JPH11254703A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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Publication number
JPH11254703A
JPH11254703A JP6347598A JP6347598A JPH11254703A JP H11254703 A JPH11254703 A JP H11254703A JP 6347598 A JP6347598 A JP 6347598A JP 6347598 A JP6347598 A JP 6347598A JP H11254703 A JPH11254703 A JP H11254703A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
head
tank
recording head
supply path
Prior art date
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Pending
Application number
JP6347598A
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English (en)
Inventor
康之 ▲高▼中
Yasuyuki Takanaka
Yoshimasa Araki
義雅 荒木
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Filing date
Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 仕切弁によってインク供給路の開閉動作が行
われても、記録ヘッドのインク吐出面におけるインクの
メニスカスを安定させる。 【解決手段】 インクジェット記録装置1は、記録ヘッ
ド4aとエアーバッファ8とを接続するヘッドチューブ
18が循環弁12に押圧されて変形したときの、ヘッド
チューブ18内の容積変化を△V、エアーバッファ8内
の空気の容積をV、その空気の圧力をP、開放タンク2
6bに貯留されたインクの液面に対する記録ヘッド4a
のインク吐出面の水頭をh、記録ヘッド4aのインク吐
出面におけるインクのメニスカスを保持するための、開
放タンク26bに貯留されたインクの液面に対する記録
ヘッド4aのインク吐出面の最大水頭をha、インクの
密度をρ、重力加速度をgとした場合に、「h+P・△
V/{ρ・g・(V+△V)}<ha」の関係を満た
す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクが貯留され
たタンクから画像記録を行う記録ヘッドにインクを供給
するためのインク供給経路を有するインクジェット記録
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】キャリッジに搭載され、ノズルからイン
クを吐出して画像を記録する記録ヘッドと、記録ヘッド
に供給されるインクを収容するサブタンクとを有し、記
録ヘッドとサブタンクとの間にインク供給経路が構成さ
れたインクジェット記録装置が、従来から知られてい
る。
【0003】このようなインクジェット記録装置におい
て、インク供給経路が長い場合には、本願出願人によっ
て出願された特開平5−16382号公報や特開平8−
150730号公報等に開示されているように、記録ヘ
ッドとサブタンクとを単純にチューブで接続するのでは
なく、サブタンクと記録ヘッドの間のインク供給経路中
に、一定量の空気とインクを保持したエアーバッファが
設けられる。このエアーバッファは、キャリッジ上に備
えられる。これにより、キャリッジの走査によるチュー
ブの振動やキャリッジ振動を緩和し、記録ヘッドのメニ
スカスの振動を抑制することが可能となっている。
【0004】また、エアーバッファは、外気からチュー
ブ壁を通してインク供給経路内に溶け込んだ泡や、当初
からインクに溶存していた微小泡が成長した泡をトラッ
プする機能を併せ持つことも知られている。
【0005】
【背景技術】ここで、本願出願人により出願されている
インクジェット記録装置について説明する。特開平10
−65213号公報において、インク供給経路中のメイ
ンタンクと記録ヘッドとの間にサブタンクが配置されて
いるインクジェット記録装置が開示されている。サブタ
ンク内へのインクの補充は、サブタンクを密閉空間とし
た上でポンプ手段によってサブタンク内の空気を排出
し、サブタンク内を負圧空間とすることにより行われ
る。次いで、サブタンクを大気に対して開放させること
により、サブタンク内のインクが記録ヘッド側に供給可
能な状態となる。
【0006】上記のインクジェット記録装置では、復元
作用のあるゴム製のチューブによってインク経路が形成
されている。サブタンクと記録ヘッドとの間のインク経
路中には、チューブを外側から押圧する部材によってイ
ンク経路の閉鎖および開放を行う仕切弁が設けられてお
り、これによりサブタンク内を密閉空間とする際の密閉
手段が構成されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たインクジェット記録装置では、仕切弁の開閉動作によ
って、記録ヘッドのメニスカス(液面)に種々の影響が
及ぼされる。特に、仕切弁の開閉動作が急激である場合
には、次のような課題点を有していた。
【0008】(1)インク経路の閉鎖が急激に行われた
場合。
【0009】チューブが押圧されると、押圧部における
チューブ内のインクに正圧が生じる。すると、押圧部を
起点として、チューブ内に、サブタンク側および記録ヘ
ッド側へのインクの流れが発生する。このインクの流れ
により、サブタンクおよび記録ヘッドのメニスカス(液
面)が押し出される。ここで問題となるのは、記録ヘッ
ドのメニスカスである。図17(a)に示すように、イ
ンク102がインク吐出面101から凸出すると、場合
によっては、インク吐出面101に沿ってインクが拡散
し、インク吐出面101に「濡れ」の状態を形成する。
インク吐出面101に「濡れ」が発生したまま画像記録
動作を行うと、結果として、吐出不良や、記録画像の
「よれ」の原因となる。
【0010】一方、サブタンクの断面積はチューブの断
面積に比べて十分大きいため、サブタンクにおけるイン
クのメニスカスの変位量は微小であり、これによる弊害
は特にない。
【0011】(2)インク経路の開放が急激に行われた
場合。
【0012】上記(1)の場合とは逆に、仕切弁による
チューブの押圧が解放されると、チューブの押圧部が自
身の弾性復元力によって膨張する。これにより、チュー
ブの解放部(押圧部と同じ)におけるチューブ内のイン
クに負圧が生じる。すると、解放部を引込み点として、
チューブ内に、サブタンク側および記録ヘッド側からの
インクの流れが発生する。このインクの流れにより、サ
ブタンクおよび記録ヘッドのメニスカスがノズル内に引
き込まれる。ここで問題となるのは、記録ヘッドにおけ
るインクのメニスカスである。ノズル内に引き込まれた
記録ヘッドのメニスカスには、インクの表面張力σと接
触角とによって決定されるメニスカス保持力が作用す
る。これにより、引き込まれたメニスカスは、元の形状
に戻ろうとして振動する。記録ヘッドのメニスカスが振
動している状態で画像記録動作を行うと、吐出されるイ
ンク量が変動し、結果として、記録画像に「濃度むら」
が生じてしまう。
【0013】また、図17(b)に示すように、インク
102のメニスカスがインク吐出面101から許容範囲
を超えて引き込まれ、前述のメニスカス保持力を大きく
超えることがある。すると、インク102のメニスカス
は破綻し、ノズル103内のインクが液室(不図示)側
に引き込まれてしまう。こうなると、ノズル103に毛
細管作用は生じ得ず、このまま画像記録動作を行うと空
吐出をすることになり、結果として吐出不良となる。
【0014】一方、サブタンクにおけるインクのメニス
カスには、上記(1)と同様の理由により、これによる
弊害は特にない。
【0015】(3)仕切弁がエアーバッファと記録ヘッ
ドとを接続するインク経路に配置され、仕切弁と記録ヘ
ッドとの間の流路抵抗が、エアーバッファと仕切弁との
間の流路抵抗よりも小さい場合。
【0016】仕切弁によってインク経路の押圧または開
放が行われる場合に、仕切弁と記録ヘッドとの間のイン
クの流量の方が、エアーバッファと仕切弁との間のイン
クの流量よりも多くなり、上記の(1)、(2)で述べ
たような記録ヘッドのメニスカスの振動、インク吐出面
へのインクの濡れ拡散、メニスカス破れが生じる。
【0017】(4)エアーバッファと記録ヘッドとを接
続するインク経路に仕切弁が配置され、仕切弁に押圧さ
れる部分のチューブ内の容積が、エアーバッファの空気
容積に対して無視できない程大きい場合。
【0018】仕切弁が開放されると、チューブ内に負圧
が発生してインクの引込み点が形成され、インクがエア
ーバッファから開放部(インクの引込み点)に向って流
れるため、エアーバッファ内の空気圧力が低下する。こ
の圧力降下により、記録ヘッドのメニスカスはノズル内
に引込まれ、前述のメニスカス保持力と引合って振動す
る。さらに、記録ヘッドのメニスカスが、その保持力を
超えて大きくノズル内に引込まれると、前述したように
メニスカス破れが発生し、インク吐出不良の原因とな
る。
【0019】本発明は、以上の課題点を鑑みてなされた
ものであり、仕切弁によってインク供給路の開閉動作が
行われても、記録ヘッドにおけるインクのメニスカスを
安定させることができるインクジェット記録装置を提供
することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のインクジェット記録装置は、ノズルからイ
ンクを吐出して被記録媒体に画像記録を行う記録ヘッド
と、前記記録ヘッドに供給されるインクを保持し、かつ
空気を保持する保持タンクと、前記保持タンクに供給さ
れるインクを貯留するサブタンクと、前記記録ヘッドと
前記保持タンクとを接続し、外部から押圧されると変形
してインク流路が閉鎖され、前記外部からの押圧が解除
されると変形前の状態に復元する性質を有するチューブ
によって構成された第1のインク供給経路と、前記第1
のインク供給経路のインク流路を閉鎖させるために前記
第1のインク供給経路を押圧する弁手段と、前記保持タ
ンクと前記サブタンクとを接続する第2のインク供給経
路とを有し、前記第1のインク供給経路が前記弁手段に
押圧されてインク流路が閉鎖されるまで変形したとき
の、前記第1のインク供給経路のインク流路の容積変化
を△V、前記保持タンクに保持された空気の容積をV、
前記保持タンクに保持された空気の圧力をP、前記サブ
タンクに貯留された前記インクの液面に対する前記記録
ヘッドのインク吐出面の水頭をh、前記記録ヘッドのイ
ンク吐出面におけるインクのメニスカスを保持するため
の、前記サブタンクに貯留された前記インクの液面に対
する前記記録ヘッドのインク吐出面の最大水頭をha、
前記インクの密度をρ、重力加速度をgとした場合に、 h+P・△V/{ρ・g・(V+△V)}<ha の関係を満たすことを特徴とする。
【0021】これにより、弁手段によって第1のインク
供給経路の開閉動作が行われたときに保持タンク内の空
気に圧力変動が生じても、その圧力変動の水頭換算値
と、サブタンク内のインク液面に対する記録ヘッドのイ
ンク吐出面の水頭値との和が、記録ヘッドのインク吐出
面におけるインクのメニスカスを保持するための、サブ
タンク内のインク液面に対する記録ヘッドのインク吐出
面の最大水頭値を越えることがない。そのため、弁手段
によって第1のインク供給経路の開閉動作が行われたと
きに、記録ヘッドのインク吐出面に形成されたインクの
メニスカスが破綻することが防止され、安定化される。
【0022】また、本発明のインクジェット記録装置
は、ノズルからインクを吐出して被記録媒体に画像記録
を行う記録ヘッドと、前記記録ヘッドに供給されるイン
クを保持し、かつ空気を保持する保持タンクと、前記保
持タンクに供給されるインクを貯留するサブタンクと、
前記記録ヘッドと前記保持タンクとを接続し、外部から
押圧されると変形してインク流路が閉鎖され、前記外部
からの押圧が解除されると変形前の状態に復元する性質
を有するチューブによって構成された第1のインク供給
経路と、前記第1のインク供給経路のインク流路を閉鎖
させるために前記第1のインク供給経路を押圧する弁手
段と、前記保持タンクと前記サブタンクとを接続する第
2のインク供給経路とを有し、前記第1のインク供給経
路は、前記弁手段で押圧される押圧部と前記記録ヘッド
との間における流路抵抗が、前記押圧部と前記保持タン
クとの間における流路抵抗よりも大きくなるように設け
られていることを特徴とする。
【0023】上記のように構成された本発明のインクジ
ェット記録装置では、弁手段によって第1のインク供給
経路の開閉動作が行われると、第1のインク供給経路の
内部では、弁手段で押圧される押圧部を中心とするイン
クの流れが生じる。このとき、押圧部と記録ヘッドとの
間における流路抵抗の方が、押圧部と保持タンクとの間
における流路抵抗よりも大きいので、記録ヘッド側を流
れるインクの量が、保持タンク側を流れるインクの量よ
りも少なくなる。そのため、弁手段の開閉動作が記録ヘ
ッドのメニスカスに与える影響が低減され、記録ヘッド
のインク吐出面に形成されたインクのメニスカスの変位
を抑制することが可能となる。
【0024】さらに、前記弁手段による前記第1のイン
ク供給経路の押圧動作、および該押圧動作を解除させる
解除動作の動作速度を調整するための弁動作速度調整手
段が備えられている構成とすることにより、弁手段の急
激な開閉動作が予防され、記録ヘッドのインク吐出面に
形成されたインクのメニスカスに生じる振動が抑制され
る。
【0025】さらには、前記弁手段の前記第1のインク
供給経路に当接される部分には、前記弁手段および前記
第1のインク供給経路の摩耗を抑制するための摺動性部
材が設けられている構成とすることが好ましい。
【0026】また、前記弁手段による前記第1のインク
供給経路の押圧が解除された状態のときに前記記録ヘッ
ドのノズルからインクを吸引して、前記記録ヘッドのイ
ンク吐出機能を回復させるヘッド回復手段が備えられて
いる構成とすることにより、記録ヘッドのノズル内の気
泡やゴミ等が除去され、記録ヘッドのインク吐出機能が
安定化される。
【0027】さらに、前記記録ヘッドのインク吐出面を
払拭して清掃する払拭清掃手段が備えられている構成と
することにより、記録ヘッドのインク吐出面に付着した
インクミスト等が除去され、記録ヘッドからのインク吐
出が安定して行われる。
【0028】また、前記記録ヘッドは、前記インクを吐
出させるために利用される熱エネルギーを発生する電気
熱変換体を有する構成とすることが好ましい。
【0029】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。
【0030】図1は本発明のインクジェット記録装置の
一実施形態の主要部を示す斜視図、図2は図1に示した
インクジェット記録装置のインク供給経路を示す斜視
図、図3は図1に示したインクジェット記録装置におけ
るシアン用のインク供給経路を示す断面図、図4は図1
等に示したインクジェット記録装置における記録ヘッド
のインク吐出部を拡大して示す斜視図である。
【0031】図1に示すように、インクジェット記録装
置1には主走査レール2が水平に配設されている。主走
査レール2には、キャリッジ3が図示矢印A1方向に摺
動自在に嵌合されている。キャリッジ3は、タイミング
ベルト(不図示)に結合されており、主走査モータ(不
図示)によってタイミングベルトを回転させることで、
図示矢印A1方向に往復走査される。また、図3に示す
ように、キャリッジ3の図示右側には、往復走査される
キャリッジ3を支持するためのころ42が設けられてい
る。ころ42は、キャリッジ3の往復走査に伴って、こ
ろステー42aの上を転動する。
【0032】インクジェット記録装置1はカラー対応で
あり、図1に示すように、キャリッジ3には、シアン、
マゼンタ、イエローおよびブラックの4色のインクに対
応して、シアン用記録ヘッド4a,4b、マゼンタ用記
録ヘッド5a,5b、イエロー用記録ヘッド6a,6b
およびブラック用記録ヘッド7a,7bの、8つの記録
ヘッドが搭載されている。各色のインク毎にそれぞれ2
つの記録ヘッドが備えられているのは、記録される画像
データの振分けを行うためであって、主走査方向の画像
データを特定の1つのノズルのみで記録せず、2つのノ
ズルに分散することで、そのノズル固有の吐出特性に記
録画像が影響されないようにするためである。これによ
り、高品位な画像を記録できる。画像データの振分け
は、制御回路(不図示)によりランダムに行われる。
【0033】図4に示すように、各記録ヘッドは、上記
4色の各インク毎に複数個づつ配列されたノズル46を
有する。各ノズル46には、それぞれインク吐出用の熱
エネルギーを発生する電気熱変換体47が設けられてい
る。記録ヘッド内には、ノズル46内での毛管現象によ
りインクが供給され、インクは、ノズル46の開口面
(以下、「インク吐出面48」という。)でメニスカス
を形成して、ノズル46内を満たした状態を保つ。この
状態で電気熱変換体47に記録信号を印加することによ
り、電気熱変換体47上のインクが加熱されて発泡現象
が発生し、その発泡のエネルギーによってノズル46か
らインク液滴が吐出される構成となっている。なお、記
録ヘッドには、後述するヘッドチューブ18から供給さ
れるインクを一時的に貯留し、各ノズル46に分配する
共通液室49が備えられている。
【0034】キャリッジ3上には、保持タンクである4
つのエアーバッファ8,9,10,11が搭載されてい
る。各エアーバッファの内部では、図3に示すように、
空気室44とインク室45とが形成され、記録ヘッドに
供給されるインク、および空気が保持されている。
【0035】各エアーバッファと各記録ヘッドとは、第
1のインク供給経路としてのヘッドチューブ18によっ
て接続される。このヘッドチューブ18は、外部から押
圧されて変形しても、押圧が解除されれば元の状態に復
元するという性質を有する。エアーバッファ8はシアン
用記録ヘッド4a,4bに接続され、エアーバッファ9
はマゼンタ用記録ヘッド5a,5bに接続され、エアー
バッファ10はイエロー用記録ヘッド6a,6bに接続
され、エアーバッファ11はブラック用記録ヘッド7
a,7bに接続されている。
【0036】また、シアン用記録ヘッド4a,4bとエ
アーバッファ8とを接続する各ヘッドチューブ18には
シアン用循環弁12が、マゼンダ用記録ヘッド5a,5
bとエアーバッファ9とを接続する各ヘッドチューブ1
8にはマゼンダ用循環弁13が、イエロー用記録ヘッド
6a,6bとエアーバッファ10とを接続する各ヘッド
チューブ18にはイエロー用循環弁14が、ブラック用
記録ヘッド7a,7bとエアーバッファ11とを接続す
る各ヘッドチューブ18にはブラック用循環弁15が、
それぞれ設けられている。弁手段であるこれらの循環弁
は、後述する汲み上げモード、循環モード、ヘッド吸引
モードに応じて選択的に開閉される。ただし、これらの
循環弁は、通常、特定のモード時以外は開放されてい
る。
【0037】本実施形態のインクジェット記録装置1に
は、各記録ヘッドにインクを供給するためのサブタンク
部24(図2参照)が備えられている。サブタンク部2
4の構成の詳細については後述する。各エアーバッファ
8,9,10,11とサブタンク部24とは、各色のイ
ンク供給路毎に循環チューブ30と供給チューブ31と
で接続されている。循環チューブ30、供給チューブ3
1および各記録ヘッドを制御、駆動するための信号を伝
達するフラットケーブル16は、可撓性を有する保護部
材17内に設けられている。
【0038】また、キャリッジ3の走査領域内で、かつ
被記録媒体68の記録領域外には、記録ヘッドのインク
吐出特性を良好に維持するためのヘッド回復系19が、
記録ヘッドのインク吐出面48(図4参照)と対向して
配置されている。ヘッド回復系19には、各色の記録ヘ
ッドのインク吐出面48を記録ヘッド毎にキャツピング
する8個のキャップ19aと、各キャップ19aを介し
て、記録ヘッド内のインクをノズル46(図4参照)か
ら吸い出すための吸引ポンプ(不図示)とが備えられて
いる。そのため、各記録ヘッドに対する吸引回復動作
は、それぞれ独立して行うことができる。
【0039】キャップ19aで記録ヘッドをキャッピン
グした状態で吸引ポンプを駆動させることにより、記録
ヘッドからインクが強制的に吸引され、ノズル内部の残
留気泡がノズル外に排出される。さらに、ノズル表面に
付着したゴミ等やノズル内に進入したゴミ等も洗い流さ
れ、各記録ヘッドのインク吐出状態が安定化される。吸
引されたインクは、不図示の廃インクタンクへ送られ
る。なお、記録ヘッドが長時間放置されると、たとえキ
ャッピングされていても、ノズル内のインクは緩慢では
あるが蒸発して増粘する。そのため、この増粘したイン
クをノズル外に排出するために、上記の吸引回復動作は
記録開始時にも行われる。なお、各々の記録ヘッドのイ
ンク吐出面48がキャップ19aと対向するときのキャ
リッジ8の位置を、ホームポジションという。
【0040】また、ヘッド回復系19の近傍には、各記
録ヘッドのインク吐出面48を払拭清浄するための払拭
清掃手段としてのブレード20が設けられている。ブレ
ード20は、インク吐出によって発生してインク吐出面
48に付着したインクミスト等を清掃し、安定したイン
ク吐出を保つために用いられるものである。ブレード2
0の先端は、インク吐出面48に対して0.7〜1.5
mm程度突出している。ブレード20の先端部が各記録
ヘッドのインク吐出面48に当接されると、上記の突出
分だけブレード20がたわみ、インク吐出面48のワイ
ピングが行われる。なお、ブレード20の材料には、耐
久性及び耐インク性を考慮し、シリコーンゴムまたはウ
レタンゴムが用いられる。
【0041】さらに、ブレード20と被記録媒体68と
の間には、予備吐箱21が設けられている。予備吐箱2
1は、ワイピングによって各記録ヘッド同士間に僅かな
異色インクの混色があった場合や、キャリッジ3の1回
の走査動作中に吐出が行われなかったノズル46に対し
てエージングを行う場合に、画像記録前に予備吐出をす
るための吐出インク滴の受箱として機能する。
【0042】図1に示すインク供給系22は、図2に示
すように、メインタンク部23、サブタンク部24およ
び供給ポンプ25によって構成されている。
【0043】図2に示すように、サブタンク部24は、
周囲に幾つかの弁が配置され、必要に応じて大気に対し
て密閉または開放の状態を選択できる吸引タンクと、大
気に対して常に開放された状態の開放タンクとで構成さ
れている。吸引タンクおよび開放タンクとも、各色のイ
ンク毎に独立して設けられおり、吸引タンクとしては、
シアン用吸引タンク26a、マゼンタ用吸引タンク27
a、イエロー用吸引タンク28aおよびブラック用吸引
タンク29aが備えられている。また、開放タンクとし
ては、シアン用開放タンク26b、マゼンタ用開放タン
ク27b、イエロー用開放タンク28bおよびブラック
用開放タンク29bが備えられている。サブタンク部2
4の下方には、サブタンク部24に供給されるインクを
収容するメインタンク部23が設けられている。メイン
タンク部23も各色のインク毎に独立して設けられお
り、メインタンク部23は、シアン用メインタンク3
8、マゼンタ用メインタンク39、イエロー用メインタ
ンク40およびブラック用メインタンク41によって構
成されている。各メインタンクは、サブタンク部の各吸
引タンクや各開放タンクよりも大きな容量を有し、その
容量としては、実用上、100cm3以上であることが
望ましい。本実施形態の場合、各メインタンクには約5
00〜1000cm3のインクを収容することができ
る。
【0044】供給ポンプ25は、吸引チューブ33を転
動ころで扱く方式のチューブポンプであり、吸引チュー
ブ33に接続されている。なお、供給ポンプ25および
吸引チューブ33は、各色のインク供給経路毎に独立し
て設けられている。
【0045】次に、本実施形態のインクジェット記録装
置におけるインク供給経路の構成について、シアン用の
インク供給経路を例に挙げて説明する。なお、他のイン
ク供給経路の構成は、以下に説明するシアン用のインク
供給経路と同様であるので、それらの説明は省略する。
【0046】図2に示すように、シアン用吸引タンク2
6aには循環チューブ30、大気開放チューブ32およ
び吸引チューブ33が接続され、シアン用開放タンク2
6bには供給チューブ31が接続されている。また、シ
アン用吸引タンク26aとシアン用開放タンク26bと
は、各々の底部に接続された連通チューブ36によって
連通されている。これらのチューブは、すべて、復元作
用を有するゴムによって形成されている。
【0047】シアン用吸引タンク26aの近傍におい
て、循環チューブ30には吸引弁34が設けられ、大気
開放チューブ32には大気開放弁35が設けられてい
る。また、連通チューブ36には、タンク連通弁37が
設けられている。これらの弁は、各チューブを外側から
押圧することによってチューブ内のインク流路を閉塞さ
せ、チューブ内におけるインクの流れを堰止める仕切弁
である。
【0048】シアン用吸引タンク26aとシアン用メイ
ンタンク38とは、メインチューブ69によって接続さ
れている。メインチューブ69には、シアン用メインタ
ンク38からシアン用吸引タンク26aへはインクを流
すが、逆にシアン用吸引タンク26aからシアン用メイ
ンタンク38へはインクを堰止める逆止弁70が備えら
れている。
【0049】図3に示すように、循環チューブ30の端
部30aは、エアーバッファ8内のほぼ中央部まで挿通
されている。また、2本のヘッドチューブ18(1本は
不図示)、および第2のインク供給経路としての供給チ
ューブ31は、エアーバッファ8の底部に接続されてい
る。
【0050】再び図1を参照して説明する。インクジェ
ット記録装置1の上ステー43には、各循環弁12,1
3,14,15を開閉させるための弁制御装置74が設
けられている。弁制御装置74は8つのレバー74a,
74b,74c,74d,74e,74f,74g,7
4hによって構成されており、各レバーは、キャリッジ
3がホームポジションに位置するときに、各循環弁に対
して対向する位置に設けられている。なお、上ステー4
3には、上記の弁制御装置74が取り付けられていると
ともに、保護部材17の固定端部17aが固定されてい
る。上ステー43と主走査レール2とは、共に連結部材
43a(図5参照)に固定されている。従って、キャリ
ッジ3が弁制御装置74によって押されても、主走査レ
ール2が撓むことはない。
【0051】次に、図5、図6および図7を参照して、
循環弁および弁制御装置の詳細な構成を説明する。
【0052】図5は、図1に示したインクジェット記録
装置におけるシアン用のインク供給経路に設けられた弁
制御装置およびシアン用循環弁を示す断面図である。図
6は図5に示したシアン用循環弁の一部を示す斜視図、
図7は図5に示したシアン用循環弁を示す断面図であ
る。
【0053】ヘッドチューブ18は、押圧体50と受部
材51とで挟まれるようにして配置されている。これに
より、ヘッドチューブ18の、押圧体50と受部材51
とで挟まれる部分には、押圧部56が構成される。な
お、図5および図7に示すヘッドチューブ18は、押圧
部56が開放された無押圧の状態である。
【0054】押圧体50のヘッドチューブ41に接触す
る部位は、R部50aが形成された尖鋭形状となってい
る。押圧体50は、2つのピン53によって板ばね52
に取り付けられている。このとき、押圧体50と各ピン
53との間には、僅かな隙間54が形成されている。板
ばね52は、キャリッジ3に固定されたホルダー55に
取り付けられている。
【0055】押圧部56の上下近傍において、押圧部5
6の上方ではヘッドチューブ18の一方の端部がエアー
バッファ8の接続部に接続され、押圧部56の下方では
ヘッドチューブ18が固定部材57で固定されている。
従って、ヘッドチューブ18が押圧体50に押圧されて
も、押圧時および解放時にヘッドチューブ18がよれる
ことはない。シアン用循環弁12は、上記の各部材によ
って構成されている。なお、上記の押圧体50、板ばね
52およびピン53は、1本のヘッドチューブ18毎に
設けられている。
【0056】一方、弁制御装置74のレバー74aは、
押圧体50を押圧するピストン58、ピストン58の押
圧力量を調整する圧縮ばね65、ピストン58の一定以
上の突出を防止するピストンストッパー59、これらが
取付けられるピストンホルダー60、ピストンホルダー
60を傾動させるためのカム62、および傾動したピス
トンホルダー60を元の位置に戻すための戻しばね64
によって構成されている。なお、ピストンホルダー60
は傾動軸61に固定され、カム62はカム軸63に固定
されている。
【0057】レバー74aは、シアン用循環弁12の押
圧体50に対向して配置されている。カム62がカム軸
63を中心に図示矢印方向に回転されると、ピストンホ
ルダー60が図示矢印A2の方向に傾動され、ピストン
58が圧縮ばね65のばね荷重で板ばね52を押圧す
る。これにより、ヘッドチューブ18は、押圧部50と
受部材51との間に挟まれて押しつぶされる。
【0058】カム62の回転速度を遅くし、またカム6
2のカム曲線を緩やかに形成することで、ピストン58
による押圧動作が緩やかに行われる。これにより、押圧
体50がヘッドチューブ18を押しつぶす動作を緩慢に
行わせることができる。同様にして、ピストン58によ
る押圧を解除する場合も、動作を緩慢に行わせることが
できる。つまり、カム62は、循環弁の動作速度を調整
するための弁動作速度調整手段として機能する。また、
圧縮ばね65、板ばね52およびヘッドチューブ18で
構成される復元弾性系は直列ばね配列となるため、押圧
部56の等価ばね定数が小さくなる。これにより、ピス
トン58による押圧動作およびその解除動作時における
ヘッドチューブ18の変形挙動(円形→偏平→内壁密着
(押圧動作時)/内壁密着→偏平→円形(解除動作
時))が緩やかになる。
【0059】次に、図8を参照して、循環弁の動作につ
いて説明する。図8は、図5等に示したシアン用循環弁
を閉じた状態で示す断面図である。
【0060】上述したように、押圧体50と各ピン53
との間には僅かな隙間54が形成されている。そのた
め、板ばね52に押圧体50を組付ける時の取付け精度
の誤差が吸収され、さらに、ピストン58による押圧時
にピン53および押圧体50に無理な荷重が加わらない
ようになっている。
【0061】また、押圧体50の先端のR部50aに、
摺動性部材であるフッ素コートを設けることにより、ヘ
ッドチューブ18に対するR部50aの滑り具合が良好
になり、ヘッドチューブ18およびR部50aの摩耗が
低減される。特に、押圧部56と板ばね52の固定端5
2aとの距離Lを小さく設けた場合には、ヘッドチュー
ブ18の縦方向におけるR部50aの変位量は大きくな
り、摺動部位の摩耗が多くなる。しかし、前述のように
R部50aに摺動性のよいフッ素コートを施すことによ
り、前記の距離Lを小さく設けた場合であっても摺動部
位における摩耗が低減されるため、循環弁12を小さく
構成できることとなる。
【0062】なお、ピストン58による押圧を解除する
と、板ばね52自身の復元力によって押圧体50は元の
位置(図5参照)に戻り、ヘッドチューブ18は無押圧
状態となる。
【0063】図9は図5から図8に示した循環弁の変形
例を示す断面図、図10は図9に示した循環弁を、図9
の矢印A3方向から示す平面図である。
【0064】図9および図10に示す循環弁12’で
は、押圧体50’の先端部にころ50bが設けられてい
る。これにより、押圧体50のR部50aにフッ素コー
トを施した場合と同様に、ころ50bとヘッドチューブ
18との磨耗が低減され、循環弁12’を小さく構成す
ることが可能となる。
【0065】ここで、図3および図8を参照して、ヘッ
ドチューブの押圧容積、記録ヘッドの水頭、エアーバッ
ファ内の空気圧および空気容積について、記録ヘッドに
おけるインクのメニスカスを保持するために各緒量が満
たすべき関係を説明する。
【0066】ヘッドチューブ18を循環弁12で押圧す
る際のチューブの押圧長さをl、ヘッドチューブ18の
内径をdとする。押圧長さlは、実質的に体積変化をし
ている部分のチューブの長さである。これより、循環弁
12で押圧されたヘッドチューブ18のインク流路の容
積変化を△Vとすると、 △V=l×π・d2/4…式(1) となる。
【0067】エアーバッファ8の空気室44の空気容積
をV、空気圧力をP、シアン用循環弁12が閉鎖状態か
ら開放状態に変わる際の空気圧力の変動を△Pとする。
空気圧力Pは、シアン用循環弁12が閉じているときの
圧力である。ヘッドチューブ18の体積変化△Vをエア
ーバッファ8の空気室44の体積変化とみなし、シアン
用循環弁12の閉鎖状態と開放状態においてボイルの法
則を適用すると、次式が成立つ。
【0068】 P×V[循環弁が閉じているとき] =(P+△P)×(V+△V)[循環弁が開いているとき]…式(2) これより、△Pについて解くと次式を得る。
【0069】 △P=−P×△V/(V+△V)…式(3) ここで、インクの密度をρ、重力加速度をgとすると、
空気圧力の変動△Pの水頭換算値△h(正の値とする)
は、 △h=−△P/{ρ・g}…式(4) となる。サブタンク(シアン用開放タンク26b)のイ
ンク液面に対するシアン用記録ヘッド4aのインク吐出
面の水頭をh、記録ヘッド4aのインク吐出面のメニス
カスを保持するための、シアン用開放タンク26bのイ
ンク液面に対するシアン用記録ヘッド4aのインク吐出
面の最大水頭をhaとすれば、循環弁12が開放される
時に記録ヘッド4aにおけるインクのメニスカスが保持
されるためには、次式(5)が成立つ必要がある。ここ
で、水頭hは、インクが経路内に満たされた通常の状態
における、開放タンク26bの液面に対する記録ヘッド
4aのインク吐出面48(図4参照)の高さである。
【0070】h+△h<ha…式(5) 式(5)に式(3)および式(4)を代入すると、次式
(6)が得られる。
【0071】 h+P・△V/{ρ・g・(V+△V)}<ha…式(6) ここで、開放タンク26bのインク液面に対するエアー
バッファ8のインク液面の高さをhv、大気圧をPaとす
ると、空気圧力Pは次式(7)で表される。
【0072】P=Pa−ρ・g・hv…式(7) ここでは、ヘッドチューブ18の体積変化△Vによるエ
アーバッファ8内のインク液面の高さ変化は、ヘッドチ
ューブ18の断面積がエアーバッファ8の底面積に比べ
て微小であるため、液面の高さhvに対して無視できる
ものとしている。
【0073】式(6)に式(7)を代入すると、次式
(8)を得る。
【0074】 h+(Pa−ρ・g・hv)・△V/{ρ・g・(V+△V)}<ha…式( 8) さて、上記の式(8)を用いて、前述の各緒量を決定し
てみる。例えば、インクジェット記録装置1の実際的な
数値として、 h=50mm(=0.05m),ha=150mm(=
0.15m),hv=200mm(=0.2m) ρ=1.1×103kg/m3,g=9.8m/s2 Pa=1013hPa V=10cm3 として、式(8)を満たす△Vを求める。
【0075】上記の数値を式(8)に代入して計算する
と、 △V<0.11cm3…式(9) となる。
【0076】従って、式(1)より、 l×π・d2/4<0.11…式(10) となる。
【0077】l=15mm(=1.5cm)として上記
の式(10)を解くと、ヘッドチューブ18の内径d
は、 d<0.37cm(=3.7mm) となる。これにより、ヘッドチューブ18の内径dは、
3.7mm以下でなければならないことがわかる。
【0078】このようにして、上記のh、ha、hv、
ρ、g、Pa、V、lからヘッドチューブ18の内径d
を決定することができる。上記では大気圧Paを標準気
圧としたが、インクジェット記録装置1が使用される際
の雰囲気がより高気圧である場合を想定して、Pa=1
040hPaとして同様に計算すると、 d<0.3cm(=3mm) となる。この場合には、前述の場合と比べて、0.7m
mだけヘッドチューブ18の内径を小さくしなければな
らない。このようにして、使用環境の変動に伴うヘッド
チューブ18の内径寸法の変動値を見積ることもでき
る。
【0079】また、上記のh、ha、ρ、g、Pa、V、
l、dから、開放タンク26bのインク液面に対するエ
アーバッファ8のインク液面の高さhvを決定してもよ
い。これにより、キャリッジ3上におけるエアーバッフ
ァ8の配置高さを決定することができる。
【0080】以上のようにして、記録ヘッド4aにおけ
るインクのメニスカスを保持するために必要な各諸量の
値を決定することができる。
【0081】次に、図11および図12を参照して、各
ヘッドチューブ18の流路抵抗を大きくするための流路
抵抗部材について説明する。
【0082】図11は、シアンのインク供給経路に設け
られた流路抵抗部材を示す斜視図である。図12(a)
は、図11に示した流路抵抗部材をヘッドチューブを押
しつぶす前の状態で示す正面図、図12(b)は、図1
1に示した流路抵抗部材をヘッドチューブを押しつぶし
た状態で示す正面図である。
【0083】ヘッドチューブ18の流路抵抗を大きくす
るための流路抵抗部材は、ヘッドチューブ18が収納さ
れる溝66aが設けられたヘッドチューブホルダ66
と、ヘッドチューブ18をヘッドチューブホルダ66に
押しつけるヘッドチューブ押さえ67とで構成されてい
る。ヘッドチューブホルダ66およびヘッドチューブ押
さえ67は、シアンインクの供給経路における、シアン
用循環弁12と記録ヘッド4a(図1参照)との間に設
けられている。
【0084】ヘッドチューブホルダ66の溝66aは、
ヘッドチューブ18の外径Dより小さい高さEに形成さ
れている。そのため、ヘッドチューブ押え67でヘッド
チューブ18をヘッドチューブホルダ66に押しつける
と、図12(b)に示すようにヘッドチューブ18が偏
平して断面積18aが小さくなるため、ヘッドチューブ
18の流路抵抗が大きくなる。また、ヘッドチューブホ
ルダ66とヘッドチューブ押さえ67は、ヘッドチュー
ブ18の案内部材としての機能をも有し、各記録ヘッド
と各循環弁との間に配設される各ヘッドチューブ18を
整列させている。これは、インクジェット記録装置に備
えられる記録ヘッドの数が多く、記録ヘッドと循環弁と
を接続するヘッドチューブの本数が多い場合に有効であ
る。
【0085】この流路抵抗部材により、循環弁12とエ
アバッファ8との間のヘッドチューブ18の流路抵抗よ
りも、循環弁12と記録ヘッド4aとの間のヘッドチュ
ーブ18の流路抵抗の方が大きくなる。そのため、循環
弁12の開閉動作によってヘッドチューブ18内を流れ
るインクの流量は、循環弁12とエアバッファ8との間
よりも、循環弁12と記録ヘッド4aとの間の方が少な
くなる。これにより、循環弁12の開閉動作が記録ヘッ
ド4aのメニスカスに与える影響を低減することがで
き、記録ヘッド4aのヘッド面48におけるインクの押
し出され、および引き込まれを抑制することが可能とな
る。
【0086】なお、ヘッドチューブ18は復元力を有し
ているため、溝66aの高さEを微小にしても、ヘッド
チューブ18が完全に押しつぶされない高さである限
り、ヘッドチューブ18内におけるインク流路は確保さ
れる。そのため、必要に応じて高さEを調節し、ヘッド
チューブ18内における流路抵抗値を変えることも可能
である。
【0087】また、流路抵抗部材として異径ジョイント
を用い、記録ヘッド4aと循環弁12との間のヘッドチ
ューブ18の内径を、エアーバッファ8と循環弁12と
の間のヘッドチューブ18の内径より小さくして接続す
ることにより、記録ヘッド4aと循環弁12との間のヘ
ッドチューブ18の流路抵抗を大きくしてもよい。ある
いは、記録ヘッド4aと循環弁12との間のヘッドチュ
ーブ18内に金網(メッシュ)や多孔質体を設けても、
上記と同様の効果を得ることができる。
【0088】次に、図1および図13を参照して、イン
クジェット記録装置1の動作を説明する。図13は、図
1等に示したインクジェット記録装置の動作を示すフロ
ーチャートである。
【0089】まず、キャリッジ3をホームポジションに
配置させ、インクジェット記録装置1のスタートボタン
(不図示)を押して記録動作を開始させると(S1
1)、循環モードが開始される(S12)。この循環モ
ードは、画像記録に先立って全色のインク経路について
行われ、循環チューブおよび供給チューブ内に溶け込ん
だ泡を各エアーバッファを介してサブタンク部24(図
2参照)に戻す動作を行うものである。次いで、ロール
71から繰り出された紙等の被記録媒体68が、副走査
ローラ72と従動ローラ73とによって記録位置(すな
わち記録ヘッドの下方)まで搬送されて、給紙が行われ
る(S13)。
【0090】次に、画像記録開始前に記録ヘッドのノズ
ルを良好な状態にするための、ヘッド吸引モードが行わ
れる(S14)。このヘッド吸引モードは、全ての記録
ヘッドに対して行われる。次いで、キャリッジ3が主走
査レール2に沿って移動されることにより、記録ヘッド
がブレード20でワイピングされる(S15)。これに
より、記録ヘッドのインク吐出面48に付着したインク
が払拭されて、インク吐出面48が清掃される。次い
で、キャリッジ3は予備吐箱21の上方に移動され、予
備吐箱21に対して画像記録前の予備吐出が行われる
(S16)。
【0091】次に、キャリッジ3が被記録媒体68に対
して走査され、被記録媒体68に画像記録が行われる
(S17)。このとき、被記録媒体68は、副走査ロー
ラ72によって、被記録媒体68の搬送方向における記
録ヘッドの長さ分だけ間欠送りされる(S18)。
【0092】続いて、画像記録が終了したか否かを判断
する(S19)。
【0093】画像記録が終了している場合(Yes)に
は、被記録媒体68をインクジェット記録装置1の外部
に排紙させ(S20)、不図示のカッターで被記録媒体
68を切断する。これにより、全ての画像記録動作が終
了する(S21)。
【0094】一方、画像記録が未終了である場合(N
o)には、各記録ヘッドの駆動回数Nが所定の駆動回数
レベル値N*よりも大きいか否かを判断する(S2
2)。記録ヘッドの駆動回数Nは、記録ヘッドの計数回
路(不図示)によって、個別の記録ヘッド毎にカウント
されている。
【0095】ここで、駆動回数Nがレベル値N*よりも
小さい場合(No)には、画像記録前の予備吐出(S1
6)を行った後に、上記と同様に画像記録(S17)、
間欠送り(S18)を行う。画像記録が終了したら(S
19)、被記録媒体68を排出させ(S20)、画像記
録動作を終了する(S21)。なお、1枚の被記録媒体
68に対して画像記録を行う間であれば、ヘッド吸引
(S14)およびワイピング(S15)を行う必要はな
い。
【0096】一方、駆動回数Nがレベル値N*よりも大
きい場合(Yes)には、その記録ヘッドのみに対して
ヘッド吸引を行う(S14)。ヘッド吸引を行っている
最中は画像記録動作が中断されるので、画像記録を高速
に行うためにはヘッド吸引動作を短時間で行うことが望
ましい。
【0097】同色の2つの記録ヘッドのうちの一方に対
してヘッド吸引が行われる場合には、他方の記録ヘッド
に接続されたヘッドチューブ18は、循環弁によって閉
じられる。この場合、短時間でヘッド吸引をするために
循環弁の動作速度を上げると、図17(a)を参照して
説明したように、ヘッド面48からのインクの押し出さ
れが起る場合もある。この場合には、循環弁で流路が閉
じられるヘッドチューブ18が接続された記録ヘッドに
対してもワイピング(S15)を行って、押し出された
インクを除去することが、インク吐出の不良を防止する
上で有効である。
【0098】その後、上記と同様に予備吐出(S16)
から排紙(S20)までの動作を行い、画像記録動作を
終了する(S21)。
【0099】本実施形態のインクジェット記録装置1で
は、以上のようにして被記録媒体68に画像が記録され
る。
【0100】次に、図14から図16を参照して、イン
クジェット記録装置1におけるインク供給経路の各動作
モードについて説明する。
【0101】図14は汲み上げモードの動作を示すフロ
ーチャート、図15は循環モードの動作を示すフローチ
ャート、図16はヘッド吸引モードの動作を示すフロー
チャートである。
【0102】まず、汲み上げモードについて、図3およ
び図14を参照して説明する。この汲み上げモードは、
インクジェット記録装置1を最初に使用する際に、イン
クが空のサブタンク部にメインタンク部からインクを供
給する場合、あるいは、画像記録動作中にサブタンク部
のインクが空になったときにメインタンク部からサブタ
ンク部にインクを供給する場合に行われる。
【0103】汲み上げモードが開始されると(S3
1)、大気開放弁35、タンク連通弁37および吸引弁
34が閉じられ、吸引タンク26aが密閉される(S3
2)。
【0104】次に、供給ポンプ25を駆動させて吸引タ
ンク26a内の空気を吸い出し、これにより発生する負
圧力でメインタンク38から吸引タンク26aにインク
を汲み上げ、所定時間経過後に供給ポンプ25を停止さ
せる(S33)。これによって、吸引タンク26a内に
インクが満たされる。このとき、吸引タンク26a内に
おけるインクの液面は、開放タンク26b内におけるイ
ンクの液面よりも高くなる。なお、使用初期時において
は、開放タンク26bは空であるため、吸引タンク26
a内のインク液面は開放タンク26b内のインク液面よ
りも当然に高くなる。
【0105】次に、大気開放弁35、タンク連通弁37
および吸引弁34を開ける(S34)。すると、インク
が連通チューブ36を通って吸引タンク26aから開放
タンク26bへ流れ込む。開放タンク26bへのインク
流入が、吸引タンク26a内におけるインク液面と開放
タンク26b内におけるインク液面とが同じ高さになる
まで行われると、汲み上げモードは終了する(S3
5)。なお、汲み上げモードにおいて循環弁12を閉鎖
しないのは、吸引弁34の開閉動作におけるインク圧力
の伝播はエアーバッファ8によって吸収されるので、記
録ヘッド4aにおけるインクのメニスカスには、なんら
影響を与えないためである。
【0106】次に、循環モードについて、図3および図
15を参照して説明する。この循環モードは、インクジ
ェット記録装置1を最初に使用する際に、インクが空で
ある循環チューブ30、供給チューブ31およびエアー
バッファ8にインクを充填する場合、あるいは、画像記
録開始後に循環チューブ30および供給チューブ31内
のインクをリフレッシュし、エアーバッファ8内の空気
抜きおよびインク液面の調整をする場合に行われる。
【0107】循環モードが開始されると(S41)、ま
ず2つの循環弁12が閉じられ(S42)、次に大気開
放弁35およびタンク連通弁37が閉じられる(S4
3)。次に、供給ポンプ25を駆動させ(S44)、吸
引タンク26a内の空気を吸い出す。すると、吸引タン
ク26a内に負圧力が発生し、開放タンク26bのイン
クが、供給チューブ31を通ってエアーバッファ8内に
流入する。エアーバッファ8内に流入したインクは、循
環チューブ30の端部30aで吸引され、循環チューブ
30を通り、吸引タンク26aに流入する。このとき、
開放タンク26b内におけるインク液面の高さは、吸引
タンク26aに送られたインクの分だけ低くなる。一
方、吸引タンク26a内におけるインク液面の高さは、
開放タンク26bから送られたインクの分だけ上昇す
る。供給ポンプ25は、所定時間が経過した後に停止さ
れる(S44)。
【0108】次に、大気開放弁35およびタンク連通弁
37を開けると(S45)、汲み上げモードにおける場
合と同様に、インクが連通チューブ36を通って吸引タ
ンク26aから開放タンク26bへ流れ込む。このイン
ク流入は、吸引タンク26a内および開放タンク26b
内におけるインク液面の高さが同じになるまで行われ
る。最後に、2つの循環弁12を開けると(S46)、
循環モードは終了となる(S47)。
【0109】エアーバッファ8内に形成される空気室4
4とインク室45との割合は、循環チューブ30の端部
30aの高さによって決定される。なお、空気室44と
インク室45とは、仕切り壁等の物理的な仕切りによっ
て分けられているわけではなく、エアーバッファ8内が
空気層とインク層とに分かれているだけである。
【0110】次に、ヘッド吸引モードについて、図3お
よび図16を参照して説明する。このヘッド吸引モード
は、インクジェット記録装置1を最初に使用する際に、
インクが空であるヘッドチューブ18および記録ヘッド
内にインクを充填する場合、あるいは、画像記録中もし
くは画像記録開始後に記録ヘッドのインク吐出機能を回
復させる場合に行われる。インクジェット記録装置1を
初めて使用するときに行われるヘッド吸引モード、およ
び画像記録開始後に最初に行われるヘッド吸引モード
は、全ての記録ヘッドに対して行われる全ヘッド吸引で
ある。画像記録中に行われる吸引モードは、以下に述べ
るような、選択された一部の記録ヘッドのみに対して吸
引が行われる選択ヘッド吸引である。
【0111】ここで、選択ヘッド吸引について、図1を
参照して説明する。
【0112】同色の2つの記録ヘッド4a,4bにおい
ては、画像データの振分け比率がランダムであり、駆動
回数に差異があることや、それらの記録ヘッド固有の消
耗(一方の記録ヘッドの吐出不良、消耗癖を含む)によ
り、いずれかの記録ヘッドのみに対して吸引回復動作を
行う場合がある。これは、駆動回数が少なくヘッド吸引
の必要がない記録ヘッドや、未だ消耗せず正常である記
録ヘッドに対してヘッド吸引を行うことは、インク消費
量を無駄に増やすことになり、ヘッド吸引は条件によっ
て限定して行うことが望ましいためである。同色の2つ
の記録ヘッド4a,4bのうち、例えば一方の記録ヘッ
ド4aに対してヘッド吸引が行われる場合には、2つの
循環弁12のうち、ヘッド吸引される記録ヘッド4aに
接続されたヘッドチューブ18に備えられた循環弁12
は開放され、他方の循環弁12は閉鎖される。
【0113】上記他方の循環弁12を閉鎖するのは、そ
の循環弁12が開放されていると、ヘッド吸引を行わな
い方の記録ヘッド4bに接続されたヘッドチューブ18
内のインクがエアーバッファ8を介して吸引されてしま
い、その記録ヘッド4bにおけるインクのメニスカスが
液室側に引き込まれてしまうためである。もちろん、記
録ヘッド4a,4bの駆動回数が同じで、ほぼ均等に消
耗している場合には、両方の循環弁12を開放して、2
つの記録ヘッド4a,4bを同時に吸引することは一向
に構わない。なお、全ヘッド吸引の場合には、全ての循
環弁は開放される。
【0114】次に、選択ヘッド吸引の動作について、図
1および図16を参照して説明する。以下には、2つの
シアン用記録ヘッド4a,4bのうち、記録ヘッド4a
に対して選択的にヘッド吸引が行われる場合について説
明する。
【0115】ヘッド吸引モードが開始されると(S5
1)、記録ヘッド4aに対してキャッピングが行われ
る。次に、記録ヘッド4bに接続されたヘッドチューブ
18に対して備えられた循環弁12を閉じる(S5
2)。続いて、不図示の吸引ポンプを駆動させて記録ヘ
ッド4aの吸引を行い、所定時間が経過した後に、吸引
ポンプを停止させる(S53)。次に、上記の循環弁1
2を開放させ(S53)、さらに上記のキャッピングを
解除させて、ヘッド吸引モードを終了する(S55)。
なお、上記に説明した各動作において、各弁は、特定の
動作モード時以外には全て開放されており、各チューブ
を潰したままの状態で放置されることはない。
【0116】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のインクジ
ェット記録装置は、記録ヘッドと保持タンクとを接続す
る第1のインク供給経路が弁手段に押圧されて変形した
ときの、インク流路の容積変化を△V、保持タンクに保
持された空気の容積をV、保持タンクに保持された空気
の圧力をP、サブタンクに貯留されたインクの液面に対
する記録ヘッドのインク吐出面の水頭をh、記録ヘッド
のインク吐出面におけるインクのメニスカスを保持する
ための、サブタンクに貯留されたインクの液面に対する
記録ヘッドのインク吐出面の最大水頭をha、インクの
密度をρ、重力加速度をgとした場合に、 h+P・△V/{ρ・g・(V+△V)}<ha の関係を満たすので、弁手段によって第1のインク供給
経路の開閉動作が行われたときに、記録ヘッドのインク
吐出面に形成されたインクのメニスカスが破綻すること
を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット記録装置の一実施形態
の主要部を示す斜視図である。
【図2】図1に示したインクジェット記録装置のインク
供給経路を示す斜視図である。
【図3】図1に示したインクジェット記録装置における
シアン用のインク供給経路を示す断面図である。
【図4】図1等に示したインクジェット記録装置におけ
る記録ヘッドのインク吐出部を拡大して示す斜視図であ
る。
【図5】図1に示したインクジェット記録装置における
シアン用のインク供給経路に設けられた弁制御装置およ
びシアン用循環弁を示す断面図である。
【図6】図5に示したシアン用循環弁の一部を示す斜視
図である。
【図7】図5に示したシアン用循環弁を示す断面図であ
る。
【図8】図5等に示したシアン用循環弁を閉じた状態で
示す断面図である。
【図9】図5から図8に示した循環弁の変形例を示す断
面図である。
【図10】図9に示した循環弁を、図9の矢印A3方向
から示す平面図である。
【図11】シアンのインク供給経路に設けられた流路抵
抗部材を示す斜視図である。
【図12】図11に示した流路抵抗部材を示す図であ
り、同図の(a)はヘッドチューブを押しつぶす前の状
態で示す正面図、同図の(b)は、ヘッドチューブを押
しつぶした状態で示す正面図である。
【図13】図1等に示したインクジェット記録装置の動
作を示すフローチャートである。
【図14】汲み上げモードの動作を示すフローチャート
である。
【図15】循環モードの動作を示すフローチャートであ
る。
【図16】ヘッド吸引モードの動作を示すフローチャー
トである。
【図17】記録ヘッドにおけるインクのメニスカスを示
す図であり、同図(a)はインクがインク吐出面から押
し出された状態を示す図、同図(b)はインクがインク
吐出面から引き込まれた状態を示す図である。
【符号の説明】
1 インクジェット記録ヘッド 2 主走査レール 3 キャリッジ 4a,4b シアン用記録ヘッド 5a,5b マゼンダ用記録ヘッド 6a,6b イエロー用記録ヘッド 7a,7b ブラック用記録ヘッド 8,9,10,11 エアーバッファ 12,12’ シアン用循環弁 13 マゼンダ用循環弁 14 イエロー用循環弁 15 ブラック用循環弁 16 フラットケーブル 17 保護部材 17a 固定端部 18 ヘッドチューブ 18a 断面積 19 ヘッド回復系 19a キャップ 20 ブレード 21 予備吐出 22 インク供給系 23 メインタンク部 24 サブタンク部 25 供給ポンプ 26a シアン用吸引タンク 26b シアン用開放タンク 27a マゼンダ用吸引タンク 27b マゼンダ用開放タンク 28a イエロー用吸引タンク 28b イエロー用開放タンク 29a ブラック用吸引タンク 29b ブラック用開放タンク 30 循環チューブ 31 供給チューブ 32 大気開放チューブ 33 吸引チューブ 34 吸引弁 35 大気開放弁 36 連通チューブ 37 タンク連通弁 38 シアン用メインタンク 39 マゼンダ用メインタンク 40 イエロー用メインタンク 41 ブラック用メインタンク 42,50b ころ 42a ころステー 43 上ステー 43a 連結部材 44 空気室 45 インク室 46 ノズル 47 電気熱変換体 48 インク吐出面 49 共通液室 50,50’ 押圧体 51 受部材 52 板ばね 53 ピン 54 隙間 55 ホルダー 56 押圧部 57 固定部在 58 ピストン 59 ピストンストッパー 60 ピストンホルダー 61 傾動軸 62 カム 63 カム軸 64 戻しばね 65 圧縮ばね 66 ヘッドチューブホルダ 66a 溝 67 ヘッドチューブ押さえ 68 被記録媒体 69 メインチューブ 70 逆止弁 71 ロール 72 副走査ローラ 73 従動ローラ 74 弁制御装置 74a,74b,74c,74d,74e,74f,7
4g,74h レバー

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノズルからインクを吐出して被記録媒体
    に画像記録を行う記録ヘッドと、 前記記録ヘッドに供給されるインクを保持し、かつ空気
    を保持する保持タンクと、 前記保持タンクに供給されるインクを貯留するサブタン
    クと、 前記記録ヘッドと前記保持タンクとを接続し、外部から
    押圧されると変形してインク流路が閉鎖され、前記外部
    からの押圧が解除されると変形前の状態に復元する性質
    を有するチューブによって構成された第1のインク供給
    経路と、 前記第1のインク供給経路のインク流路を閉鎖させるた
    めに前記第1のインク供給経路を押圧する弁手段と、 前記保持タンクと前記サブタンクとを接続する第2のイ
    ンク供給経路とを有し、 前記第1のインク供給経路が前記弁手段に押圧されてイ
    ンク流路が閉鎖されるまで変形したときの、前記第1の
    インク供給経路のインク流路の容積変化を△V、前記保
    持タンクに保持された空気の容積をV、前記保持タンク
    に保持された空気の圧力をP、前記サブタンクに貯留さ
    れた前記インクの液面に対する前記記録ヘッドのインク
    吐出面の水頭をh、前記記録ヘッドのインク吐出面にお
    けるインクのメニスカスを保持するための、前記サブタ
    ンクに貯留された前記インクの液面に対する前記記録ヘ
    ッドのインク吐出面の最大水頭をha、前記インクの密
    度をρ、重力加速度をgとした場合に、 h+P・△V/{ρ・g・(V+△V)}<ha の関係を満たすことを特徴とするインクジェット記録装
    置。
  2. 【請求項2】 ノズルからインクを吐出して被記録媒体
    に画像記録を行う記録ヘッドと、 前記記録ヘッドに供給されるインクを保持し、かつ空気
    を保持する保持タンクと、 前記保持タンクに供給されるインクを貯留するサブタン
    クと、 前記記録ヘッドと前記保持タンクとを接続し、外部から
    押圧されると変形してインク流路が閉鎖され、前記外部
    からの押圧が解除されると変形前の状態に復元する性質
    を有するチューブによって構成された第1のインク供給
    経路と、 前記第1のインク供給経路のインク流路を閉鎖させるた
    めに前記第1のインク供給経路の一部を押圧する弁手段
    と、 前記保持タンクと前記サブタンクとを接続する第2のイ
    ンク供給経路とを有し、 前記第1のインク供給経路は、前記弁手段で押圧される
    押圧部と前記記録ヘッドとの間における流路抵抗が、前
    記押圧部と前記保持タンクとの間における流路抵抗より
    も大きくなるように設けられていることを特徴とするイ
    ンクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 前記弁手段による前記第1のインク供給
    経路の押圧動作、および該押圧動作を解除させる解除動
    作の動作速度を調整するための弁動作速度調整手段が備
    えられている請求項1または2に記載のインクジェット
    記録装置。
  4. 【請求項4】 前記弁手段の前記第1のインク供給経路
    に当接される部分には、前記弁手段および前記第1のイ
    ンク供給経路の摩耗を抑制するための摺動性部材が設け
    られている請求項1から3のいずれか1項に記載のイン
    クジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 前記弁手段による前記第1のインク供給
    経路の押圧が解除された状態のときに前記記録ヘッドの
    ノズルからインクを吸引して、前記記録ヘッドのインク
    吐出機能を回復させるヘッド回復手段が備えられている
    請求項1から4のいずれか1項に記載のインクジェット
    記録装置。
  6. 【請求項6】 前記記録ヘッドのインク吐出面を払拭し
    て清掃する払拭清掃手段が備えられている請求項1から
    5のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  7. 【請求項7】 前記記録ヘッドは、前記インクを吐出さ
    せるために利用される熱エネルギーを発生する電気熱変
    換体を有する請求項1から6のいずれか1項に記載のイ
    ンクジェット記録装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009078399A (ja) * 2007-09-25 2009-04-16 Canon Inc インクジェット記録装置及び記録方法
JP2014189018A (ja) * 2013-03-28 2014-10-06 Brother Ind Ltd 液体吐出装置の製造方法、及び、液体吐出装置

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