JPH11256090A - 水性ボールペン用インキ組成物および水性ボールペン - Google Patents

水性ボールペン用インキ組成物および水性ボールペン

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JPH11256090A
JPH11256090A JP10080365A JP8036598A JPH11256090A JP H11256090 A JPH11256090 A JP H11256090A JP 10080365 A JP10080365 A JP 10080365A JP 8036598 A JP8036598 A JP 8036598A JP H11256090 A JPH11256090 A JP H11256090A
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Tsuyoshi Yamamoto
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 暗色紙や写真の上に直接筆記した際において
も、はっきりとした筆跡を得ることができ、筆記先端を
開放したまま放置したときの先端乾燥による先端部での
インキ詰まりが発生しない、筆跡視認性とキャップオフ
性能を兼ね備えた水性ボールペン用インキ組成物および
水性ボールペンを得ること。 【解決手段】 顔料と水溶性有機溶剤と水を含む水性ボ
ールペン用インキであって、顔料分として少なくとも酸
化チタンを含有し、上記水溶性有機溶剤と顔料分の重量
比が特定の範囲にあることを特徴とする水性ボールペン
用インキ組成物およびそのインキを詰めた水性ボールペ
ン。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は顔料分として酸化チ
タンを含有する水性ボールペン用インキ組成物および水
性ボールペンに関するもので、特に写真や暗色紙等に直
接鮮明な筆記が出来る高隠蔽性タイプの水性ボールペン
用インキ組成物および水性ボールペンに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、水性ボールペン用インキ組成物に
おいては多色化の要望が高く、特に、写真の上に直接筆
記が可能であることや、暗色紙に直接筆記しても筆跡が
視認できるという点から白色・パステル色といったいわ
ゆる不透明インキが求められていた。従来、この要求を
満たすために、顔料分として隠蔽白色顔料である酸化チ
タンを使用したインキが、特開平6−287499号公
報、特開平7−216283号公報、特開平7−150
083号公報、特開平8−231916号公報、特開平
8−12916号公報、特開平8−113752号公
報、特開平8−143807号公報、特開平8−325
503号公報、特開平9−156281号公報、特開平
1−174576号公報等に提案されている。
【0003】一方、酸化チタンは比重が重く、インキを
放置すると酸化チタンが沈降しやすい性質があるから、
その酸化チタンの沈降安定性を改良する目的で、特開平
9−221617号公報や特開平8−48930号公報
といった白色プラスチックピグメントを使用したインキ
が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来から、隠蔽性を有
する着色剤として酸化チタンを使用するインキ組成物が
提案されている。直接、暗色紙や写真の上に筆記した際
においても、はっきりとした筆跡を得るためには酸化チ
タンを高濃度で配合する必要がある。しかしながら、そ
のようなインキ組成物を筆記具、特にボールペンにした
場合、筆記先端を開放したまま放置したときの先端乾燥
による先端部でのインキ詰まりが発生しやすく筆記不良
になる、いわゆるキャップオフ性に問題を抱えていた。
【0005】またプラスチックピグメントを使用し、沈
降安定性を改良した種のインキ組成物は、インキ中のプ
ラスチックピグメントは酸化チタンに比較して沈降安定
性は改良されるものの、隠蔽性が劣り、暗色紙等の上で
十分な筆跡視認性を得る事が出来なかった。このために
筆跡の隠蔽性とキャップオフでの先端乾燥防止性能を両
立させる事に課題が生じていた。本発明の目的は、まさ
にこの課題を解決することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、水溶性有機溶剤と顔料分の関係を重量比
で一定の比率にしたときに極めて良好な結果が得られる
ことを見いだし、本発明を完成した。すなわち、本発明
は、 「1.顔料と水溶性有機溶剤と水を含む水性ボールペン
用インキであって、顔料分として少なくとも酸化チタン
を含有し、上記水溶性有機溶剤と顔料分の重量比が1:
1.6から1:4.6の範囲にあることを特徴とする水
性ボールペン用インキ組成物。 2.水溶性有機溶剤の沸点が200℃以上である第1項
に記載の水性ボールペン用インキ組成物。 3.水溶性有機溶剤と顔料分の重量比が1:2.5から
1:4.0の範囲である第1項または第2項のいずれか
に記載の水性ボールペン用インキ組成物。 4.顔料をインキ組成物中に25重量%以上配合した第
1項ないし第3項のいずれかに記載の水性ボールペン用
インキ組成物。 5.擬塑性付与剤を配合した第1項ないし第4項のいず
れかに記載の水性ボールペン用インキ組成物。 6.インキ収容管に第1項ないし第5項のいずれかに記
載のインキ組成物を充填し、ボールペンチップのボール
とボール受け座とのクリアランスを40μmから60μ
mの範囲にした事を特徴とする水性ボールペン。」であ
る。
【0007】本発明の水性ボールペン用インキ組成物
は、少なくとも酸化チタンを含む顔料分と水溶性有機溶
剤と水とを含有し、水溶性有機溶剤と顔料分とを特定の
重量比とすることによって、暗色紙等の上にも十分な筆
跡視認性を保ちながら、先端乾燥によるインキ詰まりが
発生しないボールペンを得ることができるものである。
【0008】以下本発明の水性ボールペン用インキ組成
物および水性ボールペンについて詳細に説明する。本発
明で使用する顔料としては、隠蔽性がある着色剤が好ま
しく、ルチル型・アナターゼ型等の各種酸化チタンを配
合することが必須である。酸化チタンの市販のものとし
ては、タイトーンSR−1、同R−650、同R−3
L、同A−110、同A−150、同R−5N、同R−
7E(以上、堺化学工業(株)社製)、タイペークR−
580、同R−550、同R−780、同R−780−
2,同R−930、同A−100、同A−220、同C
R−58(以上、石原産業(株)社製)、クロノスKR
−310、同KR−380、同KR−480、同KA−
10、同KA−20、同KA−30(以上、チタン工業
(株)社製)、タイピュアーR−900、同R−93
1、同R−960、同R−960VHG(以上、デュポ
ン・ジャパン・リミテッド社製)、チタニックスJR−
300、同JR−600A、同JR−603、同JR−
701、同JR−800、同JR−801、同JR−8
05(以上、テイカ(株)社製)などが挙げられる。
【0009】また、LIOFAST WHITE H2
01、EM WHITE H、EMWHITE FX9
048(以上、東洋インキ(株)社製)、ポルックスホ
ワイトPC−CR(住友カラー(株)社製)、FUJI
SP WHITE 11、同1011、同1036、同
1051(以上、富士色素(株)社製)といった市販の
酸化チタン水性分散体を使用すれば、生産面での分散工
程の省略ができ、簡便にインキ化できるので、好まし
い。
【0010】また、本発明の顔料として、カーボンブラ
ック、べんがらなどの無機系顔料やフタロシアニン系顔
料、各種不溶性アゾ顔料、レーキ顔料などの有機顔料を
酸化チタンと併用して使用することもできる。これらの
顔料を適宜配合し、酸化チタンと併用することで、所望
のパステル色を得ることができるものである。
【0011】さらに、白色中空微粒子や着色蛍光微粒子
などのいわゆるプラスチックピグメントについても好適
に使用でき、市販品としては、MH5055、MH50
55A(以上、日本ゼオン(株)社製)、SX863
(A)、SX864(B)、AE865(以上、日本合
成ゴム(株)社製)、ロイペークOP−62、同OP−
84J、同OP−91、HP1055(以上、ローム
アンドハース ジャパン(株)社製)などの中空微粒子
分散体やルミコールNKW2101(レッドオレンジ色
調、以下同じ)、同2102(グリーン)、同2103
(レッド)、同2104(オレンジ)、同2105(イ
エロー)、同2106(イエローオレンジ)、同210
7(セリーズピンク)、同2117(ピンク)、同21
27(ローズ)、同2137(ルビン)、同2167
(バイオレット)、同2108(ブルー)以上、日本蛍
光(株)社製)、SW−11(レッドオレンジ)、SW
−12(グリーン)、SW−13(レッド)、SW−1
4(オレンジ)、SW−15(レモンイエロー)、SW
−16(オレンジイエロー)、SW−17(ピンク)、
SW−27(ローズ)、SW−37(ルビン)、SW−
47(バイオレット)、SW−18(ブルー)(以上、
シンロイヒ(株)社製)などの蛍光微粒子分散体が挙げ
られる。
【0012】本発明において十分な筆跡隠蔽性をもたら
すために、酸化チタンを加えた顔料分がインキ中に重量
比で25%以上、さらに好ましくは27〜40%添加さ
れている事が好ましい。
【0013】本発明に使用する水溶性有機溶剤は、ボー
ルペンチップの先端での水分蒸発を押さえる目的で添加
され、一般的に水性ボールペン用として使用されるグリ
コールやグリコールエーテル等の有機溶剤が使えるが、
プロピレングリコール、エチレングリコール、ブチルセ
ロソルブ、ジエチルカービトール、プロピレングリコー
ルモノメチルエーテル等の沸点が200℃未満のものは
常温での蒸気圧が高く、水分と共に蒸発してしまうた
め、好ましくない。この点において、本発明ではグリセ
リン、ポリエチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール等の沸点200℃以上のも
のが好適に使用される。また、尿素やその誘導体なども
単独では保湿性が十分ではないが、上記水溶性有機溶剤
と組み合わせて使用する事により、不揮発性で水分蒸発
を押さえる保湿剤として使用できる。
【0014】水溶性有機溶剤と顔料分とが特定の比率に
あるときに良好な結果が出るかについて、必ずしも理論
的には明らかではないが、以下のように推定される。酸
化チタンの隠蔽性を最大限に発揮するためには、ルチル
型の酸化チタンで、顔料の粒径が0.2〜0.3μm程
度が良い。顔料粒径がこれ以上大きいと全体としての顔
料表面積が低下して十分な着色力が出せず、顔料粒径が
これより小さいと光の散乱が十分でなくなり、結果とし
て隠蔽性が低下してしまうと考えられる。
【0015】ところで、水溶性有機溶剤を配合したイン
キでは、筆記後のインキは紙上において顔料と顔料の間
に、ある程度の溶剤分が残っていると考えられる。特に
沸点が200℃以上の有機溶剤の場合一般に蒸気圧も低
いため、これらを使用したインキで常温筆記すると、筆
記後の紙上でほとんど乾燥しない。このために水溶性有
機溶剤と酸化チタンを含む顔料分との重量比が1:1.
6未満の場合、紙上において筆記後のインキ中の顔料と
顔料の間に水溶性有機溶剤が存在する形になり、いわゆ
る光学的隙間が発生し、隠蔽性が低下するので、好まし
くない。
【0016】逆に、水溶性有機溶剤の量を低下させてい
くと、筆記後の紙上でのインキの顔料間の隙間が減るた
めに隠蔽性は向上するので好ましい。ところが、水溶性
有機溶剤と酸化チタンを含む顔料分との重量比が1:
4.6を越えると、隠蔽性は良好であるが、保湿性が不
十分になる傾向があり、筆記先端を開放したまま放置し
たとき、ボールペンチップ先端部での水分蒸発にともな
い、顔料分が乾燥固化して筆記不良を発生してしまうと
考えられ、好ましくない。
【0017】水溶性有機溶剤と顔料分との重量比は、さ
らに好ましくは1:2.5から1:4.0の間である
と、好ましい結果を得ることができる。
【0018】また、水溶性有機溶剤が沸点200℃未満
の有機溶剤の場合、一般に常温での蒸気圧が高いため、
水分蒸発と共に蒸発してしまい、筆跡の隠蔽性としては
良好であるが、チップ先端部での乾燥固化による筆記不
良が悪化してしまうので、好ましくない。
【0019】本発明の水性ボールペン用インキ組成物に
は擬塑性付与剤を添加して、中綿やペン芯等を使用しな
い、いわゆる水性直詰めボールペン用インキとして使用
する事が出来る。擬塑性付与剤としては、無機系、天然
高分子系、合成高分子系、高分子多糖類系などの擬塑性
付与剤が使用できるが、筆跡面及び経時安定性面よりキ
サンタンガム、ウエランガム、ラムザンガム、ジェラン
ガム、サクシノグリカンといった微生物発酵法によって
製造されるバイオガムが特に好ましい。
【0020】本発明の水性ボールペン用インキ組成物に
は、上記成分以外に、水性ボールペン用インキに用いら
れる種々の添加剤を必要に応じて適宜使用する事も出来
る。例えばボール座の摩耗を防止するためにポリオキシ
エチレン燐酸エステルや脂肪酸の塩、ポリオキシエチレ
ンポリオキシプロピレングリコール等の潤滑剤や、各種
防菌剤、防腐剤、インキの塗膜を紙面に定着させるため
に各種水溶性樹脂や水性エマルジョンなどのバインダー
成分、各種アミンなどのpH調整剤、防錆剤等の成分が
挙げられる。
【0021】本発明の水性ボールペン用インキ組成物を
インキ収容管に充填した水性ボールペンに使用するボー
ルペンチップは、ボールとボールの受け座とのクリアラ
ンスが40μmから60μmの範囲にあることが望まし
い。このクリアランスが40μm未満では、インキの吐
出量が十分でなく良好な筆跡が得られない。特に暗色紙
に筆記する場合には、筆跡の隠蔽性が不十分となるため
に鮮明な筆跡が得られないので、好ましくない。逆に、
このクリアランスが60μmを越えるとボールとボール
受け座とのクリアランスが大きくなりすぎて、ボールの
移動距離が大きくなり、チップ先端開口部の面積が大き
くなる傾向があるために、結果的に筆記時において、ボ
ールとチップホルダーとの開口部が広くなり、チップ先
端部での水分蒸発がより促進され、先端乾燥を起こしや
すく、筆記不良につながるので、好ましくない。
【0022】本発明の水性ボールペンのボールペンチッ
プにおけるボールとボール受け座とのクリアランスにつ
いては、図1に示すように、ボールペンチップ1の先端
をデジタルインジケーター2に接触させた状態にて、ボ
ールペンチップ1後方から針3を挿入し、針3がボール
4を押してデジタルインジケーター2のシャフト5を移
動させることにより測定される。図中、6は治具、7は
針ガイド、8はデジタルインジケーターシャフトのガイ
ドを示す。
【0023】
【発明の実施の形態】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明は以下の実施例によって限定されるものでは
ない。
【0024】実施例1 イオン交換水30.0重量部、トリエタノールアミン
(pH調整剤)0.5重量部、水溶性防菌剤(プロキセ
ルXL−2:ゼネカ(株)社製、ベンズイソチアゾリン
3オン10%プロピレングリコール水溶液)0.2重量
部、防錆潤滑剤(プライサーフA208S:第一工業製
薬(株)社製、ポリオキシエチレン燐酸エステル)1.
0重量部をディスパーサーで回転数1000rpmにし
て60℃で加温しながら攪拌し溶解させた。引き続き攪
拌しながら、擬塑性付与剤(メイポリ:三晶(株)社
製、サクシノグリカン)0.3重量部を投入し、60℃
のまま、回転数を3000rpmにして16時間攪拌、
膨潤させてプリゲルを作製した。作製したプリゲルに、
酸化チタン水分散体(EM WHITE FX 904
8:東洋インキ(株)社製、顔料分67重量%)40.
0重量部、グリセリン(水溶性有機溶剤:沸点290
℃)8.0重量部、白色中空粒子プラスチックピグメン
ト分散体(AE865:日本合成ゴム(株)社製、白色
中空粒子分散体、顔料分48重量%)20.0重量部を
添加し、60℃で、更に30分間、ディスパーサーにて
分散させた後、No.5A濾紙を用い、濾過を行って、
水性ボールペン用白色インキ組成物を得た。このインキ
組成物を、紀州の色上質紙(黒、中厚)上に、線径0.
6mmワイヤーバーで塗布し、マクベス反射濃度計RD
915を用いて反射濃度を測定したところ、OD値は
0.07であり、十分な白色度と隠蔽性が得られた。こ
のインキの水溶性有機溶剤と顔料分の重量比は1:4.
55であった。
【0025】また、上記白色インキ組成物を、ボール径
0.7mm、ボールとボール受け座とのクリアランスが
50μmのステンレスボールペンチップを挿入した
(株)パイロット社製、水性ボールペン「G−1」のイ
ンキ収容管に充填し、インキ収容管のボールペンチップ
とは逆側に、グリス状のインキフォロアーを充填した
後、遠心脱泡を行い、白色直詰め水性ボールペンを得
た。このボールペンで紀州の色上質紙(黒、中厚)に筆
記を行うと、くっきりとした白色の筆跡が得られた。ま
た、このボールペンをキャップを外した状態で、シリカ
ゲルを入れた乾燥デシケーター中にて2週間横置き放置
後に、書き出し性能を確認したところ1行以内に書き出
すことができた。
【0026】実施例2〜5 実施例1と同様の手順で、表1に沿って配合を行い、実
施例2〜5の水性ボールペン用白色インキ組成物を得
た。
【0027】
【表1】
【0028】注1 トリエタノールアミン 注2 プロキセルXL−2:ゼネカ(株)社製、ベンズ
イソチアゾリン3オン10%プロピレングリコール水溶
液 注3 プライサーフA208S:第一工業製薬(株)社
製、ポリオキシエチレン燐酸エステル 注4 メイポリ:三晶(株)社製、サクシノグリカン 注5 グリセリン:沸点290℃ 注6 EM WHITE FX 9048:東洋インキ
(株)社製、顔料分67重量% 注7 AE865:日本合成ゴム(株)社製、白色中空
粒子プラスチックピグメント分散体、顔料分48重量% 注8 NIPPOL MH5055A:日本ゼオン
(株)社製、白色中空粒子分散体、顔料分30重量% 注9 HP1055:ロームアンドハース(株)社製、
白色中空粒子分散体、顔料分27.8重量% 注10 ASP−072:土屋カオリン(株)社製、微
粒子状カオリン 注11 ASP−170:土屋カオリン(株)社製、微
粒子状カオリン
【0029】それぞれのインキ組成物を実施例1と同様
にして、マクベス反射濃度計で、OD値測定を行った結
果および実施例1と同じボールペンに詰めて試験を行っ
た結果を表2に示した。
【0030】
【表2】
【0031】 筆跡視認性 ◎ 下地の色を完全に隠蔽し、くっきりとした白色の筆跡が得ら れた ○ 下地の色が若干透けて見えるが、実用上問題のない白色の筆 跡が得られた △ 筆跡は視認できるが下地の色が透けて見えるグレー色の筆跡 が得られた × 筆跡が視認できなかった。 キャップオフ書き出し性能 ◎ 1文字以内に書き出せた ○ 1行以内に書き出せた △ 3行以内に書き出せた × 書き出せなかった
【0032】実施例7 イオン交換水28.0重量部、トリエタノールアミン
(pH調整剤)0.5重量部、水溶性防菌剤(プロキセ
ルXL−2:ゼネカ(株)社製、ベンズイソチアゾリン
3オン10%プロピレングリコール水溶液)0.2重量
部、防錆潤滑剤(プライサーフ A208S:第一工業
製薬(株)社製、ポリオキシエチレン燐酸エステル)
1.0重量部をディスパーサーで回転数1000rpm
にして60℃で加温しながら攪拌し溶解させた。引き続
き攪拌しながら、擬塑性付与剤(メイポリ:三晶(株)
社製、サクシノグリカン)0.3重量部を投入した。6
0℃のまま、回転数を3000rpmにして16時間攪
拌、膨潤させてプリゲルを作製した。作製したプリゲル
に、酸化チタン水分散体(EM WHITE FX 9
048:東洋インキ(株)社製、顔料分67重量%)4
0.0重量部、グリセリン(水溶性有機溶剤:沸点29
0℃)10.0重量部、桃色蛍光顔料分散体(NKW2
117:日本蛍光(株)社製、顔料分52重量%)2
0.0重量部を添加し、60℃で、更に30分間、ディ
スパーザーにて分散させた後、No.5A濾紙を用い、
濾過を行って、パステルピンク色の水性ボールペン用イ
ンキ組成物を得た。このインキ組成物の水溶性有機溶剤
と顔料分の重量比は1:3.78であった。
【0033】また、上記パステルピンク色インキ組成物
をボール径0.7mm、ボールとボール受け座のクリア
ランスが50μmのステンレスボールペンチップを挿入
した(株)パイロット社製、水性ボールペン「G−1」
のインキ収容管に充填し、インキ収容管のボールペンチ
ップとは逆側に、グリス状のインキフォロアーを充填し
た後、遠心脱泡を行い、パステルピンク色の直詰め水性
ボールペンを得た。このボールペンで紀州の色上質紙
(黒、中厚)に筆記を行うと、鮮やかなパステルピンク
色の筆跡が得られた。また、このボールペンをキャップ
を外した状態で、シリカゲルを入れた乾燥デシケーター
中にて2週間横置き放置後に、書き出し性能を確認した
ところ1文字以内に書き出すことができた。
【0034】実施例8〜13 実施例7と同様の手順で表3に沿って配合を行い、実施
例8〜13の各種パステル色インキ組成物を得た。
【0035】
【表3】
【0036】注12 NKW2117:日本蛍光(株)
社製、桃色蛍光顔料分散体、顔料分52重量% 注13 NKW2105:日本蛍光(株)社製、黄色蛍
光顔料分散体顔料分52重量% 注14 NKW2167:日本蛍光(株)社製、紫色蛍
光顔料分散体顔料分52重量% 注15 NKW2104:日本蛍光(株)社製、橙色蛍
光顔料分散体顔料分52重量%
【0037】それぞれのインキ組成物を実施例7と同様
にして、実施例1と同じボールペンに詰めて試験を行っ
た結果を表4に示した。
【0038】
【表4】
【0039】 筆跡視認性 ◎ 下地の色を完全に隠蔽した鮮やかなパステル色の筆跡が得ら れた ○ 下地の色が若干透けて見えるが、実用上問題のないパステル 色の筆跡が得られた △ 筆跡は視認できるが下地の色が透けて見える程度の筆跡が 得られた × 筆跡が視認できなかった キャップオフ書き出し性能 ◎ 1文字以内に書き出せた ○ 1行以内に書き出せた △ 3行以内に書き出せた × 書き出せなかった
【0040】実施例14 イオン交換水30.0重量部、トリエタノールアミン
(pH調整剤)0.5重量部、水溶性防菌剤(プロキセ
ルXL−2:ゼネカ(株)社製、ベンズイソチアゾリン
3オン10%プロピレングリコール水溶液)0.2重量
部、防錆潤滑剤(プライサーフ A208S:第一工業
製薬(株)社製、ポリオキシエチレン燐酸エステル)
1.0重量部をディスパーサーで回転数1000rpm
にして60℃で加温しながら攪拌し溶解させた。酸化チ
タン水分散体(EM WHITE FX 9048:東
洋インキ(株)社製、顔料分67重量%)40.0重量
部、グリセリン(水溶性有機溶剤:沸点290℃)8.
0重量部、白色中空粒子プラスチックピグメント分散体
(AE865:日本合成ゴム(株)社製、白色中空粒子
分散体、顔料分48重量%)20.0重量部、尿素
2.0重量部を添加し、更に30分間、ディスパーサー
にて分散させた後、No.5A濾紙を用い、濾過を行っ
て、水性ボールペン用白色インキ組成物を得た。このイ
ンキ組成物を、紀州の色上質紙(黒、中厚)上に、線径
0.6mmワイヤーバーで塗布しマクベス反射濃度計R
D915を用いて反射濃度を測定したところ、OD値は
0.08であり、十分な白色度と隠蔽性が得られた。こ
のインキの水溶性有機溶剤と顔料分の重量比は1:3.
64であった。
【0041】また、上記白色インキ組成物を、(株)パ
イロット社製、水性ボールペン「メタリックボール」の
インキ収容管に充填し、攪拌ボールを入れ、その後、ボ
ール径0.7mm、ボールとボール受け座とのクリアラ
ンスが40μmのステンレスパイプボールペンチップを
挿入し、水性白色ボールペンを得た。このボールペンで
紀州の色上質黒紙(黒、中厚)に筆記を行うと、くっき
りとした白色の筆跡が得られた。また、このボールペン
をキャップを外した状態で、シリカゲルを入れた乾燥デ
シケーター中にて2週間横置き放置後に、ボールペンを
振って内部のインキを攪拌し、書き出し性能を確認した
ところ1行以内に書き出すことができた。
【0042】比較例1〜6 実施例1と同様の手順で表5に沿って配合を行い、比較
例1〜6の水性ボールペン用白色インキ組成物を得た。
【0043】
【表5】
【0044】注5 グリセリン:沸点290℃ 注16 エチレングリコール:沸点198℃ 注17 プロピレングリコール:沸点188℃
【0045】それぞれのインキ組成物を実施例1と同様
にして、マクベス反射濃度計で、OD値測定を行った結
果および実施例1と同じボールペンに詰めて試験を行っ
た結果を表6および表7に示した。
【0046】
【表6】
【0047】 筆跡視認性 ◎ 下地の色を完全に隠蔽し、くっきりとした白色の筆跡が得ら れた ○ 下地の色が若干透けて見えるが、実用上問題のない白色の筆 跡が得られた △ 筆跡は視認できるが下地の色が透けて見えるグレー色の筆跡 が得られた × 筆跡が視認できなかった。 キャップオフ書き出し性能 ◎ 1文字以内に書き出せた ○ 1行以内に書き出せた △ 3行以内に書き出せた × 書き出せなかった
【0048】比較例7〜8 実施例1で作成した水性ボールペン用白色インキ組成物
をボール径0.7mm、ボールとボール受け座とのクリ
アランスが20μのステンレスボールペンチップを挿入
した(株)パイロット社製、水性ボールペン「G−1」
のインキ収容管に充填し、インキ収容管のボールペンチ
ップとは逆側に、グリス状のインキフォロアーを充填し
た後、遠心脱泡を行い、白色直詰め水性ボールペンを得
た。このボールペンは、キャップオフ性能は良好であっ
たが、紀州の色上質紙(黒、中厚)に筆記を行うと、イ
ンキ出が少なく、下地の色が透けて見えるグレーの筆跡
となってしまった。
【0049】実施例1で作成した水性ボールペン用白色
インキ組成物をボール径0.7mm、ボールとボール受
け座とのクリアランスが80μのステンレスボールペン
チップを挿入した(株)パイロット社製、水性ボールペ
ン「G−1」のインキ収容管に充填し、インキ収容管の
ボールペンチップとは逆側に、グリス状のインキフォロ
アーを充填した後、遠心脱泡を行い、白色直詰め水性ボ
ールペンを得た。このボールペンで紀州の色上質紙
(黒、中厚)に筆記を行うと、くっきりとした白色の筆
跡が得られた。しかし、このボールペンをキャップを外
した状態でシリカゲルを入れた乾燥デシケーター中にて
2週間横置き放置後に、書き出し性能を確認したところ
まったく書き出すことができなかった。
【0050】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の水性ボールペン用インキ組成物および水性ボールペン
を使用する事により、十分な隠蔽性が得られるため、直
接、写真や暗色紙上への鮮明な筆跡が書け、かつキャッ
プオフでの書き出し性能に優れた水性ボールペンが得ら
れる実用上極めて優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】ボールペンチップのクリアランスの測定方法を
説明する説明図
【符号の説明】
1・・・ボールペンチップ 2・・・デジタルインジケータ 3・・・針 4・・・ボール 5・・・デジタルインジケータシャフト 6・・・治具 7・・・針ガイド 8・・・デジタルインジケータシャフトのガイド

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 顔料と水溶性有機溶剤と水を含む水性ボ
    ールペン用インキであって、顔料分として少なくとも酸
    化チタンを含有し、上記水溶性有機溶剤と顔料分の重量
    比が1:1.6から1:4.6の範囲にあることを特徴
    とする水性ボールペン用インキ組成物。
  2. 【請求項2】 水溶性有機溶剤の沸点が200℃以上で
    ある請求項1に記載の水性ボールペン用インキ組成物。
  3. 【請求項3】 水溶性有機溶剤と顔料分の重量比が1:
    2.5から1:4.0の範囲である請求項1または2の
    いずれかに記載の水性ボールペン用インキ組成物。
  4. 【請求項4】 顔料をインキ組成物中に25重量%以上
    配合した請求項1ないし3のいずれかに記載の水性ボー
    ルペン用インキ組成物。
  5. 【請求項5】 擬塑性付与剤を配合した請求項1ないし
    4のいずれかに記載の水性ボールペン用インキ組成物。
  6. 【請求項6】 インキ収容管に請求項1ないし5のいず
    れかに記載のインキ組成物を充填し、ボールペンチップ
    のボールとボール受け座とのクリアランスを40μmか
    ら60μmの範囲にした事を特徴とする水性ボールペ
    ン。
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