JPH11262021A - 色バランス調整装置 - Google Patents

色バランス調整装置

Info

Publication number
JPH11262021A
JPH11262021A JP10073294A JP7329498A JPH11262021A JP H11262021 A JPH11262021 A JP H11262021A JP 10073294 A JP10073294 A JP 10073294A JP 7329498 A JP7329498 A JP 7329498A JP H11262021 A JPH11262021 A JP H11262021A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
color
signal ratio
color signal
value
gain
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10073294A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshizo Mori
吉造 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP10073294A priority Critical patent/JPH11262021A/ja
Publication of JPH11262021A publication Critical patent/JPH11262021A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Color Television Image Signal Generators (AREA)
  • Processing Of Color Television Signals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 撮像装置自体で、ホワイトバランスを含めた
色バランスの自動調整及び手動補正を確実に行うことが
できるようにする。 【解決手段】 撮像素子13から出力された色成分信号
R,G,Bに対して、積分回路4は、領域選択回路3を
介して選択された領域における色成分信号の平均値R
a,Ga,Baを算出し、演算回路5は、Ra/Ga,
Ba/Gaを算出する。メモリ10には、第1色信号比
(R/G)と第2色信号比(B/G)とによって決定さ
れるホワイトバランスを示す色信号比特性曲線との関係
が記憶され、演算回路5は、第1色信号比(Ra/G
a)と第2色信号比(Ba/Ga)との交点と色信号比
特性曲線との距離が最短の色信号比特性曲線上の点を求
め、この求めた点に対応する第1色信号比(Ra’/G
a’)と第2色信号比(Ba’/Ga’)の各逆数をそ
れぞれ記憶部8を介して可変利得部1,2に出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、撮像素子からの映
像信号を用いて色バランスの調整を行うことができる電
子カメラやビデオカメラ等における色バランス調整装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ビデオカメラ等の撮像装置では、
無彩色の白い紙等の被写体を撮像することによって映像
信号のホワイトバランスを調整していた。
【0003】例えば、図5は、従来のホワイトバランス
調整装置の構成を示す。このホワイトバランス調整装置
は、撮像対象の存在する光源のもとで無彩色の例えば白
い紙等を撮像して、その無彩色の被写体の色成分信号
R,G,Bの比が、R:G:B=1:1:1になるよう
に各色成分信号を調整することにより、ホワイトバラン
スを得ていた。
【0004】すなわち、図5において、積分回路24
は、各色成分信号R,G,Bを積分することによってそ
れぞれ平均値Ra,Ga,Baを求める。演算回路25
は、ホワイトバランス設定部29からのホワイトバラン
ス調整の指示を受けると、積分回路24からの各平均値
Ra,Ga,Baが、それぞれ等しくなるように、利得
調整係数Bga(=Ga/Ba),Rga(=Ga/R
a)を算出し、記憶部28に記憶させ、この記憶部28
から利得調整係数Bga,Rgaをそれぞれ可変利得部
21,22に与えて、利得を変化させる。これにより、
固定利得部20,可変利得部21,22にそれぞれ入力
された色成分信号R,G,Bの比は、R:G:B=1:
1:1として出力され、ホワイトバランスが得られるこ
とになる。
【0005】図5に示すホワイトバランス調整装置は、
ホワイトバランス調整が必要な時に無彩色の被写体を使
用し、ホワイトバランスを得るものであった。これに対
し、色分布が平均した被写体からの映像信号によってホ
ワイトバランス調整を行うものがある。
【0006】すなわち、図6は、色分布が平均した被写
体を用いて常にホワイトバランス調整を自動的に行うこ
とができる従来のホワイトバランス調整装置の構成を示
す図である。図6において、各色成分信号R,G,Bは
それぞれ固定利得部30、可変利得部31,32に入力
され、それぞれ増幅されて輝度・色差演算回路33に出
力される。輝度・色差演算回路33は、RGB表色系を
NTSC方式に採用されるYIQ表色系に変換するよう
な回路であり、ここでは輝度信号Yと色差信号(B−
Y),(R−Y)との3つの信号に変換し、信号処理回
路に出力している。積分回路34は、色差信号(B−
Y),(R−Y)を積分して平均値を求め、各平均値が
0になるように、利得調整係数Bgb,Rgbをそれぞ
れ可変利得部31,32に与えるフィードバック制御を
行っている。
【0007】例えば、輝度Yは、Y=0.299R+
0.587G+0.114Bとして変換され、ホワイト
バランスがとれている場合、R:G:B=1:1:1と
なり、具体的にR=1,G=1,B=1であると、Y=
1となる。この場合、各色差信号(B−Y),(R−
Y)の値は、それぞれ(B−Y)=0、(R−Y)=0
となる。従って、各色差信号(B−Y),(R−Y)を
0に調整することにより、ホワイトバランスがとれるこ
とになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、無彩色
の被写体を撮像してホワイトバランスを得る従来のホワ
イトバランス調整装置では、常に白い紙等の無彩色の被
写体を携帯する必要あり、しかも実際の撮像前に無彩色
の被写体を撮像してホワイトバランスを調整する操作を
必要とし、ホワイトバランスの調整が煩わしいという問
題点があった。
【0009】一方、色差信号を得て常にホワイトバラン
スを自動調整することができるホワイトバランス調整装
置では、撮像した映像画面に各色成分が均一に含まれて
いるという前提のもとにホワイトバランスの調整を行っ
ているため、ある色成分が映像画面の大部分を占める場
合には、ホワイトバランスがずれてしまう場合があり、
確実なホワイトバランスの調整を行うことができないと
いう問題点があった。
【0010】そこで、本発明はかかる問題点を除去し、
撮像装置自体で、ホワイトバランスを含めた色バランス
の自動調整を確実に行うことができるとともに、色バラ
ンスの手動補正を可能にし、より確実な色バランス調整
装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、被写体の
第1色成分に対応する第1入力信号を入力する第1入力
部と、前記被写体の第2色成分に対応する第2入力信号
を入力する第2入力部と、前記被写体の第3色成分に対
応する第3入力信号を入力する第3入力部と、前記第1
入力信号に対する前記第3入力信号の比である第1色信
号比と、前記第2入力信号に対する前記第3入力信号の
比である第2色信号比とを生成する色信号比生成手段
と、色バランスが調整された状態の前記第1色信号比お
よび前記第2色信号比の組合せの集合である色信号比特
性を記憶する記憶手段と、前記第1入力信号の利得を調
整する第1利得調整手段と、前記第2入力信号の利得を
調整する第2利得調整手段と、前記第1色信号比もしく
は前記第2色信号比の少なくとも一方と、前記色信号比
特性とに基づいて、前記第1利得調整手段及び前記第2
利得調整手段における利得調整量を設定する利得設定手
段とを有することを特徴とする。
【0012】これにより、無彩色の被写体でなくても、
撮像装置の特性を加味した色信号特性をもとに、色バラ
ンスが確実に自動調整される。
【0013】第2の発明は、第1の発明において、前記
色信号比特性は、前記第1色信号比の値を第1軸にと
り、前記第2色信号比の値を第2軸にとる座標系で表さ
れ、前記利得設定手段は、前記第1色信号比の値および
前記第2色信号比の値と、前記色信号比特性の前記組合
せの値とがほぼ同一となるような前記色信号比特性の前
記組合せを選択して、前記第1利得調整手段および前記
第2利得調整手段の前記利得調整量を設定することを特
徴とする。
【0014】これにより、撮像装置の特性を加味した色
バランスを確実にとることができる。
【0015】第3の発明は、第2の発明において、前記
利得設定手段は、前記座標系において、前記第1色信号
比の値および前記第2色信号比の値であらわされる座標
との距離が最小となる前記色信号比特性の前記組合せを
選択することを特徴とする。
【0016】これにより、現在の被写体の映像画面に適
する色バランスに調整することができる。
【0017】第4の発明は、第2の発明において、前記
利得設定手段は、前記座標系において、前記第1色信号
比の値を通る前記第1軸からの垂線との距離が最小とな
る前記色信号比特性の前記組合せを選択することを特徴
とする。
【0018】第4の発明では、第2色信号比の値を算出
する必要がないので、少ない演算処理で適切な色バラン
スを得ることができる。
【0019】第5の発明は、第2の発明において、前記
利得設定手段は、前記座標系において、前記第2色信号
比の値を通る前記第2軸からの垂線との距離が最小とな
る前記色信号比特性の前記組合せを選択することを特徴
とする。
【0020】第5の発明では、第1色信号比の値を算出
する必要がないので、第4の発明と同様に少ない演算処
理で適切な色バランスを得ることができる。
【0021】第6の発明は、第2の発明において、前記
利得設定手段は、前記座標系において、前記第1色信号
比の値を有する前記色信号比特性上の第1位置と、前記
第2色信号比の値を有する前記色信号比特性上の第2位
置とを求め、前記第1位置と前記第2位置とのほぼ中間
に位置する前記色信号比特性上の第3位置に最も近い前
記色信号比特性の組合せを選択することを特徴とする。
【0022】第6の発明では、色信号比特性の組合せを
選択する際、複雑な距離演算を行う必要がないので、演
算処理の負荷が軽減される。
【0023】第7の発明は、第2の発明において、前記
利得設定手段は、前記座標系において、前記第1色信号
比の値を有する前記色信号比曲線上の位置が示す第1色
温度と、前記第2色信号比の値を有する前記色信号比曲
線上の位置が示す第2色温度とを求め、前記第1色温度
と前記第2色温度とのほぼ中間の第3色温度に最も近い
前記色信号比特性の組合せを選択することを特徴とす
る。
【0024】第7の発明では、色信号比特性の組合せを
選択する際、第6の発明と同様に複雑な距離演算を行う
必要がないので、演算処理の負荷が軽減される。
【0025】第8の発明は、第1の発明において、前記
第1入力信号、前記第2入力信号および前記第3入力信
号から所望の画像領域に対応する部分を選択して前記色
信号比生成手段に供給する領域選択手段を更に有するこ
とを特徴とする。
【0026】これにより、所望の色バランスを簡易に得
ることができ、特にホワイトバランスを得る場合、無彩
色に近い領域を選択することにより、確実なホワイトバ
ランスを得ることができる。
【0027】第9の発明は、第8の発明において、前記
領域選択手段は、前記所望の画像領域を複数選択可能で
あることを特徴とする。
【0028】第9の発明では、第8の発明と同様な作用
を奏する。
【0029】第10の発明は、第8の発明において、前
記領域選択手段は、前記所望の画像領域の大きさを変更
可能であることを特徴とする。
【0030】第10の発明では、第8の発明と同様な作
用を奏する。
【0031】第11の発明は、第1の発明において、前
記色信号比生成手段で得られた前記色信号比を外部から
の入力に基づいて補正する補正手段を更に有することを
特徴とする。
【0032】これにより、外部から所望の色バランスに
調整することができ、高度で微妙な色調の色バランスに
調整することができる。
【0033】第12の発明は、第1の発明において、色
バランス調整後の信号の色温度を表示する色温度表示手
段を更に有することを特徴とする。
【0034】これにより、色バランスの調整状態が数値
で示されるため、最適な色バランスを高精度に調整する
ことができる。
【0035】第13の発明は、第1の発明において、色
バランス調整動作を開始させるための指示手段を更に有
することを特徴とする。
【0036】これにより、色バランスの調整が必要なと
きは、いつでも色バランス調整を行うことができる。
【0037】第14の発明は、第1の発明において、前
記利得設定手段により設定された前記利得調整量を記憶
する第2記憶手段を更に有することを特徴とする。
【0038】これにより、一度色バランスの調整した結
果をそのまま維持し、該調整された状態で撮像画面を継
続的に得ることができる。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態
に係わる色バランス調整装置の構成を示す。図1におい
て、撮像素子,CDS回路等を含む撮像部13が撮像し
た各色成分信号R,G,Bは、それぞれ固定利得部1
2、可変利得部1,2に入力されるとともに、領域選択
回路3に入力される。
【0040】固定利得部12、可変利得部1,2によっ
てそれぞれ増幅され、色バランス調整された各色成分信
号R,G,Bは、信号処理回路14に入力され、信号処
理回路14によってガンマ処理、輪郭強調等の所定の信
号処理が施され、出力回路に出力される。この際、可変
利得部1,2は、後述する調整利得信号Bg,Rgによ
って利得調整される。
【0041】領域選択回路3は、例えば被写体のうちの
無彩色部分の領域を選択する回路であり、この選択され
た領域における色成分信号のみが積分回路4に出力され
る。
【0042】領域選択部6は、全撮像領域のうちの所望
の領域、例えば予め決定されている複数の領域のうちの
所望の領域を選択する。この領域選択の指示は、領域選
択回路3に入力され、一度選択した領域はその後変更指
示がない限り維持される。
【0043】積分回路4は、領域選択回路3が選択した
領域内の色成分信号R,G,Bをそれぞれ積分した平均
値Ra,Ga,Baを算出し、演算回路5に出力する。
【0044】メモリ10には、色信号比特性曲線データ
が記憶されている。この色信号比特性曲線データは、ホ
ワイトバランスが調整された状態における、色成分信号
Gに対する色成分信号Rの比(R/G)である第1色信
号比と、色成分信号Gに対する色成分信号Bの比(B/
G)である第2色信号比との関係を示すデータであり、
この色信号比特性曲線は、第1色信号比の値と第2色信
号比の値とにより一意に決定され、第1色信号比の値と
第2色信号比の値との組合せにより、色温度も決定され
る。なお、この色信号比特性曲線データについては後述
する。
【0045】ホワイトバランス設定部9は、ホワイトバ
ランスの調整が必要である場合にホワイトバランスの調
整動作を演算回路5に指示する。
【0046】設定色温度表示部11は、演算回路5によ
ってホワイトバランスの調整動作がなされた時の色信号
比特性曲線上の値である色温度を表示する。
【0047】ホワイトバランス補正部7は、補正係数
r,bに演算回路5に与える。この補正係数r,bは、
演算回路5で得られる色信号比を強制的に手動で調整す
ることができる。
【0048】演算回路5は、ホワイトバランス設定部9
からの調整指示を受けると、積分回路4からの平均値R
a,Ga,Baをもとに、Ra/Ga,Ba/Gaの少
なくとも一方を算出し、この算出された少なくとも一方
の値と、メモリ10に記憶されている色信号比特性曲線
データとから、現在の色温度に近い色温度をもつ色信号
比特性曲線上の値を算出し、この値が示す調整利得信号
Rg=(Ra’/Ga’),Bg=(Ba’/Ga’)
を求め、これらの逆数を記憶部8を介して可変利得部
2,1に出力する。なお、ホワイトバランス補正部7か
ら補正係数r,bが設定された場合、演算回路5は、R
a/Ga,Ba/Gaのそれぞれに補正係数を乗算した
後に色信号比特性曲線データをもとに調整利得信号R
g,Bgを求める。
【0049】なお、記憶部8は、ホワイトバランス設定
部9の指示により演算回路5が求めた調整利得信号R
g,Bgを保持し、この保持した値を各可変利得部2,
1に送出する。したがって、ホワイトバランス設定部9
により次の調整指示等があった場合には、この調整指示
等によって新たに調整された調整利得信号Rg,Bgが
記憶部8に記憶更新され、この更新された値によって色
バランス調整がなされる。
【0050】図2は、メモリ10に記憶される色信号比
特性曲線データが示す色信号比特性曲線Lを示してい
る。この色信号比特性曲線Lは、無彩色で被写体の輝度
が一様に平坦な被写体を撮像したときの色成分信号Gの
値に対する色成分信号Rの比である第1色信号比を横軸
にとり、色成分信号Gの値に対する色成分信号Bの比で
ある第2色信号比を縦軸にとり、そのときの被写体光源
の色温度による変化を示している。図2に示すように、
色温度は、第1色信号比(R/G)の値が小さく、第2
色信号比(B/G)の値が大きい程、色温度が高く、逆
に、第1色信号比の値が大きく、第2色信号比の値が小
さい程、色温度が低くなる。なお、色成分信号R,G,
Bの値は、積分回路4によって平均された平均値Ra,
Ga,Baと等価な値である。また、この色信号比特性
曲線は、例えば被写体の撮像時に用いられるフィルタ等
の特性により、個々の撮像装置に固有のものである。従
って、各撮像装置に固有の色信号比特性曲線データを獲
得しておく必要がある。
【0051】図2において、例えば、被写体周囲の色温
度が5000Kのときの第2色信号比の値は、0.8で
あり、第1色信号比の値は、0.5である。このよう
に、色温度によって第2色信号比及び第1色信号比の値
は一意的に決定される。ここで、色成分信号Gの値を
1、色成分信号Bの値を0.8、色成分信号Rの値を
0.5とし、補正係数r,bを1とすると、撮像部13
から出力された色成分信号Bには、調整利得信号Bg=
(1/0.8)=1.25が乗算され、また、撮像素子
13から出力された色成分信号Rには、調整利得信号R
g=(1/0.5)=2が乗算され、固定利得部12、
可変利得部1,2から出力される色成分信号R,G,B
の比は、R:G:B=1:1:1となり、ホワイトバラ
ンスがとれたことになる。
【0052】このように、演算結果が常に色信号比特性
曲線L上にのったものであればよいが、無彩色でない被
写体によっては、演算回路4が算出する第1色信号比の
値と第2色信号比の値との交点が常に色信号比特性曲線
L上にのったものとはならない場合がある。例えば、図
2に示す点aは、算出した第1色信号比の値(Ra/G
a)が0.6で、第2色信号比の値(Ba/Ga)が
0.45である時を示し、この場合には、色信号比特性
曲線L上にはのらない。よって、ホワイトバランスが確
実にとれていない状態である。
【0053】このため、演算回路5は、メモリ10に記
憶された色信号比特性曲線データをもとに、第1色信号
比の値と第2信号比の値とによって決定される値を色信
号比特性曲線上にのせ、確実にホワイトバランスがとれ
るように制御する。この制御には、いくつかの制御処理
方式があり、いずれかの制御処理方式が採用されるが、
各制御処理方式について順に説明する。
【0054】まず、演算回路5による第1の制御処理
は、積分回路4からの平均値Ra,Ga,Baをもと
に、第1色信号比(Ra/Ga)と第2色信号比(Ba
/Ga)との座標上の交点aを求め、この交点aと色信
号比特性曲線Lとの距離が最短となる色信号比特性曲線
L上の点a’を求め、この点aを通る第1色信号比及び
第2色信号比の逆数をそれぞれ調整利得信号Rg,Bg
として記憶部8を介して、可変利得部2,1に出力する
ものである。例えば、図2において、点aと色信号比特
性曲線Lとの距離が最短となる点a’を求め、この点
a’を決定する第1色信号比(Ra’/Ga’)及び第
2色信号比(Ba’/Ga’)を求め、これらの逆数を
それぞれ可変利得部2,1に出力して点a’におけるホ
ワイトバランスをとる。これにより、現在の被写体の色
温度にほぼ対応したホワイトバランスがとれる。
【0055】第2の制御処理は、第1色信号比の値が示
す直線と色信号比特性曲線Lとの交点a1を求め、さら
に第2色信号比の値が示す直線と色信号比特性曲線Lと
の交点a2を求め、この点a1,a2のほぼ中間に位置
する色信号比特性曲線L上の点a’を求める。この点a
1,a2から点a’の求め方としては、例えば点a1と
点a2とを通る直線の中点に近い色信号比特性曲線L上
の点としてもよいし、点a1と点aとの中点を通り、横
軸(第1色信号比)に平行な直線と色信号比特性曲線L
との交点としてもよいし、点a2と点aとの中点を通
り、縦軸(第2色信号比)に平行な直線と色信号比特性
曲線Lとの交点としてもよい。そして、第1の制御処理
と同様に、この求めた点a’に対応する第1色信号比及
び第2色信号比の逆数を可変利得部2,1に出力する。
【0056】このようにして、第1及び第2の制御処理
では、第1色信号比及び第2色信号比のいずれをも用い
て、色信号比特性曲線L上のホワイトバランスの点を求
めている。
【0057】一方、演算回路5による第3の制御処理
は、積分回路4からの平均値Ra,Ga,Baを用い
て、第1色信号比または第2色信号比のいずれか一方の
値を求め、この求めたいずれか一方の値をもとに、色信
号比特性曲線L上の点を求めている。
【0058】例えば、演算回路5は、積分回路4からの
平均値をもとに第1色信号比(Ra/Ga)の値のみを
算出し、この算出した値が示す直線と色信号比特性曲線
Lとの交点a1を求め、この交点a1における第2色信
号比を求める。そして、交点a1に対応する第1色信号
比および第2色信号比の逆数を可変利得部1,2に出力
する。
【0059】逆に、積分回路4からの平均値をもとに第
2色信号比(Ba/Ga)の値のみを算出し、この算出
した値が示す直線と色信号比特性曲線Lとの交点a2を
求め、この交点a2における第1色信号比を求める。そ
して、交点a2に対応する第1色信号比および第2色信
号比の逆数を可変利得部1,2に出力してもよい。
【0060】このようにすれば、演算回路5は、積分回
路4からの平均値をもとに第1または第2色信号比のみ
を求めるだけで、現在の被写体の色温度に近いホワイト
バランスを得ることができるとともに、領域選択回路
3、積分回路4も全ての色成分信号R,G,Bに対して
処理する必要がなくなるので、簡易な構成となる。例え
ば、第1色信号比のみを用いる場合、色成分信号Bの値
は不要となる。
【0061】次に、第4の制御処理は、色信号比特性曲
線Lのパラメータである色温度を用いて色信号比特性曲
線L上の点を求める。
【0062】すなわち、第1または第2の制御処理と同
様に、第1色信号比の値が示す直線と色信号比特性曲線
Lとの交点a1を求め、さらに第2色信号比の値が示す
直線と色信号比特性曲線Lとの交点a2を求め、この点
a1,a2における色温度を求め、各点a1,a2が示
す色温度の中間の色温度が示す色信号比特性曲線L上の
点a’を求める。そして、各制御処理と同様に、この求
めた点a’に対応する第1色信号比及び第2色信号比の
逆数を可変利得部2,1に出力する。
【0063】第1から第4の制御処理のいずれにして
も、現在のホワイトバランスからのずれを自動補正して
現在の色温度における適正なホワイトバランスとするこ
とができる。
【0064】ところで、このような演算回路5による第
1から第4の制御処理では、自動補正は、採用された制
御処理によって補正される色信号比特性曲線L上の値が
自動的に決定されてしまうため、撮像した画像に対し全
体を青みがからせたり、赤みがからせたりする色バラン
ス調整を強制的に行うことができない。
【0065】このような色バランス調整を行うために、
演算回路5は、決定された色信号比特性曲線L上の色温
度を求め、設定色温度表示部11によって表示させるよ
うにしている。
【0066】そして、ホワイトバランス補正部7を手動
操作によって補正係数r,bを調整し、演算回路5は、
第1色信号比及び第2色信号比のそれぞれに入力された
補正係数r,bを乗算し、この補正係数r,bが乗算さ
れた第1色信号比及び第2色信号比をもとに上述した第
1から第4の制御処理を行う。
【0067】この結果、第1色信号比と第2色信号との
交点aの位置が強制的に移動するため、この移動した交
点に近い色温度をもつホワイトバランスを得ることがで
きる。
【0068】図3は、領域選択回路3によって選択され
る領域の一例を示す図であり、図3においては、全撮像
領域が格子上に分割された複数のブロック領域E1〜E
25を選択可能としている。これにより、例えば無彩色
の被写体が複数のブロック領域E1〜E25のいずれか
に存在する場合は、そのブロック領域を選択することに
より、ホワイトバランスを確実に得ることができる。
【0069】同様に、図4も領域選択回路3によって選
択される領域の一例を示す図であり、図4においては、
全撮像領域を点Pを中心とする同心円領域を選択可能と
している。この場合、図3における複数のブロック領域
E1〜E25と異なり、同心円領域を連続的に領域変化
させることが可能であり、例えば同心円領域E31から
同心円領域E32に領域拡大することも、同心円領域E
32から同心円領域E31に領域縮小することも可能で
あり、任意の同心円領域を選択することができる。な
お、この場合、同心円領域の形状に限らず、全撮像領域
の矩形形状に相似するような領域に連続的に変化できる
ようにしてもよい。
【0070】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、第1から第
14の発明では、撮像装置に固有の色信号比特性を予め
記憶し、この記憶した色信号比特性に一致するように各
色成分信号の値を制御するようにしているので、無彩色
でない被写体であっても、確実にホワイトバランスを含
めた色バランス調整を行うことができるという利点を有
する。
【0071】また、第3から第7の発明では、理想的な
ホワイトバランスに近いホワイトバランスに調整するこ
とができるという利点を有する。
【0072】さらに、第8から第10の発明では、色バ
ランス調整を行う撮像領域を任意に選択できるようにし
ているので、所望の色バランスを得ることができるとい
う利点を有する。
【0073】また、第11の発明では、補正手段によ
り、外部から強制的に所望の色バランスを調整すること
ができる、高度で微妙な色調の色バランスを得ることが
できるという利点を有する。
【0074】さらに、第12の発明では、色温度表示手
段によって色バランス調整後の色温度を表示するように
しているので、どの程度の色バランスであるかの目安を
得ることができ、精度の高い色バランスを得ることがで
きるという利点を有する。
【0075】また、第13の発明では、指示手段を有す
るため、必要な時にいつでも色バランス調整することが
できるという利点を有する。
【0076】さらに、第14の発明では、設定された利
得調整量を記憶するようにしているので、一度設定され
た色バランスをその後維持することができるという利点
を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係わる色バランス調整装
置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の装置におけるメモリ10に記憶される色
信号比特性の内容を示す説明的グラフである。
【図3】図1の装置における領域選択回路3によって選
択される領域の一例を示す説明図である。
【図4】図1の装置における領域選択回路3によって選
択される領域の一例を示す説明図である。
【図5】従来のホワイトバランス調整装置の構成を示す
ブロック図である。
【図6】従来の他のホワイトバランス調整装置の構成を
示すブロック図である。
【符号の説明】
1,2 可変利得部 3 領域選択回路 4 積分回路 5 演算回路 6 領域選択部 7 ホワイトバランス補正部 8 記憶部 9 ホワイトバランス設定部 10 メモリ 11 設定色温度表示部 12 固定利得部 13 撮像部 14 信号処理回路 R,G,B 色成分信号 r,b 補正係数 Rg,Bg 調整利得信号

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体の第1色成分に対応する第1入力
    信号を入力する第1入力部と、 前記被写体の第2色成分に対応する第2入力信号を入力
    する第2入力部と、 前記被写体の第3色成分に対応する第3入力信号を入力
    する第3入力部と、 前記第1入力信号に対する前記第3入力信号の比である
    第1色信号比と、前記第2入力信号に対する前記第3入
    力信号の比である第2色信号比とを生成する色信号比生
    成手段と、 色バランスが調整された状態の前記第1色信号比および
    前記第2色信号比の組合せの集合である色信号比特性を
    記憶する記憶手段と、 前記第1入力信号の利得を調整する第1利得調整手段
    と、 前記第2入力信号の利得を調整する第2利得調整手段
    と、 前記第1色信号比もしくは前記第2色信号比の少なくと
    も一方と、前記色信号比特性とに基づいて、前記第1利
    得調整手段及び前記第2利得調整手段における利得調整
    量を設定する利得設定手段とを有することを特徴とする
    色バランス調整装置。
  2. 【請求項2】 前記色信号比特性は、前記第1色信号比
    の値を第1軸にとり、前記第2色信号比の値を第2軸に
    とる座標系で表され、 前記利得設定手段は、前記第1色信号比の値および前記
    第2色信号比の値と、前記色信号比特性の前記組合せの
    値とがほぼ同一となるような前記色信号比特性の前記組
    合せを選択して、前記第1利得調整手段および前記第2
    利得調整手段の前記利得調整量を設定することを特徴と
    する請求項1に記載の色バランス調整装置。
  3. 【請求項3】 前記利得設定手段は、前記座標系におい
    て、前記第1色信号比の値および前記第2色信号比の値
    であらわされる座標との距離が最小となる前記色信号比
    特性の前記組合せを選択することを特徴とする請求項2
    に記載の色バランス調整装置。
  4. 【請求項4】 前記利得設定手段は、前記座標系におい
    て、前記第1色信号比の値を通る前記第1軸からの垂線
    との距離が最小となる前記色信号比特性の前記組合せを
    選択することを特徴とする請求項2に記載の色バランス
    調整装置。
  5. 【請求項5】 前記利得設定手段は、前記座標系におい
    て、前記第2色信号比の値を通る前記第2軸からの垂線
    との距離が最小となる前記色信号比特性の前記組合せを
    選択することを特徴とする請求項2に記載の色バランス
    調整装置。
  6. 【請求項6】 前記利得設定手段は、前記座標系におい
    て、前記第1色信号比の値を有する前記色信号比特性上
    の第1位置と、前記第2色信号比の値を有する前記色信
    号比特性上の第2位置とを求め、前記第1位置と前記第
    2位置とのほぼ中間に位置する前記色信号比特性上の第
    3位置に最も近い前記色信号比特性の組合せを選択する
    ことを特徴とする請求項2に記載の色バランス調整装
    置。
  7. 【請求項7】 前記利得設定手段は、前記座標系におい
    て、前記第1色信号比の値を有する前記色信号比曲線上
    の位置が示す第1色温度と、前記第2色信号比の値を有
    する前記色信号比曲線上の位置が示す第2色温度とを求
    め、前記第1色温度と前記第2色温度とのほぼ中間の第
    3色温度に最も近い前記色信号比特性の組合せを選択す
    ることを特徴とする請求項2に記載の色バランス調整装
    置。
  8. 【請求項8】 前記第1入力信号、前記第2入力信号お
    よび前記第3入力信号から所望の画像領域に対応する部
    分を選択して前記色信号比生成手段に供給する領域選択
    手段を更に有することを特徴とする請求項1に記載の色
    バランス調整装置。
  9. 【請求項9】 前記領域選択手段は、前記所望の画像領
    域を複数選択可能であることを特徴とする請求項8に記
    載の色バランス調整装置。
  10. 【請求項10】 前記領域選択手段は、前記所望の画像
    領域の大きさを変更可能であることを特徴とする請求項
    8に記載の色バランス調整装置。
  11. 【請求項11】 前記色信号比生成手段で得られた前記
    色信号比を外部からの入力に基づいて補正する補正手段
    を更に有することを特徴とする請求項1に記載の色バラ
    ンス調整装置。
  12. 【請求項12】 色バランス調整後の信号の色温度を表
    示する色温度表示手段を更に有することを特徴とする請
    求項1に記載の色バランス調整装置。
  13. 【請求項13】 色バランス調整動作を開始させるため
    の指示手段を更に有することを特徴とする請求項1に記
    載の色バランス調整装置。
  14. 【請求項14】 前記利得設定手段により設定された前
    記利得調整量を記憶する第2記憶手段を更に有すること
    を特徴とする請求項1に記載の色バランス調整装置。
JP10073294A 1998-03-06 1998-03-06 色バランス調整装置 Pending JPH11262021A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10073294A JPH11262021A (ja) 1998-03-06 1998-03-06 色バランス調整装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10073294A JPH11262021A (ja) 1998-03-06 1998-03-06 色バランス調整装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11262021A true JPH11262021A (ja) 1999-09-24

Family

ID=13514008

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10073294A Pending JPH11262021A (ja) 1998-03-06 1998-03-06 色バランス調整装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11262021A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002135789A (ja) * 2000-10-19 2002-05-10 Canon Inc 撮像装置及びその信号処理方法及びその信号処理を実行するモジュールを有する記憶媒体
JP2002238055A (ja) * 2001-02-07 2002-08-23 Nikon Corp 電子カメラ
JP2002281522A (ja) * 2001-03-15 2002-09-27 Ricoh Co Ltd ホワイトバランス制御装置およびデジタルカメラ
CN115334295A (zh) * 2022-08-10 2022-11-11 杭州联吉技术有限公司 图像白平衡处理方法及电子设备

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002135789A (ja) * 2000-10-19 2002-05-10 Canon Inc 撮像装置及びその信号処理方法及びその信号処理を実行するモジュールを有する記憶媒体
US8144209B2 (en) 2000-10-19 2012-03-27 Canon Kabushiki Kaisha Image pickup apparatus including white balance control
US8212888B2 (en) 2000-10-19 2012-07-03 Canon Kabushiki Kaisha Image pickup apparatus with white balance extraction
JP2002238055A (ja) * 2001-02-07 2002-08-23 Nikon Corp 電子カメラ
JP4710143B2 (ja) * 2001-02-07 2011-06-29 株式会社ニコン 電子カメラ
JP2002281522A (ja) * 2001-03-15 2002-09-27 Ricoh Co Ltd ホワイトバランス制御装置およびデジタルカメラ
JP4657477B2 (ja) * 2001-03-15 2011-03-23 株式会社リコー ホワイトバランス制御装置およびデジタルカメラ
CN115334295A (zh) * 2022-08-10 2022-11-11 杭州联吉技术有限公司 图像白平衡处理方法及电子设备
CN115334295B (zh) * 2022-08-10 2024-05-03 杭州联吉技术有限公司 图像白平衡处理方法及电子设备

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0863677B1 (en) Surrounding light judging method and video compensation control apparatus using the same
JP3892648B2 (ja) 画像入力装置、ホワイトバランス調整方法、およびその方法を実行するためのプログラムを格納したコンピュータが読取可能な記録媒体
JP5818668B2 (ja) オートホワイトバランス調整システム
JP4030199B2 (ja) 投写型液晶表示装置
US7864222B2 (en) Automatic white balance system and automatic white balance control method
US5995142A (en) Automatic white balance control system for a color video camera
KR100428522B1 (ko) 촬영장치
JP4573719B2 (ja) 画像表示装置、ホワイトバランス調整装置、ホワイトバランス調整システム、及びホワイトバランス調整方法
JP3652902B2 (ja) ホワイトバランス調整装置
JPH11262021A (ja) 色バランス調整装置
JP3603528B2 (ja) 色相調整方法及び色相調整装置
JPH07184231A (ja) マルチディスプレイ装置の自動調整装置
JP3538963B2 (ja) 色温度算出方法、色温度算出装置およびそれを有するビデオカメラ
JP2006325014A (ja) テレビジョン受像機およびホワイトバランス調整方法
JP4069690B2 (ja) 画像処理装置および電子カメラ
JP2002271825A (ja) 色合わせ方法、色合わせシステムおよびこれらに用いられるテレビジョンカメラ
JP2011040975A (ja) 画像処理装置、撮像装置、画像処理方法、及びプログラム
JP5082705B2 (ja) 補正データ生成システム、補正データ生成方法
JPH06292221A (ja) オートホワイトバランス装置及びビデオカメラの製造方法
JPH01223932A (ja) 内視鏡装置
JP3849216B2 (ja) 撮像装置
JPH08234302A (ja) デジタルカメラ
JP2001094999A (ja) 信号処理方法およびその装置
JPH03255796A (ja) カラー撮像装置
JPH1079886A (ja) ビデオカメラおよび非直線性ひずみ補正方法