JPH11256129A - 剥離の容易な粘着剤組成物及び該組成物を使用した土木・建築物の化粧面成形用型枠部材における化粧片の仮保持方法 - Google Patents

剥離の容易な粘着剤組成物及び該組成物を使用した土木・建築物の化粧面成形用型枠部材における化粧片の仮保持方法

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JPH11256129A
JPH11256129A JP10057746A JP5774698A JPH11256129A JP H11256129 A JPH11256129 A JP H11256129A JP 10057746 A JP10057746 A JP 10057746A JP 5774698 A JP5774698 A JP 5774698A JP H11256129 A JPH11256129 A JP H11256129A
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Hiroshi Marui
浩 丸井
Yasunori Yoshida
康則 吉田
Toshiaki Koizumi
壽章 小泉
Koichi Yoshida
耕一 吉田
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Taiheiyo Cement Corp
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KOTOBUKI SANKO KK
Taiheiyo Cement Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発泡スチロール型枠に対するタイル等の化粧
片の仮保持に好適であり、ガラス面保護用フィルム形成
剤としても使用できる粘着剤組成物及びこれを用いた型
枠に対する化粧片仮保持方法の提供。 【解決手段】 ポリビニルアルコ−ル15〜25部に、
デキストリン1〜5部、プロピレングリコール1〜5
部、水70〜80部及び適量の分散助剤を混合したA剤
に、ポリイソシアネ−トからなるB剤をA剤に対し内割
で3〜10重量%配合して粘着剤とする。ポリビニルア
ルコ−ルは重合度1000〜2000の高重合物を5〜
20部、重合度200〜700の低重合物を1〜20部
とを混合したものを用いる。該粘着剤3をコンクリート
構造物等の土木・建築物の化粧面成形用型枠部材1の表
面に形成した化粧片嵌合用凹部2とその凹部2内に嵌合
した化粧片4との間に介在させて、前記化粧面成形用型
枠部材の表面に化粧片を仮保持させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、接着性、剥離性、
フィルム形成性を有し、接着後、必要に応じて容易に剥
離できる仮止め用の糊材として有用な粘着剤組成物及び
これを使用して土木・建築物の表面に化粧片による化粧
面をコンクリートを打設して形成させるための型枠部材
に、該化粧片を仮保持させる土木・建築物の化粧面成形
用型枠部材における化粧片の仮保持方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、コンクリート建造物の外壁面の化
粧にタイル等の化粧片が使用されている。この種の化粧
片の張り付けは、古くからコンクリート壁の構築後に、
タイル職人等による手作業によって行われていたが、近
年において省力化の要請から、予めコンクリート壁成形
用の型枠部材の表面に化粧片を仮保持させておき、コン
クリートの打設によって該化粧片を壁面に固着させ、該
化粧片をコンクリート壁の表面に残して型枠部材を取り
外すことにより、脱型と同時に化粧片の張り付けが完了
するようにし、然る後、必要に応じて目地仕上げ等の作
業を行う工法が開発されている(例えば特公昭62−2
4589号公報)。
【0003】また、この種の工法において使用する型枠
部材は、発泡スチロール等の合成樹脂発泡材を使用し、
該型枠部材の成形型面に化粧片を嵌合保持する凹部を形
成しておき、その凹部内に化粧片を圧入することにより
仮保持させ、かつ、化粧片の裏面すなわちコンクリート
との固着側の面を、型枠部材の成形型面より突出させて
いるものが多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の化粧
片を型枠部材に仮保持させておく方法は、型枠部材の凹
部内に化粧片を圧入し、発泡樹脂製の型枠部材の弾力に
よって化粧片を狭持させているものであるため、型枠部
材組立時や輸送時及びコンクリート打込時におけるハン
マーによる打撃や、打設コンクリートの締固めのための
バイブレータの挿入等によって、化粧片が型枠部材から
剥れることが多く、このため、型枠部材搬入時や脱型後
における化粧片欠落部の補修に多くの手数を要するとい
う問題があった。
【0005】このような問題を解決する方法として接着
剤の使用、即ち化粧片の表側面と型枠部材の凹部底面と
の間に接着剤を介在させ、その接着力によって化粧片を
保持させる方法が考えられるが、発泡スチロール等の合
成樹脂発泡体からなる型枠部材を再使用するためには、
脱型時に型枠部材が破損することなく化粧片が型枠部材
から外れる必要があり、また型枠部材組立後コンクリー
ト打設までの間の風雨時においても化粧片の脱落がな
く、かつ脱型後に型枠部材もしくは化粧片表面に残され
る接着剤が容易に剥れるものである必要があるが、従来
の接着剤では、接着性が強いと化粧片表面に残存付着し
た接着剤を落とすことが容易でなかったりして、このよ
うな条件を全て満すものがなかった。
【0006】また、従来の方法では、型枠部材組立後の
コンクリート打設時にトロ(主としてコンクリート中の
セメントペースト成分)が化粧片表面とこれを嵌合した
凹部との間に入り込む所謂トロ回りが生じ易く、脱型後
の仕上げに多くの手数を要するという問題があった。
【0007】本発明は、このような従来の問題に鑑み、
型枠部材の組立及びコンクリート打設締固めの作業やそ
の作業間の強風雨天条件下においても化粧片を脱落なく
保持し、かつ、型枠部材の脱型時には該型枠部材を破損
することなく容易に脱型でき、しかも脱型後には化粧片
表面に残存付着したものを水洗により容易に化粧片表面
から剥離することができ、かつ、ガラス表面保護等に用
いるフィルム形成剤としても使用できる粘着剤組成物及
び該組成物を使用し、トロ回りをも防止できる土木・建
築物の化粧面成形用型枠部材における化粧片の仮保持方
法の提供を目的としたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の如き従来の問題を
解決し、所期の目的を達成するための本発明の剥離の容
易な粘着剤組成物の特徴は、酢酸ビニルを加水分解して
作られたOH基を有する高分子化合物を主剤とし、これ
に水を加えた溶液からなるA剤と、架橋対照成分として
NCO基を有するB剤とからなる粘着剤組成物にあり、
更に具体的には、ポリビニルアルコ−ル15〜25部
(重量部、以下同じ)に、デキストリン1〜5部、水7
0〜80部及び適量の分散助剤を混合したA剤に、ポリ
イソシアネ−トからなるB剤をA剤に対し内割で3〜1
0重量%配合してなる粘着剤組成物にある。
【0009】また、本発明の土木・建築物の化粧面成形
用型枠部材における化粧片の仮保持方法の特徴は、酢酸
ビニルを加水分解して作られたOH基を有する高分子化
合物を主剤とし、これに水を加えた溶液からなるA剤
に、架橋対照成分としてNCO基を有するB剤を混合
し、得られた剥離の容易な粘着剤を、コンクリート構造
物等の土木・建築物の化粧面成形用型枠部材の表面に形
成した化粧片嵌合用凹部と該凹部内に嵌合した化粧片と
の間に介在させて、前記化粧面成形用型枠部材の表面に
化粧片を仮保持させる土木・建築物の化粧面成形用型枠
部材における化粧片の仮保持方法にあり、更に具体的に
は、ポリビニルアルコ−ル15〜25部(重量部、以下
同じ)に、デキストリン1〜5部、水70〜80部及び
適量の分散助剤を混合したA剤に、ポリイソシアネ−ト
からなるB剤をA剤に対し内割で3〜10重量%配合
し、得られた剥離の容易な粘着剤を、コンクリート構造
物等の土木・建築物の化粧面成形用型枠部材の表面に形
成した化粧片嵌合用凹部と該凹部内に嵌合した化粧片と
の間に介在させて、前記化粧面成形用型枠部材の表面に
化粧片を仮保持させる土木・建築物の化粧面成形用型枠
部材における化粧片の仮保持方法にある。
【0010】尚、化粧片嵌合用凹部底面と化粧片表面と
の間の粘着剤は、化粧片表面全面に介在させることが好
ましい。
【0011】また、上記各発明において、ポリビニルア
ルコ−ルは重合度1000〜2000の高重合物が5〜
20部、重合度200〜700の低重合物が1〜20部
であることが好ましく、また、分散助剤としてプロピレ
ングリコールを1〜5部用いることが好ましい。
【0012】
【作用】本発明における酢酸ビニルを加水分解して作ら
れたOH基を有する高分子化合物、例えばポリビニルア
ルコールを有するA剤と、HCO基を有するB剤、例え
ばポリイソシアネートとを混合することにより架橋反応
が起り、これが進行することにより粘着性を有するゴム
状の粘着剤となる。また架橋反応に伴ってCO2ガスが
発生するため、気泡となって粘着剤内に分散され、発泡
体状となる。
【0013】この粘着剤は水分を保有している状態では
粘着性を有するが、A剤に含まれる水分が蒸発によって
なくなることにより、乾燥状態の多孔質物質となり、そ
れ自体の粘着性はなくなる。そして一旦乾燥させた後に
水を与えると、粘着性が戻ることなく多孔質内に水分が
浸透し、膨潤白濁化する。
【0014】従って、この粘着剤は、例えば、ガラス板
の表面に塗布すると、従来のポリビニルアルコール系接
着剤と同様、透明なフィルムを形成してガラス表面に付
着する。そして、乾燥後もそのフィルムの被着状態が維
持されるが、フィルム自体に粘着性はなくなる。従来の
接着剤と大きく異なるのは、その後、そのフィルムが不
要となった場合、そのフィルムに水を含ませることによ
りフィルムは膨潤白濁化してガラス板の表面に対する付
着力も失われ、フィルムが自然に剥がれてくることであ
る。
【0015】また、ポリビニルアルコールは重合度によ
り粘性に変化があり、このため高重合度(1000〜2
000)のものと低重合度(200〜700)のものと
の混合割合を加減することによって粘度を調節する。低
重合度のものを多く配合すると、粘性を上げずに、でき
た被膜(フィルム)を厚くできる。
【0016】ポリイソシアネートは粘着剤をゴム状のも
のとしたり、フィルム形成を促進したり、また、粘着剤
を除去する際の剥離性を増すために添加する。
【0017】プロピレングリコール及びデキストリンは
架橋反応を補助する作用の他、プロピレングリコールは
分散助剤として作用し、またデキストリンは粘着力増強
作用があり、被膜を形成する際の被膜物質としての作用
がある。
【0018】この他、第3添加物質としてセルロース、
天然合成のゴム類、皮革、紙類等の有機化合物、土石、
粘土、鉱滓類等の無機化合物が挙げられる。
【0019】更に、上述したA剤とB剤を混合して得ら
れた粘着剤を化粧片を型枠部材に一時的に保持させるた
めの仮止め剤として用いる場合には、例えば型枠部材の
凹部内に塗布した後、化粧片をその凹部内に嵌め込むこ
とにより、凹部内面と化粧片間に介在させると、架橋反
応が進むに従ってゴム状化するとともに粘着力が大きく
なり、その粘着力によって化粧片の脱落が防止される。
【0020】一方、型枠部材の凹部底面と化粧片の表面
とには空気を介在させることなく、粘着剤層がフィルム
状になって被着介在されるため、真空力によっても接着
状態が維持され、型枠部材の組立からコンクリートの打
設までの間、例えば数日〜十数日間は、粘着剤膜の新鮮
な外気に触れない中央部分は乾燥し難く、粘着性及び真
空性が維持される。
【0021】また、ゴム状化した粘着剤は水溶性でな
く、新な水にふれても粘着力は落ちない。したがって、
風雨時にも化粧片が脱落することはない。
【0022】一方、粘着剤による保持は、粘着性及び真
空性によるものであるため、接着剤と違って非常に強い
ものではなく、架橋反応終了後に粘着剤膜の辺より引き
剥がして真空性を除去することにより容易に剥離するこ
とが可能となり、コンクリート壁面に化粧片を残した状
態で合成樹脂発泡体からなる型枠部材でも損傷すること
なく脱型できる。
【0023】また、化粧片表面上に粘着剤が残ったとし
ても、一旦自然乾燥した後、水をかければ自然に剥離し
てくるので容易に落とせる。
【0024】化粧片嵌合用凹部の底面と化粧片表面との
間の粘着剤を化粧片表面の全面にわたって介在させるこ
とにより、化粧片の外周位縁からのトロの侵入が防止さ
れ、トロ回りがなくなる。
【0025】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を図面に
ついて説明する。
【0026】A剤中の酢酸ビニルを加水分解して作られ
たOH基を有する高分子化合物としてポリビニルアルコ
ール(PVA)を使用し、架橋対照成分としてNCO基
を有するB剤としてジフェシルメタンジイソシアネート
(MTL)(NCOとして25〜30%)を使用する。
【0027】A剤の配合としては次の範囲が好ましい。 ポリビニルアルコール 高重合物(重合度1000〜2000) 5〜20部(重量部、以下同じ) 低重合物(重合度 200〜700) 1〜20部 プロピレングリコール 1〜5部 デキストリン 1〜5部 防腐剤(パラオキシ安息香酸エステル) 適量 香料(リモネン系香料) 適量精製水 70〜80部 全量として 100部 尚、ポリビニルアルコールは高、低重合物合わせて15
〜25部が好ましい。15部未満では、溶液中の造膜成
分濃度が低いので、被膜の生成、乾燥に時間がかかり所
定の効果を達成することが困難となり、また25部を越
えると、溶液の粘性が増大し、取扱いに支障をきたし、
状況によっては、更に水にて溶液全体を希釈することが
必要となり作業性を著しく悪化させる。
【0028】高重合物のポリビニルアルコールが少な過
ぎると、生成する被膜の乾燥及び架橋が遅く、かつ、そ
の強度も小さいものとなり、多過ぎると、溶液全体がゲ
ル化し、生成する被膜の性質が悪化して、所定の効果を
発揮しない。
【0029】また、プロピレングリコールは分散助剤と
して作用するものであり、水に対するポリビニルアルコ
ールの分散に必要な量を使用する。好ましい範囲は1〜
5部である。1部未満では分散性の向上効果が得られ
ず、また5部を越えると、生成された被膜のエラストマ
ーが高まり適切な剥離強度が保てなくなる。
【0030】デキストリンは、粘着性の増強剤として使
用し、これが5部以上と多過ぎると粘着性が強過ぎ、脱
型時の型枠部材の剥離性が悪くなる。また、1部未満と
少なすぎると粘着性の増強効果が得られない。
【0031】水は不純物のない精製水が好ましく、70
〜80部がよい。70部未満では、溶液全体の粘性を高
めるので、更に水にて溶液を希釈しその粘性を調整しな
ければならなくなる。80部を越えると、溶液の粘性が
低く、被膜の乾燥に時間がかかり、かつ、その強度も低
下し、溶液に新たにPVAを添加し、溶解させるなど
の、再調整をさせねばならない結果となる。
【0032】防腐剤は品質安定に用いる。防腐剤や香料
は特に限定されず、必要に応じて従来のものを適量用い
ればよい。
【0033】A剤とB剤の配合例として、 が挙げられる。
【0034】B剤はいずれもA剤に対し内割で3〜10
重量%が好ましい。3重量%未満では架橋性が悪くゴム
状化しない。10重量%を越えて使用するのはコスト高
となる。
【0035】尚、第三物質としては、セルロース、天然
又は合成のゴム類、皮革及び紙類等の有機物、土石類、
粘土及び鉱滓類等無機物が挙げられる。
【0036】本発明の粘着性組成物はA剤とB剤からな
るものであり、A剤は、PVAにプロピレングリコール
を適量添加し、更に水、デキストリン、防腐剤を加え加
温し、攪拌溶解させ、冷却し、香料を加えて製造する。
【0037】また、B剤は、4,4′−ジフェニルメタ
ンジアミンに塩化カーボニルを作用させ、4,4′−ジ
フェニルメタンカルバミン酸クロリドを経て4,4′−
ジフェニルメタンジイソシアネートを製造する。
【0038】このA剤とB剤は使用時に所定の割合で混
合して使用される。混合方法は特に限定されない。混合
後は化粧片表面に塗布する等して速やかに使用するのが
好ましい。
【0039】粘着剤の使用量は得に限定されないが、少
くとも型枠部材の材質やタイル状化粧片表面の凹凸形状
等に応じ、化粧片表面の全面に行きわたって介在される
量である必要があり、また、多くとも凹部内から溢れ出
ない量である必要がある。
【0040】このように、化粧片表面の全面に粘着剤を
行きわたらせて介在させることにより、コンクリートを
打設した際のトロが化粧片表面と凹部底面との間に侵入
する所謂トロ回りが防止され、脱型後の仕上げが容易と
なる。
【0041】本発明の粘着剤は水をかけることにより容
易に剥離でき、しかも、それまでは一定の粘着性(接着
性)を有するので水洗が可能なものであれば種々の方面
に利用できる。
【0042】中でも好ましい利用の一方法が、該粘着剤
をコンクリートの構造物等の土木・建築物の化粧面成形
用型枠部材の表面に形成した化粧片嵌合用凹部と該凹部
内に嵌合した化粧片との間に介在させて、前記化粧面成
形用型枠部材の表面に化粧片を仮保持させる土木・建築
物の化粧面成形用型枠部材における化粧片の仮保持方法
である。
【0043】この際、化粧面成形用型枠部材は特に限定
されないが、合成樹脂発泡体製が好ましい。中でも特願
平9−42007号や特願平9−41967号に開示さ
れるようなポリプロピレン系の樹脂発泡体は好ましい。
【0044】また、化粧片も特に限定されない。好まし
いものとしては、タイル、ガラス板、セラミック板、金
属板等である。
【0045】この方法によって化粧片を仮保持させた化
粧面成形部材の組立やコンクリート化粧壁面の構築は、
特願平9−42007号や特願平9−41967号に開
示される方法で行えばよい。
【0046】試験例 図1に示す発泡ポリプロピレン製の型枠部材1の表面に
化粧片嵌合用凹部2を1枚の型枠につき68個設け、各
凹部2内に粘着剤3をハケで塗布した後、それぞれにタ
イル(PC板用選別小タイル)からなる化粧片4を嵌め
込んだ。これを図2に示すように該型枠部材5枚(化粧
片総数340枚)を1組として1区とし、A〜Fの6試
験区を図3に示すように配置し、図4に示すように内型
枠部材5に対向させ、その両型枠間の空間にコンクリー
ト6を打設して施工過程での化粧片の脱落状況、型枠部
材の脱型状況及びタイル表面の粘着剤除去状況を見た。
【0047】尚、化粧片の脱落状況は、型枠部材建て
込み中、即ち、化粧片を仮保持させた型枠部材をコンク
リート型枠として組み立て作業中における化粧片脱落枚
数、降雨及び散水後、即ち、型枠部材建て込み後に降
雨があり、更に、人為的に散水した後の化粧片脱落枚
数、ハンマー使用後、即ち、降雨散水後に型枠部材の
裏面をハンマーにて型枠組立時の釘打ちを想定した程度
の打撃を行った際の化粧片脱落枚数、コンクリート打
設後、即ち、コンクリート打設作業、高周波バイブレー
タによるコンクリート内からの締め固め及び木ハンマー
を用いた打撃による型枠部材裏面からの締め固め作業及
びコンクリート固化後の脱型作業の際の化粧片脱落枚数
をそれぞれ数えた。
【0048】各区の粘着剤条件は第1表の通りとした。
【0049】ここにAM936及びSQ906Rは従来
の接着剤、S−T1は本発明の接着剤を示している。表
中の各g/mの数値は、それぞれの塗布量を示してい
る。
【0050】ここにAM936及びSQ906は、いず
れもエヌ・エス・シー社製のアクリル樹脂を主成分とし
た水溶性接着剤であって、AM936は水溶性エマルジ
ロンであり、SQ906は溶剤系のものである。
【0051】また本発明品は、次の配合のものを使用し
た。
【0052】 A剤 ポリビニルアルコール(信越化学社製) 高重合物(重合度平均1800) 15部 低重合物(重合度平均 500) 2部 プロピレングリコール(昭和電工社製) 2部 デキストリン(日澱化学社製) 2部 精製水(蒸留水) 80部 パラオキシ安息香酸エステル(上野製薬社製) 0.2部 リモネン系香料(宮坂香料社製) 0.1部 上記A剤50部に対し、B剤ジフェニルメタンジイソシ
アネート(日本ポリウレタン工業社製)(B剤)2部を
使用直前に混合して使用した。
【0053】尚、A剤は、予めPVAにプロピレングリ
コールを加え、混合し、更に、デキストリン、パラオキ
シ安息香酸を加え加熱溶解させ、冷却し、香料を加えて
作製した。
【0054】試験結果 作業中における化粧片脱落状況は第2表の如くであっ
た。 脱型時の型枠破損状況は第3表の如くであった。
【0055】従来品を用いたA、B、C、Dの各区では
全てにおいて脱型し難く、ほとんどの型枠部材が再使用
不能な状態に破損した。
【0056】これに対し、本発明品のE、F区では脱型
が容易であり、全て破損せずに脱型できた。 脱型後の粘着剤除去状況は第4表の如くであった。
【0057】従来品を用いたA、B、C、D区ではいず
れも除去に難があるのに対し、本発明品のE、F区では
水洗により容易に剥離できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する型枠部材に対する化粧片の保
持状態を示す断面図である。
【図2】試験例における1試験区における型枠部材の配
置を示す正面図である。
【図3】同上の全試験区の配置を示す示す平面図であ
る。
【図4】同上のコンクリート打設状態を示す横断面図で
ある。
【符号の説明】
1 型枠部材 2 凹部 3 粘着剤 4 化粧片 5 内型枠 6 コンクリート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小泉 壽章 東京都足立区花畑四丁目3番10号 有限会 社壽三幸内 (72)発明者 吉田 耕一 東京都足立区花畑四丁目3番10号 有限会 社壽三幸内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酢酸ビニルを加水分解して作られたOH
    基を有する高分子化合物を主剤とし、これに水を加えた
    溶液からなるA剤と、架橋対照成分としてNCO基を有
    するB剤とからなる剥離の容易な粘着剤組成物。
  2. 【請求項2】 ポリビニルアルコ−ル15〜25部(重
    量部、以下同じ)に、デキストリン1〜5部、水70〜
    80部及び適量の分散助剤を混合したA剤に、ポリイソ
    シアネ−トからなるB剤をA剤に対し内割で3〜10重
    量%配合してなる剥離の容易な粘着剤組成物。
  3. 【請求項3】 ポリビニルアルコ−ルは重合度1000
    〜2000の高重合物が5〜20部、重合度200〜7
    00の低重合物が1〜20部である請求項2に記載の剥
    離の容易な粘着剤組成物。
  4. 【請求項4】 分散助剤としてプロピレングリコールを
    1〜5部用いる請求項2若しくは3に記載の剥離の容易
    な粘着剤組成物。
  5. 【請求項5】 酢酸ビニルを加水分解して作られたOH
    基を有する高分子化合物を主剤とし、これに水を加えた
    溶液からなるA剤に、架橋対照成分としてNCO基を有
    するB剤を混合して得られる剥離の容易な粘着剤を、コ
    ンクリート構造物等の土木・建築物の化粧面成形用型枠
    部材の表面に形成した化粧片嵌合用凹部と該凹部内に嵌
    合した化粧片との間に介在させて、前記化粧面成形用型
    枠部材の表面に化粧片を仮保持させる土木・建築物の化
    粧面成形用型枠部材における化粧片の仮保持方法。
  6. 【請求項6】 ポリビニルアルコ−ル15〜25部に、
    デキストリン1〜5部、プロピレングリコール1〜5
    部、水70〜80部及び適量の分散助剤を混合したA剤
    に、ポリイソシアネ−トからなるB剤をA剤に対し内割
    で3〜10重量%配合し、得られた剥離の容易な粘着剤
    を、コンクリート構造物等の土木・建築物の化粧面成形
    用型枠部材の表面に形成した化粧片嵌合用凹部と該凹部
    内に嵌合した化粧片との間に介在させて、前記化粧面成
    形用型枠部材の表面に化粧片を仮保持させる土木・建築
    物の化粧面成形用型枠部材における化粧片の仮保持方
    法。
  7. 【請求項7】 ポリビニルアルコ−ルは重合度1000
    〜2000の高重合物が5〜20部、重合度200〜7
    00の低重合物が1〜20部である請求項6に記載の土
    木・建築物の化粧面成形用型枠部材における化粧片の仮
    保持方法。
  8. 【請求項8】 分散助剤としてプロピレングリコールを
    1〜5部用いる請求項6若しくは7に記載の土木・建築
    物の化粧面成形用型枠部材における化粧片の仮保持方
    法。
  9. 【請求項9】 化粧片嵌合用凹部底面と該凹部内に嵌合
    される化粧片との間に該化粧片の表面全面にわたって粘
    着剤を介在させる請求項6、7もしくは8に記載の土木
    ・建築物の化粧面成形用型枠部材における化粧片の仮保
    持方法。
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