JPH11256596A - 建造物における基礎構造の補強構造及び補強工法 - Google Patents
建造物における基礎構造の補強構造及び補強工法Info
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Abstract
上、地盤沈下防止を目的として施工することのできる建
造物における基礎構造の補強構造及び補強工法を提供す
る。 【解決手段】 本発明は、既存の建造物の基礎構造の下
側を掘削して土を排除した穴部1に、コンクリート6等
を介して発泡樹脂盤4を既存の基礎構造と接合一体化し
て布設せしめる建造物における基礎構造の補強構造及び
補強工法である。
Description
震、交通震動等の耐震性向上や地盤沈下対策として施工
することのできる建造物における基礎構造の補強構造及
び補強工法に関する。
後、年数を経た建造物や地盤の軟弱な土地に建てられた
建造物等、既存の建造物の中には耐震性に対する補強や
地盤沈下に対する補強が必要な建造物が多く見受けられ
る。
沈下に対する補強策として、建造物の基礎コンクリート
量を増やしたり、基礎の鉄筋量を増やす等の方法や、杭
を打って杭の支持力で建造物を支えるようにする方法、
或いはセメント系の地盤改良材を用いて軟弱な地盤を改
良する方法等が知られている。
における補強構造として施工することが困難であった
り、経済的に不利であったり、耐震性能の大きな向上が
認められないという問題がある。また建造物の新築の際
には、特開平9−273160号公報、特開平9−16
5758号公報等に記載の構造が耐震性向上、地盤沈下
対策に効果的であるが既存の建造物に後から採用し得る
ものではなかった。
れたもので、既存の建造物に後から耐震性及び免震性の
向上、地盤沈下防止を目的として施工することのできる
建造物における基礎構造の補強構造及び補強工法を提供
することを目的とする。
ける基礎構造の補強構造は、既存の建造物における基礎
構造の下側を掘削して土を排除して穴部を設け、この穴
部に発泡樹脂盤を載置し、且つ発泡樹脂盤を既存の基礎
構造と接合一体化してなる補強構造を特徴とする。上記
本発明の構造において、発泡樹脂盤と既存の基礎構造と
をコンクリートを介して接合する場合、コンクリートの
重量以上の重量の土を、既存の基礎構造の下側より掘削
排除するようにすることが好ましい。
おける基礎構造の下側を掘削して土を排除して穴部を設
け、この穴部に発泡樹脂コンクリートを流し込んで硬化
させた発泡樹脂コンクリート盤と既存の基礎構造とを接
合一体化してなる補強構造を包含する。
おける基礎構造の下側を掘削して土を排除し、次いで土
を排除して形成された基礎構造下部の穴部に、発泡樹脂
盤を載置し、しかる後、該発泡樹脂盤と既存の基礎との
間にコンクリート又は発泡樹脂コンクリートを流し込ん
で発泡樹脂盤と既存の基礎構造とを接合一体化するもの
である。また本発明の補強工法は、既存の建造物におけ
る基礎構造の下側を掘削して土を排除し、次いで土を排
除して形成された基礎構造下部の穴部に、発泡樹脂コン
クリートを流し込んで硬化させ、既存の基礎構造と接合
一体化した発泡樹脂コンクリート盤を形成するものであ
る。
づき説明する。
明補強構造を適用した例を示す。図1(a)は建物の基
礎部分を上からみた模式図、図1(b)、(c)は図1
(a)のX−Y線に沿う略縦断面図である。図1(a)
中10a〜10jは補強を施す部分の一例を示す。本発
明の構造を設けるには、図1(b)に示すように例えば
補強を施す部分10aの基礎11のまわりを掘削して穴
部1を設け、この穴部1内に補強構造を形成する。図1
(c)は基礎11の部分に補強構造を設けた一例を示
す。3は砂利、4は発泡樹脂盤、6は発泡樹脂盤と基礎
11とを接合するコンクリート又は発泡樹脂コンクリー
ト、13は土である。発泡樹脂盤と既存の基礎構造とを
コンクリートを介して接合し、かつ該コンクリートの重
量以上の重量の土を、既存の基礎構造の下側より掘削排
除することにより建造物の地盤沈下応力を軽減すること
ができ、該建造物の地盤沈下防止対策に極めて有効なも
のとなる。尚、図1(b)、(c)においてGLはグラ
ンドラインである。
量で、必要な圧縮強度を有するものであればよく、ポリ
スチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリウレタ
ン、ポリ塩化ビニル等の発泡体よりなるものを挙げるこ
とができるが、ポリウレタンは、加水分解が起こるので
耐久性に難があり、ポリ塩化ビニルは燃えると塩酸ガス
が発生し、公害上の問題を有するので、ポリスチレン、
ポリプロピレン、ポリエチレン等の発泡体よりなるもの
が好ましい。この発泡樹脂盤4の圧縮強度は、建物の構
造が木造、鉄筋コンクリート、鉄骨等により異なるが一
般的には3〜20t/m2 である。
合成樹脂発泡体とコンクリートとを混合したものであ
る。発泡体としては、上記発泡樹脂盤4と同様のものが
好ましい。コンクリートの代わりに発泡樹脂コンクリー
トを用いて発泡樹脂盤6と基礎とを接合すると、コンク
リートを用いた場合よりも全体の重量を軽くすることが
できる。接合に用いる発泡樹脂コンクリートの比重は
0.3〜1.3t/m3 が好ましい。
的に説明するが、本発明はこれら実施例によって何ら限
定されるものではない。
し、基礎が折れたり、傾いたり、歪んだり、若しくは撓
んだりした、又は耐震性能が低下した箇所(例えば図1
(a)の10a〜10j)を探し出し、地震又は交通の
振動のデータ等を解析し、該箇所10a〜10jにそれ
ぞれ最適な発泡樹脂盤6の大きさ、圧縮強度を決定す
る。
ず上記箇所10aについての基礎11の下部を、深さが
約100cm、縦、横それぞれ約100〜200cmの
大きさの穴部1を図1(b)に示すように掘削する。穴
部1の大きさは、必要に応じて適宜変えることができ
る。
(c)に示すように砂利3を敷き詰めて、該砂利3の上
からランマー等により締め固める。次いで上記砂利3の
上を砂、山砂等により目潰しし、更にランマー等により
締め固める。
を載置する。発泡樹脂盤4の大きさは、縦約100〜2
00cm×横約100〜200cm×厚み約5〜50c
mであり、必要に応じて適宜変えることができる。ま
た、発泡樹脂盤4の形状は任意に変えることができ、例
えば平断面形状が四角形、円形、六角形等が挙げられ
る。
組む。鉄筋の形状はどんな形でもよいが、発泡樹脂盤4
を保護するため、平面で網目状のものが好ましい。
スにコンクリート6を流し込み、養生し、硬化して建物
の基礎11と発泡樹脂盤4とを接合一体化し、その後G
Lまで土13を敷き固める。コンクリート6を流し込む
場合、コンクリートの無駄な消費を避けるため、周囲に
型枠を設けると好ましい。上記(1)〜(6)と同様の
工程を10b〜10jについて順次繰り返して行なうこ
とにより、全ての箇所10a〜10jに補強を施す。
コンクリート8により、布基礎構造の既存の建造物に本
発明補強構造を適用した例を示す。
し、掘削した穴部の床部の上に砂利3を敷き詰めて、該
砂利3の上からランマー等により締め固め、上記砂利3
の上を砂、山砂等により目潰しし、更にランマー等によ
り締め固める。次に、掘削した穴部に発泡樹脂コンクリ
ート8を流し込み、養生し、硬化させて発泡樹脂コンク
リート盤を形成させる。その結果、該発泡樹脂コンクリ
ート盤と建物の基礎11とが接合一体化する。その後G
Lまで土13を敷き固める。
補強構造を適用した例を示す。
を掘削し土を排除し、掘削した穴部の床部の上に砂利3
を敷き詰めて、該砂利3の上からランマー等により締め
固め、上記砂利3の上を砂、山砂等により目潰しし、更
にランマー等により締め固める。次に、掘削した穴部に
発泡樹脂盤4を設置し、発泡樹脂盤と基礎との間のスペ
ースにコンクリート6を打設し、養生し、固めて基礎部
分12aと杭部分12bとからなる杭基礎12と発泡樹
脂盤4とを接合一体化する。
明補強構造を適用した例を示す。
リート、3は砂利を示す。
は、上記布基礎、杭基礎、ベタ基礎以外に独立基礎、独
立基礎と梁構造の基礎等が挙げられる。
利3を用いず、既存の基礎の下部を掘削し土を排除し、
掘削した穴部の床部2に直接発泡樹脂盤4を設けるか又
は前記床部2に発泡樹脂コンクリート8を直接流し込ん
でもよい。
と建物の基礎を接合一体化する際に、コンクリートを用
いているが、発泡樹脂コンクリートを用いてもよい。或
いは、コンクリートと発泡樹脂コンクリートとの混合物
を用いてもよい。
いるが、発泡樹脂コンクリートを用いてもよく、また図
4に示す実施例では発泡樹脂コンクリートを用いている
が、発泡樹脂盤を用いてもよい。
脂コンクリートは、図2の実施例における発泡樹脂コン
クリートと同様のものが用いられる。
造に適用することにより、地震又は交通の振動が、発泡
樹脂盤や発泡樹脂コンクリート盤で緩和され、建物の耐
震性、耐地盤沈下性が飛躍的に向上する。
造物における基礎部分の補強を容易に行なうことがで
き、基礎構造と発泡樹脂盤又は発泡樹脂コンクリート盤
とを一体に形成することで、既設の建造物の耐震性と免
震性が向上し、また既設の基礎構造の下側の土を発泡樹
脂盤又は発泡樹脂コンクリート盤に置き換えることは軽
量基礎構造となり、建造物の地盤沈下防止対策にもな
る。さらに、簡単に補強できるので工事期間が短時間で
済み、経済的に安価であるという効果を有する。
適用した一実施例を示すもので、同図(a)は建物の基
礎部分を上からみた模式図、同図(b)、(c)は同図
(a)のX−Y線に沿う縦断面略図であって、本発明補
強工法の工程を示す図である。
により、布基礎構造の既存の建造物に本発明補強構造を
適用した縦断面略図である。
本発明補強構造を適用した一実施例を示す縦断面略図で
ある。
に、本発明補強構造を適用した一実施例を示す縦断面略
図である。
若しくは撓んだりした、又は耐震性能が低下した箇所 11 建物の基礎(布基礎) 12 杭基礎 13 土
Claims (5)
- 【請求項1】 既存の建造物における基礎構造の下側を
掘削して土を排除して穴部を設け、この穴部に発泡樹脂
盤を載置し、且つ該発泡樹脂盤を既存の基礎構造と接合
一体化してなることを特徴とする建造物における基礎構
造の補強構造。 - 【請求項2】 発泡樹脂盤と既存の基礎構造とをコンク
リートを介して接合し、かつ該コンクリートの重量以上
の重量の土を、既存の基礎構造の下側より掘削排除する
請求項1記載の建造物における基礎構造の補強構造。 - 【請求項3】 既存の建造物における基礎構造の下側を
掘削して土を排除して穴部を設け、この穴部に発泡樹脂
コンクリートを流し込んで硬化させた発泡樹脂コンクリ
ート盤と既存の基礎構造とを接合一体化してなることを
特徴とする建造物における基礎構造の補強構造。 - 【請求項4】 既存の建造物における基礎構造の下側を
掘削して土を排除し、次いで土を排除して形成された基
礎構造下部の穴部に、発泡樹脂盤を載置し、しかる後、
該発泡樹脂盤と既存の基礎との間にコンクリート又は発
泡樹脂コンクリートを流し込んで発泡樹脂盤と既存の基
礎構造とを接合一体化することを特徴とする建造物にお
ける基礎構造の補強工法。 - 【請求項5】 既存の建造物における基礎構造の下側を
掘削して土を排除し、次いで土を排除して形成された基
礎構造下部の穴部に、発泡樹脂コンクリートを流し込ん
で硬化させ、既存の基礎構造と接合一体化した発泡樹脂
コンクリート盤を形成することを特徴とする建造物にお
ける基礎構造の補強工法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP08505098A JP3181552B2 (ja) | 1998-03-16 | 1998-03-16 | 建造物における基礎構造の補強構造及び補強工法 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH11256596A true JPH11256596A (ja) | 1999-09-21 |
JP3181552B2 JP3181552B2 (ja) | 2001-07-03 |
Family
ID=13847849
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---|---|---|---|
JP08505098A Expired - Lifetime JP3181552B2 (ja) | 1998-03-16 | 1998-03-16 | 建造物における基礎構造の補強構造及び補強工法 |
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-
1998
- 1998-03-16 JP JP08505098A patent/JP3181552B2/ja not_active Expired - Lifetime
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