JPH11267247A - ゴルフボール用熱可塑性組成物およびそれを用いたマルチピースソリッドゴルフボール - Google Patents

ゴルフボール用熱可塑性組成物およびそれを用いたマルチピースソリッドゴルフボール

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JPH11267247A
JPH11267247A JP10070102A JP7010298A JPH11267247A JP H11267247 A JPH11267247 A JP H11267247A JP 10070102 A JP10070102 A JP 10070102A JP 7010298 A JP7010298 A JP 7010298A JP H11267247 A JPH11267247 A JP H11267247A
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golf ball
thermoplastic elastomer
layer
core
hardness
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Hiroshi Kawabata
浩 川畑
Yasuhiro Fukui
康弘 福井
Taro Izawa
太郎 伊澤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ゴルフボール用材料、特にマルチピースソリッ
ドゴルフボールのコア材料として用いたときに、柔軟性
および反発弾性をともに満足することのできる熱可塑性
組成物と、それを用いた、反発性を維持しつつ打球感の
良好なマルチピースソリッドゴルフボールを提供する。 【解決手段】(A)ポリアミド系熱可塑性エラストマー
40〜95重量%と、(B)ポリエステル系熱可塑性エ
ラストマー5〜60重量%と、(A)ポリアミド系熱可
塑性エラストマーと(B)ポリエステル系熱可塑性エラ
ストマーとの合計量100重量%の外数として、(C)
エポキシ基およびカルボキシル基のうち少なくともいず
れか1成分を含有するコア・シェル型ポリマー1〜10
重量%とを配合し、ショアD硬度が20〜50の範囲内
にある熱可塑性組成物をゴルフボールのコア材料として
使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴルフボール用熱
可塑性組成物およびそれを用いたマルチピースソリッド
ゴルフボールに関する。
【0002】
【従来の技術】ー般に、ツーピースソリッドゴルフボー
ルは、ポリブタジエン等のゴムを主材料とするソリッド
コアと、このソリッドコアを被覆したアイオノマー樹脂
等の熱可塑性樹脂を主材料とするカバーとからなり、飛
距離と耐久性に優れている。しかしながら、ツーピース
ソリッドゴルフボールには、打球感が硬いという大きな
欠点があることから、この欠点を改善する手段として、
ソリッドコアを2層以上の構造とし、各ソリッドコア層
の材料、硬度、サイズ(直径または厚さ)等を変えたマ
ルチピースソリッドゴルフボールが、種々提案されてい
る。
【0003】例えば、ソリッドコアを複数層に構成した
マルチピースソリッドゴルフボールにおいて、コア外層
にゴム材料に代えて熱可塑性樹脂材料を用いたものが特
開平6−142228号公報に開示されており、その熱
可塑性樹脂材料は、ショアD硬度が30〜50で、示差
熱分析(DSC)によるガラス転移温度が−25℃以下
のポリエーテルエステル型熱可塑性エラストマーと、曲
げ弾性率が200〜400MPaのエチレン−(メタ)
アクリル酸共重合体のアイオノマーとの混合物である。
【0004】また、この種の熱可塑性樹脂材料に関し、
特開平6−192512号公報および特開平9−176
429号公報には、熱可塑性ポリエステルまたは熱可塑
性ポリアミドのエラストマーとエチレン共重合体アイオ
ノマーとを主成分とし、第3の成分として、エポキシ基
含有化合物やエポキシ化ジエン系ブロック共重合体を配
合してなるゴルフボール材料が開示されており、これら
の材料は、柔軟性および反発弾性が良好であることか
ら、ツーピースソリッドゴルフボールのコア、糸巻きゴ
ルフボールのセンター等に使用できるとされている。
【0005】ところが、上記した各熱可塑性樹脂材料
は、ボールの飛距離を損なわないように、反発弾性に優
れるアイオノマー樹脂を配合成分として用いているが、
このアイオノマー樹脂の融点がかなり低い(通常、80
〜105℃)ために、耐熱性が低く、用途が制限され
る。すなわち、このような熱可塑性樹脂材料は、マルチ
ピースソリッドゴルフボールのコアの外層、ツーピース
ソリッドゴルフボールのコア等には使用できるが、マル
チピースソリッドゴルフボールのコアの外層を除く部
分、即ち、コアの内層や中間層等に使用し、これをゴム
材料層(中間層や外層)によって被覆して加熱、加圧成
形し、2層以上のコアを形成してゴルフボールを製造す
る場合には、安定したゴルフボール性能を得ることは困
難である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記の課題
を解決するためになされたものであり、ゴルフボール用
材料、特にマルチピースソリッドゴルフボールのコア材
料として用いたときに、柔軟性および反発弾性をともに
満足することのできる熱可塑性組成物と、その熱可塑性
組成物を用いた、反発性を維持しつつ打球感の良好なマ
ルチピースソリッドゴルフボールを提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のゴルフボール用
熱可塑性組成物は、(A) ポリアミド系熱可塑性エラ
ストマー40〜95重量%と、(B) ポリエステル系
熱可塑性エラストマー5〜60重量%と、(C)
(A)ポリアミド系熱可塑性エラストマーと(B)ポリ
エステル系熱可塑性エラストマーとの合計量100重量
%の外数として、エポキシ基およびカルボキシル基のう
ち少なくともいずれか1成分を含有するコア・シェル型
ポリマー1〜10重量%と、を配合してなり、ショアD
硬度が20〜50の範囲内にあることを特徴とする。
【0008】本発明における熱可塑性組成物に用いられ
る(A)ポリアミド系熱可塑性エラストマーと(B)ポ
リエステル系熱可塑性エラストマーとは、分子中にハー
ドセグメントおよびソフトセグメントを有するブロック
共重合体であり、ハードセグメントとして、(A)ポリ
アミド系熱可塑性エラストマーは、ポリアミド成分を有
し、(B)ポリエステル系熱可塑性エラストマーは、ポ
リエステル成分を有している。これらの熱可塑性エラス
トマーは、例えば、特開平6−192512号公報、特
開平9−176429号公報等に記載されたものを用い
ることができる。前記公報に記載されているように、こ
れらの熱可塑性エラストマーは、低硬度のものほど反発
弾性が高いという特性を有するために、高硬度のアイオ
ノマー樹脂を柔軟化する材料としてよく知られている
が、用途が制限されていた。本発明では、アイオノマー
樹脂を配合成分として用いることなく、(A)ポリアミ
ド系熱可塑性エラストマーと(B)ポリエステル系熱可
塑性エラストマーとを特定割合で配合し、さらに両材料
の相溶性を改良するために、(C)エポキシ基およびカ
ルボキシル基のうち少なくともいずれか1成分を含有す
るコア・シェル型ポリマーを配合する。これにより、ゴ
ルフボール材料、特にマルチピースソリッドゴルフボー
ルのコア材料として用いたときに、反発性を損なうこと
なく、耐久性および打球感の良好なゴルフボールを得る
ことができる。
【0009】(A)ポリアミド系熱可塑性エラストマー
と(B)ポリエステル系熱可塑性エラストマーは、柔軟
性および反発弾性の点から、ともに低硬度のものが好ま
しく、ショアD硬度20〜50の範囲内のものが好まし
い。ショアD硬度が50を超えるものを用いると、コア
材料の柔軟性が悪くなるとともに、反発弾性が低くな
り、好ましくない。
【0010】(C)エポキシ基およびカルボキシル基の
うち少なくともいずれか1成分を含有するコア・シェル
型ポリマーは、エポキシ基およびカルボキシル基のうち
少なくともいずれか1成分を含有するゴム状ポリマーの
コアの外側に、エポキシ基、カルボキシル基およびこれ
らの成分と反応性のある官能基のいずれをも含有しない
ガラス状ポリマーのシェルを形成させたものであり、ま
た、これらの混合物を用いることもできる。この(C)
コア・シェル型ポリマーは、例えば、特開平6−319
832号公報、特開平7−242780号公報等に記載
されているものを用いることができる。前記公報等に記
載されているように、この(C)コア・シェル型ポリマ
ーは、アイオノマー樹脂を基材とする柔軟なカバー材料
として用いられているが、本発明において、(A)ポリ
アミド系熱可塑性エラストマーと(B)ポリエステル系
熱可塑性エラストマーとにこの(C)コア・シェル型ポ
リマーを配合することにより、相溶性を極めて有効に改
良することができる。
【0011】上記の各成分は、(A)ポリアミド系熱可
塑性エラストマー40〜95重量%と、(B)ポリエス
テル系熱可塑性エラストマー5〜60重量%と、(A)
ポリアミド系熱可塑性エラストマーと(B)ポリエステ
ル系熱可塑性エラストマーの合計100重量%に対して
その外数として、エポキシ基およびカルボキシル基のう
ち少なくともいずれか1成分を含有する(C)コア・シ
ェル型ポリマー1〜10重量%の割合で配合する。
(A)ポリアミド系熱可塑性エラストマーおよび(B)
ポリエステル系熱可塑性エラストマーの両材料の特徴か
ら、(A)ポリアミド系熱可塑性エラストマーの配合割
合が少なく、(B)ポリエステル系熱可塑性エラストマ
ーの配合割合が多いと、コア材料の衝撃耐久性、接着性
の低下等を招くことになる。(C)コア・シェル型ポリ
マーの配合割合が多いと、コア材料の反発弾性の低下を
招く。上記の割合により配合する熱可塑性組成物のショ
アD硬度が50を超えると反発弾性が低下するので、本
発明における熱可塑性組成物は、(A)ポリアミド系熱
可塑性エラストマーおよび(B)ポリエステル系熱可塑
性エラストマーの両材料のみでなく、熱可塑性組成物全
体としてもショアD硬度が20〜50であると一層好ま
しい。
【0012】このような熱可塑性組成物には、必要に応
じて、酸化防止剤、着色剤、充填剤、光安定剤、紫外線
吸収剤、分散剤、帯電防止剤等を配合することができ
る。本発明の熱可塑性組成物は、ツーピースソリッドゴ
ルフボールのコア、マルチピースソリッドゴルフボール
のコア、糸巻きゴルフボールのセンター、およびこれら
のゴルフボールのカバー等に使用でき、特に、2層以上
で構成されるコアの最外層を除く層や、2層以上で構成
されるセンターの最外層を除く層に用いるとより好適で
ある。
【0013】また、(A)ポリアミド系熱可塑性エラス
トマーと(B)ポリエステル系熱可塑性エラストマー
は、耐熱性の点から、高融点のものが好ましく、特に、
融点150℃以上のものが好ましい。融点150℃未満
のものを用いると、耐熱性が低くなり、ゴルフボールの
コア材料としての用途が狭くなり、例えば、後述するよ
うに、(A)ポリアミド系熱可塑性エラストマーと
(B)ポリエステル系熱可塑性エラストマーをコアの内
層等として用い、これをゴム組成物からなる外層等で被
覆した場合、成形加工時に形状不良の問題を生じる。ー
方、これらエラストマー材料の融点が極端に高い場合
は、成形温度が高温となり、成形後の冷却時間が長くな
って好ましくない。
【0014】また、本発明におけるマルチピースソリッ
ドゴルフボールは、前記の本発明に係る熱可塑性組成物
を、内層と、外層と、少なくとも1層以上の中間層とか
らなる3層以上の多層構造のソリッドコアの内層と中間
層のうちの少なくともいずれか1層に用いることを特徴
とする。これにより、ゴルフボールが高い反発性を有す
ることから飛距離を維持することができるとともに、ド
ライバー等を使用してゴルフボールの変形量が大きいシ
ョットをした際に、良好な打球感を得ることができる。
【0015】本発明の熱可塑性組成物は、コア材料の反
発弾性を維持するために低硬度のものを用いるため、こ
の熱可塑性組成物からなる層を直接被覆する層のショア
D硬度を、この熱可塑性組成物を用いた層よりも3〜3
5、好ましくは5〜30高くすることにより、ゴルフボ
ールの変形量が大きくなり過ぎることが回避される。具
体的には、この熱可塑性組成物を直接被覆する層は、従
来のゴム組成物を材料として使用し、そのショアD硬度
を好ましくは45以上とする。このようなゴム組成物の
層は、通常、150℃前後の温度で加圧成形されるの
で、熱可塑性組成物の層の耐熱性が低い場合は形状不良
を生じるが、本発明の熱可塑性組成物では150℃以上
の融点を有する材料を主材とするため、ゴルフボールの
コアの形状変化の不良が極めて少ない。
【0016】本発明のマルチピースソリッドゴルフボー
ルでは、内層と、外層と、中間層とからなる3層構造の
ソリッドコアの中間層に、前記の本発明の熱可塑性組成
物を用いる。この中間層を被覆する外層には従来のゴム
組成物を用い、この外層のショアD硬度を中間層よりも
3〜35高くする。また、この中間層によって被覆され
る内層にも従来のゴム組成物を用い、この内層のショア
D硬度を外層よりも10〜40低く、より好ましくは、
15〜35低くする。さらに、ゴルフボールの寸法は、
中間層の厚さを1〜5mm、中間層と内層とを合わせた
直径を26〜39mmにすることが好ましい。さらに、
中間層のショアD硬度に対して、内層のショアD硬度を
低くすることが好ましい。
【0017】この構成により、本発明に係るゴルフボー
ルは、非常にソフトな打球感を得ることができ、しか
も、打球時のエネルギーロスが少なくなり、高い反発性
を得ることができる。
【0018】本発明のマルチピースソリッドゴルフボー
ルでは、ソリッドコアを被覆するカバーについて、特に
限定することなく、従来のカバー材料を用いることがで
き、通常、ショアD硬度を50〜75とし、厚さを1.
3〜2.8mmに形成することが好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るゴルフボール
用熱可塑性組成物およびそれを用いたマルチピースソリ
ッドゴルフボールの好適な実施の形態例について、以下
に説明する。
【0020】なお、本発明はこれらの実施例のみに限定
されるものではない。 実施例1〜5 実施例1〜5として、図1に示すように、内層10およ
び外層14にポリブタジエンゴム組成物を使用し、中間
層12に本発明の熱可塑性組成物である(A)ポリアミ
ド系熱可塑性エラストマー、(B)ポリエステル系熱可
塑性エラストマーおよび(C)コア・シェル型ポリマー
を配合して使用した3層構造のソリッドコアを成形し
た。各実施例1〜5のソリッドコアは、(A)ポリアミ
ド系熱可塑性エラストマーの種類と(C)コア・シェル
型ポリマーの種類および配合量を変えて調製した。ソリ
ッドコアの各層の具体的な材料組成を表1に示し、各層
の硬度と、直径、厚さ等を表2に示した。このソリッド
コアをショアD硬度70としたアイオノマー樹脂を材料
とするカバー16で被覆して各実施例1〜5のマルチピ
ースソリッドゴルフボールを作製した。
【0021】
【表1】
【0022】表1中、注記事項は以下の内容である。 *1:アトケム社の商品名「ペバックス3533」であ
り、ショアD硬度が35、融点が152℃である。 *2:アトケム社の商品名「ペバックス4033」であ
り、ショアD硬度が40、融点が168℃である。 *3:東レ・デュポン株式会社の商品名「ハイトレル4
047」であり、ショアD硬度が40、融点が182℃
である。 *4:武田薬品工業株式会社の商品名「スタフィロイド
IM203」であり、エポキシ基を含有している。 *5:武田薬品工業株式会社の商品名「スタフィロイド
IM301」であり、カルボキシル基を含有している。
【0023】
【表2】
【0024】実施例6 実施例6として、内層、外層、第1中間層および第2中
間層とで構成される4層構造のソリッドコアを、該第2
中間層に本発明の熱可塑性組成物を使用し、該第2中間
層を直接被覆する外層とともに内層および第1中間層に
ポリブタジエンゴム組成物を使用して成形し、このソリ
ッドコアを実施例1〜5で使用したアイオノマー樹脂カ
バーで被覆してマルチピースソリッドゴルフボールを作
製した。具体的な材料組成等を、表1および表2に示し
た。 比較例1、2 比較例1、2として、実施例1〜5と同じく、内層およ
び外層にポリブタジエンゴム組成物を使用し、中間層に
本発明の熱可塑性組成物を使用した3層構造のソリッド
コアを成形した。但し、比較例1は、中間層に使用した
熱可塑性組成物における(A)ポリアミド系熱可塑性エ
ラストマーと(B)ポリエステル系熱可塑性エラストマ
ーとの配合割合を本発明の範囲から外し、また、比較例
2は、中間層に使用した熱可塑性組成物における(C)
コア・シェル型ポリマーの配合割合を本発明の範囲から
外してそれぞれ調製した。
【0025】実施例1〜6、比較例1、2につき、反発
性、打球感および耐久性を評価して表2に示した。
【0026】ここで、反発性は、USGA(米国ゴルフ
協会)の初速度テスト法に準じた方法により初速度を測
定した結果であり、単位はfeet/secである。打
球感は、男子上級ゴルファーの実打による評価であり、
◎は非常によい、○は良い、×は悪いとした。また、耐
久性は、スイングロボット装置を使用してウッド1番ク
ラブによりゴルフボールを繰り返し打った際にゴルフボ
ールに割れが発生するまでの打球回数を評価したもので
あり、◎は非常によい、○は良い、×は悪いとした。
【0027】本実施の形態の各実施例1〜6のゴルフボ
ールは、比較例1、2に比較して反発性を損なうことな
く、耐久性および打球感が向上している。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明における熱
可塑性組成物は、(A)ポリアミド系熱可塑性エラスト
マーと(B)ポリエステル系熱可塑性エラストマーとを
所定割合で配合し、さらに(C)エポキシ基およびカル
ボキシル基のうち少なくともいずれか1成分を含有する
コア・シェル型ポリマーを所定量配合する。この熱可塑
性組成物を、ゴルフボール材料、特にマルチピースソリ
ッドゴルフボールのコア材料として用いることにより、
反発性を損なうことなく、耐久性および打球感の良好な
ゴルフボールを得ることができる。ここで、本発明の熱
可塑性組成物として融点が150℃以上の材料を主材と
することにより、耐熱性に優れ、成形した際の変形不良
の少ない、好適なゴルフボールのコアを得ることができ
る。
【0029】また、本発明に係るマルチピースソリッド
ゴルフボールは、前記の本発明に係る熱可塑性組成物
を、内層と、外層と、少なくとも1層以上の中間層とか
らなるソリッドコアの内層と中間層のうちの少なくとも
いずれか1層に用い、熱可塑性組成物からなる層を直接
被覆する層にゴム組成物を用い、前記ゴム組成物からな
る層のショアD硬度を前記熱可塑性組成物からなる層よ
りも3〜35高くする。これにより、ゴルフボールの反
発性が優れることから飛距離を維持することができると
ともに、ドライバー等を使用してゴルフボールの変形量
が大きいショットをした際に、良好な打球感を得ること
ができる。
【0030】さらに、本発明のマルチピースソリッドゴ
ルフボールは、前記の本発明に係る熱可塑性組成物を、
内層と、外層と、中間層とからなるソリッドコアをカバ
ーで被覆したマルチピースソリッドゴルフボールの中間
層に用い、また、前記内層および外層の材料としてそれ
ぞれゴム組成物を用い、前記外層のショアD硬度を、前
記内層よりも10〜40高く、かつ、前記中間層よりも
3〜35高くする。
【0031】これにより、非常にソフトな打球感と、高
い反発性を有するゴルフボールを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係るマルチピースソリッドゴル
フボールの断面図である。
【符号の説明】
10…内層 12…中間層 14…外層 16…カバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI //(C08L 67/00 77:00) (C08L 77/00 67:00)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A) ポリアミド系熱可塑性エラストマ
    ー40〜95重量%と、 (B) ポリエステル系熱可塑性エラストマー5〜60
    重量%と、 (C) (A)ポリアミド系熱可塑性エラストマーと
    (B)ポリエステル系熱可塑性エラストマーとの合計量
    100重量%の外数として、エポキシ基およびカルボキ
    シル基のうち少なくともいずれか1成分を含有するコア
    ・シェル型ポリマー1〜10重量%と、 を配合してなり、 ショアD硬度が20〜50の範囲内にあることを特徴と
    するゴルフボール用熱可塑性組成物。
  2. 【請求項2】請求項1記載の熱可塑性組成物において、
    (A)ポリアミド系熱可塑性エラストマーおよび(B)
    ポリエステル系熱可塑性エラストマーが、それぞれ15
    0℃以上の融点を有することを特徴とするゴルフボール
    用熱可塑性組成物。
  3. 【請求項3】内層と、外層と、少なくとも1層以上の中
    間層とからなるソリッドコアをカバーで被覆したマルチ
    ピースソリッドゴルフボールにおいて、 前記内層および前記少なくとも1層以上の中間層のうち
    のいずれか1層が、 (A) ポリアミド系熱可塑性エラストマー40〜95
    重量%と、 (B) ポリエステル系熱可塑性エラストマー5〜60
    重量%と、 (C) (A)ポリアミド系熱可塑性エラストマーと
    (B)ポリエステル系熱可塑性エラストマーとの合計量
    100重量%の外数として、エポキシ基およびカルボキ
    シル基のうち少なくともいずれか1成分を含有するコア
    ・シェル型ポリマー1〜10重量%と、 を配合してなり、 ショアD硬度が20〜50の範囲内にある熱可塑性組成
    物を材料として形成され、 前記熱可塑性組成物からなる層を直接被覆する層がゴム
    組成物を材料として形成され、 前記ゴム組成物からなる層のショアD硬度が、前記熱可
    塑性組成物からなる層よりも3〜35高いことを特徴と
    するマルチピースソリッドゴルフボール。
  4. 【請求項4】請求項3記載のマルチピースソリッドゴル
    フボールにおいて、 前記中間層が、前記熱可塑性組成物を材料として形成さ
    れ、 前記外層のショアD硬度が、前記内層よりも10〜40
    高く、かつ、前記中間層よりも3〜35高いことを特徴
    とするマルチピースソリッドゴルフボール。
JP10070102A 1998-03-19 1998-03-19 ゴルフボール用熱可塑性組成物およびそれを用いたマルチピースソリッドゴルフボール Pending JPH11267247A (ja)

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