JPH11262356A - 電子レンジ加熱に適したイースト発酵食品用組成物 - Google Patents

電子レンジ加熱に適したイースト発酵食品用組成物

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JPH11262356A JP11128098A JP11128098A JPH11262356A JP H11262356 A JPH11262356 A JP H11262356A JP 11128098 A JP11128098 A JP 11128098A JP 11128098 A JP11128098 A JP 11128098A JP H11262356 A JPH11262356 A JP H11262356A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】食用粉類100重量部に対して、食用油脂0.
5〜25重量部、グリセリン脂肪酸エステル0.3〜2
0重量部、プロピレングリコール脂肪酸エステル0.1
〜7重量部、及びα化澱粉0.6〜40重量部を含有す
ることを特徴とした電子レンジ加熱に適したイースト発
酵食品用組成物。 【効果】本発明の組成物を用いることで、レンジアップ
したパンの欠点である、食感の引きの強さ、及び表面の
皺や収縮が改善され、多品種のパン類がレンジアップ可
能となった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子レンジ加熱に適し
たイースト発酵食品用組成物に関する。詳細には、レン
ジアップしても食感の引き、硬化、表面の皺、収縮がほ
とんどないパンを製造するために用いる組成物に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】パン類は、生産規模の拡大により、消費
者に届くまで約1日かかっていたのが通説であったが、
近年は消費者の焼き立て志向により、パンの配送回数を
増やしたり、オーブンフレッシュの展開等により、かな
り焼き立てに近い状態の新鮮なパンが提供されるように
なってきた。しかし、店頭に並んだパンは既に冷たくな
っており、温かいパンが食べたいというニーズには未だ
充分に応えられていないのが実際である。
【0003】この様な状況から、店頭でレンジアップす
る販売形態を取っている所も見受けられるが、レンジア
ップしたパンは、レンジアップ直後は蒸したてのように
熱く軟らかいが、その後実際に食べる時点では、パン品
温の低下とともに急速に硬化し、引きの強い食感にな
り、さらには表面には皺ができ、収縮するという欠点を
持っており、決して消費者の焼き立て志向を満足できる
ものではないのが実状である。
【0004】このような電子レンジを用いてパンを加熱
して現れる品質の低下に対して、従来より様々な検討が
なされてきたが、レンジアップ後の品質は、未だ消費者
を満足させる製品には成り得ていないのでる。
【0005】例えば、特開平2−222639では小麦
粉に対して乳化剤を1〜6重量部添加することを特徴と
しているが、このように乳化剤のみの添加だけでは、レ
ンジアップパンの欠点はある程度改善されるが、パンの
風味は異質なものになり、食感がネチャつく、等の欠点
が大きく現れてくる。
【0006】また、特開平5−68466では少なくと
も一部が液晶状態あるいはα結晶ゲル状態の乳化剤を含
有し、更にプロテアーゼ、アミラーゼ、及び保水剤を併
用することを特徴としている。しかし、液晶状態あるい
はα結晶ゲル状態の乳化剤を用いると、グルテン結合に
影響を及ぼし、生地の伸展性が過剰に大きくなり、製パ
ン吸水が減少し、焼成中には、生地のガス保持能力が低
下し、パン表皮に火膨れが生じ易くなる。さらに、プロ
テアーゼ、アミラーゼ、及び保水剤を併用した場合、伸
展性は著しく大きくなり、パンの保湿性は必要以上にア
ップし、食感がネチャつくようになり、欠点が著しく目
立つパン製品となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、レンジアッ
プ後の食感の引き、硬化、表面の皺、収縮、等の問題を
解決した電子レンジ加熱に適したパンを製造するために
用いるイースト発酵食品用組成物を提供するものであ
る。さらに、レンジアップの有無に関わらず、外観、食
感、風味において、良好なパンを製造するために用いる
イースト発酵食品用組成物を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上の課題を
解決するために鋭意研究した結果、食用粉類100重量
部に対して、食用油脂0.5〜25重量部、グリセリン
脂肪酸エステル0.3〜20重量部、プロピレングリコ
ール脂肪酸エステル0.1〜7重量部、及びα化澱粉を
0.6〜40重量部を含有した組成物を用いてパン等の
イースト発酵食品を製造することで、レンジアップした
際の前項記載の諸問題を解決でき、さらにレンジアップ
の有無に関わらず、良好なパンが製造できることを見出
し、本発明を完成するに至った。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おいてイースト発酵食品とは、小麦粉を主原料として、
その他の資材を必要に応じて加えたものに、イーストと
水を添加して、混捏もしくは混合することで生地を調製
し、必要に応じて発酵工程を経た後に、焼成または油揚
げ、あるいは蒸したものを言う。小麦粉以外の原料とし
ては、ライ麦粉、大麦粉等の穀物が挙げられる。
【0010】また、本発明における組成物とは、日本プ
レミックス協会の定義に準じており、詳述すると「小麦
粉等の粉類(澱粉を含む)に糖類,油脂,粉乳,卵粉,
膨張剤,食塩,香料などを必要に応じて適正に配合した
もの」である。このため、本発明の組成物には、定義に
記載される資材を、パンの種類や用途に応じて適正な添
加量で併用できる。また、イースト発酵食品製造時の組
成物の使用量としては、イーストおよび水を除く使用原
料の全量もしくは一部を代替して使用される。
【0011】本発明における食用油脂としては、食用に
適する動物性油脂、植物性油脂、及びそれらの硬化油等
があり、一般的にはサラダ油、オリーブオイル、ショー
トニング、マーガリン、バター等が挙げられるが、組成
物の原料としては、保存性の面から勘案し、酸化等の変
質が生じにくい油脂であれば種類は問わず使用できる。
【0012】また、組成物に使用する食用油脂の添加量
としては、食用粉類100重量部に対して0.5〜25
重量部が好ましく、さらには1〜20重量部が望まし
い。この範囲未満では、レンジアップした場合の効果が
不充分となる。
【0013】本発明におけるグリセリン脂肪酸エステル
としては、グリセリン脂肪酸モノエステル及びグリセリ
ン有機酸脂肪酸モノエステルに大別されるが、いずれに
おいても効果が認められる。また、グリセリン有機酸脂
肪酸モノエステルの中でも効果的な有機酸基としては、
例えば、乳酸、クエン酸、コハク酸、ジアセチル酒石酸
等が挙げられる。
【0014】グリセリン脂肪酸エステルの添加量として
は、穀粉100重量部に対して0.3〜20重量部が好
ましく、この範囲未満では、レンジアップした場合の効
果が不充分となる。
【0015】さらに、グリセリン脂肪酸モノエステルと
グリセリン有機酸脂肪酸モノエステルを併用すること
で、レンジアップした場合の効果は飛躍的に向上する。
両者の配合比率としては、30:70〜70:30の範
囲が望ましい。
【0016】また、本発明においてグリセリン脂肪酸エ
ステルに対してプロピレングリコール脂肪酸エステルを
併用することを特長としている。プロピレングリコール
脂肪酸エステルの添加量としては、穀粉100重量部に
対して0.1〜7重量部が好ましく、この範囲未満で
は、レンジアップした場合の効果が不充分であり、逆に
この範囲を超えると、生地物性に悪影響を及ぼし、製品
の品質低下を招くことが懸念される。
【0017】本発明では、グリセリン脂肪酸エステルと
プロピレングリコール脂肪酸エステルを併用している
が、両者の比率がレンジアップしたイースト発酵食品の
改良効果に大きく影響を及ぼすが、このグリセリン脂肪
酸エステルとプロピレングリコール脂肪酸エステルの比
率は50:50〜80:20が望ましい。
【0018】さらに本発明におけるα化澱粉としては、
澱粉をα化したものであれば澱粉原料の種類は問わな
い。澱粉原料としては、例えば、とうもろこし、小麦、
大麦、甘藷、馬鈴薯、タピオカ、米、等が挙げられる。
α化澱粉の添加量としては、穀粉100重量部に対して
0.6〜40重量部が好ましく、さらには1〜25重量
部が望ましい。この範囲未満では、食感のネチャつきが
防止できず、逆にこの範囲を超えると、生地がベタつき
作業性が劣り、製品の品質が劣る。
【0019】以上、本発明は上記食用油脂、グリセリン
脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステ
ル、α化澱粉を、前述した所定添加量の範囲内で食用粉
類100重量部に混合することを特長としているが、本
発明における食用粉類は、イースト発酵食品に通常用い
られているものであればいずれでもよく、例えば、小麦
粉、ライ麦粉、澱粉、とうもろこし粉、等が挙げられ
る。
【0020】また、本発明の組成物の製造方法として
は、食用粉類にその他の副資材を混合するだけで良く、
混合機への原料資材の投入の順序等は特に問わない。混
合機としては、例えばパドルミキサー、ナウターミキサ
ー、リボンミキサー、フードミキサー、等が挙げられ
る。なお、ミキサーの攪拌力が弱く油脂の塊を分散しに
くい場合は、混合後の工程に粉砕機、等の工程を組んで
も良い。
【0021】また融点の高い食用油脂を使用する場合
は、予め加温溶解しても良く、この際、溶解槽にグリセ
リン脂肪酸エステルやプロピレングリコール脂肪酸エス
テルを投入し、攪拌溶解すると、食用粉類に均一に混合
される。溶解温度は、食用粉類が熱変質しない温度が望
ましく、例えば、加温溶解温度は65℃以下であれば特
に問題ない。
【0022】以上の工程を経て得られたイースト発酵食
品用組成物を、実際にイースト発酵食品に使用する場合
は、使用原料の全量もしくは一部を組成物と代替し、そ
の他必要な副資材を適宜添加した後、イーストおよび水
を加え、従来の製法に従って製造すれば良く、特別な工
程は必要ない。
【0023】
【作用】イースト発酵食品を製造する場合、小麦粉に適
度な量の水を加え、充分にミキシングすることにより、
良質なグルテン膜を形成するが、この生地は蛋白質と澱
粉の立体網目構造で形成され、これが発酵によって生じ
るガスを保持し、気泡を含む薄いグルテンの膜を幾重に
も形成する。ところがレンジアップした際、この立体網
目構造から水分が蒸散するに伴い、グルテンが脱水収縮
し、冷めるに従って急速に硬化し、引きの強い食感を生
じる。また、外観は表面に皺ができ、縮んだ形状とな
る。
【0024】このグルテンの繋がりをコントロールする
ことにより、レンジアップした場合の脱水収縮を抑制す
ることができる。本発明は、このグルテンの繋がりを適
度に調整できる機能を持っている。
【0025】詳述すると、本組成物に使用している食用
油脂は、イースト発酵食品製造時、油脂の一部もしくは
全量をミキシング初期に混合することで、グルテンの繋
がりを適度に阻害する作用を持っている。
【0026】さらにグリセリン脂肪酸エステルはイース
ト発酵食品の澱粉の老化を抑制するとともに、レンジア
ップ後の急激な食感の変化を抑制する作用を持ってい
る。
【0027】また、プロピレングリコール脂肪酸エステ
ルはグリセリン脂肪酸エステルと一定の割合で併用する
ことで、グリセリン脂肪酸エステルに起泡力を与え、グ
ルテンの繋がりが阻害された生地のガス保持能力を補助
する役目を持っている。
【0028】しかしながら、上記乳化剤を使用した場
合、パンの食感がネチャつく、という欠点が認められた
為、これにα化澱粉を併用した。これにより、歯切れを
引き出すことでネチャツキを抑制し、従来のイースト発
酵食品と遜色のない食感を得た。
【0029】以上、これらの資材の組み合わせによっ
て、製パン性とパンの品質を損うことなくグルテンの繋
がりを調整し、レンジアップによる諸問題点を改善し
た。さらに従来では得られなかった、レンジアップ前後
のパンの食感の変化を抑制することができた。
【0030】
【実施例】以下に、本発明の実施例及び比較例を用いて
詳しく説明するが、本発明はこれらの例によって何ら限
定されるものではない。
【0031】実施例及び比較例として表1、表2、表3
記載の配合並びに製法によって、組成物を製造した。
【0032】尚、実施例及び比較例に使用した乳化剤の
名称は次の様に略して用いた。 モノグリセリド :MG プロピレングリコール脂肪酸モノグリセリド :PGME コハク酸モノグリセリド :SMG クエン酸モノグリセリド :CMG ジアセチル酒石酸モノグリセリド :DATEM ステアロイル乳酸カルシウム :CSL ポリグリセリン脂肪酸モノグリセリド :PGE 蔗糖脂肪酸エステル :SE
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】
【表3】
【0036】表1記載の実施例1〜3及び比較例1,2
を用いてドッグロールを製造し、評価した。製パン配合
並びに工程は次の通り。
【0037】ドッグロール:配合 (中種) 強力1等粉 70 (重量部) 上白糖 2 イースト 2.5 イーストフード 0.1 全卵 10 水 30 (本捏ね) 組成物 36 (重量部) 上白糖 6 食塩 1.8 脱脂粉乳 3 ショートニング 4 水 23〜25
【0038】ドッグロール:工程 (中種) ミキシング(タテ型) :低速3分、中低速1分 捏上生地温度 :25〜26℃ 発酵室温度 :27℃ 発酵時間 :2時間30分 終点生地温度 :28℃前後 (本捏ね) ミキシング(タテ型) :低速3分、中低速3分(油脂投入) 低速2分、中低速2〜3分 捏上生地温度 :28〜29℃ フロアタイム :20分 分割重量 :60g ベンチタイム :15〜20分 成型 :モルダー1回通し (オシキリ社製ワイドファイン型使用) ホイロ :38℃、湿度80%,約50分 焼成 :200℃、約8分
【0039】ドッグロールの評価は、パン2個を600
Wの電子レンジで40秒間加温し、室温(約27℃)ま
で冷却した後、官能評価を実施した。
【0040】評価は10名のパネラーで実施し、基準と
しては、比較例1を標準として、5点法で比較し、(5
点法の各点の基準は、5点:非常に良い、4点:やや良
い、3点:大差なし、2点:やや劣る、1点:非常に劣
る)、10名の平均をとった。
【0041】官能試験の結果を表4に示す。
【0042】
【表4】
【0043】表4の結果から実施例1〜3は、比較例
1,2に対して、いずれもソフトで食感の引きが少ない
ことが判る。
【0044】また、次に、本試験に用いたドッグロール
の食感の変化を数値として示すため、エキステンソグラ
フを用いて、レンジアップ前後の引きの変化について比
較を行なった。測定方法は次の通り。測定の模式図及び
チャート例は図1、図2の通り。測定結果は図3に示
す。
【0045】(測定方法) サンプル:ドッグロール60g,サイズは幅5.5〜6
cm,高さ4〜4.5cm,長さ17〜18cm。 レンジアップ条件:パン2個を600Wのレンジで40
秒加温し、室温(約27℃)まで冷却した後、引っ張り
強度を測定した。(テストは1点につき5点測定し平均
値を求めた) 測定機器:エキステンソグラフ(ドイツ ブラベンダー
社製) 測定方法:図1のようにパンを固定台に固定し、パンの
中央を圧縮し、引っ張ることで、その引っ張り強度を測
定した。得られたチャートより、切断時の最大強度をブ
ラベンダーユニット(単位:BU)として求めた。
【0046】
【図1】
【0047】
【図2】
【0048】
【図3】
【0049】以上の結果、比較例1のパンはレンジアッ
プする事で引っ張り強度が増大した。これに対して比較
例2は、食感の引きの増加の程度はやや少なくなったも
のの、強度の増加率は203BUという事から、レンジ
アップによる引きの低減には効果が少ないことが判る。
一方、実施例1は、レンジアップ前のパン自体の引きも
比較的に少なく、レンジアップ後の引きの増加の程度も
弱まった(強度の増加率は133BU)。さらに、実施
例2ではレンジアップ後の強度の増加が一層少なくなっ
た(強度の増加率は44BU)。従って、レンジアップ
しても、しなくても、ソフトなサクイ食感を提供できる
という特長がはっきりと判る。
【0050】次に、表2記載の実施例4,5及び比較例
3を用いて中華饅を製造し、評価した。配合並びに工程
は次の通り。
【0051】中華饅:配合 組成物 100 (重量部) イースト 2 ラード 2 水 39〜41
【0052】 中華饅:工程 ミキシング(タテ型) :低速4分、中低速2分(油脂投入) 低速1分、中低速2〜3分 捏上生地温度 :27〜28℃ フロアタイム :10分 分割成型 :皮;約45g、あん;約30g (レオン社製207型包餡機使用) ホイロ :38℃、湿度70%,約30分 蒸し :約15分
【0053】中華饅の評価は、蒸し後、−18℃で1週
間冷凍し、冷凍品2個を直接、600Wの電子レンジで
60秒間加温し、室温(約27℃)まで冷却した後、官
能評価を実施した。官能試験の結果を表5に示す。
【0054】
【表5】
【0055】表5の結果から実施例4,5はいずれも比
較例2よりもソフトで食感の引きが少ないことが判る。
【0056】さらに、表3記載の実施例6,7及び比較
例4を用いてソフトフランスパンを製造し、評価した。
製パン配合並びに工程は次の通り。
【0057】ソフトフランスパン:配合 フランスパン用粉 90 (重量部) 組成物 14 イースト 3 ショートニング 1 モルトシロップ 0.5 水 56〜58 ビタミンC 18 ppm
【0058】 ソフトフランスパン:工程 ミキシング(タテ型) :低速4分(油脂投入)低速3分、 中低速1〜2分 捏上生地温度 :25〜26℃ フロアタイム :60分 分割 :100g ベンチタイム :30分 成型 :モルダー1回通し (オシキリ社製ワイドファイン型使用) ホイロ :30〜33℃、湿度75%,約60分 焼成 :約15分
【0059】ソフトフランスパンの評価は、パン2個を
直接、600Wの電子レンジで60秒間加温し、室温
(約27℃)まで冷却した後、官能評価を実施した。官
能試験の結果を表6に示す。
【0060】
【表6】
【0061】表6の結果から実施例6,7はいずれも比
較例4よりもソフトで食感の引きが少ないことが判る。
従来、電子レンジには向かないとされていたハード系の
パンについても、レンジアップが可能となった。
【0062】
【発明の効果】本発明のイースト発酵食品用組成物を用
いることで、従来の技術では困難とされていたハード系
のパンを初めとし、多種の商品がレンジアップ後も良好
な品質となり、電子レンジで加温することができるパン
類の幅が一層拡大した。これによって、真に消費者の
「非常にホットで美味しいパンが食べたい」というニー
ズに的確に応えることができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】パンの引っ張り強度(引き)を測定する方法を
示す摸式図である。
【図2】パンの引っ張り強度(引き)を測定した際に得
られる分析チャート例を示す図である。
【図3】ドッグロールの引っ張り強度(引き)を比較し
た図表である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 食用粉類100重量部に対して、食用油
    脂0.5〜25重量部、グリセリン脂肪酸エステル0.
    3〜20重量部、プロピレングリコール脂肪酸エステル
    0.1〜7重量部、及びα化澱粉を0.6〜40重量部
    を含有することを特徴とした電子レンジ加熱に適したイ
    ースト発酵食品用組成物。
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