JPH11258358A - 空港気象危険度判定処理装置 - Google Patents

空港気象危険度判定処理装置

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JPH11258358A
JPH11258358A JP10065577A JP6557798A JPH11258358A JP H11258358 A JPH11258358 A JP H11258358A JP 10065577 A JP10065577 A JP 10065577A JP 6557798 A JP6557798 A JP 6557798A JP H11258358 A JPH11258358 A JP H11258358A
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
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    • Y02A90/10Information and communication technologies [ICT] supporting adaptation to climate change, e.g. for weather forecasting or climate simulation

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 複数の気象観測装置から得られた気象データ
を統合的に判断し、危険度を判定することができる空港
気象危険度判定処理装置を提供する。 【解決手段】 空港気象ドップラーレーダシステム12
から得られる気象データと、各種気象測器14から得ら
れる気象データとが、集中データベース装置20に格納
される。統合判定処理装置22は格納した気象データに
対し、空港を含む地域を構成する複数の小領域毎に、そ
の小領域における気象データに基づき点数付けを行う。
この点数付けは空港気象ドップラーレーダシステム12
からの気象データと、各種気象測器14からの気象デー
タとの、それぞれに対して行われる。そして、それぞれ
の気象データに応じてレイヤーデータが点数付けによっ
て作成される。各レイヤーに含まれる点数を加算するこ
とにより、統合判定処理装置22は危険度レイヤーデー
タを作成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は空港の気象を観測
し、空港面の危険度を判定する技術に関する。特に、複
数の観測装置からの気象データを統合し、危険度を総合
的に判断することができる装置に関する。
【0002】
【従来の技術】旅客機などの飛行機が離発着する際に、
空港の周囲の気象条件はその離発着に大きな影響を及す
ため、気象状態を正確に把握することは極めて重要なこ
とである。従って、空港の敷地を含む一定の範囲におけ
る気象状態は従来から様々な手法を用いて観測されてき
た。このような気象条件の観測には、気象レーダや、風
向風速計システムなどが用いられてきた。
【0003】近年、風速と共に雨量についても計測をす
ることができるドップラーレーダシステムが空港を含む
一定の範囲の気象状態を計測するのに用いられてきてい
る。このような空港気象を計測するためのドップラーレ
ーダを、空港気象ドップラーレーダシステムと呼ぶ。
【0004】従来のこのような観測装置を用いた気象の
観測動作、及びこの観測結果に基づき空港に出される警
報の様子を表す説明図が図12に示されている。この図
に示されているように、空港の気象を観測する観測者1
0は、上述した空港気象ドップラーレーダシステム12
や、各種気象測器14などから得られる気象データに基
づき空港を中心とする一定領域の気象条件を観測する。
そして、観測者10は空港を中心とする一定領域におい
て飛行機が離発着するのに対し危険であるか否かの判断
を行う。換言すれば、観測者は飛行機が離発着しても良
いかどうかの危険度の判定16を行うのである。この危
険度の判定16の結果、空港に対し警報通知18を行う
べき場合には、観測者10は空港の管制室に対し、この
警報通知18を行うのである。
【0005】さて、観測者10本人は、空港の所定の場
所で気象状態を観測している場合もあるが、多くの場
合、気象台などにおいて気象状況の観測を行っている人
間が上記観測者10となる。
【0006】このように、従来は、所定の観測者10が
各種の気象観測装置から得られる気象データを個別に取
得し、これらのデータを観測者10自身が統合して判断
することにより危険度の判定16を行っていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の危険度の判定1
6は、複数の気象データを観測者10が人手によってま
とめ上げることにより行っていた。従って、危険度の判
定16が極めて煩雑な作業となっており、観測者10の
負担は大きかった。さらに、より精密な気象状況の観測
を行おうとすればいきおい観測者10に与えられる気象
データの量も増えてしまい、正確な危険度の判定16を
行うための労力が増大してしまう。
【0008】本発明は、係る課題に鑑みなされたもので
あり、各種気象観測装置から得られる気象データを空港
気象ドップラーレーダシステムから得られるデータと統
合し、航空機の離発着に危険な領域を自動的に判定し、
通知をすることができる装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、空港気象レー
ダシステムから得られるレーダ気象データを格納する格
納手段と、前記格納手段に格納された前記レーダ気象デ
ータに基づき、空港を中心とする一定範囲の監視エリア
に対して危険度を判定する統合判定処理装置と、を含
み、前記統合判定処理装置は、前記空港を中心とする一
定範囲の監視エリアを構成する各小領域毎に、その小領
域における前記レーダ気象データに点数付けをし、前記
各小領域毎に、前記点数に基づき前記各小領域の危険度
を判定することを特徴とするものである。
【0010】本発明は、空港気象レーダシステムから得
られるレーダ気象データと、前記レーダ気象データ以外
の一般気象データと、を格納する格納手段と、前記格納
手段に格納された前記レーダ気象データと前記一般気象
データとに基づき、空港を中心とする一定範囲の監視エ
リアに対して危険度を判定する統合判定処理装置と、を
含むことを特徴とするものである。
【0011】本発明は、前記統合判定処理装置は、前記
空港を中心とする一定範囲の監視エリアを構成する各小
領域毎に、その小領域における前記一般気象データ及び
レーダ気象データに点数付けをし、前記各小領域毎に、
前記点数を集計・加算し、この集計結果に基づき前記各
小領域の危険度を判定することを特徴とするものであ
る。
【0012】本発明は、前記統合判定処理装置は、前記
一般気象データ及びレーダ気象データと、観測条件に応
じて段階的に割り付けられた点数との対応を示す変換テ
ーブルを参照することによって、前記点数付けを行うこ
とを特徴とするものである。
【0013】本発明は、空港気象レーダシステムから得
られるレーダ気象データと、近傍気象レーダの近傍気象
データと、を格納する格納手段と、前記格納手段に格納
された前記レーダ気象データと前記近傍気象データとに
基づき、空港を中心とする一定範囲の監視エリアに対し
て危険度を判定する統合判定処理装置と、を含むことを
特徴とするものである。
【0014】本発明は、前記統合判定処理装置は、前記
近傍気象データに基づき、悪天候が前記空港に接近して
いることを検出した場合には、前記悪天候が接近する領
域に対して危険度をより高く判定することを特徴とする
ものである。
【0015】本発明は、前記統合判定処理装置は、前記
空港を中心とする一定範囲の監視エリアを構成する各小
領域毎に、その小領域における前記近傍気象データ及び
レーダ気象データに点数付けをし、前記各小領域毎に、
前記点数を集計・加算し、この集計結果に基づき前記各
小領域の危険度を判定することを特徴とするものであ
る。
【0016】本発明は、前記統合判定処理装置は、前記
近傍気象データ及びレーダ気象データと、観測条件に応
じて段階的に割り付けられた点数との対応を示す変換テ
ーブルを参照することによって、前記点数付けを行うこ
とを特徴とするものである。
【0017】本発明は、前記統合判定処理装置は、前記
近傍気象データから、雨雲の移動を追跡することによ
り、将来の雨雲の位置を予測し、将来に雨雲が位置する
と予測した領域の点数を所定量増加させることを特徴と
するものである。
【0018】本発明は、前記統合判定処理装置は、前記
レーダ気象データから、雨雲の移動を追跡することによ
り、将来の雨雲の位置を予測し、将来に雨雲が位置する
と予測した領域の点数を所定量増加させることを特徴と
するものである。
【0019】本発明は、前記統合判定処理装置は、近い
将来に雨雲が位置すると予測した領域の点数を所定量増
加させ、遠い将来に雨雲が位置すると予測した領域の点
数を前記所定量より少なく増加させることを特徴とする
ものである。
【0020】本発明は、空港気象レーダシステムから得
られるレーダ気象データと、ウィンドプロファイラーシ
ステムから得られる風速分布気象データと、前記レーダ
気象データ及び前記風速分布気象データ以外の一般気象
データと、を格納する格納手段と、前記格納手段に格納
された前記レーダ気象データと前記風速分布気象データ
と前記一般気象データとに基づき、空港を中心とする一
定範囲の監視エリアに対して危険度を判定する統合判定
処理装置と、を含むことを特徴とするものである。
【0021】本発明は、前記統合判定処理装置は、前記
空港を中心とする一定範囲の監視エリアを構成する各小
領域毎に、その小領域における前記一般気象データ及び
レーダ気象データ及び風速分布気象データに点数付けを
し、前記各小領域毎に、前記点数を集計・加算し、この
集計結果に基づき前記各小領域の危険度を判定すること
を特徴とするものである。
【0022】本発明は、前記統合判定処理装置は、前記
一般気象データ及びレーダ気象データ及び風速分布気象
データと、観測条件に応じて段階的に割り付けられた点
数との対応を示す変換テーブルを参照することによっ
て、前記点数付けを行うことを特徴とするものである。
【0023】本発明は、空港気象レーダシステムから得
られるレーダ気象データと、ウィンドプロファイラーシ
ステムから得られる風速分布気象データと、を格納する
格納手段と、前記格納手段に格納された前記レーダ気象
データと前記風速分布気象データとに基づき、空港を中
心とする一定範囲の監視エリアに対して危険度を判定す
る統合判定処理装置と、を含むことを特徴とするもので
ある。
【0024】本発明は、前記統合判定処理装置は、前記
空港を中心とする一定範囲の監視エリアを構成する各小
領域毎に、その小領域におけるレーダ気象データ及び風
速分布気象データに点数付けをし、前記各小領域毎に、
前記点数を集計・加算し、この集計結果に基づき前記各
小領域の危険度を判定することを特徴とするものであ
る。
【0025】本発明は、前記統合判定処理装置は、前記
レーダ気象データ及び風速分布気象データと、観測条件
に応じて段階的に割り付けられた点数との対応を示す変
換テーブルを参照することによって、前記点数付けを行
うことを特徴とするものである。
【0026】本発明は、前記一般気象データには、各種
気象測器から得られる風向及び風速データが含まれるこ
とを特徴とするものである。
【0027】本発明は、前記統合判定処理装置の判定結
果を空港の地図情報と重畳して表示する表示手段、を含
むことを特徴とするものである。
【0028】本発明は、前記表示手段は、前記空港を中
心とする一定範囲の監視エリア毎に、前記統合判定処理
装置の判定結果を色で表すことを特徴とするものであ
る。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を図面に基づいて説明する。
【0030】実施の形態1.図1には、本実施の形態に
係る空港気象危険度判定処理装置を中心としたシステム
の説明図が示されている。この装置は、図1に示されて
いるように集中データベース装置20(請求項における
格納手段に相当する)と、統合判定処理装置22と、統
合判定処理装置22が判定した結果をデータ表示するデ
ータ表示装置24と、を備えている。
【0031】まず、集中データベース装置20は、各種
気象観測装置の気象データを、統合して格納するデータ
ベース装置である。この各種気象観測装置としては、図
1においては空港気象ドップラーレーダシステム12
(請求項における空港気象レーダシステムに相当する)
と、各種気象測器14とが示されているが、その他の観
測装置を用いることも勿論好ましい。
【0032】ここで、空港気象ドップラーレーダシステ
ム12とは、空中に電波を発射して、その動径方向にあ
る雨粒や雲からのエコーを観測する機器であり、エコー
の持つ位相と、発射した電波の位相の差をそのエコーの
持つ速度成分として換算し、そのエコーの動径方向の移
動速度を観測することができる。
【0033】さて、集中データベース装置20に格納さ
れた各種気象データは、各小領域毎に、所定の点数付け
による正規化が行われている。ここで、小領域について
説明する。本システムにおいては、空港を中心とする一
定範囲の領域を格子状の小領域に分割し、各小領域毎に
危険度を判定している。
【0034】空港を中心とする一定範囲の領域であって
気象観測の対象となる「領域」と、この領域を構成する
「小領域」の関係を表す説明図が図2に示されている。
本システムにおいては、空港を中心とする数10km〜
約100kmを一辺とする正方形の領域が気象観測の対
象となる領域(請求項における「空港を中心とする一定
範囲の監視エリア」に相当する)であり、この領域が、
一辺が数100m〜数kmの正方形の領域(小領域)に
分割されて管理されている。この一辺が数100m〜数
kmの領域を、本文では小領域と読び、この小領域毎に
危険度を判定しているのである。
【0035】そして、各種の気象観測装置から得られた
各種の気象データは、それぞれの気象データ毎に1つの
レイヤーを形成している。このレイヤーは、小領域毎に
点数付けされることによって形成されている。このよう
なレイヤーの説明図が図3に示されている。図3には、
風速レイヤー30と、雨量レイヤー32の2つのレイヤ
ーが示されているが、これは、観測された気象データの
種類だけレイヤーが存在する。
【0036】風速レイヤー30においては、例えば風速
1m/s当り1点に対応させ、風速を点数に換算する。
そして、各レイヤー毎に風速の点数付けを行うのであ
る。図3においては、風速レイヤー30の各小領域には
点数付けされた数値が表されている。
【0037】同様に、雨量レイヤー32においても雨量
が各小領域毎に点数付けされて表されている。例えば、
雨量の1mm当り1点に換算し、各小領域毎に点数付け
が行われるのである。このような点数付けは、風速や雨
量などの単位の異なる物理量を総合的に判断するための
正規化の役割も果す。すなわち、風速レイヤー30は0
から10までの一定の整数のみが各小領域毎に付されて
おり、雨量レイヤー32においても0から10までの一
定の整数のみが各領域に付されることになる。この結
果、風速と雨量とを統合して判断することができるので
ある。
【0038】本実施の形態においてはこのように点数付
けし、正規化された各気象データを各小領域毎に加算し
て、その加算結果から成る新たなレイヤーを作成する。
このレイヤーを、本実施の形態では危険度表示レイヤー
34と呼ぶ。図3には、この危険度表示レイヤー34の
様子も示されている。図3に示されている例においては
気象データのレイヤーとして風速レイヤー30と雨量レ
イヤー32のみが示されており、この2つのレイヤーか
ら危険度表示レイヤー34を生成する例が示されてい
る。図3においては説明を容易にするために2種類のレ
イヤーのみから危険度表示レイヤー34を生成する例が
示されているが、一般に複数の種類のレイヤーにおいて
点数付けされた数値を集計する(加算する)ことによっ
て危険度表示レイヤー34が生成される。
【0039】この図に示されているように風速レイヤー
30における各小領域に付された数値と、雨量レイヤー
32における各小領域に付された数値とが単純に加算さ
れ、危険度表示レイヤー34における各小領域に危険度
を表す数値として付されていくのである。
【0040】本実施の形態において特徴的なことは、複
数の気象データに対して各小領域毎に点数付けを行い、
各気象データの分布を表すレイヤーを作成したことであ
る。そして、各レイヤーの小領域に付された各点数を加
算することによって、その加算結果を各小領域に含む危
険度表示レイヤー34が形成されている。このため、複
数の異なる物理量である気象データを統合して、危険度
を算出することができるのである。
【0041】そして、本実施の形態においては危険度表
示レイヤー34の各小領域に付された危険度を表す数値
が所定の基準値より大きい場合には、その小領域を航空
機が通過することは危険であると判断することができる
のである。このような危険度表示レイヤー34は、空港
を中心とする気象観測の対象となる領域の地図と重畳し
てデータ表示装置24に表示される。本システムの利用
者は、このデータ表示装置24に示された空港を中心と
する地図と、それに対応して重畳して表示されている危
険度表示レイヤー34の様子を見ることにより、どの領
域が危険であるかを容易に知ることができるのである。
【0042】なお、危険度表示レイヤー34の表示は、
各小領域に対してその点数に応じた色で表示することが
望ましい。すなわち、この数値が0に近い場合ほど薄い
色で(すなわち透明に近くし)、また、この数値が大き
いほど濃い色で(例えば濃い赤で)表示を行うのであ
る。このようにすれば、色の濃度によって危険度を直観
的に判り易い形で表示することができる。
【0043】勿論、本実施の形態におけるデータ表示装
置24は空港を中心とする地図と危険度表示レイヤー3
4だけでなく、風速レイヤー30を表示させたり、雨量
レイヤー32を表示させることによって、利用者は、各
小領域における具体的な風速や雨量をも知ることができ
る。また、空港を中心とする地図と合せて、風速レイヤ
ー30と危険度表示レイヤー34とを同時に表示させる
ことも好ましい。この場合には、風速レイヤー30を、
例えば青で表し、危険度表示レイヤー34の値は例えば
赤色で表すなどすれば、それぞれのレイヤーの値を識別
することができる。
【0044】なお、上で説明した例においては危険度表
示レイヤー34の表示の際、各小領域の点数に応じて色
の濃度を変化させることを示した。この場合に、色の濃
さだけでなく付されている数値が所定値以上の場合には
色の色相そのものを変えてしまうことも好ましい。例え
ば、数値が非常に大きく極めて危険であると判断される
場合には黄色から赤色に色彩を変更することも好まし
い。これによって、単に数値の大小だけでなく、所定の
基準値を越えていることを容易に把握することができ
る。
【0045】このように、本実施の形態においては異な
る物理量である各気象データを点数付けすることにより
統合的にデータを処理することができた。この点数付け
を行うには、例えば上では風速1m/s当り1点で換算
する例を示したが、変換テーブルを備えて、このテーブ
ルを用いて点数に変換することも好ましい。
【0046】変換テーブルの内容の例を図4に示す。こ
の図に示されているように、変換テーブルは、気象デー
タの値とその気象データに付与する点数との組を複数個
格納したテーブルである。このテーブルを参照すること
により、風速が0以上であって、x1m/s未満である
場合には、点数y1が付される。また、風速がx1以上
であって、x2m/s未満である場合には、点数y2が
付される。また、風速がx2以上であって、x3m/s
未満である場合には、点数y3が付される。
【0047】このようなテーブルを備えるメリットは、
この変換テーブルの内容を書き替えることにより変換の
規則を容易に変更することができることである。さら
に、危険度は、単に風速の値に対して比例的に変化する
ものであるとは限らない。例えば、ある所定の基準の風
速を越えると急に危険度が増す場合も考えられる。
【0048】そのため、このように風速の値と危険度と
が直線的に比例する関係にない場合には変換テーブルを
用意し、各風速の値がどのような点数に変換されるか
を、各風速毎に自由に設定できるように構成しておくこ
とが望ましい。
【0049】実施の形態2.実施の形態2に係る空港気
象危険度判定処理装置の説明図が図5に示されている。
この図に示されているように、本実施の形態2に係る空
港気象危険度判定処理装置も、複数の気象データを集中
して格納する集中データベース装置20と、このデータ
ベース装置20に格納されている気象データに基づき統
合して判定処理を行う統合判定処理装置22とを備えて
いる。また、上記図1と同様に判定結果をデータ表示す
るデータ表示装置24も備えている。
【0050】さて、上記実施の形態1で述べたように、
集中データベース装置20は、各種の気象観測装置から
の複数種類の気象データを格納することができる。図5
に示した例においては空港気象ドップラーレーダシステ
ム12と、近傍気象レーダ40からの気象データが集中
データベース装置20に格納されている。この近傍気象
レーダ40は、雲の様子などのいわゆる気象状態を観測
するための気象レーダであり、集中データベース装置2
0とは所定のデータリンクを介して接続されている。そ
して、この近傍気象レーダ40は、図2に示されている
ような空港を中心とする一定の観測領域より広い領域の
気象状況を観測し得るものである。このように、本実施
の形態2に係る空港気象危険度判定処理装置は、危険度
の判定の対象となる地域以外の地域の気象を考慮するこ
とにより、より危険度を正確に判断しようとしている。
【0051】図5に示されている空港気象危険度判定処
理装置においても、集中データベース装置20に格納さ
れた複数の気象データに対し点数付けをしたレイヤーを
作成し、それぞれのレイヤーの点数を加算することによ
り危険度表示レイヤー34を形成することは、図1に示
された例と同様である。
【0052】本実施の形態2において特徴的なことは隣
接する近傍気象レーダ40とのデータリンクによって、
悪天候の接近を重み付けの要素に加えたことである。以
下、この悪天候の接近をどのように考慮しているかにつ
いて説明する。
【0053】図6には、図5に示されている近傍気象レ
ーダ40から得られたデータに基づき作成された近傍気
象レーダデータレイヤー42の様子を表す説明図が示さ
れている。このレイヤーも、図2や図3に示されている
ように小領域に分割され、各小領域に点数が付されてい
るが、説明の都合上この小領域の表示はしていない。
【0054】以下、この近傍気象レーダデータレイヤー
42を作成する際の点数付けについて説明する。
【0055】まず、近傍気象レーダ40から得られたデ
ータの値そのものを用いて、雨雲などの悪天候のエッジ
の検出を行う。このエッジは、具体的には、雨雲の範囲
を表す線となる。図6において、Z0で表されている実
線が現在の雨雲の縁、すなわちエッジを表す。また、図
6においてZ−1で表されている破線は、前回観測され
た時の雨雲の縁、すなわちエッジである。なお、観測の
時間的な間隔は15分から30分程度である。以下の説
明においては、観測の時間間隔は15分、すなわち観測
周期は15分であることを前提として説明をしていく。
なお、観測周期が30分でも、本発明の本質は何ら変わ
るものではない。
【0056】さて、図6において、この雨雲のエッジZ
−1とZ0とを比較することにより、雨雲が図6の近傍
気象レーダデータレイヤー42に対して向って右側に移
動していることが理解されよう。このように、エッジの
検出によって近傍気象レーダ40から得られたエコーデ
ータの簡略化を行っている。
【0057】次に、エッジZ−1とZ0との間の距離を
算出する。そして、エッジZ0を雨雲の移動方向に対し
この距離だけ移動させることによって次の観測周期にお
いて検出されるであろうエッジの予測を行う。図6にお
いて、この予測されたエッジがZ+1で表されている。
図6において示されているように、このエッジZ+1
は、点線で表されている。この予測を行う際には、実際
に観測されたエッジであるZ−1と、Z0とを一旦直線
近似し、この近似したエッジを移動させることにより、
将来観測されるであろうエッジZ+1とZ+2を算出す
るのである。エッジZ+1は、次の観測時点において検
出されるであろうエッジであり、Z+2はさらにまた次
の観測時点において検出されるであろうエッジである。
【0058】次に、新たに予測して設けられたエッジZ
+1、Z+2に基づき点数付けを行う。図6に示されて
いるように、エッジZ0とZ−1との間の領域は現在雨
雲である。従って、図6に示されているように例えば
「6」や「8」などの点数付けが、図1に示された例と
同様にして付される。
【0059】本実施の形態において特徴的なことは、こ
の「6」が付された領域が接近していく領域について
も、このデータ領域の強度(図6に示されている例にお
いては「6」や「8」である)に応じて点数付けを行っ
たことである。例えば、エッジZ0とエッジZ+1との
間の領域はまだ雨雲が進出してはいない。従って、ここ
の部分の領域は上記図1に示された例と同様に点数付け
を行った場合には例えば「0」が付されることになる。
これに対し、本実施の形態においては「6」が付された
領域がこれから進んでいく領域であるため、このエッジ
Z0とエッジZ+1との間の領域に「5」が付されてい
るのである。同様に、「8」が付されている領域がこれ
から進んでいく領域に対しては図6に示されているよう
に「7」が示されている。このように、エッジZ0とZ
+1との間の領域にはそれぞれ接近してくる領域に付さ
れている点数に応じてその領域にも点数が付けられる。
【0060】さて、エッジZ0とZ+1との間の領域は
15分後に雨雲になるであろう領域である。一方、Z+
1とZ+2との間の領域は30分後に雨雲になるであろ
う領域である。そのため、危険度という観点からはエッ
ジZ+1とエッジZ+2との間の領域の方がエッジZ0
とエッジZ+1との間の領域よりも低くするべきであ
る。従って、本実施の形態においては悪天候である雨雲
がすぐに到達するであろう領域に対しては高い点数を付
け、到達するまでに長い時間がかかるであろう領域に対
しては低い点数を付けている。従って、図6に示されて
いるように現在「6」が付されている領域がこれから進
んでいくであろう領域に対して近い部分には「5」が付
され、順に遠くなるに従って「4」、「3」のように数
字が付されている。現在「8」が付されている領域につ
いても同様にすぐに雨雲が到達するであろう領域に対し
ては「7」が付され、遠くなるに従って「6」、「5」
のように徐々に小さくなるように数値が付されているの
である。
【0061】勿論、同じ時間が経過した後に到達するで
あろう領域に対しては、そこに到達するべき雨雲に付さ
れている数字に応じて点数が付けられている。すなわち
現在「6」が付されている領域に隣接する領域について
は「5」がそれに応じて付されている。一方、現在
「8」が付されている領域に隣接する領域に対しては、
それに応じて「7」が付されている。
【0062】以上のようにして、各領域毎に点数が付さ
れることになる。実際には、図6に示されているような
各領域は図2や図3に説明した小領域の集合体であり、
例えば、図6に示されている「5」が付されている領域
に含まれる小領域は全て「5」が付されることになる。
【0063】このようにして悪天候の接近を考慮して作
成した近傍気象レーダデータレイヤー42は、空港気象
ドップラーレーダデータレイヤー44と重ね合わせられ
ている。
【0064】そして、近傍気象レーダデータレイヤー4
2と空港気象ドップラーレーダデータレイヤー44が重
なっている部分については、それぞれの小領域に付され
ている数値を加算し、図3に述べたのと同様の原理によ
り危険度表示レイヤー34が作成される。図6の下部に
示されているように近傍気象レーダデータレイヤー42
と、空港気象ドップラーレーダデータレイヤー44とは
一般にその大きさ(広さ)が異なる。これは、近傍気象
レーダデータレイヤー42は、空港の周辺の気象レーダ
から得られるエコーデータであり比較的広い範囲のエコ
ーデータが得られているのに対し、空港気象ドップラー
レーダシステム12から得られるデータは、このレーダ
システムの個数が整備が空港近隣に限られていることか
ら近傍気象レーダデータより少ない(狭い範囲のデータ
しかない)ことが多い。そのため、空港気象ドップラー
レーダデータレイヤー44は近傍気象レーダデータレイ
ヤー42より小さい面積となる場合が多いと考えられ
る。このように面積が異なる場合でも、重ね合わせられ
た部分について小領域に付された数値を加算することに
より、危険度表示レイヤー34が形成されることは、図
3に示された例と同様である。
【0065】なお、図6の上部に示したように、エッジ
Z−1とZ0との間の距離だけエッジを移動させること
により将来の雨雲のエッジZ+1と、エッジZ+2とを
算出するような作業を、本文においては、エッジを「蜘
蛛の巣が張るように延長する」と呼ぶ。
【0066】さて、図6においては、近傍気象レーダデ
ータレイヤー42における点数付けの説明を行った。本
実施の形態においては空港気象ドップラーレーダデータ
レイヤー44を作成する際にも、図6に示された近傍気
象レーダデータレイヤー42と同様に悪天候の接近を考
慮することが行われている。そこで、次に、空港気象ド
ップラーレーダデータレイヤー44の作成手法を、図7
に基づいて説明する。
【0067】図7には、空港気象ドップラーレーダデー
タレイヤー44の様子が示されている。この空港気象ド
ップラーレーダデータレイヤー44においても、図6に
おいて説明した近傍気象レーダデータレイヤー42と同
様に、エコーデータの値からエッジを検出し、エコーデ
ータの簡略化を行う。このように、エッジを検出するこ
とにより、図6に示されているのと同様に雨雲の縁を抽
出することができる。
【0068】そして、空港気象ドップラーレーダデータ
システム12を用いて得た雨量の鉛直方向積算データ
(一般にVIL(Vertical Integrat
edLiquid)とも呼ぶ)の中心について、移動方
向や平均移動速度などの算出を行う。この雨量の鉛直方
向積算データの中心は、図7においては黒で塗り潰され
ている領域である。この中心について、移動方向や移動
速度を算出することができる。なお、移動方向は、図7
においては矢印で示されている。
【0069】さて、このようにして求めた、移動方向、
移動距離を用いて、将来のエッジの位置を予測する。こ
の予測のために、雨雲のそれぞれのエッジを、上記移動
方向に、上記平均移動速度だけ移動させる。そして、移
動の結果得た位置が、将来位置するであろうエッジの予
測位置である。なお、図7においては、将来検出できる
であろうエッジが、図6と同様に図7においてもZ+
1、Z+2として表されている。
【0070】このように、平均移動速度分ずつエッジを
ずらすことによりエッジを「蜘蛛の巣が張るように延長
する」ことができるのである。
【0071】次に、雨量の鉛直方向積算値、すなわち雨
量の鉛直方向積算データにおける積算値の強度に応じて
点数付けを、図6に示されている例と同様に行う。例え
ば、図7に示されているように雨量の鉛直方向積算デー
タの中心が向う方向であって、すぐに雨雲が到達するで
あろう領域には例えば「5」が付されている。そして、
この雨量の鉛直方向積算データの中心の移動方向に位置
する領域でも、より遠い位置の領域にはより小さい数値
「4」が付されている。そして、現在の雨量の鉛直方向
積算データの中心から離れるほどより小さい数値が付さ
れるのである。
【0072】本実施の形態において特徴的なことはエッ
ジが延長された方向が雨量の鉛直方向積算データの中心
の移動方向と異なる場合には付される点数を下げたこと
である。例えば、図7においては雨量の鉛直方向積算デ
ータの中心の移動方向とは合致しない方向に移動するエ
ッジによって作られる領域に対しては例えば「4」など
のように移動方向に位置する領域に付される数値よりも
小さい数値が付されている。
【0073】勿論、雨量の鉛直方向積算データの中心の
移動方向とは異なる方向についても、雨雲から遠くなる
にしたがって、より小さい数値が付されていく。
【0074】さらに、本実施の形態においては、エッジ
を延長した方向が雨量の鉛直方向積算データの中心の移
動方向と90度以上ずれている領域については点数を加
算するのではなくむしろ減算(マイナス)している。そ
れは、エッジの延長方向が雨雲の移動方向と異なる場合
とは、その領域から雨雲が遠ざかることを意味するから
である。したがって、危険度としてはむしろマイナスに
するべきだからである。
【0075】以上のようにして空港気象ドップラーレー
ダシステム12から得られたエコーデータに基づき空港
気象ドップラーレーダデータレイヤー44が作成され
る。図7において説明したように、この空港気象ドップ
ラーレーダデータレイヤー44の作成においても、図6
において説明したのと同様に悪天候の接近を考慮した点
数付けが行われている(図7参照)。
【0076】以上のようにして、統合判定処理装置22
は、空港気象ドップラーレーダデータレイヤー44と、
近傍気象レーダデータレイヤー42と、を作成した。そ
して、統合判定処理装置22は、このようにして作成さ
れた各データレイヤーに付された数値を各小領域毎に加
算し、図3に示されているように危険度表示レイヤー3
4の作成を行う。
【0077】そして、この危険度表示レイヤー34にお
いて点数の大きい小領域が危険度が高いと判定するので
ある。なお、統合判定処理装置22はこの危険度表示レ
イヤー34をデータ表示装置24に対して出力し、空港
を中心とする地図データと重畳して表示させることは、
図1に示された実施の形態と同様である。勿論、統合判
定処理装置22は作成した危険度表示レイヤー34を集
中データベース装置20に格納しておき、危険度がどの
ように変化していったかその履歴をとることも好まし
い。
【0078】次に、実施の形態2の動作を、フローチャ
ートに基づきより詳細に説明する。図8には空港気象危
険度判定処理装置の動作を表すフローチャートが示され
ている。
【0079】まず、ステップS8−1においては、空港
気象ドップラーレーダの観測データの入力が行われる。
すなわち、このデータは空港気象ドップラーデータシス
テム12から得られるデータである。
【0080】ステップS8−2においては、空港気象ド
ップラーレーダシステム12から得られたこの空港気象
ドップラーレーダの観測データに基づき、上で説明した
ようにエッジ検出が行われる。このエッジ検出は、例え
ば雨雲のエッジの検出をするために実行される。そし
て、上で述べたようにいわゆる「蜘蛛の巣処理」が行わ
れ、将来観測されるであろう雨雲のエッジの予測が行わ
れる。これは、上述したように雨雲のエッジを、その雨
雲の移動方向に移動させることにより行われる。さら
に、ステップS8−2においてはこの「蜘蛛の巣処理」
によって得られた将来の雨雲のエッジに基づき、点数付
けが行われる。この点数付けは、現在その領域に雨雲が
存在するか否かに基づき点数付けをされるとともに、そ
の領域に雨雲が近付いているか否かをも考慮して点数付
けが行われる。
【0081】ステップS8−3においては気象データの
レイヤーデータ化が行われる。これは、空港気象ドップ
ラーレーダシステム12から得られた気象データに基づ
き、図3に示されるような各小領域毎に点数付けがされ
たレイヤーデータを作成する処理である。
【0082】以上、空港気象ドップラーレーダシステム
12から得られた気象データに基づきレイヤーデータが
作成される動作について説明したが、近傍気象レーダ4
0(図5参照)から得られた気象データについても同様
の処理が行われる。このような処理が、図8におけるス
テップS8−4からステップS8−6に示されている。
【0083】まず、ステップS8−4においては近傍気
象レーダ40から得られたデータの入力が行われる。
【0084】ステップS8−5においては、上記ステッ
プS8−2と同様に近傍気象レーダ40から得られたデ
ータに基づき雨雲などのエッジ検出が行われ、これに基
づいて「蜘蛛の巣処理」が実行される。また、上記ステ
ップS8−2と同様に各小領域毎に点数付けが行われ
る。この点数付けは、雨雲が接近しているか否かを考慮
して行われることもステップS8−2と同様である。
【0085】ステップS8−6においてはレイヤーデー
タ化が行われ、図3に示されるような各領域毎に点数が
付されたデータの作成が行われる。
【0086】このように、ステップS8−3及びステッ
プS8−6において作成されたレイヤーデータがステッ
プS8−10において重ね合わせられる。この重ね合せ
は、地図上の位置を合せるように行われる。すなわち、
図6などに示されているように、各種の気象観測装置か
ら得られた気象データから作成されるレイヤーデータは
それぞれ地図上の位置が同じであるとは限らない。その
ため、各観測装置から得られる気象データに基づくレイ
ヤーデータを、地図上の位置を合わせるように合致させ
る必要があるためである。
【0087】ステップS8−7においては重ね合わせら
れた各レイヤーデータの小領域に付されている数値が加
算される。このような加算による集計によって図3に示
されるような危険度表示レイヤー34が作成されるので
ある。この作成は、具体的にはステップS8−8におい
て行われる。
【0088】また、ステップS8−9においては、作成
した危険度表示レイヤー34がデータ表示装置24に表
示される。上で述べたように、この表示は具体的には空
港周囲の地図と重畳して表示することが好ましい。重畳
して表示することにより、この装置の利用者はどの地域
が現在どのような危険度であるかを容易に把握すること
ができる。
【0089】特に、危険度を数値ではなく、その数値に
比例した濃度の色彩で表示することにより、視覚的に容
易に危険度を判断することができる装置が得られる。
【0090】実施の形態3.上記実施の形態1及び2に
おいては、空港気象ドップラーレーダシステム12や、
各種気象測器14や、近傍気象レーダ40から得られる
複数の気象データを集中データベース装置20に格納
し、これらの気象データから総合的に空港地域を含む一
定の範囲の領域について危険度を判定する装置について
説明した。しかし、この危険度は、空港を含む一定の地
域を、複数の小領域に分割し、各小領域毎に危険度を数
値で表し、この数値によって危険度を判定するものであ
る。また、上で説明した実施の形態においては、この危
険度を空港周辺の地図と重畳してデータ表示装置24に
表示することも示した。特に、危険度を表す数値をその
まま表すのではなく、その数値に対応した濃度の色で表
示することについても提案した。
【0091】本実施の形態3においては統合する気象デ
ータとして、ウィンドプロファイラーシステム50から
得られる気象データを含む例について説明する。本実施
の形態3に係る空港気象危険度判定処理装置の説明図が
図9に示されている。この図に示されている例において
は、図1に示されている空港気象危険度判定処理装置と
同様に、空港気象ドップラーレーダシステム12と、空
港風速計システム14から得られる気象データが集中デ
ータベース装置20に格納される。
【0092】本実施の形態3において特徴的なことは、
上記気象データに加えて、ウィンドプロファイラーシス
テム50から得られる気象データをも集中データベース
装置20に格納したことである。このウィンドプロファ
イラーシステム50は、その他の気象観測装置とは異な
り、この装置の直上の大気についての水平方向の風の風
速について、その風速の高度分布を知ることができる装
置である。このように、風速の高度分布を知ることによ
り、実質的に多数の気象データを得ることができ、より
密度の高い危険度の判定を行うことができる。
【0093】さて、このようにウィンドプロファイラー
システム50から得られる気象データがまず集中データ
ベース装置20に格納され、その気象データに基づき上
記図3に示したように点数付けを小領域毎に行ったレイ
ヤー情報が作成される。このレイヤー情報は、図3に示
されるような風速レイヤー30や雨量レイヤー32と同
様に加算の対象となる。そして、これらのレイヤーの加
算の結果、危険度表示レイヤー34が生成される。
【0094】さて、このような危険度表示レイヤー34
の作成は図9における統合判定処理装置22において行
われる。このようにして作成された危険度表示レイヤー
34は上記実施の形態と同様にデータ表示装置24にお
いて空港周辺の地図情報と重畳して表示される。
【0095】本実施の形態によれば、ウィンドプロファ
イラーシステム50の付加により、空港直上のデータを
重み付けの要素に加えることができ、より正確な危険度
の判定をすることができる。
【0096】次に、本実施の形態3に係る空港気象危険
度判定処理装置の動作を図10に示されたフローチャー
トに基づき説明する。
【0097】ステップS9−1からステップS9−3に
おける動作は、上記図8におけるステップS8−1から
ステップS8−3における動作と全く同様である。この
動作は、空港気象ドップラーレーダシステム12から得
られる気象データを集中データベース装置20に格納
し、格納した気象データからエッジの検出などを行い
(ステップS9−2)、これに基づきレイヤーデータ化
を行う処理である(ステップS9−3)。
【0098】ステップS9−4からステップS9−6ま
での動作は、ウィンドプロファイラーシステム50から
得られた気象データに基づきレイヤーデータを作成する
動作である。
【0099】まず、ステップS9−4においてはウィン
ドプロファイラーシステム50から気象データを入力す
る。この気象データは集中データベース装置20に格納
される。
【0100】ステップS9−5においては、格納した気
象データに基づき上記ステップS9−2と同様に雨雲な
どのエッジ検出や蜘蛛の巣処理、さらには各小領域毎の
点数付けが行われる。
【0101】ステップS9−6においては、小領域毎の
点数に基づきレイヤーデータが作成される。
【0102】ステップS9−7からステップS9−9ま
での動作は、各種気象測器14(図9参照)から得られ
たデータに基づきレイヤーデータを作成する動作であ
り、その原理は上記ステップS9−4からステップS9
−6と全く同様である。 すなわち、ステップS9−7
において、各種気象測器14からの気象データを入力
し、集中データベース装置20に格納を行う。
【0103】ステップS9−8においては格納した気象
データに基づきエッジ検出等のデータ処理が行われる。
【0104】ステップS9−9においては小領域毎に付
された点数に基づき、レイヤーデータの作成が行われ
る。
【0105】ステップS9−10においては以上のよう
にして求めたレイヤーデータの重ね合わせが行われる。
この重ね合わせは、地図上の位置が合致するように行わ
れる。
【0106】ステップS9−11からステップS9−1
3までの処理は、上記図8におけるステップS8−7か
らステップS8−9までの処理と全く同様である。
【0107】すなわち、まずステップS9−11におい
ては重ね合わせたレイヤーデータに付された点数の集計
が行われる。
【0108】ステップS9−12においては、集計した
結果に基づき危険度表示レイヤー34が作成される。
【0109】ステップS9−13においては作成した危
険度表示レイヤー34がデータ表示装置24の上に表示
される。この表示は、空港の周囲の地図と重ね合わせて
表示することが望ましい。また、危険度を表す点数に応
じた濃度の色彩で危険度を表示することも好ましい。
【0110】実施の形態4.以上、複数種類の気象観測
装置から得られた気象データに基づき、統合的に空港気
象の危険度を判定する装置について説明してきた。本発
明においては、その原理上複数種類の気象データであれ
ば何種類の気象データでもかまわない。
【0111】例えば、図11においては4種類の気象デ
ータに基づきレイヤーデータを作成し、これを重ね合わ
せて危険度表示レイヤー34を作成する動作を表すフロ
ーチャートが示されている。ここに示されているフロー
チャートも、その動作原理は上記図8や図10と全く同
様である。例えば、ステップS10−1からステップS
10−3までは空港気象ドップラーレーダシステム12
に基づく気象データを用いてレイヤーデータを作成する
処理である。また、ステップS10−4からステップS
10−6までは近傍気象レーダ40から得られた気象デ
ータに基づきレイヤーデータを作成する処理である。
【0112】また、ステップS10−7からステップS
11−9までは各種気象測器14から得られた気象デー
タに基づきレイヤーデータを作成する処理である。ま
た、ステップS10−10からステップS10−12ま
での動作は、ウィンドプロファイラーシステム50から
得られた気象データに基づき、レイヤーデータを作成す
る処理である。
【0113】これら4種類の気象観測装置から得られた
気象データに基づきそれぞれレイヤーデータが作成さ
れ、ステップS11−13において地図上の位置を合わ
せて重ね合わせ処理が行われる。
【0114】最後に、ステップS10−14からステッ
プS10−16までの処理は、上記図8または図10に
おけるステップS8−7からステップS8−9までの処
理、または、ステップS9−11からステップS9−1
3までの処理と全く同様の処理である。
【0115】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、気
象データの点数付けをして、それに基づき危険度を判定
したため、空港の気象の危険度を判定することができ
る。
【0116】また、本発明によれば、空港気象レーダシ
ステムから得られるレーダ気象データと、それ以外の気
象データとを格納手段に格納し、これらに基づき危険度
を判定したため、観測者が判断していたのに対し、客観
的な危険度の判定を行うことができる。
【0117】また、本発明によれば、各気象データに点
数付けをし、この点数を加算することによって危険度を
判定している。従って、異なる種類の気象データを容易
に統合し、危険度を総合的に判断することができる。
【0118】また、本発明によれば、点数付けは、テー
ブルを参照することによって行っている。そのため、実
際の物理量である気象データとそれに対して付すべき点
数とを自由に調整することができる。
【0119】また、本発明によれば、空港気象レーダシ
ステムから得られるレーダ気象データと、近傍気象レー
ダから得られる気象データとを統合して危険度を判定す
ることができる装置が得られる。
【0120】また、本発明によれば、現在の天候だけで
なく、その領域に悪天候が接近してることも考慮して、
危険度を判定している。そのため、より正確に危険度の
判定を行うことができる。
【0121】また、本発明によれば、気象データ物理量
に対して、点数付けをし、その点数を加算することによ
り危険度を判断している。従って異なった種類の物理量
である気象データを容易に統合し、危険度を判定するこ
とができる。
【0122】また、本発明によれば物理量である気象デ
ータに対して付すべき点数を、テーブルを参照すること
により行っている。従って、このテーブルの内容を変更
することにより、物理量と危険度との関係を容易に調整
することができる。
【0123】また、本発明によれば、雨雲が将来位置す
ると予測した領域の点数を増加させることにより、その
領域の危険度を増加させることができる空港気象危険度
判定処理装置が得られる。
【0124】また、本発明によれば、将来雨雲がその領
域に位置するか否かをレーダシステムから得られるレー
ダ気象データに基づき予測している。そのため、VIL
などを用いた正確な雨雲の位置を予測することができ
る。
【0125】また、本発明によれば、将来雨雲が位置す
ると予測する領域の点数を増加させることは、上記発明
と同様であるが、雨雲が到達するまでの時間、すなわち
近い将来に雨雲が到達するか、または遠い将来に雨雲が
到達するかによって増加させる点数量を変更させてい
る。従って、より正確に危険度を判定することができる
装置が得られる。
【0126】また、本発明によれば、空港気象レーダシ
ステムから得られるレーダ気象データだけでなく、ウィ
ンドプロファイラーシステムから得られる風速の分布を
表す気象データや、さらには一般気象データをも利用
し、危険度を判定している。そのため、より正確な危険
度を判定することができる。
【0127】また、本発明によれば、物理量である気象
データ(レーダ気象データや、一般気象データ)に対し
てその物理量に基づき点数付けをしている。そしてこの
点数を加算することによりその領域の危険度を判定して
いる。この結果、異なった種類の物理量を統合すること
ができ、空港の気象を総合的に判断することができる装
置が得られる。
【0128】また、本発明によれば、物理データである
気象データ(レーダ気象データや、一般気象データ)を
点数にするために、テーブルを参照して付すべき点数を
決定している。従って、このテーブルの内容を変更する
ことにより、物理情報と危険度との関係を柔軟に設定す
ることができる。
【0129】また、本発明によれば、空港気象レーダシ
ステムから得られるレーダ気象データだけでなく、ウィ
ンドプロファイラーシステムから得られる風速の分布を
表す気象データをも利用し、危険度を判定している。そ
のため、より正確な危険度を判定することができる。
【0130】また、本発明によれば、物理量である気象
データ(レーダ気象データや、風速分布を表す気象デー
タ)に対してその物理量に基づき点数付けをしている。
そしてこの点数を加算することによりその領域の危険度
を判定している。この結果、異なった種類の物理量を統
合することができ、空港の気象を総合的に判断すること
ができる装置が得られる。
【0131】また、本発明によれば、物理データである
気象データ(レーダ気象データや、風速分布を表す気象
データ)を点数にするために、テーブルを参照して付す
べき点数を決定している。従って、このテーブルの内容
を変更することにより、物理情報と危険度との関係を柔
軟に設定することができる。
【0132】また、本発明によれば、危険度の判定結果
を空港の地図情報と重畳して表示するため、どの地域が
どれだけの危険度であるのかを視覚的に容易に把握する
ことができる空港気象危険度判定処理装置が得られる。
【0133】また、危険度を色で表すことにしているた
め、視覚的に容易に危険度を把握することができる。
【0134】また、本発明によれば、一般気象データと
して、各種気象測器から得られる気象データを用いてい
る。従って、従来から空港の気象の観測に用いられてい
る風向風速計システムを有効に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の好ましい実施の形態に係る空港気象
危険度判定処理装置の動作を説明する説明図である。
【図2】 空港の気象を観測する対象となる領域と、こ
の領域を構成する小領域との関係を表す説明図である。
【図3】 各気象観測装置から得られた気象データに基
づきレイヤーデータが作成され、このレイヤーデータに
付された点数を加算することにより危険度表示レイヤー
が作成される様子を表す説明図である。
【図4】 変換テーブルの様子を表す説明図である。
【図5】 本実施の形態2に係る空港気象危険度判定処
理装置の動作を表す説明図である。
【図6】 近傍気象レーダデータレイヤー42に対し
て、点数付けが行われる様子を表す説明図である。
【図7】 空港気象ドップラーレーダデータレイヤー4
4に対し、点数付けが行われる様子を表す説明図であ
る。
【図8】 本実施の形態2に係る空港気象危険度判定処
理装置の動作を表すフローチャートである。
【図9】 本実施の形態3における空港気象危険度判定
処理装置の動作を表す説明図である。
【図10】 上記実施の形態3に係る空港気象危険度判
定処理装置の動作を表すフローチャートである。
【図11】 複数の気象観測装置から得られた複数の気
象データに基づき、複数のレイヤーデータを作成し、そ
れらを統合して危険度を判定する動作を表すフローチャ
ートである。
【図12】 従来の技術において、空港の気象状況に基
づき観測者が危険度を判定する様子を表す説明図であ
る。
【符号の説明】
10 観測者、12 空港気象ドップラーレーダシステ
ム、14 各種気象測器、16 危険度の判定、18
警報通知、20 集中データベース装置、22統合判定
処理装置、24 データ表示装置、30 風速レイヤ
ー、32 雨量レイヤー、34 危険度表示レイヤー、
40 近傍気象レーダ、42 近傍気象レーダデータレ
イヤー、44 空港気象ドップラーレーダデータレイヤ
ー、50ウィンドプロファイラーシステム。

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空港気象レーダシステムから得られるレ
    ーダ気象データを格納する格納手段と、 前記格納手段に格納された前記レーダ気象データに基づ
    き、空港を中心とする一定範囲の監視エリアに対して危
    険度を判定する統合判定処理装置と、 を含み、 前記統合判定処理装置は、 前記空港を中心とする一定範囲の監視エリアを構成する
    各小領域毎に、その小領域における前記レーダ気象デー
    タに点数付けをし、前記各小領域毎に、前記点数に基づ
    き前記各小領域の危険度を判定することを特徴とする空
    港気象危険度判定処理装置。
  2. 【請求項2】 空港気象レーダシステムから得られるレ
    ーダ気象データと、前記レーダ気象データ以外の一般気
    象データと、を格納する格納手段と、 前記格納手段に格納された前記レーダ気象データと前記
    一般気象データとに基づき、空港を中心とする一定範囲
    の監視エリアに対して危険度を判定する統合判定処理装
    置と、 を含むことを特徴とする空港気象危険度判定処理装置。
  3. 【請求項3】 前記統合判定処理装置は、 前記空港を中心とする一定範囲の監視エリアを構成する
    各小領域毎に、その小領域における前記一般気象データ
    及びレーダ気象データに点数付けをし、前記各小領域毎
    に、前記点数を集計・加算し、この集計結果に基づき前
    記各小領域の危険度を判定することを特徴とする請求項
    2記載の空港気象危険度判定処理装置。
  4. 【請求項4】 前記統合判定処理装置は、 前記一般気象データ及びレーダ気象データと、観測条件
    に応じて段階的に割り付けられた点数との対応を示す変
    換テーブルを参照することによって、前記点数付けを行
    うことを特徴とする請求項3記載の空港気象危険度判定
    処理装置。
  5. 【請求項5】 空港気象レーダシステムから得られるレ
    ーダ気象データと、近傍気象レーダの近傍気象データ
    と、を格納する格納手段と、 前記格納手段に格納された前記レーダ気象データと前記
    近傍気象データとに基づき、空港を中心とする一定範囲
    の監視エリアに対して危険度を判定する統合判定処理装
    置と、 を含むことを特徴とする空港気象危険度判定処理装置。
  6. 【請求項6】 前記統合判定処理装置は、 前記近傍気象データに基づき、悪天候が前記空港に接近
    していることを検出した場合には、前記悪天候が接近す
    る領域に対して危険度をより高く判定することを特徴と
    する請求項5記載の空港気象危険度判定処理装置。
  7. 【請求項7】 前記統合判定処理装置は、 前記空港を中心とする一定範囲の監視エリアを構成する
    各小領域毎に、その小領域における前記近傍気象データ
    及びレーダ気象データに点数付けをし、前記各小領域毎
    に、前記点数を集計・加算し、この集計結果に基づき前
    記各小領域の危険度を判定することを特徴とする請求項
    5又は6記載の空港気象危険度判定処理装置。
  8. 【請求項8】 前記統合判定処理装置は、 前記近傍気象データ及びレーダ気象データと、観測条件
    に応じて段階的に割り付けられた点数との対応を示す変
    換テーブルを参照することによって、前記点数付けを行
    うことを特徴とする請求項7記載の空港気象危険度判定
    処理装置。
  9. 【請求項9】 前記統合判定処理装置は、 前記近傍気象データから、雨雲の移動を追跡することに
    より、将来の雨雲の位置を予測し、将来に雨雲が位置す
    ると予測した領域の点数を所定量増加させることを特徴
    とする請求項8記載の空港気象危険度判定処理装置。
  10. 【請求項10】 前記統合判定処理装置は、 前記レーダ気象データから、雨雲の移動を追跡すること
    により、将来の雨雲の位置を予測し、将来に雨雲が位置
    すると予測した領域の点数を所定量増加させることを特
    徴とする請求項8記載の空港気象危険度判定処理装置。
  11. 【請求項11】 前記統合判定処理装置は、 近い将来に雨雲が位置すると予測した領域の点数を所定
    量増加させ、遠い将来に雨雲が位置すると予測した領域
    の点数を前記所定量より少なく増加させることを特徴と
    する請求項9又は10記載の空港気象危険度判定処理装
    置。
  12. 【請求項12】 空港気象レーダシステムから得られる
    レーダ気象データと、ウィンドプロファイラーシステム
    から得られる風速分布気象データと、前記レーダ気象デ
    ータ及び前記風速分布気象データ以外の一般気象データ
    と、を格納する格納手段と、 前記格納手段に格納された前記レーダ気象データと前記
    風速分布気象データと前記一般気象データとに基づき、
    空港を中心とする一定範囲の監視エリアに対して危険度
    を判定する統合判定処理装置と、 を含むことを特徴とする空港気象危険度判定処理装置。
  13. 【請求項13】 前記統合判定処理装置は、 前記空港を中心とする一定範囲の監視エリアを構成する
    各小領域毎に、その小領域における前記一般気象データ
    及びレーダ気象データ及び風速分布気象データに点数付
    けをし、前記各小領域毎に、前記点数を集計・加算し、
    この集計結果に基づき前記各小領域の危険度を判定する
    ことを特徴とする請求項12記載の空港気象危険度判定
    処理装置。
  14. 【請求項14】 前記統合判定処理装置は、 前記一般気象データ及びレーダ気象データ及び風速分布
    気象データと、観測条件に応じて段階的に割り付けられ
    た点数との対応を示す変換テーブルを参照することによ
    って、前記点数付けを行うことを特徴とする請求項13
    記載の空港気象危険度判定処理装置。
  15. 【請求項15】 空港気象レーダシステムから得られる
    レーダ気象データと、ウィンドプロファイラーシステム
    から得られる風速分布気象データと、を格納する格納手
    段と、 前記格納手段に格納された前記レーダ気象データと前記
    風速分布気象データとに基づき、空港を中心とする一定
    範囲の監視エリアに対して危険度を判定する統合判定処
    理装置と、 を含むことを特徴とする空港気象危険度判定処理装置。
  16. 【請求項16】 前記統合判定処理装置は、 前記空港を中心とする一定範囲の監視エリアを構成する
    各小領域毎に、その小領域におけるレーダ気象データ及
    び風速分布気象データに点数付けをし、前記各小領域毎
    に、前記点数を集計・加算し、この集計結果に基づき前
    記各小領域の危険度を判定することを特徴とする請求項
    15記載の空港気象危険度判定処理装置。
  17. 【請求項17】 前記統合判定処理装置は、 前記レーダ気象データ及び風速分布気象データと、観測
    条件に応じて段階的に割り付けられた点数との対応を示
    す変換テーブルを参照することによって、前記点数付け
    を行うことを特徴とする請求項16記載の空港気象危険
    度判定処理装置。
  18. 【請求項18】 前記一般気象データには、各種気象測
    器から得られる風向及び風速データが含まれることを特
    徴とする請求項2、3、4、12、13又は14記載の
    空港気象危険度判定処理装置。
  19. 【請求項19】 前記統合判定処理装置の判定結果を空
    港の地図情報と重畳して表示する表示手段、 を含むことを特徴とする請求項1乃至18記載の空港気
    象危険度判定処理装置。
  20. 【請求項20】 前記表示手段は、前記空港を中心とす
    る一定範囲の監視エリア毎に、前記統合判定処理装置の
    判定結果を色で表すことを特徴とする請求項19記載の
    空港気象危険度判定処理装置。
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