JPH06166611A - 粉末化粧料 - Google Patents

粉末化粧料

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JPH06166611A
JPH06166611A JP32194692A JP32194692A JPH06166611A JP H06166611 A JPH06166611 A JP H06166611A JP 32194692 A JP32194692 A JP 32194692A JP 32194692 A JP32194692 A JP 32194692A JP H06166611 A JPH06166611 A JP H06166611A
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JP
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powder
component
formula
cosmetic
silicic acid
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Yoichiro Tanaka
洋一郎 田中
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Kose Corp
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Kose Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 次の成分(a)〜(d): (a)表面積80m2/g以上の疎水化無水ケイ酸 0.1〜7重量% (b)フッ素化合物被覆処理化粧料用粉体 1〜50重量% (c)油性成分 30〜40重量% (d)水性成分 30〜90重量% を含有し、塗擦により液化する粉末化粧料。 【効果】 粉末でありながら、使用時塗擦によって液化
し、使用中に清涼感、しっとり感を与え、しかも肌への
親和性に優れ、エモリエント性、水分等を付与すること
ができるなど、良好な使用感及び仕上りを得ることがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は粉末形態の化粧料であり
ながら、使用時これを塗擦すると液化してリキッド様の
特性が生じ、良好な使用感及び仕上りを得ることができ
る粉末化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
粉末形態の化粧料として、白粉、美白パウダー等が知ら
れているが、使用中に粉が飛散する、仕上りが粉っぽ
い、肌が乾燥する等の問題があった。また、薬剤の肌へ
の浸透促進、水分、油分、保湿性、エモリエント性の付
与等を目的として、粉末化粧料を水、油、液状化粧料等
と混合して使用する方法も行われているが、使用性など
の点で問題があった。
【0003】従って、粉末形態でありながら、リキッド
様の特性を有し、使用性等に優れた化粧料が望まれてい
た。
【0004】
【課題を解決するための手段】かかる実情において、本
発明者らは鋭意研究を行った結果、特定の疎水化無水ケ
イ酸及びフッ素化合物被覆処理化粧料用粉体により油性
成分及び水性成分を粉末化して用いれば、粉末形態の化
粧料でありながら、使用中に清涼感、しっとり感を与
え、肌への親和性、エモリエント性、水分等を付与でき
る化粧料が得られることを見出し、本発明を完成した。
【0005】すなわち、本発明は、次の成分(a)〜
(d): (a)表面積80m2/g以上の疎水化無水ケイ酸 0.1〜7重量% (b)フッ素化合物被覆処理化粧料用粉体 1〜50重量% (c)油性成分 30〜40重量% (d)水性成分 30〜90重量% を含有し、塗擦により液化することを特徴とする粉末化
粧料を提供するものである。
【0006】本発明に用いられる(a)成分の疎水化無
水ケイ酸は、微粒子無水ケイ酸の表面がオルガノシラン
系化合物、シリコーン化合物、フッ素化合物等で覆われ
ているものであり、例えばトリメチルシロキシル化無水
ケイ酸(キャボット社製、キャボジルTS−530、表
面積325m2/g)、ジメチルシロキシル化無水ケイ酸
(デグッサ社製、エロジールR−972、表面積110
±20m2/g)、オクチルシロキシル化無水ケイ酸(デ
グッサ社製、エロジールR−805、表面積150±2
5m2/g)、シリコーンオイル処理無水ケイ酸(デグッ
サ社製、エロジールR−202、表面積100±20m2
/g)、後記フッ素化合物(1)又は(2)で処理され
た無水ケイ酸等が挙げられる。これら疎水化無水ケイ酸
は表面積が80m2/g以上であることが必要であり、表
面積がこれより少ないと、疎水化無水ケイ酸の粒径が大
きくなり、水性成分の表面に多量に配向することができ
ず、水性成分を安定に粉末化することができなくなる。
【0007】本発明の(b)成分のフッ素化合物の被覆
処理を施す化粧料用粉体としては、化粧料に一般に使用
されているものであれば特に制限されず、例えばタル
ク、マイカ、カオリン、炭酸マグネシウム、炭酸カルシ
ウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ
酸カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、ベンガラ、黄酸
化鉄、黒酸化鉄、グンジョウ、コンジョウ、タール色
素、天然色素、雲母チタン、酸化鉄雲母チタン、オキシ
塩化ビスマス、ナイロンパウダー、シルクパウダーなど
が挙げられる。
【0008】また、これらの化粧料用粉体に撥水・撥油
性を付与する目的で使用されるフッ素化合物としては、
次の一般式(1)で表わされるパーフルオロアルキルリ
ン酸エステル・ジエタノールアミン塩、一般式(2)で
表わされるパーフルオロアルキルシランが好ましく、例
えば、アサヒガードAG530(旭硝子(株)製)、L
S−160、LS−360、LS−912、LS−10
80、LS−1090、LS−1465(以上、信越化
学工業(株)製)、XC95−418、XC95−46
6、XC95−467、XC95−468、XC95−
469、XC95−470、XC95−471、XC9
5−472(以上、東芝シリコーン(株)製)などを使
用することができる。
【0009】
【化2】
【0010】(式中、nは6〜18の整数を示し、mは
1又は2を示す) CaF2a+1(CH2)bSiX3 ……(2) (式中、aは1〜12の整数を示し、bは1〜5の整数
を示し、Xは同一又は異なって、アルコキシ基、ハロゲ
ン原子又はアルキル基を示す。ただし、すべてのXがア
ルキル基の場合を除く)
【0011】(b)成分の粉体はこれらのフッ素化合物
で被覆処理されていることが必要である。フッ素化合物
処理粉体以外でも、撥水性を付与する目的でシリコーン
処理、高融点ワックス処理等の油剤処理や、金属石ケン
処理等のさまざまな表面処理が施されたものがあるが、
これらの処理粉体では撥油性が付与されず、油性成分と
混合した際に濡れを示し、更に疎水化無水ケイ酸をも濡
らしてしまうため、水性成分を粉末化する機能も失なわ
れてしまう。無理に水性成分を粉末化しようとすると、
疎水化無水ケイ酸の量が多量に必要となり、水性成分は
粉末化できるものの、使用時の液化がスムーズに起こら
ず官能上好ましくない。しかし、これらで処理された粉
体や未処理の粉体は、本発明の効果を損わない範囲で、
フッ素化合物処理化粧料用粉体と混合して使用すること
ができる。
【0012】化粧料用粉体をフッ素化合物で処理するに
は、例えば一般式(1)のパーフルオロアルキルリン酸
エステル・ジエタノールアミン塩を用いる場合、化粧料
用粉体に水を加えてスラリー状態とし、一方パーフルオ
ロアルキルリン酸エステル・ジエタノールアミン塩
(1)に水を加えて攪拌し、0.1〜5重量%のエマル
ション状態にしたものを徐々に注加して混合した後、常
温又は高温静置などによってエマルションを破壊し、こ
れを洗浄、濾過、乾燥すればよい。また、一般式(2)
のパーフルオロアルキルシランを用いる場合には、シリ
コーンや金属石ケンなどで処理した疎水化粉体の処理法
と同様に行うことができ、例えば化粧料用粉体を攪拌し
ながらパーフルオロアルキルシラン(2)をそのまま又
は、溶剤(例えばメタノール、エタノール、クロロホル
ム、ジクロルメタン、揮発性シリコーン、水など)に希
釈して、噴霧又は滴下により添加し、均一に分散させた
後、室温又は加熱乾燥を行えばよい。
【0013】本発明の(c)成分の油性成分としては、
通常化粧料に用いられる固型、半固型、液体の各種植物
油、動物油、鉱物油及び合成油を使用することができ
る。具体的には、例えばオリーブ油、ホホバ油、ミンク
油、モクロウ等の油脂類;ミツロウ、キャンデリラロウ
等のロウ類;流動パラフィン、マイクロクリスタリンワ
ックス、ワセリン等の炭化水素類;ステアリン酸、オレ
イン酸等の脂肪酸;セタノール等の高級アルコール類;
ミリスチン酸イソプロピル等のエステル類;ラノリン脂
肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘
導体;メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロ
キサン等のシリコーン化合物等が挙げられる。これら、
油性成分は1種又は2種以上を組合わせて用いることが
でき、また、その他に有機変性粘土鉱物、デンプン脂肪
酸エステル、3次元架橋構造を有するジメチルポリシロ
キサン重合物等のいわゆる油性ゲル化剤を併用すること
もできる。更に、油性成分として、マイクロクリスタリ
ンワックス等の高融点ワックスを微粉末化したものや、
炭酸マグネシウム等の多孔質粉体、アクリレートコポリ
マー等の高凝集性ポリマー等に油性成分を担持吸収さ
せ、粉末化したもの、ポリメチルメタクリレート等で油
性成分をカプセル化したもの等を用いることもできる。
【0014】本発明の(d)成分である水性成分として
は、通常の化粧料に用いられる水性成分であれば特に限
定されず、例えば精製水、グリコール、グリセリンなど
の多価アルコール類、水溶性高分子などが挙げられる。
【0015】本発明における(a)〜(d)成分の全組
成に対する配合割合は次のとおりである。 (a)成分の配合量は0.1〜7重量%(以下、単に%
で示す)、好ましくは2〜4%である。0.1%未満で
は充分に水性成分を粉末化できず、意図する粉末形態を
得ることができなくなる。また、7%を超えると多量の
水性成分を粉末化することができるようにはなるが、使
用時塗擦しても液化せずリキッド的な感触を有さない。 (b)成分の配合量は1〜50%である。1%未満では
(c)成分の配合ができず、50%を超えると使用時に
リキッド的な感触が得られなくなる。 (c)成分の配合量は30〜40%である。40%を超
えると疎水化無水ケイ酸が濡れ、疎水化無水ケイ酸と油
性成分が連続体となり、粉末化する機能を有さなくなっ
たり、スムーズな液化ができなくなる。 (d)成分の水性成分の配合量は、(a)及び(b)成
分の組成比及び配合量によって異なるが、30〜90%
である。30%より少ないと塗擦した時に液化せず、ま
た90%を超えるとこれを粉末化できなくなり、官能上
好ましくない。
【0016】本発明の粉末化粧料には、上記必須成分以
外に、通常の化粧料に用いられる成分、例えば香料、防
腐剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、美容成分などを本発
明の効果を妨げない範囲で配合することもできる。
【0017】本発明の粉末化粧料は、例えば(b)成分
と(c)成分を混合処理して粉末化したものに、(a)
成分を混合し、次いでこれに(d)成分を混合して粉末
化することにより製造される。
【0018】本発明の粉末化粧料は、(a)成分に
(d)成分が、また(b)成分に(c)成分が吸着した
状態で存在するものであり、塗擦により力を加えると、
この吸着状態が破壊され、粉末化されていた(c)成分
及び(d)成分がにじみ出して液化するものである。
【0019】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明を更に説明する
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0020】実施例1〜2、比較例1 表1に示す組成の粉白粉を製造した。
【0021】
【表1】
【0022】(製法) A:No.1〜4を混合粉砕する。 B:No.6を加熱溶解した後、Aと混合し、No.7
〜9を加えて混合攪拌する。 C:BとNo.5を混合攪拌する。 D:CにNo.10を混合し、容器に充填して粉白粉と
する。
【0023】実施例3 以下の組成の粉白粉を製造した。
【表2】 (成分) (%) 1.アサヒガードAG530処理(5%)タルク*1 18.5 2.アサヒガードAG530処理(5%) 顔料*1 0.5 3.LS160処理(5%) 無水ケイ酸 (表面積110±20m2/g)*2 3.0 4.トリメチルシロキシル化無水ケイ酸 (表面積325m2/g) 3.0 5.マイクロクリスタリンワックス*3 20.0 6.流動パラフィン 10.0 7.デンプン脂肪酸エステル 5.0 8.グリセリン 2.0 9.精製水 38.0 *1:アサヒガードAG530を用いて前述の如くして製造
した。 *2:LS160を用いて前述の如くして製造した。 *3:マイクロクリスタリンワックスを微粉末化した。
【0024】(製法) A:No.1〜2を混合粉砕する。 B:No.6〜7を加熱溶解した後、Aと混合し、N
o.5を加えて混合攪拌する。 C:BとNo.3〜4を混合攪拌する。 D:CにNo.8〜9を混合し、容器に充填して粉白粉
とする。
【0025】上記の如くして得られた実施例1〜3の粉
末化粧料は、粉末でありながら塗擦によってスムーズに
液化し、使用中に清涼感、しっとり感を感じると共に肌
への親和性に優れ、エモリエント性、水分を付与できる
優れたものであった。これに対し比較例1では、粉末化
は可能であったものの、塗擦によって液化することがで
きず、本発明のような効果を全く有さないものであっ
た。
【0026】
【発明の効果】本発明の粉末化粧料は、粉末でありなが
ら、使用時塗擦によって液化し、使用中に清涼感、しっ
とり感を与え、しかも肌への親和性に優れ、エモリエン
ト性、水分等を付与することができるなど、良好な使用
感及び仕上りを得ることができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の成分(a)〜(d): (a)表面積80m2/g以上の疎水化無水ケイ酸 0.1〜7重量% (b)フッ素化合物被覆処理化粧料用粉体 1〜50重量% (c)油性成分 30〜40重量% (d)水性成分 30〜90重量% を含有し、塗擦により液化することを特徴とする粉末化
    粧料。
  2. 【請求項2】 フッ素化合物が次の一般式(1); 【化1】 (式中、nは6〜18の整数を示し、mは1又は2を示
    す)で表わされるパーフルオロアルキルリン酸エステル
    ・ジエタノールアミン塩及び一般式(2); CaF2a+1(CH2)bSiX3 ……(2) (式中、aは1〜12の整数を示し、bは1〜5の整数
    を示し、Xは同一又は異なって、アルコキシ基、ハロゲ
    ン原子又はアルキル基を示す。ただし、すべてのXがア
    ルキル基の場合を除く)で表わされるパーフルオロアル
    キルシランから選ばれる化合物の1種又は2種以上であ
    る請求項1記載の粉末化粧料。
  3. 【請求項3】 (b)成分と(c)成分を混合処理して
    粉末化したものに、(a)成分を混合し、次いでこれに
    (d)成分を混合して粉末化して得られる請求項1記載
    の粉末化粧料。
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