JPH11259779A - ガス検知装置 - Google Patents

ガス検知装置

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JPH11259779A
JPH11259779A JP6116798A JP6116798A JPH11259779A JP H11259779 A JPH11259779 A JP H11259779A JP 6116798 A JP6116798 A JP 6116798A JP 6116798 A JP6116798 A JP 6116798A JP H11259779 A JPH11259779 A JP H11259779A
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Yoshinori Nishigami
佳典 西上
Mikiya Nakatani
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 絶対湿度の変動によるセンサ出力の変動を高
精度且つ簡易的に補償して、低濃度ガスを高精度に検知
可能なガス検知装置を提供する。 【解決手段】 ガスセンサ1の出力信号Sを所定のサン
プリング周期T1 でサンプルホールドするサンプリング
部2と、過去の所定期間内における所定のサンプリング
値の平均値SAVE を演算する平均値演算部3と、最新の
サンプリング値S NEW と旧サンプリング値SOLD との差
である第1差分値Δ1 が所定の第1閾値V 1 より大きい
かを判定する第1判定部4と、最新のサンプリング値S
NEW と平均値SAVE との差である第2差分値Δ2 が所定
の第2閾値V2 より大きいかを判定する第2判定部5
と、第1判定部4と第2判定部5の判定結果が両方とも
真の場合に所定の報知処理を行う報知処理部9とを備え
てなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、環境条件の変動に
よりガスセンサの検知感度の変化を補償可能なガス検知
装置に関し、更に詳しくは、絶対湿度に依存して検知感
度が変化する場合の絶対湿度補正可能なガス検知装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】この種のガス検知装置として、半導体式
ガスセンサを用いたものがある。この半導体式ガスセン
サは、絶対湿度に依存して特性が変化するため、家庭用
ガス警報器においては、例えばサーミスタ等の安価な温
度センサを用いて、センサ出力と絶対湿度との間の相関
関係と近似している温度との相関関係を利用して簡易的
に湿度補償を行っていた。
【0003】例えば、熱線型半導体式センサの場合、図
7に示すような湿度特性を示し、絶対湿度の上昇ととも
にセンサの抵抗値が変化しセンサ出力が上昇する。サー
ミスタによるセンサ出力の補正量は、図8に示すよう
に、3点以上の温湿度条件を設定し、センサ出力が一定
になるように設定する。しかしながら、適正補正量に対
応する絶対湿度と温度の関係から一義的に定まる相対湿
度(例えば、絶対湿度33g/m3 で温度が40℃の場
合は相対湿度が65%)下では適正補正量が得られる
が、同じ温度でも低湿状態では、センサ出力が前記一定
出力を下回り、逆に高湿状態ではセンサ出力が前記一定
出力を上回る結果となり、適正補正量が得られず、結果
として高精度且つ高感度のガス検知が困難であった。
【0004】そこで、センサ出力の絶対湿度補正を高精
度に行おうとすると、図9及び図10に示すように、温
度センサと相対湿度センサを使用した補正、及び、絶対
湿度センサを使用した補正が考えられるが、何れも湿度
センサが高価であるため、ガス検知装置の製造コスト高
騰の要因となり、家庭用ガス警報器等に採用するのは困
難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の問題
点に鑑みてなされたものであり、その目的は、上記問題
点を解消し、環境条件の変動、特に、絶対湿度の変動に
よるセンサ出力の変動を高精度且つ簡易的に補償して、
低濃度ガスを高精度に検知可能なガス検知装置を提供す
る点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明に係るガス検知装置の第一の特徴構成は、特許
請求の範囲の欄の請求項1に記載した如く、ガスセンサ
の出力信号を所定のサンプリング周期でサンプルホール
ドするサンプリング部と、過去の所定期間内における所
定のサンプリング値の平均値を演算する平均値演算部
と、最新のサンプリング値と旧サンプリング値との差で
ある第1差分値が所定の第1閾値より大きいかを判定す
る第1判定部と、最新のサンプリング値と前記平均値演
算部で算出された平均値との差である第2差分値が所定
の第2閾値より大きいかを判定する第2判定部と、前記
第1判定部と前記第2判定部の判定結果に基づいて、前
記第1差分値が前記第1閾値より大きく、且つ、前記第
2差分値が前記第2閾値より大きい場合に、所定の報知
処理を行う報知処理部とを備えてなる点にある。
【0007】同第二の特徴構成は、特許請求の範囲の欄
の請求項2に記載した如く、上記第一の特徴構成に加え
て、前記報知処理部が報知処理を行う場合は、旧サンプ
リング値を最新のサンプリング値で更新せずにそのまま
保持する点にある。
【0008】同第三の特徴構成は、特許請求の範囲の欄
の請求項3に記載した如く、上記第一または第二の特徴
構成に加えて、前記第2差分値が所定の第3閾値より大
きいかを判定する第3判定部を備え、前記報知処理部
が、前記第3判定部の判定結果に基づいて、前記第2差
分値が前記第3閾値より大きい場合に、前記報知処理を
行う点にある。
【0009】同第四の特徴構成は、特許請求の範囲の欄
の請求項4に記載した如く、上記第一、第二または第三
の特徴構成に加えて、過去の所定期間内のサンプリング
値の最小値を記憶する最小値記憶部と、最新のサンプリ
ング値と前記最小値記憶部に記憶された最小値との差で
ある第3差分値が所定の第4閾値より大きいかを判定す
る第4判定部とを備え、前記報知処理部が、前記第2判
定部と前記第4判定部の判定結果に基づいて、前記第2
差分値が前記第2閾値より大きく、且つ、前記第3差分
値が前記第4閾値より大きい場合に、前記報知処理を行
う点にある。
【0010】以下に作用並びに効果を説明する。本発明
の第一の特徴構成は、ガスセンサのセンサ出力の過渡特
性がガス濃度の変化による場合と、絶対湿度等の環境条
件変動による場合との差に着目してなされたものであ
る。例えば、ガスセンサが熱線型半導体式センサの場
合、ガス濃度変化時と絶対湿度変化時のセンサ出力の応
答特性はガス濃度変化時の方が急峻である。
【0011】従って、本特徴構成によれば、先ず第1判
定部が、かかる過渡特性の差に基づく所定のサンプリン
グ周期ごとのセンサ出力の時間変化量、即ち第1差分値
を判定することで、検知対象であるガス濃度変化を確実
に検知する。但し、第1判定部では、ガス濃度の絶対値
が検知レベルにあるか否かは判別できないので、第2判
定部がかかる判定を行う。ここで、第2判定部は、固定
閾値による検知レベルを使用せずに、過去の所定期間に
おけるセンサ出力の平均値を使用することで、ガス濃度
の変化時、或いは、その前後にわたって絶対湿度等の環
境条件が変化してセンサ出力が変動しても、その変動分
を前記平均値によって吸収することで、センサ感度の変
動を一定範囲内に抑制することができるのである。つま
り、第2差分値が環境条件の変動によらず、主としてガ
ス濃度の変化にのみ追従して変化することになり、第2
判定部によってガス濃度の絶対値の検出が可能となる。
尚、第1閾値として一定値を確保しながら、第2閾値を
0とすることで、極めて低濃度のガスの検知も可能とな
る。第1判定部が第1差分値が第1閾値より大きいこ
と、及び、第2判定部が第2差分値が第2閾値より大き
いことを判定した場合に、警報を発する等の所定の報知
処理を実行して検知結果を報知する。
【0012】以上の結果、本特徴構成によれば、環境条
件の変動、特に、絶対湿度の変動によるセンサ出力の変
動を高精度且つ簡易的に補償して、低濃度ガスを高精度
に検知可能なガス検知装置を提供する。
【0013】同第二の特徴構成によれば、ガス検知時は
旧サンプリング値を更新しないため、第1差分値を生成
するための基準値としてガス濃度が低レベル時の清浄雰
囲気中の値を使用するため、ガス検知後も継続してガス
検知状態を維持できるのである。つまり、一旦ガス検知
した後、ガス濃度が変化しない或いは変化が緩やかな場
合であっても、確実に検知できるのである。
【0014】同第三の特徴構成によれば、ガス検知前の
正常時におけるガス濃度が第1判定部が判定可能なレベ
ル以下の変化率で緩やかに上昇している場合であって
も、ガス濃度の絶対値が所定レベル以上になったのを、
第3判定部によって判別して検知することができるので
ある。つまり、第一の特徴構成において、ガス濃度の緩
やかな変化に対応すべく第1閾値を低く設定した場合、
環境条件の変動にも容易に反応して誤動作を招くという
弊害を、本特徴構成によって回避できるのである。ここ
で、本特徴構成を第一の特徴構成に従属させず独立した
構成とした場合、つまり、第1判定部と第2判定部を使
用しない場合は、環境条件の変動によって、例えば、絶
対湿度の緩やかな低下によってセンサ出力が緩やかに下
降している場合、第2差分値は負値となり、その時点
で、ガス濃度が上昇しても第3閾値が高ければ確実に当
該ガス濃度の上昇を検知できないことになるが、一方、
第3閾値を小さく設定し過ぎると、環境条件の通常より
急峻な変動によって誤動作するという問題が生じる虞が
ある。特に、平均値演算部の平均値の演算において、平
均値を求める所定期間の長さを確保しながら、大量のサ
ンプリング値を記憶するための記憶容量を節約するため
に、平均値の更新周期をサンプリング周期に比して長く
した場合、当該更新期間内に前記誤動作発生の可能性が
高くなる。従って、本特徴構成と第一の特徴構成を併用
することで、かかる問題を回避して、高精度のガス検知
を行うことができるのである。
【0015】同第四の特徴構成によれば、極微量のガス
が室内に徐々に蓄積されていく場合等において、第1判
定部または第3判定部が夫々判定できない程度の緩やか
な変化率でセンサ出力が上昇する場合においても、確実
にガス濃度の変化を検知することができるのである。
尚、第4閾値をある程度高く設定することで、環境条件
の変動による誤動作を回避できるのである。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明に係るガス検知装置(以
下、本発明装置という)の一実施の形態につき、図面に
基づいて説明する。
【0017】図1に示すように、本発明装置は、ガスセ
ンサ1と、前記ガスセンサ1のセンサ出力信号Sを所定
のサンプリング周期T1 でサンプルホールドしてA/D
変換し、最新のサンプリング値SNEW として記憶するサ
ンプリング部2と、前記サンプリング部2でA/D変換
されたサンプリング値の内の前記サンプリング周期T 1
の整数倍の第2のサンプリング周期T2 毎に最新のNポ
イント分を記憶し、これらNポイント分のサンプリング
値の平均値SAVE を前記サンプリング周期T2毎に演算
する平均値演算部3と、旧サンプリング値SOLD を保存
するとともに前記サンプリング値SNEW との差である第
1差分値Δ1 (=SNEW −SOLD )を演算し、この第1
差分値Δ1 が所定の第1閾値V1 より大きいかを判定す
る第1判定部4と、前記サンプリング値SNEW と前記平
均値SAVE との差である第2差分値Δ2 (=SNEW −S
AVE )を演算し、この第2差分値Δ2 が所定の第2閾値
2 より大きいかを判定する第2判定部5と、前記第2
判定部5で演算された前記第2差分値Δ2 が所定の第3
閾値V3 より大きいかを判定する第3判定部6と、前記
サンプリング部2でサンプリングされたサンプリング値
の24時間分の最小値SMIN を求め、24時間毎に前記
最小値SMIN の更新を行う最小値記憶部7と、前記サン
プリング値SNEW と前記最小値記憶部7で更新された最
小値SMIN との差である第3差分値Δ3 (=SNEW −S
MIN )を演算し、この第3差分値Δ3が所定の第4閾値
4 より大きいかを判定する第4判定部8と、前記第1
判定部4と前記第3判定部6と前記第4判定部8の各判
定結果の何れか一つが真であって、且つ、前記第2判定
部5の判定結果が真である場合に、警報発生等の所定の
報知処理を実行する報知処理部9とから構成されてい
る。
【0018】前記ガスセンサ1は、白金線コイル等の貴
金属線材に金属酸化物半導体を被覆焼成して形成した熱
線型半導体式センサ1aにより構成されており、ガス成
分の吸着による電気抵抗の変化によってガス検知するも
ので、一般に、図2に示すブリッジ回路を構成して前記
センサ出力信号Sを電圧値として読み出す。
【0019】本発明装置の内の前記サンプリング部2、
前記平均値演算部3、前記第1判定部4、前記第2判定
部5、前記第3判定部6、前記最小値記憶部7、及び、
前記第4判定部8からなるセンサ出力判定部10は、具
体的には、アナログ入力端子、内蔵A/D変換器等を具
備したマイクロコンピュータで構成されている。また、
前記サンプリング部2、前記平均値演算部3、前記第1
判定部4、前記第2判定部5、前記第3判定部6、前記
最小値記憶部7、及び、前記第4判定部8は、夫々、内
蔵メモリやレジスタ等の所定の記憶領域を割り当て、マ
イクロコンピュータに内蔵の実行プログラムを実行する
ことによってソフトウェア処理によって実現される。従
って、図1に示す各機能ブロックの接続は、各ブロック
で演算結果或いは判定結果の流れを示すもので、実際の
電気信号の流れや配線を示すものではない。また、並列
処理可能なマイクロコンピュータや専用ハードウェアを
使用する場合は、各機能ブロックの実行は部分的に並列
処理しても構わない。
【0020】以下、本発明装置の動作を、マイクロコン
ピュータでソフトウェア処理する場合について、図3に
示すフローチャートに基づき説明する。
【0021】電源オンによりスタートし、先ず、ステッ
プ#1において、前記旧サンプリング値SOLD 、前記平
均値SAVE 、前記最小値SMIN の各初期値を設定する。
以下、サンプリング周期T1 毎に以下の処理を行う。本
実施形態では、前記サンプリング周期T1 は10秒に設
定している。
【0022】ステップ#2において、前記サンプリング
部2が前記センサ出力信号Sをサンプルホールド及びA
/D変換して前記最新のサンプリング値SNEW として記
憶する。次に、ステップ#3において、前記第1判定部
4が前記第1差分値Δ1 (=S NEW −SOLD )を、前記
第2判定部5が前記第2差分値Δ2 (=SNEW
AVE)を演算する。
【0023】ステップ#4において、前記第1判定部4
が前記第1差分値Δ1 が前記第1閾値V1 より大きいか
を判定する。この判定が真(Δ1 >V1 )であれば、ス
テップ#5乃至#7を実行せずにステップ#8を実行す
る。また、この判定が偽(Δ 1 ≦V1 )であれば、ステ
ップ#5を実行する。
【0024】ステップ#5において、前記第3判定部6
が前記第2差分値Δ2 が所定の第3閾値V3 より大きい
かを判定する。この判定が真(Δ2 >V3 )であれば、
ステップ#6乃至#7を実行せずにステップ#8を実行
する。また、この判定が偽(Δ2 ≦V3 )であれば、ス
テップ#6を実行する。
【0025】ステップ#6において、前記第4判定部8
が前記第3差分値Δ3 (=SNEW −SMIN )を演算し、
この第3差分値Δ3 が前記第4閾値V4 より大きいかを
判定する。この判定が真(Δ3 >V4 )であれば、ステ
ップ#7を実行せずにステップ#8を実行する。また、
この判定が偽(Δ3 ≦V4 )であれば、ステップ#7を
実行する。
【0026】ステップ#7において、前記第2差分値Δ
2 を0にリセットし、前記第1判定部4で保存している
前記旧サンプリング値SOLD に前記サンプリング値S
NEW を代入して前記旧サンプリング値SOLD を更新す
る。次にステップ#8を実行する。
【0027】ステップ#8において、前記第2判定部5
が、ステップ#3において演算した前記第2差分値Δ
2 、或いは、ステップ#7でリセットされている場合は
その第2差分値Δ2 が前記第2閾値V2 より大きいかを
判定する。この判定が真(Δ2>V2 )であれば、ステ
ップ#9において前記報知処理部9が警報発生等の所定
の報知処理を実行する。また、この判定が偽(Δ2 ≦V
2 )であれば、ステップ#9を実行しない。尚、前記第
2閾値V2 は前記第3閾値V3 より小さい値、例えば、
0に設定している。従って、ステップ#5における判定
(Δ2 >V3 )が真であれば、ステップ#8における上
記判定(Δ2 >V2 )は必ず真であるため、直接ステッ
プ#9を実行しても構わない。
【0028】ステップ#10において、前記平均値S
AVE 及び前記最小値SMIN の演算及び更新処理を実行す
る。但し、前記サンプリング周期T1 毎には実行せず、
後述する要領で行う。
【0029】以上のステップ#2からステップ#10ま
での一連の処理を前記サンプリング周期T1 間隔で実行
する。
【0030】本実施形態では、前記サンプリング周期T
1 は10秒に設定している。このサンプリング周期T1
は前記ガスセンサ1のセンサ出力値の過渡特性が、絶対
湿度変化に伴う場合と被検知ガスのガス濃度変化に伴う
場合とで異なり、前者の場合の方がセンサ出力値の応答
が緩やかであることに対応して最適値が設定されてい
る。図4は、絶対湿度を略一定の時間変化率で緩やかに
上昇させながら、途中で喫煙を開始した場合における、
前記サンプリング周期T1 が1秒、5秒、10秒の3通
りについての、単位時間当りの前記第1差分値Δ1 (=
NEW −SOLD )の変化を示したものである。これよ
り、前記サンプリング周期T1 が5秒以下では前記第1
差分値Δ1 が喫煙によるガス濃度の変化に十分に対応で
きず、前記第1閾値V1 を低く設定する必要が生じる
が、前記サンプリング周期T1 が10秒のときの値は5
秒以下のものに比べ2倍以上あり、前記第1判定部4で
ガス濃度の変化を十分に検知可能であることを示唆して
いる。尚、前記サンプリング周期T 1 を10秒より長く
すると逆にガス濃度の変化に十分に対応できなくなる。
【0031】更に、前記サンプリング周期T2 は10
分、即ち前記サンプリング周期T1 の60周期分に設定
してある。また、前記平均値SAVE を演算するための前
記ポイント数Nは7に設定してあり、従って前記平均値
AVE は、過去1時間のセンサ出力の平均値を近似的に
表している。よって、ステップ#10において、ステッ
プ#2からステップ#10までの一連の処理の60回に
1回の割合で、前記平均値演算部3が7ポイント分のサ
ンプリング値を最新の7ポイント分のサンプリング値に
更新して、新たな平均値SAVE を演算する。
【0032】ステップ#10において、前記最小値S
MIN の演算は及び更新は、電源オンから最初の24時間
とそれ以降で処理方法が異なる。電源オンから最初の2
4時間では、前記平均値SAVE の演算と同様に前記サン
プリング周期T2 つまり10分間隔で、前記最小値S
MIN とその時点での前記旧サンプリング値SOLD を大小
比較し、小なる方を新たに最小値SMIN として更新す
る。従って、演算も更新も同時に行われ、更新された最
小値SMIN は、次のステップ#2以降の処理で使用され
る。電源オンから最初の24時間を超えると、演算は同
様に10分間隔で行われるが、更新は最初の24時間を
超えた時点から24時間間隔で行う。ここで、前記最小
値SMIN は、長期間にわたるガス濃度や絶対湿度等の環
境条件の緩やかな変動(上昇及び下降)の傾向に追従し
て前記第4判定部8の判定に対して適正な補正を施すも
のであるため、前記最小値SMIN に更新前24時間に演
算された演算最小値SMINCを強制的に代入して前記最小
値SMIN を更新し、また、この更新直後に、前記演算最
小値SMINCはその時点での旧サンプリング値SOLD によ
って初期化される。
【0033】次に、本発明装置による湿度補償性能につ
き説明する。図5は、前記ガスセンサ1のセンサ出力の
静特性を示しており、ガス濃度に対する感度が絶対湿度
によって変化することが分かる。図6は、ステップ#3
において演算された前記第2差分値Δ2 (=SNEW −S
AVE )をガス濃度及び絶対湿度別にプロットしたもの
で、前記第2差分値Δ2 が絶対湿度の変化に大きく依存
せず、専らガス濃度に追従して変化することから、絶対
湿度補償が適正に行われることを示している。また、こ
のことが、ガス濃度が低濃度程顕著であることから、ス
テップ#8において、前記第2閾値V2 を極めて小さな
値、例えば、0に設定して、低濃度ガスの検知が可能な
ことが分かる。
【0034】〔別実施形態〕以下に別実施形態を説明す
る。 〈1〉前記センサ出力判定部10は、必ずしもマイクロ
コンピュータで構成されなくても構わない。例えば、各
部の機能を夫々、A/D変換器やランダムロジック回路
や半導体メモリの組み合わせ、または、それらを内蔵し
たゲートアレイ等でハードウェアのみの構成としても構
わない。
【0035】〈2〉前記ガスセンサ1は、必ずしも上記
実施形態のものに限定されるものではない。絶対湿度の
変動によってセンサ出力が変動する他の形式のガスセン
サであってもよい。また、本発明装置は、絶対湿度以外
の環境条件の変動によってセンサ出力が変動する場合に
対しても、同様のセンサ出力補正が可能である。
【0036】〈3〉図3に例示したフローチャートは、
本発明装置、特に前記センサ出力判定部10をソフトウ
ェアで実現するための動作手順の一例を示したものであ
り、各ステップを他の手順で実行して同様の効果を得る
ようにしても構わない。例えば、下記のような変更が可
能である。ステップ#4、#5、#6の実行順序は適宜
入れ換えても同様の結果が得られる。また、ステップ#
5、#6は、必ずしも実行する必要はない。また、ステ
ップ#3で前記第2差分値Δ2 を算出せずに、ステップ
#5を実行する場合のその判定処理前、及び、ステップ
#4及び6からステップ#8への移行途中において前記
第2差分値Δ2 を演算するようにしても構わない。更
に、ステップ#10は、各ステップ#3、#4または#
8の前であっても構わない。前記平均値SAVE 及び前記
最小値SMIN の更新は夫々10分及び24時間間隔であ
るのに対して、前記センサ出力判定部10の動作は10
秒間隔であるため、前記平均値SAVE 及び前記最小値S
MIN の演算と前記センサ出力判定部10の実行に使用さ
れるものが、10分或いは24時間毎に10秒ずれるだ
けであり、全体としては同様の効果が得られる。
【0037】〈4〉前記サンプリング周期T1 、前記サ
ンプリング周期T2 、前記ポイント数N、または、前記
最小値SMIN の更新周期は、必ずしも上記実施形態のも
のに限定されるものではなく、使用条件に応じて適宜変
更或いは調整可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るガス検知装置の一実施の形態を示
す機能ブロック構成図
【図2】ガスセンサの一実施の形態を示す回路構成図
【図3】本発明に係るガス検知装置の動作手順を示すフ
ローチャート
【図4】第1差分値Δ1 の時間変化率(V/秒)をサン
プリング周期T1 別に示す過渡特性図
【図5】ガスセンサのセンサ出力の静特性を示す特性図
【図6】第2差分値Δ2 の湿度特性図
【図7】ガスセンサの湿度特性図
【図8】従来技術におけるセンサ出力の温度補正特性図
【図9】相対湿度センサを用いた従来技術例を示す回路
ブロック図
【図10】絶対湿度センサを用いた従来技術例を示す回
路ブロック図
【符号の説明】
1 ガスセンサ 2 サンプリング部 3 平均値演算部 4 第1判定部 5 第2判定部 6 第3判定部 7 最小値記憶部 8 第4判定部 9 報知処理部 10 センサ出力判定部 T1 サンプリング周期 SNEW 最新のサンプリング値 SOLD 旧サンプリング値 SAVE 平均値 Δ1 第1差分値 Δ2 第2差分値 V1 第1閾値 V2 第2閾値

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスセンサの出力信号を所定のサンプリ
    ング周期でサンプルホールドするサンプリング部と、過
    去の所定期間内における所定のサンプリング値の平均値
    を演算する平均値演算部と、最新のサンプリング値と旧
    サンプリング値との差である第1差分値が所定の第1閾
    値より大きいかを判定する第1判定部と、最新のサンプ
    リング値と前記平均値演算部で算出された平均値との差
    である第2差分値が所定の第2閾値より大きいかを判定
    する第2判定部と、前記第1判定部と前記第2判定部の
    判定結果に基づいて、前記第1差分値が前記第1閾値よ
    り大きく、且つ、前記第2差分値が前記第2閾値より大
    きい場合に、所定の報知処理を行う報知処理部とを備え
    てなるガス検知装置。
  2. 【請求項2】 前記報知処理部が報知処理を行う場合
    は、旧サンプリング値を最新のサンプリング値で更新せ
    ずにそのまま保持することを特徴とする請求項1記載の
    ガス検知装置。
  3. 【請求項3】 前記第2差分値が所定の第3閾値より大
    きいかを判定する第3判定部を備え、前記報知処理部
    が、前記第3判定部の判定結果に基づいて、前記第2差
    分値が前記第3閾値より大きい場合に、前記報知処理を
    行う請求項1または2記載のガス検知装置。
  4. 【請求項4】 過去所定期間内のサンプリング値の最小
    値を記憶する最小値記憶部と、最新のサンプリング値と
    前記最小値記憶部に記憶された最小値との差である第3
    差分値が所定の第4閾値より大きいかを判定する第4判
    定部とを備え、前記報知処理部が、前記第2判定部と前
    記第4判定部の判定結果に基づいて、前記第2差分値が
    前記第2閾値より大きく、且つ、前記第3差分値が前記
    第4閾値より大きい場合に、前記報知処理を行う請求項
    1、2または3記載のガス検知装置。
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