JPH11264128A - 護岸構造 - Google Patents

護岸構造

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JPH11264128A
JPH11264128A JP10089303A JP8930398A JPH11264128A JP H11264128 A JPH11264128 A JP H11264128A JP 10089303 A JP10089303 A JP 10089303A JP 8930398 A JP8930398 A JP 8930398A JP H11264128 A JPH11264128 A JP H11264128A
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cylindrical body
peripheral wall
iron
seawall
revetment
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JP10089303A
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Atsutaka Fujii
厚孝 藤井
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KAM KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内部空間を大きく形成して充填する充填材の
量を増大し、これにより、良好な通水性を保って自然環
境を保全することができるとともに、構築時の作業性が
高く、かつ、充填材の大きさ等に制約がなく、材料の輸
送費を含む護岸の構築コストを低廉にでき、かつ、耐久
性を有する護岸構造を提供すること。 【解決手段】 周壁に多数の透孔を形成した断面正六角
形の鉄−アルミニウム合金製の筒状体1を護岸3,4に
敷設し、隣接する筒状体1同士を連結するとともに、筒
状体1の内部に砕石等の充填材2を充填する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、河川、湖、海岸、
山肌、谷間等(本明細書において、単に「河川等」とい
う場合がある。)の護岸、法面等の構造(本明細書にお
いて、水深の浅い川底、湖底、海底部分の構造を含み、
単に「護岸構造」という場合がある。)に関し、特に、
自然環境の保全を目的とした護岸構造に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、河川等の護岸を造成する場合、法
面を保護するために、法面に沿ってコンクリートを打設
したり、コンクリート製ブロックを設置するようにして
いる。しかしながら、近年の自然環境の保全の気運の高
まりとともに、上記従来のコンクリートを使用する工法
の見直しが進められ、自然環境に適合した工法の開発が
要請されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この自然環
境の保全の要請に応えるものとして、内部に砕石等の充
填材を充填することができる中空状のコンクリート製ブ
ロックが提案され、実用化されている。
【0004】しかしながら、このブロックは、コンクリ
ート製のため重量が大きく、扱いにくいため、構築時の
作業性が悪いだけでなく、ブロックに要求される強度と
の関係上、内部空間をあまり大きく形成することができ
ず、このため、ブロックの内部に充填することができる
充填材の量に制約があり、通水性を保つことにより自然
環境を保全するという目的を完全には達成するものでは
なかった。
【0005】また、コンクリート製ブロックの場合、ブ
ロックの周壁に多数の小孔を形成することができず、こ
のため、ブロックの内部に充填する充填材の大きさ等に
制約があって、現地の材料を使用することができないこ
とが多く、材料の輸送費を含む護岸の構築コストが上昇
するという問題点を有していた。
【0006】ところで、本件発明者は、先に、上記のコ
ンクリートを打設したり、コンクリート製ブロックを設
置する従来工法や、内部に砕石等の充填材を充填するこ
とができる中空状のコンクリート製ブロックの有する問
題点に鑑み、内部空間を大きく形成して充填する充填材
の量を増大し、これにより、良好な通水性を保って自然
環境を保全することができるとともに、構築時の作業性
が高く、かつ、充填材の大きさ等に制約がなく、材料の
輸送費を含む護岸の構築コストを低廉にできる、周壁に
多数の透孔を形成した鋼製の筒状体を護岸に敷設し、隣
接する筒状体同士を連結するとともに、筒状体の内部に
砕石等の充填材を充填するようにした護岸構造を提案し
た(平成9年特許願第99746号)。
【0007】この護岸構造は、周壁に多数の透孔を形成
した鋼製の筒状体を護岸に敷設し、使用する鋼材の厚み
を調整するのみで、要求される強度を容易に得ることが
でき、内部空間を大きく形成して充填する充填材の量を
増大し、これにより、良好な通水性を保って自然環境を
保全することができ、また、鋼製の筒状体は、コンクリ
ート製ブロックと比較して重量が小さく、取り扱いが容
易となり、さらに、隣接する筒状体同士の連結作業も容
易にできることと相俟って、構築時の作業性が高く、か
つ、周壁に形成する透孔の大きさを調整するのみで、各
種の充填材に対応することができ、材料の輸送費を含む
護岸の構築コストを低廉にできるという顕著な作用効果
を奏するものであった。
【0008】しかしながら、この護岸構造に用いる周壁
に多数の透孔を形成した筒状体は、鋼製であるため、錆
びやすく、耐久性を向上するためには、板厚の厚い鋼材
を使用する必要があり、原材料コスト及び加工コストが
上昇するという問題があった。これに対処するために、
鋼製の筒状体の表面を、めっきや合成樹脂塗料等により
処理することも考えられるが、護岸構造に用いられる筒
状体は、雨水、流水、海水のほか、土砂、岩石の衝突等
の厳しい自然環境の下に晒されるため、めっきや合成樹
脂塗料等が剥離してしまい、耐久性を向上する抜本的な
対策にはなり得ないものであった。
【0009】本発明は、内部空間を大きく形成して充填
する充填材の量を増大し、これにより、良好な通水性を
保って自然環境を保全することができるとともに、構築
時の作業性が高く、かつ、充填材の大きさ等に制約がな
く、材料の輸送費を含む護岸の構築コストを低廉にで
き、かつ、耐久性を有する護岸構造を提供することを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の護岸構造は、周壁に多数の透孔を形成した
鉄−アルミニウム合金製の筒状体を護岸に敷設し、隣接
する筒状体同士を連結するとともに、筒状体の内部に砕
石等の充填材を充填したことを特徴とする。この場合、
鉄−アルミニウム合金には、5〜95重量%の鉄と、5
〜95重量%のアルミニウムとを含有する合金を使用す
ることが好ましく、さらに必要に応じて、ニッケルやク
ロムを含有する合金を使用することができる。また、
「河川等」には、河川のほか、湖、海岸、山肌、谷間等
を含み、護岸構造には、法面のほか、水深の浅い川底、
湖底、海底部分の構造を含むものとする。
【0011】この護岸構造は、周壁に多数の透孔を形成
した鉄−アルミニウム合金製の筒状体を護岸に敷設し、
使用する鉄−アルミニウム合金製板材の厚みや、鉄とア
ルミニウムの成分量を調整したり、さらに、合金成分に
ニッケルやクロムを加えることにより、要求される強度
及び加工性を容易に得ることができ、内部空間を大きく
形成して充填する充填材の量を増大し、これにより、良
好な通水性を保って自然環境を保全することができる。
また、鉄−アルミニウム合金製の筒状体は、コンクリー
ト製ブロックと比較して重量が小さく、取り扱いが容易
となり、また、隣接する筒状体同士の連結作業も容易に
できることと相俟って、構築時の作業性が高く、かつ、
周壁に形成する透孔の大きさを調整するのみで、各種の
充填材に対応することができ、材料の輸送費を含む護岸
の構築コストを低廉にできる。さらに、鉄−アルミニウ
ム合金製の筒状体は、耐腐食性を有するため、雨水、流
水、海水によっても錆びにくく、硬度が大きく耐摩耗性
を有するため、土砂、岩石の衝突等しても摩耗しにくい
ことと相俟って、耐久性を有する護岸構造を得ることが
できる。
【0012】この場合において、筒状体をエキスパンド
メタルから構成することができる。
【0013】これにより、筒状体の周壁に任意の大きさ
の透孔を容易に形成することができ、筒状体の製造コス
トを低廉にできる。
【0014】また、筒状体の断面形状を正多角形、好ま
しくは、正六角形に形成することができる。
【0015】これにより、筒状体を簡易に接続すること
ができ、特に、筒状体の断面形状を正六角形に形成した
場合には、護岸構造をハニカム構造とすることができ、
外力に対して強固な構造体を構成することができる。
【0016】また、筒状体の周壁の少なくとも一部を、
隣接する筒状体の周壁で以て構成することができる。
【0017】これにより、隣接する筒状体の周壁の重な
りをなくし、通水性を向上することができるとともに、
材料費を節約して、筒状体の製造コストを低廉にでき
る。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の護岸構造の実施の
形態を図面に基づいて説明する。
【0019】図1は、本発明の護岸構造を河川の護岸に
適用した第1実施例を示す。この護岸構造は、図2に示
すように、周壁11に多数の透孔を形成した鉄−アルミ
ニウム合金製の筒状体1を法面3及び川底4に敷設し、
敷設した筒状体1が流水の作用等により移動しないよう
に、隣接する筒状体1同士をボルト・ナット、螺旋状又
はリング状に形成した線材等の締結具や溶接等により連
結するとともに、筒状体1の内部に砕石等の充填材2を
充填して構成したものである。
【0020】本実施例のおいては、法面3に敷設する筒
状体1は、その頂部に段差を設けて階段状に敷設するよ
うにしているが、これに限定されず、頂部が法面3と平
行となるように平面状に敷設することもできる。
【0021】また、川底4に敷設する筒状体1は、その
頂部の高さが、隣接する筒状体同士で異なるように、例
えば、数個置きに突出した筒状体1Aを配設することが
でき、これにより、景観にアクセントを持たせることが
できるとともに、流水の緩衝効果を奏するものとなる。
また、川底4に敷設する筒状体1には、筒状体1の内部
に充填した砕石等の充填材2が流出しないように、必要
に応じて、表面に多数の透孔を形成した蓋板(図示省
略)を配設することができる。
【0022】筒状体1は、使用環境、要求される強度等
に応じて、厚さ数mm〜10mm程度の鉄−アルミニウ
ム合金製板材に多数の切目を入れ、これを延伸すること
により、多数の透孔を形成するようにしたエキスパンド
メタルを折り曲げ、端縁同士をボルト・ナット、螺旋状
又はリング状に形成した線材等の締結具や溶接等により
連結して、断面形状が正六角形になるように形成したも
のを用いるようにしている。この鉄−アルミニウム合金
製の筒状体1は、耐腐食性を有するため、雨水、流水、
海水によっても錆びにくく、硬度が大きく耐摩耗性を有
するため、土砂、岩石の衝突等しても摩耗しにくいこと
と相俟って、耐久性を有する護岸構造を得ることができ
るものとなる。この場合において、筒状体1の周壁11
に形成する透孔の大きさは、内部に充填する充填材の大
きさに応じて任意に設定することができる。また、筒状
体1の周壁11の上縁部12(必要に応じて、下縁部
も)は、筒状体1の強度を高めるために、透孔を形成し
ないように構成することができる。また、鉄−アルミニ
ウム合金には、5〜95重量%の鉄と、5〜95重量%
のアルミニウムとを含有する合金を使用することが好ま
しく、さらに必要に応じて、ニッケルやクロムを含有す
る合金を使用することができ、これにより、筒状体1に
要求される強度及び加工性を容易に得ることができるも
のとなる。なお、本実施例においては、筒状体1を断面
形状が正六角形になるように形成し、これにより、護岸
構造をハニカム構造とするようにしたが、筒状体の断面
形状はこれに限定されず、三角形、八角形等の多角形、
円筒形等、任意の形状のものを採用することができる。
【0023】この場合において、筒状体1の周壁11を
エキスパンドメタル等の多数の透孔を形成した部材で構
成した場合における隣接する筒状体1同士の接続に用い
る接続具としては、ボルト・ナット、螺旋状又はリング
状に形成した線材等のほか、例えば、図3に示すよう
な、専用の締結具7を用いることができる。この締結具
7は、上下端に固定片71a,71aを形成した締結具
本体71と、キー片72とからなり、隣接した筒状体1
の周壁11同士を重ね合わせた状態で、周壁11に形成
した透孔に締結具本体71の固定片71a,71aを挿
入し、固定片71a,71aに穿設したキー孔71b,
71bにキー片72を挿入して、隣接した筒状体1同士
を接続し、一体化できるようにしたものである。
【0024】筒状体1の内部には、通常は、図4(a)
に示すように、砕石21を一様に充填するようにする
が、充填する充填材2は、筒状体1を敷設する法面3や
川底4等の状態、他の付随的な要請等に応じて任意に選
定することができる。例えば、現地の材料を使用する場
合等で、筒状体1の周壁11に形成した透孔の大きさよ
りも小さな粒径の小石、砂を使用する場合には、図4
(b)に示すように、筒状体1の周壁11の内周面に天
然繊維又は合成樹脂繊維からなる透水性を有する不織布
23を配設した後、小石、砂等の粒状材22を充填する
ようにする。また、河川の水の浄化を併せて行う場合に
は、図4(c)に示すように、筒状体1に砕石21a,
21bと木炭等の浄化材24を層状、又は混合して充填
するようにする。また、図4(d)に示すように、筒状
体1に充填した砕石21の上面に天然繊維又は合成樹脂
繊維からなる透水性を有する不織布層25を形成するこ
ともできる。
【0025】また、図5に示すように、筒状体1に充填
した砕石等の充填材2の上面及び下面に、エキスパンド
メタル等の金属製又は合成樹脂製の網体からなる天板1
3a及び底板13bを配設することにより、筒状体1の
内部に充填した充填材2が流出することを防止すること
ができる。この場合、網体からなる天板13a及び底板
13bは、いずれか一方のみを配設することができる。
【0026】さらに、図6(a)に示すように、筒状体
1の周壁の少なくとも一部を省略して筒状体1を構成
し、この省略した部分の周壁を、図6(b)に示すよう
に、隣接する筒状体1の周壁11で以て構成することが
できる。これにより、隣接する筒状体1の周壁11の重
なりをなくし、通水性を向上することができるととも
に、材料費を節約して、筒状体1の製造コストを低廉に
できる。
【0027】図7は、本発明の護岸構造を河川の護岸に
適用した第2実施例を示す。この護岸構造は、周壁に多
数の透孔を形成した鉄−アルミニウム合金製の筒状体1
を、エキスパンドメタル等の金属製又は合成樹脂製の網
体5を介して、法面3及び川底4に敷設し、敷設した筒
状体1が流水の作用等により移動しないように、隣接す
る筒状体1同士をボルト・ナット、螺旋状又はリング状
に形成した線材等の締結具や溶接等により連結するとと
もに、筒状体1の内部に砕石等の充填材2を充填して構
成したものである。これにより、筒状体1の内部に充填
した充填材2が流出することを防止することができる。
この場合、筒状体1の上面に同様の網体(図示省略)を
配設することができる。本実施例の護岸構造のその他の
構成は、上記第1実施例の護岸構造と同様である。
【0028】図8は、本発明の護岸構造を河川の護岸
(護床)に適用した第3実施例を示す。この護岸構造
は、周壁に多数の透孔を形成した鉄−アルミニウム合金
製の筒状体1を、川底4に敷設し、敷設した筒状体1が
流水の作用等により移動しないように、隣接する筒状体
1同士をボルト・ナット、螺旋状又はリング状に形成し
た線材等の締結具や溶接等により連結するとともに、筒
状体1の内部に砕石等の充填材2を充填して構成したも
のである。この場合、断面形状が正六角形の筒状体1を
用い、流れと直角方向には、隣接する筒状体1の面同士
を連結して筒状体列10を形成し、流れ方向には、隣接
する筒状体列10の辺同士を突き合わせて連結し、隣接
する筒状体列10間に形成された空間に砕石等の充填材
2を充填するようにしている。これにより、少なくとも
隣接する筒状体1の面同士を連結して筒状体列10を形
成するようにしているため、流水によって筒状体1が移
動することを確実に防止することができる。本実施例の
護岸構造のその他の構成は、上記第1実施例の護岸構造
と同様である。
【0029】図9は、本発明の護岸構造を河川の護岸
(護床)に適用した第4実施例を示す。この護岸構造
は、周壁に多数の透孔を形成した鉄−アルミニウム合金
製の筒状体1を、川底4に敷設し、敷設した筒状体1が
流水の作用等により移動しないように、隣接する筒状体
1同士をボルト・ナット、螺旋状又はリング状に形成し
た線材等の締結具や溶接等により連結するとともに、筒
状体1の内部に砕石等の充填材2を充填して構成したも
のである。この場合、断面形状が正六角形の筒状体1を
用い、流れと直角方向には、隣接する筒状体1の面同士
を連結して筒状体列10を形成し、流れ方向には、隣接
する筒状体列10の面同士が一部重なるように連結し、
隣接する筒状体列10間に形成された空間に砕石等の充
填材2を充填するようにしている。これにより、河川の
蛇行に沿って、筒状体1を敷設することができるととも
に、少なくとも隣接する筒状体1の面同士を連結して筒
状体列10を形成するようにしているため、流水によっ
て筒状体1が移動することを確実に防止することができ
る。本実施例の護岸構造のその他の構成は、上記第1実
施例の護岸構造と同様である。
【0030】なお、筒状体の連結及び敷設形式は、上記
各実施例に記載したものに限定されず、例えば、流水に
よって筒状体が移動することを防止するために、隣接す
る筒状体の面同士を連結して形成した筒状体列を、河川
の蛇行に沿って扇状に敷設し、隣接する筒状体列間に形
成された空間に砕石等の充填材を充填する等、任意の連
結及び敷設形式を採用することができる。
【0031】以上、本発明の護岸構造を、河川の護岸
(護床)に適用した例について説明したが、本発明の護
岸構造の対象は、河川の護岸に限定されず、湖、海岸、
山肌、谷間等の護岸、法面(水深の浅い川底、湖底、海
底部分の構造を含む。この場合は、水域の浄化構造とな
る。)等、より具体的には、図10に示す堰堤、図11
に示す谷止、図12及び図13に示す土留、擁壁等、こ
の種の土木構造に広く適用することができ、さらに、図
12及び図13に示す土留、擁壁等の場合には、必要に
応じて、植生6を施すこともできる。
【0032】
【発明の効果】本発明の護岸構造によれば、周壁に多数
の透孔を形成した鉄−アルミニウム合金製の筒状体を護
岸に敷設し、使用する鉄−アルミニウム合金製板材の厚
みや、鉄とアルミニウムの成分量を調整したり、さら
に、合金成分にニッケルやクロムを加えることにより、
要求される強度及び加工性を容易に得ることができ、内
部空間を大きく形成して充填する充填材の量を増大し、
これにより、良好な通水性を保って、魚や昆虫等の水中
生物が住み易い豊かな自然環境を保全することができ
る。また、鉄−アルミニウム合金製の筒状体は、コンク
リート製ブロックと比較して重量が小さく、取り扱いが
容易となり、また、隣接する筒状体同士の連結作業も容
易にできることと相俟って、構築時の作業性が高く、か
つ、周壁に形成する透孔の大きさを調整するのみで、各
種の充填材に対応することができるため、材料の輸送費
を含む護岸の構築コストを低廉にできる。さらに、鉄−
アルミニウム合金製の筒状体は、耐腐食性を有するた
め、雨水、流水、海水によっても錆びにくく、硬度が大
きく耐摩耗性を有するため、土砂、岩石の衝突等しても
摩耗しにくいことと相俟って、耐久性を有する護岸構造
を得ることができる。
【0033】また、筒状体をエキスパンドメタルから構
成することにより、筒状体の周壁に任意の大きさの透孔
を容易に形成することができ、筒状体の製造コストを低
廉にできる。
【0034】また、筒状体の断面形状を正多角形に形成
することにより、筒状体を簡易に接続することができ、
特に、筒状体の断面形状を正六角形に形成した場合に
は、護岸構造をハニカム構造とすることができ、外力に
対して強固な構造体を構成することができる。
【0035】また、筒状体の周壁の少なくとも一部を、
隣接する筒状体の周壁で以て構成することにより、隣接
する筒状体の周壁の重なりをなくし、通水性を向上する
ことができるとともに、材料費を節約して、筒状体の製
造コストを低廉にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の護岸構造を河川の護岸に適用した第1
実施例を示す外観斜視図である。
【図2】筒状体の一例を示し、(a)は平面図、(b)
は正面図である。
【図3】締結具の一例を示す説明図である。
【図4】筒状体を示す説明図である。
【図5】筒状体の一例を示し、(a)は平面図、(b)
は正面断面図である。
【図6】筒状体を示す説明図で、(a)は斜視図、
(b)は複数の筒状体を連結した状態を示す平面図であ
る。
【図7】本発明の護岸構造を河川の護岸に適用した第2
実施例を示す外観斜視図である。
【図8】本発明の護岸構造を河川の護岸(護床)に適用
した第3実施例を示し、(a)は平面図、(b)は側面
図である。
【図9】本発明の護岸構造を河川の護岸(護床)に適用
した第4実施例を示す平面図である。
【図10】本発明の護岸構造を堰堤に適用した実施例を
示し、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図11】本発明の護岸構造を谷止に適用した実施例を
示し、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図12】本発明の護岸構造を土留、擁壁に適用した実
施例を示し、(a)は平面図、(b)は側面図である。
【図13】本発明の護岸構造を土留、擁壁に適用した実
施例を示し、(a)は平面図、(b)は側面図である。
【符号の説明】
1 筒状体 10 筒状体列 11 周壁 13a 天板 13b 底板 2 充填材 3 法面 4 川底 5 網体 6 植生 7 締結具

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周壁に多数の透孔を形成した鉄−アルミ
    ニウム合金製の筒状体を護岸に敷設し、隣接する筒状体
    同士を連結するとともに、筒状体の内部に砕石等の充填
    材を充填したことを特徴とする護岸構造。
  2. 【請求項2】 鉄−アルミニウム合金が、5〜95重量
    %の鉄と、5〜95重量%のアルミニウムとを含有する
    ことを特徴とする請求項1記載の護岸構造。
  3. 【請求項3】 鉄−アルミニウム合金が、ニッケルを含
    有することを特徴とする請求項1又は2記載の護岸構
    造。
  4. 【請求項4】 鉄−アルミニウム合金が、クロムを含有
    することを特徴とする請求項1、2又は3記載の護岸構
    造。
  5. 【請求項5】 筒状体がエキスパンドメタルからなるこ
    とを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の護岸構
    造。
  6. 【請求項6】 筒状体の断面形状を正多角形に形成して
    なることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載
    の護岸構造。
  7. 【請求項7】 筒状体の断面形状を正六角形に形成して
    なることを特徴とする請求項6記載の護岸構造。
  8. 【請求項8】 筒状体の周壁の少なくとも一部を、隣接
    する筒状体の周壁で以て構成するようにしたことを特徴
    とする請求項6又は7記載の護岸構造。
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Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH055154A (ja) * 1991-01-04 1993-01-14 Daido Steel Co Ltd 高耐食性粉末冶金用粉末
JPH0517885A (ja) * 1990-12-05 1993-01-26 Sumitomo Metal Ind Ltd 耐食性に優れたアルミニウム系金属材
JPH05503329A (ja) * 1989-04-07 1993-06-03 ヘスコ バスティオン リミテッド ケージ構造
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