC AAC GTG GCC CCT ATC ATC AAC CGT GTG GCT GAA CCA GCC 1361 Gly Pro Thr Asn Val Ala Pro Ile Ile Asn Arg Val Ala Glu Pro Ala 410 415 420 CAG CGA GAG CAG AGC ACC GGC CAA GCC ACG AAG TAT TCA GTA CTG CTG 1409 Gln Arg Glu Gln Ser Thr Gly Gln Ala Thr Lys Tyr Ser Val Leu Leu 425 430 435 GTG CTC ACT GAC GGT GTG GTG AGT GAT ATG GCA GAG ACC CGA ACA GCC 1457 Val Leu Thr Asp Gly Val Val Ser Asp Met Ala Glu Thr Arg Thr Ala 440 445 450 455 ATT GTG CGA GCC TCC CGC CTG CCC ATG TCA ATC ATC ATC GTG GGT GTG 1505 Ile Val Arg Ala Ser Arg Leu Pro Met Ser Ile Ile Ile Val Gly Val 460 465 470 GGC AAC GCT GAC TTC TCT GAC ATG AGG CTA CTG GAC GGA GAT GAT GGT 1553 Gly Asn Ala Asp Phe Ser Asp Met Arg Leu Leu Asp Gly Asp Asp Gly 475 480 485 CCC CTG CGT TGC CCA AAG GGG GTA CCT GCA GCC CGT GAC ATT GTC CAG 1601 Pro Leu Arg Cys Pro Lys Gly Val Pro Ala Ala Arg Asp Ile Val Gln 490 495 500 TTT GTG CCC TTC AGG GAC TTC AAG GAC GCT GCC CCC TCT GCA CTA GCT 1649 Phe Val Pro Phe Arg Asp Phe Lys Asp Ala Ala Pro Ser Ala Leu Ala 505 510 515 AAG TGT GTC CTG GCA GAG GTG CCA CGG CAG GTG GTA GAG TAC TAT GCC 1697 Lys Cys Val Leu Ala Glu Val Pro Arg Gln Val Val Glu Tyr Tyr Ala 520 525 530 535 AGC CAA GGT ATC AGT CCC GGG GCT CCC AGG CCC TCC ACG CCA GCT ATG 1745 Ser Gln Gly Ile Ser Pro Gly Ala Pro Arg Pro Ser Thr Pro Ala Met 540 545 550 ACT CCC AGC CCT AGC CCA TGACTGCC TCTCGACATA ACCAACACCC CTTCAGTCTC 1801 Thr Pro Ser Pro Ser Pro 555 557 TCAGTGCCTG TGCTGACCTT GTGATTCCAG TGACCTGTGT CTCTGCATTT TGGACCAGTG 1861 GTGCCTGCGG GTCCCGGAAG TGAGTGATGG GCCCTGGTCC CATCTCTCCA AGCCCGATAT 1921 CCCTCAACTC TGAGGACCCT CAATAACTTC CTCCAGTGGT TGTGACTTTA TGGATGTAAA 1981 TAAAAGGAAC CACTACCGAG TAAAAAAAAAAAAAAAAA 2019
【0104】配列番号:3 配列の長さ:1925 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 起源 生物名:ヒト 配列の特徴 特徴を表す記号:CDS 存在位置:100...1770 配列: GCCGGAGCTG GAGCCGGCGC CAGCGGCTGG AGCAGCAAGG GAGTCAGGGC CAGGGCCAGA 60 GAGCCGGAGA GAGGAGCCCC CGACCGAGAG CCCAGTGAC ATG TCG GAC CCT GAG 114 Met Ser Asp Pro Glu 5 ATG GGA TGG GTG CCT GAG CCC CCA ACC ATG ACG CTG GGG GCC TCT CGG 162 Met Gly Trp Val Pro Glu Pro Pro Thr Met Thr Leu Gly Ala Ser Arg 10 15 20 GTG GAG CTG CGG GTG TCC TGC CAT GGC CTC CTG GAC CGG GAC ACA CTC 210 Val Glu Leu Arg Val Ser Cys His Gly Leu Leu Asp Arg Asp Thr Leu 25 30 35 ACC AAA CCC CAC CCC TGC GTG CTG CTC AAG CTC TAC TCT GAT GAG CAG 258 Thr Lys Pro His Pro Cys Val Leu Leu Lys Leu Tyr Ser Asp Glu Gln 40 45 50 TGG GTG GAG GTA GAG CGC ACA GAG GTG CTT CGC TCC TGT TCC AGC CCT 306 Trp Val Glu Val Glu Arg Thr Glu Val Leu Arg Ser Cys Ser Ser Pro 55 60 65 GTC TTC TCC CGG GTG CTG GCC CTT GAG TAT TTT TTT GAG GAG AAG CAG 354 Val Phe Ser Arg Val Leu Ala Leu Glu Tyr Phe Phe Glu Glu Lys Gln 70 75 80 85 CCC CTG CAG TTC CAC GTG TTC GAT GCC GAG GAC GGA GCC ACC AGC CCC 402 Pro Leu Gln Phe His Val Phe Asp Ala Glu Asp Gly Ala Thr Ser Pro 90 95 100 CGA AAT GAT ACC TTC CTC GGC TCT ACG GAG TGC ACC TTG GGC CAG ATT 450 Arg Asn Asp Thr Phe Leu Gly Ser Thr Glu Cys Thr Leu Gly Gln Ile 105 110 115 GTG TCA CAA ACC AAG GTC ACT AAG CCA TTA TTG CTG AAG AAT GGG AAG 498 Val Ser Gln Thr Lys Val Thr Lys Pro Leu Leu Leu Lys Asn Gly Lys 120 125 130 ACT GCG GGC AAG TCC ACC ATC ACG ATC GTG GCC GAG GAG GTA TCA GGC 546 Thr Ala Gly Lys Ser Thr Ile Thr Ile Val Ala Glu Glu Val Ser Gly 135 140 145 ACA AAC GAC TAT GTG CAA CTC ACC TTC AGA GCC TAC AAG CTG GAC AAC 594 Thr Asn Asp Tyr Val Gln Leu Thr Phe Arg Ala Tyr Lys Leu Asp Asn 150 155 160 165 AAG GAT CTG TTC AGC AAG TCT GAC CCT TTC ATG GAA ATC TAT AAG ACC 642 Lys Asp Leu Phe Ser Lys Ser Asp Pro Phe Met Glu Ile Tyr Lys Thr 170 175 180 AAC GAG GAC CAA AGT GAT CAG CTG GTC TGG AGA ACT GAG GTG GTG AAG 690 Asn Glu Asp Gln Ser Asp Gln Leu Val Trp Arg Thr Glu Val Val Lys 185 190 195 AAC AAC CTG AAC CCC AGC TGG GAG CCG TTC CGC CTG TCC CTG CAT TCC 738 Asn Asn Leu Asn Pro Ser Trp Glu Pro Phe Arg Leu Ser Leu His Ser 200 205 210 CTA TGC AGC TGT GAT GTT CAC CGA CCT CTC AAG TTC CTG GTG TAT GAC 786 Leu Cys Ser Cys Asp Val His Arg Pro Leu Lys Phe Leu Val Tyr Asp 215 220 225 TAT GAC TCC AGT GGG AAG CAT GAC TTC ATC GGC GAG TTC ACC AGC ACT 834 Tyr Asp Ser Ser Gly Lys His Asp Phe Ile Gly Glu Phe Thr Ser Thr 230 235 240 245 TTC CAG GAG ATG CAG GAA GGG ACG GCA AAC CCT GGG CAG GAG ATG CAG 882 Phe Gln Glu Met Gln Glu Gly Thr Ala Asn Pro Gly Gln Glu Met Gln 250 255 260 TGG GAC TGT ATC AAC CCC AAG TAT CGG GAC AAG AAG AAG AAT TAC AAG 930 Trp Asp Cys Ile Asn Pro Lys Tyr Arg Asp Lys Lys Lys Asn Tyr Lys 265 270 275 AGC TCA GGG ACG GTA GTG CTG GCC CAG TGC ACG GTG GAG AAG GTG CAC 978 Ser Ser Gly Thr Val Val Leu Ala Gln Cys Thr Val Glu Lys Val His 280 285 290 ACC TTC CTG GAT TAC ATC ATG GGT GGC TGC CAG ATC AGC TTC ACG GTG 1026 Thr Phe Leu Asp Tyr Ile Met Gly Gly Cys Gln Ile Ser Phe Thr Val 295 300 305 GCC ATT GAC TTC ACT GCC TCC AAT GGG GAC CCG AGG AGC AGC CAG TCC 1074 Ala Ile Asp Phe Thr Ala Ser Asn Gly Asp Pro Arg Ser Ser Gln Ser 310 315 320 325 CTG CAC TGC CTC AGT CCC CGA CAG CCC AAC CAC TAC CTG CAG GCC CTG 1122 Leu His Cys Leu Ser Pro Arg Gln Pro Asn His Tyr Leu Gln Ala Leu 330 335 340 CGT GCA GTG GGA GGC ATC TGC CAG GAC TAT GAC AGT GAT AAG CGG TTC 1170 Arg Ala Val Gly Gly Ile Cys Gln Asp Tyr Asp Ser Asp Lys Arg Phe 345 350 355 CCA GCT TTT GGC TTT GGG GCT CGA ATC CCC CCC AAC TTC GAG GTG TCC 1218 Pro Ala Phe Gly Phe Gly Ala Arg Ile Pro Pro Asn Phe Glu Val Ser 360 365 370 CAT GAC TTT GCT ATC AAC TTT GAC CCG GAA AAT CCT GAA TGT GAA GAG 1266 His Asp Phe Ala Ile Asn Phe Asp Pro Glu Asn Pro Glu Cys Glu Glu 375 380 385 ATC TCA GGG GTC ATC GCC TCC TAC CGT CGT TGC CTG CCC CAG ATC CAG 1314 Ile Ser Gly Val Ile Ala Ser Tyr Arg Arg Cys Leu Pro Gln Ile Gln 390 395 400 405 CTC TAC GGC CCC ACC AAT GTG GCC CCC ATC ATC AAC CGT GTG GCT GAG 1362 Leu Tyr Gly Pro Thr Asn Val Ala Pro Ile Ile Asn Arg Val Ala Glu 410 415 420 CCG GCC CAG CGG GAG CAG AGC ACC GGC CAA GCC ACG AAG TAC TCG GTG 1410 Pro Ala Gln Arg Glu Gln Ser Thr Gly Gln Ala Thr Lys Tyr Ser Val 425 430 435 CTG CTG GTG CTA ACT GAC GGT GTG GTG AGC GAC ATG GCT GAG ACT CGC 1458 Leu Leu Val Leu Thr Asp Gly Val Val Ser Asp Met Ala Glu Thr Arg 440 445 450 ACT GCT ATC GTG CGT GCC TCC CGC CTG CCC ATG TCC ATC ATC ATC GTA 1506 Thr Ala Ile Val Arg Ala Ser Arg Leu Pro Met Ser Ile Ile Ile Val 455 460 465 GGC GTG GGC AAT GCT GAC TTC TCT GAC ATG CGG CTG CTG GAT GGC GAC 1554
Gly Val Gly Asn Ala Asp Phe Ser Asp Met Arg Leu Leu Asp Gly Asp 470 475 480 485 GAC GGC CCC TTG CGC TGC CCC CGA GGG GTG CCT GCA GCC CGA GAC ATT 1602 Asp Gly Pro Leu Arg Cys Pro Arg Gly Val Pro Ala Ala Arg Asp Ile 490 495 500 GTC CAG TTC GTG CCC TTC CGA GAC TTC AAG GAT GCT GCC CCC TCT GCA 1650 Val Gln Phe Val Pro Phe Arg Asp Phe Lys Asp Ala Ala Pro Ser Ala 505 510 515 CTC GCC AAG TGT GTC CTG GCT GAG GTG CCA CGG CAG GTG GTG GAG TAC 1698 Leu Ala Lys Cys Val Leu Ala Glu Val Pro Arg Gln Val Val Glu Tyr 520 525 530 TAC GCC AGC CAG GGC ATC AGC CCT GGG GCT CCC AGG CCC TGC ACA CTG 1746 Tyr Ala Ser Gln Gly Ile Ser Pro Gly Ala Pro Arg Pro Cys Thr Leu 535 540 545 GCT ACG ACT CCC AGC CCT AGC CCG TGACTGCCTC CCTCCGGACC GACACTCCCT 1800 Ala Thr Thr Pro Ser Pro Ser Pro 550 555 557 CAGCCTCTCA GTGCCTGTCC TGACCCTCGT GACTCCAGTG ACCAATGCCT CCACCTCTTG 1860 GACCAGGTGT GCCCCCTGGG TTCTGGACGT GAGTGGTGGG TCCTGCTCCT ATCTCTCCAA 1920 ACCCC 1925
【0105】配列番号:4 配列の長さ:27 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列の名称:AP1 配列:CCATCCTAAT ACGACTCACT ATAGGGC
27
【0106】配列番号:5 配列の長さ:23 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列の名称:C11 配列:CCAGTAGCCT CATGTCAGAG AAG 23
【0107】配列番号:6 配列の長さ:25 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列の名称:C11Y 配列:CCCACACCCA CGATGATGAT TGACA 25
【0108】配列番号:7 配列の長さ:30 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列の名称:C22 配列:CGAGCTGCTC TATAGACTGC TGGGTAGTCC 30
【0109】配列番号:8 配列の長さ:32 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列の名称:C23 配列:AACAGAGGTG GCTTATGAGT ATTTCTTCCA GG 32
【0110】配列番号:9 配列の長さ:25 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列の名称:C10Y 配列:AACCAGCCCA GCGAGAGCAG AGCAC 25
【0111】配列番号:10 配列の長さ:25 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列の名称:C15 配列:TTGTGAGCGT GTCTCGGTCC AGCAG 25
【0112】配列番号:11 配列の長さ:24 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列の名称:C16 配列:TTTGGCTTCG GAGCTCGAAT CCCC 24
【0113】配列番号:12 配列の長さ:26 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列の名称:C20 配列:GGTCAGACTT GCTGAACAGA TCCTTG 26
【0114】配列番号:13 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列の名称:λgt10F 配列:GCTGGGTAGT CCCCACCTTT 20
【0115】 配列番号:14 配列の長さ:24 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列の名称:λgt10R 配列:CTTATGAGTA TTTCTTCCAG GGTA 24
【0116】配列番号:15 配列の長さ:33 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列の名称:C55-BamH I 配列:CATGGATCCC CAGAGATGGG ATGGGTGCCT GAG 33
【0117】配列番号:16 配列の長さ:34 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列の名称:C57-BamH I 配列:CATGGATCCC TAGTGGGCTC TGAAGGTAAG TTGC 34
【0118】配列番号:17 配列の長さ:25 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列の名称:C18 配列:AAGCCGCATC CATGTGTGCT GCTCA
25
【0119】配列番号:18 配列の長さ:26 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列の名称:C21 配列:CTCGGTACTT GGGGTTGATA CAGTCC 26
【0120】配列番号:19 配列の長さ:25 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列の名称:C64 配列:CTCTACCTCC ACCCACTGCT CATCA 25
【0121】配列番号:20 配列の長さ:26 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列の名称:C65 配列:CCGTAGAGCC GAGGAAGGTA TCATTT
26
【0122】配列番号:21 配列の長さ:25 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列の名称:C66 配列:GGTCTGGAGA ACTGAGGTGG TGAAG 25
【0123】配列番号:22 配列の長さ:23 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列の名称:C67 配列:GCAGCTGTGA TGTTCACCGA CCT 23
【0124】配列番号:23 配列の長さ:25 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列の名称:C90 配列:GAGGGGCCAC AGCATTGAAG GGTAT 25
【0125】配列番号:24 配列の長さ:28 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列の名称:SP6 配列:CTATTTAGGT GACACTATAG AAGGTACG 28
【0126】配列番号:25 配列の長さ:53 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列の名称:C58 配列:CATGAATTCG GCGAGTTCAC CAGCACATTC CGAGTTCACC ACAGCACATT CCA 53
【0127】配列番号:26 配列の長さ:39 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列の名称:C80 配列:CGGCATGTCG ACCTAGCTCT GCTCTCGCTG GGCTGGTTC 39
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1に於いて、無処理マウス、カイニン
酸を単独投与したマウス、およびMK801前処理後カイニ
ン酸を投与したマウスよりそれぞれ採り出した海馬を用
いてRLCSを行った、電気泳動の結果を示す図面に代わる
写真である(スポットNo.50近傍のみを示す)。
【図2】 実施例1に於いて、スポット由来cDNA断片を
プローブにしてマウス各組織に対するノーザンブロット
解析を行った、電気泳動の結果を示す図面に代わる写真
である。
【図3】 実施例1に於いて決定された、マウスNARCの
完全長のcDNA塩基配列の前半部分(1〜929base)、およ
びそれがコードするタンパク質の推定アミノ酸配列を示
す図である。
【図4】 実施例1に於いて決定された、マウスNARCの
完全長のcDNA塩基配列の後半部分(930〜2019base)、
およびそれがコードするタンパク質の推定アミノ酸配列
を示す図である。
【図5】 マウスNARC cDNAのサブタイプ間に於ける、A
TG上流4bpよりさらに上流の5'末端の塩基配列の比較を
示す図である。
【図6】 マウスおよびヒトNARC(図中ではそれぞれmN
ARC、hNARCと記載)のアミノ酸配列および機能ドメイン
を示す図である。
【図7】 実施例1に於いて、カイニン酸腹腔内投与6
時間後のNARC mRNAのマウス海馬での発現変化を、RI標
識 in situハイブリダイゼーションにより調べた、生物
の形態を示す図面に代わる写真である(マウス脳前額切
片のオートラジオグラフィー)。
【図8】 実施例1に於いて、マウス脳の発生段階に於
けるNARC mRNAの発現変化をノーザンブロット解析を行
った、電気泳動の結果を示す図面に代わる写真である。
【図9】 実施例1に於いて、脳内でのNARC mRNA発現
分布をマウス脳切片を用いた非RI in situハイブリダイ
ゼーションにより調べた、光学顕微鏡写真を示す図面に
代わる写真である(Aは脳全体を示す低倍率像、B〜Eは
各部位を示す高倍率像(B;海馬、C;大脳皮質、D;嗅球、
E;脳幹部の神経核、Bは前額断面切片を、その他は矢状
断面切片を用いた)、省略記号は、OB;嗅球、HIP;海
馬、DG;歯状回、AOB;副嗅球、MOB;主嗅球、m;僧帽細胞
層、g;顆粒細胞層)。
【図10】 実施例2に於いて、マウス脳内のNARCをNA
RC特異的抗体を用いてウエスタンブロットを行った、電
気泳動の結果を示す図面に代わる写真である(Homogena
te;脳懸濁液、Sup;脳懸濁液の遠心上清、Pellet;脳懸濁
液の遠心沈殿)。
【図11】 実施例2に於いて、NARCが膜タンパク質か
どうかを、マウス脳懸濁液を遠心分画してウエスタンブ
ロットを行った、電気泳動の結果を示す図面に代わる写
真である。
【図12】 実施例2に於いて、急性摘出海馬スライス
標本に対し誘導されたCA1-CA3野シナプス伝達の長期増
強を示す図である。
【図13】 実施例2に於いて、急性摘出海馬スライス
標本に対しCA1-CA3野シナプス伝達の長期増強を誘導
し、それによってNARC mRNAの発現が増強されるかどう
かをin situハイブリダイゼーションにより調べた、生
物の形態を示す図面に代わる写真である。
【図14】 実施例3に於けるヒトNARC cDNAの取得の
ためのPCRプライマーの位置およびその手法を示す図で
ある。
【図15】 実施例3に於いて決定された、ヒトNARCの
完全長のcDNA塩基配列の前半部分(1〜978base)、およ
びそれがコードするタンパク質の推定アミノ酸配列を示
す図である。
【図16】 実施例3に於いて決定された、ヒトNARCの
完全長のcDNA塩基配列の後半部分(979〜1925base)、
およびそれがコードするタンパク質の推定アミノ酸配列
を示す図である。
【図17】 本発明のヒトNARC(NARC AおよびNARC B)
と他のタンパク質のC2ドメイン付近のアミノ酸配列の
比較を示す図である。
【図18】 実施例4に於いて、yeast two-hybrid法に
よって得られた2つのクローンの塩基配列を示す図であ
る(ベクター内に挿入されたDNA断片のうち5'端側の明
らかになった配列を示す)。
【図19】 実施例4に於いてyeast two-hybrid法によ
って得られた、B7-17とヒトOS9前駆体mRNAとの塩基配列
およびコードするアミノ酸配列の比較を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 38/00 ABS C12P 21/02 C C07K 16/18 21/08 C12N 1/19 G01N 33/53 D 1/21 Y 5/10 33/573 B 15/02 A61K 48/00 15/09 ZNA 37/02 AAF C12P 21/02 AAM 21/08 ABR G01N 33/53 ABS C12N 5/00 B 33/573 15/00 B // A61K 48/00 ZNAA (C12N 1/19 C12R 1:645) (C12N 1/21 C12R 1:19) (C12N 5/10 C12R 1:91) (C12N 15/09 ZNA C12R 1:91) (C12P 21/02 C12R 1:19) (C12P 21/02 C12R 1:645) (C12P 21/02 C12R 1:91) (C12P 21/08 C12R 1:91)

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列表の配列番号1の20位のSerから
    115位のGlyまでおよび配列番号1の152位のAspか
    ら247位のGlnまでのアミノ酸配列を含むタンパク
    質、若しくは前記アミノ酸配列に於いて1若しくは数個
    のアミノ酸を欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配
    列を含むタンパク質。
  2. 【請求項2】 配列表の配列番号1の1位のMetから5
    57位のProまでのアミノ酸配列を含む請求項1に記載
    のタンパク質、若しくは前記アミノ酸配列に於いて1若
    しくは数個のアミノ酸を欠失、置換若しくは付加された
    アミノ酸配列を含む請求項1に記載のタンパク質。
  3. 【請求項3】 配列表の配列番号2の1位のMetから5
    57位のProまでのアミノ酸配列を含む請求項1または
    2に記載のタンパク質、若しくは前記アミノ酸配列に於
    いて1若しくは数個のアミノ酸を欠失、置換若しくは付
    加されたアミノ酸配列を含む請求項1または2に記載の
    タンパク質。
  4. 【請求項4】 配列表の配列番号3の1位のMetから5
    57位のProまでのアミノ酸配列を含む請求項1または
    2に記載のタンパク質、若しくは前記アミノ酸配列に於
    いて1若しくは数個のアミノ酸を欠失、置換若しくは付
    加されたアミノ酸配列を含む請求項1または2に記載の
    タンパク質。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれかに記載のタン
    パク質をコードする塩基配列を含むDNA分子。
  6. 【請求項6】 配列表の配列番号2の93位のAから1
    763位のAまでの塩基配列を含む請求項5に記載のDN
    A分子。
  7. 【請求項7】 配列表の配列番号3の101位のAから
    1770位のGまでの塩基配列を含む請求項5に記載の
    DNA分子。
  8. 【請求項8】 請求項5から7のいずれかに記載のDNA
    分子を有する発現ベクター。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の発現ベクターにより形質
    転換された形質転換体。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の形質転換体を培養し、
    該培養物から請求項1から4のいずれかに記載のタンパ
    ク質を採取することを特徴とする、請求項1から4のい
    ずれかに記載のタンパク質の製造法。
  11. 【請求項11】 請求項1から4のいずれかに記載のタ
    ンパク質に対する抗体。
  12. 【請求項12】 単クローン抗体である請求項11に記
    載の抗体。
  13. 【請求項13】 請求項11または12に記載の抗体を
    産生するハイブリドーマ。
  14. 【請求項14】 請求項5から7のいずれかに記載のDN
    A分子を含有する遺伝子の正常な遺伝子機能を、遺伝子
    ターゲティングの操作を用いて喪失させた実験動物。
  15. 【請求項15】 実験動物がマウスである請求項14に
    記載の実験動物。
  16. 【請求項16】 請求項1から4のいずれかに記載のタ
    ンパク質を含有する医薬組成物。
  17. 【請求項17】 請求項5から7のいずれかに記載のDN
    A分子を含有する医薬組成物。
  18. 【請求項18】 請求項1から4のいずれかに記載のタ
    ンパク質と該タンパク質に結合可能なタンパク質との結
    合反応を阻害または促進する物質のスクリーニング法で
    あって、請求項1から4のいずれかに記載のタンパク質
    と該タンパク質に結合可能なタンパク質との結合反応系
    に、該阻害または促進する物質を含むと推定される試料
    を加えてその結合性および/または反応性を測定する工
    程を含む方法。
  19. 【請求項19】 請求項1から4のいずれかに記載のタ
    ンパク質に結合可能なタンパク質がガンマ・グルタミル
    システインシンセターゼまたはOS9前駆体である請求項
    18に記載のスクリーニング法。
  20. 【請求項20】 請求項18または19記載のスクリー
    ニング法によって得ることができる、請求項1から4の
    いずれかに記載のタンパク質と該タンパク質に結合可能
    なタンパク質との結合反応を阻害または促進する物質。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2002066655A1 (fr) * 2001-02-22 2002-08-29 Japan Science And Technology Corporation Nouvelles phospholipidases a2 independantes du calcium, genes associes et promoteur de ces phospholipidases

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