JPH0768485B2 - 水性蛍光インキ - Google Patents

水性蛍光インキ

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JPH0768485B2
JPH0768485B2 JP62014804A JP1480487A JPH0768485B2 JP H0768485 B2 JPH0768485 B2 JP H0768485B2 JP 62014804 A JP62014804 A JP 62014804A JP 1480487 A JP1480487 A JP 1480487A JP H0768485 B2 JPH0768485 B2 JP H0768485B2
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water
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基和 神村
哲也 服部
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パイロツトインキ株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は筆記具に適用されて、蛍光色の筆跡または記録
を与える水性蛍光インキに関する。
〔従来の技術〕
一般に蛍光を発するとされている塩基性染料でも特定の
物質と併用されなければ蛍光性が発揮されないので、イ
ンキビヒクルにpH調節剤や特定の溶剤、添加剤、樹脂等
を添加して筆跡の蛍光性を高める方法が提案されてい
る。(例えば特公昭57−59277号公報記載の発明) 〔発明が解決しようとする問題点〕 従来技術の水性蛍光インキでは、極く限られた染料を除
いては筆記直後の蛍光発現性が悪く、筆跡が乾燥しない
と蛍光を呈する筆跡とならないし、得られる筆跡の蛍光
性も十分ではない。また一般に蛍光性の筆跡は耐光性が
劣り、特に前記例外的に蛍光発現性の良い染料のインキ
の筆跡はこの傾向が著しい。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の水性蛍光インキは、必須成分として部分スルホ
ン化線状ポリエステル樹脂と蛍光を発する塩基性染料が
結合されてなる高分子染料が水性ビヒクル中に含有され
てなる組成である。
前記部分スルホン化線状ポリエステル樹脂は骨格がジカ
ルボン酸とジオールからなる線状ポリエステルであり、
前記ジオール成分の少なくとも一部が繰り返しユニット
数2乃至10のポリエチレングリコールであり、前記両成
分の少なくともいずれかの一部はスルホン酸基が結合し
た芳香族環を有するジカルボン酸またはジオール成分で
あり、該樹脂のスルホン酸当量は250〜1000である。
尚、スルホン酸当量は「樹脂の分子量/分子当たりのス
ルホン酸基の数」で与えられる。
前記高分子染料は部分スルホン化ポリエステル樹脂と蛍
光を発する塩基性染料を1:3×10-4乃至1:1.8の範囲の重
量比で水中で反応させて得られる自体蛍光を呈する着色
生成物である。前記比率範囲において、樹脂1に対して
染料3×10-4未満では得られる高分子染料は着色度が低
くてインキの着色に充分な量だけ添加すれば、インキの
粘度を著しく上昇させてしまい、実用性に乏しい。また
前記比率1:1.8を超える染料量では樹脂に結合されない
染料が液中に残存することになり、これを用いたインキ
では充分な諸性能の向上が得られない。
前記ジカルボン酸成分としてはマロン酸、コハク酸、ア
ジピン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマール酸、シク
ロヘキサンジカルボン酸、フタール酸、ナフタレンジカ
ルボン酸及びそれらの誘導体があげられ、ジオール成分
としてはエチレングリコール、プロピレングリコール、
1,3−プロパンジオール、ポリエチレングリコール、シ
クロヘキサンジオール、ジヒドロキシベンゼン、メチレ
ンジフェノール、ビフェノール及びそれらの誘導体があ
げられる。
前記蛍光を発する塩基性染料はカラーインデックスの塩
基性染料に分類されるカチオン性染料から選ばれる。具
体的にはC.I.ベーシックイエロー1,2,11,13,14,21,40,4
8,C.I.ベーシックオレンジ14,21,22,46,C.I.ベーシック
レッド1,2,13,14,27,36,37,C.I.ベーシックバイオレッ
ト7,10,15,27,40等の分類に属するカチオン性染料があ
げられる。
水性ビヒクルは水単独または必要に応じてエチレングリ
コール、プロピレングリコール、ジエチレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、グリセリン、2−ピロリ
ドン、N−メチルピロリドン等から選ばれる保湿剤、疎
水性表面への濡れ性、毛細管路への浸透性等の物性を変
える界面活性剤、補色用の染料、pH調節剤、防黴剤、防
腐剤等が水に添加されてなる。
前記保湿剤はインキ組成中5乃至40重量%、その他の添
加剤は0.1乃至5重量%の範囲となるよう添加される。
〔作 用〕 本発明の水性蛍光インキは着色剤である部分スルホン化
線状ポリエステル樹脂と塩基性染料の結合体自体が強い
蛍光を呈するので、それにより得られる筆跡は最初から
蛍光を発現し、その蛍光性は長期間維持される。特に筆
跡の耐光性は従来の水性蛍光インキのそれと比較して格
段に優れている。これは染料が樹脂と結合状態にあるこ
とによるものと考えられる。
また前記部分スルホン化線状ポリエステル樹脂は分子中
に多くのスルホン酸基を有しており、それに見合う多く
の塩基性染料を結合でき、さらにスルホン酸基とポリエ
チレングリコール成分の2種の親水部を有するので、水
中でカチオン性の塩基性染料とスルホン酸基が反応して
スルホン酸基がほぼ封鎖された形となっても溶解状態ま
たは分散状態が維持される。従って、部分スルホン化線
状ポリエステル樹脂と塩基性染料の結合体からなる蛍光
性高分子染料を充分な色濃度を得るのに必要な量だけ配
合した水性インキは筆記具用インキに求められる低い粘
度範囲、インキの安定性等の要件を満足させ、尚且つこ
のインキが充填されたペンは、実用上問題のないキャッ
プオフ性能(ペン使用中、ペン先を大気中に露出してお
くことにより、ペン先表面にインキ通路を塞ぐ析出物や
インキ不浸透の皮膜等を形成して以後の筆記を不能にす
る現象を起こさない)を示す。
〔実 施 例〕
実施例及び比較例インキに用いた部分スルホン化ポリエ
ステル樹脂の特性を表1に示す。
(1)部分スルホン化ポリエステル樹脂水性分散液の調
製 約90℃の熱水中に撹拌下、所定量の樹脂を添加し、60分
撹拌を続けて樹脂を均質に分散または溶解した後、放冷
して下記組成の4種の樹脂水性分散液を得た。
・樹脂A水性分散液 部分スルホン化ポリエステル樹脂A 30重量% 水 70重量% ・樹脂B水性分散液 部分スルホン化ポリエステル樹脂B 30重量% 水 70重量% ・樹脂C水性分散液 部分スルホン化ポリエステル樹脂C 28重量% 水 72重量% ・樹脂D水性分散液 部分スルホン化ポリエステル樹脂D 25重量% 水 75重量% (2)インキの調製 実施例インキを以下のとおり調製した。
所定量の染料、前記樹脂Aまたは樹脂B分散液、pH調節
剤、保湿剤及び残余の水を秤量、混合して約80℃に加熱
しつつ30分撹拌を続ける。放冷後、濾紙(東洋濾紙No.
2)濾過して仕上げた。
次に比較例インキを以下のとおり調製した。
前記樹脂Cまたは樹脂D水性分散液を用いるインキにつ
いては前記実施例と同様の方法によって調製した。
また部分スルホン化ポリエステル樹脂を用いない比較例
インキは所定量の染料、樹脂、保湿剤、pH調節剤及び水
を秤量、混合して約80℃に加熱しつつ30分撹拌を続け
る。放冷後、濾紙濾過して仕上げた。
各インキの組成及び物性値等を表2に示す。
次に前記の各試料インキについて、以下の試験(1)〜
(4)を行った。
(1)各試料インキを、ポリエステル繊維束樹脂加工体
からなるペン体を備えたマーキングペンに所定量充填し
て試料ペンとし、各試料ペンで筆記用紙A(JIS P320
1)に3mm間隔に直線2本を描き、描線時の筆跡の初期蛍
光性を観察する。
結果の評価は以下で表す。
○:良好な蛍光性を示す ×:蛍光性を示さない 次に前記筆跡を40mm毎に切り取って、各試料インキにつ
き5部の試料片を作成する。
(2)各試料インキについて4部の前記試料片を、カー
ボンアークフェードメータにかけ、それぞれ1,3,5,8時
間露光後、グレースケールを使用して、未試験の試料片
と退色度を比較した。
結果の評価はそれぞれの露光時間における退色度をブル
ースケールの等級で表す。
(3)各試料ペンをキャップオフ状態で20℃、65%RH
(無風状態)条件下に0.5時間及び3時間放置後、筆記
に供した。結果の評価は以下で表す。
○:3時間後も即筆記可能 △:0.5時間後は筆記できるが、3時間後では即筆記は不
可 ×:0.5時間後でも筆記不能 (4)各試料インキを充填したインキビンを密栓して、
50℃の条件下に2週間放置後、インキの変化の有無を観
察した。結果の評価は以下で表す。
○:変化なし △:ひどく濁りを生じた ×:沈降物が発生した 試験結果を表3に示す。
〔発明の効果〕 前記のとおり、スルホン酸当量250〜1000の部分スルホ
ン化線状ポリエステル樹脂と蛍光を発する塩基性染料と
の水中での反応生成物である蛍光高分子染料はインキ中
で過酷な条件下でも、沈澱を発生したり、凝集を起こす
ことなく溶解または分散状態が維持される。従って本発
明の水性蛍光インキは低粘度で、極めて安定性がよく、
得られる筆跡も充分な色濃度、強い蛍光を呈する。
また表3の試験結果にみられるように筆記直後の筆跡の
初期蛍光性は従来技術のインキのそれと比較して優れて
おり、その耐光堅牢性についても対応する染料を用いた
インキのそれと比較して格段に向上している(試験
(1)および試験(2)の結果参照)。そして本発明の
インキを適用したペンは実用上全く問題のないキャップ
オフ性能を示している(試験(3)の結果参照)。
このように本発明の水性蛍光インキは強い蛍光性且つ耐
光堅牢性を有する筆跡をもたらし、筆記直後の初期蛍光
性もあり、ペンに適用された場合、該ペンは良好なキャ
ップオフ性能を示し、尚且つ低粘性がであるので、イン
キ貯蔵部から毛細管作用によりペン先にインキが供給さ
れる機構の筆記具や記録計に好適に用いられる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ジオールとジカルボン酸のエステルを繰り
    返し単位とし、分子中に親水性部として芳香族環に結合
    されたスルホン酸基及びポリエチレングリコール成分を
    有する部分スルホン化線状ポリエステル樹脂に蛍光を発
    する塩基性染料が結合されてなる蛍光性高分子染料が水
    性ビヒクル中に含有された水性蛍光インキであって、前
    記部分スルホン化線状ポリエステル樹脂はスルホン酸当
    量が250乃至1000であり、前記部分スルホン化線状ポリ
    エステル樹脂と前記塩基性染料との重量比は1:3×10-4
    乃至1:1.8であり、前記蛍光性高分子染料はインキ組成
    中に1乃至30重量%の範囲で含まれることを特徴とする
    水性蛍光インキ。
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