JPH11256454A - 立体模様織物の製織方法及び織物機械 - Google Patents

立体模様織物の製織方法及び織物機械

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JPH11256454A
JPH11256454A JP8274998A JP8274998A JPH11256454A JP H11256454 A JPH11256454 A JP H11256454A JP 8274998 A JP8274998 A JP 8274998A JP 8274998 A JP8274998 A JP 8274998A JP H11256454 A JPH11256454 A JP H11256454A
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dimensional pattern
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Naoki Hara
直樹 原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な方法で,生産効率良く,任意の立体模
様を有する織物を製織することができる,立体模様織物
の製織方法,及び織物機械を提供すること。 【解決手段】 多数の地経糸72と多数の柄出経糸73
とを織前75に供給して立体模様Lを有する織物を製織
する方法であって,上記多数の地経糸72は常時一定の
張力を付与して上記織前75に供給し,一方上記多数の
柄出経糸73は間欠的にその張力を変化させて上記織前
75に供給する。また,この製織方法に用いる織物機械
1は,上記多数の地経糸72に常時一定の張力を付与す
るバックレスト2と,上記多数の柄出経糸73に間欠的
にその張力変化を付与する張力変動機(回転ローラ)3
とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は,2ビーム方式を用いた製織方法
の中,特に織前において一方のビームの経糸に張力をか
けて立体模様を有する織物を製織する方法,及びそれに
用いる織物機械に関する。
【0002】
【従来技術】布地,着物地等の織物には,その表面に凹
凸を設け,立体的に模様を施したものがある。このよう
な立体模様としては,例えば,製織の際に玉状にした花
糸を織込んだり(特開昭62−104940号),絵緯
の緯入れを行うこと(特開平2−14042号)によっ
て形成されるものがある。また,織りあがった後に織物
に対してエンボス加工を施すことによって形成するもの
も知られている。なお,平面的な模様としては,例え
ば,「よろけ織」のように筬打ち運動を工夫すること
(特開昭61−289152号)によって形成されるも
のが知られている。
【0003】
【解決しようとする課題】しかしながら,上記従来の花
糸の織込み,絵緯の緯入れといった製織方法において
は,花糸を玉状にしたり,絵緯を作製すると共に,これ
らの織込み作業も必要である。しかし,これらの作業は
煩雑である。そのため,生産効率の向上を妨げている。
【0004】また,例えば,織物に対して裏側から凸部
を有するロールによって加圧すると共に,表側から該凸
部に対応した凹部を有するロールによって加圧する等の
エンボス加工を用いた製織方法においては,上記凸部と
凹部とを嵌め合わせる必要がある。そのため,立体模様
の形状によっては両者の嵌合が困難となる場合があるそ
れ故,形成できる立体模様が制限されてしまう。
【0005】本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてな
されたもので,簡単な方法で,生産効率良く,任意の立
体模様を有する織物を製織することができる,立体模様
織物の製織方法,及び織物機械を提供しようとするもの
である。
【0006】
【課題の解決手段】請求項1の発明は,多数の地経糸と
多数の柄出経糸とを織前に供給して立体模様を有する織
物を製織する方法であって,上記多数の地経糸は常時一
定の張力を付与して上記織前に供給し,一方上記多数の
柄出経糸は間欠的にその張力を変化させて上記織前に供
給することを特徴とする立体模様織物の製織方法にあ
る。
【0007】本発明において最も注目すべきことは,経
糸を織前に供給するにあたって,地経糸には一定の張力
をかけ,柄出経糸には間欠的に変化させた張力を付与す
ることである。
【0008】なお,上記地経糸に付与する張力は,通常
の無地の織物を製織する時に経糸に対して付与する張力
と同等である。一方,上記柄出経糸に付与する張力は,
上記地経糸に付与する張力を1とした場合,0.8〜
1.2の範囲内で変化させることが好ましい。0.8未
満の場合には,織物の強度が低下しキズになりやすく,
一方,1.2を超える場合には,織物にできる部分的な
縮みが大きくなりすぎるおそれがある。
【0009】次に,本発明の作用効果につき説明する。
本発明においては,上記多数の地経糸には,常時一定の
張力を付与して織物を製織し,上記地経糸によって上記
織物の基本となる生地を形成する。そのため,上記柄出
経糸には上記のごとく張力変化を付与することが可能と
なる。
【0010】また,上記多数の柄出経糸には,例えば上
記地経糸に付与した張力より高い張力と,上記地経糸に
付与した張力より低い張力とを,間欠的に付与して織物
を製織することが可能となる。なお,上記多数の柄出経
糸には,上記地経糸に付与した張力より高い方,又は低
い方のみで変動させることもできる。そして,上記のご
とく,製織を行った場合には,該織物に織込まれる上記
柄出経糸には,これに直交錯する緯糸に対して,きつく
織込まれる部分と,緩くだぶついて織込まれる部分とが
生じる。
【0011】そのため,上記柄出経糸において高張力を
かけられた部分は,上記地経糸からなる織物の生地より
もきつく織込まれるので,この部分の織物の表面は表裏
ともに平らになる。しかし,上記柄出経糸において低張
力をかけられた部分は,上記織物の生地よりも緩くだぶ
ついて織込まれるので,この部分の織物の表面は表裏と
もに他の部分よりも突出した状態となる。それ故,上記
織物の表面に凹凸を設け,立体模様を付与することがで
きる。
【0012】本発明の製織方法によれば,柄出経糸に張
力変化を付与することにより,従来のごとく,花糸を玉
状にしたり,絵緯を作製することのない簡単な方法で,
織物に立体模様を施すことができる。また,その作業を
省略することができるので,生産効率を向上させること
ができる。また,織りあがる段階で,織物に立体模様を
形成していくので,上記従来のごとく,織物を加圧状態
で凸部と凹部との間に挟み込む必要がない。そのため,
上記凸部と凹部とを嵌め合わせる必要もなく,両者の嵌
合による制限がない。それ故,任意の立体模様を有する
織物を製織することができる。
【0013】なお,上記地経糸を用いることなく,柄出
経糸だけで織物を製織すると,上記柄出経糸に過剰な張
力が付与され,上記柄出経糸が切れて上記織物にキズが
生じることがある。また,逆に,上記柄出経糸に張力が
充分付与されず,上記柄出経糸が弛んでシャトルが通ら
ないといった問題を生じることがある。しかし,本発明
においては,上記地経糸に常時一定の張力を付与してこ
れを生地用として用い,上記柄出経糸のみを張力変動さ
せている。そのため,上記の問題はない。
【0014】次に,請求項2の発明は,多数の地経糸と
多数の柄出経糸とを織前に供給して立体模様を有する織
物を製織する織物機械であって,該織物機械は,上記多
数の地経糸に常時一定の張力を付与するバックレスト
と,上記多数の柄出経糸に間欠的にその張力変化を付与
する張力変動機とを有することを特徴とする織物機械に
ある。
【0015】本発明において最も注目すべきことは,地
経糸に常時一定の張力を付与するバックレストと,柄出
経糸に間欠的にその張力変化を付与する張力変動機とを
有することである。
【0016】次に,上記織物機械においては,上記多数
の地経糸は上記バックレストを経由して上記織前に供給
される。また,該多数の地経糸に対して上記バックレス
トが付与する張力は常時一定である。一方上記多数の柄
出経糸は上記張力変動機を経由して上記織前に供給され
る。また,該多数の柄出経糸に対して上記張力変動機が
付与する張力は,間欠的に変動する。そのため,上記織
物機械を用いることによって,上記製織方法を行うこと
ができ,容易に立体模様織物を製織することができる。
【0017】なお,上記バックレストとしては,例えば
棒状の一定の直径を有する円筒体,曲率面を有するガイ
ド板等を用いることができる。
【0018】次に,請求項3の発明のように,上記張力
変動機は,回転ローラであり,該回転ローラはその表面
に,上記織前へ移動していく上記柄出経糸に対して,間
欠的に大きな張力を付与するための突出部を有している
ことが好ましい。この場合には,上記回転ローラを回転
させることによって,上記柄出経糸が上記回転ローラの
突出部に張架される場合には,上記柄出経糸に付与され
る張力は高くなる。一方上記柄出経糸が上記回転ローラ
自体の外周面に張架される場合には,上記柄出経糸に付
与される張力は低くなる。そのため,容易に上記柄出経
糸に付与する張力を変動させることができる。
【0019】また,上記回転ローラを回転させることに
よって,織りあがる織物の全面にわたって連続的に立体
模様を形成することができる。また,上記突出部の配置
は自在であるため,織物に対して任意の立体模様を形成
することができる。また,上記突出部の高さによって,
上記多数の柄出経糸に付与する張力の大きさが決まり,
上記織物の表面に形成される立体模様の凹凸の高さが決
定される。そのため,上記立体模様の凹凸の高さに応じ
た質感を有する織物を製織することができる。
【0020】また,例えば,中空の円筒体であり,その
外周面に突出部を設けているカートリッジを作製し,上
記突出部の配置を様々に変えたカートリッジを予め複数
個用意すること等によって,立体模様の柄を交換するこ
とがより容易となる。
【0021】次に,請求項4の発明のように,上記突出
部は,上記回転ローラの表面にロープを巻回することに
より形成してあることが好ましい。この場合には,上記
突出部の形成,及びその配置変更が容易である。そのた
め,上記ロープの巻回状態を変更することによって,立
体模様を容易,かつ自在に変更することができる。な
お,上記ロープは,上記回転ローラに巻回するための柔
軟性と,上記柄出経糸に張力を付与するための堅さとを
有することが好ましい。このようなロープとしては,例
えば,合成樹脂繊維を縄状に束ねたロープ,ゴムベル
ト,ゴムホース等を用いることができる。
【0022】次に,請求項5の発明のように,上記ロー
プは,螺旋状又はクロス状に巻回することができる。上
記ロープを上記回転ロールに対して螺旋状に巻回する場
合には,織りあがる織物の全面にわたって連続的に,斜
め方向にストライプ状の立体模様を形成することができ
る(図4参照)。また,クロス状に巻回する場合には,
織りあがる織物の全面にわたって連続的に,斜め方向に
クロスストライプ状の立体模様を形成することができる
(図6参照)。
【0023】次に,請求項6の発明のように,上記張力
変動機は,上記張力を変化させるための,複数の進退可
能な進退具を有していることが好ましい。この場合に
は,上記進退具を上下させることによって,容易に上記
柄出経糸に付与する張力を変動させることができる。例
えば,上記柄出経糸が上方に位置する進退具に張架され
る場合には,上記柄出経糸に付与される張力は高くな
る。一方上記柄出経糸が下方に位置する進退具に張架さ
れる場合には,上記柄出経糸に付与される張力は低くな
る(実施形態例5を参照)。
【0024】次に,請求項7の発明のように,上記進退
具は,それぞれ進退可能なシリンダを有することが好ま
しい。この場合には,上記進退具の上下方向の移動量を
自動的に制御することによって,上記多数の柄出経糸に
付与する張力の大きさ,また,それに伴って上記織物の
表面に形成される立体模様の凹凸の高さを,任意に調節
することができる。そのため,上記立体模様の凹凸の高
さに応じて質感を様々に変化させて,織物を製織するこ
とができる。
【0025】
【発明の実施の形態】実施形態例1 本発明の実施形態例にかかる立体模様織物の製織方法,
及び織物機械について,図1〜図4を用いて説明する。
本例の織物機械は,図1〜図4に示すごとく,多数の地
経糸72と多数の柄出経糸73とを織前75に供給して
立体模様Lを有する織物76を製織する織物機械1であ
って,該織物機械1は,上記多数の地経糸72に常時一
定の張力を付与するバックレスト2と,上記多数の柄出
経糸73に間欠的にその張力変化を付与する張力変動機
を有する。
【0026】本例においては,図2に示すごとく,上記
張力変動機は回転ローラ3であり,該回転ローラ3はそ
の表面に,上記織前75へ移動していく上記柄出経糸7
3に対して,間欠的に大きな張力を付与するための突出
部を有している。該突出部は上記回転ローラ2の表面に
ロープ31を巻回することにより形成してある。上記ロ
ープ31は上記回転ローラ3に巻回するための柔軟性
と,上記柄出経糸73に張力を付与するための堅さとを
有し,上記回転ローラ3に螺旋状に巻回してある。上記
ロープ31は,本例では合成樹脂製の繊維を縄状に束ね
たものを用いた。また,上記ロープ31は上記回転ロー
ラ3に釘(図示略)によって固定されている。なお,上
記回転ローラ3の直径は14cmであり,上記ロープ3
1の直径は2cmである。
【0027】以下,順を追って詳説する。上記バックレ
スト2は,図1に示すごとく,棒状の一定の直径を有す
る円筒体であり,織前75と地経糸供給ローラ26との
間に配設されている。該バックレスト2によって,多数
の地経糸72は上記織前75と地経糸供給ローラ26と
の間に張設されている。
【0028】同様に,上記回転ローラ3は,図1に示す
ごとく,上記織前75と柄出経糸供給ローラ36との間
に配設されている。該回転ローラ3によって,多数の柄
出経糸73は上記織前75と柄出経糸供給ローラ36と
の間に張設されている。
【0029】また,ブレストビーム6は,図1に示すご
とく,上記織前75とクロスローラ66との間に配設さ
れている。該クロスローラ66によって,織りあがった
織物76は上記織前75とクロスローラ66との間に張
設されている。なお,該ブレストビーム6とクロスロー
ラ66との間に,サーフェースローラ,ガイドローラ等
を配設して張設することもできる。また,ヘルド51,
リード52は,上記2つの経糸供給ローラとクロスロー
ラ66との間に配設されている。上記多数の地経糸7
2,柄出経糸73が上記ヘルド51を挿通して上記織前
75に供給されている。
【0030】なお,図示してないないが,上記地経糸7
2と柄出経糸73との横方向の配置は任意である。例え
ば地経糸72と柄出経糸73とを1本ずつ交互に配置す
ることもできるし,2本ずつ交互に配置することもでき
る。また,互いに同じ本数でなくても良い。
【0031】本例の立体模様織物の織物機械1において
は,図1に示すごとく,上記多数の地経糸72は上記バ
ックレスト2を経由して上記織前75に供給される。こ
のとき,上記バックレスト2は一定の直径を有する円筒
体である。そのため,上記バックレスト2の外周面に張
架された1本の地経糸72に付与される張力は,上記バ
ックレスト2が回転しても常時一定である。また,この
ことは,上記バックレスト2に張架された全ての地経糸
72について同様である。それ故,該多数の地経糸72
に対して上記バックレスト2が付与する張力は常時一定
である。
【0032】一方,図2に示すごとく,上記多数の柄出
経糸73は上記回転ローラ3を経由して上記織前75に
供給される。このとき,上記回転ローラ3の外周面には
ロープ31が巻回されている。そのため,上記回転ロー
ラ3を回転させることによって,1本の柄出経糸73が
上記回転ローラ3のロープ31に張架される場合(図中
左方)には,該柄出経糸73に付与される張力は高くな
る。一方上記柄出経糸73が上記回転ローラ3自体の外
周面に張架される場合(図中右方)には,上記柄出経糸
73に付与される張力は低くなる。
【0033】なお,図2中には,上記回転ローラ3に張
架された多数の柄出経糸73の中,2本の柄出経糸73
だけを描いている。
【0034】また,上記ロープ31の位置は,上記回転
ローラ3の回転によって順次横方向にずれていくので,
上記ロープ31を有する回転ローラ3に張架された全て
の柄出経糸73について,同様のことがいえる。それ
故,上記多数の柄出経糸73に対して上記回転ローラ3
が付与する張力は,間欠的に変動する。
【0035】これにより,図3に示すごとく,上記織物
76に織込まれる上記柄出経糸73には,これに直交錯
する緯糸74に対して,きつく織込まれる部分と,緩く
だぶついて織込まれる部分とが生じる。
【0036】そのため,上記柄出経糸73において高張
力をかけられた部分fは,上記地経糸72からなる織物
76の生地よりもきつく織込まれるので,この部分の織
物の表面は表裏ともに平らになる。しかし,上記柄出経
糸73において低張力をかけられた部分uは,上記織物
76の生地よりも緩くだぶついて織込まれるので,この
部分の織物76の表面は表裏ともに他の部分よりも突出
した状態となる。
【0037】それ故,図4に示すごとく,上記織物76
の表面に,2〜4mmの凹凸を有する,立体模様Lを施
すことができる。なお,該立体模様Lは,上記低張力を
かけられた部分uの柄出経糸73によって形成されてい
る。また,上記ロープ31を上記回転ロール3に対して
螺旋状に巻回するので,織りあがる織物76の全面にわ
たって連続的に,斜め方向にストライプ状の立体模様L
を形成することができる。
【0038】また,上記ロープ31の太さや堅さによっ
て,上記多数の柄出経糸73に付与する張力の大きさが
決まり,上記織物76の表面に形成される立体模様Lの
凹凸の高さが決定される。そのため,上記立体模様Lの
凹凸の高さに応じた質感を有する織物76を製織するこ
とができる。即ち,上記立体模様Lの凹凸の高さを高く
する場合には,柔らかくて肌触りの良い織物76を製織
することができ,上記立体模様Lの凹凸の高さを低くす
る場合には,硬い質感の織物76を製織することができ
る。
【0039】また,上記釘(図示略)を外して,上記ロ
ープ31の巻回状態を変更することによって,立体模様
Lを容易,かつ自在に変更することができる(実施形態
例2〜4参照)。
【0040】本例の立体模様の製織方法によれば,柄出
経糸73に張力変化を付与することにより,従来のごと
く,花糸を玉状にしたり,絵緯を作製することのない簡
単な方法で,織物76に立体模様Lを施すことができ
る。また,その作業を省略することができるので,生産
効率を向上させることができる。
【0041】また,織りあがる段階で,織物76に立体
模様を形成していくので,上記従来のごとく,織物76
を加圧状態で凸部と凹部との間に挟み込む必要がない。
そのため,上記凸部と凹部とを嵌め合わせる必要もな
く,両者の嵌合による制限がない。それ故,任意の立体
模様Lを有する織物を製織することができる。
【0042】実施形態例2 本例は,図5に示すごとく,上記ロープ31をクロス状
に巻回したものである。その他は,実施形態例1と同様
である。本例においては,図6に示すごとく,織りあが
る織物76の全面にわたって連続的に,斜め方向にクロ
スストライプ状の立体模様Lを形成することができる。
その他は実施形態例1と同様の作用効果を有する。
【0043】実施形態例3 本例は,図7に示すごとく,上記ロープ31をジグザク
状に配設したものである。その他は,実施形態例1と同
様である。本例においては,図8に示すごとく,織りあ
がる織物76の全面にわたって連続的に,横方向にジグ
ザグ状の立体模様Lを形成することができる。その他は
実施形態例1と同様の作用効果を有する。
【0044】実施形態例4 本例は,図9に示すごとく,上記ロープ31を不連続な
横方向のストライプ状に配設したものである。その他
は,実施形態例1と同様である。本例においては,図1
0に示すごとく,織りあがる織物76の全面にわたって
連続的に,不連続な横方向のストライプ状の立体模様L
を形成することができる。なお,本例では,個々の立体
模様Lが斜め方向に並んでいるが,上下方向に整列させ
ることもできる。その他は実施形態例1と同様の作用効
果を有する。
【0045】実施形態例5 本例は,図11に示すごとく,上記張力変動機として,
上記張力を変化させるための,複数の進退可能な進退具
32を用いたものである。該進退具32は,それぞれ進
退可能なシリンダ321を有する。その他は,実施形態
例1と同様である。
【0046】本例の織物機械においては,上記進退具3
2を上下させることによって,容易に上記柄出経糸73
に付与する張力を変動させることができる。図11に示
すごとく,上記柄出経糸73が上方に位置する進退具3
2(図中左方)に張架される場合には,上記柄出経糸7
3に付与される張力は高くなる。一方,上記柄出経糸7
3が下方に位置する進退具32(図中右方)に張架され
る場合には,上記柄出経糸73に付与される張力は低く
なる。そのため,本例においても容易に上記多数の柄出
経糸73に付与する張力を変動させることができる。
【0047】また,上記シリンダー321を用いて進退
具32の上下方向の移動量を調節することによって,上
記多数の柄出経糸73に付与する張力の大きさ,また,
それに伴って上記織物76の表面に形成される立体模様
Lの凹凸の高さを調節することができる。そのため,上
記立体模Lの凹凸の高さに応じて質感を様々に変化させ
て,織物76を製織することができる。その他は,実施
形態例1と同様である。
【0048】
【発明の効果】上述のごとく,本発明によれば,簡単な
方法で,生産効率良く,任意の立体模様を有する織物を
製織することができる,立体模様織物の製織方法,及び
織物機械を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1にかかる,立体模様織物の織物機
械の構成を説明する側面図。
【図2】実施形態例1にかかる,回転ローラと柄出経糸
とを説明する斜視図。
【図3】実施形態例1にかかる,立体模様織物の断面
図。
【図4】実施形態例1にかかる,立体模様織物の表面を
説明する模式図。
【図5】実施形態例2にかかる,回転ローラの斜視図。
【図6】実施形態例2にかかる,立体模様織物の表面を
説明する模式図。
【図7】実施形態例3にかかる,回転ローラの斜視図。
【図8】実施形態例3にかかる,立体模様織物の表面を
説明する模式図。
【図9】実施形態例4にかかる,回転ローラの斜視図。
【図10】実施形態例4にかかる,立体模様織物の表面
を説明する模式図。
【図11】実施形態例5にかかる,進退具と柄出経糸と
を説明する斜視図。
【符号の説明】
1...織物機械, 2...バックレスト, 26...地経糸供給ローラ, 3...回転ローラ(張力変動機), 31...ロープ, 32...進退具(張力変動機), 36...柄出経糸供給ローラ, 51...ヘルド, 52...リード, 6...ブレストビーム, 66...クロスローラ, 72...地経糸, 73...柄出経糸, 75...織前, 76...織物, L...立体模様,

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の地経糸と多数の柄出経糸とを織前
    に供給して立体模様を有する織物を製織する方法であっ
    て,上記多数の地経糸は常時一定の張力を付与して上記
    織前に供給し,一方上記多数の柄出経糸は間欠的にその
    張力を変化させて上記織前に供給することを特徴とする
    立体模様織物の製織方法。
  2. 【請求項2】 多数の地経糸と多数の柄出経糸とを織前
    に供給して立体模様を有する織物を製織する織物機械で
    あって,該織物機械は,上記多数の地経糸に常時一定の
    張力を付与するバックレストと,上記多数の柄出経糸に
    間欠的にその張力変化を付与する張力変動機とを有する
    ことを特徴とする織物機械。
  3. 【請求項3】 請求項2の発明において,上記張力変動
    機は,回転ローラであり,該回転ローラはその表面に,
    上記織前へ移動していく上記柄出経糸に対して,間欠的
    に大きな張力を付与するための突出部を有していること
    を特徴とする織物機械。
  4. 【請求項4】 請求項3において,上記突出部は,上記
    回転ローラの表面にロープを巻回することにより形成し
    てあることを特徴とする織物機械。
  5. 【請求項5】 請求項4において,上記ロープは,螺旋
    状又はクロス状に巻回してあることを特徴とする織物機
    械。
  6. 【請求項6】 請求項2において,上記張力変動機は,
    上記張力を変化させるための,複数の進退可能な進退具
    を有していることを特徴とする織物機械。
  7. 【請求項7】 請求項6において,上記進退具は,それ
    ぞれ進退可能なシリンダを有することを特徴とする織物
    機械。
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