JPH11255731A - パーフルオロジフェニルアセトニトリル誘導体、その製造方法および中間体 - Google Patents

パーフルオロジフェニルアセトニトリル誘導体、その製造方法および中間体

Info

Publication number
JPH11255731A
JPH11255731A JP10059840A JP5984098A JPH11255731A JP H11255731 A JPH11255731 A JP H11255731A JP 10059840 A JP10059840 A JP 10059840A JP 5984098 A JP5984098 A JP 5984098A JP H11255731 A JPH11255731 A JP H11255731A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
derivative
tetrafluorophenyl
general formula
acetonitrile
derivative represented
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10059840A
Other languages
English (en)
Inventor
Masanori Uko
正徳 宇高
Takashi Sakai
貴志 酒井
Tadashi Ema
正 依馬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP10059840A priority Critical patent/JPH11255731A/ja
Publication of JPH11255731A publication Critical patent/JPH11255731A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規な色素化合物であるパーフルオロジフェ
ニルアセトニトリル誘導体を提供すること。 【解決手段】 一般式(2) (式中、R1、R2は同一または相異なって水素原子、炭
素数1〜4の低級アルキル基を示す。)で示されるテト
ラフルオロシンナモニトリル誘導体を強塩基の存在下、
一般式(3) (式中、R1、R2は前記と同じ意味を示す。)で示され
るペンタフルオロシンナモニトリル誘導体と反応させる
ことを特徴とする一般式(1) (式中、R1、R2は前記と同じ意味を示す。)で示され
るパーフルオロジフェニルアセトニトリル誘導体の製造
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パーフルオロジフ
ェニルアセトニトリル誘導体、その製造方法および中間
体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年含フッ素化合物の合成方法や物性の
研究が活発に行われている。しかしながら、下記一般式
(1)で示されるパーフルオロジフェニルアセトニトリ
ル誘導体は、Phenolphthalin等の色素化
合物と類似の構造を有しており、色素化合物として有用
と考えられるが、これまでその製造方法は知られていな
かった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、含フッ
素芳香族化合物の合成およびその物性について鋭意検討
した結果、新規な化合物であるパーフルオロジフェニル
アセトニトリル誘導体およびその製造方法、さらには該
誘導体が溶液中で発色することを見出し、本発明に至っ
た。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、新規
な化合物である一般式(1) (式中、R1、R2は同一または相異なって水素原子、炭
素数1〜4の低級アルキル基を示す。)で示されるパー
フルオロジフェニルアセトニトリル誘導体およびその製
造方法およびその中間体を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。一般式(1)、(2)および(3)で示される置
換基R1、R2は同一または相異なって水素原子、炭素数
1〜4の低級アルキル基を示し、炭素数1〜4の低級ア
ルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プ
ロピル基、n−ブチル基、i−プロピル基、sec−ブ
チル基、t−ブチル基等の直鎖状もしくは分枝状低級ア
ルキル基等が挙げられる。
【0006】本発明の出発物質であるペンタフルオロシ
ンナモニトリル誘導体(3)は、例えば対応するペンタ
フルオロフェニルカルボニル化合物とアセトニトリル誘
導体を塩基性条件下で縮合させた後、脱水反応を施すこ
とにより容易に得られる。
【0007】かかるペンタフルオロシンナモニトリル誘
導体(3)として、具体的には、3−(ペンタフルオロ
フェニル)プロペンニトリル、3−(ペンタフルオロフ
ェニル)−2−ブテンニトリル、3−(ペンタフルオロ
フェニル)−2−メチルプロペンニトリル、3−(ペン
タフルオロフェニル)−2−メチル−2−ブテンニトリ
ル、3−(ペンタフルオロフェニル)−2−ペンテンニ
トリル、2−(ペンタフルオロベンジリデン)ブタンニ
トリル、3−(ペンタフルオロフェニル)−4−メチル
−2−ペンテンニトリル、2−(ペンタフルオロベンジ
リデン)−3−メチル−ブタンニトリル、3−(ペンタ
フルオロフェニル)−5−メチル−2−ヘキセンニトリ
ル、2−(ペンタフルオロベンジリデン)−4−メチル
ペンタンニトリル、3−(ペンタフルオロフェニル)−
4,4−ジメチル−2−ペンテンニトリル、3−(ペン
タフルオロフェニル)−2−メチル−2−ヘプテンニト
リルなどが挙げられる。
【0008】ペンタフルオロシンナモニトリル誘導体
(3)を強塩基の存在下、アセトニトリルと反応させる
ことによってテトラフルオロシンナモニトリル誘導体
(2)が得られるが、強塩基としては、例えばアルカリ
金属水酸化物、アルカリ金属水素化物、アルカリ金属ア
ルコキシド、アルキルリチウム化合物、アルカリ金属ア
ミドなどが挙げられ、具体的には水酸化リチウム、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、水素化ナトリウム、水
素化カリウム、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキ
シド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド、ナ
トリウムt−ブトキシド、カリウムt−ブトキシド、n
−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、メチルリ
チウム、ナトリウムアミド、リチウムアミド、リチウム
ジイソプロピルアミドなどが挙げられる。中でもn−ブ
チルリチウム、リチウムジイソプロピルアミドが好適で
ある。かかる強塩基はそのまま用いてもよいし、後述す
る溶媒に溶かして溶液として用いてもよい。
【0009】この反応において強塩基の使用量は、原料
であるペンタフルオロシンナモニトリル誘導体(3)に
対して通常0.8〜1.5モル倍、好ましくは1〜1.
3モル倍である。またアセトニトリルの使用量は、原料
であるペンタフルオロシンナモニトリル誘導体(3)に
対して通常0.8〜2.0モル倍、好ましくは1.1〜
1.5モル倍である。
【0010】反応は通常溶媒中で行われ、溶媒として
は、例えばジエチルエ−テル、エチレングリコ−ルジメ
チルエ−テル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサ
ン、ジエトキシメタン、ジエチレングリコ−ルジメチル
エ−テルなどのエ−テル系溶媒、ヘキサン、ペンタン、
ヘプタンなどの脂肪族炭化水素系溶媒、ベンゼン、トル
エンなどの芳香族系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミ
ドなどの非プロトン性極性溶媒が挙げられ、これらは2
種以上の混合溶媒として使用してもよい。溶媒の使用量
は、原料であるペンタフルオロシンナモニトリル誘導体
(3)に対して通常0.5〜100重量倍である。反応
温度は通常−100℃から使用する溶媒の沸点の範囲で
ある。
【0011】かくしてテトラフルオロシンナモニトリル
誘導体(2)が得られるが、テトラフルオロシンナモニ
トリル誘導体(2)は反応混合物から例えば抽出、再結
晶又はカラムクロマトグラフィー処理等の通常の方法に
より単離してもよいし、そのまま次の反応に供してもよ
い。
【0012】かかるテトラフルオロシンナモニトリル誘
導体(2)として、具体的には、3−(4−シアノメチ
ル−2,3,5,6−テトラフルオロフェニル)プロペ
ンニトリル、3−(4−シアノメチル−2,3,5,6
−テトラフルオロフェニル)−2−ブテンニトリル、3
−(4−シアノメチル−2,3,5,6−テトラフルオ
ロフェニル)−2−メチルプロペンニトリル、3−(4
−シアノメチル−2,3,5,6−テトラフルオロフェ
ニル)−2−メチル−2−ブテンニトリル、3−(4−
シアノメチル−2,3,5,6−テトラフルオロフェニ
ル)−2−ペンテンニトリル、2−(4−シアノメチル
−2,3,5,6−テトラフルオロベンジリデン)ブタ
ンニトリル、3−(4−シアノメチル−2,3,5,6
−テトラフルオロフェニル)−4−メチル−2−ペンテ
ンニトリル、2−(4−シアノメチル−2,3,5,6
−テトラフルオロベンジリデン)−3−メチル−ブタン
ニトリル、3−(4−シアノメチル−2,3,5,6−
テトラフルオロフェニル)−5−メチル−2−ヘキセン
ニトリル、2−(4−シアノメチル−2,3,5,6−
テトラフルオロベンジリデン)−4−メチルペンタンニ
トリル、3−(4−シアノメチル−2,3,5,6−テ
トラフルオロフェニル)−4,4−ジメチル−2−ペン
テンニトリル、3−(4−シアノメチル−2,3,5,
6−テトラフルオロフェニル)−2−メチル−2−ヘプ
テンニトリルなどが挙げられる。
【0013】かかるテトラフルオロシンナモニトリル誘
導体(2)を、強塩基存在下、ペンタフルオロシンナモ
ニトリル誘導体(3)と反応させることによりパーフル
オロジフェニルアセトニトリル誘導体(1)を得ること
ができる。
【0014】この反応における強塩基としては前述と同
様の化合物が例示され、その使用量は、テトラフルオロ
シンナモニトリル誘導体(2)に対して通常0.8〜
1.5モル倍、好ましくは1〜1.3モル倍である。ま
たペンタフルオロシンナモニトリル誘導体(3)の使用
量は、テトラフルオロシンナモニトリル誘導体(2)に
対して通常0.9〜1.3モル倍、好ましくは1〜1.
2モル倍である。
【0015】反応は通常、溶媒中で行われ、溶媒として
は、例えば前述と同様の溶媒が挙げられる。これらの溶
媒の使用量は、テトラフルオロシンナモニトリル誘導体
(2)に対して通常0.5〜100重量倍である。反応
温度は通常−100℃から使用する溶媒の沸点の範囲で
ある。
【0016】生成したパーフルオロジフェニルアセトニ
トリル誘導体(1)は、反応後の反応混合物から通常の
方法、例えば抽出、再結晶又はカラムクロマトグラフィ
ー処理等によって、容易に単離精製することができる。
【0017】かくしてパーフルオロジフェニルアセトニ
トリル誘導体(1)が得られるが、具体的には、ビス
[4−(2−シアノビニル)−2,3,5,6−テトラ
フルオロフェニル]アセトニトリル、ビス[4−(1−シ
アノプロペン−2−イル)−2,3,5,6−テトラフ
ルオロフェニル]アセトニトリル、ビス[4−(2−シア
ノプロペン−1−イル)−2,3,5,6−テトラフル
オロフェニル]アセトニトリル、ビス[4−(2−シアノ
−2−ブテン−3−イル)−2,3,5,6−テトラフ
ルオロフェニル]アセトニトリル、ビス[4−(1−シア
ノ−1−ブテン−2−イル)−2,3,5,6−テトラ
フルオロフェニル]アセトニトリル、ビス[4−(2−シ
アノ−1−ブテン−1−イル)−2,3,5,6−テト
ラフルオロフェニル]アセトニトリル、ビス[4−(1−
シアノ−3−メチル−1−ブテン−2−イル)−2,
3,5,6−テトラフルオロフェニル]アセトニトリ
ル、ビス[4−(2−シアノ−3−メチル−1−ブテン
−1−イル)−2,3,5,6−テトラフルオロフェニ
ル]アセトニトリル、ビス[4−(1−シアノ−4−メチ
ル−1−ペンテン−2−イル)−2,3,5,6−テト
ラフルオロフェニル]アセトニトリル、ビス[4−(2−
シアノ−4−メチル−1−ペンテン−1−イル)−2,
3,5,6−テトラフルオロフェニル]アセトニトリ
ル、ビス[4−(1−シアノ−3,3−ジメチル−1−
ブテン−2−イル)−2,3,5,6−テトラフルオロ
フェニル]アセトニトリル、ビス[4−(2−シアノ−2
−ヘプテン−3−イル)−2,3,5,6−テトラフル
オロフェニル]アセトニトリルなどが挙げられる。
【0018】
【発明の効果】本発明のパーフルオロジフェニルアセト
ニトリル誘導体(1)は、入手容易なペンタフルオロシ
ンナモニトリル誘導体(3)から容易に合成でき、ま
た、溶媒中で発色することから色素化合物として有用で
ある。例えば、ビス[4−(2−シアノビニル)−2,
3,5,6−テトラフルオロフェニル]アセトニトリル
は、メタノ−ル、エタノ−ル、N,N−ジメチルホルム
アミド、アセトンなどの極性溶媒中やピリジン、トリエ
チルアミンなどの塩基性溶媒中で赤色に発色し、メタノ
ール中でのモル吸光係数は70000(波長521n
m)を超える。
【0019】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れらによって限定されるものではない。参考例1 3
−ヒドロキシ−3−(ペンタフルオロフェニル)プロピ
オニトリルの合成テトラヒドロフラン12mLにn−ブ
チルリチウムのヘキサン溶液(1.66M)1.7mL
(2.8mmol)を加え−73℃に冷却した後、アセ
トニトリル0.12g(2.9mmol)を加え同温度
で30分間攪拌した。次に−100℃まで冷却し、ペン
タフルオロベンズアルデヒド0.49g(2.5mmo
l)とヨウ化亜鉛0.016g(0.05mmol)の
テトラヒドロフラン(1mL)溶液を加え、同温度で3
0分間攪拌した後、20℃まで昇温し、さらに30分間
攪拌した。反応溶液を酒石酸水溶液(pH4)に注ぎ、
酢酸エチルで3回抽出処理した後、得られた有機相を無
水硫酸マグネシウムで乾燥した。硫酸ナトリウムを濾別
して得られる有機相から溶媒を減圧留去し、シリカゲル
カラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1
0:1〜2:1)で精製処理して3−ヒドロキシ−3−
(ペンタフルオロフェニル)プロピオニトリルを収率6
0%で得た。
【0020】参考例2 3−(ペンタフルオロフェニ
ル)プロペンニトリルの合成3−ヒドロキシ−3−(ペ
ンタフルオロフェニル)プロピオニトリル0.24g
(1.0mmol)を塩化メチレン5mLに溶解し、0
℃に冷却し、トリエチルアミン0.17mL(1.2m
mol)および塩化メタンスルホニル0.14g(1.
2mmol)を加え、同温度で2時間攪拌した。次いで
同温度でカリウムt−ブトキシド0.13g(1.2m
mol)を加えた後、20℃まで昇温し、30分間攪拌
した。反応溶液を水に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出処理
した後、得られた有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥
した。硫酸マグネシウムを濾別して得られる有機相から
溶媒を減圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(ヘキサン:酢酸エチル=30:1)で精製処理して
3−(ペンタフルオロフェニル)プロペンニトリルを収
率73%で得た。 colorless crystal ; m.p.99〜101℃、Rf = 0.65
(SiO2 TLC ヘキサン/酢酸エチル=2/1)1 H−NMR(200MHz, CDCl3) d 6.28 (d, J=16.9Hz,
1H), 7.36 (d, J=17.0Hz, 1H)13 C−NMR(50MHz, CDCl3) d 105.0, 116.8, 134.519 F−NMR(188MHz, CDCl3) d −161.1〜−160.7 (m,
2F), −149.0 (t,J=24Hz,1F), −140.3〜−139.9
(m, 2F)
【0021】実施例1 3−(4−シアノメチル−
2,3,5,6−テトラフルオロフェニル)プロペンニ
トリルの合成 テトラヒドロフラン5mLにn−ブチルリチウムのヘキ
サン溶液(1.58M)0.35mL(0.55mmo
l)を加え−73℃に冷却した後、アセトニトリル0.
025g(0.61mmol)を加え同温度で30分間
攪拌した。次に同温度下、3−(ペンタフルオロフェニ
ル)プロペンニトリル0.1g(0.46mmol)の
テトラヒドロフラン(1mL)溶液を加え、同温度で1
時間攪拌した。反応溶液を3%塩酸水溶液(pH4)に
注ぎ、酢酸エチルで3回抽出処理した後、得られた有機
相を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。硫酸ナトリウム
を濾別して得られる有機相から溶媒を減圧留去し、シリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチ
ル=5:1)で精製処理して3−(4−シアノメチル−
2,3,5,6−テトラフルオロフェニル)プロペンニ
トリルを収率56%で得た。 colorless crystal ; m.p.110〜112℃、Rf = 0.35
(SiO2 TLC ヘキサン/酢酸エチル=2/1)1 H−NMR(200MHz, CDCl3) d 3.84 (s, 2H), 6.35
(d, J=17.1Hz, 1H),7.41 (d, J=17.0Hz, 1H)13 C−NMR(50MHz, CDCl3) d 11.7, 106.1, 113.9,
116.7, 134.719 F−NMR(188MHz, CDCl3) d −141.3〜−140.9 (m,
2F), −139.8〜−139.4 (m, 2F)
【0022】実施例2 ビス[4−(2−シアノビニ
ル)−2,3,5,6−テトラフルオロフェニル]アセ
トニトリルの合成 3−(4−シアノメチル−2,3,5,6−テトラフル
オロフェニル)プロペンニトリル0.17g(0.7m
mol)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液を−73
℃に冷却し、n−ブチルリチウムのヘキサン溶液(1.
58M)0.44mL(0.7mmol)を加えて10
分間攪拌した。次に同温度下、3−(ペンタフルオロフ
ェニル)プロペンニトリル0.18g(0.8mmo
l)のテトラヒドロフラン(1mL)溶液を加え、同温
度で1時間攪拌した。反応溶液を3%塩酸水溶液(pH
4)に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出処理した後、得られ
た有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。硫酸ナト
リウムを濾別して得られる有機相から溶媒を減圧留去
し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:
酢酸エチル=10:1〜5:1)で精製処理してビス
[4−(2−シアノビニル)−2,3,5,6−テトラ
フルオロフェニル]アセトニトリルを収率57%で得
た。 colorless crystal ; m.p.170〜180℃、Rf = 0.23
(SiO2 TLC ヘキサン/酢酸エチル=2/1)1 H−NMR(200MHz, CDCl3) d 5.83 (s, 1H), 6.35
(d, J=17.1Hz, 2H),7.38 (d, J=17.1Hz, 2H)13 C−NMR(50MHz, CDCl3) d 21.3, 107.0, 115.1,
116.6, 134.319 F−NMR(188MHz, CDCl3) d −139.9〜−139.3 (m,
4F), −138.9〜−138.2 (m, 4F)
【0023】参考例3 吸光度の測定 ビス[4−(2−シアノビニル)−2,3,5,6−テ
トラフルオロフェニル]アセトニトリルを秤量して10
mLメスフラスコに入れ、メタノールを加えメスアップ
した。この溶液を希釈し、濃度1.37*10-5[M]
に調製して吸光度を測定したところ、521nmにおけ
るモル吸光係数は70510であった(SHIMADZ
U UV−2400PC;石英セル使用)。なお、測定
溶液は赤色に発色していた。
【図面の簡単な説明】
【図1】参考例3におけるビス[4−(2−シアノビニ
ル)−2,3,5,6−テトラフルオロフェニル]アセ
トニトリルのメタノール溶液(濃度1.37*10
-5[M])の吸光度測定結果である。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) (式中、R1、R2は同一または相異なって水素原子、炭
    素数1〜4の低級アルキル基を示す。)で示されるパー
    フルオロジフェニルアセトニトリル誘導体。
  2. 【請求項2】一般式(2) (式中、R1、R2は前記と同じ意味を示す。)で示され
    るテトラフルオロシンナモニトリル誘導体。
  3. 【請求項3】一般式(3) (式中、R1、R2は前記と同じ意味を示す。)で示され
    るペンタフルオロシンナモニトリル誘導体。
  4. 【請求項4】一般式(3)で示されるペンタフルオロシ
    ンナモニトリル誘導体を強塩基の存在下、アセトニトリ
    ルと反応させることを特徴とする一般式(2)で示され
    るテトラフルオロシンナモニトリル誘導体の製造方法。
  5. 【請求項5】一般式(2)で示されるテトラフルオロシ
    ンナモニトリル誘導体を強塩基の存在下、一般式(3)
    で示されるペンタフルオロシンナモニトリル誘導体と反
    応させることを特徴とする一般式(1)で示されるパー
    フルオロジフェニルアセトニトリル誘導体の製造方法。
  6. 【請求項6】一般式(3)で示されるペンタフルオロシ
    ンナモニトリル誘導体を強塩基の存在下、アセトニトリ
    ルと反応させ一般式(2)で示されるテトラフルオロシ
    ンナモニトリル誘導体を得た後、テトラフルオロシンナ
    モニトリル誘導体を強塩基の存在下、一般式(3)で示
    されるペンタフルオロシンナモニトリル誘導体と反応さ
    せることを特徴とする一般式(1)で示されるパーフル
    オロジフェニルアセトニトリル誘導体の製造方法。
  7. 【請求項7】強塩基が、n−ブチルリチウム、リチウム
    ジイソプロピルアミドである請求項4に記載のテトラフ
    ルオロシンナモニトリル誘導体の製造方法。
  8. 【請求項8】強塩基が、n−ブチルリチウム、リチウム
    ジイソプロピルアミドである請求項5または6に記載の
    パーフルオロジフェニルアセトニトリル誘導体の製造方
    法。
JP10059840A 1998-03-11 1998-03-11 パーフルオロジフェニルアセトニトリル誘導体、その製造方法および中間体 Pending JPH11255731A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10059840A JPH11255731A (ja) 1998-03-11 1998-03-11 パーフルオロジフェニルアセトニトリル誘導体、その製造方法および中間体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10059840A JPH11255731A (ja) 1998-03-11 1998-03-11 パーフルオロジフェニルアセトニトリル誘導体、その製造方法および中間体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11255731A true JPH11255731A (ja) 1999-09-21

Family

ID=13124826

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10059840A Pending JPH11255731A (ja) 1998-03-11 1998-03-11 パーフルオロジフェニルアセトニトリル誘導体、その製造方法および中間体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11255731A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021173603A (ja) * 2020-04-23 2021-11-01 国立大学法人東京工業大学 メカノラジカル検出又は測定方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021173603A (ja) * 2020-04-23 2021-11-01 国立大学法人東京工業大学 メカノラジカル検出又は測定方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5708175A (en) Process for producing 4-trifluoromethylnicotinic acid
JPS5982381A (ja) 8,12−エポキシ−13,14,15,16−テトラノルラブダンの製法
JPH11255731A (ja) パーフルオロジフェニルアセトニトリル誘導体、その製造方法および中間体
JP2003527381A (ja) スピロ環式テトロン酸誘導体の製造方法
US4386035A (en) Intermediates for preparation of 3-bromo-4-fluoro-benzyl alcohol
CN111825593B (zh) 3-氨基吡咯-2-甲酰胺类化合物的合成方法
US5240947A (en) 2,3,4,5-substituted furo[2,3-c]pyrazole derivatives
US11970507B2 (en) Method for preparing 2-arylmalonic acid derivative and intermediate, and use thereof
SU493964A3 (ru) Способ производных изоиндолина или их солей
KR101321702B1 (ko) 3-[5'-(3,4-비스-히드록시메틸-벤질옥시)-2'-에틸-2-프로필-바이페닐-4-일]-펜탄-3-올의 신규 제조 방법
EP3950665B1 (en) Conjugated triene compound, preparation method therefor and use thereof
US4220794A (en) Synthetic intermediates for the preparation of diaromatic O-(amino-alkyl)oximes
JPH0667942B2 (ja) テトラヒドロ3環式化合物
JP2701083B2 (ja) 含フッ素トラン化合物
US4180510A (en) Method for preparing thienylacetic acids
JPH09169733A (ja) 4−トリフルオロメチルニコチン酸の製造方法
JP2583791B2 (ja) ハロゲン化エチルベンゼンの製造法
JP2984848B2 (ja) N―アルキルピラゾール誘導体の製法
KR860000263B1 (ko) 아세토니트릴로부터 디-치환된 니트릴 유도체의 제조방법
JP4123606B2 (ja) 4,5−ジクロロ−6−(α−フルオロアルキル)ピリミジンの製造方法
US5153330A (en) Thiapentanamide derivatives
JP4887591B2 (ja) アルケン誘導体の製造方法
JP2569732B2 (ja) エステル誘導体およびその製造法
JP3660023B2 (ja) ビスインデニル誘導体
JPH1087635A (ja) 4,6−ビス(ジフルオロメトキシ)ピリミジン誘導体の製造方法