JPH11254984A - 作業車 - Google Patents

作業車

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JPH11254984A
JPH11254984A JP5651798A JP5651798A JPH11254984A JP H11254984 A JPH11254984 A JP H11254984A JP 5651798 A JP5651798 A JP 5651798A JP 5651798 A JP5651798 A JP 5651798A JP H11254984 A JPH11254984 A JP H11254984A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車体の走行速度を簡便な構造で精度高く計測
して高速走行時に前車輪の増速と旋回内側の後車輪の制
動とを阻止し得る作業車構成する。 【解決手段】 レバーセンサ39A,39Bで判別され
る変速装置の変速段と、エンジン回転速度センサ38で
判別されるとエンジンの回転速度とから判別される車体
の走行速度が設定値以上である場合に、前車輪の増速
と、旋回内側の後車輪2の制動とを阻止する制御装置4
0を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、操向操作自在に構
成された駆動型の左右の前車輪と、駆動型の左右の後車
輪と、この左右の後車輪を独立して制動する制動装置と
を備え、前車輪の操向操作と連動して前車輪の周速度を
後車輪の周速度より増速させ、かつ、旋回内側の制動装
置を制動操作する制御手段を備えた作業車に関し、詳し
くは、高速走行時に小半径での旋回を阻止する技術に関
する。
【0002】
【従来の技術】上記のように構成された作業車として特
開平7‐125553号公報に示されるものが存在し、
この従来例では、走行速度を検出するドップラー式の車
速センサを車体下腹部に備え、この車速センサで計測さ
れる走行速度が低速である状態で操向操作を行った場合
にのみ、前車輪の増速と旋回内側の後車輪の制動とを行
うコントローラを備えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ここで、前述した従来
例について考えるに、この従来例では高速走行時に前車
輪の増速と、旋回内側の後車輪の制動とを阻止すること
で安定的な走行を可能にするものとなっている。しか
し、ドップラー式の車速センサを用いているので、地表
の凹凸や、車体の振動が検出精度に影響を与えることも
あり、改善の余地がある。そこで、ミッションケース内
や車軸ケース内の伝動軸の回転速度をピックアップ型等
のセンサで計測することで車体の走行速度を判別するこ
とも考えられるが、ミッションケースや、車軸ケースは
オイルが満たされ、伝動軸はミッションケースや車軸ケ
ースの壁面より更に内方に位置することから、センサの
配置構造が複雑化しやすくセンサの保守も困難なものと
なり改善の余地がある。
【0004】本発明の目的は、車体の走行速度を簡便な
構造で精度高く計測して高速走行時に前車輪の増速と、
旋回内側の後車輪の制動とを阻止し得る作業車を合理的
に構成する点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の特徴(請
求項1)は冒頭に記した通り、操向操作自在に構成され
た駆動型の左右の前車輪と、駆動型の左右の後車輪と、
この左右の後車輪を独立して制動する制動装置とを備
え、前車輪の操向操作と連動して前車輪の周速度を後車
輪の周速度より増速させ、かつ、旋回内側の制動装置を
制動操作する制御手段を備えた作業車において、車体に
備えた変速装置の変速位置とエンジンの回転速度とから
車体の走行速度を判別する速度判別手段を備えると共
に、この速度判別手段で判別される走行速度が設定値以
上である場合には前記前車輪の増速状態の現出と、制動
装置の制動状態の現出とを牽制阻止する阻止手段を備え
ている点にあり、その作用、及び、効果は次の通りであ
る。
【0006】本発明の第2の特徴(請求項2)は請求項
1において、エンジンの回転速度を計測する回転速度セ
ンサを備えると共に、この回転速度センサで判別される
回転速度が設定値未満である場合には前記前車輪の増速
状態の現出と、制動装置の制動状態の現出とを牽制阻止
する副阻止手段を備えている点にあり、その作用、及
び、効果は次の通りである。
【0007】〔作用〕上記第1の特徴によると、速度判
別手段が変速装置の変速位置とエンジン回転速度とに基
づいて車体の走行速度を判別するので、従来例のように
地面の凹凸や、車体の振動の影響を受けずに精度の高い
計測が可能になると共に、この速度判別手段での判別さ
れた値が設定値以上である場合には阻止手段が前車輪の
増速と旋回内側の後車輪の制動とを阻止するものとな
り、しかもこの速度判別手段が変速装置の変速レバーの
操作位置を計測するポテンショメータやリミットスイッ
チのように配設が容易で点検保守も楽に行えるセンサ類
と、エンジンのクランク軸と連動して回転する系や冷却
ファン等、露出する回転系の回転速度を近接センサのよ
うに配設が容易で点検保守も楽に行えるセンサ類とを用
いて構成できるものとなる。
【0008】上記第2の特徴によると、エンジンの回転
速度が設定値未満である場合には、副阻止手段が前車輪
の増速も旋回内側の後車輪の制動も牽制阻止するので、
前車輪の増速と旋回内側の後車輪の制動とが行われる際
には過大な負荷が作用するものであるに拘わらず、エン
ジンに対する過負荷を回避できるものとなる。特に、路
上走行時にはエンジン回転速度を比較的低い値に設定し
て走行するものであるが、本発明によるとエンジン回転
速度から非作業状態であることを判別して路上での無用
な急旋回も阻止できるものとなる。
【0009】〔発明の効果〕従って、車体の走行速度を
簡便な構造で精度高く計測して高速走行時には前車輪の
増速と、旋回内側の後車輪の制動とを確実に阻止し得る
作業車が合理的に構成されたのである(請求項1)。
又、急旋回に伴う過負荷によるエンジン停止を回避する
ばかりで無く、路上を走行した場合にも急旋回を回避し
て車体バランスを崩さず円滑な走行を可能にするものと
なった(請求項2)。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1,図2に示すように、前車輪
1及び後車輪2を備えた車体の前部にエンジン3を配置
すると共に、このエンジン3からの動力が主クラッチハ
ウジング4に内装された主クラッチを介して伝えられる
ミッションケース5を車体の後部に配置し、このミッシ
ョンケース5の後端上部位置にリフトシリンダ6で駆動
昇降される左右一対のリフトアーム7を備え、又、車体
の中央部にメータパネル8とステアリングハンドル9
と、運転座席10とを配置し、更に、この運転座席10
の右側部にリフトアーム7を制御するポジションレバー
11を配置し、この運転座席10の左側部にミッション
ケース内の変速装置を変速操作する主変速レバー12A
と副変速レバー12Bとを配置して作業車の一例として
の農用トラクタを構成する。
【0011】車体の後端位置に対して2点リンク機構1
3を介して対地作業装置としてのロータリ耕耘装置14
を分離自在に連結してあり、この2点リンク機構13と
前記左右のリフトアーム7との間に左右一対のリフトロ
ッド15を介装することで、リフトシリンダ6の駆動力
でロータリ耕耘装置14の昇降を行えるよう構成してあ
る。又、このロータリ耕耘装置14の後端位置に横向き
姿勢の軸芯P周りで揺動自在に接地型の後カバー14A
を備え、この後カバー14Aの揺動姿勢から該ロータリ
耕耘装置14の対地高さを計測するポテンショメータ型
のカバーセンサ16を備えている。
【0012】図2に示すように、ステップ17の左側に
は踏み操作で前記主クラッチを切り操作する主クラッチ
ペダル18を備えており、ステップ17の右側には左右
の後車輪2,2に対して独立して制動力を作用させる左
右一対のサイドブレーキペダル19,19を備えてい
る。又、ステアリングハンドル9の操作力をパワーステ
アリング機構(図示せず)を介して左右の前車輪1,1
に伝える操向操作系が形成されている。
【0013】図1,図3,図4に示すように、前記ミッ
ションケース5の下部位置には前輪変速装置Aを備え、
この前輪変速装置Aは前車輪1の周速度と後車輪2の周
速度とを等しくする等速駆動状態と、車体を小半径で旋
回させるために前車輪1の周速度を後車輪2の周速度よ
り増速させる増速駆動状態と、前車輪1に動力を伝えな
い二輪駆動状態とを現出し得るよう構成されている。つ
まり、この前輪変速装置Aは後車輪2の差動装置2Aに
対してミッションケース5の変速装置5Aからの動力を
入力する入力軸21からの動力がギヤ連動機構22を介
して伝えられる中間軸23と、この中間軸22と平行姿
勢で支承された前輪駆動軸24と、中間軸23からの動
力を標準ギヤ機構25を介して前輪駆動軸24に伝える
摩擦多板式の標準クラッチ26と、中間軸23からの動
力を増速ギヤ機構27を介して前輪駆動軸24に伝える
摩擦多板式の増速クラッチ28とを備えて成り、標準ク
ラッチ26、増速クラッチ28夫々は圧油の供給によっ
て入り状態に達して動力を伝えるよう構成されている。
又、この前輪駆動軸24の前端からの動力を中間伝動軸
29を介して前記前車輪1の差動装置1Aに伝える伝動
系が形成されている。
【0014】又、左右の後車輪2,2に対する車軸2
B,2Bに制動力を作用させる制動装置としての摩擦式
のサイドブレーキ31,31を備えており、このサイド
ブレーキ31は圧油の供給により内部のピストンが作動
して摩擦板同士を圧接し、後車輪2に対して圧油の圧力
に比例した制動力を作用させ得るよう構成されている。
そして、前記標準クラッチ26、増速クラッチ27夫々
に対する圧油を制御する電磁操作型の切換弁32、左右
のサイドブレーキ31,31に対する左右の電磁比例型
のブレーキ弁33,33、前記リフトシリンダ6に対す
る圧油を制御する電磁操作型の昇降弁34夫々を備える
と共に、これらの弁32,33,33,34に対して圧
油を供給するようエンジン3で駆動される油圧ポンプ3
5が備えられている。尚、前記ブレーキ弁33,33は
夫々ともソレノイドに供給される電流値に比例した開度
を得る電磁比例型のものが用いられている。
【0015】図3に示すように、この操向操作系の操向
操作量を計測するポテンショメータ型のステアリングセ
ンサ36を備え、前記左右のサイドブレーキペダル1
9,19の近傍位置にこれらの踏み込み操作を検出する
ブレーキセンサ37,37を備え、エンジン3の出力軸
3Aに備えたギヤに近接する位置にエンジン3の回転速
度を計測するピックアップ型のエンジン回転速度センサ
38を備え、主変速レバー12Aの操作位置を判別する
よう基端部にポテンショメータ型の主レバーセンサ39
Aを備え、副変速レバー12Bの操作位置を判別するよ
う基端部にリミットスイッチ型の副レバーセンサ39B
を備えている。
【0016】前記メータパネル8に対して図5に示すよ
うに前車輪1の駆動モードを設定するダイヤル41を備
えており、このダイヤル41は後車輪2のみを駆動する
状態を維持する「2WD」位置と、前記等速駆動状態を
現出する「4WD」位置と、前車輪1が設定角度以上操
向操作された際に前記前輪変速装置Aからの増速動力を
前車輪1に伝えて前記増速駆動状態を現出する「倍速」
位置と、前車輪1が設定角度以上操向操作された際に前
記前輪変速装置Aからの増速動力を前車輪1に伝えると
同時に旋回内側の後車輪2のサイドブレーキ31を制動
操作する「倍速/AD」位置とに設定自在に構成されて
いる。
【0017】このトラクタでは図5に示すように、マイ
クロプロセッサを備えた制御手段としての制御装置40
を備えており、この制御装置40に対して、前記ダイヤ
ル41の設定位置を判別するモードスイッチ42と、前
記ステアリングセンサ36と、前記左右のブレーキセン
サ37,37と、前記回転速度センサ38と、前記主レ
バーセンサ39Aと、前記副レバーセンサ39Bと、前
記ポジションレバー11の操作位置を計測するポテンシ
ョメータ型のレバーセンサ43と、前記リフトアームの
揺動量を計測するポテンショメータ型のリフトアームセ
ンサ44と、前記ロータリ耕耘装置14の目標耕深を設
定するポテンショメータ型の耕深設定器45と、前記カ
バーセンサ16とからの信号が入力する系が形成される
と共に、切換弁32の標準クラッチ26入り操作側の標
準ソレノイド32Lと、切換弁32の増速クラッチ28
入り操作側の増速ソレノイド32Hと、前記ブレーキ弁
33,33夫々のブレーキソレノイド33S,33S
と、前記昇降弁34を上昇側に操作する上昇ソレノイド
34Uと、昇降弁34を下降側に操作する下降ソレノイ
ド34D夫々に信号を出力する系が形成されている。
【0018】又、前記カバーセンサ16から制御装置4
0に対する入力信号系に対して分離自在なカプラー46
を介装してロータリ耕耘装置14の車体からの分離時に
は信号系を分離可能に構成すると共に、このカプラー4
6より制御装置40の側の信号線にプルアップ抵抗47
を備えることでカプラー46を分離した場合には信号線
の電圧を電源電圧まで上昇させてカプラー46が分離状
態にあることを電圧の状態から判別できるよう構成され
ている。
【0019】尚、ポジションレバー11を操作した場合
には、レバーセンサ43で計測されるポジションレバー
11の設定位置が対車体目標高さに設定され、この目標
高さを基準に形成される不感帯の領域内にリフトアーム
センサ44で計測される信号値が達するまでロータリ耕
耘装置14の昇降を行うようポジション制御の形態が設
定され、又、ポジションレバー11を最下降位置に設定
した場合には自動耕深制御が開始されると共に、この自
動耕深制御では、耕深設定器45で地面を基準にした目
標耕深が設定されると共に、この目標耕深を基準に形成
される不感帯の領域内にカバーセンサ16で計測される
信号値が達するまでロータリ耕耘装置14の昇降が行わ
れるよう制御の形態が設定されている。
【0020】前記制御装置40は、前述したロータリ耕
耘装置14の昇降制御の他に前輪変速装置Aの制御とサ
イドブレーキ31の制御とを行うプログラムがセットさ
れている。つまり、図6のフローチャートに示すように
モードスイッチ42からの信号を入力して前車輪1の駆
動モードを判別して「2WD」位置に操作されている場
合には切換弁32を中立位置に操作して前車輪1に対す
る伝動を遮断した状態を維持し(#101〜#103ス
テップ)、次にモードスイッチ42が「4WD」の位置
に操作されている場合には切換弁32の標準ソレノイド
32Lを駆動して4輪駆動状態を維持し(#104、#
105ステップ)、これ以外の場合には、切換弁32の
標準ソレノイド32Lを駆動して4輪駆動状態に設定し
た状態で、リフトアームセンサ44からの信号に基づい
てリフトアーム7が上限にないことが判明した場合、カ
バーセンサ16からの信号が所定の電圧域内に存在し、
ロータリ耕耘装置14が車体に連結されていることが判
明した場合には(#106〜#110ステップ)、旋回
制御ルーチンの処理を行い(#200ステップ)、これ
らの条件が成立しない場合には、切換弁32の標準ソレ
ノイド32Lの駆動状態を維持して4輪駆動状態を維持
し、この制御をリセットされるまで継続するものとなっ
ている(#111ステップ)。
【0021】尚、リフトアーム7が上限にある際に旋回
制御ルーチンの制御を阻止する理由は、ロータリ耕耘装
置等の対地作業装置を上限に上昇させた状態での走行は
非作業状態にあるので小半径での旋回が不要だからであ
り、又、カバーセンサ16から入力される信号が所定の
電圧域に存在しない際に旋回制御ルーチンの制御を阻止
する理由は、制御装置40に入力される信号電圧が略電
源電圧まで上昇していると、ロータリ耕耘装置14が車
体から分離され非作業状態にあり、このような非作業時
には小半径での旋回が不要であるからである。
【0022】図7のフローチャートに示すように旋回制
御ルーチン(#200ステップ)では、エンジン回転速
度センサ38からの信号を入力してエンジン3の回転速
度が設定値未満であることを判別した場合には、切換弁
32の標準ソレノイド32Lの駆動状態を保持して4輪
駆動状態を維持し、ブレーキ弁33を中立位置に保持し
てサイドブレーキ31を非制動状態に維持し(ブレーキ
センサ37でサイドブレーキペダル19が操作されたこ
とを検出した場合にのみ対応するサイドブレーキ31を
制動操作する)(#201〜#204ステップ)、又、
エンジン3の回転速度が設定値以上であることを判別し
た場合でも、主レバーセンサ39Aと、副レバーセンサ
39Bとからの信号に基づいて変速装置5Aの変速段か
ら車体の走行速度を判別し、この走行速度が設定値以上
である場合にも前述と同様に切換弁32の標準ソレノイ
ド32Lの駆動状態を保持して4輪駆動状態を維持し
(#205〜#207ステップ)、更に、車体の走行速
度が設定値未満でも、ステアリングセンサ36からの信
号に基づいて判別される操向操作角度が設定角度θ未満
であることを判別した場合にも、切換弁32の標準ソレ
ノイド32Lの駆動状態を保持して4輪駆動状態を維持
し、ブレーキ弁33を中立位置に保持してサイドブレー
キ31を非制動状態に維持するものとなっている(#2
08、#209ステップ)。尚、変速装置5Aの変速段
とエンジン3の回転速度とから車体の走行速度を判別す
るプログラムで速度判別手段が構成されている。
【0023】次に、ステアリングセンサ36からの信号
に基づいて判別される操向操作角度が設定角度θ以上で
あることが判別された場合には、モードスイッチ42の
操作位置を判別して「倍速/AD」位置にある場合にの
み旋回内側のサイドブレーキ31に対するブレーキ弁3
3のソレノイド33Sを駆動して旋回内側のサイドブレ
ーキ31を制動操作すると共に、ロータリ耕耘装置14
を上限まで上昇させ、切換弁32の増速ソレノイド32
Hを駆動して前輪変速装置Aの増速クラッチ28を入り
操作して前車輪1の増速を行う制御を前車輪1が設定角
度θより小さい値に復元操作されるまで継続するものと
なっている(#210〜#214ステップ)。尚、エン
ジン3の回転が高速である場合に前車輪1の増速とサイ
ドブレーキ31の制動とを阻止するプログラムで副阻止
手段が構成され、変速装置5Aの変速段とエンジン3の
回転速度とから判別される走行速度に基づいて前車輪1
の増速とサイドブレーキ31の制動とを牽制阻止するプ
ログラムによって阻止手段が構成されている。
【0024】又、前記ブレーキ弁33はソレノイド33
Sに供給される制御電流の値に正比例した開度を得る電
磁比例型のものが用いられ、このソレノイド33Sに供
給される電流によって制動力を調節できるものとなって
いる。そして、フローチャートには記載していないが、
走行速度が高速であるほどソレノイド33Sに対して供
給される電流値を増大させることで、ブレーキ31のピ
ストンを迅速に作動させて制動を開始するまでの時間を
短縮して所望の位置での旋回を行うようにも制御装置4
0の制御動作が設定されている。尚、制御装置40はソ
レノイド33Sに対して間歇信号の送るよう構成される
とともに、この間歇信号のデューティ比の設定でPWM
式にソレノイド33Sに供給する電流値を調節し得るも
のとなっており、この電流値を精度良く制御するため
に、エンジン回転速度センサ38で計測されるエンジン
3の回転速度に基づいて油圧ポンプ35から供給される
作動油の圧力を求めてブレーキ弁33のソレノイド33
sに供給される電流値の補正を行うように制御装置40
の制御動作が設定されている。
【0025】このように本トラクタではモードスイッチ
42を「倍速」位置、「倍速/AD倍速」位置の何れか
に設定した状態で作業を行った場合には、操向操作と連
動して前車輪1の増速、あるいは、前車輪1の増速と旋
回内側の後車輪2の制動とを自動的に行って小半径での
旋回を可能にすると共に、例えば、モードスイッチ42
を「倍速」位置、あるいは、「倍速/AD倍速」位置に
設定した状態でロータリ耕耘装置14を上限まで上昇さ
せない状態で路上走行を行った場合でも、走行速度に基
づいて小半径での旋回の必要性を判断して前車輪1の増
速、旋回内側の後車輪2の制動操作を牽制阻止するの
で、高速走行時に小半径での旋回を行って車体のバラン
スを崩したり、不必要な小半径での旋回を回避して操作
感覚に違和感のない良好な操作感覚で操向操作を行える
ものとなっている。
【0026】又、車体に対してロータリ耕耘装置14が
連結されていない場合、車体にロータリ耕耘装置14が
連結されていても上限位置まで上昇された状態にある場
合にも設定角度θを越えるステアリング操作が行われて
も前車輪1の増速を行わないものとなって、作業者のス
テアリングハンドルの操作感覚を狂わせず、車体の姿勢
を安定させた走行を可能にするものとなっている。特
に、作業時にはロータリ耕耘装置14が接地状態にあっ
て耕起作業を行っている際にはロータリ耕耘装置14を
上昇させる操作を特別に行わずとも操向操作と連動して
ロータリ耕耘装置14を上限まで上昇させる制御が行わ
れるので作業者の操作の手間を省いて楽な作業を可能に
するものとなっている。
【0027】特に、エンジン3の回転速度が低い場合に
は前車輪1の増速、サイドブレーキ31の制動を行わな
いので過負荷によるエンジン3の停止が回避されるもの
となっており、又、変速装置5の変速段とエンジン3の
回転速度とに基づいて車体の走行速度を判別し、この走
行速度が高速度である場合には前車輪1の増速、サイド
ブレーキ31の制動を行わないので、高速走行状態での
旋回に伴う車体バランスの悪化を回避して安定的な走行
を可能にするものとなっており、この走行速度を判別す
るにも変速装置5の変速段とエンジン3の回転速度とに
基づくので簡単な構造でありながら、精度高く走行速度
を判別して確実な牽制阻止を行い得るものとなってい
る。
【0028】〔別実施の形態〕本発明は上記実施の形態
以外に、例えば、エンジンの回転速度を判別するに冷却
ファンを駆動する系やエンジンのカム軸を駆動する系の
速度を計測するようセンサを配置することが可能であ
り、オルタネータからの信号の電圧や、出力される信号
の周期に基づいてエンジンの回転速度を計測するようオ
ルタネータをセンサに兼用することも可能である。又、
変速段を判別するに変速操作具と変速装置との間に形成
される操作系の操作量を計測するポテンショメータ等を
備えて構成することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】トラクタの全体側面図
【図2】トラクタ前部の平面図
【図3】車体の伝動系の平面図
【図4】車体の油圧回路図
【図5】制御系のブロック回路図
【図6】メインの制御動作のフローチャート
【図7】旋回制御ルーチンのフローチャート
【符号の説明】
1 前車輪 2 後車輪 5A 変速装置 31 制動装置 38 回転速度センサ 40 制御手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操向操作自在に構成された駆動型の左右
    の前車輪と、駆動型の左右の後車輪と、この左右の後車
    輪を独立して制動する制動装置とを備え、前車輪の操向
    操作と連動して前車輪の周速度を後車輪の周速度より増
    速させ、かつ、旋回内側の制動装置を制動操作する制御
    手段を備えた作業車であって、 車体に備えた変速装置の変速位置とエンジンの回転速度
    とから車体の走行速度を判別する速度判別手段を備える
    と共に、この速度判別手段で判別される走行速度が設定
    値以上である場合には前記前車輪の増速状態の現出と、
    制動装置の制動状態の現出とを牽制阻止する阻止手段を
    備えている作業車。
  2. 【請求項2】 エンジンの回転速度を計測する回転速度
    センサを備えると共に、この回転速度センサで判別され
    る回転速度が設定値未満である場合には前記前車輪の増
    速状態の現出と、制動装置の制動状態の現出とを牽制阻
    止する副阻止手段を備えている請求項1記載の作業車。
JP05651798A 1998-03-09 1998-03-09 作業車 Expired - Fee Related JP3641546B2 (ja)

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JP2022092209A (ja) * 2020-12-10 2022-06-22 井関農機株式会社 作業車両

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