JPH11255616A - 固形化粧料 - Google Patents
固形化粧料Info
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- JPH11255616A JPH11255616A JP10058588A JP5858898A JPH11255616A JP H11255616 A JPH11255616 A JP H11255616A JP 10058588 A JP10058588 A JP 10058588A JP 5858898 A JP5858898 A JP 5858898A JP H11255616 A JPH11255616 A JP H11255616A
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Abstract
塗布後のさっぱりとした使用感、伸び、及び保存安定性
に優れた固形化粧料を提供する 【解決手段】デキストリン脂肪酸エステルと、水酸基価
20以下の液状油と、粒子径0.001〜0.05μm
の不定形微粒子無水珪酸と、粒子径0.1〜30μmの
球状無水珪酸を含有する固形化粧料。
Description
し、具体的には、ファンデーション、下地用ファンデー
ション、口紅、アイシャドウ、及びリップクリーム等の
油性の固形化粧料に関する。特に、本発明は、透明性に
優れ、塗布時のべたつき感が無く、且つ塗布後さっぱり
とした使用感が得られ、しかも、伸び及び保存安定性が
良好な油性の固形化粧料に関する。
化粧料としては、従来は、ペースト状の化粧料や液状の
化粧料が広く知られていた。固形の透明化粧料として
は、ポリアミド樹脂及びエステルガム等の樹脂類を基礎
とする固形化粧料、12−ヒドロキシステアリン酸と糖
エステルとを含有する固形化粧料、並びに12−ヒドロ
キシステアリン酸と重質流動イソパラフィンと透明液状
油性成分等を含有した固形化粧料等が知られていた(特
公昭45−41318号公報、特公昭52−7067号
公報、特公平6−96488号、特開平2−26470
7号公報、特開平4―91010号公報、特開平4―9
1011号公報等参照)。
ずれも、透明性、保存安定性、及び使用感等の全てを必
ずしも満足させるものではなかった。
て、デキストリン脂肪酸エステルと重質流動イソパラフ
ィンと液状油性成分とを含有した固形化粧料(特開平9
−235210公報)が提案された。しかし、前記固形
化粧料を用いたときには、塗布時に良好な艶は得られる
ものの、塗布時におけるべたつき感の無さ、塗布後にお
けるさっぱりとした使用感、及び塗布時における伸びの
良さは得られなかった。
と比較的粘度の高い油性ゲルが得られることが既に公知
であるが、前記ゲルを固形にする目的で増粘剤を添加す
るとゲルの透明性が失われたり安定性が低下したりする
ことがある。
れているだけでなく、塗布時のべたつき感が無く、且つ
塗布後さっぱりとした使用感を与え、更に、伸び及び保
存安定性が良好な固形化粧料を提供することを目的とす
る。
を解決することを目的に鋭意研究を重ねた結果、デキス
トリン脂肪酸エステルと、水酸基価20以下の液状油
と、粒子径0.001〜0.05μmの不定形微粒子無
水珪酸とを含有すると、その透明性を保ったまま、油っ
ぽさのない、さっぱりとした使用感のある、しかも安定
性の良好な固形化粧料用組成物が得られることを見出し
た。
0.1〜30μmの球状無水珪酸を配合すると、透明性
を保ったまま、油っぽさのない、さっぱりとした使用感
のある、しかも、のびも良好な固形化粧料が得られるこ
とを見いだした。
エステルと、水酸基価20以下の液状油と、粒子径0.
001〜0.05μmの不定形微粒子無水珪酸と、粒子
径0.1〜30μmの球状無水珪酸とを含有することを
特徴とする固形化粧料である。
脂肪酸エステルとしては、デキストリンに、ラウリン
酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、及びステアリン酸等
の炭素数12〜18の直鎖飽和脂肪酸、イソステアリン
酸等の炭素数12〜18の分岐脂肪酸、並びにオレイン
酸等の炭素数12〜18の不飽和脂肪酸よりなる群から
選択された少なくとも1種の脂肪酸が結合したデキスト
リン脂肪酸エステルが挙げられる。前記デキストリン脂
肪酸エステルの内、安定性及び使用性に優れている点
で、炭素数12〜18の直鎖脂肪酸のエステルが特に好
ましい。
酸の炭素数が前記範囲よりも小さい場合には、皮膚刺激
性が強くなる場合がある。一方、脂肪酸の炭素数が前記
範囲よりも大きい場合には、脂肪酸そのものの置換反応
が低くなる故に、所定の置換度を有するデキストリン脂
肪酸エステルが得られないことがある。又、このような
脂肪酸は高価なので、たとえ所定の置換度を有するデキ
ストリン脂肪酸エステルが得られる場合においても、得
られるデキストリン脂肪酸も又高価になることがある点
でも好ましくない。
脂肪酸の置換度は、デキストリンを構成するグルコース
単位当たり、1.0以上であることが好ましい。脂肪酸
の置換度が前記範囲より小さい場合には、油性基剤に対
するデキストリン脂肪酸エステルの溶解性やゲル化能が
不十分となることがある。
ルの含有量は固形化粧料の全量に対して1〜30重量%
の範囲が好ましく、5〜25重量%の範囲がより好まし
い。デキストリン脂肪酸エステルの含有量が1重量%未
満の場合には、得られる固形化粧料の高温における安定
性に問題がある場合があり、逆にデキストリン脂肪酸エ
ステルの含有量が30重量%を越える場合には、得られ
る固形化粧料が硬く固化した状態になり、使用性が良好
な固形化粧料が得られないことがある。
の化粧料等に使用される液状油のうち、水酸基価が20
以下、好ましくは10以下である液状油である。液状油
の水酸基価が20より高いと固形化し難い場合があり、
透明性に劣る化粧料しか得られない場合があり、更に、
固形化し難い上に透明性に劣る化粧料しか得られない場
合がある。ここで、水酸基価は、試料油1gから得られ
るアセチル化物に結合している酢酸を中和するのに必要
な水酸化カリウムのmg数を言う。
例えば、スクワラン及び流動パラフィン等の液状炭化水
素、メチルフェニルポリシロキサン等のシリコン油、ジ
カプリン酸ネオペンチルグリコール、トリ2ーエチルへ
キサン酸グリセリル、ミリスチン酸オクチルドデシル、
及びテトライソステアリン酸ポリグリセリル等のエステ
ル油、並びにオリーブ油及びサフラワー油等の植物油等
があげられる。前記液状油としては、流動パラフィン等
の液状炭化水素及びアルキルアリールポリシロキサン例
えばメチルフェニルポリシロキサンが特に好ましい。
液状油の含有量は、固形化粧料の全量に対して30〜9
0重量%が好ましく、50〜75重量%の範囲がより好
ましい。前記水酸基価20以下の液状油の含有量が30
重量%以下の場合には、透明性の高い固形化粧料が得ら
れないことがある。逆に水酸基価20以下の液状油の含
有量が90重量%を越えると、得られる固形化粧料の安
定性の面で問題が生じる場合がある。
水珪酸は、0.001〜0.05μmの範囲、好ましく
は0.001〜0.02μmの範囲の粒子径を有する不
定形の無水珪酸である。前記不定形微粒子無水珪酸にお
いて、粒子径が0.001μmよりも小さいときは、き
しみが生じるという問題点があり、粒子径が0.05μ
mよりも大きなときは、ゲル強度が弱くなるという問題
点がある。
水珪酸としては、例えば、通常の四塩化珪素を水素・酸
素炎中で加水分解して得られた、前記範囲の粒子径を有
する親水性の不定形微粒子無水珪酸、及び前記親水性の
不定形微粒子無水珪酸の表面を疎水化処理した不定形微
粒子無水珪酸を挙げることができる。前記不定形微粒子
無水珪酸の中では、疎水化処理された不定形微粒子無水
珪酸が特に好ましい。疎水化処理の方法としては、トリ
メチルシリルクロライド、及びヘキサメチルジシラザン
等によるトリメチルシロキシ化処理、ジメチルジクロロ
シランによるメチル化処理、メチルハイドロジェンポリ
シロキサンを用いたコーティング焼き付け処理、金属石
鹸によるコーティング等が挙げられる。
ロジル200(日本アエロジル(株)製)、アエロジル
R972(日本アエロジル(株)製)、アエロジルRY
200(日本アエロジル(株)製)、タラノックス50
0(タルコ社製)などの市販品が挙げられる。
使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
形化粧料の全量に対して0.1〜15重量%の範囲が好
ましく、1〜10重量%の範囲が特に好ましい。前記不
定形微粒子無水珪酸の含有量が0.1重量%未満の場合
には、さっぱりとした感触が得られないことがある。一
方、前記含有量が15重量%を越える場合には不定形微
粒子無水珪酸の粉体特性(吸水性)が著しく顕れて、得
られる固形化粧料の伸びが悪く、皮膚上での乾燥感が強
くなるなど、使用感への悪影響が現れる場合がある。
は、0.1〜30μmの範囲の粒子径を有し、特に好ま
しくは1〜20μmの範囲の粒子径を有する。前記球状
無水珪酸の粒子径が0.1μm未満の場合は、球状無水
珪酸の輪転効果を利用した、皮膚に対する十分な進展性
を期待することができず、一方、球状無水珪酸の粒子径
が30μmを超える場合は、固形化粧料にざらついた感
触を与えるから好ましくない。
び無孔質の粒子のいずれも用いることができる。球状無
水珪酸の形状としては、真球状、及び球に類似する形状
を挙げることができる。本発明の固形化粧料において
は、表面が親水性の球状無水珪酸も好ましく用いられる
が、特に、表面を疎水化した球状無水珪酸が好ましい。
疎水化処理の方法としてはメチルハイドロジェンポリシ
ロキサンを用いたコーティング焼き付け処理、金属石鹸
によるコーティング等が挙げられる。
の全量に対して0.1〜10重量%範囲が好ましく、1
〜5重量%の範囲が特に好ましい。前記球状無水珪酸の
含有量が0.1重量%未満の場合には、球状無水珪酸の
含有量が少な過ぎるので、前記球状無水珪酸による十分
な輪転効果を得ることができない故に、得られる固形化
粧料において、伸びが悪くなったり、べたつきが生じた
りすることがある。一方、含有量が10重量%を越える
場合には、得られる固形化粧料において、きしみが生じ
たり不透明になったりすることがある。
脂肪酸エステル、水酸基価20以下の液状油、特定の小
粒径の不定形微粒子無水珪酸、及び特定の大粒径の球状
無水珪酸とを加熱・混合することにより製造することが
できる。
に、使用目的により、化粧料に通常に使用される固形状
及び半固形状の炭化水素類、エステル類、動植物油類、
動植物の硬化油、高級脂肪酸類、高級アルコール類、各
種高分子樹脂類、多価アルコール、精製水、パール剤、
紫外線吸収剤、保湿剤、着色剤、色素、体質顔料、増粘
剤、界面活性剤、抗酸化剤、細胞間脂質、ビタミン類、
抗炎症剤、香料、並びにその他の薬剤等を、本発明の目
的を阻害しない範囲で、種類及び含有量を適切な範囲で
選定して配合することが可能である。
詳細に説明する。但し、本発明はこれらによって何ら限
定されるものでは無い。尚、各成分の配合量等は、特に
断りが無い限り重量%で示す。
一に混合した後、得られた混合物を冷却して固形化粧料
を得た。成分として用いられた原料の種類及び含有量を
表1に示す。
を表1及び2に示すように変えた以外は、実施例1と同
様にして固形化粧料を調製した。各原料の種類及び含有
量を表2に示す。
おいて調製した固形化粧料のそれぞれについて、透明
性、安定性、官能特性を評価した。評価項目、試験方
法、及び評価基準について以下に詳述する。
込み、冷却固化させた後に、前記固形化粧料の可視部
(400〜700nm)における透過率を測定し、チャ
ート面積から透過率の平均を算出し、下記の判断基準に
従って評価した。結果を表3に示す。
度85% に保持された恒温槽、及び湿度85% におい
て、5℃で8時間、20℃で4時間、40℃で8時間、
20℃で4時間のサイクルで内部の雰囲気が変化する恒
温槽の3種の恒温槽中に1カ月間保存し、色調、匂い、
外観形状(ひび割れ、発汗)、使用感の変化について下
記の基準に従って評価した。結果を表3に示す。
見られなかった。 ○:色調、匂い、外観、及び使用感のいずれか1つに、
何らかの変化が見られた。
いずれか2つに、何らかの変化が見られた。
いずれか3つ以上に、何らかの変化が見られた。
用時の伸びの軽さ、使用時の油っぽさ、使用後のべたつ
き、使用後の肌のかさつき感の4項目を女性被験者10
名によって評価した。試験の結果は、10名の平均値に
基づき、以下に示す評価基準に従って評価した。
固形化粧料は、透明性、安定性、官能特性のいずれも良
好乃至極めて優れていた。
不定形微粒子無水珪酸が配合されていないので、安定性
に劣り、使用時のべたつき感及び使用後の油っぽさがあ
り、官能特性も劣っていた。比較例2の固形化粧料は、
球状無水珪酸が配合されていないので使用時の伸びが重
く、又、不定形微粒子無水珪酸が10%より多く配合さ
れているので、使用後のかさつき感があり官能特性に劣
っていた。比較例3の固形化粧料については、不定形微
粒子無水珪酸及び球状無水珪酸が配合されていないの
で、使用時のべたつき感及び使用後の油っぽさがあり、
官能特性に劣っていた。比較例4〜6の固形化粧料は、
球状無水珪酸の代わりに球状セルロース、球状ナイロン
等の球状粉体を配合した場合であり、透明性に劣る。比
較例7〜9の固形化粧料は水酸基価が20より大きい液
状油を配合した場合であり、透明性官能特性に劣ってい
た。比較例7及び9の固形化粧料は、更に安定性にも劣
っていた。比較例10の固形化粧料は、デキストリン脂
肪酸エステルの代わりにステアリン酸アルミニウムを配
合した例であり、比較例11の固形化粧料は、不定形微
粒子無水珪酸の代わりに不定形微粒子アルミナを配合し
た例である。ステアリン酸アルミニウムを配合した比較
例10の固形化粧料は安定性に劣り、使用時のべたつき
感及び使用後の油っぽさがあり官能特性にも劣ってい
た。不定形微粒子アルミナを配合した比較例11の固形
化粧料は、透明性に劣り、且つ使用時のべたつき感及び
使用後の油っぽさがあり、官能特性にも劣るという結果
が得られた。
び製造は次の通りである。
し、ロールミルで練合し型に流し込み、冷却してスティ
ック状の透明口紅を製造した。
成分及び製造は次の通りである。
℃)し、容器に流し込み冷却して、透明下地用ファンデ
ーションが得られた。
製造は次の通りである。
℃)し、容器に流し込み冷却して、透明リップクリーム
を製造した。
た。成分及び製造は次の通りである。
℃)し、容器に流し込み冷却して、透明スティックアイ
シャドーを製造した。
のべたつき感が無く、且つ塗布後さっぱりとした使用感
を与え、しかも、伸び及び保存安定性が良好である固形
化粧料が提供される。
Claims (4)
- 【請求項1】 デキストリン脂肪酸エステルと、水酸基
価20以下の液状油と、粒子径が0.001〜0.05
μmの不定形微粒子無水珪酸と、粒子径が0.1〜30
μmの球状無水珪酸とを含有することを特徴とする固形
化粧料。 - 【請求項2】 前記請求項1におけるデキストリン脂肪
酸エステルを1〜30重量% 含有し、前記請求項1にお
ける水酸基価20以下の液状油を30重量%〜90重量
%含有し、前記請求項1における粒子径が0.001〜
0.05μmの不定形微粒子無水珪酸を0.01重量%
〜15重量%含有し、前記請求項1における粒子径が
0.1〜30μmの球状無水珪酸を0.1重量%〜10
重量%含有することを特徴とする請求項1に記載の固形
化粧料。 - 【請求項3】 前記請求項1における水酸基価20以下
の液状油は、液状炭化水素及びメチルフェニルポリシロ
キサンのいずれかであることを特徴とする請求項1又は
2に記載の固形化粧料。 - 【請求項4】 請求項1における、粒子径0.001〜
0.05μmの不定形微粒子無水珪酸と請求項1におけ
る粒子径0.1〜30μmの球状無水珪酸とは、いずれ
も疎水化処理されていることを特徴とする請求項1に記
載の固形化粧料。
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ID=13088648
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