JPH11267391A

JPH11267391A - バブル噴流洗濯機及びバブル噴流洗浄方法

Info

Publication number: JPH11267391A
Application number: JP10114041A
Authority: JP
Inventors: Masao Matsunaga; 全央松永
Original assignee: TERA BONDO KK
Current assignee: TERA BONDO KK
Priority date: 1998-03-23
Filing date: 1998-03-23
Publication date: 1999-10-05

Abstract

(57)【要約】洗濯水にマイクロバブル（微細気泡）を大量に噴流混合
することで、洗濯水の回転機構の不要並びに洗剤量を少
なくして、効果的に衣類など被洗浄物の洗浄ができる洗
濯機を提供する。【解決手段】洗濯機（１）の洗濯槽（１１）に、洗濯
水が循環する二つの流水管（８）（８）の間にポンプ
（９）及びエアレータ（２）を有するエアレータ装置
（１０）を介在させることで、エアレータ装置（１０）
により発生したマイクロバブル（Ｂ）を大量に溶け込ま
せた流水（Ｃ）を洗濯槽（１１）内に送出循環させるこ
とで、少ない洗剤でも被洗浄物を効果的に洗浄できるマ
イクロバブル噴流洗濯機を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明が属する技術分野】本発明は、マイクロバブル
（微細気泡）を強力に噴流混合することで、洗濯水の回
転機構の不要並びに洗剤を少なくして、効果的に衣類の
洗濯ができるエアレータ（バブル発生器）を組み込んだ
洗濯機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の衣類の洗濯方法は、電気洗濯機の
洗濯槽内に衣類を入れた上で適量の洗剤と水道水を入れ
た洗濯水を、洗濯槽底部に備えた撹拌体をモーターの駆
動力で回転させることで、洗濯槽内の洗剤水と衣類を撹
拌させて洗浄する方法が、一般に行なわれているもので
あり、また洗濯後の汚れた洗浄水はそのまま下水溝に排
水している。

【０００３】また、これ以外のものとしては、特開平４
−２４４１９８号に開示された技術のように、オゾン発
生器を洗濯機の給水口と給水源の間に備えて、酸化作用
による殺菌、漂白作用を有するオゾンガスを、洗濯水に
混合するオゾン生成器を備えることで、オゾン水を洗濯
水として使用できる洗濯機なども提供されている。

【０００４】

【発明が解決しょうとする課題】このように従来の洗濯
機による洗浄方法は、洗濯槽内に衣類と適量の洗剤と水
を入れた上で、洗濯槽の底部に備えた撹拌体を駆動力で
回転させることで、衣類の繊維間に洗剤水を行き渡らせ
たり、また水流や逆転による揉み洗いなどによる方法で
衣類の汚れを落しており、さらに汚れた洗浄水はそのま
ま排水溝に流して処理している洗濯方法が一般的であ
る。

【０００５】しかしこの洗濯方法は、洗濯槽内に衣類、
水、洗剤を入れた上で、洗濯槽の底部に備えた撹拌体を
回転させることで強制的に水流を起こしたり逆転させ
て、衣類の揉み洗いや摩擦洗いなどによる汚れ落しの方
法であるので、衣類が多いと必要以上に衣類が絡んだり
したり、絡んだ衣類の内部の汚れがきれいに落すことが
出来ないことや被洗浄物を痛めたりして、均一の洗浄効
果を成さないなどの欠点がある。また使用する洗剤は汚
れ排水を少しでも少なくするために、少ない洗剤でも洗
浄効果があるものが提供されてはいるが、適量以上使う
と全自動タイプのような洗濯機では、一定プログラムで
順次作動する方式であるので、すすぎが完全でないまま
でも脱水終了する結果となるなど不便や欠点がある。

【０００６】次に前述した特開平４−２４４１９８号に
示される洗濯機のように、洗濯機にオゾン生成器を組み
込み、洗濯水をオゾン水にして洗濯する手段を講じるこ
とで、使用する洗剤の使用量を少なくしてオゾン水によ
る洗浄効果を高めるものであるが、まず何と言っても、
洗濯機に組み込まれるオゾン生成器が複雑なものである
ことと、加えてオゾン水利用により使用する洗剤量を少
なくする効果はあっても、衣類を入れた洗濯水を撹拌す
る手段として、洗濯槽の底部に備えた撹拌体を駆動力で
回転させる機構は必要とする仕組みであるので、前記タ
イプ同様の欠点はもとより、さらにオゾン生成器を組み
込むことにより、発生した酸化漂白・殺菌作用を有する
オゾンガスを洗濯水に混入してオゾン水とする装置は、
オゾン水生成器、ガス流路配管、調節機構やその他の構
成部材など必要として複雑な装置となることは避けられ
ないことは、洗濯機のコスト高や複雑なことによる故障
要因など多く含むことは容易に察し得る技術である。

【０００７】また洗濯後は、オゾンガスを含む汚れた洗
浄排水をそのまま今迄通り排水溝に流す訳であるので、
環境面でも何らかの影響が出かねないことも推察される
ので、好ましいと言えない面もある技術である。

【０００８】加えて近年のように、汚れた生活排水によ
る環境汚染は増えることはあっても減ることはない現状
では、何らかの対策を講じる段階に来ていることはだれ
もが関心を持つ問題であり、一部では洗剤の改良や使用
量の軽減などの工夫にも取り組んではいるが、洗濯機そ
のものの技術に於ては未だ有効な手段が採用されていな
い。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は以上のような従
来の欠点や不便を解決するために成されたもので、以
下、本発明の基本技術を示す。まず、本洗濯機に於ける
衣類の洗浄方法は、使用する洗剤をきわめて少すること
ができ、かつ、強制的に水流や逆転流を与えて衣類を揉
み洗いする駆動力による撹拌体が無くても、衣類の洗浄
が効果的にできる技術を提供するものである。

【００１０】その基本技術としては、マイクロバブル
（泡）噴流による洗濯方法を採用するものであり、まず
本洗濯機に組み込まれるマイクロバブル発生装置（以
下、エアレータと称す）は、漏斗状を成した略円錐形の
頂部に流水吐出口を設け、他方、底部側に２〜３箇所の
流水吸入口を設けた容体の流水吸入口から圧力水を容体
に流し込むことにより、流水吐出口と流水吸入口との圧
力差で起こる真空状態により、流水側に設けた漏斗状の
空気吸入口より空気が自然吸入され、その空気は渦流で
セン断されてマイクロバブルを発生させ、かつマイクロ
バブルが流入水に溶け込んだマイクロバブル水は、流水
吐出口から出洗濯槽内に取り込まれて衣類の洗浄を効果
的に行なえる洗濯機を提供する。

【００１１】

【発明の実施の形態】本洗濯機は、洗濯槽（１１）に連
結した二本の流水管（８）（８）の間に、大量のマイク
ロバブル（Ｂ）を発生するエアレータ装置（１０）を介
在させた構成としているので、まず洗濯槽（１１）の水
はスイッチオンにより、ポンプ（９）を経てエアレータ
（２）の二つの流水吸入口（７）（７）より入った流水
（Ｃ）は、エアレータ（２）の容器（３）内壁に添って
回転しながら勢いよく流水吐出口（４）方向に流れるこ
とになるが、この時流水吸入口（７）（７）と流水吐出
口（４）との間に圧力差が生じることで、渦巻き様に回
転する流水（Ｃ）の中央部は真空状態となり、結果、漏
斗状を成す空気取り込み筒（６）先端部に設けた空気吸
入口（５）より勢いよく空気（Ａ）を取り込み、その勢
いよく取り込まれた空気（Ａ）は渦巻く水流でせん断さ
れることにより、超微細な気泡、いわゆるマイクロバブ
ル（Ｂ）を大量に発生して流水（Ｃ）に溶け込ませら
れ、そのマイクロバブル（Ｂ）を含む流水（Ｃ）は洗濯
槽（１１）に送水される。尚、マイクロバブル（Ｂ）は
流水量との調整次第で、１０〜２０ミクロン単位の超微
細な気泡を発生させることが可能である。

【００１２】したがって洗濯槽（１１）には大量のマイ
クロバブル（Ｂ）を取り込んだ流水（Ｃ）が常時、循環
送出されることになり、流水（Ｃ）に溶け込んだ大量の
マイクロバブル（Ｂ）は、僅かな洗剤を含む水とともに
繊維の奥深い細部まで達して汚れ物質に取り付いて洗浄
することとに加え、マイクロバブル（Ｂ）のエアリフト
作用の相乗効果とにより、きわめて少ない洗剤の使用で
も洗浄効率を高めて衣類の洗濯できる洗濯機（１）とす
ることが可能となる。

【００１３】

【実施例】本発明による実施例を図１に示す洗濯機の構
成断面図、図２に示す本発明の要部に係るエアレータの
一部欠損斜視図、図３に示すエアレータの断面図、図４
に示すエアレータの流入水吸入図、及び図５に示す本発
明の全体構成を示す概略図を参照しながら説明する。

【００１４】まず、洗濯機（１）に組み込まれるエアレ
ータ（２）は、漏斗状で略円錐形を成した容器（３）の
頂部側に流水吐出口（４）を、他方、径の広い底部側に
は、前記、流水吐出口（４）側に漏斗状に絞り込んで先
端部に空気吸入口（５）を有する空気取込み筒（６）を
容器（３）の広径部に設け、かつその容器（３）及び取
込み筒（６）端周部には、流水吸入口（７）（７）より
入った流水（Ｃ）がエアレータ（１）の容器（３）内壁
一方側に噴出するように斜め角度にし、かつ当間隔に離
して二つの流水吸入口（７）（７）を設けて、本発明の
要部となるエアレータ（２）を形成している。次に、こ
のエアレータ（２）は図１及び図５に示すようにして洗
濯機（１）に構成されるが、以下、図２〜図４に示すエ
アレータ図も参照して、その作用も合せて順次詳述す
る。

【００１５】前記に示したエアレータ（２）は、流水管
（８）、ポンプ（９）を有するエアレータ装置（１０）
として洗濯機（１）の洗濯槽（１１）下部に配置される
ものとし、そのエアレータ装置（１０）及び洗濯槽（１
１）との構成は、図５に示すように、まず洗濯槽（１
１）中ほど部位から、自動流水切替え装置（１２）、ポ
ンプ（９）を経て、エアレータ（２）の二つの流水吸入
口（７）（７）に、他方、エアレータ（２）の流出吐出
口（４）より自動流水切替え装置（１２）を経て洗濯槽
（１１）下部に至るように、それぞれを流水管（８）
（８）で連結構成して、本発明によるバブル噴流洗濯機
を構成している。

【００１６】本洗濯機はこのように構成されているの
で、まず洗濯槽（１１）の水はスイッチオンにより、ポ
ンプ（９）を経てエアレータ（２）の二つの流水吸入口
（７）（７）より入った流水（Ｃ）は、エアレータ
（２）の容器（３）内壁に添って回転しながら勢いよく
流水吐出口（４）方向に流れることになるが、この時流
水吸入口（７）（７）と流水吐出口（４）との間に圧力
差が生じることで、渦巻き様に回転する流水（Ｃ）の中
央部は真空状態となり、結果、漏斗状を成す空気取り込
み筒（６）先端部に設けた空気吸入口（５）から勢いよ
く空気（Ａ）を取り込み、その急激に取り込まれた空気
（Ａ）は渦巻く水流でせん断されることにより、超微細
な気泡、いわゆるマイクロバブル（Ｂ）を大量に発生し
て流水（Ｃ）に溶け込んで洗濯槽（１１）に送水され
る。尚、マイクロバブル（Ｂ）は流水量との調整次第
で、１０〜２０ミクロン単位の超微細な気泡を発生させ
ることが可能である。

【００１７】以上のような基本構成を成す洗濯槽（１
１）からの流水（Ｃ）は、ポンプ（９）を経てエアレー
タ（２）でバブル水となり、洗濯槽（１１）へと送出さ
れて循環されるものであるが、ポンプ（９）及びエアレ
ータ（２）を有するエアレータ装置（１０）と洗濯槽
（１１）の間には、洗濯槽（１１）に送出される流水
（Ｃ）の流れを自動的に切り替えられるタイマー式の自
動流水切替え装置（１２）を備えているので、洗濯槽
（１１）に送出される流水（Ｃ）を勢いよく反転させた
りして洗濯することが可能となり、またエアリフト効果
のある多量のマイクロバブル（Ｂ）との相乗効果によ
り、いわゆる従来のような駆動力で回転する撹拌体など
無くても衣類を含む洗浄水を撹拌でき、かつ洗剤がきわ
めて少なくてもマイクロバブル（Ｂ）の洗浄作用とで、
有効に汚れ物質を落すことができる洗濯機とすることが
可能である。

【００１８】本発明は以上のような構成としているが、
これはバブル噴流洗濯機の基本構成とするものであり、
例えば、エアレータ装置（１０）と洗濯槽（１１）の間
には、自動流水切替え装置（１２）を備えているが無く
ても差し支えないものであり、またバブル噴流効果によ
り、衣類を有する洗濯水を撹拌する撹拌手段が無くても
よいが、従来のような撹拌体を備えた洗濯機に採用して
もよいものである。

【００１９】

【発明の効果】本発明による洗濯機は、以上のような構
成を成しているので次のような効果や長所を提供でき
る。まず洗濯槽に入れて洗浄する水は、ポンプ及びエア
レータを経て超微細なマイクロバブルを取り込んだ流水
を、洗濯槽に循環させて衣類の洗浄が行なえる方式を採
用しているので、マイクロバブルを含んだ流水の流れと
ともに超微細な大量の気泡は繊維の奥深くまで浸透し易
くなるので、きわめて少ない洗剤の使用でも汚れ落し効
果が得られ、加えて大量の気泡によるエアリフト効果と
の相乗効果で、一層好ましい洗浄効率を発揮できる。

【００２０】さらに大量のマイクロバブルにより、繊維
と水の表面接触が多くなることで、被洗浄物とマイクロ
バブルの衝撃による洗浄効果、並びに流水切り替え装置
とによる逆流により、揉み洗いや棒叩き洗いなどの効果
ある洗浄ができる。また殆ど洗剤は要らないほど少ない
量の使用で済むので、化学洗剤による繊維の痛みや変色
などのは起こりにくくドライ洗浄効果を得る。また洗濯
後のすすぎに用いる水の量も少なく、かつその時間も大
幅に短縮させることができる洗濯機である。

【００２１】さらに大量のマイクロバブルを含む流水を
循環させて洗浄できるので、従来見られる駆動力による
撹拌手段が無くても、方向自在な反転流水による洗濯が
できるので洗濯時の騒音の軽減並びに節電効果を得る、
加えて排水は洗剤の使用量はきわめて少ないので、環境
汚染の要因を少しでも減らすことに貢献できる洗濯機で
あるが、その構成もきわめてシンプルであるので安価に
提供することが可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の洗濯機の構成断面図。

【図２】本発明の要部に係るエアレタの一部欠損斜視
図。

【図３】本実施例のエアレータへの流入水吸入状態断面
図。

【図４】本実施例のエアレータへの流入水吸入説明図。

【図５】本発明の全体構成を示す概略図。

【符号の説明】

１・・洗濯機、２・・エアレータ、３・・容器、４・・
流水吐出口、５・・空気吸入口、６・・空気取り込み
筒、７・・流水吸入口、８・・流水管、９・・ポンプ、
１０・・エアレータ装置、１１・・洗濯槽、１２・・自
動流水切替え装置、Ａ・・空気、Ｂ・・マイクロバブ
ル、Ｃ・・流水

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】洗濯槽に二つの流水管を連結して洗濯水
が循環する２本の流水管の間に、エアレータとポンプを
有するエアレータ装置を介在させて構成したことを特徴
とするバブル噴流洗濯機。
【請求項２】洗濯槽とエアレータ装置の間に、流水切
り替え装置を介在させて構成される請求項１に記載のバ
ブル噴流洗濯機。
【請求項３】洗濯に用いる水に大量のマイクロバブル
を溶け込ませた流水を循環させて、衣類の洗浄を行なう
ことを特徴とするバブル噴流洗浄方法。