JPH11254714A - プリンタ装置およびその制御方法ならびにその記録媒体 - Google Patents

プリンタ装置およびその制御方法ならびにその記録媒体

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JPH11254714A
JPH11254714A JP5923798A JP5923798A JPH11254714A JP H11254714 A JPH11254714 A JP H11254714A JP 5923798 A JP5923798 A JP 5923798A JP 5923798 A JP5923798 A JP 5923798A JP H11254714 A JPH11254714 A JP H11254714A
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JP
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application time
print head
printing
printer
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JP5923798A
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English (en)
Inventor
Hironaga Motokawa
浩永 本川
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PFU Ltd
Original Assignee
PFU Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インパクトドットマトリックス方式によるプ
リンタ装置において、その機構の剛性不足による印刷濃
度の偏りあるいは印字ヘッドの径時的な発熱による印刷
濃度の低下等を未然に防止する制御方法を提供する。 【解決手段】 印刷を行なう印字ヘッドに対応して印加
時間テーブルを設け、前記の印加時間テーブルによって
印加時間の付加率を変更して前記の印字ヘッドに印加す
る通電時間を変更させる。さらにたとえば印字ヘッドの
温度あるいは印字ヘッドの印字位置等の外的な条件に対
応して、前記の印加時間テーブルでの印加時間の付加率
の指定を変更する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、主としてインパ
クトドット方式によるプリンタ装置において、その印字
圧力を制御することによって鮮明な印刷濃度を保持する
技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図14ないし図17によって、従来の技
術によるインパクトドット方式に基づくプリンタ装置が
実行する印刷出力を説明する。
【0003】図14(a)に、単一の印字ヘッド52を
搭載した機構によるプリンタ装置の例を示す。
【0004】前記の印字ヘッド52はガイドシャフト5
6に沿って移動自在に係止され、前記の印字ヘッド52
の移動は別途備えるキャリッジ駆動部(図示せず)によ
って駆動される。
【0005】また前記の印字ヘッド52はドットピン5
7を有し、前記の印字ヘッド52とプラテン51との間
に挿入された帳票を前記のドットピン57が打撃するこ
とによって印刷動作を遂行する。
【0006】また前記のドットピン57による打撃エネ
ルギーの大小の度合いが、前記の帳票における印刷の濃
度の度合いを決定する。さらに前記のドットピン57は
ソレノイドによって駆動される。したがって前記のドッ
トピン57に生じさせる打撃エネルギーは前記のソレノ
イドに流す電流値とその通電時間との積として表わされ
るので、たとえば電流値を一定にしてその通電時間を制
御することによって最終的には帳票に印刷を施す際の印
刷濃度を制御することができる。
【0007】ヘッド駆動部53は、前記の印字ヘッド5
2に備える複数のドットピン57のうちの指定されたド
ットピン57を選択して定められた電流を定められた時
間にわたって通電する。
【0008】また印字ヘッド52の先端とプラテン51
とのなす間隔も前記のドットピン57に発生する打撃エ
ネルギーを有効に活用するのに大きな影響力を持つ。す
なわちたとえば前記の印字ヘッド52の先端とプラテン
51との間隔が大きくなると、前記のドットピン57に
発生する打撃エネルギーが帳票に到達する時点で低下し
て印字圧も低くなるので、適正な印刷濃度が得られなく
なる。
【0009】また前記の印字ヘッド52はガイドシャフ
ト56に沿って移動して印字を行なうため、前記のガイ
ドシャフト56は印刷の対象とする帳票の幅を超えた長
さを持っている。さらに前記のガイドシャフト56は、
その全長にわたってドットピン57が帳票およびプラテ
ンを打撃する反力を受けるので、前記のガイドシャフト
56の持つ剛性が十分でない場合、特に前記の印字ヘッ
ド52が前記のガイドシャフト56の中央部付近に位置
するときにドットピン57の打撃エネルギーの一部が前
記のガイドシャフト56のたわみに消費され、結果的に
は帳票に印刷を施す際の印刷濃度が低下する。
【0010】したがって、前記のガイドシャフト56に
は十分な剛性を与える構造を必要とするので、当該部品
の形状は大型化の傾向を有し、装置重量は重量化の傾向
を有している。
【0011】また、前記のドットピン57は打撃を繰り
返すので先端部分の摩耗が進行して、実質的には印字ヘ
ッド52とプラテン51との距離が増大したことと同様
の現象を呈する。
【0012】したがって前記のドットピン57の摩耗が
印刷濃度の低下を将来する程度に進行した時点で印字ヘ
ッドの寿命と判定して、前記の印字ヘッドを交換する必
要がある。
【0013】また印刷動作を継続することにより印字ヘ
ッド52は発熱する。したがって前記の熱によりドット
ピン57を駆動するソレノイドの励磁力が低下すること
により前記のドットピン57に生じる打撃エネルギーが
減少し、結果的には印刷濃度の低下が見られる。このこ
とは従来の技術によるインパクトドット方式に基づくド
ットプリンタ装置では、印刷動作を継続することによっ
て徐々に印刷濃度が低下するという傾向を持っているこ
と示唆している。
【0014】また特定の記載様式を備えた複写式の複数
枚数構成による帳票に印刷を施す業務は、特に当該イン
パクトドット方式に基づくプリンタ装置に求められる特
徴的な業務のひとつである。すなわち前記の帳票は1回
の印刷で複数枚数の帳票同一内容を印刷し、必要に応じ
て必要な部分を分離して運用する形式のものであり、前
記の帳票を構成する用紙等はその積層する中間層の必要
な箇所に感圧発色剤層を有して印字ヘッドの打撃による
印刷内容を複数の用紙等に印刷する。
【0015】ただし前記の帳票の構成によっては、たと
えばその中間層において表示を削除するために発色剤層
を有しない領域を設けると、その下に位置する用紙等で
は前記の発色剤層の効果が薄れ印刷濃度が低下するとい
う現象が見られ、結果的には定常的に印刷濃度の低下す
る領域が出現する。
【0016】したがって印刷濃度の低下する領域を回避
して記載様式を設定しなければならないので、特定の記
載様式を備えた複写式の複数枚数構成による帳票の設定
において前記のプリンタ装置の特性による制約条件が発
生したことになる。
【0017】図14(b)に、互いに等しい間隔dをへ
だてて印字ヘッド62a、62b、62cおよび62d
を互いに固定して構成するヘッドブロック62を備えた
プリンタ装置の例を示す。
【0018】当該プリンタ装置では、前記のヘッドブロ
ック62を構成する前記の印字ヘッド62a、62b、
62cおよび62dが同時に印字を行なう。なお前記の
個別の印字ヘッド62a、62b、62cおよび62d
の構造は、それぞれ前記の図14(a)における印字ヘ
ッド52と同等の機構を有するものであり、前記の単一
の印字ヘッドを搭載したプリンタ装置における特徴は当
該プリンタ装置においても同様に観察される。
【0019】したがって前記のヘッドブロック62は距
離dを移動することによりその1行分の印字を行なうこ
とができるので、単一の印字ヘッドを搭載した機構のプ
リンタ装置と比較すると、1行分の印字にかかる所要時
間を大幅に短縮することができる。
【0020】しかしその反面、複数個数の印字ヘッドの
有するドットピン52が同時に打撃エネルギーを発生す
るので、前記の単一の印字ヘッド67を搭載した機構に
よるプリンタ装置の場合と比較して、ガイドシャフト6
6はさらに大きな打撃力による反力を受けなければなら
ない。
【0021】したがって前記の複数の印字ヘッドを有す
る機構を取ったプリンタ装置では、単一の印字ヘッドを
搭載した機構のプリンタ装置の場合よりはるかに大きな
剛性を持ったガイドシャフト66を必要とする。
【0022】また前記のヘッドブロック62を構成する
印字ヘッド62a、62b、62cおよび62dの備え
る個々のドットピン67の先端部分とプラテン61との
間隔にバラツキがあった場合、各印字ヘッド62a、6
2b、62cまたは62dの受け持つそれぞれの印刷領
域における印刷濃度にバラツキが生じる。したがって、
当該ヘッドブロック62の構成においては特に厳密な管
理のもとで入念な調整作業を必要とする。
【0023】また前記のヘッドブロック62を構成する
印字ヘッド62a、62b、62cおよび62dは実際
の印刷動作を実行する際にまんべんなく使用されるとい
う保証は無く、特に使用頻度の高い印字ヘッドの持つド
ットピン67の摩耗が速く進行する。したがって前記の
使用頻度の高い印字ヘッドの受け持つ印刷領域は他の領
域に比べて速い時期に印刷濃度の低下が見られる。
【0024】前記の印刷濃度に低下を来たした印字ヘッ
ドを持つヘッドブロック62は、寿命に達したとみなし
て交換される。
【0025】図15、図16および図17により、従来
の技術によるインパクトドット方式に基づくプリンタ装
置における印刷濃度調整の動作を説明する。
【0026】図15は、単一の印字ヘッドにより印刷を
行なうプリンタ装置のブロック図を示す。
【0027】プリンタ装置B60に内蔵する印字ヘッド
B62は、ヘッド駆動部B65により駆動される。なお
前記のヘッド駆動部B65が前記の印字ヘッドB62を
駆動する時間は、演算制御部B66の指示による。
【0028】またキャリッジ駆動部B64は、前記の印
字ヘッドB62の印字位置を移動させ、改行駆動部B6
3は、印刷に供する用紙を改行方向に移動させる。
【0029】また当該プリンタ装置B60の動作モード
は、操作パネルB67によって指定するか、あるいはま
たホスト装置B70の入力部B75によって指定する。
【0030】図16は、複数の印字ヘッドにより印字領
域を分担して印刷を行なうプリンタ装置のブロック図を
示す。
【0031】プリンタ装置B80に内蔵するヘッドブロ
ックB81を構成する印字ヘッドB82a、B82b、
B82c、B82dは、ヘッド駆動部B85により一括
して駆動される。なお前記のヘッド駆動部B85が前記
の印字ヘッドを駆動する時間は、演算制御部B86の指
示による。
【0032】またキャリッジ駆動部B84は、前記のヘ
ッドブロックB81の印字位置を移動させ、改行駆動部
B83は、印刷に供する用紙を改行方向に移動させる。
【0033】また当該プリンタ装置B80の動作モード
は、操作パネルB87によって指定するか、あるいはま
たホスト装置B70の入力部B75によって指定する。
【0034】図17によって、図15に示した単一の印
字ヘッドを有するプリンタ装置において行なう印刷濃度
調整の動作を説明する。なお各フローにおいて引用する
符号は図15による。
【0035】ステップS151で、プリンタ装置B60
の動作モードを、テストパターン印字のモードに指定
し、当初指定の印加時間のもとで印刷を実行する。
【0036】ステップS152で前記のテストパターン
印字によって印刷出力された用紙を目視で確認し、 その
印刷状態をチェックする。
【0037】ステップS153で、印字の濃度が規定の
範囲に入っていないと判定されれば設定を変更するとし
てステップS154に進んで印加時間を変更する。
【0038】ステップS155で、再度テストパターン
印刷を実行する。
【0039】ステップS156で、前記のテストパター
ン印字によって印刷出力された用紙を目視で確認し、 そ
の印刷状態を再度チェックする。
【0040】ステップS157で、印字の濃度が規定の
範囲に入っていると判定されれば設定の変更を終了と
し、ステップS158に進んで印加時間を規定のメモリ
部(図示せず)に格納して印加時間の設定を終了する。
【0041】なお前記のステップS153で、印字の濃
度が規定の範囲に入っていると判定されれば当初設定印
加時間の変更は不要としてステップS158に進む。
【0042】さらに前記のステップS157で、印字の
濃度が規定の範囲に入っていないと判定されれば再度設
定を変更するとしてステップS154に進んで印加時間
の再設定を行なう。
【0043】図16に示した複数の印字ヘッドにより構
成するヘッドブロックを有するプリンタ装置において行
なう印刷濃度調整の動作は、先に前記の図17によって
説明したフローと同一であるので、ここではフローの詳
細の説明を省略する。
【0044】なお前記のヘッドブロックを構成する個別
の印字ヘッドにより印刷濃度の差異が既定の値を超えて
いる場合は、当該ヘッドブロックは調整不良による不良
品と判定され、前記のヘッドブロックは良品と交換され
る。
【0045】
【発明が解決しようとする課題】前記のごとく、従来の
技術によるインパクトドット方式に基づくプリンタ装置
では、次に述べるような問題点がある。
【0046】特に単一の印字ヘッドを搭載した機構によ
るプリンタ装置において、次に示すような問題点があ
る。
【0047】1)印字ヘッドを係止するガイドシャフト
は、その剛性が十分でない場合にたわみを生じ、特に前
記の印字ヘッドが当該プリンタ装置に規定する印字領域
の中央付近に位置するときに前記の印字ヘッドの打撃に
よる反力で前記の印字ヘッドとプラテンとの距離が開い
て印字圧が低下する。したがって、中央部分での印刷濃
度が低下する。
【0048】前記の問題点を解消するために、前記のガ
イドシャフトの剛性を高める必要があるが、当然のこと
ながら前記のガイドシャフトが大きくなるので、当該プ
リンタ装置の重量を必要以上に増加させる要素となる。
【0049】2)前記の印字ヘッドは、使用時間の経過
とともに発熱する。ヘッドの温度上昇によってドットピ
ンの駆動力が低下するので印字圧が低下する。したがっ
て、印刷時間の経過とともに印刷濃度が低下する。
【0050】3)前記の印字ヘッドの有するドットピン
の先端は、累積した打撃回数に応じて摩耗する。したが
って、累積する印刷時間の経過とともに印字圧が減少す
るので印刷濃度が低下する。
【0051】4)当該インパクトドット方式に基づくプ
リンタ装置は、その方式のゆえに複数枚数の感圧式発色
剤を用いた帳票を重ねた複写式の帳票の印刷に多く適用
される。その際、適用する帳票において感圧式発色剤層
を持たない帳票の下に再度感圧式発色剤層を持つ構成を
取る領域を待った場合は印字圧が減少するので、当該領
域での印刷濃度が低下する。
【0052】また特に複数の印字ヘッドにより構成する
ヘッドブロックを搭載した機構によるプリンタ装置にお
いて、次に示すように特徴的な問題点がある。
【0053】5)個々の印字ヘッドの機構的なバラツキ
により、個別の印字ヘッドによる印刷領域相互の印刷濃
度の差異が発生し易い。前記の印刷濃度の差異は前記の
ヘッドブロックの機構的な調整によって抑制できるが、
当該調整作業には習熟を要する。したがって通常は個別
の印字ヘッドによる印刷領域相互の印刷濃度の差異が発
見された場合にはヘッドブロックの交換によって対処す
る。
【0054】6)前記の単一の印字ヘッドによる機構の
場合と同様に印字ヘッドを係止するガイドシャフトはそ
の剛性が十分でない場合にたわみを生じ、特に前記の印
字ヘッドが当該プリンタ装置に規定する印字領域の中央
付近に位置するときに前記の印字ヘッドの打撃による反
力で前記の印字ヘッドとプラテンとの距離が開いて印字
圧が低下するが、複数の印字ヘッドが同時に打撃を行な
うので、前記の単一のヘッド構成の場合よりガイドシャ
フトのたわみが大きくなる傾向がある。
【0055】前記の問題点を解消するために、前記のガ
イドシャフトの剛性を高める必要があるが、当然のこと
ながら前記の単一のヘッドによる機構に比較すると前記
のガイドシャフトをさらに大きくするので、当該プリン
タ装置の重量をさらに必要以上に増加させる要素とな
る。
【0056】7)前記の印字ヘッドは、使用時間の経過
とともに発熱する。ヘッドの温度上昇によってドットピ
ンの駆動力が低下するので印字圧が低下する。さらに個
々の印字ヘッドによって使用頻度が異なるので個々の印
字ヘッドによって温度上昇の度合いが異なる。したがっ
て、印刷時間の経過とともに印刷濃度は印字ヘッドごと
にバラツキを伴って進行する。
【0057】8)前記の印字ヘッドにおいて、複数個数
の印字ヘッドが同時に印刷に必要な打撃を同時に実行す
る際に、その打撃を行なう印字ヘッドの個数によってガ
イドシャフトに発生するたわみは異なる。したがって同
時に印字を行なう箇所では印刷濃度が低下する。
【0058】9)前記の印字ヘッドの有するドットピン
の先端は、累積した打撃回数に応じて摩耗する。さらに
個々の印字ヘッドによって累積の打撃頻度に差異がある
ので摩耗量はここに異なった量となる。したがって、累
積する印刷時間の経過とともに印字圧がバラツキを持っ
て減少するので、印刷濃度も個々にバラツキを持って低
下する。
【0059】10)当該インパクトドット方式に基づく
プリンタ装置は、その方式のゆえに複数枚数の感圧式発
色剤を用いた帳票を重ねた複写式の帳票の印刷にに多く
適用される。その際、適用する帳票において感圧式発色
剤層を持たない帳票の下に再度感圧式発色剤層を持つ構
成を取る領域を待った場合は印字圧が減少するので、当
該領域での印刷濃度が低下する。なおこの現象は前記の
単一の印字ヘッドによる機構を持ったプリンタ装置の場
合と同等のものである。
【0060】
【課題を解決するための手段】前記の問題点を解決する
ために、この発明では次に示す手段を取った。
【0061】特に単一の印字ヘッドを搭載した機構のプ
リンタ装置において、次に示す手段を取った。
【0062】1)印字ヘッドを駆動する印加時間は可変
とし、別途の指定により前記の印加時間を設定する印加
時間設定手段を備える。
【0063】2)前記の印字ヘッドは温度センサを備
え、前記の温度センサの検出した印字ヘッドの温度を前
記の印加時間設定手段に通知する。
【0064】3)前記の印字ヘッドの印加した累積回数
を計数するカウンタを持ち、前記のカウンタの計数値を
前記の印加時間設定手段に通知する。
【0065】これらの手段をとることにより、当該プリ
ンタ装置はその有する印字ヘッドの状況に対応して印加
時間の設定を変更するという作用を得る。
【0066】また特に複数の印字ヘッドを搭載した機構
のプリンタ装置において、次に示す手段を取った。
【0067】4)個々の印字ヘッドを駆動する印加時間
は可変とし、別途の指定により前記の印加時間を個別の
印字ヘッドにおいて設定する印加時間設定手段を備え
る。
【0068】5)前記の個々の印字ヘッドは個別に温度
センサを備え、前記の温度センサの検出した個々の印字
ヘッドの温度を前記の個別の印加時間設定手段に通知す
る。
【0069】6)前記の個々の印字ヘッドの印加した個
別の累積回数を計数するカウンタを持ち、前記のカウン
タの計数値を前記の個々の印字ヘッドの印加時間設定手
段に通知する。
【0070】これらの手段をとることにより、当該プリ
ンタ装置はその有する個々の印字ヘッドの状況に対応し
て個別に印加時間の設定を行なうという作用を得る。
【0071】
【発明の実施の形態】この発明は、次に示すような形態
を取る。
【0072】1)単一の印字ヘッドにより構成するプリ
ンタ装置において、印字ヘッドを駆動する印加時間は可
変とし、別途に定める印加時間テーブルの指定により前
記の印字ヘッドの印加時間を設定する。
【0073】2)さらに前記の印加時間テーブルを複数
個数備え、また前記の印字ヘッドの印字位置により分割
した印刷領域においてその対応する印加時間テーブルを
切り替える。
【0074】この形態により、当該プリンタ装置はその
指定する印刷領域において印刷濃度を個別に制御すると
いう作用を得る。
【0075】3)前記の印字ヘッドは、その対応する印
加時間テーブルの設定値により、プラテンの中央部で印
字を行なう際の印加時間を前記のプラテンの両端部で印
字を行なう際の印加時間より長く設定する。
【0076】この形態により、当該プリンタ装置はプラ
テンの中央部において印刷濃度を高めるという作用を得
る。
【0077】4)前記の印字ヘッドは温度センサを備
え、前記の温度センサが印字ヘッドの温度上昇を検出す
れば個々の印加時間テーブルの設定する印字ヘッドの印
加時間を変更させる。
【0078】この形態により、当該プリンタ装置は印字
ヘッドの温度上昇に応じて印刷濃度を高めるという作用
を得る。
【0079】5)前記の印字ヘッドの印字回数は別途に
備えるカウンタに計数し、その累積した印字回数があら
かじめ設定する回数に達した時点で、個々の印加時間テ
ーブルの設定する印字ヘッドの印加時間を変更して伸長
する。
【0080】この形態により、当該プリンタ装置は印字
ヘッドの摩耗による印刷濃度の低下分を回復させるとい
う作用を得る。
【0081】6)前記の印字ヘッドは、あらかじめ定め
る印刷領域においてその対応する印加時間テーブルの指
定する印加時間を伸長する。
【0082】この形態により、当該プリンタ装置は印刷
の対象とする帳票の印刷濃度が低下する領域において印
刷濃度を高めるという作用を得る。
【0083】7)複数個数の印字ヘッドを並列して配置
した構成によるプリンタ装置において、個別の印字ヘッ
ドを駆動する印加時間は可変とし、前記の個別の印字ヘ
ッドに対応して備える印加時間テーブルの指定により前
記の個々の印字ヘッドの印加時間を個別に設定する。
【0084】この形態により、当該プリンタ装置は個々
の印字ヘッドの印加する印加時間を個別に制御するとい
う作用を得る。
【0085】8)前記の個々の印字ヘッドは、その対応
する印加時間テーブルの設定値により、中央部に位置す
る印字ヘッドの印加時間を両端部に位置する印字ヘッド
印加時間より長く設定する。
【0086】この形態により、当該プリンタ装置はプラ
テンの中央部において印刷濃度を高めるという作用を得
る。
【0087】9)前記の個々の印字ヘッドは個別に温度
センサを備え、前記の個々の温度センサが個別に印字ヘ
ッドの温度上昇を検出して、前記の温度上昇を検出した
印字ヘッドに対応する印加時間テーブルの設定値を変更
して当該印字ヘッドの印加時間を変更させる。
【0088】この形態により、当該プリンタ装置は温度
が上昇した印字ヘッドの印加時間を伸長して、印刷濃度
を高めるという作用を得る。
【0089】10)前記のプリンタ装置は、その1行の
印刷動作において複数個数の印字ヘッドが同時に印刷す
る箇所を事前に調査し、前記の複数個数の印字ヘッドが
印字を行なう際には印加時間テーブルの設定値を変更し
て印字ヘッドの印加時間を変更させる。
【0090】この形態により、当該プリンタ装置は複数
個数の印字ヘッドが同時に印字を行なう際には印加時間
を伸長するという作用を得る。
【0091】11)前記の個々の印字ヘッドの印字回数
は別途に備えるカウンタに個別に計数し、その累積した
印字回数があらかじめ設定する回数に達した時点で、該
当する印字ヘッドの印加時間を規定する印加時間テーブ
ルの指定変更によって前記の印字ヘッドの印加時間を変
更して伸長する。
【0092】この形態により、当該プリンタ装置は印字
ヘッドの摩耗による印刷濃度の低下分を個別に回復させ
るという作用を得る。
【0093】12)前記の印字ヘッドは、あらかじめ定
める印刷領域においてその対応する個々の印字ヘッドの
印加時間を規定する印加時間テーブルの指定する印加時
間を伸長する。
【0094】この形態により、当該プリンタ装置は印刷
の対象とする帳票の印刷濃度が低下する領域において印
刷濃度を高めるという作用を得る。
【0095】13)単一の印字ヘッドにより構成するプ
リンタ装置の制御を実現するプログラムを格納する記録
媒体において、印字ヘッドの印加時間を規定する複数の
印加時間テーブルを設ける手順と、さらに前記の印字ヘ
ッドの印字位置により分割した印刷領域においてその対
応する印加時間テーブルを切り替える手順とを格納す
る。
【0096】この形態により、前記の単一の印字ヘッド
により構成するプリンタ装置は印刷濃度の低下する印刷
領域でその印字ヘッドの印加時間を伸長させるという作
用を得る。
【0097】14)複数個数の印字ヘッドを並列して配
置した構成によるプリンタ装置の制御を実現するプログ
ラムを格納する記録媒体は、個々の印字ヘッドの印加時
間を個別に規定する複数の印加時間テーブルを設ける手
順を格納する。
【0098】この形態により、前記の複数個数の印字ヘ
ッドを並列して配置した構成によるプリンタ装置は印刷
濃度の低下する印刷領域でその印字ヘッドの印加時間を
伸長させるという作用を得る。
【0099】
【実施例】この発明を単一の印字ヘッドを持つインパク
トドット方式に基づくプリンタ装置に適用した代表的な
実施例を、図1ないし図6によって説明する。なお前記
の発明について並列して配置した複数個数の印字ヘッド
で構成する印刷部を持つプリンタ装置に適用した代表的
な実施例については後述する。
【0100】図1に、単一の印字ヘッドを搭載した機構
によるプリンタ装置の印字機構の主要部の概略を示す。
【0101】前記の印字ヘッド2はガイドシャフト6に
沿って移動自在に係止され、前記の印字ヘッド2は別途
備えるキャリッジ駆動部(図示せず)によって印字方向
に駆動される。
【0102】また前記の印字ヘッド2はドットピン7を
有し、前記の印字ヘッド2とプラテン1との間に挿入さ
れた帳票を前記のドットピン7が打撃することによって
印刷動作を遂行する。
【0103】ヘッド駆動部3は、前記の印字ヘッド2に
備える複数のドットピン7のうちの指定されたドットピ
ン7を選択して定められた電流を定められた時間にわた
って通電する。
【0104】また前記のヘッド駆動部3が前記のドット
ピン7に通電する時間は、あらかじめ定めた時間値に印
加時間テーブル4に規定する付加率(パーセントで表
示)をかけた時間値を適用して決定する。さらに前記の
印加時間テーブル4は複数の列により構成され、前記の
それぞれの列はプラテン1の上で分割した印字ヘッド2
が位置する領域W1、W2、W3およびW4に応じて対
応する。
【0105】したがって、前記の印字ヘッド2が印字を
行なうプラテン1の上の位置によって、前記の印加時間
テーブル4が規定する前記の印字ヘッド2の印加時間の
付加率を異にする。このことは、たとえば図1の例によ
ると前記の印字ヘッド2がW1の領域にある時はその印
加時間はあらかじめ定めた時間値に106パーセントを
乗じた時間値で行われ、さらにW2の領域に移った時は
その付加率を110パーセントに変更することを意味し
ている。
【0106】なお、当然のことながら前記の印字ヘッド
2が印字を行なうプラテン1の上の位置の分割個数は図
1に示した4分割にこだわるものではなく、任意の分割
個数で実施できるものである。
【0107】前記の印加時間テーブル4に規定する付加
率を適用することによって、当該プリンタ装置は印刷動
作においてその分割する個々の印刷領域における印字ヘ
ッド2の印加時間を個別に設定することができ、その印
刷濃度を制御することが可能となる。
【0108】図2に、前記のプリンタ装置のブロック図
を示す。
【0109】ホスト装置B20に内蔵するドライバプロ
グラムB22に接続するプリンタ装置B01は、その内
蔵する印字ヘッドB03に温度センサB04を備え、前
記の温度センサB04が検出する前記の印字ヘッドB0
3の温度値は演算制御部B10の温度管理部B11に通
知される。
【0110】また前記の演算制御部B10には印加時間
テーブルB12を備え、前記の印字ヘッドB03を駆動
するヘッド駆動部B07が設定する印加時間の付加率を
設定する。
【0111】また前記のヘッド駆動部B07に指示して
前記の印字ヘッドB03に印字を行なわせた累積印字回
数は、カウンタB14に格納される。
【0112】なお前記の演算制御部B10に備える領域
設定部B13にはホスト装置B20を経由してユーザの
指定する印刷領域のデータを格納し、前記の印字ヘッド
B03が該当する位置に達したときに印加時間テーブル
B12に規定するランク数を変更して付加率を変更す
る。
【0113】図3(a)に示すフローチャートにより、
前記のプリンタ装置が印加時間テーブルの初期設定を行
なう動作を説明する。なお各ステップにおける符号は図
2による。
【0114】ステップS001で、当該プリンタ装置を
印加時間設定モードに指定し、所定のテストパターンの
印字を実行させる。
【0115】ステップS002で、操作担当者は印刷出
力された用紙の印字状態をチェックする。
【0116】ステップS003で、前記のテストパター
ンを印刷出力した用紙の印刷に濃淡が見られた場合は印
加時間の設定値変更が必要と判定して、ステップS00
4に進んで印加時間テーブルB12において該当する印
刷領域の付加率を変更する。
【0117】ステップS005で、再度所定のテストパ
ターンの印字を実行させる。
【0118】ステップS006で、操作担当者は印刷出
力された用紙の印字状態を再度チェックする。
【0119】ステップS007で、前記のテストパター
ンを印刷出力した用紙の印刷に濃淡が見られなくなった
場合は印加時間の設定値変更が終了したと判定して、ス
テップS008に進んで印加時間テーブルB12におい
て設定した付加率をたとえば前記のプリンタ装置に備え
るEEPROM等の所定のメモリに格納する。
【0120】前記のステップS003で、前記のテスト
パターンを印刷出力した用紙の印刷に濃淡が見られない
場合は印加時間の設定値変更が不要と判定して、設定モ
ードによる動作を終了する。
【0121】前記のステップS007で、前記のテスト
パターンを印刷出力した用紙の印刷に濃淡が見られた場
合は印加時間の設定値変更が再度必要と判定して、ステ
ップS004に戻る。
【0122】図3(b)に示すフローチャートにより、
前記の印加時間テーブルの初期設定を行ったプリンタ装
置における印刷動作時を説明する。なお各ステップにお
ける符号は図2による。
【0123】ステップS011で、既に設定した印加時
間テーブルB12の既定値を、たとえば前記のプリンタ
装置に備えるEEPROM等の所定のメモリより引き出
して前記の印加時間テーブルB12に設定する。
【0124】ステップS012で、当該プリンタ装置は
印刷動作を開始し、ステップS013に進んで印刷動作
を終了する。
【0125】なお前記のプリンタ装置の印字ヘッドB0
3を係止するガイドシャフトに十分な剛性が与えられて
なく、印刷動作によりプラテンの中央部で前記のガイド
シャフトがたわみを生じて印字圧の低下によって印刷濃
度が低下した場合でも、既に前記の印加時間テーブルB
12を調整して補正が行なわれるので、前記のプラテン
中央部における印刷濃度低下という障害は解消されてい
る。
【0126】図4に示すフローチャートにより、前記の
プリンタ装置が印字ヘッドの温度の上昇に起因する印字
濃度低下を補正しながら実行する印刷動作時を説明す
る。なお各ステップにおける符号は図2による。
【0127】ステップS021で、印字動作を実行する
と同時に温度センサB04が印字ヘッドB03の温度の
測定を開始する。
【0128】ステップS022で、当該プリンタ装置は
印刷および改行を実行すると同時に温度センサB04が
印字ヘッドB03の温度の測定を並行して行ない、その
検出した温度データを継続して温度管理部B11に通知
する。また前記の温度管理部B11は温度センサB04
より受信した温度データをあらかじめ定めた温度値と継
続して比較する。
【0129】ステップS023で、前記の温度センサB
04より受信した温度データが前記のあらかじめ定めた
温度値に達したと判定されると、印字ヘッドB03の温
度がその印加時間設定における管理限界値に達したと判
定してステップS025に進んで印加時間テーブルB1
2に既定の印加時間の付加率のランクを全体的に変更し
て印加時間の全体的な伸長を指示し、ステップS022
に戻って印刷および改行等の所定の動作を継続する。
【0130】さらにステップS024で後続のデータが
なければ、印刷および改行等の所定の動作を終了する。
【0131】前記のフローを実行することによって、従
来の技術により構成するプリンタ装置で見られた印刷出
力の経過にしたがって徐々に印刷濃度の低下という現象
を解消して、初期の印刷濃度を保持することができる。
【0132】図5に示すフローチャートにより、前記の
プリンタ装置が印字ヘッドのドットピンの摩耗に起因す
る印字濃度低下を補正しながら実行する印刷動作時を説
明する。なお各ステップにおける符号は図2による。
【0133】ステップS031で、当該プリンタ装置が
印刷動作を開始すると、ステップS032に進んで印字
ヘッドB03がそれまでに印加した回数のデータをたと
えば前記のプリンタ装置に備えるEEPROM等の所定
のメモリより引き出してカウンタB14に備え、前記の
カウンタB14の中で当該印刷動作によって実行する印
加回数を上乗せして当該印字ヘッドB03の累積印加回
数データとして計数する。
【0134】ステップS034で、前記のカウンタB1
4において前記の印字ヘッドB03の累積印加回数デー
タがあらかじめ定めた値に達したら、前記の印字ヘッド
の有するドットピンの先端の摩耗によって印字圧が低下
したと判定し、ステップS037に進んで印加時間テー
ブルB12に既定の印加時間の付加率のランクを全体的
に変更して印加時間の全体的な伸長を指示し、ステップ
S033に戻って印刷および改行等の所定の動作を継続
する。
【0135】前記のステップS034で、前記の印字ヘ
ッドB03の累積印加回数データがあらかじめ定めた値
に達していない場合はステップS035に進んで継続す
る印刷データの有無を確認し、継続する印刷データがあ
ればステップS033に戻って印刷および改行等の所定
の動作を継続する。
【0136】前記のステップS035で継続する印刷デ
ータがなくなった場合は、ステップS036に進んで前
記のカウンタB14にある印字ヘッドB03の累積印加
回数データをたとえば前記のプリンタ装置に備えるEE
PROM等の所定のメモリに格納して、当該印刷動作を
終了する。
【0137】前記の一連のフローを実行することによっ
て、従来の技術で構成するプリンタ装置ではドットピン
の摩耗で寿命に達したと判定される印字ヘッドの寿命を
延伸して使用することができる。
【0138】図6に示すフローチャートにより、感圧発
色剤等によって複写する複数枚数の用紙より構成する帳
票を印刷の対象とし、さらにその感圧発色剤等の組み合
せ等の構成によって印刷濃度の低下を来たす場合に前記
のプリンタ装置がその補正を行なう印刷動作時を説明す
る。なお各ステップにおける符号は図2による。
【0139】ステップS041で当該プリンタ装置は印
刷濃度増加の対象領域指定モードに設定し、ステップS
042に進んでその対象とする領域を入力する。
【0140】なお、前記の印刷濃度増加の対象領域の入
力は前記のプリンタ装置B01の操作パネルB16によ
って行なってもよく、あるいはまたホスト装置B20の
表示部B26を参照しながら入力部B25によって行な
ってもよい。
【0141】ステップS043で、前記の指定された領
域における印加時間値は印加時間テーブルB12に既定
の印加時間の付加率のランクを変更して印加時間を伸長
すべく指定して、前記の領域指定データと印加時間テー
ブル12の変更指定値とを領域設定部B13に格納す
る。
【0142】ステップS044で、印刷実行のモードに
変更した前記のプリンタ装置B01はホスト装置B20
の指示による印刷動作の実行を開始する。
【0143】ステップS045で印字および改行の動作
を行ない印刷業務を実行し、ステップS046において
印字位置が前記のステップS042で指定した指定領域
に達したと判定されれば、ステップS047に進んで印
加時間テーブルB12に既定の印加時間の付加率のラン
クを変更して印加時間を伸長してステップS048で印
字および改行の動作を続行する。
【0144】ステップS049で、前記の指定領域の終
了を確認できれば、ステップS050に進んで改頁を実
行するか否かを確認し、同一の帳票での印刷を継続する
場合はステップS045に戻り、当該頁での印刷が終了
したとする場合はステップS051に進み、印刷終了を
確認すれば当該印刷業務を終了する。
【0145】前記の一連のフローにより、あらかじめユ
ーザの指定する印刷領域で、印刷濃度を高めて印刷出力
を実行させることができる。
【0146】またこの発明を単一の印字ヘッドを持つイ
ンパクトドット方式に基づくプリンタ装置に適用した場
合の制御の手順は、その接続するホスト装置に格納させ
るドライバプログラムとして提供することによって必要
な手順を前記のプリンタ装置に実行させる。
【0147】次に、この発明を複数個数の印字ヘッドを
並列して並べた構造を持つインパクトドット方式に基づ
くプリンタ装置に適用した代表的な実施例を、図7ない
し図13によって説明する。
【0148】図7に、複数個数の印字ヘッドを並列して
搭載した機構によるプリンタ装置の印字機構の主要部の
概略を示す。
【0149】当該プリンタ装置の有するヘッドブロック
12はガイドシャフト16に沿って移動自在に係止さ
れ、前記のヘッドブロック12は別途備えるキャリッジ
駆動部(図示せず)によって印字方向に駆動される。
【0150】また前記のヘッドブロック12は、距離d
を持って併置する印字ヘッド12a、12b、12c、
12dより構成される。
【0151】また前記の個々の印字ヘッド12a、12
b、12c、12dはそれぞれドットピン17を有し、
前記のヘッドブロック12とプラテン11との間に挿入
された帳票を前記のドットピン17が打撃することによ
って印刷動作を遂行する。
【0152】ヘッド駆動部13は、前記のヘッドブロッ
ク12を構成する個々の12a、12b、12c、12
dに備える複数のドットピン17のうちの指定されたド
ットピン17を選択して定められた電流を定められた時
間にわたって通電する。
【0153】また前記のヘッド駆動部13が前記のドッ
トピン17に通電する時間は、あらかじめ定めた時間値
に印加時間テーブル14に規定する付加率(パーセント
で表示)をかけた時間値を適用して決定する。さらに前
記の印加時間テーブル14は複数の列により構成され、
前記のそれぞれの列はそれぞれの印字ヘッド12a、1
2b、12c、12dに応じて対応する。
【0154】したがって、前記の印字ヘッド12a、1
2b、12c、12dによって、前記の印加時間テーブ
ル14が規定する前記のそれぞれの印字ヘッド12a、
12b、12c、12dの印加時間の付加率を異にす
る。このことは、たとえば図7の例によると前記の印字
ヘッド12aの印加時間はあらかじめ定めた時間値に1
08パーセントを乗じた時間値で行われ、さらに印字ヘ
ッド12bはその付加率を104パーセントであること
を意味している。
【0155】なお、当然のことながら前記のヘッドブロ
ック12の構成は印字ヘッドが4個にこだわるものでは
なく、任意の個数で実施できるものである。
【0156】前記の印加時間テーブル14に規定する付
加率を適用することによって、当該プリンタ装置は印刷
動作においてそのヘッドブロックを構成する個々の印字
ヘッド12a、12b、12c、12dの印加時間を個
別に設定することができ、その印刷濃度を制御すること
が可能となる。
【0157】図8に、前記のプリンタ装置のブロック図
を示す。
【0158】ホスト装置B20に内蔵するドライバプロ
グラムB22に接続するプリンタ装置B31は、その内
蔵するヘッドブロックを構成する印字ヘッドB33a、
B33b、B33c、B33dのそれぞれには温度セン
サB34a、B34b、B34c、B34dを備え、前
記の個々の温度センサB34a、B34b、B34c、
B34dが検出する前記の印字ヘッドB33a、B33
b、B33c、B33dのそれぞれの温度値は演算制御
部B40の温度管理部B41に通知される。
【0159】また前記の演算制御部B40には印加時間
テーブルB42を備え、前記の個々の印字ヘッドB33
a、B33b、B33c、B33dのそれぞれを個別に
駆動するヘッド駆動部B37が設定する印加時間の付加
率を個別に設定する。
【0160】また前記のヘッド駆動部B37に指示して
前記の個々の印字ヘッドB33a、B33b、B33
c、B33dのそれぞれに印字を行なわせた累積印字回
数は、カウンタB44に格納される。
【0161】なお前記の演算制御部B40に備える領域
設定部B43にはホスト装置B20を経由してユーザの
指定する印刷領域のデータを格納し、前記の個々の印字
ヘッドB33a、B33b、B33c、B33dが該当
する位置に達したときに該当する印字ヘッドに対応する
印加時間テーブルB42に規定するランク数を変更して
その付加率を変更する。
【0162】図9(a)に示すフローチャートにより、
前記のプリンタ装置が印加時間テーブルの初期設定を行
なう動作を説明する。なお各ステップにおける符号は図
8による。
【0163】ステップS061で、当該プリンタ装置を
印加時間設定モードに指定し、所定のテストパターンの
印字を実行させる。
【0164】ステップS062で、操作担当者は印刷出
力された用紙の印字状態をチェックする。
【0165】ステップS063で、前記のテストパター
ンを印刷出力した用紙の印刷に濃淡が見られた場合は印
加時間の設定値変更が必要と判定して、ステップS06
4に進んで印加時間テーブルB42において該当する印
刷ヘッドの付加率を変更する。
【0166】ステップS065で、再度所定のテストパ
ターンの印字を実行させる。
【0167】ステップS066で、操作担当者は印刷出
力された用紙の印字状態を再度チェックする。
【0168】ステップS067で、前記のテストパター
ンを印刷出力した用紙の印刷に濃淡が見られなくなった
場合は印加時間の設定値変更が終了したと判定して、ス
テップS068に進んで印加時間テーブルB42におい
て設定した個々の印字ヘッドに対して設定した付加率を
たとえば前記のプリンタ装置に備えるEEPROM等の
所定のメモリに格納する。
【0169】前記のステップS063で、前記のテスト
パターンを印刷出力した用紙の印刷に濃淡が見られない
場合は印加時間の設定値変更が不要と判定して、設定モ
ードによる動作を終了する。
【0170】前記のステップS067で、前記のテスト
パターンを印刷出力した用紙の印刷に濃淡が見られた場
合は印加時間の設定値変更が再度必要と判定して、ステ
ップS064に戻る。
【0171】図9(b)に示すフローチャートにより、
前記の印加時間テーブルの初期設定を行ったプリンタ装
置における印刷動作時を説明する。なお各ステップにお
ける符号は図8による。
【0172】ステップS071で、既に設定した印加時
間テーブルB42の既定値を、たとえば前記のプリンタ
装置に備えるEEPROM等の所定のメモリより引き出
して前記の印加時間テーブルB42に設定する。
【0173】ステップS072で、当該プリンタ装置は
印刷動作を開始し、ステップS073に進んで印刷動作
を終了する。
【0174】なお前記のプリンタ装置のヘッドブロック
B32を係止するガイドシャフトに十分な剛性が与えら
れてなく、印刷動作によりプラテンの中央部で前記のガ
イドシャフトがたわみを生じて印字圧の低下によって印
刷濃度が低下した場合でも、既に前記の印加時間テーブ
ルB42を調整して補正が行なわれるので、前記のプラ
テン中央部における印刷濃度低下という障害は解消され
ている。
【0175】図10に示すフローチャートにより、前記
のプリンタ装置が印字ヘッドの温度の上昇に起因する印
字濃度低下を補正しながら実行する印刷動作時を説明す
る。なお各ステップにおける符号は図8による。
【0176】ステップS081で、印字動作を実行する
と同時に温度センサB34a、B34b、B34c、B
34dがそれぞれ対応する印字ヘッドB33a、B33
b、B33c、B33dの温度の測定を開始する。
【0177】ステップS082で、当該プリンタ装置は
印刷および改行を実行すると同時に温度センサB34
a、B34b、B34c、B34dのそれぞれが対応す
る印字ヘッドB33a、B33b、B33c、B33d
の温度の測定を並行して行ない、その検出した温度デー
タを継続して温度管理部B41に通知する。また前記の
温度管理部B41は個々の温度センサB34a、B34
b、B34c、B34dより受信した温度データを個別
に管理してあらかじめ定めた温度値と継続して比較す
る。
【0178】ステップS083で、前記の温度センサB
34a、B34b、B34c、または34dより受信し
た温度データが前記のあらかじめ定めた温度値に達した
と判定されると、印字ヘッドB33a、B33b、B3
3cまたはB33dの該当するものの温度がその印加時
間設定における管理限界値に達したと判定してステップ
S085に進んで印加時間テーブルB42に既定の印加
時間の付加率のランクを該当する印字ヘッドにおいて変
更して印加時間の伸長を指示し、ステップS082に戻
って印刷および改行等の所定の動作を継続する。
【0179】さらにステップS084で後続のデータが
なければ、印刷および改行等の所定の動作を終了する。
【0180】前記のフローを実行することによって、従
来の技術により構成するプリンタ装置で見られた印刷出
力の経過にしたがって徐々に印刷濃度の低下という現象
を解消して、初期の印刷濃度を保持することができる。
【0181】図11に示すフローチャートにより、前記
のプリンタ装置が複数の印字ヘッドによる同時打刻に起
因するガイドシャフトのたわみで印刷濃度の低下を補正
する動作を説明する。なお各ステップにおける符号は図
8による。
【0182】ステップS091で、当該プリンタ装置B
31はホスト装置B20より転送を受けた印刷データを
1行分の印刷パターンに展開し、ステップS092に進
んで前記の印刷パターンにおいて個々の印字ヘッドの受
け持つ印刷パターンを調査して複数の印字ヘッドが同時
に打刻するタイミング位置を検索する。
【0183】ステップS93で、前記の複数の印字ヘッ
ドが同時に打刻するタイミング位置で、あらかじめ定め
た本数以上のドットピンが同時に打刻するタイミング位
置を見出した場合は、ステップS094に進んで該当す
る印字のタイミング位置における印加時間を印加時間テ
ーブルB42の指定値からランクを上げるよう指示を行
なう。
【0184】ステップS95で、前記の印加時間を変更
したタイミング位置を包含した1行分の印刷パターンデ
ータの構成をまとめ、ステップS096に進んで当該印
刷分の印字を行ない、改行して次の印刷行の印字に備え
る。
【0185】ステップS97で継続して次の行の印刷デ
ータがある場合はステップS091に戻る。また継続す
る印刷データの無い場合は当該印刷業務を終了する。
【0186】前記の一連のフローを実行することによっ
て、従来の技術による複数の印字ヘッドで構成するプリ
ンタ装置で発生しがちだった多数のドットピンの印刻に
よりガイドシャフトのたわみに起因する印刷濃度の低下
という現象が回避できる。
【0187】図12に示すフローチャートにより、前記
のプリンタ装置が印字ヘッドのドットピンの摩耗に起因
する印字濃度低下を補正しながら実行する印刷動作時を
説明する。なお各ステップにおける符号は図8による。
【0188】ステップS101で、当該プリンタ装置が
印刷動作を開始すると、ステップS102に進んで個々
の印字ヘッドB33a、B33b、B33cまたはB3
3dがそれまでに印加した回数のデータを、たとえば前
記のプリンタ装置に備えるEEPROM等の所定のメモ
リより引き出してカウンタB44に備え、前記のカウン
タB44の中で当該印刷動作によって実行する印加回数
を上乗せして当該印字ヘッドB33a、B33b、B3
3cまたはB33dの累積印加回数データとして計数す
る。
【0189】ステップS104で、前記のカウンタB4
4において前記の個々の印字ヘッドB33a、B33
b、B33cまたはB33dのうちたとえば印字ヘッド
B33aにおいて累積印加回数データがあらかじめ定め
た値に達したら、前記の特定の印字ヘッドB33aの有
するドットピンの先端の摩耗によって印字圧が低下した
と判定し、ステップS107に進んで印加時間テーブル
B42に既定の前記の特定の印字ヘッドB33aに関す
る印加時間の付加率のランクを変更して印加時間の伸長
を指示し、ステップS103に戻って印刷および改行等
の所定の動作を継続する。
【0190】前記のステップS104で、前記の個々の
印字ヘッドB33a、B33b、B33cまたはB33
dの累積印加回数データのいずれもがあらかじめ定めた
値に達していない場合はステップS105に進んで継続
する印刷データの有無を確認し、継続する印刷データが
あればステップS103に戻って印刷および改行等の所
定の動作を継続する。
【0191】前記のステップS105で継続する印刷デ
ータがなくなった場合は、ステップS106に進んで前
記のカウンタB44にある個々の印字ヘッドB33a、
B33b、B33cまたはB33dの累積印加回数デー
タをたとえば前記のプリンタ装置に備えるEEPROM
等の所定のメモリに格納して、当該印刷動作を終了す
る。
【0192】前記の一連のフローを実行することによっ
て、従来の技術で構成するプリンタ装置では特定の印字
ヘッドの有するドットピンの摩耗で寿命に達したと判定
されるヘッドユニットの寿命を延伸して使用することが
できる。
【0193】図13に示すフローチャートにより、感圧
発色剤等によって複写する複数枚数の用紙より構成する
帳票を印刷の対象とし、さらにその感圧発色剤等の組み
合せ等の構成によって印刷濃度の低下を来たす場合に前
記のプリンタ装置がその補正を行なう印刷動作時を説明
する。なお各ステップにおける符号は図8による。
【0194】ステップS111で当該プリンタ装置は印
刷濃度増加の対象領域指定モードに設定し、ステップS
112に進んでその対象とする領域を入力する。
【0195】なお、前記の印刷濃度増加の対象領域の入
力は前記のプリンタ装置B31の操作パネルB46によ
って行なってもよく、あるいはまたホスト装置B20の
表示部B26を参照しながら入力部B25によって行な
ってもよい。
【0196】ステップS113で、前記の指定された領
域における印加時間値は印加時間テーブルB42に既定
の印加時間の付加率のランクを変更して印加時間を伸長
すべく指定して、前記の領域指定データと印加時間テー
ブルB42の変更指定値とを領域設定部B43に格納す
る。
【0197】ステップS114で、印刷実行のモードに
変更した前記のプリンタ装置B31はホスト装置B20
の指示による印刷動作の実行を開始する。
【0198】ステップS115で印字および改行の動作
を行ない印刷業務を実行し、ステップS116において
印字位置が前記のステップS112で指定した指定領域
に達したと判定されれば、ステップS117に進んで印
加時間テーブルB42に既定の印加時間の付加率のラン
クを変更して印加時間を伸長してステップS118で印
字および改行の動作を続行する。
【0199】ステップS119で、前記の指定領域の終
了を確認できれば、ステップS120に進んで改頁を実
行するか否かを確認し、同一の帳票での印刷を継続する
場合はステップS115に戻り、当該頁での印刷が終了
したとする場合はステップS121に進み、印刷終了を
確認すれば当該印刷業務を終了する。
【0200】前記の一連のフローにより、あらかじめユ
ーザの指定する印刷領域で、印刷濃度を高めて印刷出力
を実行させることができる。
【0201】またこの発明を複数個数の印字ヘッドを並
列して並べた構造を持つインパクトドット方式に基づく
プリンタ装置に適用した場合の制御の手順は、その接続
するホスト装置に格納させるドライバプログラムとして
提供することによって必要な手順を前記のプリンタ装置
に実行させる。
【0202】
【発明の効果】この発明により、以下に示すような効果
が期待できる。
【0203】1)単一の印字ヘッドにより構成するプリ
ンタ装置において、印字ヘッドを駆動する印加時間は可
変とし、別途に定める印加時間テーブルの指定により前
記の印字ヘッドの印加時間を設定する。
【0204】2)さらに前記の印加時間テーブルを複数
個数備え、また前記の印字ヘッドの印字位置により分割
した印刷領域においてその対応する印加時間テーブルを
切り替える。
【0205】この手段により、当該プリンタ装置はその
指定する印刷領域において印刷濃度を個別に制御して印
刷濃度の低下が予測される領域において印刷濃度を向上
させることができるので、印刷濃度の低下を未然に防止
できるという効果を得る。
【0206】3)前記の印字ヘッドは、その対応する印
加時間テーブルの設定値により、プラテンの中央部で印
字を行なう際の印加時間を前記のプラテンの両端部で印
字を行なう際の印加時間より長く設定する。
【0207】この手段により、当該プリンタ装置はプラ
テンの中央部において印刷濃度を高めることができ、剛
性の十分でないガイドシャフトを適用してもその中央部
での印刷濃度の低下を回避できるという効果を得る。
【0208】4)前記の印字ヘッドは温度センサを備
え、前記の温度センサが印字ヘッドの温度上昇を検出す
れば個々の印加時間テーブルの設定する印字ヘッドの印
加時間を変更させる。
【0209】この手段により、当該プリンタ装置は印字
ヘッドの温度上昇に応じて印刷濃度を高めることができ
るので、連続して使用しても印刷濃度の低下を回避でき
るという効果を得る。
【0210】5)前記の印字ヘッドの印字回数は別途に
備えるカウンタに計数し、その累積した印字回数があら
かじめ設定する回数に達した時点で、個々の印加時間テ
ーブルの設定する印字ヘッドの印加時間を変更して伸長
する。
【0211】この手段により、当該プリンタ装置は印字
ヘッドの摩耗による印刷濃度の低下分を回復させること
ができるので、印字ヘッドの寿命を延伸して使用できる
という効果を得る。
【0212】6)前記の印字ヘッドは、印刷の対象とす
る帳票であらかじめ定める印刷領域においてその対応す
る印加時間テーブルの指定する印加時間を伸長する。
【0213】この手段により、当該プリンタ装置は印刷
の対象とする帳票の印刷濃度が低下する領域において印
刷濃度を高めることができるので、前記の帳票の全域に
わたって鮮明な印刷を行なうことができるという効果を
得る。
【0214】7)複数個数の印字ヘッドを並列して配置
した構成によるプリンタ装置において、個別の印字ヘッ
ドを駆動する印加時間は可変とし、前記の個別の印字ヘ
ッドに対応して備える印加時間テーブルの指定により前
記の個々の印字ヘッドの印加時間を個別に設定する。
【0215】この手段により、当該プリンタ装置は個々
の印字ヘッドの印加する印加時間を個別に制御するとい
う効果を得る。
【0216】8)前記の個々の印字ヘッドは、その対応
する印加時間テーブルの設定値により、中央部に位置す
る印字ヘッドの印加時間を両端部に位置する印字ヘッド
印加時間より長く設定する。
【0217】この手段により、当該プリンタ装置はプラ
テンの中央部において印刷濃度を高めることができるの
で、印刷濃度のムラの無い印刷出力を得ることができる
という効果を得る。
【0218】9)前記の個々の印字ヘッドは個別に温度
センサを備え、前記の個々の温度センサが個別に印字ヘ
ッドの温度上昇を検出して、前記の温度上昇を検出した
印字ヘッドに対応する印加時間テーブルの設定値を変更
して当該印字ヘッドの印加時間を変更させる。
【0219】この手段により、当該プリンタ装置は温度
が上昇した印字ヘッドの印加時間を伸長して、印刷濃度
を高めることができるの、印刷時間が経過しても印刷濃
度の低下しない印刷出力を実現することができるという
効果を得る。
【0220】10)前記のプリンタ装置は、その1行の
印刷動作において複数個数の印字ヘッドが同時に印刷す
る箇所を事前に調査し、前記の複数個数の印字ヘッドが
印字を行なう際には印加時間テーブルの設定値を変更し
て印字ヘッドの印加時間を変更させる。
【0221】この手段により、当該プリンタ装置は複数
個数の印字ヘッドが同時に印字を行なう際には印加時間
を伸長することができるので、多数の印字ヘッドの打刻
するタイミングが発生してガイドシャフトのたわみがお
きても印刷濃度の低下を未然に防止できるという効果を
得る。
【0222】11)前記の個々の印字ヘッドの印字回数
は別途に備えるカウンタに個別に計数し、その累積した
印字回数があらかじめ設定する回数に達した時点で、該
当する印字ヘッドの印加時間を規定する印加時間テーブ
ルの指定変更によって前記の印字ヘッドの印加時間を変
更して伸長する。
【0223】この手段により、当該プリンタ装置は印字
ヘッドの摩耗による印刷濃度の低下分を個別に回復させ
て印刷出力を実行するので、ヘッドブロックの寿命を延
伸して使用できるという効果を得る。
【0224】12)前記の印字ヘッドは、印刷の対象と
する帳票であらかじめ定める印刷領域においてその対応
する個々の印字ヘッドの印加時間を規定する印加時間テ
ーブルの指定する印加時間を伸長する。
【0225】この手段により、当該プリンタ装置は印刷
の対象とする帳票の印刷濃度が低下する領域において印
刷濃度を高めることができるので、前記の帳票の全域に
わたって鮮明な印刷を行なうことができるという効果を
得る。
【0226】13)単一の印字ヘッドにより構成するプ
リンタ装置の制御を実現するプログラムを格納する記録
媒体において、印字ヘッドの印加時間を規定する複数の
印加時間テーブルを設ける手順と、さらに前記の印字ヘ
ッドの印字位置により分割した印刷領域においてその対
応する印加時間テーブルを切り替える手順とを格納す
る。
【0227】この手段により、前記の単一の印字ヘッド
により構成するプリンタ装置は印刷濃度の低下する印刷
領域でその印字ヘッドの印加時間を伸長させる手順を装
備するという効果を得る。
【0228】14)複数個数の印字ヘッドを並列して配
置した構成によるプリンタ装置の制御を実現するプログ
ラムを格納する記録媒体は、個々の印字ヘッドの印加時
間を個別に規定する複数の印加時間テーブルを設ける手
順を格納する。
【0229】この手段により、前記の複数個数の印字ヘ
ッドを並列して配置した構成によるプリンタ装置は印刷
濃度の低下する印刷領域でその印字ヘッドの印加時間を
伸長させる手順を装備するという効果を得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を単一の印字ヘッドを持つプリンタ装
置に適用した例の原理図
【図2】この発明を単一の印字ヘッドを持つプリンタ装
置に適用した例のブロック図
【図3】この発明を単一の印字ヘッドを持つプリンタ装
置に適用した例のフローチャート
【図4】この発明を単一の印字ヘッドを持つプリンタ装
置に適用した例のフローチャート
【図5】この発明を単一の印字ヘッドを持つプリンタ装
置に適用した例のフローチャート
【図6】この発明を単一の印字ヘッドを持つプリンタ装
置に適用した例のフローチャート
【図7】この発明を複数の印字ヘッドを持つプリンタ装
置に適用した例の原理図
【図8】この発明を複数の印字ヘッドを持つプリンタ装
置に適用した例のブロック図
【図9】この発明を複数の印字ヘッドを持つプリンタ装
置に適用した例のフローチャート
【図10】この発明を複数の印字ヘッドを持つプリンタ
装置に適用した例のフローチャート
【図11】この発明を複数の印字ヘッドを持つプリンタ
装置に適用した例のフローチャート
【図12】この発明を複数の印字ヘッドを持つプリンタ
装置に適用した例のフローチャート
【図13】この発明を複数の印字ヘッドを持つプリンタ
装置に適用した例のフローチャート
【図14】従来の技術をプリンタ装置に適用した例の原
理図
【図15】従来の技術による単一の印字ヘッドを持つプ
リンタ装置の例のブロック図
【図16】従来の技術による複数の印字ヘッドを持つプ
リンタ装置の例のブロック図
【図17】従来の技術をプリンタ装置に適用した例のフ
ローチャート
【符号の説明】
1、11:プラテン 2、12a、12b、12c、12d:印字ヘッド 3、13:ヘッド駆動部 4、14:印加時間テーブル 5、15a、15b、15c、15d:温度センサ 6、16:ガイドシャフト 7、17:ドットピン 12:ヘッドブロック

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単一の印字ヘッドを持つプリンタ装置にお
    いて、 前記の印字ヘッドを駆動させる印加時間をその印字する
    領域の位置に応じて個々に設定し、 さらに前記の設定し
    た印加時間を個別に変動させる手段を有することを特徴
    とした、 プリンタ装置。
  2. 【請求項2】単一の印字ヘッドを持つプリンタ装置の制
    御方法において、 前記の印字ヘッドを駆動させる印加時間をその印字する
    位置に応じて個々に設定し、 さらに前記の設定した印加
    時間を個別に変動させて前記の印字ヘッドの印字圧をそ
    の印字する位置に応じて個別に制御することを特徴とし
    た、 プリンタ装置の制御方法。
  3. 【請求項3】前記の単一の印字ヘッドを持つプリンタ装
    置の制御方法において、 当該プリンタ装置の持つ印刷領域の中央部における印刷
    領域に設定する印加時間を、前記のプリンタ装置の持つ
    印刷領域の両端部に設定する印加時間より長く設定する
    ことを特徴とした、 請求項2に記載のプリンタ装置の制御方法。
  4. 【請求項4】前記の単一の印字ヘッドを持つプリンタ装
    置の制御方法において、 印刷動作時に前記の印字ヘッドの温度を検出し、あらか
    じめ定める温度に達したときに個々の領域に設定した当
    該印字ヘッドを駆動するそれぞれの印加時間を伸長させ
    ることを特徴とした、 請求項2に記載のプリンタ装置の制御方法。
  5. 【請求項5】前記の単一の印字ヘッドを持つプリンタ装
    置の制御方法において、 当該プリンタ装置の有する印字ヘッドの持つ累積の印加
    回数があらかじめ設定する回数に達した場合に、前記の
    印字ヘッドを駆動するそれぞれの印加時間を個別に伸長
    させることを特徴とした、 請求項2に記載のプリンタ装置の制御方法。
  6. 【請求項6】前記の単一の印字ヘッドを持つプリンタ装
    置の制御方法において、 印刷動作に先立って指定した印字領域を印字する際に前
    記の印字ヘッドを駆動する印加時間の設定値を個別に伸
    長させることを特徴とした、 請求項2に記載のプリンタ装置の制御方法。
  7. 【請求項7】並列して配置した複数個数の印字ヘッドで
    構成する印刷部を持つプリンタ装置において、 個々の印字ヘッドを駆動させる印加時間を個別に設定
    し、 さらに前記の設定した印加時間を個別に変動させる
    手段を有することを特徴とした、 プリンタ装置。
  8. 【請求項8】並列して配置した複数個数の印字ヘッドで
    構成する印刷部を持つプリンタ装置の制御方法におい
    て、 印刷動作時に、個々の印字ヘッドを駆動させる印加時間
    を個別に設定し、 さらに前記の設定した印加時間を個別
    に変動させて前記の印字ヘッドの印字圧を個別に制御す
    ることを特徴とした、 プリンタ装置の制御方法。
  9. 【請求項9】前記の並列して配置した複数個数の印字ヘ
    ッドで構成する印刷部を持つプリンタ装置の制御方法に
    おいて、 個別の印字ヘッドに設定する印加時間はその配置する位
    置によって個別に設定し、中央部に配する印字ヘッドに
    設定する印加時間を、両端部に配する印字ヘッドに設定
    する印加時間より長く設定することを特徴とした、 請求項8に記載のプリンタ装置の制御方法。
  10. 【請求項10】前記の並列して配置した複数個数の印字
    ヘッドで構成する印刷部を持つプリンタ装置の制御方法
    において、 印刷動作時に、個々の印字ヘッドの温度を検出し、あら
    かじめ定める温度に達した印字ヘッドを駆動する印加時
    間を伸長させることを特徴とした、 請求項8に記載のプリンタ装置の制御方法。
  11. 【請求項11】前記の並列して配置した複数個数の印字
    ヘッドで構成する印刷部を持つプリンタ装置の制御方法
    において、 印刷動作時に、個々の印字ヘッドが同時に重複して印加
    するタイミングを検出し、その重複の度合いに応じて前
    記の個々の印字ヘッドに設定された印加時間をそれぞれ
    個別に伸長させることを特徴とした、 請求項8に記載のプリンタ装置の制御方法。
  12. 【請求項12】前記の並列して配置した複数個数の印字
    ヘッドで構成する印刷部を持つプリンタ装置の制御方法
    において、 個別の印字ヘッドの持つ累積の印加回数があらかじめ設
    定する回数に達した場合に、該当する印字ヘッドを駆動
    して印加時間の設定値を個別に伸長させることを特徴と
    した、 請求項8に記載のプリンタ装置の制御方法。
  13. 【請求項13】前記の並列して配置した複数個数の印字
    ヘッドで構成する印刷部を持つプリンタ装置の制御方法
    において、 印刷動作に先立って指定した印字領域を印字する印字ヘ
    ッドを駆動する印加時間の設定値を個別に伸長させるこ
    とを特徴とした、 請求項8に記載のプリンタ装置の制御方法。
  14. 【請求項14】単一の印字ヘッドを持つプリンタ装置の
    制御を実現するプログラムを格納する記録媒体におい
    て、 前記の印字ヘッドを駆動させる印加時間をその印字する
    位置に応じて個々に設定し、 さらに前記の設定した印加
    時間を個別に変動させて前記の印字ヘッドの印字圧をそ
    の印字する位置に応じて個別に制御する手順を実行させ
    るプログラムを格納したことを特徴とする、 コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  15. 【請求項15】並列して配置した複数個数の印字ヘッド
    で構成する印刷部を持つプリンタ装置の制御を実現する
    プログラムを格納する記録媒体において、 印刷動作時に、個々の印字ヘッドを駆動させる印加時間
    を個別に設定し、 さらに前記の設定した印加時間を個別
    に変動させて前記の印字ヘッドの印字圧を個別に制御す
    る手順を実行させるプログラムを格納したことを特徴と
    する、 コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2002062581A1 (ja) * 2001-02-06 2004-06-03 オリンパス株式会社 画像形成装置
JP2005288703A (ja) * 2004-03-31 2005-10-20 Matsushita Electric Ind Co Ltd 印字制御方法

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