JPH11267315A - パチンコ玉投入装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】一定数のパチンコ玉の投入が迅速かつ確実で、
しかも耐久性があるパチンコ玉投入装置を提供する。 【解決手段】パチンコ玉を案内するパチンコ玉案内レー
ル５と、この案内レール上の一定数のパチンコ玉を一列
に整列させる初期位置と、この案内レール上の一定数の
パチンコ球を同時に払い落とす払出位置とにそれぞれ往
復運動する払出アーム１０と、この払出アーム１０を往
復回動させる払出アーム駆動手段２０とを少なくとも具
えている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、一定数のパチン
コ玉を投入してゲームを開始させるためのパチンコ玉投
入装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来から、一定数のパチンコ玉を投入し
てゲームを開始させるようにしたゲーム機器が開発され
ている。

【０００３】このようなゲーム機器として、例えば、特
開平４−３２２６８４号公報には、一般的に遊戯用メダ
ルあるいはコインを投入してゲームを開始させるスロッ
トマシンに対し、メダルあるいはコインに代えて一定数
のパチンコ玉を投入してゲームを開始させるものが開示
されている。

【０００４】そして、このようなパチンコ玉を使用する
ゲーム機器では、ゲームを開始させるため、一定数のパ
チンコ玉の数をカウントして投入するパチンコ玉投入装
置が配設されている。

【０００５】このパチンコ玉投入装置は、多数個のパチ
ンコ玉を一時貯留する上皿と、パチンコ玉を回収する下
皿との間に配設されている。

【０００６】そして、このようなパチンコ玉投入装置で
は、ゲームを開始する場合は上皿から供給されたパチン
コ玉をカウントしつつ投入して、その投入されたパチン
コ玉をパチンコ玉回収装置へ排出するとともに、ゲーム
終了後は上皿に残ったパチンコ玉をパチンコ玉投入装置
を介し下皿内に回収するようにしている。

【０００７】この従来のパチンコ玉投入装置は、パチン
コ玉と同一の外径を有する複数個の凹部を有し、投入さ
れた玉の数だけ回転するスプロケットから構成され、ゲ
ームを開始する場合は、このスプロケットの各凹部内に
パチンコ玉が次々に嵌挿して回転するスプロケットの歯
数をカウントし、ゲームを開始するのに必要な一定数の
パチンコ玉が投入されたか否かを判断するようにしてい
る。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来のパチンコ玉投入装置によると、ゲームプレーに必要
な一定数のパチンコ玉の数を計測するのに際し、パチン
コ玉を次々と嵌挿させて回転させるスプロケットを使用
する構造であるから、パチンコ玉との摺動面が多くその
耐久性が劣る難点がある。

【０００９】また、従来のものは回転するスプロケット
の歯をカウントすることにより、所定数のパチンコ玉が
投入されたか否かを判断するので、その一定数のパチン
コ玉の数をカウント処理するための時間が長く、このた
めゲームの進行が遅れる難点があった。

【００１０】この発明は、上述した事情に鑑み、一定数
のパチンコ玉の投入が迅速かつ確実で、しかも耐久性が
あるパチンコ玉投入装置を提供する。

【００１１】

【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため、この発明では、転送されたパチンコ玉を案内する
パチンコ玉案内レールと、該案内レール上を転送するパ
チンコ玉の一定数を一列に整列させるとともに、前記案
内レール上に整列された前記一定数のパチンコ玉を同時
に払い落とす払出アームと、該払出アームを、前記パチ
ンコ玉を一列に整列させる初期位置と、前記案内レール
上から払い落とす払出位置とにそれぞれ往復運動させる
払出アーム駆動手段とを少なくとも具えている。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、この発明に係わるパチンコ
玉投入装置の一実施例を詳述する。

【００１３】図１はこの発明に係わるパチンコ玉投入装
置１の概念斜視図である。

【００１４】このパチンコ玉投入装置（以下単に投入装
置と言う）１は、合成樹脂等で一体形成された矩形上の
筐体からなる装置本体２と、この装置本体の正面に形成
された開口２ａを開閉自在に覆う蓋体３とから構成され
ている。

【００１５】このうち、装置本体２内には、当該装置本
体２の左側方にパチンコ玉案内口４が形成されている。
また装置本体２内には、前記パチンコ玉案内口４に臨
み、当該パチンコ玉案内口４から転送されたパチンコ玉
Ｐを列状に案内するパチンコ玉案内レール５が形成され
ている。

【００１６】このパチンコ玉案内レール５は、その上流
５ａが前記パチンコ玉案内口４に臨み、下流５ｂが装置
本体２の背面２ｃに形成されたパチンコ玉返却口６に臨
んで配設された傾斜板により形成されている。

【００１７】なお、実施例のパチンコ玉案内レール５は
下流５ｂ側が装置本体２の正面側（開口２ａ側）へ向け
略５度程度傾くように形成され、これによりパチンコ玉
案内レール５の上面に列状となって案内されるパチンコ
玉Ｐの数をできるだけ多く確保するようにしている。

【００１８】一方、上述したパチンコ玉案内レール５の
上面には案内されたパチンコ玉Ｐの一定数を一列に整列
させるとともに、案内レール５上に整列された一定数の
パチンコ玉Ｐを案内レール５上から同時に払い落とす払
出アーム１０が配設されている。

【００１９】この払出アーム１０は、下端が断面略コの
字形状に形成され、その内周壁間の幅、つまりが通路幅
Ｓ（図２）がほぼパチンコ玉１個通過し得る幅をもった
ガイド部１１と、該ガイド部１１を軸１２を中心に回動
させる一対のアーム部１３、１４とから構成されてい
る。なおこの一対のアーム部１３、１４を回動自在に支
承する軸１２は装置本体２内の上部に固着された断面略
コの字形のリブ１５に支承されている。

【００２０】次に、上述した払出アーム１０を図１に示
す初期位置から軸１２を中心に所定の回転角度往復回動
させる払出アーム駆動手段２０を説明する。

【００２１】この払出アーム駆動手段２０は、モータ２
１と、このモータ２１の回転力を伝達する複数の歯車列
からなる歯車伝動手段２２と、この歯車伝動手段２２を
介し軸２３を中心に矢印Ａ方向（時計方向）へ回転する
回転カム２４と、前記軸１２に巻回され前記払出アーム
１０を図１の初期位置に常時付勢するコイルバネからな
る付勢手段２５とから構成されている。

【００２２】このうち、前記カム２４はスパイラル状の
カムフェース２４ａを有し、その回転運動を軸２３方向
への往復直線運動に変換するカムで、このカム２４が一
回転すると、そのカムフェース２４ａに摺接する従動カ
ム２６を装置本体２の背面から正面（開口２ａ）へ向け
て往復運動させる。なお、上述した従動カム２６は払出
アーム１０のガイド部１１上面に添設されている。

【００２３】一方、上述したパチンコ玉案内レール５の
下流５ｂには、このパチンコ玉案内レール５に沿って案
内されたパチンコ玉を、当該パチンコ玉案内レール５上
に塞き止めるか、あるいはパチンコ玉返却口６へ案内す
るか否かを制御するパチンコ玉案内制御手段３０が配設
されている。

【００２４】このパチンコ玉案内制御手段３０は、パチ
ンコ玉案内レール５の下流５ｂに配設された邪魔板３１
と、この邪魔板３１を昇降させる昇降手段３２とから構
成されている。

【００２５】この昇降手段３２は一端が軸３３を中心に
回動自在に支承され、他端に前記邪魔板３１を支承した
たアーム３４と、このアーム３４を軸３３を中心に昇降
させるソレノイド３５とから構成されている。なお上述
した邪魔板３１の後方には、パチンコ玉案内レール５に
沿って案内されるパチンコ玉をパチンコ玉返却口６へ案
内する断面三角形状のガイド３６が配設されている。

【００２６】一方、装置本体２の正面に形成された開口
２ａを開閉する蓋体３の下方にはパチンコ玉をさらに装
置本体２の下方へ落下させ、図示せぬパチンコ玉回収装
置へ案内する孔３ａが形成されている。なお実施例に記
載された孔３ａの幅Ｗは、パチンコ玉が同時に５個以上
落下させることができる幅に設定されている。

【００２７】なお、この孔３ａと対向する位置の装置本
体２の底部２ｂは前記孔３ａに向け断面積が徐々に減少
する形状に形成されている。

【００２８】また蓋体３の上方にはスナップアクション
にて、当該蓋体３を装置本体２に係止させる弾性変形自
在な断面Ｕ字形状の舌片３ｂからなるラッチ手段４０が
形成されている。

【００２９】次に、上述したパチンコ玉投入装置１の作
用を説明し、併せて構成をより詳細に説明する。

【００３０】図示せぬ上皿内にゲームプレー用のパチン
コ玉が複数個貯留されると、そのパチンコ玉は図示せぬ
パチンコ玉案内シュートを介し、図１に示すパチンコ玉
案内口４へ案内される。

【００３１】このパチンコ玉案内口４へ案内されたパチ
ンコ玉Ｐは、次々とパチンコ玉案内レール５に沿いその
下流端５ｂへ案内される。その際、パチンコ玉Ｐは払出
アーム１０の先端に形成された断面略コの字形状のガイ
ド部１１内に沿って案内されるため、パチンコ玉Ｐは一
列に整列された状態でパチンコ玉案内レール５上を転動
する。

【００３２】一方、図１に示す払出アーム１０の初期位
置では、パチンコ玉案内レール５の下流端５ｂがパチン
コ玉案内制御手段３０の邪魔板３１により閉塞されてい
るため、パチンコ玉案内レール５へ案内されたパチンコ
玉Ｐはパチンコ玉案内レール５上に一列に６個乗った状
態で、その転動を停止している。なお、このパチンコ玉
案内レール５上に乗った６個のパチンコ玉Ｐのうち先頭
から５個目のパチンコ玉までは完全に払出アーム１０の
ガイド部１１内に収納されている。

【００３３】この図１で示す状態から、このパチンコ玉
投入装置１が配設されたゲーム機器、例えば図示せぬス
ロットマシーンのプレー開始ボタンをＯＮすると、その
ＯＮ信号に基づいて図示せぬ制御装置は払出アーム駆動
手段２０のモータ２１に対し駆動信号を送出する。

【００３４】このモータ２１が駆動されて、その駆動力
が歯車伝動手段２２を介してカム２４に伝達されると、
当該カム２４は軸２３を中心に時計方向へ回転し、その
スパイラル状のカムフェース２４ａに摺接する従動カム
２６を装置本体２の背面から正面（開口２ａ）へ向けて
移動させる。

【００３５】このように、カム２４により従動カム２６
を装置本体２の正面へ向けて移動させると、蓋体３を取
り除いた状態を示す図２のように、コイルバネからなる
付勢手段２５の付勢力に抗して払出アーム１０が軸１２
を中心に時計方向へ回転し、この結果、払出アーム１０
のガイド部１１内に収納された５個のパチンコ玉Ｐは、
当該払出アーム１０のガイド部１１により同時に案内レ
ール５上から装置本体２の正面側へ確実に押し出され下
方へ落下する。

【００３６】そして、落下した５個のパチンコ玉は迅速
に蓋体３の孔３ａ（図１）を介し図示せぬパチンコ玉回
収装置に回収される。

【００３７】なお、図２に示すように、払出アーム１０
が軸１２を中心に時計方向へ回転すると、同時にガイド
部１１背面の上流端１１ａに添設された遮蔽板１１ｂが
案内レール５上に進出し、この案内レール５上に停止し
ている６個目のパチンコ玉Ｐ６の当該案内レール５に沿
った下流への転動を阻止する。

【００３８】このように、カム２４の回転により払出ア
ーム１０を軸１２を中心に時計方向へ回転させて、５個
のパチンコ玉Ｐを同時に下方へ落下させた後、さらにカ
ム２４が時計方向へ回転して、その一回転を終了する
と、図１と同一部分を同一符号で示す図３のように、払
出アーム１０はコイルバネからなる付勢手段２５の付勢
力により軸１２を中心に反時計方向へ回転し、当該払出
アーム１０を案内レール５上の初期位置に復帰させる。
なお、その初期位置復帰の際に図２で示す遮蔽板１１ｂ
は装置本体２の背面側に移動して案内レール５上を解放
する。

【００３９】このように、案内レール５上が再び解放さ
れると、上皿内に貯留されたパチンコ玉Ｐがパチンコ玉
案内口４を介し次々とパチンコ玉案内レール５に沿いそ
の下流端５ｂへ案内され、図１の初期状態に復帰する。

【００４０】なお、複数回プレーを行う場合は、上述し
た払出アーム１０をゲームプレー数に対応した数だけ往
復運動させ、プレー回数に応じた数のパチンコ玉を案内
レール５から同時に落下させれば良いこととなる。

【００４１】一方、途中でゲームを中止する場合は、上
皿と案内レール５と間に介在するすべてのパチンコ玉を
回収する必要があるが、その場合はゲーム機器に配設さ
れた図示せぬパチンコ玉返却ボタンをＯＮする。する
と、そのＯＮ信号に基づいて図示せぬ制御装置がパチン
コ玉案内制御手段３０のソレノイド３５に対して駆動信
号を送出する。

【００４２】すると、ソレノイド３５が駆動され、アー
ム３４を図４のように軸３３を中心に時計方向へ回転さ
せ、これにより邪魔板３１を上昇させてパチンコ玉返却
口６を解放し、これにより上皿と、この上皿と案内レー
ル５との間に介在するすべてのパチンコ玉Ｐをパチンコ
玉返却口６を介し下皿内に返却する。

【００４３】なお、上述したパチンコ玉投入装置１で
は、パチンコ玉が通過する部分に汚れが付着し、パチン
コ玉の流れがスムーズでなくなる虞があるので、定期的
にパチンコ玉が通過する部分を清掃する等の保守点検作
業を行う必要があるが、その場合は、図５で示すよう
に、払出アーム１０を付勢手段２５の付勢力に抗し、強
制的に軸１２を中心に時計方向へ回転させるとともに邪
魔板３１を上昇させると、案内レール５及びガイド部１
１内が全て解放されるので、その清掃作業が極めて容易
となる。

【００４４】なお、図５で符号２ｄは、遮蔽板１１ｂが
図１の初期位置に至った際に嵌挿する孔である。

【００４５】なお、上述した払出アーム駆動手段２０の
カム２４では、その待機位置と動作終了位置との検知が
必要であるが、カム２４は戻り傾斜のないスパイラル状
のカムフェースを持ったカムであるから、待機位置と動
作終了位置とがほぼ同一位置となるためその検知は一個
のフォトインタラプタスイッチ、あるいは一個のリミッ
トスイッチでよく、このスイッチがＯＮからＯＦＦへ変
化した場合は動作完了と判断し、またＯＦＦである場合
は待機位置にあると判断すれば良い。

【００４６】また、上述した払出アーム１０では、ガイ
ド部１１内に、一定数のパチンコ球Ｐがあるか否かを判
断するフォトセンサー等のエンプティースイッチを配設
する必要があるが、その際、原則的にはこのエンプティ
ースイッチをガイド部１１内に一列に整列される５個の
パチンコ玉のうち、先頭から５個めのパチンコ玉が位置
決めされる位置に配設すればよいと考えられるが、パチ
ンコ玉案内レール５途中の汚れ等によりパチンコ玉がガ
イド部１１内に詰まってしまう場合も考慮し、もう一か
所、例えば一列に整列される５個のパチンコ玉のうち先
頭のパチンコ玉が位置決めされる位置に配設するように
してもよい。

【００４７】

【発明の効果】以上説明したように、この発明のパチン
コ玉投入装置では、パチンコ玉をパチンコ玉案内レール
上に案内し、この案内レール上にある一定数のパチンコ
玉を所定の回転角度回動する払出アームにより同時に押
し出し払い落とすようにしたから、従来のスプロケット
方式と比較し、一定数のパチンコ玉の払出しが確実であ
り、また一時に一定数のパチンコ玉の数を払い出すか
ら、その投入球数のカウント処理時間を著しく短縮する
ことができ、さらには摺動部分が少なく簡単な構造であ
るからその耐久性も大幅に向上し、安価に提供すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１はこの発明に係わるパチンコ玉投入装置の
概念斜視図。

【図２】図２はこの発明に係わるパチンコ玉投入装置の
作用を示す概念斜視図。

【図３】図３はこの発明に係わるパチンコ玉投入装置の
作用を示す概念斜視図。

【図４】図４はこの発明に係わるパチンコ玉投入装置の
作用を示す概念斜視図。

【図５】図５はこの発明に係わるパチンコ玉投入装置の
作用を示す概念斜視図。

【符号の説明】

１…パチンコ球投入装置 ５…パチンコ玉案内レール １０…払出アーム １１…ガイド部 １２…軸 １３、１４…アーム部 ２０…払出アーム駆動手段 ２４ａ…スパイラル状のカムフェース ２４…回転カム ２６…従動カム Ｐ…パチンコ玉

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】転送されたパチンコ玉を案内するパチンコ
   玉案内レールと、 該案内レール上を転送するパチンコ玉の一定数を一列に
   整列させるとともに、前記案内レール上に整列された前
   記一定数のパチンコ玉を同時に払い落とす払出アーム
   と、 該払出アームを、前記パチンコ玉を一列に整列させる初
   期位置と、前記案内レール上から払い落とす払出位置と
   にそれぞれ往復運動させる払出アーム駆動手段とを少な
   くとも具えたことを特徴とするパチンコ玉投入装置。
2. 【請求項２】前記払出アームは、軸を中心に回動自在に
   支承されたアーム部と、該アーム部の下端に形成され、
   ほぼパチンコ玉１個が通過する通路幅が形成された断面
   コの字形状のガイド部とからなることを特徴とする請求
   項(1）記載のパチンコ玉投入装置。
3. 【請求項３】前記払出アーム駆動手段は、モータを介し
   軸を中心に回転するスパイラル状のカムフェースを有す
   る回転カムと、前記カムフェースに摺接し前記回転カム
   の回転運動を直線往復運動に変換する前記払出アームに
   添設された従動カムからなることを特徴とする請求項
   (1）記載のパチンコ玉投入装置。