JPH11255834A - プロピレン系ランダム共重合体及びその組成物並びにそれらからなるフィルム及び積層体 - Google Patents
プロピレン系ランダム共重合体及びその組成物並びにそれらからなるフィルム及び積層体Info
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- JPH11255834A JPH11255834A JP10054958A JP5495898A JPH11255834A JP H11255834 A JPH11255834 A JP H11255834A JP 10054958 A JP10054958 A JP 10054958A JP 5495898 A JP5495898 A JP 5495898A JP H11255834 A JPH11255834 A JP H11255834A
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Abstract
する好ましい特性を損なうことなく、直鎖状低密度ポリ
エチレンにも匹敵するような優れた低温ヒートシール性
を発揮し、かつアンチブロッキング性、スリップ性、剛
性にも優れたフィルムやシートを得ることができるプロ
ピレン系ランダム共重合体及びプロピレン系ランダム共
重合体組成物を提供すること。 【解決手段】 プロピレンと炭素数5以上のα−オレフ
ィンとの共重合体であって、示差走査型熱量計により測
定した共重合体の融点(Tm(℃))と共重合体中の炭
素数5以上のα−オレフィン単位の含有量(α(モル
%))とが以下の関係式(I) Tm≦140かつTm≦160−7α (I) を満たし、示差走査型熱量計により測定した共重合体の
結晶化温度(Tc(℃))と融点(Tm(℃))とが以
下の関係式(II) Tc≧0.75Tm−15 (II) を満たすことを特徴とするプロピレン系ランダム共重合
体である。
Description
ダム共重合体及びその組成物並びにそれらからなるフィ
ルム及び積層体等に関し、さらに詳しくは、低温ヒート
シール性に優れ、かつアンチブロッキング性、スリップ
性、剛性にも優れたフィルムを得ることができるプロピ
レン系ランダム共重合体及びその組成物並びにそれらか
らなるフィルム、積層体、繊維、シート及び成形体に関
するものである。
は、その優れた剛性、透明性及び防湿性等を生かして広
く包装用フィルムとして使用されている。通常、フィル
ムはヒートシールにより製袋され、内容物を充填した後
に袋口は再びヒートシールにより閉じられる。近年、こ
れら一連の製袋包装工程は生産性向上のため高速化が計
られており、フィルムを高性能化するために性質の異な
る樹脂を積層した多層フィルムが広く用いられている。
この多層フィルムの最外層に用いられる樹脂フィルム
は、特に、上記一連の製袋包装工程を高速化するのに必
要な低温ヒートシール性、フィルムの巻き返し工程を支
障なく行うために必要なスリップ性、及びアンチブロッ
キング性において優れた性能を発揮することが求められ
ている。
ムにおける低温ヒートシール性を改良することを目的と
して、プロピレンとエチレンや1−ブテンとを共重合さ
せることが広く行われている。しかしながら、充分な低
温ヒートシール性改良効果を得るためには多量のエチレ
ンや1−ブテンをプロピレンと共重合させる必要があ
り、その結果としてべとつき成分を多量に副生してしま
い、例えばアンチブロッキング性が大きく低下したり、
ブリード白化による外観不良が起きたりするため、従来
のプロピレン系重合体のフィルムは実用に耐えるもので
はなかった。
き成分を不活性溶媒中に溶解させて除去するという方法
も試みられているが、この際に低温ヒートシール性に寄
与する低温融解性結晶成分も除去されてしまうことは避
けがたく、結局、低温ヒートシール性の改良効果は不充
分なものとなっている。また、エチレンや1−ブテン以
外のα−オレフィン、例えば1−ヘキセン、1−オクテ
ン、4−メチル−1−ペンテンなどとプロピレンとの共
重合も試みられてきたが、極めて組成分布の広い樹脂し
か得ることができず、アンチブロッキング性や剛性が劣
るため、従来のプロピレン系共重合体は実用に耐えるも
のではなかった。また、プロピレン系重合体はエチレン
系重合体と比較して、結晶化が始まるのに必要な過冷却
度が大きく、融点が同じでも結晶化温度が低いという樹
脂特性を有する。このため、特に直鎖状低密度ポリエチ
レンにも匹敵するような低温ヒートシール性を追求した
場合、成形不良現象、特にチルロールリリース不良が起
こり易いという問題がある。従って、低温ヒートシール
性に優れたフィルム、繊維、シート、成形体を得るため
にはこの問題を解決する必要があった。
レンのフィルムやシートが本来有する好ましい特性を損
なうことなく、直鎖状低密度ポリエチレンにも匹敵する
ような優れた低温ヒートシール性を発揮し、かつアンチ
ブロッキング性、スリップ性、剛性にも優れたフィルム
やシートを得ることができるプロピレン系ランダム共重
合体及びプロピレン系ランダム共重合体組成物を提供す
ることを目的とするものである。
つき鋭意検討した結果、プロピレンと炭素数5以上のα
−オレフィンとの共重合体であって、該共重合体の融点
と該共重合体中の炭素数5以上のα−オレフィン単位の
含有量、該共重合体の結晶化温度と融点とが、それぞれ
特定の関係にあるプロピレン系ランダム共重合体、また
は該プロピレン系ランダム共重合体に核剤効果を有する
物質を添加してなる樹脂組成物であって、該組成物の融
点と該組成物中の炭素数5以上のα−オレフ単位の含有
量、該組成物の結晶化温度と融点とが、それぞれ特定の
関係にあるプロピレン系ランダム共重合体組成物は、結
晶化温度が高いので、これらを製膜したフィルム、積層
体、繊維、シート及び成形体は、ポリプロピレンのフィ
ルムやシートが本来有する好ましい特性を損なうことな
く、優れた低温ヒートシール性を発揮し、べとつきがな
く、かつアンチブロッキング性、スリップ性、剛性にも
優れていることを見出し、本発明を完成するに至った。
5以上のα−オレフィンとの共重合体であって、示差走
査型熱量計により測定した共重合体の融点(Tm
(℃))と共重合体中の炭素数5以上のα−オレフィン
単位の含有量(α(モル%))とが以下の関係式(I) Tm≦140かつTm≦160−7α (I) を満たし、示差走査型熱量計により測定した共重合体の
結晶化温度(Tc(℃))と融点(Tm(℃))とが以
下の関係式(II) Tc≧0.75Tm−15 (II) を満たすことを特徴とするプロピレン系ランダム共重合
体、(A)プロピレンと炭素数5以上のα−オレフィン
とからなるプロピレン系ランダム共重合体に、(B)核
剤効果を有する物質を添加してなる組成物であって、示
差走査型熱量計により測定した組成物の融点(Tm
(℃))と組成物中の炭素数5以上のα−オレフィン含
有量(α(モル%))が以下の関係式(I) Tm≦140かつTm≦160−7α (I) を満たし、示差走査型熱量計により測定した組成物の結
晶化温度(Tc(℃))と融点(Tm(℃))とが以下
の関係式(II) Tc≧0.75Tm−15 (II) を満たすことを特徴とするプロピレン系ランダム共重合
体組成物、これらの共重合体又は共重合体組成物を製膜
してなるフィルム、これらの共重合体又は共重合体組成
物を少なくともその一層成分とする積層体、及びこれら
の共重合体又は共重合体組成物を含む繊維、シート若し
くは成形体を提供するものである。
重合体に用いる炭素数5以上のα−オレフィンとして
は、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘ
キセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1
−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセ
ン、1−エイコセンなどが挙げられる。本発明において
は、これらの一種又は二種以上を用いることができる
が、1−オクテン、1−デセン及び1−ドデセンのうち
の少なくとも一つを含むことが好ましい。
は、示差走査型熱量計により測定した共重合体の融点
(Tm(℃))と共重合体中の炭素数5以上のα−オレ
フィン単位の含有量(α(モル%))とが以下の関係式
(I) Tm≦140かつTm≦160−7α (I) を満たすことが必要である。Tmが140かつ "160
−7α" の値を超える場合には、低温ヒートシール性と
剛性とのバランスが低くなり、本発明の目的が達せられ
ない。このバランスの面から、好ましくは Tm≦130かつTm≦155−7α より好ましくは Tm≦120かつTm≦150−7α 特に好ましくは Tm≦115かつTm≦145−7α である。また、この共重合体は、示差走査型熱量計によ
り測定した共重合体の結晶化温度(Tc(℃))と融点
(Tm(℃))とが以下の関係式(II) Tc≧0.75Tm−15 (II) を満たすことが必要である。Tcが " 0. 75Tm−1
5" より小さい場合には、成形不良現象が起こり易くな
り、本発明の目的が達せられない。成形不良現象を起こ
りにくくする面から、好ましくは Tc≧0.75Tm−10 より好ましくは Tc≧0.75Tm−5 である。
は、炭素数5以上のα−オレフィン含有量が0.1〜12
モル%であることが好ましい。この含有量が0.1モル%
未満では低温ヒートシール性の改良効果が不充分なもの
となり、また12モル%を超えると共重合体の結晶性が
低下し、剛性に劣るものとなる場合がある。低温ヒート
シール性及び剛性の面から、炭素数5以上のα−オレフ
ィン含有量は、より好ましくは0.2〜11モル%、特に
好ましくは0.3〜10モル%である。また、本発明のプ
ロピレン系ランダム共重合体は、13C−NMRで測定し
たトライアッド単位のアイソタクチック分率である立体
規則性の指標(P)が85モル%以上であることが好ま
しく、より好ましくは90モル%以上であり、特に好ま
しくは95モル%以上である。立体規則性の指標(P)
が85モル%未満では、共重合体の結晶性が低下し、剛
性が劣るものとなる場合がある。なお、プロピレン系ラ
ンダム共重合体の立体規則性の指標(P)を求める方法
については、後述する実施例において説明する。さら
に、本発明のプロピレン系ランダム共重合体は、デカリ
ン中、135℃において測定した極限粘度〔η〕が0.5
〜3デシリットル/gの範囲にあることが好ましく、極
限粘度〔η〕がこの範囲を外れると、製膜等の際に成形
不良現象が発生し易くする場合がある。特に、この極限
粘度〔η〕は0.6〜2.9デシリットル/gが好ましい。
製造に用いるメタロセン系触媒は各種のものを使用でき
るが、好ましくはメタロセン系遷移金属化合物に有機ア
ルミニウム化合物又はイオン化剤(例えばホウ素化合
物)等を組み合わせたものである。ここで、メタロセン
系遷移金属化合物としては、例えば、周期律表第4族か
ら選ばれる遷移金属であるチタン、ジルコニウム、ハフ
ニウムに、シクロペンタジエニル基、置換シクロペンタ
ジエニル基、インデニル基、置換インデニル基、テトラ
ヒドロインデニル基、置換テトラヒドロインデニル基、
フルオレニル基若しくは置換フルオレニル基が1〜2個
結合しているか又はこれらのうちの2個が共有結合で架
橋したものが結合しているもの、水素原子、酸素原子、
ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール
基、アセチルアセトナート基、カルボニル基、窒素,酸
素,イオウ,リン,ケイ素を含む配位子を有するものな
どが挙げられる。有機アルミニウム化合物としては各種
アルミノキサン化合物が用いられ、特にメチルアルミノ
キサンが好適である。この他にトリメチルアルミニウ
ム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニ
ウム、ジエチルアルミニウムジクロリド等が用いられ
る。また、イオン化剤としてホウ素化合物が好適であ
る。ホウ素化合物としては、トリエチルアンモニウムテ
トラフェニルボレートのようなトリアルキル置換アンモ
ニウム塩、N,N−ジメチルテトラフェニルボレートの
ようなN,N−ジアルキルアニリニウム塩、トリスペン
タフルオロフェニルホウ素のようなフェニルホウ素化合
物が挙げられる。これらのメタロセン触媒及び/又は有
機アルミニウム化合物は担体に担持させて使用してもよ
く、担体としてはポリスチレン等の有機化合物、シリ
カ、アルミナ等の無機化合物が挙げられる。また、予め
少量のα−オレフィン、例えばエチレン、プロピレン、
炭素数5以上のα−オレフィン、さらには炭素数5以上
のα−オレフィン等で予備重合を行ってもよい。
ンとの共重合は、プロピレンと炭素数5以上のα−オレ
フィンとを混合し、接触させることにより行われる。反
応中の各モノマーの量比は経時的に一定である必要はな
く、各モノマーを一定の混合比で供給することもでき、
供給するモノマーの混合比を経時的に変化させることも
できる。また、共重合反応比を考慮してモノマーのいず
れかを分割して添加することもできる。さらに、モノマ
ーの量比が一定であるガスを連続的に反応系中に導入
し、余剰ガスを排圧弁にて連続的に排出することによ
り、反応系中の各モノマーの量比を経時的に一定に保つ
こともできる。また、分子量調節剤として水素ガスを用
いてもよい。共重合の方法としては、特に制限されるも
のではなく、塊状重合、溶液重合、気相重合、懸濁重合
等のいずれの方法でもよいし、バッチ式、連続式のいず
れでもよい。重合条件は特に制限されることはなく、公
知の方法と同様の条件とすることができる。例えば、重
合温度は通常、−50〜250℃の範囲であり、好まし
くは0〜150℃である。重合圧力は常圧から300k
g/cm2-Gの範囲であり、重合時間は1分〜10時間
程度である。
物は、(A)プロピレンと炭素数5以上のα−オレフィ
ンとからなるプロピレン系ランダム共重合体に、(B)
核剤効果を有する物質を添加してなる組成物である。こ
こで、(B)成分の核剤効果を有する物質(以下、「造
核剤」という)としては、結晶核生成過程の進行速度を
向上させるものであればよい。一般的には、プロピレン
系共重合体の結晶化は、結晶核生成過程と結晶成長過程
の2過程からなり、結晶核生成過程では、結晶化温度と
の温度差や分子鎖の配向挙動等がその結晶核生成速度に
影響し、特に分子鎖の吸着等を経て分子鎖配向を助長す
る効果のある物質が存在すると不均一な結晶核生成速度
は著しく増大する。
高融点ポリマー、有機カルボン酸若しくはその金属塩、
芳香族スルホン酸塩若しくはその金属塩、有機リン酸化
合物若しくはその金属塩、シベンジリデンソルビトール
若しくはその誘導体、ロジン酸部分金属塩、無機微粒
子、イミド類、アミド類、キナクリドン類、キノン類又
はこれらの混合物が挙げられる。高融点ポリマーとして
は、ポリビニルシクロヘキサン、ポリビニルシクロペン
タン等のポリビニルシクロアルカン、ポリ3−メチルペ
ンテン−1、ポリ3−メチルブテン−1、ポリアルケニ
ルシラン等が挙げられる。金属塩としては、安息香酸ア
ルミニウム塩、p−t−ブチル安息香酸アルミニウム
塩、アジピン酸ナトリウム、チオフェネカルボン酸ナト
リウム、ピローレカルボン酸ナトリウム等が挙げられ
る。無機微粒子としては、タルク、クレー、マイカ、ア
スベスト、ガラス繊維、ガラスフレーク、ガラスビー
ズ、ケイ酸カルシウム、モンモリロナイト、ベントナイ
ト、グラファィト、アルミニウム粉末、アルミナ、シリ
カ、ケイ藻土、酸化チタン、酸化マグネシウム、軽石粉
末、軽石バルーン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネ
シウム、塩基性炭酸マグネシウム、ドロマイト、硫酸カ
ルシウム、チタン酸カリウム、硫酸バリウム、亜硫酸カ
ルシウム、硫化モリブデン等が挙げられる。中でも下記
一般式(I)で示される有機リン酸金属塩及びタルク等
の無機微粒子は臭いの発生が少なく、本発明のプロピレ
ン系重合体組成物を食品向けの用途に用いる場合に好適
である。
のアルキル基を示し、R2 及びR3 はそれぞれ水素原
子、炭素数1〜12のアルキル基、シクロアルキル基、
アリール基又はアラルキル基を示す。Mはアルカリ金
属、アルカリ土類金属、アルミニウム及び亜鉛のうちの
いずれかを示し、Mがアルカリ金属のときmは0を、n
は1を示し、Mが二価金属のときnは1又は2を示し、
nが1のときmは1を、nが2のときmは0を示し、M
がアルミニウムのときmは1を、nは2を示す。)更
に、タルク等の無機微粒子を含むプロピレン系重合体組
成物を成形してなるフィルムは、スリップ性にも優れる
ため、製袋、印刷等の二次加工性が向上し、各種自動充
填包装ラミネート等の高速製造装置でのあらゆる汎用包
装フィルムに好適である。
又はその誘導体を含むプロピレン系重合体組成物を成形
してなるフィルムは、特に透明性に優れディスプレー効
果が大きいため、玩具、文具等の包装に好適である。ジ
ベンジリデンソルビトールの誘導体の具体例としては、
1,3:2,4−ビス(o−3,4−ジメチルベンジリ
デン)ソルビトール、1,3:2,4−ビス(o−2,
4−ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1,3:
2,4−ビス(o−4−エチルベンジリデン)ソルビト
ール、1,3:2,4−ビス(o−4−クロロベンジリ
デン)ソルビトール、1,3:2,4−ジベンジリデン
ソルビトール等が挙げられる。
ン系重合体組成物を成形してなるフィルムは、特に剛性
に優れ、高速製袋における巻き皺等の問題が起こりにく
いため、高速製袋機でのあらゆる汎用包装フィルムとし
て好適である。アミド化合物の具体例としては、アジピ
ン酸ジアニリド、スペリン酸ジアニリド等が挙げられ
る。
ン系ランダム共重合体に対して10ppm以上が好まし
く、より好ましくは50〜3000ppmの範囲であ
る。10ppm未満では低温ヒートシール性の改善がみ
られない場合があり、一方、3000ppmを超える量
を添加しても好ましい効果が増大しない。
ロピレン系ランダム共重合体組成物は、示差走査型熱量
計により測定したこの組成物の融点(Tm(℃))とこ
の組成物中の炭素数5以上のα−オレフィン単位の含有
量(α(モル%))とが以下の関係式(I) Tm≦140かつTm≦160−7α (I) を満たすことが必要である。Tmが140かつ "160
−7α" の値を超える場合には、低温ヒートシール性と
剛性とのバランスが低くなり、本発明の目的が達せられ
ない。このバランスの面から、好ましくは Tm≦130かつTm≦155−7α より好ましくは Tm≦120かつTm≦150−7α 特に好ましくは Tm≦115かつTm≦145−7α である。また、このプロピレン系ランダム共重合体組成
物は、示差走査型熱量計により測定した組成物の結晶化
温度(Tc(℃))と融点(Tm(℃))とが以下の関
係式(II) Tc≧0.75Tm−15 (II) を満たすことが必要である。Tcが " 0. 75Tm−1
5" より小さい場合には、成形不良現象が起こり易くな
り、本発明の目的が達せられない。成形不良現象を起こ
りにくくする面から、好ましくは Tc≧0.75Tm−10 より好ましくは Tc≧0.75Tm−5 である。
成物における、炭素数5以上のα−オレフィン含有量、
立体規則性の指標(P)及び極限粘度〔η〕の好ましい
数値範囲は、上記プロピレン系ランダム共重合体におけ
る数値範囲と同様である。
プロピレン系ランダム共重合体組成物、フィルム、積層
体、繊維、シート又は成形体には、常用される酸化防止
剤、中和剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、防曇
剤、又は帯電防止剤等を必要に応じて配合することがで
きる。
はプロピレン系ランダム共重合体組成物は、溶融押出成
形法によりフィルムに製膜できる。例えば、Tダイキャ
スト製膜法において、引取速度が50m/分又はこれ以
上の高速製膜条件においても、厚みが10〜500μm
のフィルムの製膜に好適である。また、上記共重合体及
び共重合体組成物は、前述した好ましい特性を有するこ
とから、共押出製膜法による積層フィルムの製造に際し
て、その少なくとも一層として好適に使用でき、また、
繊維、シート、成形体として好適に使用できる。製膜法
としては、大型製膜機により高速製膜が実施できるTダ
イキャスト製膜法が、剛性、ヒートシール性及び透明性
が良好なフィルムを得る点から好ましいが、これに限ら
れるものではなく、溶融押出成形法によりフィルムを製
造する方法であれば、どのような製膜法であってもよ
い。
らなるフィルム又はプロピレン系ランダム共重合体組成
物からなるフィルムは、例えば、プロピレン系ランダム
共重合体(又はプロピレン系ランダム共重合体と造核
剤)と、所望に応じて用いられる各種添加剤とをヘンシ
ェルミキサー等でドライブレンドしたものをキャスト成
形により製膜して得ることができる。また予め、単軸又
は2軸押出機、バンバリーミキサー等を用いて、プロピ
レン系共重合体(又はプロピレン系ランダム共重合体と
造核剤)と、所望に応じて用いられる各種添加剤とを溶
融混練することにより調製し、ペレット化したものをキ
ャスト成形により製膜して得ることもできる。
体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定させ
るものではない。まず、プロピレン系ランダム共重合体
及びプロピレン系ランダム共重合体組成物の評価方法、
並びにそれらからなるフィルムの評価方法について説明
する。 (ア)樹脂特性の評価方法 (1) 融点(Tm)及び結晶化温度(Tc)の測定 示差走査型熱量計(パーキン・エルマー社製,DSC−
7)を用い、あらかじめ試料10mgを窒素雰囲気下、
230℃で3分間溶融した後、10℃/分で0℃まで降
温する。このときに得られた結晶化発熱カーブの最大ピ
ークのピークトップを結晶化温度とした。また、さらに
0℃で3分間保持した後、10℃/分で昇温させること
により得られた融解吸熱カーブの最大ピークのピークト
ップを融点とした。 (2) 共重合体中のコモノマー単位(炭素数5以上のα−
オレフィン単位)の含有量(α( モル%) )及び立体規
則性指標(P( モル%) ) 日本電子社製のJNM−EX400型NMR装置を用
い、以下の条件で13C−NMRスペクトルを測定し、以
下の方法により算出した。 試料濃度 :220mg/NMR溶媒 3 ml NMR溶媒:1,2,4-トリクロロベンゼン/ベンゼン-d6
(90/10 vol%) 測定温度 :130℃ パルス幅 :45° パルス繰り返し時間:4秒 積算回数 :4000回
13C−NMRにより測定したスペクトルの各シグナルの
化学シフトと帰属を第1表に示す。
(α( モル%) )は、13C−NMRで測定したスペクト
ルにおいて、主鎖メチレン炭素に注目し、下記の(1)
式により求めた。なお、PPP連鎖Sαβ炭素のシグナ
ルはPPP連鎖Tαβ炭素のシグナルと重なって分離が
困難なため、PPP連鎖Sαβ炭素のシグナル強度は、
PPP連鎖Sαβ炭素のシグナル強度で代用した。
体規則性指標(P( モル%) )を求めた。
、・・・等の強度を示す。 (b)1−ドデセン単位 プロピレンと1−ドデセンのランダム共重合体について
13C−NMRにより測定したスペクトルの各シグナルの
化学シフトと帰属を第2表に示す。
(α( モル%) )は、13C−NMRで測定したスペクト
ルにおいて、主鎖メチレン炭素に注目し、下記の(3)
式により求めた。なお、PPP連鎖Sαβ炭素のシグナ
ルはPPP連鎖Tαβ炭素のシグナルと、またPPP連
鎖Sαβ炭素のシグナルは1−ドデセン単位の側鎖メチ
レン炭素のシグナルと重なって分離が困難なため、PP
P連鎖Sαβ炭素のシグナル強度及びPPP連鎖Sαβ
炭素のシグナル強度は、PPP連鎖Sαα炭素のシグナ
ル強度で代用した。
体規則性指標(P( モル%) )を求めた。
、・・・等の強度を示す。 (c)エチレン単位 プロピレンと1−オクテンのランダム共重合体について
13C−NMRにより測定したスペクトルの各シグナルの
化学シフトと帰属を第3表に示す。
モル%) )は、13C−NMRで測定したスペクトルによ
り下記の(5)式により求めた。 α=E/S×100 (5) ここで、S及びEはそれぞれ、 S=IEPE +IPPE +IEEE +IPPP +IPEE +IPEP E=IEEE +2/3(IPEE +IEPE )+1/3(IPPE +I
PEP ) であり、また IEPE =I(12) IPPE =I(15)+I(11)+(I(14)−I(11))/2 +I(1
0) IEEE =I(18)/2+I(17)/4 IPPP =I(19)+(I(6) +I(7))/2+I(3) +I(13)
+I(11)+(I(14)−I(11))/2 IPEE =I(20) IPEP =(I(8) +I(9) −2×I(11))/4 +I(21) である。
規則性指標(P( モル%) )として、PPP連鎖のアイ
ソタクチックトライアド分率を求めた。
+I(10)+3/2×I(11)+I(12)+I(13)+I(15)} である。ここで、I(1) 、I(2) ・・・等はシグナル
(1) 、(2) ・・・等の強度を示す。
C−NMRにより測定したスペクトルの各シグナルの化
学シフトと帰属を第4表に示す。
( モル%) )は、13C−NMRで測定したスペクトルに
おいて、主鎖メチレン炭素に注目し、下記の(7)式に
より求めた。なお、PPP連鎖Sαβ炭素のシグナル強
度は、のシグナル強度(PPP連鎖Sαβ炭素のシグ
ナル強度)で代用した。
体規則性指標(P( モル%) )を求めた。
、・・・等の強度を示す。 (3) 極限粘度〔η〕の測定 (株)理合社のVMR−053型自動粘度計を用い、デ
カリン溶媒中135℃において測定した。
共重合体又はびプロピレン系ランダム共重合体組成物か
ら、塚田樹機製作所製20mmφ成形機を用い、膜厚3
0μmのフィルムを以下の成形条件で製膜した。 Tダイ出口樹脂温度:192℃ チルロール温度 :60℃ 引取速度 :6.0m/分 チルロール :鏡面
グ処理を行った後、温度23±2℃、湿度50±10%
で、16時間以上状態調節した後、同じ温度、同じ湿度
条件下にて測定を行った。 (1) ヒートシール温度の測定 JIS K−1707に準拠して測定した。融着条件を
以下に示す。なお、ヒートシールバーの温度は表面温度
計により較正されている。シール後、室温で一昼夜放置
し、その後室温で剥離速度を200mm/分にしてT型
剥離法で剥離強度を測定した。ヒートシール温度は剥離
強度が300g/15mmになる温度をシール温度−剥
離強度曲線から計算して求めた。 シール時間:1秒 シール面積:15mm×10mm シール圧力:2kg/cm2 シール温度:ヒートシール温度を内挿できるよう数点を
測定
10cm×10cmの治具にそれぞれ固定し、以下の密
着条件で密着させた後の引剥強度により評価した。引剥
試験は以下の条件で行った。 密着条件1:温度;60 ℃、時間;3時間、荷重;36g/cm2、面積; 10cm x 10cm 密着条件2:温度;50 ℃、時間;1週間、荷重;15g/cm2、面積; 10cm x 10cm 引剥試験 テストスピード:20mm/分 ロードセル :2kg
板の上に静置した後、ガラス板を傾けていきスレットが
滑り出したときの傾き角θのtanで評価した。東洋精
機製作所製の摩擦角測定機を用い、以下の条件にて測定
した。 測定面 :金属ロール面/金属ロール面 傾斜速度 :2.7°/秒 スレッド重量 :1kg スレッド断面積:65cm2 面間圧力 :15g/cm2
条件にて測定した。 クロスヘッド速度:500mm/分 ロードセル :10kg 測定方向 :マシン方向(MD方向)
濁液の調製 SiO2 (フジシリシア社製,商品名:P−10)27.
1gを200℃で2時間減圧乾燥処理し、乾燥シリカ2
5.9gを得た。この乾燥シリカをドライアイス/メタノ
ール浴で−78℃に冷却したトルエン400ミリリット
ル中に投入し、攪拌しながら、これに1.5モル/リット
ルのメチルアルミノキサントルエン溶液145.5ミリリ
ットルを1.0時間かけて滴下ロートにより滴下した。こ
の状態で4.0時間放置したのち、−78℃から20℃ま
で6.0時間で昇温し、さらにこの状態で4.0時間放置し
た。その後、20℃から80℃まで1.0時間で昇温し、
80℃で4.0時間放置することにより、シリカとメチル
アルミノキサンとの反応を完了させた。
形物を60℃にて、400ミリリットルのトルエンで2
回、さらに60℃にて、400ミリリットルのn−ヘキ
サンで2回洗浄を実施した。洗浄後の固形物を60℃で
4.0時間減圧乾燥処理することにより、シリカ担持メチ
ルアルミノキサン33.69gを得た。メチルアルミノキ
サンの担持量は23.12重量%であった。このようにし
て得られたシリカ担持メチルアルミノキサン全量に、n
−ヘプタンを加えて全容量を500ミリリットルとし、
メチルアルミノキサン濃度0.27モル/リットルの懸濁
液を調製した。
記で得られたシリカ担持メチルフルミノキサン懸濁溶液
74ミリリットル(20ミリモル)、ラセミ−ジメチル
シリル−ビス−2−エチル−4,5−ベンゾインデニル
ジルコニウムジクロライドのヘプタン溶液40マイクロ
モルを加え、室温において10分間攪拌し、シリカ担持
メタロセン触媒を調製した。 重合 内容積10リットルのステンレン鋼製オートクレーブに
n−ヘプタン5.0リットル、トリイソブチルアルミニウ
ム5ミリモル、1−オクテン400ミリリットル及び上
記で得られたシリカ担持メタロセン触媒40マイクロモ
ルを仕込み、50℃に昇温し、全圧で8.0kg/cm2
Gまでプロピレンガスを導入し、重合を開始した。重合
中に圧力が一定になるように調圧器によりプロピレンを
供給した。4時間後、内容物を取り出し、減圧下、乾燥
することにより、プロピレン−オクテンランダム共重合
体パウダーを得た。 添加剤処方 上記のようにして得た共重合体パウダーに以下の添加剤
を処方し、混練機にて押出し造粒し、ペレットを得た。
このペレットの樹脂特性を上記(ア)の方法で評価し
た。結果を第5表に示す。 酸化防止剤 チバガイギー社製のイルガノックス1010:1000ppm 及びチバガイギー社製のイルガフォス168:1000ppm 中和剤・・・・・・・・・・ステアリン酸カルシウム:1000ppm アンチブロッキング剤・・・・・・・・・・シリカ系:1800ppm スリップ剤・・・・・・・・・・・・エルカ酸アミド: 500ppm フィルム成形及びフィルム評価 上記ペレットについて、上記(イ)の方法で製膜し、そ
のフィルム品質を上記(ウ)の方法で評価した。結果を
第5表に示す。
ら500ミリリットルに、重合温度を50℃から40℃
に変更した以外は全て実施例1と同様に行った。得られ
た共重合体の樹脂特性及びフィルム品質の評価結果を第
5表に示す。
n−ヘプタン5.0リットル、トリイソブチルアルミニウ
ム6ミリモル、1−オクテン300ミリリットルを投入
し、テトラキスペンタフルオロフェニルボレートジメチ
ルアニリニウム塩40マイクロモル、及びラセミ−ジメ
チルシリル−ビス−2−エチル−4,5−ベンゾインデ
ニルジルコニウムジクロライド20マイクロモルを仕込
み、50℃に昇温し、全圧で8.0kg/cm2 Gまでプ
ロピレンガスを導入し、重合を開始した。重合中に圧力
が一定になるように調圧器によりプロピレンを供給し
た。3時間後、内容物を取り出し、減圧下、乾燥するこ
とにより、プロピレン−ブテンランダム共重合体パウダ
ーを得た。 添加剤処方 上記のようにして得た共重合体パウダーに以下の添加剤
を処方し、混練機にて押出し造粒し、ペレットを得た。
このペレットの樹脂特性を上記(ア)の方法で評価し
た。結果を第5表に示す。 酸化防止剤 チバガイギー社製のイルガノックス1010:1000ppm 及びチバガイギー社製のイルガフォス168:1000ppm 中和剤・・・・・・・・・・ステアリン酸カルシウム:1000ppm アンチブロッキング剤・・・・・・・・・・シリカ系:1800ppm スリップ剤・・・・・・・・・・・・エルカ酸アミド: 500ppm 造核剤・・・・・・・・浅田製粉社製のタルクMMR:1000ppm フィルム成形及びフィルム評価 実施例1と同様に行った。 実施例4 重合時に仕込む1−オクテン量を300ミリリットルか
ら500ミリリットルに、重合温度を50℃から40℃
に変更し、さらに造核剤のタルクMMR:1000pp
mを新日本理化社製のゲルオールMD(ジメチルベンジ
リデンソルビトール):1000ppmに変更した以外
は全て実施例3と同様に行った。得られた共重合体の樹
脂特性及びフィルム品質の評価結果を第5表に示す。 実施例5 1−オクテンの代わりに1−ドデセンを700ミリリッ
トル仕込み、重合温度を50℃から40℃にした以外は
全て実施例1と同様に行った。得られた共重合体の樹脂
特性及びフィルム品質を第5表に示す。
と同様に行った。しかし、フィルム成形時に成形不良現
象が発生し、きれいなフィルムを得ることができなかっ
た。得られた共重合体の樹脂特性を第6表に示す。 酸化防止剤 チバガイギー社製のイルガノックス1010:1000ppm 及びチバガイギー社製のイルガフォス168:1000ppm 中和剤・・・・・・・・・・ステアリン酸カルシウム:1000ppm アンチブロッキング剤・・・・・・・・・・シリカ系:1800ppm スリップ剤・・・・・・・・・・・・エルカ酸アミド: 500ppm 比較例2 プロピレン系ランダム共重合体の製造方法を下記のよう
に変更した以外は、全て実施例1と同様に行った。しか
し、フィルム成形時に成形不良現象が発生し、きれいな
フィルムを得ることができなかった。樹脂特性を第6表
に示す。内容積10リットルのステンレン鋼製オートク
レーブにトルエン6リットル、メチルアルミノキサン6
ミリモルを仕込み、30℃に昇温し、全圧で7.0kg/
cm2 Gまでエチレンとプロピレンとの混合ガス(ガス
組成比(体積比):エチレン/プロピレン=30/7
0)を導入した。そこへラセミ−ジメチルシリル−ビス
−2−エチル−4,5−ベンゾインデニルジルコニウム
ジクロライド0.6マイクロモルを加え、重合を開始し
た。重合中に圧力が一定になるように調圧器によりプロ
ピレンを供給した。1時間後、内容物を取り出し、減圧
下、乾燥することにより、プロピレン−ブテンランダム
共重合体パウダーを得た。
に変更した以外は、全て実施例1と同様に行った。樹脂
特性及びフィルム品質を第6表に示す。内容積10リッ
トルのステンレン鋼製オートクレーブにトルエン6リッ
トル、トリイソブチルアルミニウム6ミリモル及びテト
ラキスペンタフルオロフェニルボレートジメチルアニリ
ニウム塩20マイクロモルを仕込み、50℃に昇温し、
全圧で7.0kg/cm2 Gまでエチレンとプロピレンと
の混合ガス(ガス組成比(体積比):エチレン/プロピ
レン=10/100)を導入した。そこへ(1,2’−
エチレン)(2,1’−エチレン)−ビス(インデニ
ル)ハフニウムジクロライド5マイクロモルを加え、重
合を開始した。重合中に圧力が一定になるように調圧器
によりプロピレンを供給した。3時間後、内容物を取り
出し、減圧下、乾燥することにより、プロピレン−エチ
レンランダム共重合体パウダーを得た。
ル仕込み、重合温度を40℃から50℃にした以外は全
て比較例1と同様に行った。得られた共重合体の樹脂特
性及びフィルム品質を第6表に示す。
ムが本来有する特性を損なうことなく、直鎖状低密度ポ
リオレフィンにも匹敵するような優れた低温ヒートシー
ル性を発揮し、べとつきがなく、かつアンチブロッキン
グ性、スリップ性、剛性にも優れたフィルム、積層体、
繊維、シート及び成形体を安定して製造することができ
るプロピレン系ランダム共重合体及びプロピレン系ラン
ダム共重合体組成物を得ることができる。
Claims (13)
- 【請求項1】 プロピレンと炭素数5以上のα−オレフ
ィンとの共重合体であって、示差走査型熱量計により測
定した共重合体の融点(Tm(℃))と共重合体中の炭
素数5以上のα−オレフィン単位の含有量(α(モル
%))とが以下の関係式(I) Tm≦140かつTm≦160−7α (I) を満たし、示差走査型熱量計により測定した共重合体の
結晶化温度(Tc(℃))と融点(Tm(℃))とが以
下の関係式(II) Tc≧0.75Tm−15 (II) を満たすことを特徴とするプロピレン系ランダム共重合
体。 - 【請求項2】 (A)プロピレンと炭素数5以上のα−
オレフィンとからなるプロピレン系ランダム共重合体
に、(B)核剤効果を有する物質を添加してなる樹脂組
成物であって、示差走査型熱量計により測定した組成物
の融点(Tm(℃))と組成物中の炭素数5以上のα−
オレフィン単位の含有量(α(モル%))が以下の関係
式(I) Tm≦140かつTm≦160−7α (I) を満たし、示差走査型熱量計により測定した組成物の結
晶化温度(Tc(℃))と融点(Tm(℃))とが以下
の関係式(II) Tc≧0.75Tm−15 (II) を満たすことを特徴とするプロピレン系ランダム共重合
体組成物。 - 【請求項3】 炭素数5以上のα−オレフィン単位の含
有量が0.1〜12モル%である請求項1記載のプロピレ
ン系ランダム共重合体。 - 【請求項4】 炭素数5以上のα−オレフィン単位の含
有量が0.1〜12モル%である請求項2記載のプロピレ
ン系ランダム共重合体組成物。 - 【請求項5】 共重合体が、その立体規則性指標(P)
が85モル%以上である請求項1又は3に記載のプロピ
レン系ランダム共重合体。 - 【請求項6】 共重合体組成物が、その立体規則性指標
(P)が85モル%以上である請求項2又は4に記載の
プロピレン系ランダム共重合体組成物。 - 【請求項7】 デカリン中、温度135℃において測定
した極限粘度〔η〕が0.5〜3デシリットル/gの範囲
にある請求項1、3及び5のいずれかに記載のプロピレ
ン系ランダム共重合体。 - 【請求項8】 デカリン中、温度135℃において測定
した極限粘度〔η〕が0.5〜3デシリットル/gの範囲
にある請求項2、4及び6のいずれかに記載のプロピレ
ン系ランダム共重合体組成物。 - 【請求項9】 炭素数5以上のα−オレフィン単位が、
1−オクテン、1−デセン及び1−ドデセンのうちの少
なくとも一つを含むものである請求項1、3、5及び7
のいずれかに記載のプロピレン系ランダム共重合体。 - 【請求項10】 炭素数5以上のα−オレフィン単位
が、1−オクテン、1−デセン及び1−ドデセンのうち
の少なくとも一つを含むものである請求項2、4、6及
び8のいずれかに記載のプロピレン系ランダム共重合体
組成物。 - 【請求項11】 請求項1〜10のいずれかに記載のプ
ロピレン系ランダム共重合体又はプロピレン系ランダム
共重合体組成物を製膜してなるフィルム。 - 【請求項12】 請求項1〜10のいずれかに記載のプ
ロピレン系ランダム共重合体又はプロピレン系ランダム
共重合体組成物を少なくともその一層成分とする積層
体。 - 【請求項13】 請求項1〜10のいずれかに記載のプ
ロピレン系ランダム共重合体又はプロピレン系ランダム
共重合体組成物を含む繊維、シート又は成形体。
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JP2009079341A (ja) * | 2007-09-04 | 2009-04-16 | Idemitsu Kosan Co Ltd | 弾性不織布、その製造方法及び繊維製品 |
US9523161B2 (en) | 2007-06-26 | 2016-12-20 | Idemitsu Kosan Co., Ltd. | Elastic nonwoven fabric, process for producing the same, and textile product comprising the elastic nonwoven fabric |
-
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- 1998-03-06 JP JP05495898A patent/JP4047962B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2009079341A (ja) * | 2007-09-04 | 2009-04-16 | Idemitsu Kosan Co Ltd | 弾性不織布、その製造方法及び繊維製品 |
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