JPH11268156A - 積層パネルの接合構造 - Google Patents

積層パネルの接合構造

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JPH11268156A
JPH11268156A JP10094094A JP9409498A JPH11268156A JP H11268156 A JPH11268156 A JP H11268156A JP 10094094 A JP10094094 A JP 10094094A JP 9409498 A JP9409498 A JP 9409498A JP H11268156 A JPH11268156 A JP H11268156A
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正 内田
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パネル体の軽量化及びバランスの向上を図る
と共に、表面が平坦で外観の美しいパネル体を形成する
積層パネルの接合構造を提供すること。 【解決手段】 一対の表面板2と、これら表面板2間に
介在されるセル状のコア材3とからなる積層パネル1同
士の接合構造において、積層パネル1同士の当接部にお
ける両表面板2間に、一対の表面板11と、これら表面
板11間に介在されるセル状のコア材12とからなる接
合材10を介在し、この接合材10と積層パネル1の両
表面板とを、高速回転可能に装着された摩擦ピン21を
有する工具20を用いて摩擦攪拌接合で固着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、積層パネルの接
合構造に関するもので、詳細には、一対の表面板間にセ
ル状のコア材を介在してなる積層パネルの接合構造に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、建物の外壁材や屋根材等の建材
や構造材には、耐食性に富み、かつ軽量であるとの理由
から積層パネルが広く採用されている。このような積層
パネルの一例としては、例えばアルミニウム材にて形成
される一対の表面板と、これら表面板間に介在されるセ
ル状のコア材とからなるものが知られている。この場
合、上記コア材と表面板とは、接着剤による接着やろう
付け処理がされており、例えばろう付け処理の場合、積
層パネルの組立ての際、片面側にろう材を付着したブレ
ージングシートを表面板又はコア材として使用するか、
あるいは積層パネルの組立て時に表面板とコア材との間
にろう材を介在させて、積層パネル型に組立てた表面板
とコア材を炉の中で加熱してろう付け処理をする。
【0003】このように形成される積層パネルで外壁や
屋根等を形成する場合、外壁や屋根の大きさに合わせて
一枚の積層パネルを製造することは、特に積層パネルの
面積が大きくなるときは、作業効率の低下や、上記炉等
の製造設備の大型化、あるいは輸送が困難であること等
の理由によりあまり行われていない。その代わりに、規
格化された適当な大きさを有する複数の積層パネルを製
造し、これら複数の積層パネルを接合し、一枚の大型パ
ネル体を形成して外壁や屋根を形成する施工方法が採用
されている。
【0004】上記のような場合における積層パネルの接
合構造の例を図11(a)ないし(c)に示す。
【0005】図11(a)は、一対の表面板cと、これ
ら表面板c間に介在されるセル状のコア材iとからなる
積層パネルa,b同士を接合するために、積層パネル
a,bの周縁部における表面板c間に例えばアルミニウ
ム製押出形材にて形成される枠材d,eをろう付け等に
よって装着固定した場合である。この場合、一方の積層
パネルaにおける枠材dの外側面には嵌合凹条gが設け
られており、他方の積層パネルbにおける枠材eの外側
面には嵌合凸条fが突設されている。このように形成さ
れる積層パネルa,bの枠材d,e同士を、嵌合凸条f
が嵌合凹条gに嵌挿するようにして当接すると共に、接
着剤等で接着し、更に当接部に沿う溶接による溶接部h
により、両積層パネルa,b同士を接合している。
【0006】図11(b)及び(c)は、枠材を装着し
ていない積層パネルj同士を接合する場合である。図1
1(b)の例では、例えばアルミニウム製押出形材にて
断面略横H字状に形成される接合材kに両側から積層パ
ネルjを嵌挿すると共に、接着剤等で接着し、更に表面
板cと接合材kの当接面の周縁部に沿う溶接による溶接
部lにより、積層パネルj同士を接合している。また、
図11(c)の例では、積層パネルjの側面同士を当接
した際、表面板c同士の当接部上に例えばアルミニウム
製板材にて形成される接合材mを覆設すると共に、接着
剤等で接着し、更に表面板cと接合材mの当接面の周縁
部に沿う溶接による溶接部nにより、積層パネルj同士
を接合している。
【0007】なおこれらの場合の溶接作業には、イナー
トガスアーク溶接の一種であるMIG溶接やTIG溶接
等の溶融溶接を使用するのが一般的である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような接合構造の場合、積層パネルa,b同士又は積層
パネルj,j同士を接合するために枠材d,e又は接合
材k若しくはmを使用することにより、接合されたパネ
ル体全体の重量が増大するので、軽量であるというセル
状コア材を利用した積層パネルの利点が損なわれると共
に、パネル体の接合部が他の部分より重くなるのでパネ
ル体のバランスが悪くなるという問題があった。
【0009】また、図11(b)及び(c)に示した例
では、表面板c上に、接合部材k又はmによって凸部が
形成されるので、積層パネルjを接合して形成されたパ
ネル体の外観が損なわれると共に、パネル体表面への塗
装作業等が面倒になるという問題があった。
【0010】この発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、パネル体の軽量化及びバランスの向上を図ると共
に、表面が平坦で外観の美しいパネル体を形成できるよ
うな積層パネルの接合構造を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
にこの発明は以下のように構成する。
【0012】請求項1記載の発明は、一対の表面板と、
これら表面板間に介在されるセル状のコア材とからなる
積層パネル同士の接合構造において、上記積層パネル同
士の当接部における両表面板間に、一対の表面板と、こ
れら表面板間に介在されるセル状のコア材とからなる接
合材を介在し、この接合材と上記両表面板とを固着手段
で固着してなる、ことを特徴とする。
【0013】この場合、上記固着手段は、少なくとも積
層パネルの表面板同士を固着する摩擦攪拌接合であるか
(請求項2)、積層パネルの表面板同士と、上記接合材
の表面板とを固着する摩擦攪拌接合である方が好ましい
(請求項3)。また、上記積層パネルの表面板の縁部同
士を重合させ、少なくともこの重合部における上記表面
板同士を摩擦攪拌接合にて固着してなるか(請求項
4)、上記積層パネルの表面板の縁部同士を重合させ、
この重合部における積層パネルの表面板同士と、上記接
合材の表面板とを摩擦攪拌接合にて固着する方が好まし
い(請求項5)。
【0014】また、上記固着手段については、積層パネ
ル同士を確実に固着でき、かつ重量の増大を抑えるもの
であればよく、例えば少なくとも積層パネルの表面板同
士を固着するMIG溶接やTIG溶接等の溶融溶接でも
よいし(請求項6)、積層パネルの表面板と、接合材の
表面板との間に介在される接着剤であってもよい(請求
項7)。更には、積層パネルの表面板と、接合材の表面
板とを貫通して固着するリベットであってもよい(請求
項8)。
【0015】この発明によれば、積層パネル同士の当接
部における両表面板間に、一対の表面板と、これら表面
板間に介在されるセル状のコア材とからなる接合材を介
在し、この接合材と上記両表面板とを固着手段で固着す
ることにより、接合部の重量を増大させることなく、か
つ全体のバランスを損なうことなく積層パネルを確実に
接合することができ、また、接合部の表面が比較的平坦
で滑らかな外観の美しい積層パネルの接合構造が得られ
る(請求項1)。
【0016】また、上記固着手段が摩擦攪拌接合である
ことにより、接合部が比較的滑らかで外観の美しい積層
パネルの接合構造が得られる(請求項2,3)。この場
合、積層パネルの表面板の縁部同士を重合させ、この重
合部に摩擦攪拌接合を施すことにより、重合部が摩擦攪
拌接合により押圧されても接合部が広がる方向に作用す
る力が生じず、接合時に生じるパネルの変形を防止でき
るので、積層パネル同士をより強固に接合することがで
きる(請求項4,5)。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の各実施形態に
ついて添付図面を参照して詳細に説明する。
【0018】◎第一実施形態 図1はこの発明に係る積層パネルの接合構造の第一実施
形態を示す概略斜視図、図2は第一実施形態の要部拡大
断面図である。
【0019】接合される積層パネル1は、例えばアルミ
ニウム材にて薄板状に形成される一対の表面板2と、こ
れら表面板2間に介在されるセル状例えば略円筒状の多
数のコア材3とからなる。この場合、コア材3は表面板
2間に緊密に配列されており、表面板2とコア材3とは
例えばろう付け等によって固着されている。また、コア
材3は、例えばアルミニウム材にてシート状に形成され
たものが用いられており、このように形成されたコア材
3の側面の少なくとも1箇所に通気孔3aが穿設されて
いる。
【0020】上記のように構成される積層パネル1を接
合するための接合材10は、例えばアルミニウム材にて
薄板状に形成される一対の表面板11と、これら表面板
11間に介在されるセル状例えば略円筒状の多数のコア
材12とからなる。この場合、接合材10の厚みは、接
合材10を上記積層パネル1の表面板2間に嵌挿できる
ように積層パネル1よりも若干薄く形成されている。こ
の場合、コア材12は、表面板11間に緊密に配列され
ており、表面板11とコア材12とは例えばろう付け等
によって固着されている。更に、コア材12は、例えば
アルミニウム材にてシート状に形成されたものが用いら
れており、このように形成されたコア材12の側面の少
なくとも1箇所に通気孔12aが穿設されている。
【0021】上記積層パネル1の表面板2とコア材3と
をろう付け処理する際、又は接合材10の表面板11と
コア材12とをろう付け処理する際、表面板2又は11
の表面にろう材を付着したアルミニウムクラッド材を使
用するか、あるいはアルミニウムクラッド材を用いない
ときは、表面板2とコア材3との間又は表面板11とコ
ア材3との間にろう材を挟んで、炉の中での加熱処理時
にろう材を溶かしてろう付けして一体形成する。
【0022】この場合、フラックスとして非腐食性フラ
ックス例えばKF+AlF3あるいはKAlF4+K3A
lF6+K2AlF5・H2O等のフラックスを用いる方が
好ましい。なお、上記コア材3に穿設された通気孔3a
及びコア材12に穿設された通気孔12aは、上記加熱
処理時に約600℃に加熱されることにより膨張した空
気を逃がしてコア材3,12の破裂を防止したり、膨張
した空気が表面板2又は11を押し上げてろう付けを不
完全なものにすることを防止するためのものである。
【0023】上記のように形成された複数の積層パネル
1が同一平面上に配列した状態で当接されており、その
当接部における表面板2間に上記接合材10が介在さ
れ、固着手段例えば摩擦攪拌接合用工具(以下に工具と
いう)20にて摩擦攪拌接合が施されることにより積層
パネル1同士が溶着(接合)される(図1参照)。この
場合、接合の深さは、少なくとも隣接する積層パネル1
の表面板2同士を接合できる程度でもよい(図2(a)
参照)が、積層パネル1の表面板2同士と、接合材10
の表面板11とを摩擦攪拌接合する方が強度上好ましい
(図2(b)参照)。なお、図2(a)では摩擦攪拌接
合された部分を接合部4aとして示し、図2(b)では
接合部4として示している。
【0024】このように、接合材10も積層パネル1と
同様な構造であることにより、接合部の軽量化を図りつ
つ積層パネル1を接合することができる。したがって、
複数の積層パネル1を接合して形成されるパネル体全体
の軽量化を図れると共に、表面を円滑にすることがで
き、かつパネル体のバランスも向上することができる。
【0025】なお、上記摩擦攪拌接合(frictio
n stir welding)とは、摩擦熱によって
被接合部(当接部)を軟化させ、接合する接合方法であ
る。この摩擦攪拌接合に使用される上記工具20は、例
えば鋼製の回転可能な円筒体22と、この円筒体22の
下面側から垂下するように形成された摩擦ピン21とで
構成されており、円筒体22と摩擦ピン21を回転させ
るための駆動手段(図示せず)に連結されている。この
工具20における摩擦ピン21の先端部を被接合部に押
圧し、高速回転(例えば1000〜15000rpm)
させることにより被接合部を軟化させ、摩擦ピン21を
円筒体22の底面が表面板2に接するまで押込む。更に
この状態で、工具20を接合方向に沿って移動させるこ
とにより、被接合部が摩擦ピン21との摩擦熱によって
軟化し、摩擦ピン21と円筒体22の回転による攪拌作
用と、移動方向と逆方向への押込み作用によって軟化し
た部分が溶着(固着)され、被接合部が接合される。な
お、摩擦ピン21の周面には、軟化した被接合金属(ア
ルミニウム材)を効果的に攪拌するために、図示しない
ねじ状の摩擦攪拌翼が形成されている。
【0026】次に、この発明の第一実施形態に係る積層
パネル1同士の接合手順について、図3ないし図5に基
づいて説明する。図3はこの発明における接合材10を
積層パネル1に嵌挿する前の状態を示す概略分解斜視
図、図4は第一実施形態における積層パネル1の接合工
程を順に示す概略断面図、図5は積層パネル1の被接合
部(当接部)を摩擦攪拌接合にて接合する状態を示す概
略斜視図である。
【0027】まず、上述のように形成された積層パネル
1において、表面板2間に介在されるコア材3の内、接
合される側面付近のものを予め切除しておくか、あるい
は接合される側面付近にコア材3が存在しないように積
層パネル1を予め形成しておく(図3参照)。そして、
このコア材3が切除された空間に接合材10を約半分ほ
ど嵌挿すると共に、積層パネル1の表面板2と、接合材
10の表面板11とを図示しない接着剤等で接着する。
次に、上記と同様にコア材3を切除するか、あるいは接
合される側面付近にコア材3が存在しないように予め形
成された別の積層パネル1の空間に、上記接合材10の
積層パネル1から突出した部分を嵌挿し、表面板2同士
を当接させると共に、積層パネル1の表面板2と、接合
材10の表面板11とを図示しない接着剤等で接着する
(図4(a)参照)。
【0028】その後、両積層パネル1を治具等で固定し
た状態で積層パネル1同士の当接部の片面側に摩擦攪拌
接合をするための工具20を配設し、摩擦ピン21の先
端部が上記当接部上の一端を押圧するように位置調節を
行なう。そして、図示しない駆動手段を駆動させて円筒
体22と摩擦ピン21を高速回転(例えば1000〜1
5000rpm)させることにより被接合部を軟化さ
せ、摩擦ピン21を円筒体22の底面が表面板2に接す
るまで押込み、更にこの状態で、工具20を当接部上の
他端側に向かってスライドさせる(図4(b)及び図5
参照)。
【0029】このようにして、片面側の当接部に沿って
摩擦攪拌接合を施して両積層パネル1の片面側を溶着
(固着)した後、工具20を他面側に移動させて同様な
処理を行なうことにより(図3(c)参照)、当接部の
両側が摩擦攪拌接合されて、積層パネル1同士の接合が
完了する。なお、上記接合工程は必ずしもこのように行
われるものではなく、例えば工具20を2台用意して当
接部の両側を同時に接合してもよいし、また、片面側を
接合した後、工具20を他面側に移動させるのではな
く、積層パネル1同士を片面側が接合された状態で反転
させてもよい。
【0030】このように、少なくとも積層パネル1の表
面板2同士を摩擦攪拌接合にて接合することにより、接
合部の表面が比較的滑らかで、突起部等が生じる可能性
が低いので、外観の美しい、塗装処理等を施し易い積層
パネル1同士の接合構造が得られる。
【0031】◎第二実施形態 次に、この発明の第二実施形態について説明する。第二
実施形態は、第一実施形態の接合構造において、積層パ
ネル1の表面板2の縁部同士を重合させた場合である。
【0032】接合された積層パネル1同士において、一
方の積層パネル1における一対の表面板2の縁部は、表
面板2間の距離が広がるように折曲されており、この表
面板2間に他方の積層パネルの表面板2が嵌挿されて、
両積層パネル1における表面板2の縁部同士が重合部2
aを形成している。この重合部2aに、上記第一実施形
態と同様に回転可能な円筒体22の下面側に摩擦ピン2
1を形成した工具20によって摩擦攪拌接合を施して、
両接合パネル1同士を接合する(図6(a)参照)。
【0033】この場合、接合の深さは、積層パネル1の
重合された表面板2同士だけを接合するものであっても
よい(図6(b)参照)が、これら重合された表面板2
同士と、接合材10の表面板11とを摩擦攪拌接合する
方が強度上好ましい(図6(c)参照)。
【0034】このように重合部2aを形成して、この重
合部2aを摩擦攪拌接合することにより、摩擦攪拌接合
の際に両積層パネル1が離れる方向へ移動するのを防止
することができるので、摩擦攪拌接合を確実に行なうこ
とができると共に、第一実施形態に比べて更に強固に接
合することができる。
【0035】なお、第二実施形態のその他の部分は、上
記第一実施形態と同じであるので、同一部分には同一符
号を付してその説明を省略する。
【0036】◎第三実施形態 次に、この発明の第三実施形態について説明する。第三
実施形態は、積層パネル1同士を接合するための固着手
段を、溶融溶接好ましくはイナートガスアーク溶接とし
た場合である。
【0037】すなわち、第一実施形態と同様に当接され
た接合パネル1同士の当接部に上記イナートガスアーク
溶接例えばTIG溶接やMIG溶接を施して、少なくと
も積層パネル1の表面板同士を溶着(固着)して、両積
層パネル1同士を接合した場合である(図7参照)。な
お、図7では、溶接により接合された部分を溶接部6と
して示している。また、第一又は第二実施形態の変形例
と同様に、積層パネル1の表面板2同士と、接合材10
の表面板11とを溶接してもよい。
【0038】上記TIG溶接(tungsten in
ert gas arc welding)及びMIG
溶接(metal inert gas arc we
lding)は、イナートガスの雰囲気中でアーク溶接
するもので、アルミニウム材やその他の金属材料を溶接
する際、最も広く採用されている溶接法である。上記固
着手段に、これらTIG溶接やMIG溶接等のイナート
ガスアーク溶接を採用することにより、積層パネル1の
表面板2又は接合材10の表面板11にアルミニウム材
以外の金属材料例えば鋼等を選択しても、これらを確実
に溶接することができる。
【0039】なお、少なくとも積層パネル1の表面板2
同士を確実に溶接できるものであれば、イナートガスア
ーク溶接以外の溶融溶接例えば電子ビーム溶接やレーザ
溶接等を使用してもよい。
【0040】第三実施形態のその他の部分は、上記第一
実施形態と同じであるので、同一部分には同一符号を付
してその説明を省略する。 ◎第四実施形態 次に、この発明の第四実施形態について説明する。第四
実施形態は、積層パネル1同士を接合するための固着手
段を、積層パネル1の表面板2と、接合材10の表面板
11との隙間に介在される接着剤7とした場合である
(図8参照)。
【0041】この場合、接着剤7を使用して効果的、か
つ強力に接着(固着)するためには、積層パネル1の表
面板2と、接合材10の表面板11との間に薄く均一な
接着剤7の層が形成されている必要がある。したがっ
て、上記第一実施形態における積層パネル1と接合材1
0との厚さの関係よりも、接合材10の厚さを若干薄く
形成することが好ましい。
【0042】上記固着手段に接着剤7を採用することに
より、積層パネル1同士の接合部の表面が第一実施形態
に比べて更に平坦になるので、美的外観の向上がはかれ
ると共に、仕上がりのより美しい塗装処理等を容易に行
なうことができる。
【0043】なお、第四実施形態のその他の部分は、上
記各実施形態と同じであるので、同一部分には同一符号
を付してその説明を省略する。 ◎第五実施形態 次に、この発明の第五実施形態について説明する。第五
実施形態は、積層パネル1同士を接合するための固着手
段を、積層パネル1の表面板2と、接合材10の表面板
11とを貫通して固着するリベット例えばブラインドリ
ベット8とした場合である(図9参照)。
【0044】この場合、上記第一実施形態と同様に積層
パネル1同士を、接合材10を介して当接した後、積層
パネル1の表面板2に穿設された挿入孔(図示せず)か
らブラインドリベット8を嵌挿し、先端をかしめて固定
(固着)する。
【0045】上記固着手段にブラインドリベット8を採
用することにより、積層パネル1の表面板2同士と、接
合材10の表面板11とを強固に接合できると共に、接
合された積層パネル1同士を解体したり、一部の積層パ
ネル1を取り換えたりすることを容易に行なうことがで
きる。
【0046】第五実施形態のその他の部分は、上記第一
実施形態と同じであるので、同一部分には同一符号を付
してその説明を省略する。
【0047】◎その他の実施形態 上記各実施形態では、積層パネル1のコア材3及び接合
材10のコア材12を円筒状に形成した場合について説
明したが、コア材がセル状を形成して、強度を損なうこ
となく積層パネル1の軽量化を図れるものであれば、そ
れ以外の形状でもよい。例えば予め台形波形状に折曲さ
れたアルミニウム材製の折曲板3Cを、接着剤等で接着
して六角筒状のコア材(ハニカムコア)3Aとしてもよ
いし(図10(a)参照)、あるいは、断面波形状に形
成されるアルミニウム材製の波形板3Dを、波形の山と
谷とで中空部を形成するように接着してコア材3Bとし
てもよい(図10(b)参照)。
【0048】また、上記接合材10の表面板11を厚く
形成したり、アルミニウム材より硬い金属材料を使用し
てもよい。表面板11をこのように形成することによ
り、積層パネル1の接合構造において強度の向上を図る
ことができる。
【0049】また、積層パネル1のコア材3や接合材1
0のコア材12を、アルミニウム材以外の金属材料例え
ば鋼製にて形成してもよいし、紙製にて形成してもよ
い。なおこの場合、表面板2とコア材3又は表面板11
とコア材12とを、ろう付けではなく接着剤にて接着す
ることが好ましい。更に、アルミニウム材以外の金属材
料例えば鋼製にて形成される薄板を、積層パネル1の表
面板2としてもよい。この場合、上記第一又は第二実施
形態以外の固着手段を選択することが好ましい。
【0050】
【発明の効果】この発明によれば、積層パネル同士の当
接部における両表面板間に、一対の表面板と、これら表
面板間に介在されるセル状のコア材とからなる接合材を
介在し、この接合材と上記両表面板とを固着手段で固着
することにより、接合部の重量を増大させることなく、
かつ全体のバランスを損なうことなく積層パネルを確実
に接合することができ、また、接合部の表面が比較的平
坦で滑らかな外観の美しい積層パネルの接合構造が得ら
れる(請求項1)。
【0051】また、上記固着手段が摩擦攪拌接合である
ことにより、接合部が比較的滑らかで外観の美しい積層
パネルの接合構造が得られる(請求項2,3)。この場
合、積層パネルの表面板の縁部同士を重合させ、この重
合部に摩擦攪拌接合を施すことにより、重合部が摩擦攪
拌接合により押圧されても接合部が広がる方向への力が
作用することなく、摩擦攪拌接合時に積層パネルがずれ
ることを防止できるので、積層パネル同士をより強固に
接合することができる(請求項4,5)。
【0052】また、積層パネル同士の当接部における両
表面板間に上記接合材を介在することにより、上記摩擦
攪拌接合を用いた場合においても、当接部が押圧される
ことによる積層パネルの変形を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る積層パネルの接合構造の第一実
施形態を示す概略斜視図である。
【図2】この発明の第一実施形態の要部拡大断面図
(a)とその変形例(b)である。
【図3】この発明における接合材を積層パネルに嵌挿す
る前の状態を示す概略分解斜視図である。
【図4】この発明の第一実施形態における積層パネルの
接合工程を順に示す概略断面図である。
【図5】第一実施形態における積層パネルの当接部を摩
擦攪拌接合する状態を示す概略斜視図である。
【図6】この発明に係る積層パネルの接合構造の第二実
施形態を示す概略断面図(a)と、その要部拡大断面図
(b)及びその変形例(c)である。
【図7】この発明に係る積層パネルの接合構造の第三実
施形態を示す概略断面図である。
【図8】この発明に係る積層パネルの接合構造の第四実
施形態を示す概略断面図である。
【図9】この発明に係る積層パネルの接合構造の第五実
施形態を示す概略断面図である。
【図10】この発明における積層パネルのコア材の変形
例を示す断面図である。
【図11】従来の積層パネルの接合構造の例を示す概略
断面図である。
【符号の説明】
1 積層パネル 2 表面板 2a 重合部 3,3A,3B コア材 4,4a 接合部 6 溶接部 7 接着剤(固着手段) 8 ブラインドリベット(リベット、固着手段) 10 接合材 11 表面板 12 コア材 20 工具(固着手段) 21 摩擦ピン

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の表面板と、これら表面板間に介在
    されるセル状のコア材とからなる積層パネル同士の接合
    構造において、 上記積層パネル同士の当接部における両表面板間に、一
    対の表面板と、これら表面板間に介在されるセル状のコ
    ア材とからなる接合材を介在し、この接合材と上記両表
    面板とを固着手段で固着してなる、ことを特徴とする積
    層パネルの接合構造。
  2. 【請求項2】 上記固着手段が、少なくとも積層パネル
    の表面板同士を固着する摩擦攪拌接合である、ことを特
    徴とする請求項1記載の積層パネルの接合構造。
  3. 【請求項3】 上記固着手段が、積層パネルの表面板同
    士と、上記接合材の表面板とを固着する摩擦攪拌接合で
    ある、ことを特徴とする請求項1記載の積層パネルの接
    合構造。
  4. 【請求項4】 上記積層パネルの表面板の縁部同士を重
    合させ、少なくともこの重合部における上記表面板同士
    を摩擦攪拌接合にて固着してなる、ことを特徴とする請
    求項1記載の積層パネルの接合構造。
  5. 【請求項5】 上記積層パネルの表面板の縁部同士を重
    合させ、この重合部における積層パネルの表面板同士
    と、上記接合材の表面板とを摩擦攪拌接合にて固着して
    なる、ことを特徴とする請求項1記載の積層パネルの接
    合構造。
  6. 【請求項6】 上記固着手段が、少なくとも積層パネル
    の表面板同士を固着する溶融溶接である、ことを特徴と
    する請求項1記載の積層パネルの接合構造。
  7. 【請求項7】 上記固着手段が、積層パネルの表面板
    と、接合材の表面板との間に介在される接着剤である、
    ことを特徴とする請求項1記載の積層パネルの接合構
    造。
  8. 【請求項8】 上記固着手段が、積層パネルの表面板
    と、接合材の表面板とを貫通して固着するリベットであ
    る、ことを特徴とする請求項1記載の積層パネルの接合
    構造。
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