JPH11259875A - 光ディスク装置 - Google Patents
光ディスク装置Info
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- JPH11259875A JPH11259875A JP5932298A JP5932298A JPH11259875A JP H11259875 A JPH11259875 A JP H11259875A JP 5932298 A JP5932298 A JP 5932298A JP 5932298 A JP5932298 A JP 5932298A JP H11259875 A JPH11259875 A JP H11259875A
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- spot
- spot position
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- tracking
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 特にプッシュプル法で生成したトラッキング
誤差信号を利用しトラッキングサーボをかける場合、光
スポットと受光素子の相対位置に応じた直流オフセット
が発生し、サーボの安定性を悪化させていた。 【解決手段】 スポット位置設定部109はスポット位
置オフセットを出力し、第1の加算部110はスポット
位置検出回路107が生成するスポット位置信号にスポ
ット位置オフセットを加算し、その信号はスポット位置
位相補償部111に入った後、トラッキングアクチュエ
ータ104に供給され、この動作により、光スポットの
位置はスポット位置オフセットが示す受光素子105上
の所定の位置に固定し、この状態で、トラッキングオフ
セット検出部113はトラッキング誤差検出回路106
が生成するトラッキング誤差信号の直流オフセットを測
定し、トラッキングサーボをかける際、オフセット補正
値生成部114は測定した直流オフセット量とスポット
位置信号をもとに直流オフセットをキャンセルするよう
な補正値を生成する。
誤差信号を利用しトラッキングサーボをかける場合、光
スポットと受光素子の相対位置に応じた直流オフセット
が発生し、サーボの安定性を悪化させていた。 【解決手段】 スポット位置設定部109はスポット位
置オフセットを出力し、第1の加算部110はスポット
位置検出回路107が生成するスポット位置信号にスポ
ット位置オフセットを加算し、その信号はスポット位置
位相補償部111に入った後、トラッキングアクチュエ
ータ104に供給され、この動作により、光スポットの
位置はスポット位置オフセットが示す受光素子105上
の所定の位置に固定し、この状態で、トラッキングオフ
セット検出部113はトラッキング誤差検出回路106
が生成するトラッキング誤差信号の直流オフセットを測
定し、トラッキングサーボをかける際、オフセット補正
値生成部114は測定した直流オフセット量とスポット
位置信号をもとに直流オフセットをキャンセルするよう
な補正値を生成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、同心円状あるい
は、螺旋状の情報トラックを有する光ディスクに対して
情報の記録あるいは再生を行う光ディスク装置に関す
る。
は、螺旋状の情報トラックを有する光ディスクに対して
情報の記録あるいは再生を行う光ディスク装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、CD(Conpact Dis
c)やMD(Mini Disc)等のように、同心円
状あるいは、螺旋状の情報トラックを有する光ディスク
に対して情報の記録あるいは再生を行う光ディスク装置
が開発されている。これらの光ディスク装置では、レー
ザーダイオードなどが発する光ビームを対物レンズなど
で集光してつくる光スポットで情報トラックをなぞり、
情報の記録あるいは再生を行う。このために、光ディス
ク装置では、何らかの手段で情報トラックと光スポット
の位置ずれを示すトラッキング誤差信号を生成し、これ
が0になるよう光スポットを移動させる、いわゆるトラ
ッキングサーボが必須の要素となっている。ここで、ト
ラッキング誤差信号の生成方法には、さまざまな方法が
提案されているが、その中の一つの方法にプッシュプル
法がある。この方法は構成が単純であり、安価に製造で
きる点、あるいは3ビーム法などに比べて光路長を長く
とらなくてもよいため小型化に向いているという特長が
ある反面、受光素子上の光スポットの位置に応じた直流
オフセットがトラッキング誤差信号に現れるという短所
がある。以下、トラッキング誤差信号の直流オフセット
をトラッキングオフセットと呼ぶ。
c)やMD(Mini Disc)等のように、同心円
状あるいは、螺旋状の情報トラックを有する光ディスク
に対して情報の記録あるいは再生を行う光ディスク装置
が開発されている。これらの光ディスク装置では、レー
ザーダイオードなどが発する光ビームを対物レンズなど
で集光してつくる光スポットで情報トラックをなぞり、
情報の記録あるいは再生を行う。このために、光ディス
ク装置では、何らかの手段で情報トラックと光スポット
の位置ずれを示すトラッキング誤差信号を生成し、これ
が0になるよう光スポットを移動させる、いわゆるトラ
ッキングサーボが必須の要素となっている。ここで、ト
ラッキング誤差信号の生成方法には、さまざまな方法が
提案されているが、その中の一つの方法にプッシュプル
法がある。この方法は構成が単純であり、安価に製造で
きる点、あるいは3ビーム法などに比べて光路長を長く
とらなくてもよいため小型化に向いているという特長が
ある反面、受光素子上の光スポットの位置に応じた直流
オフセットがトラッキング誤差信号に現れるという短所
がある。以下、トラッキング誤差信号の直流オフセット
をトラッキングオフセットと呼ぶ。
【0003】図10は、プッシュプル法で用いられる2
分割受光素子と光スポットの模式図である。図10にお
いて、701は領域702と703に2分割された受光
素子、704は受光素子701上の光スポット、70
5,706は、光ディスク上の情報トラックにより光強
度が強弱する部分、707は減算器である。また、図1
0(A)は光スポット704が受光素子701の中央に
位置する場合の図、(B)は光スポット704が中央か
らずれた位置にある場合の図である。プッシュプル方式
では、領域702と領域703の出力の差を減算器70
7でとることにより、トラッキング誤差信号を生成して
いる。情報トラックの凹凸による光の変化は、図7の斜
線部705、706に現れる。必要なトラッキング誤差
信号は、斜線部705と706の差分から得られるが、
この部分のみの光を受光することは困難であるため、こ
の部分を含む広い範囲の光を受光素子701の領域70
2および703で受光し、この差分をもってトラッキン
グ誤差信号としている。(A)に示すように光スポット
704が受光素子701の中央に位置すると、2つの領
域には均等に光があたり、斜線部705、706以外の
部分の差は0となる。このため、トラッキング誤差信号
には直流オフセットがのらない。
分割受光素子と光スポットの模式図である。図10にお
いて、701は領域702と703に2分割された受光
素子、704は受光素子701上の光スポット、70
5,706は、光ディスク上の情報トラックにより光強
度が強弱する部分、707は減算器である。また、図1
0(A)は光スポット704が受光素子701の中央に
位置する場合の図、(B)は光スポット704が中央か
らずれた位置にある場合の図である。プッシュプル方式
では、領域702と領域703の出力の差を減算器70
7でとることにより、トラッキング誤差信号を生成して
いる。情報トラックの凹凸による光の変化は、図7の斜
線部705、706に現れる。必要なトラッキング誤差
信号は、斜線部705と706の差分から得られるが、
この部分のみの光を受光することは困難であるため、こ
の部分を含む広い範囲の光を受光素子701の領域70
2および703で受光し、この差分をもってトラッキン
グ誤差信号としている。(A)に示すように光スポット
704が受光素子701の中央に位置すると、2つの領
域には均等に光があたり、斜線部705、706以外の
部分の差は0となる。このため、トラッキング誤差信号
には直流オフセットがのらない。
【0004】これに対し、対物レンズ(図示せず)と受
光素子701の位置のずれ(いわゆる光軸ずれ)が発生
すると、(B)のように光スポットが移動する。光軸ず
れの原因としては、製造時の組立精度によるものや、ト
ラッキングサーボによって光スポットが情報トラックに
追従して径方向に移動することなどがあげられる。光ス
ポット704が受光素子701の中心からずれると、片
方の領域(この場合703)が受ける光の量が他方(こ
の場合702)より大きくなり、この差が直流オフセッ
トとしてトラッキング誤差信号に現れる。トラッキング
誤差信号に直流オフセットがのると、トラッキングサー
ボの特に引き込み時の安定性が損なわれる。また、ここ
ではプッシュプル方式のトラッキングオフセットについ
て説明したが、3ビーム法などでも、いわゆる光のケラ
レまたはレーザーダイオードが発する光ビームの光量分
布などにより光スポットと受光素子の相対位置に応じた
トラッキングオフセットが生じ、無視できない場合があ
る。
光素子701の位置のずれ(いわゆる光軸ずれ)が発生
すると、(B)のように光スポットが移動する。光軸ず
れの原因としては、製造時の組立精度によるものや、ト
ラッキングサーボによって光スポットが情報トラックに
追従して径方向に移動することなどがあげられる。光ス
ポット704が受光素子701の中心からずれると、片
方の領域(この場合703)が受ける光の量が他方(こ
の場合702)より大きくなり、この差が直流オフセッ
トとしてトラッキング誤差信号に現れる。トラッキング
誤差信号に直流オフセットがのると、トラッキングサー
ボの特に引き込み時の安定性が損なわれる。また、ここ
ではプッシュプル方式のトラッキングオフセットについ
て説明したが、3ビーム法などでも、いわゆる光のケラ
レまたはレーザーダイオードが発する光ビームの光量分
布などにより光スポットと受光素子の相対位置に応じた
トラッキングオフセットが生じ、無視できない場合があ
る。
【0005】本発明はかかる点に鑑み、光スポットの光
ヘッド上の位置が変わった場合にもトラッキング誤差信
号の直流オフセットを除去でき、安定かつ正確にトラッ
キングサーボを実施できる光ディスク装置を提供するこ
とを目的としている。
ヘッド上の位置が変わった場合にもトラッキング誤差信
号の直流オフセットを除去でき、安定かつ正確にトラッ
キングサーボを実施できる光ディスク装置を提供するこ
とを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の光ディスク装置は、光ディスク上の情
報トラックと光スポットとの位置ずれを示すトラッキン
グ誤差信号が零となるように光スポットを径方向に移動
させるトラッキングサーボ手段を備えた光ディスク装置
であって、光ヘッド上での光スポットの径方向に位置を
設定するスポット位置設定手段と、スポット位置設定手
段により複数のオフセット位置の各々に光スポットを保
持してトラッキング誤差信号からトラッキングオフセッ
トを検出する検出手段と、検出手段によって検出された
複数のトラッキングオフセット値を用いてトラッキング
サーボ時のトラッキング誤差信号に加算するオフセット
補正値を生成するオフセット補正値生成手段とを備えて
いる。また、請求項2記載の光ディスク装置は、トラッ
キング誤差信号の振幅監視手段をさらに備え、トラッキ
ング誤差信号の振幅が所定の値より大きい場合には、当
該トラッキング誤差信号をトラッキングオフセットの検
出に用いない。
に請求項1記載の光ディスク装置は、光ディスク上の情
報トラックと光スポットとの位置ずれを示すトラッキン
グ誤差信号が零となるように光スポットを径方向に移動
させるトラッキングサーボ手段を備えた光ディスク装置
であって、光ヘッド上での光スポットの径方向に位置を
設定するスポット位置設定手段と、スポット位置設定手
段により複数のオフセット位置の各々に光スポットを保
持してトラッキング誤差信号からトラッキングオフセッ
トを検出する検出手段と、検出手段によって検出された
複数のトラッキングオフセット値を用いてトラッキング
サーボ時のトラッキング誤差信号に加算するオフセット
補正値を生成するオフセット補正値生成手段とを備えて
いる。また、請求項2記載の光ディスク装置は、トラッ
キング誤差信号の振幅監視手段をさらに備え、トラッキ
ング誤差信号の振幅が所定の値より大きい場合には、当
該トラッキング誤差信号をトラッキングオフセットの検
出に用いない。
【0007】上記目的を達成するために請求項3記載の
光ディスク装置は、光ディスクに照射する光スポットを
半径方向に移動させる光スポット移動手段と、前記光ス
ポットと光ディスク上の情報トラックの位置ずれを示す
トラッキング誤差信号を生成するトラッキング誤差検出
手段と、光ヘッド上での前記光スポットの径方向の位置
を示すスポット位置信号を生成するスポット位置検出手
段と、前記スポット位置信号に加算するスポット位置オ
フセットを出力するスポット位置設定手段と、前記スポ
ット位置オフセットが加算されたスポット位置信号に位
相補償を施し出力するスポット位置位相補償手段と、前
記トラッキング誤差信号のオフセットを測定するトラッ
キングオフセット検出手段と、前記スポット位置誤差信
号と前記オフセット検出信号が検出したトラッキングオ
フセットに基づき、前記トラッキング誤差信号に加算す
るオフセット補正値を出力するオフセット補正値生成手
段と、前記オフセット補正値が加算されたトラッキング
誤差信号に位相補償を施し出力するトラッキング位相補
償手段と、前記スポット位置位相補償手段と前記トラッ
キング位相補償手段の出力のうちどちらか一方を選択
し、前記光スポット移動手段に入力する選択手段を備え
ている。
光ディスク装置は、光ディスクに照射する光スポットを
半径方向に移動させる光スポット移動手段と、前記光ス
ポットと光ディスク上の情報トラックの位置ずれを示す
トラッキング誤差信号を生成するトラッキング誤差検出
手段と、光ヘッド上での前記光スポットの径方向の位置
を示すスポット位置信号を生成するスポット位置検出手
段と、前記スポット位置信号に加算するスポット位置オ
フセットを出力するスポット位置設定手段と、前記スポ
ット位置オフセットが加算されたスポット位置信号に位
相補償を施し出力するスポット位置位相補償手段と、前
記トラッキング誤差信号のオフセットを測定するトラッ
キングオフセット検出手段と、前記スポット位置誤差信
号と前記オフセット検出信号が検出したトラッキングオ
フセットに基づき、前記トラッキング誤差信号に加算す
るオフセット補正値を出力するオフセット補正値生成手
段と、前記オフセット補正値が加算されたトラッキング
誤差信号に位相補償を施し出力するトラッキング位相補
償手段と、前記スポット位置位相補償手段と前記トラッ
キング位相補償手段の出力のうちどちらか一方を選択
し、前記光スポット移動手段に入力する選択手段を備え
ている。
【0008】また、請求項4記載の光ディスク装置は、
請求項3記載の光ディスク装置に加え、スポット位置位
相補償手段が入力する信号の振幅が所定値より大きい場
合にスポット位置外れ信号を出力する振幅監視手段を備
えている。また、請求項5記載の光ディスク装置は、請
求項3記載の光ディスク装置に加え、光スポットの光ヘ
ッド上での径方向の移動量を測定する光スポット移動量
測定手段と、スポット位置信号のゲインを変えるスポッ
ト位置ゲイン変更手段と、スポット位置信号のゲインを
設定するスポット位置ゲイン設定手段を備えている。
請求項3記載の光ディスク装置に加え、スポット位置位
相補償手段が入力する信号の振幅が所定値より大きい場
合にスポット位置外れ信号を出力する振幅監視手段を備
えている。また、請求項5記載の光ディスク装置は、請
求項3記載の光ディスク装置に加え、光スポットの光ヘ
ッド上での径方向の移動量を測定する光スポット移動量
測定手段と、スポット位置信号のゲインを変えるスポッ
ト位置ゲイン変更手段と、スポット位置信号のゲインを
設定するスポット位置ゲイン設定手段を備えている。
【0009】また、請求項6記載の光ディスク装置は、
光ディスクに照射する光スポットを半径方向に移動させ
る光スポット移動手段と、光ヘッド上での前記光スポッ
トの径方向の位置を示す第1のスポット位置信号を生成
するスポット位置検出手段と、前記第1のスポット位置
信号の高周波成分を除去し第2のスポット位置信号とし
て出力する高域遮断手段と、前記第2のスポット位置信
号に位相補償を施し出力するスポット位置位相補償手段
と、光スポットを微少振動させる外乱信号を生成する外
乱生成手段と、前記スポット位置位相補償手段の出力に
前記外乱信号を加算し、前記光スポット移動手段に出力
する加算手段を備えている。
光ディスクに照射する光スポットを半径方向に移動させ
る光スポット移動手段と、光ヘッド上での前記光スポッ
トの径方向の位置を示す第1のスポット位置信号を生成
するスポット位置検出手段と、前記第1のスポット位置
信号の高周波成分を除去し第2のスポット位置信号とし
て出力する高域遮断手段と、前記第2のスポット位置信
号に位相補償を施し出力するスポット位置位相補償手段
と、光スポットを微少振動させる外乱信号を生成する外
乱生成手段と、前記スポット位置位相補償手段の出力に
前記外乱信号を加算し、前記光スポット移動手段に出力
する加算手段を備えている。
【0010】また、請求項7記載の光ディスク装置は、
光ディスクに照射する光スポットを前記光ディスク上の
情報トラックに略垂直方向に移動させる光スポット移動
手段と、情報トラックに略平行に少なくとも2分割、情
報トラックに略垂直方向に少なくとも3分割した受光手
段と、前記受光手段の情報トラックに略平行な分割線の
一方に位置し、垂直方向に隣り合わない2つの領域の受
光量の和を算出する第1の加算手段と、前記受光手段の
情報トラックに略平行な分割線の他方に位置し、垂直方
向に隣り合わない2つの領域の受光量の和を算出する第
2の加算手段と、前記第1の加算手段の出力と第2の加
算手段の出力を減算し、スポット位置信号として出力す
るスポット位置信号生成手段を備えている。
光ディスクに照射する光スポットを前記光ディスク上の
情報トラックに略垂直方向に移動させる光スポット移動
手段と、情報トラックに略平行に少なくとも2分割、情
報トラックに略垂直方向に少なくとも3分割した受光手
段と、前記受光手段の情報トラックに略平行な分割線の
一方に位置し、垂直方向に隣り合わない2つの領域の受
光量の和を算出する第1の加算手段と、前記受光手段の
情報トラックに略平行な分割線の他方に位置し、垂直方
向に隣り合わない2つの領域の受光量の和を算出する第
2の加算手段と、前記第1の加算手段の出力と第2の加
算手段の出力を減算し、スポット位置信号として出力す
るスポット位置信号生成手段を備えている。
【0011】
【発明の実施の形態】[第1の実施の形態]以下、本発
明の第1の実施の形態について、図面を参照しながら説
明する。図1は、第1の実施例における光ディスク装置
のブロック図である。101は光ディスク、102は、
対物レンズ103、対物レンズ103を径方向に移動さ
せるトラッキングアクチュエータ104、受光素子10
5を内蔵する光ヘッド、106は前述のプッシュプル法
を用いて第1のトラッキング誤差信号を生成するトラッ
キング誤差検出回路、107は受光素子105上の光ス
ポットの位置を示す第1のスポット位置信号を生成する
スポット位置検出手段、108は第1のスポット位置信
号をアナログデジタル変換し第2のスポット位置信号と
して出力する第1のAD変換器、109はスポット位置
オフセットを出力するスポット位置設定部、110は第
2のスポット位置信号にスポット位置オフセットを加算
し第3のスポット位置信号として出力する第1の加算
部、111は第3のスポット位置信号に対して、位相補
償などの演算処理を施し第4のスポット位置信号として
出力するスポット位置位相補償部、112は第1のトラ
ッキング誤差信号をアナログデジタル変換し第2のトラ
ッキング誤差信号として出力する第2のAD変換器、1
13は第2のトラッキング誤差信号の直流オフセットを
検出しトラッキングオフセットとして出力するトラッキ
ングオフセット検出部、114はトラッキングオフセッ
トとスポット位置オフセットを入力し、第2のトラッキ
ング誤差信号中の直流オフセットを除去するようなオフ
セット補正値を出力するオフセット補正値生成部、11
5は第2のトラッキング誤差信号とオフセット補正値を
加算し、第3のトラッキング誤差信号として出力する第
2の加算部、116は第3のトラッキング誤差信号に対
し位相補償などの演算処理を施し、第4のトラッキング
誤差信号として出力するトラッキング位相補償部、11
7は第4のスポット位置信号と第4のトラッキング誤差
信号のうち一方を選択し第1のトラッキング駆動信号と
して出力する選択部、118は第1のトラッキング駆動
信号をデジタルアナログ変換し、第2のトラッキング駆
動信号として出力するDA変換器、119は第2のトラ
ッキング駆動信号を増幅しトラッキングアクチュエータ
104に供給する駆動回路、120は第3のスポット位
置信号の大きさを監視し、所定値以上になったときにス
ポット位置外れ信号を出力する振幅監視部である。
明の第1の実施の形態について、図面を参照しながら説
明する。図1は、第1の実施例における光ディスク装置
のブロック図である。101は光ディスク、102は、
対物レンズ103、対物レンズ103を径方向に移動さ
せるトラッキングアクチュエータ104、受光素子10
5を内蔵する光ヘッド、106は前述のプッシュプル法
を用いて第1のトラッキング誤差信号を生成するトラッ
キング誤差検出回路、107は受光素子105上の光ス
ポットの位置を示す第1のスポット位置信号を生成する
スポット位置検出手段、108は第1のスポット位置信
号をアナログデジタル変換し第2のスポット位置信号と
して出力する第1のAD変換器、109はスポット位置
オフセットを出力するスポット位置設定部、110は第
2のスポット位置信号にスポット位置オフセットを加算
し第3のスポット位置信号として出力する第1の加算
部、111は第3のスポット位置信号に対して、位相補
償などの演算処理を施し第4のスポット位置信号として
出力するスポット位置位相補償部、112は第1のトラ
ッキング誤差信号をアナログデジタル変換し第2のトラ
ッキング誤差信号として出力する第2のAD変換器、1
13は第2のトラッキング誤差信号の直流オフセットを
検出しトラッキングオフセットとして出力するトラッキ
ングオフセット検出部、114はトラッキングオフセッ
トとスポット位置オフセットを入力し、第2のトラッキ
ング誤差信号中の直流オフセットを除去するようなオフ
セット補正値を出力するオフセット補正値生成部、11
5は第2のトラッキング誤差信号とオフセット補正値を
加算し、第3のトラッキング誤差信号として出力する第
2の加算部、116は第3のトラッキング誤差信号に対
し位相補償などの演算処理を施し、第4のトラッキング
誤差信号として出力するトラッキング位相補償部、11
7は第4のスポット位置信号と第4のトラッキング誤差
信号のうち一方を選択し第1のトラッキング駆動信号と
して出力する選択部、118は第1のトラッキング駆動
信号をデジタルアナログ変換し、第2のトラッキング駆
動信号として出力するDA変換器、119は第2のトラ
ッキング駆動信号を増幅しトラッキングアクチュエータ
104に供給する駆動回路、120は第3のスポット位
置信号の大きさを監視し、所定値以上になったときにス
ポット位置外れ信号を出力する振幅監視部である。
【0012】図2は、本実施例で用いる受光素子105
の模式図および、スポット位置検出回路107のブロッ
ク図である。受光素子105は、情報トラックに平行に
2分割、これと垂直方向に3分割の6つの領域(201
〜206)にあらかじめ分割しておく。この際、領域2
01、202、205、206には情報トラックの凹凸
による変調成分(図2斜線部)が入らないように分割す
ることが大切である。凹凸による変調成分がなければ、
情報トラックに平行な分割線で分割される2つの領域の
受光量の差は、そのまま光スポット200が情報トラッ
クに垂直な方向にどれだけ移動しているかを示す。そこ
で、スポット位置検出回路107では、加算器207を
用いて領域201と205の出力を、加算器208を用
いて領域202と206の出力をそれぞれ加算し、減算
器209を用いて加算結果同士の引き算をすることによ
り、光スポット200の受光素子105上の位置を示す
スポット位置信号を生成する。このような受光素子およ
び簡単な演算回路を用いた場合、別途スポット位置検出
手段を設ける必要がなく、価格面、および、装置の小型
化にとって非常に有効な方法である。また、領域203
と204の出力の減算を行うことにより、プッシュプル
法のトラッキング誤差信号が得られる。
の模式図および、スポット位置検出回路107のブロッ
ク図である。受光素子105は、情報トラックに平行に
2分割、これと垂直方向に3分割の6つの領域(201
〜206)にあらかじめ分割しておく。この際、領域2
01、202、205、206には情報トラックの凹凸
による変調成分(図2斜線部)が入らないように分割す
ることが大切である。凹凸による変調成分がなければ、
情報トラックに平行な分割線で分割される2つの領域の
受光量の差は、そのまま光スポット200が情報トラッ
クに垂直な方向にどれだけ移動しているかを示す。そこ
で、スポット位置検出回路107では、加算器207を
用いて領域201と205の出力を、加算器208を用
いて領域202と206の出力をそれぞれ加算し、減算
器209を用いて加算結果同士の引き算をすることによ
り、光スポット200の受光素子105上の位置を示す
スポット位置信号を生成する。このような受光素子およ
び簡単な演算回路を用いた場合、別途スポット位置検出
手段を設ける必要がなく、価格面、および、装置の小型
化にとって非常に有効な方法である。また、領域203
と204の出力の減算を行うことにより、プッシュプル
法のトラッキング誤差信号が得られる。
【0013】以下、第1の実施例の光ディスク装置の動
作について説明する。図3は光ディスク装置が実行する
メインルーチンを示している。図3に示すように、メイ
ンルーチンの制御が開始されると、まず、ステップS1
00で以下に詳細に説明するトラッキングオフセットを
測定する。次いで、ステップS200では、測定された
トラッキングオフセットに基づいてトラッキングオフセ
ット補正処理を行い、そのうえでトラッキングサーボ制
御(S300)に移行する。
作について説明する。図3は光ディスク装置が実行する
メインルーチンを示している。図3に示すように、メイ
ンルーチンの制御が開始されると、まず、ステップS1
00で以下に詳細に説明するトラッキングオフセットを
測定する。次いで、ステップS200では、測定された
トラッキングオフセットに基づいてトラッキングオフセ
ット補正処理を行い、そのうえでトラッキングサーボ制
御(S300)に移行する。
【0014】図4は、図3のS100のトラッキングオ
フセットの測定の手順を示すフローチャートである。ま
ず、ステップS101では、ストップ位置設定部109
よりスポット位置オフセット=0を出力する。ステップ
S102では、選択部117にて第4のスポット位置信
号を選択し、スポット位置サーボをかける。即ち、選択
部117で第4のスポット位置信号を選択することによ
り、スポット位置検出回路107,第1のAD変換器1
18,駆動回路119およびトラッキングアクチュエー
タ104からなる閉ループを形成する。この閉ループに
よるサーボをスポット位置サーボという。スポット位置
検出回路107は、受光素子105からの信号を受け、
以下の演算を行い、スポット位置信号を生成する。 LNP=(201+205)−(202+206) ここで、LNPはスポット位置信号、201,202,
205,206は図2の各受光領域における受光量を示
す。
フセットの測定の手順を示すフローチャートである。ま
ず、ステップS101では、ストップ位置設定部109
よりスポット位置オフセット=0を出力する。ステップ
S102では、選択部117にて第4のスポット位置信
号を選択し、スポット位置サーボをかける。即ち、選択
部117で第4のスポット位置信号を選択することによ
り、スポット位置検出回路107,第1のAD変換器1
18,駆動回路119およびトラッキングアクチュエー
タ104からなる閉ループを形成する。この閉ループに
よるサーボをスポット位置サーボという。スポット位置
検出回路107は、受光素子105からの信号を受け、
以下の演算を行い、スポット位置信号を生成する。 LNP=(201+205)−(202+206) ここで、LNPはスポット位置信号、201,202,
205,206は図2の各受光領域における受光量を示
す。
【0015】このようにして生成された第1のスポット
位置信号は第1のAD変換器108によりアナログデジ
タル変換が施され、第2のスポット位置信号となる。第
2のスポット位置信号は第1の加算部110でスポット
位置設定部109が出力するスポット位置オフセットと
加算され、第3のスポット位置信号となる。スポット位
置オフセットについては、後で詳細に説明する。第3の
スポット位置信号はスポット位置位相補償部111に入
り、位相補償などの演算処理が施され、第4のスポット
位置信号になる。第4のスポット位置信号は選択部11
7を介して第1のトラッキング駆動信号となり、DA変
換器118に入る。DA変換器118は入力した第1の
トラッキング駆動信号をデジタルアナログ変換し、第2
のトラッキング駆動信号を生成する。第2のトラッキン
グ駆動信号は駆動回路119によって増幅され、トラッ
キングアクチュエータ104に供給される。トラッキン
グアクチュエータ104は入力信号に従い対物レンズ1
03を径方向に移動させ、この結果、光スポットが受光
素子105上の所定の位置に保持される。
位置信号は第1のAD変換器108によりアナログデジ
タル変換が施され、第2のスポット位置信号となる。第
2のスポット位置信号は第1の加算部110でスポット
位置設定部109が出力するスポット位置オフセットと
加算され、第3のスポット位置信号となる。スポット位
置オフセットについては、後で詳細に説明する。第3の
スポット位置信号はスポット位置位相補償部111に入
り、位相補償などの演算処理が施され、第4のスポット
位置信号になる。第4のスポット位置信号は選択部11
7を介して第1のトラッキング駆動信号となり、DA変
換器118に入る。DA変換器118は入力した第1の
トラッキング駆動信号をデジタルアナログ変換し、第2
のトラッキング駆動信号を生成する。第2のトラッキン
グ駆動信号は駆動回路119によって増幅され、トラッ
キングアクチュエータ104に供給される。トラッキン
グアクチュエータ104は入力信号に従い対物レンズ1
03を径方向に移動させ、この結果、光スポットが受光
素子105上の所定の位置に保持される。
【0016】光スポットを保持する位置は、スポット位
置設定部109が出力するスポット位置オフセットで決
まる。図6は、5つのポイントでトラッキングオフセッ
トを測定する場合のスポット位置オフセットを示したも
のである。再び、図4を参照して、測定開始まではスポ
ット位置オフセットは0である(S101)。第1の測
定点に光スポットを移動させるにあたり、ステップS1
03において、スポット位置設定部109は1/4周期
の正弦波状にスポット位置オフセットを変化させ、ステ
ップS104において傾きが0になった時点で値を保持
する(図6の期間301)。保持を開始し、対物レンズ
103の動きがスポット位置オフセットの変化に追従す
るまで待ち(ステップS105)、ステップS106に
おいて、図6の期間302の間、トラッキングオフセッ
ト検出部113はトラッキングオフセットの測定を行
う。測定方法は下記の通りである。まず、第2のトラッ
キング誤差信号の最大値を求める。そして、現在のトラ
ッキング誤差信号がその時点の最大値より所定値以上小
さくなったならば、その最大値を記憶し、再度最大値の
測定を開始する。所定回数の最大値の測定を行い、平均
値を求める。これと同時に最小値も求める。同様に、現
在のトラッキング誤差信号がその時点の最小値より所定
値以上大きくなったならば、その最小値を記憶し、再度
最小値の測定を始める。所定回数だけ最小値の測定を行
い、平均値を求める。最大値の平均と最小値の平均の和
を1/2したものをトラッキングオフセットとして出力
する。
置設定部109が出力するスポット位置オフセットで決
まる。図6は、5つのポイントでトラッキングオフセッ
トを測定する場合のスポット位置オフセットを示したも
のである。再び、図4を参照して、測定開始まではスポ
ット位置オフセットは0である(S101)。第1の測
定点に光スポットを移動させるにあたり、ステップS1
03において、スポット位置設定部109は1/4周期
の正弦波状にスポット位置オフセットを変化させ、ステ
ップS104において傾きが0になった時点で値を保持
する(図6の期間301)。保持を開始し、対物レンズ
103の動きがスポット位置オフセットの変化に追従す
るまで待ち(ステップS105)、ステップS106に
おいて、図6の期間302の間、トラッキングオフセッ
ト検出部113はトラッキングオフセットの測定を行
う。測定方法は下記の通りである。まず、第2のトラッ
キング誤差信号の最大値を求める。そして、現在のトラ
ッキング誤差信号がその時点の最大値より所定値以上小
さくなったならば、その最大値を記憶し、再度最大値の
測定を開始する。所定回数の最大値の測定を行い、平均
値を求める。これと同時に最小値も求める。同様に、現
在のトラッキング誤差信号がその時点の最小値より所定
値以上大きくなったならば、その最小値を記憶し、再度
最小値の測定を始める。所定回数だけ最小値の測定を行
い、平均値を求める。最大値の平均と最小値の平均の和
を1/2したものをトラッキングオフセットとして出力
する。
【0017】ここで、光スポットの位置が測定点に固定
されているということが重要である。トラッキングオフ
セットの測定に用いるトラッキング誤差信号は、通常数
百から数kHzで変動している。このような信号の最大
値、最小値検出を行うためには、数十ms程度の時間を
要する。この間に光スポットの位置が変化すると、トラ
ッキングオフセットもそれに応じて変化してしまい、正
確な測定を行うことができない。そこで、本発明では、
閉ループを形成し、光スポットと受光素子105の相対
位置を固定している。
されているということが重要である。トラッキングオフ
セットの測定に用いるトラッキング誤差信号は、通常数
百から数kHzで変動している。このような信号の最大
値、最小値検出を行うためには、数十ms程度の時間を
要する。この間に光スポットの位置が変化すると、トラ
ッキングオフセットもそれに応じて変化してしまい、正
確な測定を行うことができない。そこで、本発明では、
閉ループを形成し、光スポットと受光素子105の相対
位置を固定している。
【0018】トラッキングオフセットの測定に際して、
トラッキングオフセット検出部113では、以下のよう
な保護処理を行う。第1に、第2のトラッキング誤差信
号の大きさが所定の範囲に入っていない場合に、その時
点のトラッキング誤差信号をトラッキングオフセット検
出に用いないようにする。一般に光ディスクでは、最内
周から、情報トラックがない鏡面領域、ディスクメーカ
名などディスク固有のデータ、あるいは、CD等の場
合、音楽データなどのメインとなるデータが凹凸で記録
されているピット領域が設けられている。さらに、記録
型ディスクの場合は、ピット部の外周に情報を記録する
ための案内溝が形成されたグルーブ領域が存在する。領
域毎にトラッキングオフセットの大きさが異なることは
すでにわかっている。本実施例で実施するトラッキング
オフセットの測定は、光スポットの位置を光ヘッドの中
心からずらして行うため、光ヘッドの位置によっては、
複数の領域をまたがるかたちで対物レンズを移動させて
しまう危険がある。この危険を回避するために、トラッ
キング誤差信号の振幅の監視を行う。もし、光スポット
の位置が鏡面領域に移動したとすると、トラッキング誤
差信号の振幅はほぼ0になる。また、ピット領域とグル
ーブ領域でトラッキング誤差信号の振幅が変わることも
明らかになっている。このようなトラッキング誤差信号
の性質を利用し、トラッキング誤差信号の振幅から複数
の領域をまたいだことを検出し、所望の領域以外ではオ
フセットの測定を行わないようにする。振幅の算出は、
トラッキングオフセットを算出する際に求めたトラッキ
ング誤差信号の最大値と最小値の差をとることにより行
う。
トラッキングオフセット検出部113では、以下のよう
な保護処理を行う。第1に、第2のトラッキング誤差信
号の大きさが所定の範囲に入っていない場合に、その時
点のトラッキング誤差信号をトラッキングオフセット検
出に用いないようにする。一般に光ディスクでは、最内
周から、情報トラックがない鏡面領域、ディスクメーカ
名などディスク固有のデータ、あるいは、CD等の場
合、音楽データなどのメインとなるデータが凹凸で記録
されているピット領域が設けられている。さらに、記録
型ディスクの場合は、ピット部の外周に情報を記録する
ための案内溝が形成されたグルーブ領域が存在する。領
域毎にトラッキングオフセットの大きさが異なることは
すでにわかっている。本実施例で実施するトラッキング
オフセットの測定は、光スポットの位置を光ヘッドの中
心からずらして行うため、光ヘッドの位置によっては、
複数の領域をまたがるかたちで対物レンズを移動させて
しまう危険がある。この危険を回避するために、トラッ
キング誤差信号の振幅の監視を行う。もし、光スポット
の位置が鏡面領域に移動したとすると、トラッキング誤
差信号の振幅はほぼ0になる。また、ピット領域とグル
ーブ領域でトラッキング誤差信号の振幅が変わることも
明らかになっている。このようなトラッキング誤差信号
の性質を利用し、トラッキング誤差信号の振幅から複数
の領域をまたいだことを検出し、所望の領域以外ではオ
フセットの測定を行わないようにする。振幅の算出は、
トラッキングオフセットを算出する際に求めたトラッキ
ング誤差信号の最大値と最小値の差をとることにより行
う。
【0019】第2に、振幅監視部120にて第3のスポ
ット位置信号の振幅の増大を検出し、スポット位置外れ
信号がトラッキングオフセット検出部113に入ると、
トラッキングオフセット検出部113はその時点の第2
のトラッキング誤差信号をトラッキングオフセット検出
に用いないようにする。これは、以下の理由による。第
3のスポット位置信号は、正しくサーボがかかり光スポ
ットがスポット位置オフセットが示す位置に保持されて
いるときには0である。この値が大きいということは、
光スポットが所望の位置に保持されていないことを示
す。トラッキングオフセットは光スポットの位置によっ
て変化するため、光スポットが正しく保持されていなけ
れば、正しいトラッキングオフセットの測定はできな
い。
ット位置信号の振幅の増大を検出し、スポット位置外れ
信号がトラッキングオフセット検出部113に入ると、
トラッキングオフセット検出部113はその時点の第2
のトラッキング誤差信号をトラッキングオフセット検出
に用いないようにする。これは、以下の理由による。第
3のスポット位置信号は、正しくサーボがかかり光スポ
ットがスポット位置オフセットが示す位置に保持されて
いるときには0である。この値が大きいということは、
光スポットが所望の位置に保持されていないことを示
す。トラッキングオフセットは光スポットの位置によっ
て変化するため、光スポットが正しく保持されていなけ
れば、正しいトラッキングオフセットの測定はできな
い。
【0020】上記のようにしてトラッキングオフセット
を測定すると、ステップS107において、オフセット
補正値生成部114は、スポット位置オフセットに対応
させてトラッキングオフセットを記憶する。ここまでで
1回のトラッキングオフセットの測定は終わりである。
続いてスポット位置設定部は正弦波状にスポット位置オ
フセットを変化させ(図6の期間303)、第2の測定
点で光スポットを保持し、トラッキングオフセットを測
定し(図6の期間304)、スポット位置オフセットに
対応させて記憶する。この動作を第5の測定点でのトラ
ッキングオフセットの記憶まで繰り返し(図6の期間3
05〜310:図4のステップS108)、最後に正弦
波状に0になるまでスポット位置オフセットを変化させ
る(図6の期間311:ステップS109)。このよう
に、本実施例の光ディスク装置では、光スポットの位置
を変化させる際に閉ループ制御を行うことにより、任意
の位置に、正確、かつ、高速に光スポットを移動、固定
することが可能となっている。
を測定すると、ステップS107において、オフセット
補正値生成部114は、スポット位置オフセットに対応
させてトラッキングオフセットを記憶する。ここまでで
1回のトラッキングオフセットの測定は終わりである。
続いてスポット位置設定部は正弦波状にスポット位置オ
フセットを変化させ(図6の期間303)、第2の測定
点で光スポットを保持し、トラッキングオフセットを測
定し(図6の期間304)、スポット位置オフセットに
対応させて記憶する。この動作を第5の測定点でのトラ
ッキングオフセットの記憶まで繰り返し(図6の期間3
05〜310:図4のステップS108)、最後に正弦
波状に0になるまでスポット位置オフセットを変化させ
る(図6の期間311:ステップS109)。このよう
に、本実施例の光ディスク装置では、光スポットの位置
を変化させる際に閉ループ制御を行うことにより、任意
の位置に、正確、かつ、高速に光スポットを移動、固定
することが可能となっている。
【0021】以上の手順により、トラッキングオフセッ
トの測定が完了すると、本実施例の光ディスク装置は選
択部117を第4のトラッキング誤差信号側に倒し、ト
ラッキングサーボを行う。トラッキングサーボの開始に
際しては、第1〜第5の測定点において測定されたトラ
ッキングオフセット値は、オフセット補正値生成部11
4に記憶されており、オフセット補正値生成部114
は、これらトラッキングオフセット値を用いてトラッキ
ングサーボに用いるオフセット補正値を生成する。この
ルーチンを図5に示す。ステップS201において、オ
フセット補正値生成部114は、第2のスポット位置信
号を取り込み、ステップS202において、取り込んだ
第2のスポット位置信号に対応するトラッキングオフセ
ットの値を直線近似により求める。オフセット補正値生
成部114はステップS203において求めたトラッキ
ングオフセット値の符号を反転し、ステップS204に
おいてオフセット値として第2の加算部115に出力す
る。トラッキングサーボに移行すると、まず、トラッキ
ング誤差検出回路106は、受光素子105からの出力
に対し、下記に示す演算を行い、第1のトラッキング誤
差信号を生成する。 TE=203−204 ただし、TEはトラッキング誤差信号、203,204
は図2の領域番号
トの測定が完了すると、本実施例の光ディスク装置は選
択部117を第4のトラッキング誤差信号側に倒し、ト
ラッキングサーボを行う。トラッキングサーボの開始に
際しては、第1〜第5の測定点において測定されたトラ
ッキングオフセット値は、オフセット補正値生成部11
4に記憶されており、オフセット補正値生成部114
は、これらトラッキングオフセット値を用いてトラッキ
ングサーボに用いるオフセット補正値を生成する。この
ルーチンを図5に示す。ステップS201において、オ
フセット補正値生成部114は、第2のスポット位置信
号を取り込み、ステップS202において、取り込んだ
第2のスポット位置信号に対応するトラッキングオフセ
ットの値を直線近似により求める。オフセット補正値生
成部114はステップS203において求めたトラッキ
ングオフセット値の符号を反転し、ステップS204に
おいてオフセット値として第2の加算部115に出力す
る。トラッキングサーボに移行すると、まず、トラッキ
ング誤差検出回路106は、受光素子105からの出力
に対し、下記に示す演算を行い、第1のトラッキング誤
差信号を生成する。 TE=203−204 ただし、TEはトラッキング誤差信号、203,204
は図2の領域番号
【0022】第2のAD変換器112は、第1のトラッ
キング誤差信号をアナログデジタル変換することにより
第2のトラッキング誤差信号を生成する。第2の加算部
115では、オフセット補正値生成部114が出力する
オフセット補正値と第2のトラッキング誤差信号を加算
し、第3のトラッキング誤差信号として出力する。
キング誤差信号をアナログデジタル変換することにより
第2のトラッキング誤差信号を生成する。第2の加算部
115では、オフセット補正値生成部114が出力する
オフセット補正値と第2のトラッキング誤差信号を加算
し、第3のトラッキング誤差信号として出力する。
【0023】ここで、オフセット補正値生成部114
は、図5で説明した手順により、第2のトラッキング誤
差信号に含まれるトラッキングオフセットを除去するよ
うなオフセット補正値を出力する。これにより、任意の
スポット位置に対するオフセット補正値を得ることが可
能となり、トラッキングオフセットが除去された第3の
トラッキング誤差信号を得ることが可能となる。
は、図5で説明した手順により、第2のトラッキング誤
差信号に含まれるトラッキングオフセットを除去するよ
うなオフセット補正値を出力する。これにより、任意の
スポット位置に対するオフセット補正値を得ることが可
能となり、トラッキングオフセットが除去された第3の
トラッキング誤差信号を得ることが可能となる。
【0024】次いで、トラッキング位相補償部116
は、第3のトラッキング誤差信号に対して位相補償など
の演算処理を施し、第4のトラッキング誤差信号として
選択部117に出力する。選択部117は第4のトラッ
キング誤差信号を第1のトラッキング駆動信号としてD
A変換器118に出力する。DA変換器118では、第
1のトラッキング駆動信号をデジタルアナログ変換し、
第2のトラッキング駆動信号として出力する。第2のト
ラッキング駆動信号は駆動回路119によって増幅さ
れ、トラッキングアクチュエータ104に供給される。
トラッキングアクチュエータ104は対物レンズ103
を径方向に移動させる。この結果、光スポットが光ディ
スク101上の情報トラックを正しく、かつ安定に追従
する。
は、第3のトラッキング誤差信号に対して位相補償など
の演算処理を施し、第4のトラッキング誤差信号として
選択部117に出力する。選択部117は第4のトラッ
キング誤差信号を第1のトラッキング駆動信号としてD
A変換器118に出力する。DA変換器118では、第
1のトラッキング駆動信号をデジタルアナログ変換し、
第2のトラッキング駆動信号として出力する。第2のト
ラッキング駆動信号は駆動回路119によって増幅さ
れ、トラッキングアクチュエータ104に供給される。
トラッキングアクチュエータ104は対物レンズ103
を径方向に移動させる。この結果、光スポットが光ディ
スク101上の情報トラックを正しく、かつ安定に追従
する。
【0025】以上のように第1の実施形態によれば、ス
ポット位置検出回路107、スポット位置位相補償部1
11、スポット位置設定部109を備えることにより、
トラッキングオフセットの測定にあたり、閉ループを生
成し、光スポットを所望の位置に保持することが可能と
なり、精度の高いトラッキングオフセットの測定が可能
となる。特に、持ち運び可能な光ディスク装置において
は、光ディスク装置の姿勢により対物レンズ103がレ
ンズ自身の重さで移動し、受光素子105との相対位置
を一定に保つのが困難な場合があり、本発明は大変有効
である。また、振幅監視部120を設け、スポット位置
サーボの誤差が少ないときのみトラッキングオフセット
の検出を行うことにより、上述の閉ループによるスポッ
ト位置サーボが外部衝撃などにより乱されても、所定の
スポット位置に対応したトラッキングオフセットを正確
に測定することができる。なお、第1の実施形態では、
光ディスク装置の立上げ毎にトラッキングオフセットの
測定を行うようにしたが、必ずしも毎回行う必要はな
い。また、測定方法は上記のものに限定されるものでは
なく、オフセット値の計算に際しては、直線近似を用い
たが、当業者に知られた種々の近似計算を用いることが
できる。
ポット位置検出回路107、スポット位置位相補償部1
11、スポット位置設定部109を備えることにより、
トラッキングオフセットの測定にあたり、閉ループを生
成し、光スポットを所望の位置に保持することが可能と
なり、精度の高いトラッキングオフセットの測定が可能
となる。特に、持ち運び可能な光ディスク装置において
は、光ディスク装置の姿勢により対物レンズ103がレ
ンズ自身の重さで移動し、受光素子105との相対位置
を一定に保つのが困難な場合があり、本発明は大変有効
である。また、振幅監視部120を設け、スポット位置
サーボの誤差が少ないときのみトラッキングオフセット
の検出を行うことにより、上述の閉ループによるスポッ
ト位置サーボが外部衝撃などにより乱されても、所定の
スポット位置に対応したトラッキングオフセットを正確
に測定することができる。なお、第1の実施形態では、
光ディスク装置の立上げ毎にトラッキングオフセットの
測定を行うようにしたが、必ずしも毎回行う必要はな
い。また、測定方法は上記のものに限定されるものでは
なく、オフセット値の計算に際しては、直線近似を用い
たが、当業者に知られた種々の近似計算を用いることが
できる。
【0026】[第2の実施形態]次に第2の実施形態に
ついて説明する。第1の実施例で説明したようなトラッ
キングオフセットの補正を行う場合、スポット位置オフ
セットは光スポットの可動範囲(一般に、対物レンズ1
03の可動範囲によって決まる)いっぱいに動かすこと
が理想的であるが、実際にはスポット位置信号のゲイン
は受光素子105やスポット位置検出回路107などの
ばらつきにより異なる。このために同じスポット位置オ
フセットを加算しても対物レンズ103の移動量に差が
でてしまい、ある程度マージンを持った設定をせざるを
えない。第2の実施形態として、この課題を解決する光
ディスク装置について説明する。図7は、第2の実施形
態の光ディスク装置のブロック図である。図7におい
て、101から120については、第1の実施形態と同
様のものである。401は第1のトラッキング誤差信号
を2値化しトラッククロス信号を生成する比較器、40
2はトラッククロス信号のエッジの数を数えるカウン
タ、403はカウンタ402が出力するカウント値とス
ポット位置設定部109が出力するスポット位置オフセ
ット、および、振幅監視部120が出力するスポット位
置外れ信号から、スポット位置信号のゲインを算出する
スポット位置ゲイン設定部、404はスポット位置ゲイ
ン設定部403が設定したゲインを第2のスポット位置
信号に乗算し出力する乗算部、405はスポット位置信
号のゲイン測定に用いるスポット位置オフセットを出力
するスポット位置設定部である。ここで、比較器401
およびカウンタ402は本発明にいう光スポット移動量
測定手段に、乗算部404はスポット位置ゲイン変更手
段に、スポット位置ゲイン設定部403はスポット位置
ゲイン設定手段に対応する。
ついて説明する。第1の実施例で説明したようなトラッ
キングオフセットの補正を行う場合、スポット位置オフ
セットは光スポットの可動範囲(一般に、対物レンズ1
03の可動範囲によって決まる)いっぱいに動かすこと
が理想的であるが、実際にはスポット位置信号のゲイン
は受光素子105やスポット位置検出回路107などの
ばらつきにより異なる。このために同じスポット位置オ
フセットを加算しても対物レンズ103の移動量に差が
でてしまい、ある程度マージンを持った設定をせざるを
えない。第2の実施形態として、この課題を解決する光
ディスク装置について説明する。図7は、第2の実施形
態の光ディスク装置のブロック図である。図7におい
て、101から120については、第1の実施形態と同
様のものである。401は第1のトラッキング誤差信号
を2値化しトラッククロス信号を生成する比較器、40
2はトラッククロス信号のエッジの数を数えるカウン
タ、403はカウンタ402が出力するカウント値とス
ポット位置設定部109が出力するスポット位置オフセ
ット、および、振幅監視部120が出力するスポット位
置外れ信号から、スポット位置信号のゲインを算出する
スポット位置ゲイン設定部、404はスポット位置ゲイ
ン設定部403が設定したゲインを第2のスポット位置
信号に乗算し出力する乗算部、405はスポット位置信
号のゲイン測定に用いるスポット位置オフセットを出力
するスポット位置設定部である。ここで、比較器401
およびカウンタ402は本発明にいう光スポット移動量
測定手段に、乗算部404はスポット位置ゲイン変更手
段に、スポット位置ゲイン設定部403はスポット位置
ゲイン設定手段に対応する。
【0027】第2の実施形態の光ディスク装置では、ト
ラッキングオフセットの記憶に先立ち、下記の手順に従
いスポット位置信号のゲインの調整を行う。まず、第1
の実施形態と同様に、スポット位置信号をもとに、光ス
ポットが受光素子105の所定の場所に位置するよう、
スポット位置サーボをかける。この際、スポット位置設
定部405はスポット位置オフセットを0とする。スポ
ット位置ゲイン設定部403は、この時点のカウンタ4
02のカウント値を記憶しておく。スポット位置サーボ
がかかると、スポット位置設定部405は、スポット位
置オフセットを変化させ、たとえば、スポット位置が受
光素子105の中央から外周方向に200μmずれた場
所に位置するよう出力する。スポット位置ゲイン設定部
403は、カウンタ402の出力を監視し、スポット位
置オフセットが0から所定値まで変化したときのカウン
ト値の差を記憶する。この際、光スポットがスポット位
置オフセットの変化に追従して移動し終わったかどうか
を判断するため、スポット位置ゲイン設定部403は、
振幅監視部120が出力するスポット位置外れ信号を参
照する。スポット位置外れ信号を出力していない状態
は、スポット位置サーボが正しく追従していることを示
すため、スポット位置ゲイン設定部403は、スポット
位置外れ信号が出力されなくなった時点のカウント値を
記憶し、スポット位置オフセットが変化する前後のカウ
ント値の差を算出する。カウンタ402は比較器401
が生成したトラッククロス信号の一方のエッジ(たとえ
ば立ち上がりエッジ)をカウントしている。トラックク
ロス信号はトラッキング誤差信号を2値化した信号であ
るため、カウンタ402の1カウントは情報トラックを
1本横切ったことを意味し、カウント値の差は、スポッ
ト位置オフセットに従って光スポットが半径方向に移動
した際に横切ったトラック本数を示す。トラックピッチ
は光ディスクの種類により決まっているため(例えば、
CDやMDでは1.6μmなど)、先ほどのカウント値
の差にトラックピッチを乗算することにより、実際の光
スポットの移動距離がわかる。例えば、光ディスクがC
Dであり、カウント値の差が100本であった場合、ス
ポット位置信号の変化(=スポット位置オフセットの変
化)が200μmであったのに対して実際の光スポット
の移動量は160μmということになり、20%、約2
dBの誤差があることがわかる。スポット位置ゲイン設
定部403では、この差を求め、乗算部404の係数を
変更する。この場合は、係数を0.8倍することによ
り、スポット位置信号のゲインを目標にあわせる。この
ように、カウンタ402の出力から実際の光スポットの
移動距離を求め、これとスポット位置オフセットで指定
した移動量を比較し、実際の移動距離が小さければ乗算
部404の係数を小さくし、移動距離が大きければ係数
を大きくすることによりスポット位置信号のゲインを調
整する。これにより、トラッキングオフセット測定の際
のスポット位置オフセットの変化量を対物レンズ103
の可動範囲いっぱいまで大きくすることができる。この
場合、オフセット補正値生成部114によるオフセット
補正値の生成は、乗算部404の出力に基づいて行う。
これにより、乗算部で適正な振幅に調整されたスポット
位置信号に基づいたオフセット補正値を生成する。
ラッキングオフセットの記憶に先立ち、下記の手順に従
いスポット位置信号のゲインの調整を行う。まず、第1
の実施形態と同様に、スポット位置信号をもとに、光ス
ポットが受光素子105の所定の場所に位置するよう、
スポット位置サーボをかける。この際、スポット位置設
定部405はスポット位置オフセットを0とする。スポ
ット位置ゲイン設定部403は、この時点のカウンタ4
02のカウント値を記憶しておく。スポット位置サーボ
がかかると、スポット位置設定部405は、スポット位
置オフセットを変化させ、たとえば、スポット位置が受
光素子105の中央から外周方向に200μmずれた場
所に位置するよう出力する。スポット位置ゲイン設定部
403は、カウンタ402の出力を監視し、スポット位
置オフセットが0から所定値まで変化したときのカウン
ト値の差を記憶する。この際、光スポットがスポット位
置オフセットの変化に追従して移動し終わったかどうか
を判断するため、スポット位置ゲイン設定部403は、
振幅監視部120が出力するスポット位置外れ信号を参
照する。スポット位置外れ信号を出力していない状態
は、スポット位置サーボが正しく追従していることを示
すため、スポット位置ゲイン設定部403は、スポット
位置外れ信号が出力されなくなった時点のカウント値を
記憶し、スポット位置オフセットが変化する前後のカウ
ント値の差を算出する。カウンタ402は比較器401
が生成したトラッククロス信号の一方のエッジ(たとえ
ば立ち上がりエッジ)をカウントしている。トラックク
ロス信号はトラッキング誤差信号を2値化した信号であ
るため、カウンタ402の1カウントは情報トラックを
1本横切ったことを意味し、カウント値の差は、スポッ
ト位置オフセットに従って光スポットが半径方向に移動
した際に横切ったトラック本数を示す。トラックピッチ
は光ディスクの種類により決まっているため(例えば、
CDやMDでは1.6μmなど)、先ほどのカウント値
の差にトラックピッチを乗算することにより、実際の光
スポットの移動距離がわかる。例えば、光ディスクがC
Dであり、カウント値の差が100本であった場合、ス
ポット位置信号の変化(=スポット位置オフセットの変
化)が200μmであったのに対して実際の光スポット
の移動量は160μmということになり、20%、約2
dBの誤差があることがわかる。スポット位置ゲイン設
定部403では、この差を求め、乗算部404の係数を
変更する。この場合は、係数を0.8倍することによ
り、スポット位置信号のゲインを目標にあわせる。この
ように、カウンタ402の出力から実際の光スポットの
移動距離を求め、これとスポット位置オフセットで指定
した移動量を比較し、実際の移動距離が小さければ乗算
部404の係数を小さくし、移動距離が大きければ係数
を大きくすることによりスポット位置信号のゲインを調
整する。これにより、トラッキングオフセット測定の際
のスポット位置オフセットの変化量を対物レンズ103
の可動範囲いっぱいまで大きくすることができる。この
場合、オフセット補正値生成部114によるオフセット
補正値の生成は、乗算部404の出力に基づいて行う。
これにより、乗算部で適正な振幅に調整されたスポット
位置信号に基づいたオフセット補正値を生成する。
【0028】以上のように、第2の実施形態によれば、
光スポットを半径方向に移動させるスポット位置設定部
405と、光スポットが横断した情報トラックの本数を
数えるカウンタ402と、スポット位置信号のゲインを
かえる乗算部404、および、カウンタ402の出力か
ら実際の光スポットの移動量を求め、目標移動量との差
に応じた係数を乗算部404に設定するスポット位置ゲ
イン設定部403を備えることにより、スポット位置オ
フセットに対する光スポットの移動量を目標とする値に
一致させることができ、この結果、トラッキング誤差信
号のDCオフセットの補正ができる範囲を対物レンズ1
03の可動範囲いっぱいまで確保することが可能とな
る。
光スポットを半径方向に移動させるスポット位置設定部
405と、光スポットが横断した情報トラックの本数を
数えるカウンタ402と、スポット位置信号のゲインを
かえる乗算部404、および、カウンタ402の出力か
ら実際の光スポットの移動量を求め、目標移動量との差
に応じた係数を乗算部404に設定するスポット位置ゲ
イン設定部403を備えることにより、スポット位置オ
フセットに対する光スポットの移動量を目標とする値に
一致させることができ、この結果、トラッキング誤差信
号のDCオフセットの補正ができる範囲を対物レンズ1
03の可動範囲いっぱいまで確保することが可能とな
る。
【0029】[第3の実施の形態]次に第3の実施形態
について図8を用いて説明する。第1の実施例で説明し
たスポット位置検出方法では、図2の領域201、20
2、205、206を用いてスポット位置信号を生成し
た。この方法は、情報トラックの凹凸による変調成分
(図2斜線部)が、上記領域には入らないことを前提に
した方法であるが、実際には変調成分の漏れ込みが発生
し、これがスポット位置信号の雑音となってスポット位
置サーボの精度を下げてしまう危険がある。これをなく
そうというのが第3の実施形態のねらいである。
について図8を用いて説明する。第1の実施例で説明し
たスポット位置検出方法では、図2の領域201、20
2、205、206を用いてスポット位置信号を生成し
た。この方法は、情報トラックの凹凸による変調成分
(図2斜線部)が、上記領域には入らないことを前提に
した方法であるが、実際には変調成分の漏れ込みが発生
し、これがスポット位置信号の雑音となってスポット位
置サーボの精度を下げてしまう危険がある。これをなく
そうというのが第3の実施形態のねらいである。
【0030】図8において、101から120は、第1
の実施形態で用いたものと同様の働きをする。501は
第1のスポット位置信号の高周波成分を除去する低域通
過フィルタ、502はスポット位置サーボ中にトラッキ
ングアクチュエータ104に印可するパルス信号を生成
する外乱生成部、503はパルス信号をスポット位置位
相補償部111からの出力に加算する第3の加算部であ
る。ここで、トラッキングアクチュエータ104は請求
項4記載の光スポット移動手段に、スポット位置検出回
路107はスポット位置検出手段に、低域通過フィルタ
501は高域遮断手段に、スポット位置移動補償部11
1はスポット位置位相補償手段に、外乱生成部502は
外乱生成手段に、第3の加算器503は加算手段にそれ
ぞれ対応している。
の実施形態で用いたものと同様の働きをする。501は
第1のスポット位置信号の高周波成分を除去する低域通
過フィルタ、502はスポット位置サーボ中にトラッキ
ングアクチュエータ104に印可するパルス信号を生成
する外乱生成部、503はパルス信号をスポット位置位
相補償部111からの出力に加算する第3の加算部であ
る。ここで、トラッキングアクチュエータ104は請求
項4記載の光スポット移動手段に、スポット位置検出回
路107はスポット位置検出手段に、低域通過フィルタ
501は高域遮断手段に、スポット位置移動補償部11
1はスポット位置位相補償手段に、外乱生成部502は
外乱生成手段に、第3の加算器503は加算手段にそれ
ぞれ対応している。
【0031】スポット位置サーボをかける際、外乱生成
部502は外乱信号として所定のパルス信号を出力し、
第3の加算部503はスポット位置位相補償部111が
出力する第4のスポット位置信号に外乱生成部502が
出力するパルス信号を加算する。パルス信号が加算され
た第4のスポット位置信号は選択部117、DA変換器
118、駆動回路119を経由してトラッキングアクチ
ュエータ104に供給され、後述のように対物レンズ1
03を径方向に微少に振動させる。対物レンズ103が
径方向に振動すると光スポットは情報トラックを数本横
切ることとなり、トラッキング誤差検出回路107が生
成するトラッキング誤差信号の周波数が高くなる。低域
通過フィルタ501では、スポット位置検出回路107
が出力するスポット位置信号からトラッキング誤差信号
に相当する高周波成分を除去し、第1のAD変換器10
8に供給する。
部502は外乱信号として所定のパルス信号を出力し、
第3の加算部503はスポット位置位相補償部111が
出力する第4のスポット位置信号に外乱生成部502が
出力するパルス信号を加算する。パルス信号が加算され
た第4のスポット位置信号は選択部117、DA変換器
118、駆動回路119を経由してトラッキングアクチ
ュエータ104に供給され、後述のように対物レンズ1
03を径方向に微少に振動させる。対物レンズ103が
径方向に振動すると光スポットは情報トラックを数本横
切ることとなり、トラッキング誤差検出回路107が生
成するトラッキング誤差信号の周波数が高くなる。低域
通過フィルタ501では、スポット位置検出回路107
が出力するスポット位置信号からトラッキング誤差信号
に相当する高周波成分を除去し、第1のAD変換器10
8に供給する。
【0032】ここで、スポット位置サーボの制御帯域と
低域通過フィルタ501の通過帯域およびパルス信号に
ついて説明する。第1の実施形態および第2の実施形態
で用いるスポット位置サーボでは、制御帯域は数百Hz
程度で十分である。このため、低域通過フィルタ501
の通過帯域を数kHzまでとし、パルス信号を、トラッ
キング誤差信号の周波数が数kHzより高くなり、か
つ、対物レンズ103の変位があまり大きくならないよ
うに設定することによりトラッキング誤差信号のスポッ
ト位置信号への漏れ込みをなくすることができる。パル
ス信号は、図9に示すように、単位時間をTとしたとき
に、はじめのパルス幅をT、以降パルス幅を2Tとする
ことにより、対物レンズ103を常に1点を中心に振動
させることが可能となる。ここで、外乱生成部502が
パルス信号を生成する場合について説明したが、正弦波
を入力しても対物レンズ103を微少振動させることが
できる。ただし、本実施形態のようにデジタル演算によ
り外乱信号を生成する場合、注意を要する。外乱信号は
対物レンズ103を微少振動させるために生成するもの
であり、その振幅は小さくなる。これに対し、デジタル
演算に用いるビット数は経済的な理由からあまり大きく
取れず、正弦波を生成しているつもりが、デューティが
50%のパルス信号に近いものになってしまいがちであ
る。デューティが50%のパルス信号で対物レンズ10
3を駆動すると、対物レンズ103は、以下のような動
きをする。パルス信号の始めの半周期で径方向に駆動さ
れ、速度が上がる。次の半周期では、前回の半周期と大
きさが同じで方向が反対の力が加わるため、速度は0に
なるが、位置は戻らない。さらに次の半周期で径方向に
移動し、次の半周期で速度が0になる。このため、全体
として対物レンズ103に一定の方向に動かすような力
がかかりスポット位置サーボの外乱となってしまう。先
に説明したパルス信号は、上述の理由、および、演算量
も正弦波を作る場合に比べて少なくなることが予想され
るなど、デジタル演算に適した外乱信号であるといえ
る。
低域通過フィルタ501の通過帯域およびパルス信号に
ついて説明する。第1の実施形態および第2の実施形態
で用いるスポット位置サーボでは、制御帯域は数百Hz
程度で十分である。このため、低域通過フィルタ501
の通過帯域を数kHzまでとし、パルス信号を、トラッ
キング誤差信号の周波数が数kHzより高くなり、か
つ、対物レンズ103の変位があまり大きくならないよ
うに設定することによりトラッキング誤差信号のスポッ
ト位置信号への漏れ込みをなくすることができる。パル
ス信号は、図9に示すように、単位時間をTとしたとき
に、はじめのパルス幅をT、以降パルス幅を2Tとする
ことにより、対物レンズ103を常に1点を中心に振動
させることが可能となる。ここで、外乱生成部502が
パルス信号を生成する場合について説明したが、正弦波
を入力しても対物レンズ103を微少振動させることが
できる。ただし、本実施形態のようにデジタル演算によ
り外乱信号を生成する場合、注意を要する。外乱信号は
対物レンズ103を微少振動させるために生成するもの
であり、その振幅は小さくなる。これに対し、デジタル
演算に用いるビット数は経済的な理由からあまり大きく
取れず、正弦波を生成しているつもりが、デューティが
50%のパルス信号に近いものになってしまいがちであ
る。デューティが50%のパルス信号で対物レンズ10
3を駆動すると、対物レンズ103は、以下のような動
きをする。パルス信号の始めの半周期で径方向に駆動さ
れ、速度が上がる。次の半周期では、前回の半周期と大
きさが同じで方向が反対の力が加わるため、速度は0に
なるが、位置は戻らない。さらに次の半周期で径方向に
移動し、次の半周期で速度が0になる。このため、全体
として対物レンズ103に一定の方向に動かすような力
がかかりスポット位置サーボの外乱となってしまう。先
に説明したパルス信号は、上述の理由、および、演算量
も正弦波を作る場合に比べて少なくなることが予想され
るなど、デジタル演算に適した外乱信号であるといえ
る。
【0033】以上のように第3の実施形態によれば、低
域通過フィルタ501、外乱生成部502、第3の加算
部503を備えることにより、スポット位置信号に対す
るトラッキング誤差信号の漏れ込みをなくすることがで
き、精度の高いスポット位置サーボが実施可能となる。
域通過フィルタ501、外乱生成部502、第3の加算
部503を備えることにより、スポット位置信号に対す
るトラッキング誤差信号の漏れ込みをなくすることがで
き、精度の高いスポット位置サーボが実施可能となる。
【0034】なお、これまでの説明では、図2に示すよ
うな6分割された受光素子からスポット位置信号を生成
したが、まったく別に光スポットの位置(あるいは、対
物レンズの位置)を検出する検出素子を設けても構わな
い。また、これまでの説明では、トラッキング誤差信号
およびスポット位置信号をアナログデジタル変換し、各
種処理を施したが、すべて、あるいは一部をアナログ回
路で実現してもかまわない。たとえば、トラッキングオ
フセット検出部は、トラッキング誤差信号をアナログ回
路でピーク検波およびボトム検波し、この値の平均をア
ナログ処理あるいはデジタル処理により求める構成をと
ることもできる。
うな6分割された受光素子からスポット位置信号を生成
したが、まったく別に光スポットの位置(あるいは、対
物レンズの位置)を検出する検出素子を設けても構わな
い。また、これまでの説明では、トラッキング誤差信号
およびスポット位置信号をアナログデジタル変換し、各
種処理を施したが、すべて、あるいは一部をアナログ回
路で実現してもかまわない。たとえば、トラッキングオ
フセット検出部は、トラッキング誤差信号をアナログ回
路でピーク検波およびボトム検波し、この値の平均をア
ナログ処理あるいはデジタル処理により求める構成をと
ることもできる。
【0035】また、これまでの説明では、光スポット移
動手段として、対物レンズ103を移動させるトラッキ
ングアクチュエータ104を使用したが、たとえば、ガ
ルバノミラーを用いて光スポットの位置を変えるなど、
他の方法を用いてもかまわない。また、第1の実施形態
において、オフセット補正値生成部114はあらかじめ
スポット位置オフセットに対応させてトラッキングオフ
セットを記憶し、トラッキングサーボ実行時にスポット
位置信号にしたがって記憶したトラッキングオフセット
を直線補完して補正値を生成したが、補正の方法はこれ
に限らない。たとえば、下記の手順でも補正ができる。
以下の方法では、2つのスポット位置オフセットについ
てトラッキングオフセットの測定を行えばよいため、ト
ラッキングオフセットの測定に要する時間を第1の実施
形態の方法に比較して短縮できる。まず、スポット位置
オフセットを0にした状態でスポット位置サーボをか
け、トラッキングオフセットを測定し、これが0になる
ようトラッキング誤差信号に直流オフセットを印可す
る。次に、スポット位置オフセットを所定の値にし、ト
ラッキングオフセットを測定する。測定されたトラッキ
ングオフセットの値をスポット位置オフセットの値で除
算し、スポット位置オフセットが単位量だけ変化したと
きのトラッキングオフセットの変化を算出する。一般
に、スポット位置とトラッキングオフセットは比例関係
にあるため、トラッキングサーボをかける際は、先ほど
算出した値にスポット位置信号の値を乗算することによ
り、トラッキングオフセットを0にするような補正値が
生成できる。また、第1の実施例において、受光素子1
05の各領域201と205、202と206の加算を
スポット位置検出回路107内の加算器207、208
で行ったが、加算する各領域の出力を短絡することによ
り、加算を行ってもかまわない。このような構成をとる
ことにより、光ヘッド102とスポット位置検出回路1
07の間の配線を減らすことができる。
動手段として、対物レンズ103を移動させるトラッキ
ングアクチュエータ104を使用したが、たとえば、ガ
ルバノミラーを用いて光スポットの位置を変えるなど、
他の方法を用いてもかまわない。また、第1の実施形態
において、オフセット補正値生成部114はあらかじめ
スポット位置オフセットに対応させてトラッキングオフ
セットを記憶し、トラッキングサーボ実行時にスポット
位置信号にしたがって記憶したトラッキングオフセット
を直線補完して補正値を生成したが、補正の方法はこれ
に限らない。たとえば、下記の手順でも補正ができる。
以下の方法では、2つのスポット位置オフセットについ
てトラッキングオフセットの測定を行えばよいため、ト
ラッキングオフセットの測定に要する時間を第1の実施
形態の方法に比較して短縮できる。まず、スポット位置
オフセットを0にした状態でスポット位置サーボをか
け、トラッキングオフセットを測定し、これが0になる
ようトラッキング誤差信号に直流オフセットを印可す
る。次に、スポット位置オフセットを所定の値にし、ト
ラッキングオフセットを測定する。測定されたトラッキ
ングオフセットの値をスポット位置オフセットの値で除
算し、スポット位置オフセットが単位量だけ変化したと
きのトラッキングオフセットの変化を算出する。一般
に、スポット位置とトラッキングオフセットは比例関係
にあるため、トラッキングサーボをかける際は、先ほど
算出した値にスポット位置信号の値を乗算することによ
り、トラッキングオフセットを0にするような補正値が
生成できる。また、第1の実施例において、受光素子1
05の各領域201と205、202と206の加算を
スポット位置検出回路107内の加算器207、208
で行ったが、加算する各領域の出力を短絡することによ
り、加算を行ってもかまわない。このような構成をとる
ことにより、光ヘッド102とスポット位置検出回路1
07の間の配線を減らすことができる。
【0036】また、第2の実施形態において、光スポッ
ト移動量測定手段として比較器401とカウンタ402
を用いたが、これにかぎるものではない。光スポットの
光ヘッド上での移動量を測定できるものであれは、どの
ような形態のものであってもかまわない。たとえば、光
ディスクからの全反射光量を示す信号を二値化し、この
信号のエッジの数をカウントする方法でも、光スポット
移動時の横断トラック数を知ることができ、これにより
正確な移動量が測定できる。
ト移動量測定手段として比較器401とカウンタ402
を用いたが、これにかぎるものではない。光スポットの
光ヘッド上での移動量を測定できるものであれは、どの
ような形態のものであってもかまわない。たとえば、光
ディスクからの全反射光量を示す信号を二値化し、この
信号のエッジの数をカウントする方法でも、光スポット
移動時の横断トラック数を知ることができ、これにより
正確な移動量が測定できる。
【0037】また、第2の実施形態において、スポット
位置信号のゲインを変えるのに乗算部404を用いた
が、たとえばスポット位置検出回路107に可変増幅器
を内蔵し、この増幅率をスポット位置ゲイン設定部40
3からコントロールする構成でもかまわない。
位置信号のゲインを変えるのに乗算部404を用いた
が、たとえばスポット位置検出回路107に可変増幅器
を内蔵し、この増幅率をスポット位置ゲイン設定部40
3からコントロールする構成でもかまわない。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1および請
求項3記載の発明によれば、トラッキングオフセットの
測定に際して、光スポットを所望の位置に保持すること
が可能となり、精度の高いトラッキングオフセットの測
定が可能となる。また、請求項2および請求項4記載の
発明によれば、スポット位置サーボの誤差が少ないとき
のみトラッキングオフセットの検出を行うことにより、
外部衝撃などが加わり光スポットの位置が所望の位置か
らずれるような事態が生じても、所定のスポット位置に
対応したトラッキングオフセットを正確に測定すること
ができる。さらに、請求項5記載の発明によれば、光ス
ポットを所望の位置に正確に移動させる事ができ、トラ
ッキングオフセットの補正範囲を最大限まで広げること
が可能となる。また、請求項6記載の発明によれば、ス
ポット位置信号に対するトラッキング誤差信号の影響を
なくすることができ、精度の高いスポット位置サーボが
実施可能となる。本件発明は、上記のような効果をも
ち、特に、トラッキング誤差の検出にプッシュプル法を
用いた場合、プッシュプル法の持つ、構成が単純で安価
に製造できること、小型化に向くということといった優
れた特長を生かしながら実用化を図る上で重要である。
さらには、持ち運び可能な光ディスク装置において、本
発明は実用上、非常に有効である。
求項3記載の発明によれば、トラッキングオフセットの
測定に際して、光スポットを所望の位置に保持すること
が可能となり、精度の高いトラッキングオフセットの測
定が可能となる。また、請求項2および請求項4記載の
発明によれば、スポット位置サーボの誤差が少ないとき
のみトラッキングオフセットの検出を行うことにより、
外部衝撃などが加わり光スポットの位置が所望の位置か
らずれるような事態が生じても、所定のスポット位置に
対応したトラッキングオフセットを正確に測定すること
ができる。さらに、請求項5記載の発明によれば、光ス
ポットを所望の位置に正確に移動させる事ができ、トラ
ッキングオフセットの補正範囲を最大限まで広げること
が可能となる。また、請求項6記載の発明によれば、ス
ポット位置信号に対するトラッキング誤差信号の影響を
なくすることができ、精度の高いスポット位置サーボが
実施可能となる。本件発明は、上記のような効果をも
ち、特に、トラッキング誤差の検出にプッシュプル法を
用いた場合、プッシュプル法の持つ、構成が単純で安価
に製造できること、小型化に向くということといった優
れた特長を生かしながら実用化を図る上で重要である。
さらには、持ち運び可能な光ディスク装置において、本
発明は実用上、非常に有効である。
【図1】 本発明の第1の実施形態における光ディスク
装置の構成を示すブロック図である。
装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 本発明の第1の実施形態における受光素子1
05と光スポットの模式図である。
05と光スポットの模式図である。
【図3】 本発明の第1の実施形態における光ディスク
装置のメインルーチンを示すフローチャートである。
装置のメインルーチンを示すフローチャートである。
【図4】 図3のトラッキングオフセット測定のフロー
チャートである。
チャートである。
【図5】 図3のトラッキングオフセットの補正のフロ
ーチャートである。
ーチャートである。
【図6】 本発明の第1の実施形態におけるスポット位
置オフセットの変化を示す模式図である。
置オフセットの変化を示す模式図である。
【図7】 本発明の第2の実施形態における光ディスク
装置の構成を示すブロック図である。
装置の構成を示すブロック図である。
【図8】 本発明の第3の実施形態における光ディスク
装置の構成を示すブロック図である。
装置の構成を示すブロック図である。
【図9】 本発明の第3の実施形態における外乱生成部
503が生成するパルス信号を示す模式図である。
503が生成するパルス信号を示す模式図である。
【図10】 従来の光ディスク装置における受光素子と
光スポットの模式図である。
光スポットの模式図である。
101 光ディスク 102 光ヘッド 103 対物レンズ 104 トラッキングアクチュエータ 105 受光素子 106 トラッキング誤差検出回路 107 スポット位置検出回路 109 スポット位置設定部 110 第1の加算部 111 スポット位置位相補償部 113 トラッキングオフセット検出部 114 オフセット補正値生成部 115 第2の加算部 116 トラッキング位相補償部 117 選択部 401 比較器 402 カウンタ 403 スポット位置ゲイン設定部 404 乗算部 501 低域通過フィルタ 502 第3の加算部 503 外乱生成部
Claims (7)
- 【請求項1】 光ディスク上の情報トラックと光スポッ
トとの位置ずれを示すトラッキング誤差信号が零となる
ように光スポットを径方向に移動させるトラッキングサ
ーボ手段を備えた光ディスク装置であって、 光ヘッド上での光スポットの径方向の位置を設定するス
ポット位置設定手段と、 スポット位置設定手段により複数のオフセット位置の各
々に光スポットを保持してトラッキング誤差信号からト
ラッキングオフセットを検出する検出手段と、 検出手段によって検出された複数のトラッキングオフセ
ット値を用いてトラッキングサーボ時のトラッキング誤
差信号に加算するオフセット補正値を生成するオフセッ
ト補正値生成手段と、 を備えた光ディスク装置。 - 【請求項2】 トラッキング誤差信号の振幅監視手段を
さらに備え、トラッキング誤差信号の振幅が所定の値よ
り大きい場合には、当該トラッキング誤差信号をトラッ
キングオフセットの検出に用いない、請求項1記載の光
ディスク装置。 - 【請求項3】 光ディスクに照射する光スポットを半径
方向に移動させる光スポット移動手段と、 前記光スポットと光ディスク上の情報トラックの位置ず
れを示すトラッキング誤差信号を生成するトラッキング
誤差検出手段と、 光ヘッド上での前記光スポットの径方向の位置を示すス
ポット位置信号を生成するスポット位置検出手段と、 前記スポット位置信号に加算するスポット位置オフセッ
トを出力するスポット位置設定手段と、 前記スポット位置オフセットが加算されたスポット位置
信号に位相補償を施し出力するスポット位置位相補償手
段と、 前記トラッキング誤差信号のオフセットを測定するトラ
ッキングオフセット検出手段と、 前記スポット位置誤差信号と前記オフセット検出信号が
検出したトラッキングオフセットに基づき、前記トラッ
キング誤差信号に加算するオフセット補正値を出力する
オフセット補正値生成手段と、 前記オフセット補正値が加算されたトラッキング誤差信
号に位相補償を施し出力するトラッキング位相補償手段
と、 前記スポット位置位相補償手段と前記トラッキング位相
補償手段の出力のうちどちらか一方を選択し、前記光ス
ポット移動手段に入力する選択手段を備え、 前記トラッキングオフセット検出手段によるオフセット
測定時には光スポットを前記スポット位置オフセットが
示す位置に保持することを特徴とすることを特徴とする
光ディスク装置。 - 【請求項4】 請求項3記載の光ディスク装置におい
て、スポット位置位相補償手段が入力する信号の値が所
定値以上の場合にスポット位置外れ信号を出力する振幅
監視手段を備え、 トラッキングオフセット検出手段は前記スポット位置外
れ信号が出力されている際のトラッキング誤差信号をト
ラッキングオフセットの検出に用いないことを特徴とす
る光ディスク装置。 - 【請求項5】 請求項3記載の光ディスク装置におい
て、光スポットの光ヘッド上での径方向の移動量を測定
する光スポット移動量測定手段と、 スポット位置信号のゲインを変えるスポット位置ゲイン
変更手段と、 スポット位置オフセットによる光スポットの目標移動量
と光スポット移動量測定手段が出力する実際の移動量を
比較し、スポット位置信号のゲインを設定するスポット
位置ゲイン設定手段を備えることを特長とする光ディス
ク装置。 - 【請求項6】 光ディスクに照射する光スポットを半径
方向に移動させる光スポット移動手段と、 光ヘッド上での前記光スポットの径方向の位置を示す第
1のスポット位置信号を生成するスポット位置検出手段
と、 前記第1のスポット位置信号の高周波成分を除去し第2
のスポット位置信号として出力する高域遮断手段と、 前記第2のスポット位置信号に位相補償を施し出力する
スポット位置位相補償手段と、 光スポットを微少振動させる外乱信号を生成する外乱生
成手段と、 前記スポット位置位相補償手段の出力に前記外乱信号を
加算し、前記光スポット移動手段に出力する加算手段を
備えることを特長とした光ディスク装置。 - 【請求項7】 光ディスクに照射する光スポットを、前
記光ディスク上の情報トラックに略垂直方向に移動させ
る光スポット移動手段と、 情報トラックに略平行に少なくとも2分割、情報トラッ
クに略垂直方向に少なくとも3分割した受光手段と、 前記受光手段の情報トラックに略平行な分割線の一方に
位置し、垂直方向に隣り合わない2つの領域の受光量の
和を算出する第1の加算手段と、 前記受光手段の情報トラックに略平行な分割線の他方に
位置し、垂直方向に隣り合わない2つの領域の受光量の
和を算出する第2の加算手段と、 前記第1の加算手段の出力と第2の加算手段の出力を減
算し、スポット位置信号として出力するスポット位置信
号生成手段を備えることを特長とする光ディスク装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5932298A JPH11259875A (ja) | 1998-03-11 | 1998-03-11 | 光ディスク装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5932298A JPH11259875A (ja) | 1998-03-11 | 1998-03-11 | 光ディスク装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11259875A true JPH11259875A (ja) | 1999-09-24 |
Family
ID=13110019
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5932298A Pending JPH11259875A (ja) | 1998-03-11 | 1998-03-11 | 光ディスク装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11259875A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7541768B2 (en) | 2005-11-03 | 2009-06-02 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Step motor control circuit and method of generating step motor control signal |
JP2012190525A (ja) * | 2011-03-14 | 2012-10-04 | Fujitsu Ten Ltd | 光ディスク装置、信号処理装置、及び信号処理方法 |
JP2015041396A (ja) * | 2013-08-21 | 2015-03-02 | 船井電機株式会社 | 光ディスク装置および光ディスク装置の駆動方法 |
WO2017183575A1 (ja) * | 2016-04-19 | 2017-10-26 | 三菱電機株式会社 | 光ピックアップ制御装置、及び光ピックアップ制御方法 |
-
1998
- 1998-03-11 JP JP5932298A patent/JPH11259875A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7541768B2 (en) | 2005-11-03 | 2009-06-02 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Step motor control circuit and method of generating step motor control signal |
JP2012190525A (ja) * | 2011-03-14 | 2012-10-04 | Fujitsu Ten Ltd | 光ディスク装置、信号処理装置、及び信号処理方法 |
JP2015041396A (ja) * | 2013-08-21 | 2015-03-02 | 船井電機株式会社 | 光ディスク装置および光ディスク装置の駆動方法 |
WO2017183575A1 (ja) * | 2016-04-19 | 2017-10-26 | 三菱電機株式会社 | 光ピックアップ制御装置、及び光ピックアップ制御方法 |
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